JP4801289B2 - マイクロミラーデバイス、プロジェクター、プリンター、及び複写機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、可変形ミラーデバイス(DMD)に関し、より詳細にはDMDの駆動に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高輝度かつ高精細な表示用のフラットパネルディスプレイ(FPD)の開発が進められている。FPDは、代表的には液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、プラズマディスプレイ等が挙げられる。
【0003】
また上述したFPDの他に、マイクロミラーデバイス(Digital Micromirror Device:以下DMD)が注目を浴びはじめている。DMDに関する技術は、特開平5−150173、特開平5−183851、特開平7−240891、特開平8−334709、特開平8−227044、特開平8−051586、特開平8−227044等が、出願人テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッドによって出願公開されている。
【0004】
DMDは、シリコン基板上に形成されたCMOS SRAM上に約16μm×16μmのマイクロミラーが17μmピッチで複数設けられており、それぞれのマイクロミラーがスクリーンの画素に対応している。その数は、SVGAで48万個、XGAで78万6000個、SXGAで130万個にもおよぶ。
【0005】
映像情報を有するデジタル信号(デジタルビデオ信号)がDMDのSRAMに入力されると、SRAMからの電圧による電界の作用により、マイクロミラーの基板に対する角度がθだけ変えられる。マイクロミラーの基板に対する角度がθ(0<θ<90°)だけ変わると、光源からの光は、マイクロミラーにおいて反射する際に2方向に分離する。2方向に分離された光は、一方は光吸収板(光アブソーバー)に吸収され、もう一方はスクリーンに到達して画像を形成する。
【0006】
なお本明細書においてデジタル信号とは、2値の電圧を有する信号である。この2値の電圧のうち、高い方をHi、低いほうをLoとする。
【0007】
図20に、一般的なDMDの画素の構成を概略図で示す。図20(A)はDMDの画素の斜視図であり、図20(B)はその断面図である。基板901上に複数の画素が設けられており、各画素は、第1の電極(第1アドレス電極)902a、第2の電極(第2アドレス電極)902b、着地サイト903、マイクロミラー904、ヒンジ905、ヒンジ支持ポスト906をそれぞれ有している。
【0008】
マイクロミラー904は、ヒンジ905を回転軸として基板901に対する角度がθだけ変えられる。ヒンジ905はヒンジ支持ポスト906により基板901上に固定されている。
【0009】
マイクロミラー904がヒンジ905を回転軸として、基板に対して角度θ以上傾いたとき、マイクロミラー904の一部は着地サイト903に接触する。着地サイト903はミラー904と同じ電位に保たれているか、もしくは絶縁性を有している。
【0010】
画素に入力されたデジタルビデオ信号の電位は第1アドレス電極902aに与えられる。またデジタルビデオ信号が、グラウンドの電位を基準として反転させられて、反転デジタルビデオ信号として第2アドレス電極902bに与えられる。
【0011】
マイクロミラー904には一定の電位(基準電位)が与えられている。そして基準電位とデジタルビデオ信号の電位差が、基準電位と反転デジタルビデオ信号との電位差よりも大きい場合、マイクロミラー904は角度θだけ第1アドレス電極902a側に傾く。逆に基準電位とデジタルビデオ信号の電位差が、基準電位と反転デジタルビデオ信号との電位差よりも小さい場合、マイクロミラー904は角度θだけ第2アドレス電極側902bに傾く。
【0012】
上述した構造を有するDMDを用いたプロジェクターであるDLP(Digital Light Processing)は、液晶を用いたプロジェクターと異なり、偏光板による光ロスがないばかりか開口率が90%以上と高いため、光利用効率が高い。また一般的な透過型液晶パネルと違い、反射型デバイスのため、画素と画素の隙間、つまりマイクロミラー間の隙間が約0.8μmと小さく、スクリーンに拡大投射しても高精細画像が容易に得られる。さらにDMDは冷却効率に優れているため薄膜トランジスタを用いた液晶パネルのような熱問題が発生せず、ハイパワーの光源を用いることが可能であるなど、プロジェクターを高輝度化しやすいといった特徴がある。
【0013】
次に図21に、従来のDMDにおける画素の駆動回路について示す。911はデータドライバ、912はスキャンドライバ、914は画素部である。画素部914は複数の画素913を有している。
【0014】
データドライバ911は複数のデータ線918にデジタルビデオ信号を入力しており、スキャンドライバ912は複数の走査線917に走査信号を入力している。図21で示したDMDの場合、1つのデータ線918と1つの走査線917とを有する領域が画素913に相当する。
【0015】
画素913はスイッチング用トランジスタ915と、複数のトランジスタを有するSRAM916とを有している。スイッチング用トランジスタ915のゲート電極は走査線917に接続されている。またスイッチング用トランジスタ915のソース領域とドレイン領域は、一方はデータ線918に、もう一方はSRAM916の入力端子Vin及び第1アドレス電極902aに接続されている。
【0016】
なお、本明細書においてSRAMとは、トランスファゲートを有さない静的RAMを意味する。そして、SRAMにHiの入力が与えられたとき、Loの出力が得られ、Loの入力が与えられたとき、Hiの出力が得られる。逆に、SRAMにHiの出力が与えられたとき、Loの入力が得られ、Loの出力が与えられたとき、Hiの入力が得られる。
【0017】
なお本明細書においてトランジスタとは電界効果トランジスタを意味し、スイッチング素子として機能する。
【0018】
SRAM916の出力端子Voutは第2アドレス電極902bに接続されている。またVddhは高電圧側の電源を意味し、VSSは低電圧側の電源を意味する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
図21に示したDMDにおいて、スキャンドライバ912から走査線917に入力される走査信号によって、スイッチング用トランジスタ915が選択される。なお本明細書において、配線を選択するとは、該配線にゲート電極が接続されたトランジスタを全てオンの状態にすることを意味する。
【0020】
そしてデータドライバ911からデータ線918にデジタルビデオ信号が入力される。入力されたデジタルビデオ信号は、オンの状態のスイッチング用トランジスタ915を介してSRAM916の入力端子Vin及び第1アドレス電極902aに入力される。SRAM916の入力端子Vinに入力されたデジタルビデオ信号は、グラウンドの電位を基準として反転し、反転デジタルビデオ信号として出力端子Voutから出力され、第2アドレス電極902bに入力される。
【0021】
第1アドレス電極902aと第2アドレス電極902bに、デジタルビデオ信号または反転デジタルビデオ信号がそれぞれ入力されると、デジタルビデオ信号の有する「1」または「0」の情報によって、画素が有するマイクロミラー904の基板に対する角度が選択される。基板に対する角度が選択されると、光源からの光がスクリーンに照射されるか、光吸収板に照射されかが選択される。
【0022】
そして順に画素部914の全ての画素913にデジタルビデオ信号が入力され、マイクロミラーの角度が選択される。なお本明細書において、画素913にデジタルビデオ信号が入力されるとは、画素913が有するスイッチング用トランジスタ915のソース領域またはドレイン領域にデジタルビデオ信号が入力されることを意味する。
【0023】
そして再び同じ画素にデジタルビデオ信号が入力されると、再びマイクロミラーの角度が選択される。
【0024】
次に、従来のDMDの時分割階調表示について図22を用いて説明する。図22において、横軸はタイムスケールを示しており縦軸は走査線の位置を示している。
【0025】
従来のDMDで用いられてきた時分割階調表示では、1つのフレーム期間に複数のサブフレーム期間が設けられている。
【0026】
図22では1フレーム期間中にn個のサブフレーム期間が設けられている例を示している。そしてn個のサブフレーム期間のそれぞれにおいて、マイクロミラーの角度をデジタルビデオ信号によって選択することで、光源からの光をスクリーン、または光吸収板に照射させる。以下、スクリーンに光が照射されることを白表示、光吸収板に照射されることを黒表示と呼ぶ。
【0027】
1個目からn個目のサブフレームは、1ビット目からnビット目のデジタルビデオ信号によって白表示か黒表示かがそれぞれ選択される。
【0028】
n個のサブフレーム期間において白表示または黒表示が選択されることで、1フレーム期間中における白表示の期間と黒表示の期間の長さを制御することができる。その結果、1フレーム期間で形成される画像の階調を制御することができる。
【0029】
しかし、図22で示した従来のDMDの時分割階調表示では、表示する画像の階調数を高くしていくとサブフレーム期間の長さが短くなるため、画素へのデジタルビデオ信号の書き込む速度が対応しきれないという問題が生じる。この問題について、以下に図23を用いて詳しく説明する。
【0030】
図23において、横軸はタイムスケールを示しており縦軸は走査線の位置を示している。またt1は全ての画素にiビット目のデジタルビデオ信号が書き込まれる期間の長さを示しており、t2はサブフレーム期間SFiの長さを示している。
【0031】
図23に示した駆動の場合、t1≦t2となっており、i番目のサブフレーム期間SFiが終了し次の(i+1)番目のサブフレーム期間SF(i+1)が開始されるまでに、全ての画素にiビット目のデジタルビデオ信号が書き込まれている。よってiビット目のデジタルビデオ信号の画素へ書き込みと、(i+1)ビット目のデジタルビデオ信号の画素への書き込みとが、同じ画素部において並行して行われることがない。
【0032】
しかし階調数が高くなり、i番目のサブフレーム期間SFiが短くなると、t1>t2となる。この場合、i番目のサブフレーム期間SFiが終了しても画素へのiビット目のデジタルビデオ信号の書き込みが終了しないということが起きる。つまりiビット目のデジタルビデオ信号の書き込みと並行して、(i+1)ビット目のデジタルビデオ信号の画素への書き込みを行わなくてはならない。図21で示した構成のDMDでは、t1>t2となる駆動は不可能であった。
【0033】
上述した問題に鑑み、階調数の高い画像の表示を行うことが可能な、新しい構成のDMDが所望されている。
【0034】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、異なる走査線にゲート電極を接続した2つのスイッチング素子(スイッチング用トランジスタと消去用トランジスタ)を各画素に設け、別個にそのスイッチングを制御する第1の構成を考案した。
【0035】
スイッチング用トランジスタをオンの状態にすることでデジタルビデオ信号を画素に入力し、消去用トランジスタをオンの状態にすることで該画素を黒表示の状態にする。スイッチング用トランジスタのスイッチングと消去用トランジスタのスイッチングは別の走査用駆動回路を用いて制御する。このため同じ画素部において、画素へデジタルビデオ信号を順に入力するのと並行して、画素を順に黒表示の状態にさせることができる。
【0036】
図1を用いて本発明のDMDの駆動方法について説明する。図1において、横軸はタイムスケールを示しており縦軸は走査線の位置を示している。また、t1は各ラインの画素がiビット目のデジタルビデオ信号により表示を行う表示期間Triの長さを示しており、t2は全ての画素にiビット目のデジタルビデオ信号が書き込まれる期間の長さを示している。
【0037】
図1の駆動において、スイッチング用トランジスタをオンの状態にし、iビット目のデジタルビデオ信号を画素に書き込むことで、表示期間Triが開始される。
【0038】
次に、表示期間Triが開始されてから時間t1が経過した時に、消去用トランジスタをオンの状態にすることで画素が順に黒表示の状態になり、表示期間Triが終了する。なお、本明細書では、消去用トランジスタがオンの状態になることで画素が黒表示の状態にある期間を非表示期間(Td)と呼ぶ。特に表示期間Triの直後に出現する非表示期間をTdiとする。
【0039】
t3は各ラインの画素における非表示期間Tdiの長さである。非表示期間の長さt3は、iビット目のデジタルビデオ信号を画素に書き込む期間と、(i+1)ビット目のデジタルビデオ信号を画素に書き込む期間とが重ならないような長さであることが重要である。つまりt3≧t2−t1とすることが重要である。
【0040】
非表示期間Tdiが開始されてから時間t3が経過した時に、再びスイッチング用トランジスタがオンの状態になり、(i+1)ビット目のデジタルビデオ信号の画素への書き込みが開始される。(i+1)ビット目のデジタルビデオ信号の画素への書き込みが開始されると同時に非表示期間Tdiが終了し、表示期間Tr(i+1)が開始される。
【0041】
上述した駆動によって、iビット目のデジタルビデオ信号と(i+1)ビット目のデジタルビデオ信号の画素への書き込みを並行して行わなくても、表示期間Triを全ての画素へデジタルビデオ信号を書き込む期間の長さよりも短くすることが可能になる。
【0042】
つまり、本発明の第1の構成のDMDの時分割階調表示では、従来のDMDの時分割階調表示に比べて、従来のサブフレーム期間に相当する表示期間の長さを短くすることが可能になる。そのため、デジタルビデオ信号を画素へ書き込む速度が従来と同じであっても、画像の階調数をより高くすることが可能になる。
【0043】
また本発明者らは、異なる走査線にゲート電極を接続した2つのスイッチング素子(第1スイッチング用トランジスタと第2スイッチング用トランジスタ)を各画素に設け、別個にそのスイッチングを制御する第2の構成を考案した。第2の構成において、2つのスイッチング用トランジスタを第1スイッチング用トランジスタ、第2スイッチング用トランジスタと呼び、この2つを総称してスイッチング用トランジスタと呼ぶ。
【0044】
第1スイッチング用トランジスタと第2スイッチング用トランジスタを個別に制御することで、同じ画素部において、iビット目のデジタルビデオ信号を画素へ順に入力するのと並行して、(i+1)ビット目のデジタルビデオ信号を画素へ順に入力することができる。
【0045】
図2を用いて本発明の駆動方法について説明する。図2において、横軸はタイムスケールを示しており縦軸は走査線の位置を示している。また、t1は全ての画素にiビット目のデジタルビデオ信号が書き込まれる期間の長さを示しており、t2は各ラインの画素がiビット目のデジタルビデオ信号により表示を行う表示期間Triの長さを示している。図2はt1>t2の場合について示している。
【0046】
図2の駆動において、第1スイッチング用トランジスタをオンの状態にし、iビット目のデジタルビデオ信号を画素に書き込むことで、表示期間Triが開始される。
【0047】
次に、表示期間Triが開始されてから時間t2が経過した時に、第2スイッチング用トランジスタをオンの状態にし、(i+1)ビット目のデジタルビデオ信号を画素に書き込む。(i+1)ビット目のデジタルビデオ信号が書き込まれた画素から順に表示期間Triが終了し、表示期間Tr(i+1)となる。
【0048】
上述した駆動によって、iビット目のデジタルビデオ信号と(i+1)ビット目のデジタルビデオ信号の画素への書き込みを並行して行うことが可能になり、表示期間Triを全ての画素へデジタルビデオ信号を書き込む期間の長さよりも短くすることが可能になる。
【0049】
本発明の第2の構成のDMDの時分割階調表示では、従来のDMDの時分割階調表示に比べて、従来のサブフレーム期間に相当する表示期間の長さを短くすることが可能になる。そのため、デジタルビデオ信号を画素へ書き込む速度が従来と同じであっても、画像の階調数をより高くすることが可能になる。
【0050】
以下に、本発明の構成について示す。
【0051】
本発明の第1の構成は、
データドライバと、書き込み用スキャンドライバと、消去用スキャンドライバと、画素部と、消去用電源とを有するマイクロミラーデバイスであって、
前記画素部は複数の画素を有し、
前記複数の画素は第1アドレス電極と、第2アドレス電極とをそれぞれ有し、前記書き込み用スキャンドライバによって、前記データドライバから出力されたデジタルビデオ信号が前記第1アドレス電極に入力され、
前記消去用スキャンドライバによって、前記消去用電源の電位が前記第2アドレス電極に与えられ、
前記第1アドレス電極と前記第2アドレス電極の電位は、常にグラウンドを基準として反転していることを特徴とするマイクロミラーデバイスである。
【0052】
本発明は、
データドライバと、書き込み用スキャンドライバと、消去用スキャンドライバと、画素部と、消去用電源とを有するマイクロミラーデバイスであって、
前記画素部は複数の画素を有し、
前記複数の画素は、スイッチング用トランジスタと、SRAMと、消去用トランジスタと、第1アドレス電極と、第2アドレス電極とをそれぞれ有し、
前記書き込み用スキャンドライバは前記スイッチング用トランジスタのスイッチングを制御しており、
前記消去用スキャンドライバは前記消去用トランジスタのスイッチングを制御しており、
前記データドライバは、前記スイッチング用トランジスタを介して前記SRAMが有する入力端子及び前記第1アドレスにデジタルビデオ信号を入力し、
前記SRAMの有する出力端子は前記第2アドレス電極に接続されており、
前記消去用電源は前記消去用トランジスタを介して前記第2アドレス電極及び前記出力端子に接続されていることを特徴とするマイクロミラーデバイスである。
【0053】
本発明の第1の構成は、
データドライバと、書き込み用スキャンドライバと、消去用スキャンドライバと、画素部と、消去用電源と、複数の書き込み用走査線と、複数の消去用走査線とを有するマイクロミラーデバイスであって、
前記画素部は複数の画素を有し、
前記複数の画素は、スイッチング用トランジスタと、SRAMと、消去用トランジスタと、第1アドレス電極と、第2アドレス電極とをそれぞれ有し、
前記書き込み用スキャンドライバから前記複数の書き込み用走査線に入力される書き込み用走査信号によって、前記スイッチング用トランジスタのスイッチングが制御されており、
前記消去用スキャンドライバから前記複数の消去用走査線に入力される書き込み用走査信号によって、前記消去用トランジスタのスイッチングが制御されており、
前記データドライバは、前記スイッチング用トランジスタを介して前記SRAMが有する入力端子及び前記第1アドレス電極にデジタルビデオ信号を入力し、
前記SRAMの有する出力端子は前記第2アドレス電極に接続されており、
前記消去用電源は前記消去用トランジスタを介して前記第2アドレス電極及び前記出力端子に接続されていることを特徴とするマイクロミラーデバイスである。
【0054】
本発明の第1の構成は、
データドライバと、書き込み用スキャンドライバと、消去用スキャンドライバと、画素部と、消去用電源とを有するマイクロミラーデバイスであって、
前記画素部は複数の画素を有し、
前記複数の画素は第1アドレス電極と、第2アドレス電極とをそれぞれ有しており、
前記書き込み用スキャンドライバによって、前記データドライバから出力されたデジタルビデオ信号が前記第1アドレス電極に入力され、
前記消去用スキャンドライバによって、前記消去用電源の電位が前記第2アドレス電極に与えられ、
前記第1アドレス電極と前記第2アドレス電極の電位は、常にグラウンドを基準として反転しており、
前記複数の画素の各ラインの画素において、1フレーム期間中にn個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTrnと、j個の非表示期間Td1、Td2、…及びTdjとが出現し、
表示期間Tri(iは1、…またはnのいずれか1つ)は、iビット目のデジタルビデオ信号が前記各ラインの画素に入力されてから、次のデジタルビデオ信号が前記各ラインの画素に入力されるまで、もしくは前記各ラインの画素がそれぞれ有する前記第2アドレス電極に消去電源の電位が与えられるまでの期間であり、
非表示期間Tdk(kは1、…またはnのいずれか1つ)は、前記各ラインの画素がそれぞれ有する前記第2アドレス電極に消去用電源の電位が与えられてから、デジタルビデオ信号が前記各ラインの画素に入力されるまでの期間であり、
前記n個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTrnが全て出現した後、再び前記n個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTrnのいずれか1つが出現し、
前記デジタルビデオ信号によって、前記n個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTrnにおいて白表示または黒表示が選択され、
前記n個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTrnの長さの比は、20:21:…、2(n-1)で表されることを特徴とするマイクロミラーデバイスである。
【0055】
本発明の第1の構成は、
データドライバと、書き込み用スキャンドライバと、消去用スキャンドライバと、画素部と、消去用電源とを有するマイクロミラーデバイスであって、
前記画素部は複数の画素を有し、
前記複数の画素は、スイッチング用トランジスタと、SRAMと、消去用トランジスタと、第1アドレス電極と、第2アドレス電極とをそれぞれ有しており、
前記書き込み用スキャンドライバは前記スイッチング用トランジスタのスイッチングを制御しており、
前記消去用スキャンドライバは前記消去用トランジスタのスイッチングを制御しており、
前記データドライバは、前記スイッチング用トランジスタを介して前記SRAMが有する入力端子及び前記第1アドレス電極にデジタルビデオ信号を入力し、
前記SRAMの有する出力端子は前記第2アドレス電極に接続されており、
前記消去用電源は前記消去用トランジスタを介して前記第2アドレス電極及び前記出力端子に接続されており、
前記複数の画素の各ラインの画素において、1フレーム期間中にn個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTrnと、j個の非表示期間Td1、Td2、…及びTdjとが出現し、
表示期間Tri(iは1、…またはnのいずれか1つ)は、iビット目のデジタルビデオ信号が前記各ラインの画素に入力されてから、次のデジタルビデオ信号が前記各ラインの画素に入力されるまで、もしくは前記各ラインの画素がそれぞれ有する前記第2アドレス電極に消去電源の電位が与えられるまでの期間であり、
非表示期間Tdk(kは1、…またはnのいずれか1つ)は、前記各ラインの画素がそれぞれ有する前記第2アドレス電極に消去用電源の電位が与えられてから、デジタルビデオ信号が前記各ラインの画素に入力されるまでの期間であり、
前記n個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTrnが全て出現した後、再び前記n個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTrnのいずれか1つが出現し、
前記デジタルビデオ信号によって、前記n個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTrnにおいて白表示または黒表示が選択され、
前記n個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTrnの長さの比は、20:21:…、2(n-1)で表されることを特徴とするマイクロミラーデバイスである。
【0056】
本発明の第1の構成は、
画素部と、消去用電源とを有するマイクロミラーデバイスの駆動方法であって、
前記画素部は複数の画素を有し、
前記複数の画素は、第1アドレス電極と、第2アドレス電極とをそれぞれ有しており、
前記複数の画素の各ラインの画素において、1フレーム期間中にn個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTrnと、j個の非表示期間Td1、Td2、…及びTdjとが出現し、
表示期間Tri(iは1、…またはnのいずれか1つ)は、iビット目のデジタルビデオ信号が前記各ラインの画素の第1アドレス電極に入力されてから、次のデジタルビデオ信号が前記各ラインの画素に入力されるまで、もしくは前記各ラインの画素がそれぞれ有する前記第2アドレス電極に消去電源の電位が与えられるまでの期間であり、
非表示期間Tdk(kは1、…またはnのいずれか1つ)は、前記各ラインの画素がそれぞれ有する前記第2アドレス電極に消去用電源の電位が与えられてから、デジタルビデオ信号が前記各ラインの画素の第1アドレス電極に入力されるまでの期間であり、
前記n個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTrnが全て出現した後、再び前記n個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTrnのいずれか1つが出現し、
前記デジタルビデオ信号によって、前記n個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTrnにおいて白表示または黒表示が選択され、
前記n個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTrnの長さの比は、20:21:…、2(n-1)で表されることを特徴とするマイクロミラーデバイスの駆動方法である。
【0057】
本発明の第1の構成は、前記複数の画素がそれぞれマイクロミラーを有していることを特徴としていても良い。
【0058】
本発明の第1の構成は、前記デジタルビデオ信号によって、前記n個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTrnにおいて白表示または黒表示かが選択されることを特徴としていても良い。
【0059】
本発明の第1の構成は、前記消去用電源の電位が前記第2アドレス電極に与えられると、前記マイクロミラーが黒表示を行う方向に傾くことを特徴としていても良い。
【0060】
本発明の第1の構成は、前記SRAMが2つのpチャネル型トランジスタと2つのnチャネル型トランジスタとを有していることを特徴としていても良い。
【0061】
本発明の第1の構成は、前記SRAMが2つのpチャネル型トランジスタと2つの抵抗とを有していることを特徴としていても良い。
【0062】
本発明の第1の構成は、前記SRAMが2つのnチャネル型トランジスタと2つの抵抗とを有していることを特徴としていても良い。
【0063】
本発明の第1の構成には、前記マイクロミラーデバイスを有することを特徴とするプロジェクターが含まれる。
【0064】
本発明の第2の構成によって、
第1データドライバと、第2データドライバと、スキャンドライバと、画素部とを有するマイクロミラーデバイスであって、
前記画素部は複数の画素を有し、
前記複数の画素は、第1スイッチング用トランジスタと、第2スイッチング用トランジスタと、SRAMと、第1アドレス電極と、第2アドレス電極とをそれぞれ有し、
前記スキャンドライバは前記第1スイッチング用トランジスタ及び第2スイッチング用トランジスタのスイッチングを制御しており、
前記第1データドライバは、前記第1スイッチング用トランジスタを介して前記SRAMが有する入力端子及び前記第1アドレス電極にデジタル信号を入力し、
前記第2データドライバは、前記第2スイッチング用トランジスタを介して前記SRAMが有する出力端子及び前記第2アドレス電極にデジタル信号を入力し、
前記入力端子に入力されたデジタル信号はグラウンドの電位を基準として反転して前記出力端子から出力され、
前記出力端子に入力されたデジタル信号はグラウンドの電位を基準として反転して前記入力端子から出力されていることを特徴とするマイクロミラーデバイスが提供される。
【0065】
本発明の第2の構成によって、
第1データドライバと、第2データドライバと、スキャンドライバと、複数の第1走査線と、複数の第2走査線と、複数の第1データ線と、複数の第2データ線とを有するマイクロミラーデバイスであって、
前記画素部は複数の画素を有し、
前記複数の画素は、第1スイッチング用トランジスタと、第2スイッチング用トランジスタと、SRAMと、第1アドレス電極と、第2アドレス電極とをそれぞれ有し、
前記スキャンドライバから前記複数の第1走査線及び前記複数の第2走査線に入力される走査信号によって、前記第1スイッチング用トランジスタ及び第2スイッチング用トランジスタのスイッチングが制御されており、
前記第1データドライバから前記複数の第1データ線に入力されたデジタル信号は、前記第1スイッチング用トランジスタを介して前記SRAMが有する入力端子及び前記第1アドレス電極に入力され、
前記第2データドライバから前記複数の第2データ線に入力されたデジタル信号は、前記第2スイッチング用トランジスタを介して前記SRAMが有する出力端子及び前記第2アドレス電極に入力され、
前記入力端子に入力されたデジタル信号はグラウンドの電位を基準として反転して前記出力端子から出力され、
前記出力端子に入力されたデジタル信号はグラウンドの電位を基準として反転して前記入力端子から出力されていることを特徴とするマイクロミラーデバイスが提供される。
【0066】
本発明の第2の構成によって、
第1データドライバと、第2データドライバと、スキャンドライバと、画素部とを有するマイクロミラーデバイスであって、
前記画素部は複数の画素を有し、
前記複数の画素は、第1スイッチング用トランジスタと、第2スイッチング用トランジスタと、SRAMと、第1アドレス電極と、第2アドレス電極とをそれぞれ有し、
前記スキャンドライバは前記第1スイッチング用トランジスタ及び第2スイッチング用トランジスタのスイッチングを制御しており、
前記第1データドライバは、前記第1スイッチング用トランジスタを介して前記SRAMが有する入力端子及び前記第1アドレス電極にデジタル信号を入力し、
前記第2データドライバは、前記第2スイッチング用トランジスタを介して前記SRAMが有する出力端子及び前記第2アドレス電極にデジタル信号を入力し、
前記入力端子に入力されたデジタル信号はグラウンドの電位を基準として反転して前記出力端子から出力されており、
前記出力端子に入力されたデジタル信号はグラウンドの電位を基準として反転して前記入力端子から出力されており、
前記複数の画素の各ラインの画素において、1フレーム期間中に(n+j)個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTr(n+j)が順に出現し、
前記(n+j)個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTr(n+j)のうち、j個の表示期間は非表示期間であり、
前記(n+j)個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTr(n+j)のうち、前記非表示期間以外の表示期間において、前記デジタル信号によって白表示または黒表示が選択され、
前記(n+j)個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTr(n+j)が全て出現した後、再び前記(n+j)個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTr(n+j)が順に出現し、
前記(n+j)個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTr(n+j)のうち、前記非表示期間以外の表示期間を短い順に並べたときの長さの比は、20:21:…、2(n-1)で表されることを特徴とするマイクロミラーデバイスが提供される。
【0067】
本発明の第2の構成によって、
第1データドライバと、第2データドライバと、スキャンドライバと、複数の第1走査線と、複数の第2走査線と、複数の第1データ線と、複数の第2データ線とを有するマイクロミラーデバイスであって、
前記画素部は複数の画素を有し、
前記複数の画素は、第1スイッチング用トランジスタと、第2スイッチング用トランジスタと、SRAMと、第1アドレス電極と、第2アドレス電極とをそれぞれ有し、
前記スキャンドライバから前記複数の第1走査線及び前記複数の第2走査線に入力される走査信号によって、前記第1スイッチング用トランジスタ及び第2スイッチング用トランジスタのスイッチングが制御されており、
前記第1データドライバから前記複数の第1データ線に入力されたデジタル信号は、前記第1スイッチング用トランジスタを介して前記SRAMが有する入力端子及び前記第1アドレス電極に入力されており、
前記第2データドライバから前記複数の第2データ線に入力されたデジタル信号は、前記第2スイッチング用トランジスタを介して前記SRAMが有する出力端子及び前記第2アドレス電極に入力されており、
前記入力端子に入力されたデジタル信号はグラウンドの電位を基準として反転して前記出力端子から出力され、
前記出力端子に入力されたデジタル信号はグラウンドの電位を基準として反転して前記入力端子から出力され、
前記複数の画素の各ラインの画素において、1フレーム期間中に(n+j)個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTr(n+j)が順に出現し、
前記(n+j)個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTr(n+j)のうち、j個の表示期間は非表示期間であり、
前記(n+j)個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTr(n+j)のうち、前記非表示期間以外の表示期間において、前記デジタル信号によって白表示または黒表示が選択され、
前記(n+j)個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTr(n+j)が全て出現した後、再び前記(n+j)個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTr(n+j)が順に出現し、
前記(n+j)個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTr(n+j)のうち、前記非表示期間以外の表示期間を短い順に並べたときの長さの比は、20:21:…、2(n-1)で表されることを特徴とするマイクロミラーデバイスが提供される。
【0068】
本発明の第2の構成によって、
画素部を有するマイクロミラーデバイスの駆動方法であって、
前記画素部は複数の画素を有し、
前記複数の画素は、第1アドレス電極と、第2アドレス電極とをそれぞれ有し、
前記複数の画素の各ラインの画素において、1フレーム期間中に(n+j)個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTr(n+j)が順に出現し、
前記(n+j)個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTr(n+j)のうち、j個の表示期間は非表示期間であり、
前記(n+j)個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTr(n+j)のうち、前記非表示期間以外の表示期間において、前記デジタル信号によって白表示または黒表示が選択され、
前記(n+j)個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTr(n+j)が全て出現した後、再び前記(n+j)個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTr(n+j)が順に出現し、
前記(n+j)個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTr(n+j)のうち、前記非表示期間以外の表示期間を短い順に並べたときの長さの比は、20:21:…、2(n-1)で表されることを特徴とするマイクロミラーデバイスの駆動方法が提供される。
【0069】
本発明の第2の構成は、前記(n+j)個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTr(n+j)が、(n+j)個の書き込み期間Ta1、Ta2、…及びTa(n+j)において画素にデジタル信号が入力されてから、前記(n+j)個の書き込み期間Ta1、Ta2、…及びTa(n+j)の次に出現する書き込み期間において画素にデジタル信号が入力されるまでの期間であることを特徴としていても良い。
【0070】
本発明の第2の構成は、前記(n+j)個の書き込み期間Ta1、Ta2、…及びTa(n+j)のうち、任意の書き込み期間Taiが、前記任意の書き込み期間Taiの2つ前に出現した書き込み期間及び前記任意の書き込み期間Taiの2つ後に出現した書き込み期間と重なっていないことを特徴としていても良い。
【0071】
本発明の第2の構成は、前記複数の画素がそれぞれマイクロミラーを有していることを特徴としていても良い。
【0072】
本発明の第2の構成は、前記SRAMが2つのpチャネル型トランジスタと2つのnチャネル型トランジスタとを有していることを特徴としていても良い。
【0073】
本発明の第2の構成は、前記SRAMが2つのpチャネル型トランジスタと2つの抵抗とを有していることを特徴としていても良い。
【0074】
本発明の第2の構成は、前記SRAMが2つのnチャネル型トランジスタと2つの抵抗とを有していることを特徴としていても良い。
【0075】
本発明の第2の構成には、前記マイクロミラーデバイスを有することを特徴とするプロジェクターが含まれる。
【0076】
【発明の実施の形態】
図3に本発明の第1の構成のDMDの回路図を示す。111はデータドライバ、112aは書き込み用スキャンドライバ、112bは消去用スキャンドライバ、114は画素部である。画素部114は複数の画素113を有している。なお書き込み用スキャンドライバ112aと消去用スキャンドライバ112bとを総称してスキャンドライバ112と呼ぶ。
【0077】
なお本実施の形態では、第1の構成において、データドライバ111と書き込み用スキャンドライバ112aと消去用スキャンドライバ112bとを1つづつ有する構成を示しているが、本発明の第1の構成のDMDはこれに限定されない。また画素部114とデータドライバ111と書き込み用スキャンドライバ112aと消去用スキャンドライバ112bとは、同じ基板上に形成しても良いし、異なる基板上に設けてFPC、TAB等を用いて画素部114に接続する構成にしても良い。
【0078】
データドライバ111は複数のデータ線118にデジタルビデオ信号を入力している。そして、書き込み用スキャンドライバ112aは複数の書き込み用走査線117aに書き込み用走査信号を入力している。また消去用スキャンドライバ112bは複数の消去用走査線117bに書き込み用走査信号を入力している。
【0079】
図3で示したDMDの場合、1つのデータ線118と、1つの書き込み用走査線117aと、1つの消去用走査線117bとを有する領域が画素113に相当する。
【0080】
画素113はスイッチング用トランジスタ115aと、消去用トランジスタ115bと、複数のトランジスタを有するSRAM116とを有している。スイッチング用トランジスタ115aのゲート電極は書き込み用走査線117aに接続されている。また消去用トランジスタ115bのゲート電極は消去用走査線117bに接続されている。
【0081】
スイッチング用トランジスタ115aと消去用トランジスタ115bはシングルゲートでも良いし、ダブルゲートやトリプルゲートのようなマルチゲート構造を有していても良い。また、スイッチング用トランジスタ115aと消去用トランジスタ115bはnチャネル型トランジスタであっても良いし、pチャネル型トランジスタであっても良い。
【0082】
またスイッチング用トランジスタ115aのソース領域とドレイン領域は、一方はデータ線118に、もう一方はSRAM116の入力端子Vin及び第1アドレス電極102aに接続されている。
【0083】
SRAM116の出力端子Voutは第2アドレス電極102bと、消去用トランジスタ115bのソース領域またはドレイン領域に接続されている。
【0084】
SRAM116は、入力端子における電位と出力端子における電位とが、グラウンドを基準として反転するような構成を有していれば良い。よって本発明で用いるSRAM116として、上記条件を満たす構成を有していれば、どのようなSRAMをも用いることが可能である。Vddhは高電圧側の電源を意味し、VSSは低電圧側の電源を意味する。
【0085】
また消去用トランジスタ115bのソース領域またはドレイン領域のうち、SRAM116の出力端子Voutに接続されていない方は、消去用電源119に接続されている。消去用電源119は、消去用電源119の電位がSRAM116の出力端子Voutに与えられたときに、画素が黒表示を行うような電位に保たれている。実際には、消去用電源119は、高電圧側の電源Vddhと低電圧側の電源VSSのいずれか一方と同じ電位に保たれている。
【0086】
また図3において図示はしていないが、各画素ごとに第1アドレス電極102aと第2アドレス電極102b上にマイクロミラーが設けられている。マイクロミラーは第1アドレス電極102a及び第2アドレス電極102bに接触しないように設けられている。
【0087】
次に図3に示したDMDの駆動について、図4を用いて説明する。図4において、横軸はタイムスケールを示しており縦軸は走査線の位置を示している。
【0088】
図3に示したDMDにおいて書き込み期間Ta1が開始される。書き込み期間Ta1が開始されると、書き込み用スキャンドライバ112aから書き込み用走査線117aに入力される書き込み用走査信号によって、1ライン目の画素のスイッチング用トランジスタ115aが選択される。なお本明細書において、配線を選択するとは、該配線にゲート電極が接続されたトランジスタが全てオンの状態にあることを意味する。また1ライン目の画素とは、1ライン目の書き込み用走査線117aにゲート電極が接続されたスイッチング用トランジスタ115aを有する画素を意味する。
【0089】
そしてデータドライバ111からデータ線118に1ビット目のデジタルビデオ信号が入力される。入力された1ビット目のデジタルビデオ信号は、オンの状態のスイッチング用トランジスタ115aを介して第1アドレス電極102a及びSRAM116の入力端子Vinに入力される。SRAM116の入力端子Vinに入力された1ビット目のデジタルビデオ信号は、グラウンドの電位を基準として反転し、1ビット目の反転デジタルビデオ信号として出力端子Voutから出力され、第2アドレス電極102bに入力される。
【0090】
第1アドレス電極102aと第2アドレス電極102bに、デジタルビデオ信号と反転デジタルビデオ信号がそれぞれ入力されると、デジタルビデオ信号の有する「1」または「0」の情報によって、画素が有するマイクロミラーの基板に対する角度が選択される。基板に対する角度が選択されると、光源からの光はスクリーンに照射されるか、光吸収板に照射されるかが選択される。
【0091】
そして順に全てのラインの画素113にデジタルビデオ信号が入力され、マイクロミラーの角度が選択される。なお本明細書において、画素113にデジタルビデオ信号が入力されるとは、画素113が有するスイッチング用トランジスタ115のソース領域またはドレイン領域にデジタルビデオ信号が入力されることを意味する。
【0092】
全ての画素にデジタルビデオ信号が入力されるまでの期間が書き込み期間Ta1である。
【0093】
一方、書き込み期間Ta1が終了する前に消去期間Te1が開始される。消去期間Te1が開始されると、消去用スキャンドライバ112bから消去用走査線117bに入力される消去用走査信号によって、1ライン目の画素の消去用トランジスタ115bが選択される。
【0094】
消去用トランジスタ115bが選択されると、消去用電源の電位(以下、消去電位)が消去用トランジスタ115bを介してSRAM116の出力端子Voutと第2アドレス電極102bに与えられる。
【0095】
SRAM116の出力端子Voutに消去電位が与えられると、グラウンドの電位を基準にして反転した電位(反転消去電位)がSRAM116の入力端子Vinに与えられる。
【0096】
消去電位と反転消去電位がSRAM116の出力端子Voutと入力端子Vinにそれぞれ与えられると、マイクロミラーが、光源からの光が光吸収板に照射される方向に傾き、画素は黒表示となる。
【0097】
そして順に全てのラインの画素の消去用トランジスタ115bが選択され、黒表示となる。全ての消去用走査線117bが選択されると消去期間Te1が終了する。
【0098】
一方、消去期間Te1が終了する前または終了した後に、再び書き込み期間Ta2が開始され、2ビット目のデジタルビデオ信号が画素に書き込まれる。
【0099】
上記動作はmビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力されるまで繰り返され、表示期間Trと非表示期間Tdとが繰り返し出現する。なお、各ビットのデジタルビデオ信号によって実際に表示を行う表示期間Trは、各ラインの画素ごとに異なる。表示期間Tr1〜Tr(m−1)は、スイッチング用トランジスタ115aが選択されてから、次に同じ画素の消去用トランジスタ115bが選択されるまでの期間である。特に1ライン目の画素の表示期間Trは、書き込み期間Taが開始されてから次に出現する消去期間Teが開始されるまでの期間と同じである。
【0100】
そして、黒表示を行う非表示期間Tdも、各ラインの画素ごとに異なる。非表示期間Tdは、消去用トランジスタ115bが選択されてから、次にスイッチング用トランジスタ115aが選択されるまでの期間である。特に1ライン目の画素の非表示期間Tdは、消去期間Teが開始されてから次に出現する書き込み期間Taが開始されるまでの期間と同じである。
【0101】
次に、書き込み期間Tamが開始されると、mビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力される。説明を簡便にするために、図4ではm=n−2の場合を例にとって示すが、本発明はこれに限定されないのは言うまでもない。本発明においてmは、1からnまでの値を任意に選択することが可能である。
【0102】
そして、書き込み期間Tamが終了した後、消去期間ではなく、次の書き込み期間Ta(m+1)〔n−1〕が開始される。書き込み期間Ta(m+1)〔n−1〕が開始されると、(m+1)〔n−1〕ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力される。
【0103】
上述した動作をnビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力されるまで繰り返され、表示期間Trが連続して出現する。なお、各ビットのデジタルビデオ信号によって実際に表示を行う表示期間Trは、各ラインの画素ごとに異なる。表示期間Trm〜Trnは、スイッチング用トランジスタ115aが選択されてから、次に再び同じ画素のスイッチング用トランジスタ115aが選択されるまでの期間である。特に1ライン目の画素の表示期間Trは、書き込み期間Taが開始されてから次に出現する書き込み期間Taが開始されるまでの期間と同じである。
【0104】
全ての表示期間Tr1〜Trnが終了すると、1つの画像を表示することができる。本発明において、1つの画像が表示される期間を1フレーム期間(F)と呼ぶ。なお本発明の駆動方法において、フレーム期間(F)は各ラインの画素ごとに異なっている。最後のラインの画素のフレーム期間は、ほぼ書き込み期間Ta1の長さ分だけ、1ライン目の画素のフレーム期間の開始より遅れて開始される。
【0105】
なお表示期間Trnが終了すると同時に次のフレーム期間の最初の書き込み期間Ta1が開始され、再び上述した動作を繰り返す。
【0106】
一般に画像を表示するディスプレイは1秒間に60以上のフレーム期間を設けることが好ましい。1秒間に表示される画像の数が60より少なくなると、視覚的に画像のちらつきが目立ち始めることがある。
【0107】
また本発明では、全ての書き込み期間の長さの和が1フレーム期間の長さよりも短いことが重要である。なおかつ表示期間の長さをTr1:Tr2:Tr3:…:Tr(n−1):Trn=20:21:22:…:2(n-2):2(n-1)とすることが必要である。この表示期間の組み合わせで2n階調のうち所望の階調表示を行うことができる。
【0108】
1フレーム期間中にスクリーンに光が照射された表示期間の長さの総和を求めることによって、当該フレーム期間におけるその画素の表示する階調がきまる。
例えば、n=8のとき、全部の表示期間においてスクリーンに光が照射されたときの、画素が表示する明るさを100とすると、Tr1とTr2においてのみスクリーンに光が照射されたときに、画素は1の階調が表現でき、Tr3とTr5とTr8においてのみスクリーンに光が照射されたときに、画素は60の階調が表現できる。
【0109】
mビット目のデジタルビデオ信号が画素に書き込まれる書き込み期間Tamは、表示期間Trmの長さよりも短いことが肝要である。よってビット数mの値は、1〜nのうち、書き込み期間Tamが表示期間Trmの長さよりも短くなるような値であることが必要である。
【0110】
また表示期間Tr1〜Trnは、どのような順序で出現させても良い。例えば1フレーム期間中において、Tr1の次にTr3、Tr5、Tr2、…という順序で表示期間を出現させることも可能である。ただし、書き込み期間Ta1〜Tanが互いに重ならない順序にすることが重要である。また消去期間Te1〜Tenも、互いに重ならない順序にすることが重要である。
【0111】
次に、図5に本発明の第2の構成のDMDの回路図を示す。111aは第1データドライバ、111bは第2データドライバ、112はスキャンドライバ、114は画素部である。画素部114は複数の画素113を有している。なお第1データドライバ111aと第2データドライバ111bとを総称してデータドライバ111と呼ぶ。
【0112】
なお本実施の形態では、第2の構成において、スキャンドライバ112を1つ有する構成を示しているが、本発明はこれに限定されない。スキャンドライバ112を2つ以上有する構成であっても良い。また画素部114とデータドライバ111とスキャンドライバ112とは、同じ基板上に形成しても良いし、異なる基板上に設けてFPC、TAB等を用いて画素部114に接続する構成にしても良い。
【0113】
第1データドライバ111aは複数の第1データ線118aにデジタルビデオ信号を入力している。第2データドライバ111bは複数の第2データ線118bにデジタルビデオ信号を入力している。そして、スキャンドライバ112は複数の第1走査線147aと第2走査線147bに走査信号を入力している。
【0114】
図5で示したDMDの場合、1つの第1データ線118aと、1つの第2データ線118bと、1つの第1走査線147aと、1つの第2走査線147bとを有する領域が画素113に相当する。
【0115】
画素113は第1スイッチング用トランジスタ115aと、第2スイッチング用トランジスタ115bと、複数のトランジスタを有するSRAM116とを有している。第1スイッチング用トランジスタ115aのゲート電極は第1走査線147aに接続されている。また第2スイッチング用トランジスタ115bのゲート電極は第2走査線147bに接続されている。
【0116】
第1スイッチング用トランジスタ115aと第2スイッチング用トランジスタ115bはシングルゲートでも良いし、ダブルゲートやトリプルゲートのようなマルチゲート構造を有していても良い。また、第1スイッチング用トランジスタ115aと第2スイッチング用トランジスタ115bはnチャネル型トランジスタであっても良いし、pチャネル型トランジスタであっても良い。
【0117】
第1スイッチング用トランジスタ115aのソース領域とドレイン領域は、一方は第1データ線118aに、もう一方はSRAM116の入力端子Vin及び第1アドレス電極102aに接続されている。
【0118】
第2スイッチング用トランジスタ115bのソース領域とドレイン領域は、一方は第2データ線118bに、もう一方はSRAM116の出力端子Vout及び第2アドレス電極102bに接続されている。
【0119】
SRAM116は、入力端子における電位と出力端子における電位とが、グラウンドを基準として反転するような構成を有していれば良い。よって本発明において、上記条件を満たす構成を有していればどのようなSRAMを用いても良い。Vddhは高電圧側の電源を意味し、VSSは低電圧側の電源を意味する。
【0120】
また図5において図示はしていないが、各画素ごとに第1アドレス電極102aと第2アドレス電極102b上にマイクロミラーが設けられている。マイクロミラーは第1アドレス電極102a及び第2アドレス電極102bに接触しないように設けられている。
【0121】
次に図5に示したDMDの駆動について、図6を用いて説明する。図6において、横軸はタイムスケールを示しており縦軸は走査線の位置を示している。
【0122】
図5に示したDMDにおいて書き込み期間Ta1が開始される。書き込み期間Ta1が開始されると、スキャンドライバ112から第1走査線147aに入力される走査信号によって、1ライン目の画素の第1スイッチング用トランジスタ115aが選択される。なお本明細書において、配線を選択するとは、該配線にゲート電極が接続されたトランジスタが全てオンの状態にあることを意味する。また1ライン目の画素とは、1ライン目の第1走査線147aと第2走査線147bとにゲート電極がそれぞれ接続された第1スイッチング用トランジスタ115aと第2スイッチング用トランジスタ115bとを有する画素である。
【0123】
そして第1データドライバ111aから第1データ線118aに1ビット目のデジタルビデオ信号が入力される。入力された1ビット目のデジタルビデオ信号は、オンの状態の第1スイッチング用トランジスタ115aを介して第1アドレス電極102a及びSRAM116の入力端子Vinに入力される。SRAM116の入力端子Vinに入力された1ビット目のデジタルビデオ信号は、グラウンドの電位を基準として反転し、1ビット目の反転デジタルビデオ信号として出力端子Voutから出力され、第2アドレス電極102bに入力される。
【0124】
第1アドレス電極102aと第2アドレス電極102bに、デジタルビデオ信号または反転デジタルビデオ信号がそれぞれ入力されると、デジタルビデオ信号の有する「1」または「0」の情報によって、画素が有するマイクロミラーの基板に対する角度が選択される。基板に対する角度が選択されると、光源からの光はスクリーンに照射されるか、光吸収板に照射されるかが選択される。
【0125】
そして順に第1走査線147aが選択されて全てのラインの画素113に1ビット目のデジタルビデオ信号が入力される。よって全ての画素のマイクロミラーの角度が選択される。なお本明細書において、画素113にデジタルビデオ信号が入力されるとは、画素113が有する第1スイッチング用トランジスタ115aまたは第2スイッチング用トランジスタ115bのソース領域またはドレイン領域にデジタルビデオ信号が入力されることを意味する。
【0126】
全ての画素に1ビット目のデジタルビデオ信号が入力されるまでの期間が書き込み期間Ta1である。
【0127】
一方、書き込み期間Ta1が終了する前または後に書き込み期間Ta2が開始される。書き込み期間Ta2が開始されると、スキャンドライバ112から第2走査線147bに入力される走査信号によって、1ライン目の画素の第2スイッチング用トランジスタ115bが選択される。
【0128】
そして第2データドライバ111bから第2データ線118bに2ビット目のデジタルビデオ信号が入力される。入力された2ビット目のデジタルビデオ信号は、オンの状態の第2スイッチング用トランジスタ115bを介して第2アドレス電極102b及びSRAM116の出力端子Voutに入力される。SRAM116の入力端子Voutに入力された2ビット目のデジタルビデオ信号は、グラウンドの電位を基準として反転し、2ビット目の反転デジタルビデオ信号として入力端子Vinから出力され、第1アドレス電極102aに入力される。
【0129】
第1アドレス電極102aと第2アドレス電極102bに、反転デジタルビデオ信号とデジタルビデオ信号がそれぞれ入力されると、デジタルビデオ信号の有する「1」または「0」の情報によって、画素が有するマイクロミラーの基板に対する角度が選択される。基板に対する角度が選択されると、光源からの光はスクリーンに照射されるか、光吸収板に照射されるかが選択される。
【0130】
そして順に第2走査線147bが選択されて全てのラインの画素113に2ビット目のデジタルビデオ信号が入力される。よって全ての画素のマイクロミラーの角度が選択される。
【0131】
全ての画素に2ビット目のデジタルビデオ信号が入力されるまでの期間が書き込み期間Ta2である。
【0132】
上記動作はnビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力されるまで繰り返される。なお、各ビットのデジタルビデオ信号によって実際に表示を行う表示期間Trは、各ラインの画素ごとに異なる。表示期間Tr1〜Trnは、各ラインの画素にデジタルビデオ信号が入力されてから、次のビットのデジタルビデオ信号が同じ画素に入力されるまでの期間である。特に1ライン目の画素の任意の表示期間Trは、任意の書き込み期間が開始されてから次に出現する書き込み期間が開始されるまでの期間と同じである。
【0133】
全ての表示期間Tr1〜Trnが終了すると、1つの画像を表示することができる。本発明において、1つの画像が表示される期間を1フレーム期間(F)と呼ぶ。なお本発明の駆動方法において、フレーム期間(F)は各ラインの画素ごとに異なっている。最後のラインの画素のフレーム期間は、ほぼ書き込み期間Ta1の長さ分だけ、1ライン目の画素のフレーム期間の開始より遅れて開始される。
【0134】
なお表示期間Trnが終了すると同時に次のフレーム期間の最初の書き込み期間Ta1が開始され、再び上述した動作を繰り返す。
【0135】
一般に画像を表示するディスプレイは1秒間に60以上のフレーム期間を設けることが好ましい。1秒間に表示される画像の数が60より少なくなると、視覚的に画像のちらつきが目立ち始めることがある。
【0136】
また本発明では表示期間Trを短い方から順に並べた場合、長さの比が20:21:22:…:2(n-2):2(n-1)となることが重要である。この表示期間の組み合わせで2n階調のうち所望の階調表示を行うことができる。
【0137】
1フレーム期間中にスクリーンに光が照射された表示期間の長さの総和を求めることによって、当該フレーム期間におけるその画素の表示する階調がきまる。例えば、n=8のとき、全部の表示期間においてスクリーンに光が照射されたときの、画素が表示する明るさを100とすると、長さの比が20と21に相当する表示期間においてのみスクリーンに光が照射されたときに、画素は1の階調が表現でき、22と24と27に相当する表示期間においてのみスクリーンに光が照射されたときに、画素は60の階調が表現できる。
【0138】
また、任意の書き込み期間が2つ隣の書き込み期間と互いに重ならないようにすることが重要である。例えば書き込み期間Taiは、書き込み期間Ta(i+2)、Ta(i−2)と重ならないようにすることが必要である。
【0139】
また本実施の形態では、連続して出現する書き込み期間において第1走査線147aと第2走査線147bとを順に選択していったが、必ずしも本発明はこの構成に限定されない。隣り合う書き込み期間が重なっている場合、隣り合う書き込み期間の一方において第1走査線を選択し、もう一方の書き込み期間において第2走査線を選択しデジタル信号を書き込む必要がある。しかし隣り合う書き込み期間が重なっていない場合はこの限りではなく、それぞれの書き込み期間において共に第1走査線を選択しても良いし、共に第2走査線を選択しても良い。
【0140】
次に図7を用いて、マイクロミラーの駆動の仕組みについて具体的に説明する。マイクロミラー104は基準電源140に接続されている。基準電源140は常に一定の基準電位に保たれている。図7では説明をわかりやすくするために、基準電位が5Vの時について示したが、本発明において基準電位はこの値に限定されない。基準電位は、デジタルビデオ信号のHiの電位とLoの電位の中間の電位でなければ、どのような値もとることが可能である。
【0141】
図7(A)では第1アドレス電極102aにデジタルビデオ信号が入力され、第2アドレス電極102bには反転デジタルビデオ信号が入力される。
【0142】
なお図7ではHiのデジタルビデオ信号が+15V、Loのデジタルビデオ信号が−15Vの時について説明したが、本発明はこの数値に限定されない。
【0143】
なおデジタルビデオ信号は「0」または「1」の情報を有しており、「0」と「1」のデジタルビデオ信号は、一方がHi、一方がLoの電圧を有する信号である
【0144】
図7(A)では第1アドレス電極102aにHiのデジタルビデオ信号が入力され、第2アドレス電極102bにLoの反転デジタルビデオ信号が入力されている。この場合、マイクロミラー104と第1アドレス電極102aとの間の電圧は10Vとなる。また、マイクロミラー104と第2アドレス電極102bとの間の電圧は20Vとなる。よって電界の作用により、マイクロミラー104は基準面から第2アドレス電極102b側に角度θだけ傾く。なお、第1及び第2アドレス電極102a、102bにデジタルビデオ信号が入力されていない状態におけるマイクロミラー104が、基準面となる。基準面は基板と並行である。
【0145】
図7(B)では第1アドレス電極102aにLoのデジタルビデオ信号が入力され、第2アドレス電極102bにHiの反転デジタルビデオ信号が入力されている。この場合、マイクロミラー104と第1アドレス電極102aとの間の電圧は20Vとなる。また、マイクロミラー104と第2アドレス電極102bとの間の電圧は10Vとなる。よって電界の作用により、マイクロミラー104は第1アドレス電極102a側に角度θだけ傾く。
【0146】
DMDは約15μsecという高速なスイッチングを行うことが可能であり、時分割階調表示に適している。
【0147】
なお図7では第1アドレス電極102aにデジタルビデオ信号が入力され、第2アドレス電極102bには反転デジタルビデオ信号が入力されているが、逆の場合でも同様に動作を説明することができる。
【0148】
本発明は上述した駆動によって、任意のデジタルビデオ信号と次のデジタルビデオ信号の画素への書き込みを並行して行うことが可能になり、表示期間を全ての画素へデジタルビデオ信号を書き込む期間の長さよりも短くすることが可能になる。
【0149】
つまり、本発明のDMDの時分割階調表示では、従来のDMDの時分割階調表示に比べて、従来のサブフレーム期間に相当する表示期間の長さを短くすることが可能になる。そのため、デジタルビデオ信号を画素へ書き込む速度が従来と同じであっても、画像の階調数をより高くすることが可能になる。
【0150】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明する。
【0151】
(実施例1)
本実施例では、本発明の第1の構成のDMDにおいて、6ビットのデジタルビデオ信号により26階調の表示を行う場合について図8を用いて説明する。なお本実施例のDMDは、図3、図7に示した構造を有する。図8において、横軸はタイムスケールを示しており縦軸は走査線の位置を示している。
【0152】
まず、書き込み期間Ta1が開始される。書き込み期間Ta1が開始されると、書き込み用スキャンドライバ112aから書き込み用走査線117aに入力される書き込み用走査信号によって、1ライン目の画素のスイッチング用トランジスタ115aが選択される。
【0153】
そしてデータドライバ111からデータ線118に1ビット目のデジタルビデオ信号が入力される。入力された1ビット目のデジタルビデオ信号は、オンの状態のスイッチング用トランジスタ115aを介して第1アドレス電極102a及びSRAM116の入力端子Vinに入力される。SRAM116の入力端子Vinに入力された1ビット目のデジタルビデオ信号は、グラウンドの電位を基準として反転し、1ビット目の反転デジタルビデオ信号として出力端子Voutから出力され、第2アドレス電極102bに入力される。
【0154】
第1アドレス電極102aと第2アドレス電極102bに、デジタルビデオ信号と反転デジタルビデオ信号がそれぞれ入力されると、デジタルビデオ信号の有する「1」または「0」の情報によって、画素が有するマイクロミラー104の基板に対する角度が選択される。基板に対する角度が選択されることによって、光源からの光はスクリーンに照射されるか、光吸収板に照射されるかが選択される。
【0155】
そして順に全てのラインの画素113にデジタルビデオ信号が入力され、マイクロミラーの角度が選択される。全ての画素に1ビット目のデジタルビデオ信号が入力されるまでの期間が書き込み期間Ta1である。
【0156】
一方、書き込み期間Ta1が終了する前に消去期間Te1が開始される。消去期間Te1が開始されると、消去用スキャンドライバ112bから消去用走査線117bに入力される消去用走査信号によって、1ライン目の画素の消去用トランジスタ115bが選択される。
【0157】
消去用トランジスタ115bが選択されると、消去用電源の電位(以下、消去電位)が消去用トランジスタ115bを介してSRAM116の出力端子Voutと第2アドレス電極102bに与えられる。
【0158】
SRAM116の出力端子Voutに消去電位が与えられると、グラウンドの電位を基準にして反転した電位(反転消去電位)が、SRAM116の入力端子Vinに与えられる。
【0159】
消去電位と反転消去電位がSRAM116の出力端子Voutと入力端子Vinにそれぞれ与えられると、光源からの光が光吸収板に照射される方向にマイクロミラーが傾き、画素は黒表示となる。
【0160】
そして順に全てのラインの画素の消去用トランジスタ115bが選択され、黒表示となる。全ての消去用走査線117bが選択されると消去期間Te1が終了する。
【0161】
一方、消去期間Te1が終了する前または終了した後に、再び書き込み期間Ta2が開始され、2ビット目のデジタルビデオ信号が画素に書き込まれ、マイクロミラー104の角度が選択される。
【0162】
上記動作は5ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力されるまで繰り返され、表示期間Trと非表示期間Tdとが繰り返し出現する。なお、各ビットのデジタルビデオ信号によって実際に表示を行う表示期間Trは、各ラインの画素ごとに異なる。表示期間Tr1〜Tr4は、スイッチング用トランジスタ115aが選択されてから、次に同じ画素の消去用トランジスタ115bが選択されるまでの期間である。特に1ライン目の画素の表示期間Trは、書き込み期間Taが開始されてから次に出現する消去期間Teが開始されるまでの期間と同じである。
【0163】
そして、全ての画素が黒表示を行う非表示期間Td1〜Td4も、各ラインの画素ごとに異なる。非表示期間Tdは、消去用トランジスタ115bが選択されてから、次にスイッチング用トランジスタ115aが選択されるまでの期間である。特に1ライン目の画素の非表示期間Tdは、消去期間Teが開始されてから次に出現する書き込み期間Taが開始されるまでの期間と同じである。
【0164】
次に、書き込み期間Ta5が開始されると、5ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力される。そして、書き込み期間Ta5が終了した後、消去期間ではなく、次の書き込み期間Ta6が開始される。書き込み期間Ta6が開始されると、6ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力される。
【0165】
上述したように、表示期間Tr5とTr6は連続して出現する。なお、各ビットのデジタルビデオ信号によって実際に表示を行う表示期間Trは、各ラインの画素ごとに異なる。表示期間Tr5、Tr6は、スイッチング用トランジスタ115aが選択されてから、次に再び同じスイッチング用トランジスタ115aが選択されるまでの期間である。特に1ライン目の画素の表示期間Trは、書き込み期間Taが開始されてから次に出現する書き込み期間Taが開始されるまでの期間と同じである。
【0166】
全ての表示期間Tr1〜Tr6が終了すると、1つの画像を表示することができる。
【0167】
なお表示期間Tr6が終了すると同時に1フレーム期間が終了し、次のフレーム期間の最初の書き込み期間Ta1が開始され、再び上述した動作を繰り返す。
【0168】
本実施例において表示期間の長さはTr1:Tr2:Tr3:…:Tr6=20:21:22:…:25とすることが必要である。この表示期間の組み合わせで26階調のうち所望の階調表示を行うことができる。
【0169】
1フレーム期間中にスクリーンに光が照射された表示期間の長さの総和を求めることによって、当該フレーム期間におけるその画素の表示する階調がきまる。例えば、本実施例の場合、全部の表示期間においてスクリーンに光が照射されたときの、画素が表示する明るさを100とすると、Tr1とTr2においてのみスクリーンに光が照射されたときに画素は5の階調が表現でき、Tr3とTr5においてのみスクリーンに光が照射されたときに画素は32の階調が表現できる。
【0170】
本実施例において、5ビット目のデジタルビデオ信号が画素に書き込まれる書き込み期間Ta5は、表示期間Tr5の長さよりも短いことが肝要である。
【0171】
また表示期間Tr1〜Tr6は、どのような順序で出現させても良い。例えば1フレーム期間中において、Tr1の次にTr3、Tr5、Tr2、…という順序で表示期間を出現させることも可能である。ただし、書き込み期間Ta1〜Ta6が互いに重ならない順序にすることが重要である。また消去期間Te1〜Te6も、互いに重ならない順序にすることが重要である。
【0172】
本発明のDMDの時分割階調表示では、従来のDMDの時分割階調表示に比べて、従来のサブフレーム期間に相当する表示期間の長さを短くすることが可能になる。そのため、デジタルビデオ信号を画素へ書き込む速度が従来と同じであっても、画像の階調数をより高くすることが可能になる。
【0173】
(実施例2)
本実施例では、6ビットのデジタルビデオ信号に対応した本発明の第1の構成のDMDの駆動方法において、表示期間Tr1〜Tr6の出現する順序について説明する。
【0174】
図9に本実施例の駆動方法を示すタイミングチャートを示す。画素の詳しい駆動の仕方については実施例1を参照すれば良いので、ここでは省略する。本実施例の駆動方法では、1フレーム期間中で1番長い非表示期間(本実施例ではTd1)を1フレーム期間の最後に設ける。上記構成によって、非表示期間Td1と、次のフレーム期間の最初の表示期間(本実施例ではTr4)との間にフレーム期間の区切れがあるように人間の目に映る。これによって、中間階調の表示を行ったときに、隣り合うフレーム期間同士で発光する表示期間が隣接することによって起きていた表示むらを、人間の目に認識されずらくすることができる。
【0175】
なお本実施例では、6ビットのデジタルビデオ信号の場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。本実施例はデジタルビデオ信号のビット数に限定されることなく実施することが可能である。
【0176】
(実施例3)
本実施例では、本発明の第1の構成のDMDにおいて、4ビットのデジタルビデオ信号により24階調の表示を行う場合について図10を用いて説明する。図10において、横軸はタイムスケールを示しており縦軸は走査線の位置を示している。なお本実施例のDMDは、図3、図7に示した構造を有する。
【0177】
まず、書き込み期間Ta1が開始される。書き込み期間Ta1が開始されると、書き込み用スキャンドライバ112aから書き込み用走査線117aに入力される書き込み用走査信号によって、1ライン目の画素のスイッチング用トランジスタ115aが選択される。なお本明細書において、配線を選択するとは、該配線にゲート電極が接続されたトランジスタが全てオンの状態にあることを意味する。また1ライン目の画素とは、1ライン目の書き込み用走査線にゲート電極が接続されたスイッチング用トランジスタを有する画素を意味する。
【0178】
そしてデータドライバ111からデータ線118に1ビット目のデジタルビデオ信号が入力される。入力された1ビット目のデジタルビデオ信号は、オンの状態のスイッチング用トランジスタ115aを介して第1アドレス電極102a及びSRAM116の入力端子Vinに入力される。SRAM116の入力端子Vinに入力された1ビット目のデジタルビデオ信号は、グラウンドの電位を基準として反転し、1ビット目の反転デジタルビデオ信号として出力端子Voutから出力され、第2アドレス電極102bに入力される。
【0179】
第1アドレス電極102aと第2アドレス電極102bに、デジタルビデオ信号と反転デジタルビデオ信号がそれぞれ入力されると、デジタルビデオ信号の有する「1」または「0」の情報によって、画素が有するマイクロミラー104の基板に対する角度が選択される。基板に対する角度が選択されることによって、光源からの光はスクリーンに照射されるか、光吸収板に照射されるかが選択される。
【0180】
そして順に全てのラインの画素113にデジタルビデオ信号が入力され、マイクロミラーの角度が選択される。全ての画素に1ビット目のデジタルビデオ信号が入力されるまでの期間が書き込み期間Ta1である。
【0181】
一方、書き込み期間Ta1が終了する前に消去期間Te1が開始される。消去期間Te1が開始されると、消去用スキャンドライバ112bから消去用走査線117bに入力される消去用走査信号によって、1ライン目の画素の消去用トランジスタ115bが選択される。
【0182】
消去用トランジスタ115bが選択されると、消去用電源の電位(以下、消去電位)が消去用トランジスタ115bを介してSRAM116の出力端子Voutと第2アドレス電極102bに与えられる。
【0183】
SRAM116の出力端子Voutに消去電位が与えられると、グラウンドの電位を基準にして反転した電位(反転消去電位)が、SRAM116の入力端子Vinに与えられる。
【0184】
消去電位と反転消去電位がSRAM116の出力端子Voutと入力端子Vinにそれぞれ与えられると、光源からの光が光吸収板に照射されるようにマイクロミラーが傾き、画素は黒表示となる。
【0185】
そして順に全てのラインの画素の消去用トランジスタ115bが選択され、黒表示となる。全ての消去用走査線117bが選択されると消去期間Te1が終了する。
【0186】
一方、消去期間Te1が終了する前または終了した後に、再び書き込み期間Ta2が開始され、2ビット目のデジタルビデオ信号が画素に書き込まれ、同様にマイクロミラー104の角度が選択される。
【0187】
1ビット目と2ビット目のデジタルビデオ信号によって実際に表示を行う表示期間Tr1、Tr2は、各ラインの画素ごとに異なる。表示期間Tr1、Tr2は、スイッチング用トランジスタ115aが選択されてから、次に同じ画素の消去用トランジスタ115bが選択されるまでの期間である。特に1ライン目の画素の表示期間Trは、書き込み期間Taが開始されてから次に出現する消去期間Teが開始されるまでの期間と同じである。
【0188】
そして、全ての画素が黒表示を行う非表示期間Td1、Td2も、各ラインの画素ごとに異なる。非表示期間Tdは、消去用トランジスタ115bが選択されてから、次に同じスイッチング用トランジスタ115aが選択されるまでの期間である。特に1ライン目の画素の非表示期間Tdは、消去期間Teが開始されてから次に出現する書き込み期間Taが開始されるまでの期間と同じである。
【0189】
次に、書き込み期間Ta3が開始されると、3ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力される。そして、書き込み期間Ta3が終了した後、消去期間ではなく、次の書き込み期間Ta4が開始される。書き込み期間Ta4が開始されると、4ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力される。
【0190】
上述したように、表示期間Tr3とTr4は連続して出現する。なお、各ビットのデジタルビデオ信号によって実際に表示を行う表示期間Trは、各ラインの画素ごとに異なる。表示期間Tr3、Tr4は、スイッチング用トランジスタ115aが選択されてから、次に再び同じスイッチング用トランジスタ115aが選択されるまでの期間である。特に1ライン目の画素の表示期間Trは、書き込み期間Taが開始されてから次に出現する書き込み期間Taが開始されるまでの期間と同じである。
【0191】
全ての表示期間Tr1〜Tr4が終了すると、1つの画像を表示することができる。
【0192】
なお表示期間Tr4が終了すると同時に1フレーム期間が終了し、次のフレーム期間の最初の書き込み期間Ta1が開始され、再び上述した動作を繰り返す。
【0193】
本実施例において表示期間の長さはTr1:Tr2:Tr3:Tr4=20:21:22:23とすることが必要である。この表示期間の組み合わせで24階調のうち所望の階調表示を行うことができる。
【0194】
1フレーム期間中にスクリーンに光が照射された表示期間の長さの総和を求めることによって、当該フレーム期間におけるその画素の表示する階調がきまる。例えば、本実施例の場合、全部の表示期間においてスクリーンに光が照射されたときの、画素が表示する明るさを100とすると、Tr1とTr2においてのみスクリーンに光が照射されたときに画素は20の階調が表現でき、Tr3においてのみスクリーンに光が照射されたときに画素は27の階調が表現できる。
【0195】
本実施例において、3ビット目、4ビット目のデジタルビデオ信号が画素に書き込まれる書き込み期間Ta3、Ta4は、表示期間Tr3、Tr4の長さよりもそれぞれ短いことが肝要である。
【0196】
また表示期間(Tr1〜Tr4)は、どのような順序で出現させても良い。例えば1フレーム期間中において、Tr1の次にTr3、Tr4、Tr2という順序で表示期間を出現させることも可能である。ただし、消去期間(Te1〜Te4)が互いに重ならない順序であることが重要である。また表示期間(Tr1〜Tr4)も互いに重ならない順序であることが重要である。
【0197】
本発明のDMDの時分割階調表示では、従来のDMDの時分割階調表示に比べて、従来のサブフレーム期間に相当する表示期間の長さを短くすることが可能になる。そのため、デジタルビデオ信号を画素へ書き込む速度が従来と同じであっても、画像の階調数をより高くすることが可能になる。
【0198】
なお本実施例は、実施例2と組み合わせて実施することが可能である。
【0199】
(実施例4)
本実施例では、本発明の第2の構成のDMDにおいて、全ての画素が黒表示を行う非表示期間を設ける駆動方法について、図11を用いて説明する。なお本実施例のDMDは、図5、図7に示した構造を有する。図11において、横軸はタイムスケールを示しており縦軸は走査線の位置を示している。
【0200】
はじめに書き込み期間Ta1において、1ビット目のデジタルビデオ信号が各画素に入力される。なお、本実施例におけるデジタルビデオ信号の画素への入力は、実施の形態の場合と同様に行われるので、ここでは詳しい駆動の仕方について説明を省略する。
【0201】
第1アドレス電極102aと第2アドレス電極102bに、デジタルビデオ信号または反転デジタルビデオ信号がそれぞれ入力されると、デジタルビデオ信号の有する「1」または「0」の情報によって、画素が有するマイクロミラーの基板に対する角度が選択される。基板に対する角度が選択されると、光源からの光はスクリーンに照射されるか、光吸収板に照射されるかが選択される。
【0202】
次に書き込み期間Ta1が終了する前に、書き込み期間Ta2が開始される。本実施例において、書き込み期間Ta2には全ての画素が黒表示を行うような情報を有するデジタルの信号(非表示信号)が各画素に入力される。この非表示信号はデジタルビデオ信号とは異なり画像情報を有していない。
【0203】
なお本明細書において、画像情報を有するデジタルビデオ信号、反転デジタルビデオ信号及び画像情報を有さない非表示信号は、共にデジタル信号に含まれる。
【0204】
非表示信号が各画素に入力されると、全ての画素が黒表示の状態となる。よって表示期間Tr2において画素は表示を行わない。本明細書において、画像情報を有さない非表示信号によって画素が黒表示の状態となっている期間を、非表示期間と呼ぶ。本実施例において表示期間Tr2は非表示期間である。
【0205】
次に書き込み期間Ta2が終了する前若しくは後に書き込み期間Ta3が開始される。本実施例では書き込み期間Ta2が終了する前に書き込み期間Ta3が開始される。書き込み期間Ta3において、2ビット目のデジタルビデオ信号が各画素に入力される。
【0206】
2ビット目のデジタルビデオ信号が各画素に入力されると、非表示期間である表示期間Tr2が終了し、表示期間Tr3が開始される。
【0207】
上述した動作は、nビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力され、全ての表示期間(非表示期間も含む)が出現するまで繰り返される。
【0208】
全ての表示期間が終了すると1フレーム期間が終了し、1つの画像を表示することができる。出現した非表示期間の数をj個とすると、1フレーム期間中に表示期間は(n+j)個出現することになる。
【0209】
そして1フレーム期間終了後は、再び1ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力され表示期間Tr1となる。そして上述した動作を繰り返す。
【0210】
表示期間Tr1、Tr2、…、Tr(n+j−1)、Tr(n+j)は、それぞれ書き込み期間Ta1、Ta2、…、Ta(n+j−1)、Ta(n+j)が開始されてから、その次に出現する書き込み期間Ta2、Ta3、…、Ta(n+j)、Ta1が開始されるまでの期間である。
【0211】
また表示期間Tr1〜Tr(n+j)のうち、非表示期間以外の表示期間を短い順に並べた場合に、表示期間の長さの比は、20:21:22:…:2(n-2):2(n-1)となる。
【0212】
この非表示期間以外の表示期間の組み合わせで、2n階調のうち所望の階調表示を行うことができる。1フレーム期間中における白表示の表示期間の長さの総和を求めることによって、当該フレーム期間におけるその画素の表示した階調がきまる。なお本実施例では、非表示期間以外の全ての表示期間において白表示を行った場合、画素の輝度が100となる。
【0213】
また本実施例において、1フレーム期間中で1番長い非表示期間である表示期間を1フレーム期間の最後に設けると、1番長い非表示期間と、その次に出現する表示期間との間にフレーム期間の区切れがあるように人間の目に認識させることができる。これによって、中間表示を行ったときに隣り合うフレーム期間同士で表示期間が隣接することによって起きていた表示むらを、人間の目に認識させずらくすることができる。
【0214】
また、任意の書き込み期間が2つ隣の書き込み期間と互いに重ならないように、非表示期間の長さを定めることが重要である。例えば書き込み期間Taiは、書き込み期間Ta(i+2)、Ta(i−2)と重ならないようにすることが必要である。
【0215】
また隣り合う書き込み期間が重なっている場合、隣り合う書き込み期間の一方において第1走査線を選択し、もう一方の書き込み期間において第2走査線を選択しデジタル信号を書き込む必要がある。しかし隣り合う書き込み期間が重なっていない場合はこれに限らず、それぞれの書き込み期間において共に第1走査線を選択しても良いし、共に第2走査線を選択しても良い。
【0216】
本発明は上述した駆動によって、任意のデジタルビデオ信号と次のデジタルビデオ信号の画素への書き込みを並行して行うことが可能になり、表示期間を全ての画素へデジタルビデオ信号を書き込む期間の長さよりも短くすることが可能になる。
【0217】
つまり、本発明のDMDの時分割階調表示では、従来のDMDの時分割階調表示に比べて、従来のサブフレーム期間に相当する表示期間の長さを短くすることが可能になる。そのため、デジタルビデオ信号を画素へ書き込む速度が従来と同じであっても、画像の階調数をより高くすることが可能になる。
【0218】
(実施例5)
本実施例では、本発明の第2の構成のDMDにおいて、6ビットのデジタルビデオ信号によって表示を行う駆動方法について、図12を用いて説明する。なお本実施例のDMDは、図5、図7に示した構造を有する。図12において、横軸はタイムスケールを示しており縦軸は走査線の位置を示している。
【0219】
図5に示したDMDにおいて書き込み期間Ta1が開始され、1ビット目のデジタルビデオ信号が各画素に入力される。なお、本実施例におけるデジタルビデオ信号の画素への入力は、実施の形態の場合と同様に行われるので、ここでは詳しい駆動の仕方について説明を省略する。
【0220】
第1アドレス電極102aと第2アドレス電極102bに、デジタルビデオ信号または反転デジタルビデオ信号がそれぞれ入力されると、デジタルビデオ信号の有する「1」または「0」の情報によって、画素が有するマイクロミラーの基板に対する角度が選択される。基板に対する角度が選択されると、光源からの光はスクリーンに照射されるか、光吸収板に照射されるかが選択される。
【0221】
一方、書き込み期間Ta1が終了する前または後に書き込み期間Ta2が開始され、2ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力される。そして全ての画素のマイクロミラーの角度が選択され、表示が行われるる。
【0222】
全ての画素に2ビット目のデジタルビデオ信号が入力されるまでの期間が書き込み期間Ta2である。
【0223】
上記動作は6ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力されるまで繰り返される。なお、各ビットのデジタルビデオ信号によって実際に表示を行う表示期間Trは、各ラインの画素ごとに異なる。表示期間Tr1〜Tr6は、各ラインの画素にデジタルビデオ信号が入力されてから、次のビットのデジタルビデオ信号が同じ画素に入力されるまでの期間である。特に1ライン目の画素の任意の表示期間Trは、任意の書き込み期間が開始されてから次に出現する書き込み期間が開始されるまでの期間と同じである。
【0224】
全ての表示期間Tr1〜Tr6が終了すると、1つの画像を表示することができる。本発明において、1つの画像が表示される期間を1フレーム期間(F)と呼ぶ。なお本発明の駆動方法において、フレーム期間(F)は各ラインの画素ごとに異なっている。最後のラインの画素のフレーム期間は、ほぼ書き込み期間Ta1の長さ分だけ、1ライン目の画素のフレーム期間の開始より遅れて開始される。
【0225】
なお表示期間Tr6が終了すると同時に次のフレーム期間の最初の書き込み期間Ta1が開始され、再び上述した動作を繰り返す。
【0226】
本発明では表示期間Trを短い方から順に並べた場合、長さの比が20:21:22:…:24:25となることが重要である。この表示期間の組み合わせで26階調のうち所望の階調表示を行うことができる。
【0227】
1フレーム期間中にスクリーンに光が照射された表示期間の長さの総和を求めることによって、当該フレーム期間におけるその画素の表示する階調がきまる。例えば、全部の表示期間においてスクリーンに光が照射されたときの、画素が表示する明るさを100とすると、長さの比が20と21に相当する表示期間においてのみスクリーンに光が照射されたときに、画素は19の階調が表現でき、22と24と25に相当する表示期間においてのみスクリーンに光が照射されたときに、画素は56の階調が表現できる。
【0228】
また、任意の書き込み期間が2つ隣の書き込み期間と互いに重ならないようにすることが重要である。例えば書き込み期間Taiは、書き込み期間Ta(i+2)、Ta(i−2)と重ならないようにすることが必要である。
【0229】
また本実施例では、連続して出現する書き込み期間において第1走査線147aと第2走査線147bとを順に選択していったが、必ずしも本発明はこの構成に限定されない。隣り合う書き込み期間が重なっている場合、隣り合う書き込み期間の一方において第1走査線を選択し、もう一方の書き込み期間において第2走査線を選択しデジタル信号を書き込む必要がある。しかし隣り合う書き込み期間が重なっていない場合はこの限りではなく、それぞれの書き込み期間において共に第1走査線を選択しても良いし、共に第2走査線を選択しても良い。
【0230】
本発明は上述した駆動によって、任意のデジタルビデオ信号と次のデジタルビデオ信号の画素への書き込みを並行して行うことが可能になり、表示期間を全ての画素へデジタルビデオ信号を書き込む期間の長さよりも短くすることが可能になる。
【0231】
つまり、本発明のDMDの時分割階調表示では、従来のDMDの時分割階調表示に比べて、従来のサブフレーム期間に相当する表示期間の長さを短くすることが可能になる。そのため、デジタルビデオ信号を画素へ書き込む速度が従来と同じであっても、画像の階調数をより高くすることが可能になる。
【0232】
(実施例6)
本実施例では、本発明の第2の構成のDMDにおいて、10個の表示期間を用いて8ビットのデジタルビデオ信号により28階調の表示を行う場合について説明する。なお本実施例のDMDは、図5、図7に示した構造を有する。図13において、横軸はタイムスケールを示しており縦軸は走査線の位置を示している。
【0233】
図5に示したDMDにおいて書き込み期間Ta1が開始され、1ビット目のデジタルビデオ信号が各画素に入力される。なお、本実施例におけるデジタルビデオ信号の画素への入力は、実施の形態の場合と同様に行われるので、ここでは詳しい駆動の仕方について説明を省略する。
【0234】
第1アドレス電極102aと第2アドレス電極102bに、デジタルビデオ信号または反転デジタルビデオ信号がそれぞれ入力されると、デジタルビデオ信号の有する「1」または「0」の情報によって、画素が有するマイクロミラーの基板に対する角度が選択される。基板に対する角度が選択されると、光源からの光はスクリーンに照射されるか、光吸収板に照射されるかが選択される。
【0235】
一方、書き込み期間Ta1が終了する前または後に書き込み期間Ta2が開始され、2ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力される。そして全ての画素のマイクロミラーの角度が選択され、表示が行われるる。
【0236】
全ての画素に2ビット目のデジタルビデオ信号が入力されるまでの期間が書き込み期間Ta2である。
【0237】
上記動作は8ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力されるまで繰り返される。なお、各ビットのデジタルビデオ信号によって実際に表示を行う表示期間Trは、各ラインの画素ごとに異なる。表示期間Tr1〜Tr10は、各ラインの画素にデジタルビデオ信号が入力されてから、次のビットのデジタルビデオ信号が同じ画素に入力されるまでの期間である。特に1ライン目の画素の任意の表示期間Trは、任意の書き込み期間が開始されてから次に出現する書き込み期間が開始されるまでの期間と同じである。
【0238】
全ての表示期間Tr1〜Tr10が終了すると、1つの画像を表示することができる。本発明において、1つの画像が表示される期間を1フレーム期間(F)と呼ぶ。なお本発明の駆動方法において、フレーム期間(F)は各ラインの画素ごとに異なっている。最後のラインの画素のフレーム期間は、ほぼ書き込み期間Ta1の長さ分だけ、1ライン目の画素のフレーム期間の開始より遅れて開始される。
【0239】
なお表示期間Tr10が終了すると同時に次のフレーム期間の最初の書き込み期間Ta1が開始され、再び上述した動作を繰り返す。
【0240】
なお本実施例において、書き込み期間Ta6、Ta8、Ta10において画素には、同じビットのデジタルビデオ信号が入力される。本実施例では6ビット目のデジタルビデオ信号が、書き込み期間Ta6、Ta8、Ta10において画素に入力されている。
【0241】
また本実施例では、表示期間Tr1〜Tr10のそれぞれの長さの比を、Tr9:Tr7:Tr5:Tr3:Tr1:Tr2:Tr4:(Tr6+Tr8+Tr10)=20:21:22:23:24:25:26:27とする。なお表示期間の長さの比はこの順序に限られない。表示期間Tr1〜Trnを短い順に並べた場合に、それぞれの長さの比が20:21:…:24:27となっていれば良い。
【0242】
よって本実施例では、Tr6、Tr8、Tr10の3つの表示期間が1つの表示期間として機能することで、28階調の表示を行う。そして表示期間Tr1〜Tr10の組み合わせで28階調のうち所望の階調表示を行うことができる。
【0243】
1フレーム期間中にスクリーンに光が照射された表示期間の長さの総和を求めることによって、当該フレーム期間におけるその画素の表示する階調がきまる。例えば、全部の表示期間においてスクリーンに光が照射されたときの、画素が表示する明るさを100とすると、長さの比が20と21に相当する表示期間においてのみスクリーンに光が照射されたときに、画素は19の階調が表現でき、22と24と25と27と29に相当する表示期間においてのみスクリーンに光が照射されたときに、画素は55の階調が表現できる。
【0244】
また、任意の書き込み期間が2つ隣の書き込み期間と互いに重ならないようにすることが重要である。例えば書き込み期間Taiは、書き込み期間Ta(i+2)、Ta(i−2)と重ならないようにすることが必要である。
【0245】
また本実施例では、連続して出現する書き込み期間において第1走査線147aと第2走査線147bとを順に選択していったが、必ずしも本発明はこの構成に限定されない。隣り合う書き込み期間が重なっている場合、隣り合う書き込み期間の一方において第1走査線を選択し、もう一方の書き込み期間において第2走査線を選択しデジタル信号を書き込む必要がある。しかし隣り合う書き込み期間が重なっていない場合はこの限りではなく、それぞれの書き込み期間において共に第1走査線を選択しても良いし、共に第2走査線を選択しても良い。
【0246】
本発明は上述した駆動によって、任意のデジタルビデオ信号と次のデジタルビデオ信号の画素への書き込みを並行して行うことが可能になり、表示期間を全ての画素へデジタルビデオ信号を書き込む期間の長さよりも短くすることが可能になる。
【0247】
(実施例7)
本実施例では、本発明の第2の構成のDMDにおいて、7個の表示期間を用いて6ビットのデジタルビデオ信号により26階調の表示を行う場合について説明する。なお本実施例のDMDは、図5、図7に示した構造を有する。図14において、横軸はタイムスケールを示しており縦軸は走査線の位置を示している。
【0248】
はじめに書き込み期間Ta1において、1ビット目のデジタルビデオ信号が各画素に入力される。なお、本実施例におけるデジタルビデオ信号の画素への入力は、実施の形態の場合と同様に行われるので、ここでは詳しい駆動の仕方について説明を省略する。
【0249】
第1アドレス電極102aと第2アドレス電極102bに、デジタルビデオ信号または反転デジタルビデオ信号がそれぞれ入力されると、デジタルビデオ信号の有する「1」または「0」の情報によって、画素が有するマイクロミラーの基板に対する角度が選択される。基板に対する角度が選択されると、光源からの光はスクリーンに照射されるか、光吸収板に照射されるかが選択される。
【0250】
一方、書き込み期間Ta1が終了する前または後に書き込み期間Ta2が開始され、2ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力される。そして全ての画素のマイクロミラーの角度が選択され、表示が行われるる。
【0251】
全ての画素に2ビット目のデジタルビデオ信号が入力されるまでの期間が書き込み期間Ta2である。2ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力されると該画素において表示が行われる。
【0252】
上記動作は6ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力されるまで繰り返される。なお、各ビットのデジタルビデオ信号によって実際に表示を行う表示期間Trは、各ラインの画素ごとに異なる。表示期間Tr1〜Tr6は、各ラインの画素にデジタルビデオ信号が入力されてから、次のビットのデジタルビデオ信号が同じ画素に入力されるまでの期間である。特に1ライン目の画素の任意の表示期間Trは、任意の書き込み期間が開始されてから次に出現する書き込み期間が開始されるまでの期間と同じである。
【0253】
次に書き込み期間Ta6が終了する前に、書き込み期間Ta7が開始される。本実施例において、書き込み期間Ta7には全ての画素が黒表示を行うような情報を有するデジタルの信号(非表示信号)が各画素に入力される。この非表示信号はデジタルビデオ信号とは異なり画像情報を有していない。
【0254】
非表示信号が各画素に入力されると、全ての画素が黒表示の状態となる。よって表示期間Tr7において画素は表示を行わない。本実施例において表示期間Tr7は非表示期間である。
【0255】
次に書き込み期間Ta7が終了する前若しくは後に、次のフレーム期間の最初の書き込み期間である書き込み期間Ta1が開始される。次のフレーム期間のTa1が開始されると同時に表示期間Tr7は終了し、1フレーム期間が終了する。
【0256】
全ての表示期間が終了すると1フレーム期間が終了し、1つの画像を表示することができる。出現した非表示期間の数は1個なので、1フレーム期間中に表示期間は7個出現することになる。
【0257】
そして1フレーム期間終了後は、再び1ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力され表示期間Tr1となる。そして上述した動作を繰り返す。
【0258】
表示期間Tr1、Tr2、…、Tr6、Tr7は、それぞれ書き込み期間Ta1、Ta2、…、Ta6、Ta7において画素にデジタル信号が書き込まれてから、次に出現する書き込み期間Ta2、Ta3、…、Ta(n+j)、Ta1において再び該画素にデジタル信号が書き込まれるまでの期間である。
【0259】
また表示期間Tr1〜Tr7のうち、非表示期間以外の表示期間Tr1〜Tr6を短い順に並べた場合に、表示期間の長さの比は、20:21:22:…:24:25となる。
【0260】
この非表示期間以外の表示期間の組み合わせで、26階調のうち所望の階調表示を行うことができる。1フレーム期間中における白表示の表示期間の長さの総和を求めることによって、当該フレーム期間におけるその画素の表示した階調がきまる。なお本実施例では、非表示期間以外の全ての表示期間において白表示を行った場合、画素の輝度が100となる。
【0261】
例えば、全部の表示期間においてスクリーンに光が照射されたときの、画素が表示する明るさを100とすると、長さの比が20に相当する表示期間においてのみスクリーンに光が照射されたときに、画素は13の階調が表現でき、22と24と25に相当する表示期間においてのみスクリーンに光が照射されたときに、画素は78の階調が表現できる。
【0262】
また本実施例において、1フレーム期間中で1番長い非表示期間である表示期間を1フレーム期間の最後に設けることで、1番長い非表示期間と、その次に出現する表示期間との間にフレーム期間の区切れがあるように人間の目に認識させることができる。これによって、中間表示を行ったときに隣り合うフレーム期間同士で表示期間が隣接することによって起きていた表示むらを、人間の目に認識させずらくすることができる。
【0263】
また、任意の書き込み期間が2つ隣の書き込み期間と互いに重ならないように、非表示期間の長さを定めることが重要である。例えば書き込み期間Taiは、書き込み期間Ta(i+2)、Ta(i−2)と重ならないようにすることが必要である。
【0264】
また隣り合う書き込み期間が重なっている場合、隣り合う書き込み期間の一方において第1走査線を選択し、もう一方の書き込み期間において第2走査線を選択しデジタル信号を書き込む必要がある。しかし隣り合う書き込み期間が重なっていない場合はこれに限らず、それぞれの書き込み期間において共に第1走査線を選択しても良いし、共に第2走査線を選択しても良い。
【0265】
本発明は上述した駆動によって、任意のデジタルビデオ信号と次のデジタルビデオ信号の画素への書き込みを並行して行うことが可能になり、表示期間を全ての画素へデジタルビデオ信号を書き込む期間の長さよりも短くすることが可能になる。
【0266】
つまり、本発明のDMDの時分割階調表示では、従来のDMDの時分割階調表示に比べて、従来のサブフレーム期間に相当する表示期間の長さを短くすることが可能になる。そのため、デジタルビデオ信号を画素へ書き込む速度が従来と同じであっても、画像の階調数をより高くすることが可能になる。
(実施例8)
本実施例では、本発明のDMDの画素の詳しい構成について説明する。
【0267】
図15に本発明で用いられるDMDのがその一例を示す。104はマイクロミラーであり、マイクロミラー支持ポスト122によりヨーク123の支持ポスト接続部124に接続されている。
【0268】
ヨーク123はヒンジ105に保持されている。またヒンジ105はポストキャップ125に保持されている。ポストキャップ125はヒンジ支持ポスト106によってバイアスバス129のヒンジ支持ポスト接続部128に接続されている。バイアスバス129は着地サイト103を有している。着地サイト103は絶縁性を有しているか、マイクロミラー104と同じ電位に保たれている。
【0269】
102aは第1アドレス電極であり、102bは第2アドレス電極である。第1アドレス電極102aは電極支持ポスト130によって、第1アドレス電極パッド126aの電極支持ポスト接続部131に接続されている。また第2アドレス電極102bも電極支持ポスト130によって、第2アドレス電極パッド126bの電極支持ポスト接続部131に接続されている。
【0270】
第1接続部127aから第1アドレス電極パッド126aに入力されるデジタル信号は、第1アドレス電極102aに入力される。第2接続部127bから第2アドレス電極パッド126bに入力されるデジタル信号は、第2アドレス電極102bに入力される。
【0271】
第1アドレス電極102aと第2アドレス電極102bにデジタル信号が入力されることによって、マイクロミラー104が傾き、白表示または黒表示が選択される。マイクロミラー104が傾くことで、ヨーク片132の一部が着地サイト103に接触しても良い。
【0272】
本実施例は、実施例1〜7と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【0273】
(実施例9)
本実施例では、本発明において用いられるSRAMの構造について説明する。
【0274】
図16にSRAMの回路図の一例を示す。SRAMはpチャネル型トランジスタとnチャネル型トランジスタを2つづつ有しており、pチャネル型トランジスタのソース領域は高電圧側の電源Vddhに、nチャネル型トランジスタのソース領域は低電圧側の電源Vssに、それぞれ接続されている。1つのpチャネル型トランジスタと1つのnチャネル型トランジスタとが対になっており、1つのSRAMの中にpチャネル型トランジスタとnチャネル型トランジスタとの対が2組存在することになる。
【0275】
対になったpチャネル型トランジスタとnチャネル型トランジスタは、そのドレイン領域が互いに接続されている。また対になったpチャネル型トランジスタとnチャネル型トランジスタは、そのゲート電極が互いに接続されている。そして互いに一方の対のpチャネル型及びnチャネル型トランジスタのドレイン領域が、もう一方の対のpチャネル型及びnチャネル型トランジスタのゲート電極と同じ電位に保たれている。そして一方の対のpチャネル型及びnチャネル型トランジスタのドレイン領域は入力端子(Vin)に接続されており、もう一方の対のpチャネル型及びnチャネル型トランジスタのドレイン領域は出力端子(Vout)に接続されている。
【0276】
SRAMはVinにおける電位と、Voutにおける電位とが、グラウンドを基準として反転する。つまり、VinがHiだとVoutはVss相当のLoの信号となり、VinがLoだとVoutはVddh相当のHiの信号となる。
【0277】
次に、本発明で用いられるSRAMの、図16とは異なる構成について説明する。
【0278】
図17(A)に本実施例のSRAMの等価回路図を示す。SRAMはpチャネル型トランジスタと抵抗とを2つづつ有している。1つのpチャネル型トランジスタと1つの抵抗とが対になっており、1つのSRAMの中にpチャネル型トランジスタと抵抗との対が2組存在することになる。そして、pチャネル型トランジスタのソース領域は高電圧側の電源Vddhに、ドレイン領域は抵抗を介して低電圧側の電源Vssにそれぞれ接続されている。
【0279】
pチャネル型トランジスタのドレイン領域は、互いに他のpチャネル型トランジスタのゲート電極と同じ電位に保たれている。そして一方のpチャネル型トランジスタのドレイン領域は入力端子(Vin)に接続されており、もう一方のpチャネル型トランジスタのドレイン領域は出力端子(Vout)に接続されている。
【0280】
SRAMはVinにおける電位と、Voutにおける電位とが、グラウンドを基準として反転する。つまり、VinがHiだとVoutはVss相当のLoの信号となり、VinがLoだとVoutはVddh相当のHiの信号となる。
【0281】
本実施例のSRAMは、抵抗をpチャネル型トランジスタと同時に形成することが可能なので、nチャネル型トランジスタを形成する必要がなく、図16で示したSRAMに比べて行程数を削減することができる。
【0282】
図17(B)に本実施例のSRAMの等価回路図を示す。SRAMはnチャネル型トランジスタと抵抗とを2つづつ有している。1つのnチャネル型トランジスタと1つの抵抗とが対になっており、1つのSRAMの中にnチャネル型トランジスタと抵抗との対が2組存在することになる。そして、nチャネル型トランジスタのドレイン領域は高電圧側の電源Vddhに、ソース領域は抵抗を介して低電圧側の電源Vssにそれぞれ接続されている。
【0283】
nチャネル型トランジスタのドレイン領域は、互いに他のnチャネル型トランジスタのゲート電極と同じ電位に保たれている。そして一方のnチャネル型トランジスタのドレイン領域は入力端子(Vin)に接続されており、もう一方のnチャネル型トランジスタのドレイン領域は出力端子(Vout)に接続されている。
【0284】
SRAMはVinにおける電位と、Voutにおける電位とが、グラウンドを基準として反転する。つまり、VinがHiだとVoutはVss相当のLoの信号となり、VinがLoだとVoutはVddh相当のHiの信号となる。
【0285】
本実施例のSRAMは、抵抗をnチャネル型トランジスタと同時に形成することが可能なので、pチャネル型トランジスタを形成する必要がなく、図16で示したSRAMに比べて行程数を削減することができる。
【0286】
なお本発明で用いることが可能なSRAMは、上記構成に限定されない。Vinにおける電位と、Voutにおける電位とが、グラウンドを基準として反転するような構成を有していれば、どのようなSRAMでも用いることが可能である。
【0287】
本実施例は、実施例1〜8と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【0288】
(実施例10)
本実施例では、本発明のDMDを用いたプロジェクター(DLP)について説明する。
【0289】
図18(A)に示すのは、DMDを1つだけ用いた、1チップ方式のプロジェクターの概略図である。光源801、コンデンサレンズ802、803、回転カラーホイール804、DMD805、投射レンズ806、光吸収板807、スクリーン808が図18(A)に示すように設けられている。
【0290】
DMD805は、入力されたデジタルビデオ信号が有する情報によって、光源801から発せられる光を、スクリーン808または光吸収板807に照射する。
【0291】
図18(B)は回転カラーホイール804の構成を示す図であり、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色のカラーフィルターを有している。R(赤)の画像と、G(緑)の画像と、B(青)の画像とを連続してスクリーン808上に投影し、1つのカラー画像を形成している。
【0292】
図18(C)は回転カラーホイール804の図18(B)とは異なる構成を示す図であり、R(赤)、G(緑)、B(青)、W(透明)の3色のカラーフィルターを有している。R(赤)の画像と、G(緑)の画像と、B(青)の画像とを連続してスクリーン808上に投影し、1つのカラー画像を形成している。図18(C)に示す回転カラーホイールは、図18(B)に示す回転カラーホイールと異なりW(透明)のカラーフィルターを有している。この透明のカラーフィルターを設けることで、図18(B)に示す回転カラーホイールよりも輝度を約37%上げることが可能になる。
【0293】
1チップ方式のプロジェクターは、DMDの数は1つで済むため、DLPのコストを抑えることができる。
【0294】
次に、DMDを2つ用いた、2チップ方式のプロジェクターの概略図を図19(A)に示す。光源811、コンデンサレンズ812、回転カラーホイール813、赤用DMD814、青・緑用DMD815、色分解/色結合プリズム816、投射レンズ817、スクリーン818が図19(A)に示すように設けられている。
【0295】
なお図19(A)では光吸収板を図示しなかったが、赤用DMD814と青・緑用DMD815のそれぞれについて、光吸収板を設けている。赤用DMD814と青・緑用DMD815は、入力されたデジタルビデオ信号が有する情報によって、光源811から発せられる光を、スクリーン818または光吸収板に照射する。
【0296】
回転カラーホイール813は、マゼンダ、イエローのカラーフィルターを有している。
【0297】
光源811からの光は常に回転カラーホイール813を通過している。回転カラーホイール813を通過した光のうち、赤色の光は色分解/色結合プリズム816によって分離され、赤用DMD814に照射されている。赤用DMD814において反射した光のうち、画像の形成に用いられる光は投射レンズ817に入射する。このように赤色の画像については、1フレーム期間を用いて時分割階調表示を行っている。
【0298】
また、青色と緑色の光は、それぞれマゼンダとイエローのカラーフィルターによって分離され、色分解/色結合プリズム816によって青色、緑色用DMD815に送られる。そしてそれぞれの色について、1フレーム期間の半分の期間を用いて時分割階調表示を行っている。
【0299】
次に、DMDを3つ用いた、3チップ方式のプロジェクターの概略図を図19(B)に示す。光源821、コンデンサレンズ822、緑用DMD823、赤用DMD824、青用DMD825、色分解/色結合プリズム826、投射レンズ827、スクリーン828が図19(B)に示すように設けられている。
【0300】
なお図19(B)では光吸収板を図示しなかったが、緑用DMD823、赤用DMD824、青用DMD825のそれぞれについて光吸収板を設けている。緑用DMD823、赤用DMD824、青用DMD825は、入力されたデジタルビデオ信号が有する情報によって、光源821から発せられる光を、スクリーン828または光吸収板に照射する。
【0301】
3チップ方式のプロジェクターの場合、光源821からの光をRGBそれぞれ専用のDMDで反射させ、投射レンズで加法混色してカラー画像を表示する。この方式は、高画質で高効率であり、主にハイエンドプロジェクターに用いられる。
【0302】
なお、本発明のDMDは、プロジェクターだけではなく、プリンター、複写機またはその他の電子機器に用いることが可能である。
【0303】
本実施例は、実施例1〜9と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【0304】
【発明の効果】
本発明のDMDでは、従来のDMDの時分割階調表示に比べて、従来のサブフレーム期間に相当する表示期間の長さを短くすることが可能になる。そのため、デジタルビデオ信号を画素へ書き込む速度が従来と同じであっても、画像の階調数をより高くすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の構成のDMDの駆動方法を簡単に示す図。
【図2】 本発明の第2の構成のDMDの駆動方法を簡単に示す図。
【図3】 本発明の第1の構成のDMDの画素部と駆動回路を示す図。
【図4】 本発明の第1の構成のDMDの駆動方法を示す図。
【図5】 本発明の第2の構成のDMDの画素部と駆動回路を示す図。
【図6】 本発明の第2の構成のDMDの駆動方法を示す図。
【図7】 本発明のDMDのマイクロミラーの駆動を示す図。
【図8】 本発明の第1の構成のDMDの駆動方法を示す図。
【図9】 本発明の第1の構成のDMDの駆動方法を示す図。
【図10】 本発明の第1の構成のDMDの駆動方法を示す図。
【図11】 本発明の第2の構成のDMDの駆動方法を示す図。
【図12】 本発明の第2の構成のDMDの駆動方法を示す図。
【図13】 本発明の第2の構成のDMDの駆動方法を示す図。
【図14】 本発明の第2の構成のDMDの駆動方法を示す図。
【図15】 本発明のDMDの構成を示す図。
【図16】 SRAMの等価回路図。
【図17】 SRAMの等価回路図。
【図18】 本発明のDMDを有するDLP及び回転カラーホイールの図。
【図19】 本発明のDMDを有するDLPの図。
【図20】 DMDの構成を簡単に示した図。
【図21】 従来のDMDの画素部と駆動回路を示す図。
【図22】 従来のDMDの駆動方法を簡単に示す図。
【図23】 従来のDMDの駆動方法の問題点を説明するための図。
Claims (5)
- マイクロミラーと、
第1のアドレス電極及び第2のアドレス電極と、
前記第1のアドレス電極に接続された入力端子、及び前記第2のアドレス電極に接続された出力端子を有するSRAMと、
第1のトランジスタと、
第2のトランジスタと、を有する画素が複数設けられた画素部を有するマイクロミラーデバイスであって、
前記第1のトランジスタのソース又はドレインの一方は、データ線を介してデジタルビデオ信号が与えられ、
前記第1のトランジスタのソース又はドレインの他方は、前記入力端子に接続され、
前記第1のトランジスタのゲートは、第1の走査線に接続され、
前記第2のトランジスタのソース又はドレインの一方は、消去用電源の電位が与えられ、
前記第2のトランジスタのソース又はドレインの他方は、前記出力端子に接続され、
前記第2のトランジスタのゲートは、消去用走査線に接続され、
前記第2のトランジスタがオンの状態となるとき、前記画素は黒表示の状態になり、
前記第1のアドレス電極及び前記第2のアドレス電極の電位は、一方がHiの電位であるとき、他方はLoの電位であり、
前記第1のアドレス電極及び前記第2のアドレス電極の電位によって前記マイクロミラーの傾きが制御されることにより、白表示または黒表示が選択されることを特徴とするマイクロミラーデバイス。 - 請求項1において、
前記複数の画素の各ラインの画素において、1フレーム期間中にn個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTrnと、j個の非表示期間Td1、Td2、…及びTdjとが出現し、
表示期間Tri(iは1、…またはnのいずれか1つ)は、iビット目のデジタルビデオ信号が前記各ラインの画素に入力されてから、次のデジタルビデオ信号が前記各ラインの画素に入力されるまで、もしくは前記各ラインの画素がそれぞれ有する前記第2アドレス電極に前記消去用電源の電位が与えられるまでの期間であり、
非表示期間Tdk(kは1、…またはjのいずれか1つ)は、前記各ラインの画素がそれぞれ有する前記第2アドレス電極に消去用電源の電位が与えられてから、デジタルビデオ信号が前記各ラインの画素に入力されるまでの期間であり、
前記デジタルビデオ信号によって、前記n個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTrnにおいて白表示または黒表示が選択されることを特徴とするマイクロミラーデバイス。 - 請求項2において、
前記n個の表示期間Tr1、Tr2、…及びTrnの長さの比は、2 0 :2 1 :…、2 n−1 で表されることを特徴とするマイクロミラーデバイス。 - 請求項2または3において、前記j個の非表示期間Td1、Td2、…及びTdjのうち、最も長い非表示期間は、前記1フレーム期間中の最後に出現されることを特徴とするマイクロミラーデバイス。
- 請求項1乃至4のいずれか一に記載のマイクロミラーデバイスを用いたプロジェクター、プリンター、または複写機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001207413A JP4801289B2 (ja) | 2000-07-11 | 2001-07-09 | マイクロミラーデバイス、プロジェクター、プリンター、及び複写機 |
Applications Claiming Priority (7)
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