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JP4897836B2 - ドリル用インサートおよびドリル、並びに被削材の切削方法 - Google Patents

ドリル用インサートおよびドリル、並びに被削材の切削方法 Download PDF

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JP4897836B2 JP2008556157A JP2008556157A JP4897836B2 JP 4897836 B2 JP4897836 B2 JP 4897836B2 JP 2008556157 A JP2008556157 A JP 2008556157A JP 2008556157 A JP2008556157 A JP 2008556157A JP 4897836 B2 JP4897836 B2 JP 4897836B2
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Description

本発明は、穴加工用の穴あけ工具に装着されるドリル用インサートおよびこれを用いるドリル、並びに被削材の切削方法に関する。
従来から金属等の被削材に穴加工を行う穴あけ工具として、スローアウェイ式ドリルがある。このドリルは、略円柱状をなすホルダの先端部に、穴底面内周側を切削する内切刃部を備えた内刃インサートと、穴底面外周側を切削する外切刃部を備えた外刃インサートとを着脱自在に装着する。このとき、内切刃部と外切刃部との回転軌跡は互いに交叉する。
ここで、前記内切刃部と外切刃部とを両方備えたドリル用インサートがある(例えば、特許文献1参照)。このようなドリル用インサート(以下、単に「インサート」とも言う。)は、内刃インサートおよび外刃インサートのいずれにも使用することができるので便利である。
特許文献1に記載されているようなインサートは、多角形板状をなすインサート本体部の上面と側面との交差部に切刃を有している。この切刃は、内切刃部とこの内切刃部に隣接する外切刃部とを有している。上面の中央部には、インサートの下面にまで貫通する貫通穴が形成されている。この貫通穴は、インサートをホルダのインサートポケットに固定するためのものであり、インサートは、該貫通穴の中心軸に対して180度回転対称な形状である。
また、上面には、ブレーカ溝が切刃に沿って凹状に形成されている。ブレーカ溝は切屑を処理するためのものであり、切刃から順に、すくい面部および立ち上がり面部を有している。すくい面部のすくい角および立ち上がり面部の立ち上がり角は、それぞれ被削材に応じて任意の角度に調整される。
このようなインサートは、一本のホルダに2つ装着して使用される。2つのインサートのうち、一方が内刃インサート、他方が外刃インサートとしてホルダの先端部に装着される。具体的には、略円柱状をなすホルダの先端部に、内刃インサートがホルダの径方向内側に、外刃インサートがホルダの径方向外側に、それぞれ取付け方向を変えて装着される。
すなわち、内刃インサートは内切刃部が、外刃インサートは外切刃部が、それぞれホルダの軸方向先端から突出するように装着される。このとき、軸方向先端側における内切刃部と外切刃部との回転軌跡は互いに交叉する。そして、ホルダを、該ホルダの軸線を中心に回転させて、内刃インサート,外刃インサートにて被削材に穴加工を行う。
ここで、インサートにおける内切刃部,外切刃部は、それぞれインサートの上面視で凸状に屈曲する屈曲部を有している。この屈曲部は、内切刃部と外切刃部とにかかる切削抵抗のバランスを調整するためのものである。ところが、このような屈曲部を有すると、インサートをホルダに取付けた状態において、屈曲部を境に穴底面に対し互いに逆の傾きを持つ切刃が切刃部内に形成される。
すなわち、内刃インサートにおける内切刃部には、屈曲部を境に穴底面に対し互いに逆の傾きを持つ内切刃部が形成される。そして、外刃インサートにおける外切刃部には、屈曲部を境に穴底面に対し互いに逆の傾きを持つ外切刃部が形成される。
このようなインサートを用いて穴加工を行うと、屈曲部を境に逆方向から切屑が生成してくるので、部分的に生成した切屑同士が衝突してしまう。そのため、屈曲部付近で生成される切屑が大きく絞られ、屈曲部付近での切屑厚みが増大してしまう。その結果、当該部に対応するブレーカ溝の壁面に切屑が溶着したり、当該部で局部的に切削抵抗が増大して切刃が欠損したりする等の問題があった。この問題は、回転速度の速い外切刃部において顕著であった。
特開平11−235606号公報
本発明の課題は、優れた切屑排出性を有するドリル用インサートおよびドリル、並びに被削材の切削方法を提供することである。
本発明のドリル用インサートは、上面と側面とを備えたインサート本体部と、前記上面と前記側面との交差部の一方に形成される第1切刃と、前記上面と前記側面との交差部の他方に形成される第2切刃と、を有している。この第2切刃は、上面視で、前記第1切刃の仮想延長線か、または前記第1切刃と外方に向かって凸となるよう交差する。そして、更に、前記第1切刃に沿って前記上面に凹状に形成されるとともに前記第1切刃のうち前記第2切刃側の端部における溝幅が最も大きい第1ブレーカ溝と、前記第2切刃に沿って前記上面に凹状に形成されるとともに前記第2切刃のうち前記第1切刃側の端部における溝幅が最も大きい第2ブレーカ溝と、を有している。
本発明の他のドリル用インサートは、上面と側面とを備えたインサート本体部と、前記上面と前記側面との交差部の一方に形成される第1切刃と、前記上面と前記側面との交差部の他方に形成される第2切刃と、を有している。この第2切刃は、上面視で、前記第1切刃の仮想延長線か、または前記第1切刃と外方に向かって凸となるよう交差する。そして、第1ブレーカ溝が、前記第1切刃に沿って前記上面に凹状に形成され、第2ブレーカ溝が、前記第2切刃に沿って前記上面に凹状に形成される。さらに、第1立ち上がり面部が、前記第1ブレーカ溝を構成する面部のうち前記上面の中央側に位置し前記上面の外方から内方に向かうにつれて高位となるように傾斜するとともに、前記第1切刃のうち前記第2切刃側の端部における立ち上がり角が最も小さくなるよう形成される。また、第2立ち上がり面部が、前記第2ブレーカ溝を構成する面部のうち前記上面の中央側に位置し前記上面の外方から内方に向かうにつれて高位となるように傾斜するとともに前記第2切刃のうち前記第1切刃側の端部における立ち上がり角が最も小さくなるよう形成される。
本発明のさらに他のドリル用インサートは、上面と側面とを備えたインサート本体部と、前記上面と前記側面との交差部の一方に形成される第1切刃と、前記上面と前記側面との交差部の他方に形成される第2切刃と、を有している。この第2切刃は、上面視で、前記第1切刃の仮想延長線か、または前記第1切刃と外方に向かって凸となるよう交差する。そして、第1ブレーカ溝が、前記第1切刃に沿って前記上面に凹状に形成され、第2ブレーカ溝が、前記第2切刃に沿って前記上面に凹状に形成される。さらに、第1すくい面部が、前記第1ブレーカ溝を構成する面部のうち前記第1切刃側に位置し前記上面の外方から内方に向かうにつれて低位となるように傾斜するとともに、前記第1切刃のうち前記第2切刃側の端部におけるすくい角が最も小さくなるよう形成される。また、第2すくい面部が、前記第2ブレーカ溝を構成する面部のうち前記第2切刃側に位置し前記上面の外方から内方に向かうにつれて低位となるように傾斜するとともに前記第2切刃のうち前記第1切刃側の端部におけるすくい角が最も小さくなるよう形成される。
本発明のドリルは、先端部に形成されたインサートポケットを備えたホルダと、前記第1切刃の少なくとも一部および前記第2切刃の少なくとも一部を前記ホルダの先端から突出させて前記インサートポケットに取り付けられた前記ドリル用インサートと、を有している。
本発明の被削材の切削方法は、以下の(i)〜(iii)の工程を有する。
(i)前記ドリルおよび被削材の少なくとも一方を回転させ、前記ドリルの前記第1切刃、前記第2切刃および前記第3切刃を前記被削材に近接させる工程
(ii)前記ドリルの前記第1切刃、前記第2切刃および前記第3切刃の少なくとも一部を前記被削材の表面に接触させ、前記被削材を切削する工程
(iii)前記被削材から前記第1切刃、前記第2切刃および前記第3切刃を離間させる工程
本発明のドリル用インサートは、上面視で第2切刃が第1切刃の仮想延長線か、または第1切刃と外方に向かって凸となるよう交差するので、前記した上面視で凸状に屈曲する屈曲部を有する。前記屈曲部に対応するブレーカ溝の溝幅が、該屈曲部以外に対応する他のブレーカ溝の溝幅よりも大きく形成される。これにより、前記屈曲部付近において生成する切屑の厚みは増大するものの、当該部に対応するブレーカ溝の溝幅が拡がっているので、生成する切屑がスムーズに流れる。したがって、本発明のドリル用インサート、およびこれを用いるドリル、並びに被削材の切削方法によれば、ブレーカ溝の壁面に切屑が溶着したり、切削抵抗が増大したりするのを抑制することができ、優れた切屑排出性を示すことができるという効果を有する。
本発明の他のドリル用インサートは、上面視で第2切刃が第1切刃の仮想延長線か、または第1切刃と外方に向かって凸となるよう交差するので、前記した上面視で凸状に屈曲する屈曲部を有する。前記屈曲部に対応するブレーカ溝の立ち上がり面部の立ち上がり角が、該屈曲部以外に対応する他のブレーカ溝の立ち上がり面部の立ち上がり角よりも小さく形成される。これにより、生成する切屑がスムーズに流れる。したがって、本発明の他のドリル用インサート、およびこれを用いるドリル、並びに被削材の切削方法によれば、ブレーカ溝の壁面に切屑が溶着したり、切削抵抗が増大したりするのを抑制することができ、優れた切屑排出性を示すことができる。
本発明のさらに他のドリル用インサートは、上面視で第2切刃が第1切刃の仮想延長線か、または第1切刃と外方に向かって凸となるよう交差するので、前記した上面視で凸状に屈曲する屈曲部を有する。前記屈曲部に対応するブレーカ溝のすくい面部のすくい角が、該屈曲部以外に対応する他のブレーカ溝のすくい面部のすくい角よりも小さく形成される。これにより生成する切屑がスムーズに流れる。したがって、本発明のさらに他のドリル用インサート、およびこれを用いるドリル、並びに被削材の切削方法によれば、ブレーカ溝の壁面に切屑が溶着したり、切削抵抗が増大したりするのを抑制することができ、優れた切屑排出性を示すことができる。
本発明の第1の実施形態にかかるドリル用インサートを示す平面図である。 本発明の第1の実施形態にかかるドリル用インサートを示す斜視図である。 (a)は、図1のA−A線の断面を示す図であり、(b)は、図1のB−B線の断面を示す図であり、(c)は、図1のC−C線の断面を示す図である。 本発明の第1の実施形態にかかるブレーカ溝の他の例を示す部分拡大断面図である。 本発明の第2の実施形態にかかるドリル用インサートを示す概略平面図である。 (a)は、図5のI−I線の断面を示す図であり、(b)は、図5のII−II線の断図を示す図であり、(c)は、図5のIII−III線の断面を示す図である。 本発明の一実施形態にかかるドリルを示す側面図である。 本発明の一実施形態にかかるドリルを示す概略正面図である。 本発明の一実施形態にかかるドリルによる切削状態を示す概略説明図である。 (a)〜(c)は、本発明の一実施形態にかかる被削材の切削方法を示す概略説明図である。
<ドリル用インサート>
(第1の実施形態)
以下、本発明のインサートにかかる第1の実施形態について図1〜図3を参照して詳細に説明する。図1,図2に示すように、本実施形態にかかるインサート10は、インサート本体部の上面1と、逃げ面をなす側面2との交差部に形成された切刃3とを有している。前記インサート本体部は板状、具体的には多角形板状である。前記インサート本体部は、例えば超硬合金、サーメット、セラミックス等の焼結体に膜を被覆したものからなる。
前記膜は、インサート10の耐摩耗性を改善するためのものである。前記膜の組成としては、例えば炭化チタン、窒化チタン、炭窒化チタン等のチタン系化合物や、アルミナ等が挙げられる。また、膜は少なくとも1層であればよく、複数層で構成されていてもよい。なお、前記インサート本体部としては、このような膜を被覆したものに限定されるものではなく、膜を被覆しない超硬合金、サーメット、セラミックス等の焼結体からなるものを用いてもよい。
上面1の中央部には、インサート本体部の下面15にまで貫通する貫通穴50が形成されている。この貫通穴50は、インサート10を後述するホルダに固定するためのものである。インサート10は、該貫通穴50の中心軸に対して180度回転対称な形状である。これにより、使用している一方の切刃が摩耗した際には、インサート10を180度回転させ、使用していない他方の切刃を用いることができるので経済的である。
切刃3は、穴底面内周側を切削する内切刃部4と、この内切刃部4に隣接し穴底面外周側を切削する外切刃部5とを有している。内切刃部4および外切刃部5は、それぞれインサート10の上面視で凸状に屈曲する屈曲部6を有している。
また、外切刃部5は、その一端側に上面視でインサート本体部から外方に突出した突出部13を有している。これにより、外切刃部5の被削材への食い付きを向上させ、切刃の欠損を抑制することができる。突出部13はR端部13a,13bを有している。R端部13a,13bとは、上面視で、曲線部分の両端に各々連続する直線のなす角が直角に近いものを意味する。具体的には、前記直線がなす角は、60°〜160°の範囲である。また、R端部13bに隣接して凹状切刃部を設け、突出部とその他の切刃部との段差が大きくなる構成とすることで、切屑を分断することができ、切屑排出性を向上させることができる。具体的には、後述する第2の実施形態のように、前記R端部の曲線部分の両端に各々連続する直線のなす角が上記範囲のうち、より小さい値、すなわち鋭角とすることで、より段差部が大きくなる。これにより、確実に切屑を分断することができ、切屑排出性を効果的に向上させることができる。なお、外切刃部5の構成は、その一端側に突出部13を設ける構成に限定されるものではなく、用途に応じて突出部13を設けない構成であってもよい。
外切刃部5に沿って、上面1にブレーカ溝7が凹状に形成されている。ブレーカ溝7は、切屑を処理するためのものである。図3に示すように、ブレーカ溝7は、外切刃部5から後述するランド12を介して順に、すくい面部8および立ち上がり面部9を有している。
すくい面部8は、ブレーカ溝7を構成する面部のうち外切刃部5側に位置し、上面1の外方から内方に向かうにつれて低位となるように傾斜している。すなわち、すくい面部8は、外切刃部5に対して所定のすくい角で下向きに傾斜している。立ち上がり面部9は、ブレーカ溝7を構成する面部のうち上面1の中央側に位置し上面1の外方から内方に向かうにつれて高位となるように傾斜している。すなわち、立ち上がり面部9は、すくい面部8からインサート10の内側(貫通穴50側)に向かって所定の立ち上がり角で上向きに傾斜している。このように、すくい面部8および立ち上がり部9は、外切刃部5からインサート10の内側に向かうにつれて一旦低くなった後に隆起するように形成されている。これにより、外切刃部5によって生成する切り屑をすくい面部8上でカールさせた後、立ち上り面部9でゼンマイ状にして排出することができる。
ここで、図1,図2に示すように、外切刃部5は、上面1と側面2との交差部の一方(突出部13側)に形成された第1切刃5aと、前記交差部の他方に形成された第2切刃5bとを有している。第2切刃5bは、上面視で第1切刃5aと外方に向かって凸となるよう交差している。これにより、上面視で凸状に屈曲する屈曲部6が形成されている。
上面視で、第1切刃5aと第2切刃5bとのなす角度は、15°〜30°である。これにより、内切刃部4と外切刃部5とにかかる切削抵抗のバランスを調整するという屈曲部6の効果を最適化することができる。
ブレーカ溝7は、第1切刃5aに沿って上面1に形成された第1ブレーカ溝7aと、第2切刃5bに沿って上面1に形成された第2ブレーカ溝7bとを有している。そして、第1ブレーカ溝7aは、第1切刃5aのうち第2切刃5b側の端部における溝幅が最も大きく、第2ブレーカ溝7bは、第2切刃5bのうち第1切刃5a側の端部における溝幅が最も大きい。第1ブレーカ溝7aの第2切刃5b側の端部における溝幅と、第2ブレーカ溝7bの第1切刃5a側の端部における溝幅は、同じである。
つまり、図3(b)に示す外切刃部5の屈曲部6に対応するブレーカ溝の溝幅W1が、図3(a),(c)に示す屈曲部6以外に対応する他のブレーカ溝の溝幅W2,W3よりも大きく形成されている。これにより、外切刃部5によって生成する切屑がスムーズに流れる。その結果、ブレーカ溝7の壁面に切屑が溶着したり、切削抵抗が増大したりするのを抑制することができ、優れた切屑排出性を示すことができる。すなわち、本構成により、生成する切屑が、屈曲部6付近で絞られて部分的に切屑厚みが大きく増大することを抑制することができる。また、局部的に切屑厚みが増大した切屑であっても、当該切屑がブレーカ溝7の壁面に衝突する際の衝撃を減少させることができる。その結果、生成する切屑をよりスムーズに排出することができる。
前記溝幅W1としては、1〜2mm程度、好ましくは1.3〜1.8mmであるのがよい。前記溝幅W2,W3としては、0.8〜1.6mm程度、好ましくは1.1〜1.4mmであるのがよい。例示したこれらの数値範囲内で前記溝幅W1〜W3が前記所定の関係を満足することが、前記した効果が高まる上で好ましい。前記溝幅W1〜W3を前記所定の関係にするには、例えば外切刃部5の立ち上がり面部9のインサート内方側端部を屈曲部6付近で外切刃部5から遠ざかるように後退させ、当該部におけるブレーカ溝7の溝幅を拡げる構成にすればよい。
ブレーカ溝7の前記溝幅とは、切屑のカール作用に寄与する溝部の幅のことを意味する。例えば、本実施形態のようにランド12を有する場合は、外切刃部5に対して略垂直な断面において、ランド12のインサート内方側端部から立ち上がり面部9のインサート内方側端部までの距離がブレーカ溝7の溝幅となる。すなわち、上面視で切刃に略垂直な、ランド12のインサート内方側端部から立ち上がり面部9の内方側端部までの距離がブレーカ溝7の溝幅となる。具体的には、ブレーカ溝7の溝幅は、前記距離のうち、下面15に平行な寸法として、投影機や断面測定器等を用いて測定することができる。また、ランドを有さず切刃に連続してブレーカ溝が形成される場合は、切刃に対して略垂直な断面において、切刃から立ち上がり面部9のインサート内方側端部までの距離がブレーカ溝の幅となり、上述の場合と同様にして、測定することができる。
また、第1ブレーカ溝7aは、第2切刃5b側の端部に向かうにつれて溝幅が大きくなるよう形成されている。第2ブレーカ溝7bは、第1切刃5a側の端部に向かうにつれて溝幅が大きくなるよう形成されている。これにより、第1切刃5aで生成された切屑は第1ブレーカ溝7aのうち第2切刃5b側の端部とは反対側の端部と先に衝突する。また、第2切刃5bで生成された切屑は第2ブレーカ溝7bのうち第1切刃5a側の端部とは反対側の端部と先に衝突する。すなわち、第1切刃5aおよび第2切刃5bで生成された切屑を、ブレーカ溝7のうちその両端部に先に衝突させることができる。そのため、外切刃部5で生成された切屑がカールされる様式を、ブレーカ溝7の両端部でコントロールすることができる。その結果、切屑処理が安定し、切屑排出性が更に向上する。
ここで、ブレーカ溝7の溝幅Wを、すくい面部側幅w8と、立ち上がり面部側幅w9とからなるとする。このときに、ブレーカ溝7の溝幅Wは、上述の関係を有するとともに、w8<w9の関係を満足する。すなわち、立ち上がり面部9の溝幅w9をすくい面部8の溝幅w8より大きくなるよう形成する。これにより、切屑とブレーカ壁面との衝突時の衝撃を小さくすることができ、切屑の溶着や切刃の欠損を効果的に抑制することができる。なお、ここでいうすくい面部側幅w8とは、すくい面部8のインサート外方側端部からブレーカ溝7の最下点までの距離のことを意味する。また、立ち上がり面部側幅w9とは、立ち上がり面部9のインサート内方側端部からブレーカ溝7の最下点までの距離のことを意味する。
ブレーカ溝7において、すくい面部8のすくい角としては、例えば5°〜25°程度であるのが好ましい。立ち上り面部9の立ち上がり角としては、例えば20°〜45°程度であるのが好ましい。ブレーカ溝7の深さとしては、例えば0.03〜0.15mm程度であるのが好ましい。前記すくい角および立ち上がり角の測定方法については、後述する第2の実施形態において詳細に説明する。ブレーカ溝7の深さは、外切刃部5からブレーカ溝7の最下点までの下面15に対して垂直な距離として求めることができる。
なお、ブレーカ溝7は、これらの値に限定されるものではない。また、本実施形態におけるブレーカ溝7の形状は、図3に示すように、断面が湾曲した形状で構成されている。しかし、ブレーカ溝7は、例えば図4に示すように、すくい面部8と、立ち上り面部9との間に平坦な底面11を有するような形状であってもよい。さらには、ブレーカ溝7は、すくい面部8が複数の面で構成されたもの、例えば2段階のすくい角を有してなる構成であってもよい。
一方、ブレーカ溝7と外切刃部5との間に外切刃部5に沿って形成されているランド12は、所定のランド幅を有している。ランド幅としては、被削材や切削条件にもよるが、通常、0.05〜0.15mm程度である。ランド12を有することで、切刃強度を向上させ、切刃のチッピングを抑制することができる。
ランド12は、図1,図2に示すように、第1ブレーカ溝7aと第1切刃5aとの間に第1切刃5aに沿って形成される第1ランド12aと、第2ブレーカ溝7bと第2切刃5bとの間に第2切刃5bに沿って形成される第2ランド12bと有している。
そして、第1ランド12aは、第1切刃5aのうち第2切刃5b側の端部におけるランド幅が最も大きく、第2ランド12bは、第2切刃5bのうち第1切刃5a側の端部におけるランド幅が最も大きい。第1ランド12aの第2切刃5b側の端部におけるランド幅と、第2ランド12bの第1切刃5a側の端部におけるランド幅は、同じである。
つまり、図3(b)に示す外切刃部5の屈曲部6に対応するランド12のランド幅が、図3(a),(c)に示す屈曲部6以外に対応する他のランド12のランド幅よりも大きく形成されている。これにより、屈曲部6付近に対応するブレーカ溝の溝幅を大きく確保して切屑排出性を向上させたうえで、さらに屈曲部6付近に対応する切刃強度を高めることができる。その結果、屈曲部6付近での切刃欠損を抑制することができる。
また、第1ランド12aは、第2切刃5b側の端部に向かうにつれてランド幅が大きくなるよう形成されている。第2ランド12bは、第1切刃5a側の端部に向かうにつれてランド幅が大きくなるよう形成されている。これにより、屈曲部6付近の切刃強度を高めつつ、屈曲部6以外の切刃部分については切れ味を維持できる。すなわち、屈曲部6付近の切刃強度を高めるとともに、屈曲部6以外の切刃部分の切削抵抗を低減させることができる。その結果、切刃強度と低抵抗を両立させることができる。なお、ランド12のランド幅は、上面視で切刃に略垂直な、ランド12の両端部間の距離を意味する。前記距離は、投影機や形状測定器等を用いて測定することができる。
一方、内切刃部4に沿って、上面1にブレーカ溝16(第3ブレーカ溝)が凹状に形成されている。このブレーカ溝16は、ブレーカ溝7と同様に、内切刃部4からランドを介して順に、すくい面部および立ち上がり面部を有している。そして、ブレーカ溝16は、内切刃部4の一端から他端に向かうにつれて(図1,図2中に矢印Dで示す方向)、溝幅が大きくなるよう形成されている。これにより、回転速度が速く切削量が多い外周側の切屑も詰まることなく、安定してカールさせることができる。
内切刃部4の一端に位置するブレーカ溝16の溝幅は0.6〜1.4mm程度、好ましくは0.8〜1.2mmであるのがよい。内切刃部4の他端に位置するブレーカ溝16の溝幅は1.0〜1.8mm程度、好ましくは1.2〜1.6mmであるのがよい。例示したこれらの数値範囲内でブレーカ溝16が前記所定の関係を満足するのが好ましい。
また、ブレーカ溝16において、すくい面部のすくい角としては、例えば5°〜20°程度であるのが好ましい。立ち上り面部の立ち上がり角としては、例えば20°〜45°程度であるのが好ましい。ブレーカ溝16の深さとしては、例えば0.03〜0.15mm程度であるのが好ましい。なお、ブレーカ溝16はこれらの値に限定されるものではない。その他の構成は、前記したブレーカ溝7と同様であるので、説明を省略する。
(第2の実施形態)
次に、本発明のインサートにかかる第2の実施形態について図5および図6を参照して詳細に説明する。なお、図5,図6においては、前述した図1〜図4と同一の構成部分には同一の符号を付して説明は省略する。
図5に示すように、本実施形態にかかるインサート20は、前記した第1の実施形態と同様に、外切刃部5,内切刃部4に沿って上面1にブレーカ溝21,25が凹状に形成されている。
ブレーカ溝21,25のうち、外切刃部5に沿って形成されているブレーカ溝21は、第1切刃5aに沿って上面1に形成された第1ブレーカ溝21aと、第2切刃5bに沿って上面1に形成された第2ブレーカ溝21bとを有している。
第1ブレーカ溝21aは、図6(a)に示すように、第1立ち上がり面部23aを有している。この第1立ち上がり面部23aは、第1ブレーカ溝21aを構成する面部のうち上面1の中央側に位置し上面1の外方から内方に向かうにつれて高位となるように傾斜している。第2ブレーカ溝21bは、図6(c)に示すように、第2立ち上がり面部23bを有している。この第2立ち上がり面部23bは、第2ブレーカ溝21bを構成する面部のうち上面1の中央側に位置し上面1の外方から内方に向かうにつれて高位となるように傾斜している。
そして、第1立ち上がり面部23aは、第1切刃5aのうち第2切刃5b側の端部における立ち上がり角が最も小さい。第2立ち上がり面部23bは、第2切刃5bのうち第1切刃5a側の端部における立ち上がり角が最も小さい。第1立ち上がり面部23aの第2切刃5b側の端部における立ち上がり角と、第2立ち上がり面部23bの第1切刃5a側の端部における立ち上がり角は、同じである。
つまり、図6(b)に示す屈曲部6に対応するブレーカ溝21の立ち上がり面部の立ち上がり角α1が、屈曲部6以外に対応する図6(a)、(c)に示す他のブレーカ溝21の立ち上がり面部の立ち上がり角α2,α3よりも小さく形成されている。これにより、前記した第1の実施形態と同様に、外切刃部5によって生成する切屑がよりスムーズに流れる。その結果、ブレーカ溝21の壁面に切屑が溶着したり、切削抵抗が増大したりすることを抑制することができ、優れた切屑排出性を示すことができる。
立ち上がり角α1としては、例えば20°〜45°程度であるのが好ましい。立ち上がり角α2,α3としては、例えば20°〜45°程度であるのが好ましい。例示したこれらの数値範囲内で,立ち上がり角α1〜α3が前記所定の関係を満足するのが、前記した効果が高まる上で好ましい。
立ち上がり角α1〜α3は、図6に示すように、外切刃部5に略垂直な断面において、立ち上り面部23a,23bの仮想延長線L1と、下面15に平行な線とのなす角度として求めることができる。なお、図6に示す本実施形態では、上面1が下面15と略平行であるため、立ち上がり角α1〜α3は、立ち上がり面部23a,23bの仮想延長線L1とインサート上面とのなす角度として図示している。インサート上面が凹凸形状や曲面等をなす場合には、上述のように、下面15を基準に立ち上がり角α1〜α3を求めることができる。
また、第1立ち上がり面部23aは、第2切刃5b側の端部に向かうにつれて立ち上がり角が小さくなるよう形成されている。第2立ち上がり面部23bは、第1切刃5a側の端部に向かうにつれて立ち上がり角が小さくなるよう形成されている。これにより、第1切刃5aで生成された切屑は第1ブレーカ溝21aのうち第2切刃5b側の端部とは反対側の端部と先に衝突する。また、第2切刃5bで生成された切屑は第2ブレーカ溝21bのうち第1切刃5a側の端部とは反対側の端部と先に衝突する。すなわち、第1切刃5aおよび第2切刃5bで生成された切屑を、ブレーカ溝21のうちその両端部に先に衝突させることができる。そのため、外切刃部5で生成された切屑がカールされる様式を、ブレーカ溝21の両端部でコントロールすることができる。その結果、切屑処理が安定し、切屑排出性が更に向上する。
第1ブレーカ溝21aは、図6(a)に示すように、第1すくい面部22aを有している。第1すくい面部22aは、第1ブレーカ溝21aを構成する面部のうち第1切刃5a側に位置し上面1の外方から内方に向かうにつれて低位となるように傾斜している。第2ブレーカ溝21bは、図6(c)に示すように、第2すくい面部22bを有している。第2すくい面部22bは、第2ブレーカ溝21bを構成する面部のうち第2切刃5b側に位置し上面1の外方から内方に向かうにつれて低位となるように傾斜している。
そして、第1すくい面部22aは、第1切刃5aのうち第2切刃5b側の端部におけるすくい角が最も小さい。第2すくい面部22bは、第2切刃5bのうち第1切刃5a側の端部におけるすくい角が最も小さい。第1すくい面部22aの第2切刃5b側の端部におけるすくい角と、第2すくい面部22bの第1切刃5a側の端部におけるすくい角は、同じである。
つまり、図6(b)に示す屈曲部6に対応するブレーカ溝21のすくい面部のすくい角β1が、屈曲部6以外に対応する図6(a)、(c)に示す他のブレーカ溝21のすくい面部のすくい角β2,β3よりも小さく形成されている。これにより、前記した第1の実施形態と同様に、生成する切屑がよりスムーズに流れる。その結果、ブレーカ溝21の壁面に切屑が溶着したり、切削抵抗が増大したりするのを確実に抑制することができ、優れた切屑排出性を示すことができる。
すくい角β1としては、例えば5°〜25°程度であるのが好ましい。すくい角β2,β3としては、例えば5°〜20°程度であるのが好ましい。例示したこれらの数値範囲内で,すくい角β1〜β3が前記所定の関係を満足するのが、前記した効果が高まる上で好ましい。
すくい角β1〜β3は、外切刃部5に略垂直な断面において、すくい面部22a,22bの仮想延長線L2と、下面15に平行な線とがなす角度として求めることができる。なお、図6に示す本実施形態では、上面1が下面15と略平行であるため、すくい角β1〜β3は、すくい面部22a,22bの仮想延長線L2と上面1とのなす角度として図示している。上面が凹凸形状や曲面等をなす場合には、上述のように、下面15を基準にすくい角β1〜β3を求めることができる。
また、すくい面部22a,22bが曲面で構成されるような場合には、図6に示すような断面図において、次のように、β1〜β3を求めることができる。まず、すくい面部22a,22bとランドか、または切刃との交点における仮想直線を作図する。そして、該仮想直線と下面15に平行な線とのなす角度をすくい角β1〜β3として求めることができる。なお、前記した立ち上がり面部23a,23bが曲面で構成されている場合にも、これと同様にして求めることができる。
第1すくい面部22aは、第2切刃5b側の端部に向かうにつれてすくい角が小さくなるよう形成されている。第2すくい面部22bは、第1切刃5a側の端部に向かうにつれてすくい角が小さくなるよう形成されている。これにより、屈曲部6付近の切刃強度を高めつつ、屈曲部6以外の切刃部分については切れ味を維持できる。すなわち、屈曲部6付近の切刃強度を高めるとともに、屈曲部6以外の切刃部分の切削抵抗を低減させることができる。その結果、切刃強度と低抵抗を両立させることができる。
ブレーカ溝21の深さとしては、例えば0.03〜0.15mm程度、溝幅としては、例えば1.2〜2mm程度であるのが好ましい。なお、ブレーカ溝21はこれらの値に限定されるものではない。
一方、内切刃部4に沿って形成されているブレーカ溝25についても、外切刃部5のブレーカ溝21と同様に、屈曲部6に対応するブレーカ溝の立ち上がり面部の立ち上がり角が、他のブレーカ溝の立ち上がり面部の立ち上がり角よりも小さく形成されている。また、屈曲部6に対応するブレーカ溝のすくい面部のすくい角が、他のブレーカ溝のすくい面部のすくい角よりも小さく形成されている。
すなわち、内切刃部4は、上面1と側面2との交差部の一方に形成された第1切刃4aと、前記交差部の他方に形成された第2切刃4bとを有している。第2切刃4bは、上面視で第1切刃4aと外方に向かって凸となるよう交差している。これにより、上面視で凸状に屈曲する屈曲部6が形成されている。
そして、ブレーカ溝25は、前記したブレーカ溝21と同様に、第1切刃4aに沿って上面1に形成された第1ブレーカ溝25aと、第2切刃4bに沿って上面1に形成された第2ブレーカ溝25bとを有している。
第1ブレーカ溝25aは、第1立ち上がり面部(不図示)を有している。第1立ち上がり面部は、第1ブレーカ溝25aを構成する面部のうち上面1の中央側に位置し上面1の外方から内方に向かうにつれて高位となるように傾斜している。第2ブレーカ溝25bは、第2立ち上がり面部(不図示)を有している。第2立ち上がり面部は、第2ブレーカ溝25bを構成する面部のうち上面1の中央側に位置し上面1の外方から内方に向かうにつれて高位となるように傾斜している。
そして、第1立ち上がり面部は、第1切刃4aのうち第2切刃4b側の端部における立ち上がり角が最も小さい。第2立ち上がり面部は、第2切刃4bのうち第1切刃4a側の端部における立ち上がり角が最も小さい。第1立ち上がり面部の第2切刃4b側の端部における立ち上がり角と、第2立ち上がり面部の第1切刃4a側の端部における立ち上がり角は、同じである。つまり、屈曲部6に対応するブレーカ溝25の立ち上がり面部の立ち上がり角が、屈曲部6以外に対応する他のブレーカ溝25の立ち上がり面部の立ち上がり角よりも小さく形成されている。これにより、第1切刃4aおよび第2切刃4bで生成された切屑を、ブレーカ溝25の両端部に先に衝突させることができる。そのため、内切刃部4で生成された切屑のうち屈曲部6で生成される部分の厚みが大きくなっても、内切刃部4で生成された切屑をよりスムーズにカールさせることができる。その結果、内切刃部4で生成された切屑がブレーカ溝25に衝突して、溶着することを抑制することができる。
また、第1ブレーカ溝25aは、第1すくい面部(不図示)を有している。第1すくい面部は、第1ブレーカ溝25aを構成する面部のうち第1切刃4a側に位置し上面1の外方から内方に向かうにつれて低位となるように傾斜している。第2ブレーカ溝25bは、第2すくい面部(不図示)を有している。第2すくい面部は、第2ブレーカ溝25bを構成する面部のうち第2切刃4b側に位置し上面1の外方から内方に向かうにつれて低位となるように傾斜している。
そして、第1すくい面部は、第1切刃4aのうち第2切刃4b側の端部におけるすくい角が最も小さい。第2すくい面部は、第2切刃4bのうち第1切刃4a側の端部におけるすくい角が最も小さい。第1すくい面部の第2切刃4b側の端部におけるすくい角と、第2すくい面部の第1切刃4a側の端部におけるすくい角は、同じである。つまり、屈曲部6に位置するブレーカ溝25のすくい面部のすくい角が、屈曲部6以外に位置する他のブレーカ溝25のすくい面部のすくい角よりも小さく形成されている。これにより、内切刃部4についても、前記した外切刃部5と同様の効果を奏することができる。
屈曲部6に対応するブレーカ溝25において、立ち上り面部の立ち上がり角としては、例えば20°〜45°程度、すくい面部のすくい角としては、例えば5°〜25°程度であるのが好ましい。屈曲部6以外に対応する他のブレーカ溝25において、立ち上り面部の立ち上がり角としては、例えば20°〜45°程度、すくい面部のすくい角としては、例えば5°〜20°程度であるのが好ましい。例示したこれらの数値範囲内で前記立ち上がり角,すくい角が前記所定の関係を満足するのが好ましい。
また、ブレーカ溝25の深さとしては、例えば0.03〜0.15mm程度、溝幅としては、例えば1.2〜2mm程度であるのが好ましい。なお、ブレーカ溝25はこれらの値に限定されるものではない。その他の構成は、前記した外切刃部5のブレーカ溝21と同様である。
<ドリル>
次に、本発明のドリルにかかる一実施形態について、前記した第1の実施形態にかかるインサート10を装着した場合を例に挙げ、図7〜図9を参照して詳細に説明する。なお、図9中、破線で示すインサートは、実線で示すインサートが180度回転した状態を示している。また、図7〜図9においては、前述した図1〜図6と同一の構成部分には同一の符号を付して説明は省略する。
図7に示すように、本実施形態にかかるドリル30は、一本のホルダ31の先端部に2つのインサート10を装着したものである。2つのインサート10のうち、一方は内刃インサート10aであり,他方は外刃インサート10bである。
具体的には、ホルダ31は略円柱状をなし、その後端側にホルダ31を工作機械に固定するためのシャンク部32を有している。また、ホルダ31の先端側には、切屑を先端からシャンク部32側へ排出するための切屑排出溝33が長手方向に沿って螺旋状に形成されている。そして、ホルダ31の先端部には、内刃インサート10aを取り付けるための内刃用インサートポケット34と,外刃インサート10bを取り付けるための外刃用インサートポケット35とが形成されている。
内刃用インサートポケット34,外刃用インサートポケット35は、いずれもホルダ31の軸線方向先端側が開放されてなる。内刃用インサートポケット34は、内刃インサート10aを着脱自在に装着するためのものであり、ホルダ31の径方向内側(中心軸側)に形成されている。外刃用インサートポケット35は、外刃インサート10bを着脱自在に装着するためのものであり、ホルダ31の径方向外側(外周側)に形成されている。外刃用インサートポケット35は、更に穴底面外周側も開放されてなる。
そして、穴底面内周側を切削する内刃インサート10a,穴底面外周側を切削する外刃インサート10bが、それぞれ取付け方向を変えて内刃用インサートポケット34,外刃用インサートポケット35に装着される。
装着は、まず、内刃インサート10a,外刃インサート10bを、内刃用インサートポケット34,外刃用インサートポケット35にそれぞれ配置する。このとき、図8,図9に示すように、内刃インサート10aは内切刃部4(第3切刃)が、外刃インサート10bは外切刃部5(第1切刃5a,第2切刃5b)が、それぞれホルダ31の軸方向先端から突出する。さらに、軸方向先端側における内切刃部4と外切刃部5との回転軌跡が互いに交叉し、ホルダ31の軸線36から側面37までをカバーする。
なお、内切刃部4,外切刃部5は、いずれもその全てをホルダ31の先端から突出させなくてもよい。すなわち、被削材や切削条件に応じて、各切刃の少なくとも一部をホルダ31の先端からそれぞれ突出させればよい。
そして、図7に示すように、内刃インサート10a,外刃インサート10bの貫通穴50にそれぞれ締付けネジ51を挿通し、該締付けネジ51の先端側を内刃用インサートポケット34,外刃用インサートポケット35に形成されたネジ穴(不図示)に螺合する。これにより、内刃インサート10a,外刃インサート10bが、内刃用インサートポケット34,外刃用インサートポケット35にそれぞれ装着される。
内刃用インサートポケット34に装着された内刃インサート10aは、ブレーカ溝16(第3ブレーカ溝)の溝幅が、ホルダ31の外周側に向かうにつれて増大している。また、外刃用インサートポケット35に装着された外刃インサート10bは、図7,図9に示すように、第1切刃5aが、第2切刃5bから遠ざかるにつれてホルダ31の先端側からシャンク部32側(基端側)に向かって傾斜している。第2切刃5bが、第1切刃5aから遠ざかるにつれてホルダ31の先端側からシャンク部32側(基端側)に向かって傾斜している。
また、各インサートポケットに装着された内刃インサート10a,外刃インサート10bは、図8に示すように、両者の上面1を同一回転方向(矢印E方向)に向けている。すなわち、内刃インサート10aの上面1と、外刃インサート10bの上面1とは180度反対方向を向いた状態になっている。そして、ホルダ31を、該ホルダ31の軸線36を中心に回転させて、内刃インサート10a,外刃インサート10bにて被削材に穴加工を行う。
ここで、インサート10における内切刃部4,外切刃部5は、前記した通り、それぞれインサート10の上面視で凸状に屈曲する屈曲部6を有している。そのため、インサート10をホルダ31に取付けた状態において、屈曲部6を境に穴底面に対し互いに逆の傾きを持つ切刃が切刃部内に形成される。
すなわち、図9に示すように、内刃インサート10aにおける内切刃部4には、屈曲部6を境に穴底面に対し互いに逆の傾きを持つ内切刃部4が、外刃インサート10bにおける外切刃部5には、屈曲部6を境に穴底面に対し互いに逆の傾きを持つ外切刃部5(第1切刃5a,第2切刃5b)が、それぞれの切刃部内に形成される。
そして、このような状態のインサート10にて穴加工を行うと、屈曲部6を境に逆方向(すなわち矢印I方向)から切屑が生成してくる。インサート10によれば、前記した理由から屈曲部6を境に逆方向から切屑が生成してきても、この切屑がスムーズに流れる。そのため、ブレーカ溝7,16の壁面に切屑が溶着したり、切削抵抗が増大したりするのを抑制することができる。したがって、インサート10、およびこのインサート10を装着したドリル30によれば、優れた切屑排出性を示すことができる。
なお、第1の実施形態にかかるインサート10に代えて、第2の実施形態にかかるインサート20を装着した場合においても、インサート10を装着した場合に得られる効果と同様の効果を奏する。
<被削材の切削方法>
次に、本発明の被削材の切削方法にかかる一実施形態について、前記したドリル30を用いた場合を例に挙げ、図10(a)〜(c)を参照して詳細に説明する。本実施形態にかかる被削材の切削方法は、以下の(i)〜(iii)の工程を有する。
(i)図10(a)に示すように、ドリル30を、ホルダ31の軸線36を中心に矢印Eに示す方向に回転させ、矢印Fに示す方向に動かし、ドリル30の外切刃部5(第1切刃5a,第2切刃5b),内切刃部4(第3切刃)を被削材60に近接させる工程
(ii)図10(b)に示すように、ドリル30を、更に矢印Fに示す方向に動かし、ドリル30の外切刃部5,内切刃部4の少なくとも一部を被削材60の表面に接触させ、被削材60を切削する工程(穴加工)
(iii)図10(c)に示すように、ドリル30を、矢印Gに示す方向に動かし、被削材60から外切刃部5,内切刃部4を離間させる工程
ここで、ドリル30には前記したインサート10が装着されている。したがって、ドリル30の切屑排出性および被削材への食い付きが向上し、優れた加工精度を示すことができる。その結果、より厳しい切削条件や難易度の高い被削材に対しても良好な仕上げ面を得ることができる。
なお、前記(i)の工程では、ドリル30および被削材60の少なくとも一方を回転させればよい。また、各切刃と被削材60とは相対的に近づけばよく、例えば被削材60を各切刃に近づけてもよい。これと同様に、前記(iii)の工程では、被削材60と各切刃とは相対的に遠ざかればよく、例えば被削材60を各切刃から遠ざけてもよい。切削加工を継続する場合には、ドリル30および/または被削材60を回転させた状態を保持して、被削材60の異なる箇所にドリル30の各切刃を接触させる工程を繰り返せばよい。使用している切刃が摩耗した際には、インサート1を貫通穴50の中心軸に対して180度回転させ、未使用の切刃を用いればよい。
以上、本発明にかかるいくつかの実施形態について示したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更や改良したものにも適用できることは言うまでもない。例えば本発明は、第1の実施形態、第2の実施形態にかかるそれぞれのインサートに限定されるものではなく、第1の実施形態と第2の実施形態とを組み合わせた実施形態にかかるインサートであってもよい。このインサートによれば、生成する切屑がよりスムーズに流れる。その結果、ブレーカ溝の壁面に切屑が溶着したり、切削抵抗が増大したりするのを確実に抑制することができ、特に優れた切屑排出性を示すことができる。
また、前記した実施形態では、内切刃部4,外切刃部5に沿って上面1にそれぞれブレーカ溝が形成されている場合について説明したが、いずれか一方の切刃に沿った上面1にのみブレーカ溝が形成されていてもよい。すなわち、外切刃部5に沿った上面1にのみブレーカ溝が形成されており、内切刃部4に沿った上面1にはブレーカ溝が形成されていない。その他の構成は、前記した実施形態と同様である。
また、前記した実施形態では、第2切刃5bが上面視で第1切刃5aと外方に向かって凸となるよう交差している場合について説明したが、本発明における第2切刃は、上面視で第1切刃の仮想延長線と外方に向かって凸となるよう交差していてもよい。なお、ここでいう第1切刃の仮想延長線と外方に向かって凸となるよう交差する第2切刃とは、第1切刃の仮想延長線と外方に向かって凸となるよう交差する仮想延長線を有する第2切刃という意味である。

Claims (23)

  1. 上面と側面とを有するインサート本体部を備え、
    前記上面と前記側面との交差部には、上面視において外方に突出するような曲部を有する切刃が配置され、
    前記上面には、前記切刃に沿って凹状に形成されるブレーカ溝が配置されるとともに、
    前記ブレーカ溝の溝幅が、前記曲部に対応する位置で最大となる、ドリル用インサート。
  2. 前記ブレーカ溝の溝幅は、前記切刃の一方の端部から前記曲部に向かうにしたがって大きくなる、請求項1記載のドリル用インサート。
  3. 前記ブレーカ溝の溝幅は、前記切刃の他方の端部から前記曲部に向かうにしたがって大きくなる、請求項2に記載のドリル用インサート。
  4. 前記切刃は、さらに前記曲部の両端にそれぞれ位置する第1の切刃と第2の切刃とを含み、前記第1の切刃の仮想延長線と前記第2の切刃の仮想延長線とのなす角が、15°〜30°である請求項1から3のいずれかの項に記載のドリル用インサート。
  5. 前記ブレーカ溝は、前記切刃から離れるにしたがって立ち上がる立ち上がり面部を有し、前記立ち上がり面部の立ち上がり角が、前記曲部に対応する位置で最小となる、請求項1から4のいずれかの項に記載のドリル用インサート。
  6. 前記ブレーカ溝は、前記切刃に近づくにしたがって立ち上がるすくい面部を有し、前記すくい面部のすくい角が、前記曲部に対応する位置で最小となる、請求項1から5のいずれかの項に記載のドリル用インサート。
  7. 上面と側面とを有するインサート本体部を備え、
    前記上面と前記側面との交差部には、上面視において外方に突出するような曲部を有する切刃が配置され、
    前記上面には、前記切刃に沿って凹状に形成されるブレーカ溝が配置されるとともに、
    前記ブレーカ溝は、前記切刃から離れるにしたがって立ち上がる立ち上がり面部を有し、前記立ち上がり面部の立ち上がり角が、前記曲部に対応する位置で最小となる、ドリル用インサート。
  8. 前記立ち上がり面部の立ち上がり角は、前記切刃の一方の端部から前記曲部に向かうにしたがって小さくなる、請求項7記載のドリル用インサート。
  9. 前記立ち上がり面部の立ち上がり角は、前記切刃の他方の端部から前記曲部に向かうにしたがって小さくなる、請求項8に記載のドリル用インサート。
  10. 前記ブレーカ溝は、前記切刃に近づくにしたがって立ち上がるすくい面部を有し、前記すくい面部のすくい角が、前記曲部に対応する位置で最小となる、請求項7から9のいずれかの項に記載のドリル用インサート。
  11. 上面と側面とを有するインサート本体部を備え、
    前記上面と前記側面との交差部には、上面視において外方に突出するような曲部を有する切刃が配置され、
    前記上面には、前記切刃に沿って凹状に形成されるブレーカ溝が配置されるとともに、
    前記ブレーカ溝は、前記切刃に近づくにしたがって立ち上がるすくい面部を有し、前記すくい面部のすくい角が、前記曲部に対応する位置で最小となる、ドリル用インサート。
  12. 前記すくい面部のすくい角は、前記切刃の一方の端部から前記曲部に向かうにしたがって小さくなる、請求項11記載のドリル用インサート。
  13. 前記すくい面部のすくい角は、前記切刃の他方の端部から前記曲部に向かうにしたがって小さくなる、請求項12に記載のドリル用インサート。
  14. 前記ブレーカ溝と前記切刃との間には、前記切刃に沿ってランドが形成されるとともに、前記ランドのランド幅が、前記曲部に対応する位置で最大となる、請求項1から13のいずれかの項に記載のドリル用インサート。
  15. 前記ランドのランド幅は、前記切刃の一方の端部から前記曲部に向かうにしたがって大きくなる、請求項14記載のドリル用インサート。
  16. 前記ランドのランド幅は、前記切刃の他方の端部から前記曲部に向かうにしたがって大きくなる、請求項15に記載のドリル用インサート。
  17. 前記上面と前記側面とは異なる他の側面との交差部の少なくとも一部には、第3切刃が配置され、
    前記上面には、前記第3切刃に沿って凹状に形成される第3ブレーカ溝が配置されるとともに、
    前記第3ブレーカ溝の溝幅が、第3切刃の一方端から他方端に向かうにつれて大きくなる、請求項1から16のいずれかの項に記載のドリル用インサート。
  18. 先端部にインサートポケットを有するホルダと、
    記切刃の少なくとも一部を前記ホルダの先端から突出させて前記インサートポケットに取り付けられ請求項1から17のいずれかの項に記載のドリル用インサートと
    を備えるドリル。
  19. 記切刃が、前記曲部から前記切刃の一方の端部に向かうにつれて前記ホルダの先端側から基端側に向かって傾斜している請求項18に記載のドリル。
  20. 記切刃が、前記曲部から前記切刃の他方の端部に向かうにつれて前記ホルダの先端側から基端側に向かって傾斜している、請求項19に記載のドリル。
  21. 先端部の中心軸側に形成された内刃用インサートポケットと先端部の外周側に形成された外刃用インサートポケットとを有するホルダと、
    記切刃の少なくとも一部を前記ホルダの先端から突出させて外刃用インサートポケットに取り付けられ請求項1から17のいずれかの項に記載のドリル用インサートと、
    前記第3切刃の少なくとも一部を前記ホルダの先端から突出させて内刃用インサートポケットに取り付けられ請求項17記載のドリル用インサートと、
    備える、ドリル。
  22. 前記第3ブレーカ溝の溝幅、前記ホルダの外周側に向かうにつれて大きくな請求項21記載のドリル。
  23. 請求項18から22のいずれかの項に記載のドリルおよび被削材の少なくとも一方を回転させ、前記ドリルの前記切刃および前記第3切刃を前記被削材に近接させる工程と、
    前記ドリルの切刃および前記第3切刃の少なくとも一部を前記被削材の表面に接触させ、前記被削材を切削する工程と、
    前記被削材から前記切刃および前記第3切刃を離間させる工程と
    を包含する、被削材の切削方法。
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