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JP4894402B2 - 外科用ステープルリムーバ - Google Patents

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JP4894402B2 JP2006216832A JP2006216832A JP4894402B2 JP 4894402 B2 JP4894402 B2 JP 4894402B2 JP 2006216832 A JP2006216832 A JP 2006216832A JP 2006216832 A JP2006216832 A JP 2006216832A JP 4894402 B2 JP4894402 B2 JP 4894402B2
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Description

本発明は、傷口を縫合するために使用される外科用ステープルを傷口から取り外すための外科用ステープルリムーバに関する。
一般に、外科用ステープルリムーバによって外科用ステープルを抜針するとき、抜針されたステープルは衛生管理上適宜の位置に置かれたトレイ等に入れておく必要がある。ところが、抜針された外科用ステープルを患者の傷口からトレイに移すときに床に落下させてしまったりするなどして、散逸させてしまうおそれがある。また、抜針した外科用ステープルをトレイ内へ移動したのちであっても、トレイ内で外科用ステープルがむき出しになっているので、抜針した外科用ステープルが看護士や処理業者等の手に触れたりする可能性がある。
そのため、安全性を考慮して、外科用ステープルを抜針したら直ちに安全な場所に収納できるように、抜針した外科用ステープルをスライド移動させてそのまま安全な収納部に移動させる構成の外科用ステープルリムーバが開発されている。
特願2004−351365公報
ところで、抜針された外科用ステープルは人の手に触れないようにするだけでなく、数えなければならない。手術時には何本の外科用ステープルを使用して縫合したかがカルテに記入されており、使用本数と同数だけ抜針することを確認することにより、初めて手術が完了したということができるからである。
しかしながら、上述のように単に収納部に外科用ステープルを収納しただけでは、何本の外科用ステープルを抜針したかを知ることはできない。また、たとえ収納部を透明にしても、外科用ステープルが互いに重なり合っているときは数えにくいという問題があった。
本発明は上述の問題点を解消し、安全であるとともに抜針した外科用ステープルの数が数えやすい外科用ステープルリムーバを提供することをその課題とする。
請求項1に係る発明は、皮膚を縫合した外科用ステープルのクラウン部の両側下部に入り込んで上記外科用ステープルを支持する針支持部と、上記針支持部で支持された上記外科用ステープルのクラウン部の中央上部を押圧して上記外科用ステープルを変形させて皮膚から抜き出し、上記針支持部から連続形成された1対の平行な針受け部に沿って上記外科用ステープルをスライドさせる押圧用スライダと、該押圧用スライダにより引き込まれた外科用ステープルを収納する収納部とを備えた外科用ステープルリムーバにおいて、上記収納部の内部を目視可能に形成するとともに、上記針受け部には、上記押圧用スライダによって引き込まれた外科用ステープルの1本のそれぞれと係合可能な複数の係合凹部を連続的に形成したことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1において、上記針受け部に連続的に形成された係合凹部のうち最も上記針支持部側にある係合凹部は、上記押圧用スライダが上記外科用ステープルの引き込み時に上記針受け部に沿ってスライド可能な移動範囲の端部までスライドしたときに引き込まれた上記外科用ステープルが係合可能な位置に形成されていることを特徴とする。
請求項3に係る発明によれば、請求項1又は2において、上記係合凹部は鋸歯状に形成されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、抜針された外科用ステープルは押圧用スライダにより収納部に引き込まれるが、引き込まれた外科用ステープルは連続する複数の係合凹部のそれぞれと1本ずつ係合する。係合凹部を備えた1対の針受け部は平行に設けられているので、外科用ステープルは係合凹部に安定し、整然と並んだ状態で保持される。したがって、何本の外科用ステープルを抜いたかは、収納部の外から目視によって数えることができる。したがって、外科医は縫合に使用した外科用ステープルの本数と抜針した外科用ステープルの本数が同じか違うかを容易かつ確実に確認することができる。
請求項2に係る発明によれば、さらに上記針受け部に連続的に形成された係合凹部のうち最も上記押圧用スライダ側にある係合凹部は、少なくとも上記押圧用スライダが上記外科用ステープルの引き込み時に上記針受け部に沿ってスライド可能な移動範囲の端部までスライドしたときに引き込まれた上記外科用ステープルが係合可能な位置に形成されているから、一度引き込まれて係合凹部に送られた外科用ステープルは必ず係合凹部に係合するので、押圧用スライダが元の位置に戻っても、係合凹部に係合した外科用ステープルは安定しているから、押圧用スライダとともに動くことはない。
請求項3に係る発明によれば、さらに係合凹部が鋸歯状に形成されているから、係合凹部に係合した外科用ステープルは安定し、押圧用スライダとともに動くことはない。また、押圧用スライダによってさらに押し込まれたときは、円滑に動いて次の係合凹部に係合することができる。
図1は外科用ステープルリムーバの斜視図であり、図2はその縦断面図を示す。上図1において符号1は外科用ステープルリムーバを示す。この外科用ステープルリムーバ1は、主に本体部2と押圧用スライダ3と針受け支持部材4とから構成されている。
本体部2は細長の箱形で透明な合成樹脂によって形成されている。本体部2の前端には取込開口部5が形成され、また本体部2の内部には収納部6を構成する空間が形成されている。上記取込開口部5は収納部6に連続している。本体部2の上部中央には、その長手方向に沿ってガイド溝7が形成されている。このガイド溝7の下部にはガイド通路8が形成されている。なお、収納部6は外部から内部を目視できる構成であればよく、必ずしも本体部2を透明にする構成に限定されない。収納部6に内部を覗き込めるようなスリット状の透明窓部を形成する構成であってもよい。
押圧用スライダ3はスライダ本体3aと押圧レバー10と針押し部11とから構成されている。スライダ本体3aは上記ガイド通路8に摺動自在に設けられ、バネ12によって常時前方に移動するように付勢されている。スライダ本体3aの上部には凸部13が形成され、この凸部13はガイド溝7に係合し、スライダ本体3aの前後の移動端を規制している。
押圧レバー10は、上記凸部13の前端から斜め前方に突出し、その先端上部には指掛け部14が形成されている。押圧レバー10はその基部から下方に曲り変形するように弾性材料によって形成されている。
針押し部11は押圧レバー10の前端の指掛け部14の下方に突出形成され、さらにその先端は、前部の係合部15が後部の押圧部16より突出して鉤形に形成されている。なお、針押し部11は強度を要求されるから、金属などの硬質の素材によって構成するのが好ましい。
次に、針受け支持部材4は金属によって構成され、前部がU字形に形成された部材で、このU字形の針支持部17の前部から1対の平行な針受け部18が後方に連続形成されている。なお、U字形の針支持部17は図3(a)に示されるように、外科用ステープラによって折り曲げられた外科用ステープル20と皮膚21との間に差し込まれて外科用ステープル20のクラウン部22の両側を下から支持するもので、その幅は上記外科用ステープル20のクラウン部22の幅よりも少し狭い程度に形成され、またクラウン部22と外科用ステープル20との間に差し込みやすいように肉厚も薄く形成されている。
針支持部17は本体部2の収納部6の取込開口部5から前方に突出し、また針受け部18は本体部2の収納部6内に収まるように配置され、適宜手段によって固定されている。また、上記針受け部18には、上記収納部6内において連続する係合凹部23が形成されている。係合凹部23は鋸歯状に形成された歯と歯との間に形成され、前後に隣り合う係合凹部23の間隔は約ステープル1〜1.5本分の幅と略同じ程度になるように設定されている。そして、最も手前(最前部)にある係合凹部23aは、上記押圧用スライダ3が移動端までスライドしたときの係合部15の後面の略直上部にあるように設定されている。さらに、通常の外科手術で使用される外科用ステープルの本数は30〜40本程度であり、上記係合凹部23の数もこれに合わせて決めればよい。
次に、上記構成の外科用ステープルリムーバ1の作用について説明する。まず、片手で本体部2を持ち、図3(a)に示されるように、傷口を縫合した外科用ステープルのクラウン部22の下側に針受け支持部材4の針支持部17を入れ、クラウン部22の両側の下部を針支持部17で支持する。次に、押圧用スライダ3の指掛け部14に人差し指の先端を掛けて押圧レバー10を下方に折り曲げる。これにより、針押し部11の押圧部16が外科用ステープルのクラウン部22の上部中央に係合する。さらに、指掛け部14に力を加えて押圧レバー10を下方に曲げると、外科用ステープルのクラウン部22は両側下部が針支持部17で支持された状態で、中央上部が押圧部16によって上から下方に押し込まれるので、図3(b)のようにU字状に折れ曲がって変形し、全体がM字状になって両側の脚部24は皮膚から抜き出される。このようにして外科用ステープル20を抜き出した後、図4に示すように上記押圧用スライダ3をバネ12に抗して後方にスライドさせると、外科用ステープル20は針押し部11の係合部15に係合し、取込開口部5から収納部6内に取り込まれ、さらに押圧用スライダ3の移動端まで送られる。上記押圧用スライダ3が移動端までスライドしたとき、図5のように押圧用スライダ3の係合部15の後面は最も手前にある係合凹部23aに対応する位置にあるように設定されているから、引き込まれた外科用ステープルは最も手前の係合凹部23aに係合して支持される。その後、押圧用スライダ3から力を抜いてバネ12のバネ力によって初期位置に復帰移動させる。押圧用スライダ3が原位置に戻っても、外科用ステープル20は1対の針受け部18に安定して支持され、また両針受け部18の鋸歯状に形成された歯と歯の間に形成された係合凹部23に係合しているので、戻り方向(前方)には移動できず、そのままの位置に保持される。
次の外科用ステープル20も同様にして押圧用スライダ3の同じ操作によって抜針され、押圧用スライダ3の後方スライドによって取込開口部5から収納部6内に取り込まれる。そして、押圧用スライダ3が移動端に到達したときに、取り込まれた外科用ステープル20は最も手前の係合凹部23aまで押し込まれるので、この係合凹部23aに保持されていた前の外科用ステープル20は強制的に後方に押し出される。係合凹部23の後方には緩やかな傾斜が形成されているので、押された外科用ステープル20は円滑に後方に押し込まれる。隣り合う係合凹部23bの間隔は約ステープル1〜1.5本分の幅と略同じ程度になるように設定されているから、押し込まれた外科用ステープル20は次の係合凹部23bに係合して支持される。その後、押圧用スライダ3から力を抜いてバネ12のバネ力によって初期位置に復帰移動させると、上記2つの係合凹部23に係合した外科用ステープル20は、そのままの位置に保持される。以下、同様にして針受け支持部材4の針受け部18の係合凹部23には、抜針された外科用ステープルが順次に後方に並べられた状態で保持される。
このようにして、最後の外科用ステープル20を最も手前の係合凹部23に保持したとき、すべての抜針された外科用ステープル20は針受け部18の係合凹部23に整然と並んだ状態で保持される。したがって、何本の外科用ステープルを抜いたかは、本体部2の横から目視によって数えることができる。
なお、収納部6の高さは、抜針された外科用ステープル20の高さよりも少しだけ大きくなるようにするのが好ましい。具体的には、収納部6の上面は、針受け部18に支持された外科用ステープル20よりもその厚み分より少し高くし、また収納部6の下面は、針受け部18に支持された外科用ステープル20の下端よりも僅かに低い程度に形成するのが好ましい。これにより、外科用ステープルリムーバ1を少し傾けたり、動かしたりしても、内部に保持された外科用ステープルは係合凹部23から外れにくく、針受け部18に支持された状態で良好に保持される。
また、係合凹部23は必ずしも鋸歯状に形成されているものに限定されない。例えば、連続する波形でもよい。
さらに、本体部2又は針受け支持部材4の針受け部18に、10本、20本、30本毎に目安となるように色変えしたり、目盛りを表示したりすることにより、迅速かつ確実に計算できるようにしてもよい。
本発明に係る外科用ステープルリムーバの一実施形態の斜視図 図1の縦断面図 (a)(b)は外科用ステープルの取り外し態様説明図 抜針された外科用ステープルの引き込み態様説明図 図4の要部の拡大図
符号の説明
1 外科用ステープルリムーバ
3 押圧用スライダ
4 針受け支持部材
6 収納部
18 針受け部
20 ステープル
23 係合凹部

Claims (3)

  1. 皮膚を縫合した外科用ステープルのクラウン部の両側下部に入り込んで上記外科用ステープルを支持する針支持部と、上記針支持部で支持された上記外科用ステープルのクラウン部の中央上部を押圧して上記外科用ステープルを変形させて皮膚から抜き出し、上記針支持部から連続形成された1対の平行な針受け部に沿って上記外科用ステープルをスライドさせる押圧用スライダと、該押圧用スライダにより引き込まれた外科用ステープルを収納する収納部とを備えた外科用ステープルリムーバにおいて、
    上記収納部の内部を目視可能に形成するとともに、
    上記針受け部には、上記押圧用スライダによって引き込まれた外科用ステープルの1本のそれぞれと係合可能な複数の係合凹部を連続的に形成したことを特徴とする外科用ステープルリムーバ。
  2. 上記針受け部に連続的に形成された係合凹部のうち最も上記針支持部側にある係合凹部は、上記押圧用スライダが上記外科用ステープルの引き込み時に上記針受け部に沿ってスライド可能な移動範囲の端部までスライドしたときに引き込まれた上記外科用ステープルが係合可能な位置に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の外科用ステープルリムーバ。
  3. 上記係合凹部は鋸歯状に形成されたことを特徴とする、請求項1又は2に記載の外科用ステープルリムーバ。
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