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JP4887625B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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JP4887625B2 JP2004379865A JP2004379865A JP4887625B2 JP 4887625 B2 JP4887625 B2 JP 4887625B2 JP 2004379865 A JP2004379865 A JP 2004379865A JP 2004379865 A JP2004379865 A JP 2004379865A JP 4887625 B2 JP4887625 B2 JP 4887625B2
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Description

本発明は、液晶表示装置の製造に用いられるカラーフィルタ用多面付け基板や液晶表示装置に関するものである。
液晶表示装置は、カラーフィルタと液晶駆動側基板(対向基板)とを対向させ、両者の間に液晶化合物を封入して薄い液晶層を形成し、液晶駆動側基板により液晶層内の液晶配列を電気的に制御して表示側基板の透過光または反射光の量を選択的に変化させることによって表示を行う。
このような液晶表示装置において、上記カラーフィルタと対向基板との間隙(セルギャップ)は液晶層の厚さそのものであり、色ムラやコントラストムラといった表示ムラを防止し、均一な表示、高速応答性、高コントラスト比、広視野角等の良好な表示性能をカラー液晶表示装置に付与するためには、セルギャップを一定且つ均一に維持する必要がある。
セルギャップを維持する方法としては、上記間隙内にスペーサとしてガラス、アルミナ又はプラスチック等からなる一定サイズの球状又は棒状粒子を多数散在させ、カラーフィルタと対向基板とを貼り合わせ、液晶を注入する方法がある。この方法においては、スペーサの大きさをもってセルギャップが決定され、維持される。
しかしながら、間隙内にスペーサとして粒子を散在させる方法では、スペーサの分布が偏り易い等の種々の問題点があった。これら粒子状スペーサの問題点を解消する方法として、セルギャップに対応する高さを有する柱状スペーサを形成する方法が提案されている。このような柱状スペーサは、通常、遮光部が形成されたカラーフィルタの基材上に光硬化性樹脂を均一な厚みに塗布し、得られた塗膜をフォトリソグラフィーによってパターン露光して硬化させることによって、遮光部の形成領域内すなわち非表示領域に形成されることとなる。
このような柱状スペーサを用いて液晶表示装置を形成する方法としては、従来、上記カラーフィルタと対向基板とを上記柱状スペーサを介して対向させて配置し、その間隙内に真空中で液晶を封入した後、上記カラーフィルタと対向基板とをプレスして液晶表示装置とする方法が用いられていた。
しかしながら、近年、液晶表示装置の大面積化等に伴い、カラーフィルタに用いられる基材が大面積化されており、液晶表示装置の形成方法として、上記柱状スペーサを形成したカラーフィルタ上に液晶を滴下した後、上記カラーフィルタと対向基板とを貼り合わせて液晶表示装置とする方法(液晶滴下法(ODF法))が提案されている(例えば特許文献1等)。この方法における上記カラーフィルタと対向基板との貼り合わせは、まず真空室内で上記カラーフィルタと対向基板との位置決めした後、大気圧下で大きな圧力を加えることなく行われる。そのため、上記貼り合わせの際に上記柱状スペーサにかかる圧力としては、ほぼ上記対向基板の重量のみであり、柱状スペーサの変形が少ない状態でカラーフィルタと対向基板とが貼り合わせられることとなる。これにより、液晶層の液晶が熱等により膨張し、上記カラーフィルタと対向基板との間隙が広くなった場合、液晶の膨張に上記柱状スペーサが追従することができない。したがって、例えば図4に示すように、液晶表示装置を立てて使用した場合、上記カラーフィルタ12と対向基板13との間隙αを一定に保つことができず、液晶層15中の液晶が下に流れ落ちてしまい、表示にムラ(以下、重力ムラともいう。)が生じる、といった問題があった。
特許公開平9−5762
以上のことから、液晶滴下法により液晶表示装置を製造した場合であっても、重力ムラが生じることのない、高品質な液晶表示装置を製造することが可能なカラーフィルタ用多面付け基板や、そのカラーフィルタ用多面付け基板を用いて形成される液晶表示装置の提供が望まれている。
本発明は、各辺が1m以上である矩形状の基材と、上記基材の複数の画素領域上にそれぞれ形成された着色層と、上記基材の各画素領域上に複数本形成された柱状スペーサとを有するカラーフィルタ用多面付け基板であって、上記各画素領域における、上記柱状スペーサの上底面の面積の合計が、上記各画素領域の面積を1とした場合に0.0002〜0.0006の範囲内であることを特徴とするカラーフィルタ用多面付け基板を提供する。
本発明によれば、上記柱状スペーサの上底面の面積の合計が、上述したような範囲とされていることから、液晶滴下法により液晶表示装置を製造する際、各画素領域にかけられる荷重が小さいものであった場合にも、柱状スペーサが変形しやすいものとすることができる。したがって、上記カラーフィルタ用多面付け基板を用いて製造された液晶表示装置においては、液晶層中の液晶が膨張し、カラーフィルタと対向基板との間隙が広がった場合であっても、その液晶の膨張に上記柱状スペーサが追従することができ、重力ムラ等のないものとすることができるのである。
また、本発明は、上記カラーフィルタ用多面付け基板を用いて形成されたことを特徴とする液晶表示装置を提供する。本発明によれば、上記柱状スペーサを有するカラーフィルタ用多面付け基板を用いて形成されていることから、液晶層が膨張した場合であっても、重力ムラ等の生じない高品質なカラーフィルタとすることができるのである。
またさらに、本発明は、基材、上記基材の画素領域上に形成された着色層、および上記基材の画素領域上に形成された柱状スペーサを有するカラーフィルタと、上記柱状スペーサを介して上記カラーフィルタと対向するように配置された対向基板と、上記カラーフィルタおよび上記対向基板の外周に連続的に形成されたシール材と、上記カラーフィルタおよび上記対向基板の間に封入された液晶層とを有する液晶表示装置であって、上記柱状スペーサの上底面の面積の合計が、上記各画素領域の面積を1とした場合に0.0002〜0.0006の範囲内であることを特徴とする液晶表示装置を提供する。
本発明によれば、上記柱状スペーサの上底面の面積が上記範囲内とされていることから、液晶表示装置形成の際に、柱状スペーサが十分に変形した状態で、上記カラーフィルタと対向基板とが貼り合わせられたものとすることができる。したがって、上記液晶層の液晶が膨張した場合であっても、上記柱状スペーサがその液晶の膨張に追従することができ、重力ムラ等の生じない、高品質な液晶表示装置とすることができるのである。
本発明によれば、液晶滴下法により液晶表示装置を製造する際、各画素領域にかけられる荷重が小さいものであった場合にも、柱状スペーサが変形しやすいものとすることができる。したがって、本発明のカラーフィルタ用多面付け基板を用いて形成された液晶表示装置においては、液晶層中の液晶が膨張し、カラーフィルタと対向基板との間隙が広がった場合であっても、その液晶の膨張に上記柱状スペーサが追従するものとすることができ、重力ムラ等のない高品質なものとすることができるという効果を奏する。
本発明は、液晶表示装置の製造に用いられるカラーフィルタ用多面付け基板や液晶表示装置に関するものである。以下、それぞれについてわけて説明する。
A.カラーフィルタ用多面付け基板
まず、本発明のカラーフィルタ用多面付け基板について説明する。本発明のカラーフィルタ用多面付け基板は、各辺が1m以上である矩形状の基材と、上記基材の複数の画素領域上にそれぞれ形成された着色層と、上記基材の各画素領域上に複数本形成された柱状スペーサとを有するカラーフィルタ用多面付け基板であって、上記各画素領域における、上記柱状スペーサの上底面の面積の合計が、上記各画素領域の面積に対して所定の範囲内であることを特徴とするものである。
本発明のカラーフィルタ用多面付け基板は、複数のカラーフィルタが所定の位置に配置された状態の基板であり、例えば図1に示すように、矩形状の基材1と、その基材1における複数の画素領域2にそれぞれ形成された着色層3と、上記各画素領域2に複数本形成された柱状スペーサ4とを有するものである。またこの際、例えば図2に示すように、各画素領域2に形成されている上記柱状スペーサ4の上底面5の面積の合計は、その画素領域2の面積に対して、所定の範囲内とされる。ここで、上記上底面とは、上記柱状スペーサの、基材と接する面と反対側の面をいうこととする。また、上記画素領域とは、液晶表示装置とした際に、液晶表示領域として用いられる部分をいうこととする。また、例えば図2に示すように、通常、上記各着色層3間に遮光部が形成され、上記柱状スペーサ4は、遮光部11上に形成される。
一般的に、大面積の液晶表示装置を製造する場合、上記柱状スペーサや着色層等を複数の画素領域に形成したカラーフィルタ用多面付け基板を形成し、このカラーフィルタ用多面付け基板上に液晶層を形成した後、上記カラーフィルタ用多面付け基板と対向基板とを大気圧下で貼り合せる液晶滴下法が用いられている。この液晶滴下法において、上記対向基板とカラーフィルタ用多面付け基板との貼りあわせの際に柱状スペーサにかかる荷重は、ほぼ上記対向基板の重量のみである。そのため、柱状スペーサの変形が少ないまま上記カラーフィルタ用多面付け基板と対向基板とが貼り合わせられることとなり、製造された液晶表示装置において、例えば液晶層中の液晶が膨張した場合、液晶の膨張に上記柱状スペーサが追従することができず、重力ムラ等の原因となる場合があった。
一方、本発明においては、上記柱状スペーサの上底面の面積が上記範囲内とされていることから、柱状スペーサの荷重に対向する反力が小さいものとすることができる。したがって、上記液晶滴下法により液晶表示装置を製造する際、柱状スペーサ上に配置された対向基板の重量によって容易に上記柱状スペーサが変形することが可能となる。これにより、本発明のカラーフィルタ用多面付け基板を用いて製造された液晶表示装置においては、液晶層中の液晶が膨張し、カラーフィルタと対向基板との間隙が大きくなった場合であっても、液晶の膨張に柱状スペーサが追従することができ、重力ムラ等の生じない、高品質なものとすることができるのである。
以下、本発明のカラーフィルタ用多面付け基板の各構成ごとに詳しく説明する。
1.柱状スペーサ
まず、本発明に用いられる柱状スペーサについて説明する。本発明に用いられる柱状スペーサは、後述する基材の各画素領域に複数本形成されるものであり、上記各画素領域における、上記柱状スペーサの上底面の面積の合計が、上記各画素領域の面積を1とした場合に0.0002〜0.0006の範囲内、中でも0.0002〜0.0005の範囲内、特に0.0003〜0.0005の範囲内とされることが好ましい。上記各画素領域における柱状スペーサの上底面の面積を上記範囲内とすることにより、本発明のカラーフィルタ用多面付け基板を用いて液晶表示装置を製造する際、カラーフィルタ用多面付け基板と対向して配置される対向基板の重量によって、上記柱状スペーサを容易に変形させることが可能となるからである。また、上記範囲より面積が狭い場合には、柱状スペーサの強度が弱く、液晶表示装置の強度が得られない、という面から好ましくない。
本発明においては、例えば上記柱状スペーサの本数密度や、各柱状スペーサの上底面の面積を調整することにより、上記面積を上記範囲内とすることが可能となる。本発明における、上記柱状スペーサの本数密度としては、通常、1本/mm〜7本/mm程度、中でも2本/mm〜6本/mm程度、特に2本/mm〜5本/mm程度とされることが好ましい。また、上記各柱状スペーサの上底面の面積としては、通常、60μm〜350μmの範囲内、中でも70μm〜250μmの範囲内、特に80μm〜200μmの範囲内とされることが好ましい。
ここで、本発明においては、各画素領域における上底面の面積の合計が上記範囲内となるものであれば、上記柱状スペーサの形状等について特に限定されるものではなく、例えば円柱状や、角柱状、錐台状等であってもよい。
また、上記柱状スペーサの高さは、液晶表示装置の種類等により適宜選択されるものであるが、通常2.0μm〜6.0μm程度、中でも2.5μm〜4.5μm程度とされることが好ましい。
上述したような柱状スペーサの形成方法としては、上記上底面の面積が上記範囲内となるように形成することが可能であれば、その方法等は特に限定されるものではなく、例えばフォトリソグラフィー法等により形成することができる。なお、上記柱状スペーサの形成に用いられる材料や形成方法等は、一般的なカラーフィルタ用多面付け基板における柱状スペーサに用いられるものと同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
また、上記柱状スペーサは、通常、後述する基材上に形成された遮光部上に形成されることとなるが、このような遮光部としては、一般的なカラーフィルタ用多面付け基板に用いられるものと同様のものとすることができるので、ここでの説明を省略する。
2.着色層
次に、本発明に用いられる着色層について説明する。本発明に用いられる着色層は、後述する基材の画素領域に形成されるものであれば、特に限定されるものではない。
このような着色層としては、通常、1画素中に、例えば赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の三色の画素が形成されたもの等とされ、それらは、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の公知の配列に形成されたもの等とすることができる。また、1画素の面積は任意に設定される。
このような着色層の形成方法や形成材料、形成面積、形成方法等としては、一般的なカラーフィルタ用多面付け基板の着色層に用いられるものと同様とすることができる。
3.基材
次に、本発明に用いられる基材について説明する。本発明に用いられる基材は、各辺が1m以上である矩形状の基材であり、上記着色層や上記柱状スペーサが形成可能なものであれば、特に限定されるものではない。
このような基材としては、一般的なカラーフィルタ用多面付け基板に用いられるものと同様とすることができ、例えば石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジッド材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材等が挙げられる。
また、上記基材の大きさとしては、各辺が1.0m以上、中でも1.0m〜3.0mの範囲内、特に1.1m〜2.5mの範囲内のものが好ましく用いられる。
4.カラーフィルタ用多面付け基板
次に、本発明のカラーフィルタ用多面付け基板について説明する。本発明のカラーフィルタ用多面付け基板は、上記基材の各画素領域に、上記着色層、および上記柱状スペーサが形成されたものであれば、特に限定されるものではない。
カラーフィルタ用多面付け基板における画素領域の大きさや数としては、目的とする液晶表示装置の大きさ等により、適宜選択される。
また、本発明においては、必要に応じて、例えば各着色層間に遮光部を有していてもよい。また、例えば上記着色層および基材を覆うように透明電極層が形成されており、この透明電極層上に上記柱状スペーサが形成されたもの等であってもよい。また、本発明のカラーフィルタ用多面付け基板が、例えばIPS(In Plane Switching)型の液晶表示装置を形成するために用いられるものであってもよく、この場合は、通常上記着色層および基材を覆うように保護層が形成され、その保護層上に柱状スペーサが設けられることとなる。
なお、このような各部材は、一般的なカラーフィルタ用多面付け基板に用いられるものと同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
B.液晶表示装置
次に、本発明の液晶表示装置について説明する。本発明の液晶表示装置は、2つの実施態様がある。それぞれについてわけて説明する。
a.第1実施態様
本発明の液晶表示装置の第1実施態様は、基材、上記基材の画素領域上に形成された着色層、および上記基材の画素領域上に形成された柱状スペーサを有するカラーフィルタと、上記柱状スペーサを介して上記カラーフィルタと対向するように配置された対向基板と、上記カラーフィルタおよび上記対向基板の外周に連続的に形成されたシール材と、上記カラーフィルタおよび上記対向基板の間に封入された液晶層とを有する液晶表示装置であって、上記柱状スペーサの上底面の面積の合計が、上記各画素領域の面積に対して、所定の範囲内であることを特徴とするものである。
本実施態様の液晶表示装置は、例えば図3に示すように基材1、その基材1の画素領域2内に形成された着色層3、および上記画素領域2上に複数本形成された柱状スペーサ4を有するカラーフィルタ12と、上記柱状スペーサ4を介してカラーフィルタ12と対向するように形成されている対向基板13と、その対向基板13およびカラーフィルタ12の外周に連続的に形成されたシール材14と、上記カラーフィルタ12および対向基板13間に封入された液晶層15とを有するものである。またこの際、上記柱状スペーサ4の上底面5の面積が、上記画素領域2の面積に対して、所定の範囲内となるものである。ここで、シール材が、上記カラーフィルタおよび対向基板の外周に連続的に形成されているとは、上記シール材が上記対向基板およびカラーフィルタの外周に、切れ目無く形成されていることをいい、液晶表示装置を液晶注入法により形成する場合に設けられる液晶の注入口を有しないものをいうこととする。また、上記柱状スペーサの上底面とは、上記柱状スペーサが対向基板と接する面をいうこととする。
本実施態様において、上記シール材が連続的に形成されていることから、上記液晶表示装置は、液晶滴下法により形成されたものとすることができる。一般的に上記液晶滴下法により形成された液晶表示装置は、製造の際、柱状スペーサの変形が少ない状態でカラーフィルタと対向基板とが貼り合わせられていることが多く、例えば熱等により液晶が膨張した場合、その液晶の膨張に柱状スペーサが追従することができずに、重力ムラが発生する場合がある。
しかしながら、本実施態様においては、上記柱状スペーサの上底面の面積が所定の範囲内とされていることから、柱状スペーサの荷重に対する反力が小さいものとすることができる。これにより、液晶表示装置が製造される際、上記カラーフィルタと対向基板との間で柱状スペーサが変形して形成されたものとすることができる。したがって、上記液晶層中の液晶が膨張してカラーフィルタと対向基板との間隙が広がった場合であっても、上記液晶の膨張に柱状スペーサが追従することができ、重力ムラ等の生じない高品質な液晶表示装置とすることができるのである。
以下、本実施態様の液晶表示装置についてそれぞれ説明する。
1.カラーフィルタ
まず、本実施態様に用いられるカラーフィルタについて説明する。本実施態様に用いられるカラーフィルタは、基材と、上記基材の画素領域上に形成された着色層と、上記基材の画素領域上に形成された柱状スペーサとを有するものであり、上記柱状スペーサの上底面の面積が、所定の範囲内となるものである。
上記カラーフィルタには、必要に応じて、例えば上記着色層および基材を覆うように透明電極層や保護層等が形成されていてもよく、また上記着色層間に遮光部が形成されているもの等であってもよい。このような遮光部や透明電極層、保護層等については、一般的な液晶表示装置に用いられるものと同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
以下、上記カラーフィルタの各構成ごとに詳しく説明する。
(1)柱状スペーサ
上記カラーフィルタに用いられる柱状スペーサとしては、後述する基材の画素領域上に複数本形成されるものであり、上記柱状スペーサの上底面の面積の合計が、画素領域の面積を1とした場合に、0.0002〜0.0006の範囲内、中でも0.0002〜0.0005の範囲内、好ましくは0.0003〜0.0005の範囲内とされるものである。このような範囲内とすることにより、カラーフィルタと後述する対向基板とが貼り合わせられた際、上記柱状スペーサ上に載せられた対向基板の重量によって、上記柱状スペーサが十分に変形したものとすることができるからである。
上記柱状スペーサの本数密度としては、通常、1本/mm〜7本/mm程度、中でも2本/mm〜6本/mm程度、特に2本/mm〜5本/mm程度とされることが好ましい。また、上記各柱状スペーサの上底面の面積としては、通常、60μm〜350μmの範囲内、中でも70μm〜250μmの範囲内、特に80μm〜200μmの範囲内とされることが好ましい。上記柱状スペーサの本数密度および、上記柱状スペーサの上底面の面積は、上記範囲内となるように形成される。
また、本実施態様においては、上記対向基板と柱状スペーサとが貼り合わせられた状態での柱状スペーサの高さが2.0μm〜6.0μmの範囲内、中でも2.5μm〜4.5μmの範囲内であることが好ましい。
なお、上記柱状スペーサの形状や形成方法等については、上述した「A.カラーフィルタ用多面付け基板」の柱状スペーサの項で説明したものと同様のものとすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
(2)着色層
次に、上記カラーフィルタに用いられる着色層について説明する。上記カラーフィルタに用いられる着色層は、後述する基材の画素領域上に形成されるものであれば、特に限定されるものではない。
上記着色層の形状や、形成方法等については、上述した「A.カラーフィルタ用多面付け基板」の着色層の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
(3)基材
次に、本実施態様に用いられる基材について説明する。本実施態様に用いられる基材は、上記着色層および柱状スペーサを形成可能なものであれば、特に限定されるものではないが、上述したように、本実施態様の液晶表示装置は、液晶滴下法により形成されるものである。したがって、上記基材は、一辺が1.0m以上、中でも1.0m〜3.0m程度、特に1.1m〜2.5m程度の基材が切断されたものであることが好ましい。
なお、上記基材に用いられる材料等ついては、上述した「A.カラーフィルタ用多面付け基板」の基材の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
2.対向基板
次に、本実施態様に用いられる対向基板について説明する。本実施態様に用いられる対向基板は、上記カラーフィルタと、上記柱状スペーサを介して配置されるものであり、通常、各画素に対応した液晶駆動用の電極が設けられた基板とされる。
このような対向基板としては、液晶表示装置の種類等により適宜選択されるものであり、一般的な液晶表示装置に用いられる対向基板と同様のものとすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
3.シール材
次に、本実施態様に用いられるシール材について説明する。本実施態様に用いられるシール材は、上記カラーフィルタおよび対向基板の外周に連続的に形成されるものであり、上記カラーフィルタおよび対向基板を貼り合わせることが可能なものであれば、その種類等は特に限定されるものではない。このようなシール材を形成するシール材形成用組成物としては、通常、熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂が用いられる。
また、上記シール材を上記カラーフィルタおよび対向基板の外周に連続的に形成する方法としては、上記カラーフィルタの外周に上記シール材形成用組成物を、例えばディスペンサ等を用いて連続的に塗布した後、上記カラーフィルタと対向基板とを対向させて配置し、上記シール材形成用組成物を硬化させることにより行うことができる。上記シール材形成用組成物の種類や硬化方法等については、一般的な液晶滴下法を用いた液晶装置の製造方法に用いられている方法と同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
4.液晶層
次に、液晶層について説明する。本実施態様に用いられる液晶層は、上記カラーフィルタと上記対向基板との間に封入されるものであり、上記シール材の内側に形成されるものである。
本実施態様においては、上述したように、液晶層の形成は液晶滴下法により行われる。このような液晶層は、上記シール材を形成するシール材形成用組成物が上記カラーフィルタの外周に連続的に塗布された後、液晶を例えばインクジェット装置やディスペンサ等を用いて、上記熱硬化性樹脂や紫外線硬化樹脂の内側に塗布することにより形成することができる。上記液晶の塗布方法等については、一般的な液晶滴下法を用いた液晶表示装置の製造方法と同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
5.液晶表示装置
本実施態様における液晶表示装置は、上記カラーフィルタ、対向基板、シール材、および液晶層を有するものであれば特に限定されるものではなく、必要に応じて、例えば配向膜等、適宜他の部材を有していてもよい。
b.第2実施態様
次に、本発明の液晶表示装置の第2実施態様について説明する。本実施態様の液晶表示装置は、上述した「A.カラーフィルタ用多面付け基板」で説明したカラーフィルタ用多面付け基板を用いて形成されたことを特徴とするものである。
本実施態様の液晶表示装置の構成としては、第1実施態様と同様に、基材、上記基材の画素領域上に形成された着色層、および上記基材の画素領域上に形成された柱状スペーサを有するカラーフィルタと、上記柱状スペーサを介して上記カラーフィルタと対向するように配置された対向基板と、上記カラーフィルタおよび上記対向基板の外周に連続的に形成されたシール材と、上記カラーフィルタおよび上記対向基板の間に封入された液晶層とを有するものとすることができる。
本実施態様によれば、上記柱状スペーサを有するカラーフィルタ用多面付け基板を用いて形成されていることから、上記液晶層中の液晶が膨張した場合であっても、柱状スペーサがその膨張に追従することが可能であり、重力ムラ等の発生しない、高品質な液晶表示装置とすることができるのである。
このような液晶表示装置は、上記カラーフィルタ用多面付け基板の各画素領域の外周にシール材形成用組成物を連続的に塗布し、そのシール材形成用組成物の内側に液晶を滴下して液晶層を形成した後、カラーフィルタ用多面付け基板と対向基板とを対向させて配置し、上記シール材形成用組成物を硬化させて上記カラーフィルタ用多面付け基板と対向基板とを貼り合わせ、各液晶表示装置ごとに裁断することにより得ることができる。
上記対向基板や、シール材、液晶層等については、上述した第1実施態様と同様とすることができ、また裁断方法等についても、一般的な液晶表示装置の製造方法と同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
[実施例1]
1100mm×1300mm×0.63mmのガラス基板上に、ブラックマトリクスおよび着色層が形成されているカラーフィルタ用多面付け基板を準備した。このカラーフィルタ用多面付け基板には、6個のカラーフィルタが配置されており、各カラーフィルタにおける各画素領域の面積は200000mmとされていた。
このカラーフィルタ用多面付け基板上に、柱状スペーサ用感光性材料(JSR株式会社製NN777)を塗布した後、乾燥させて、乾燥膜厚が4μmである塗布膜を形成した。その後、上記柱状スペーサ用感光性材料の塗布膜から100μmの距離にフォトマスクを配置して100mJ/cm(i線)の露光を行った。次いで、0.05wt%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に60秒間浸漬してアルカリ現像し、柱状スペーサ用感光性材料の塗布膜の未硬化部分のみを除去した。その後、基板を230℃の雰囲気中に30分間放置することにより加熱処理を施して、柱状スペーサを形成した。形成された各柱状スペーサの高さは3.5μmであり、各柱状スペーサの上底面の面積は100μmであった。また柱状スペーサの個数密度は、1mm中に4個とした。また、上記各画素領域における柱状スペーサの上底面の面積の合計は、各画素領域の面積を1とした場合に0.0004であった。このカラーフィルタ用多面付け基板を用いて液晶表示装置を製造した場合、重力ムラは生じなかった。
[実施例2]
柱状スペーサの個数密度を1mm中に6個とし、各柱状スペーサの上底面の面積を80μmとした以外は、実施例1と同様にカラーフィルタ用多面付け基板を作製した。この際、各画素領域における柱状スペーサの上底面の面積の合計は、各画素領域の面積を1とした場合に0.00048であった。このカラーフィルタ用多面付け基板を用いて液晶表示装置を製造した場合、重力ムラは生じなかった。
[比較例1]
各柱状スペーサの上底面の面積を200μmとした以外は、実施例1と同様にカラーフィルタ用多面付け基板を作製した。この際、各画素領域における柱状スペーサの上底面の面積の合計は、各画素領域の面積を1とした場合に0.0008であった。このカラーフィルタ用多面付け基板を用いて液晶表示装置を製造した場合、重力ムラが生じた。
[比較例2]
柱状スペーサの個数密度を、1mm中に7個とした以外は、実施例1と同様にカラーフィルタ用多面付け基板を作製した。この際、各画素領域における柱状スペーサの上底面の面積の合計は、各画素領域の面積を1とした場合に0.0007であった。このカラーフィルタ用多面付け基板を用いて液晶表示装置を製造した場合、重力ムラが生じた。
本発明のカラーフィルタ用多面付け基板の一例を示す平面図である。 本発明のカラーフィルタ用多面付け基板の一例を示す概略断面図である。 本発明の液晶表示装置の一例を示す概略断面図である。 従来の液晶表示装置を示す概略断面図である。
符号の説明
1…基材
2…画素領域
3…着色層
4…柱状スペーサ
5…上底面
12…カラーフィルタ
13…対向基板
14…シール材
15…液晶層

Claims (1)

  1. 基材、前記基材の画素領域上に形成された着色層、および前記基材の画素領域上に形成された柱状スペーサを有するカラーフィルタと、前記柱状スペーサを介して前記カラーフィルタと対向するように配置された対向基板と、前記カラーフィルタおよび前記対向基板の外周に連続的に形成されたシール材と、前記カラーフィルタおよび前記対向基板の間に封入された液晶層とを有する液晶表示装置であって、
    前記柱状スペーサの上底面の面積の合計が、前記各画素領域の面積を1とした場合に0.0004〜0.00048の範囲内であり、
    前記スペーサの本数密度が、4本/mm〜6本/mmの範囲内であり、
    前記スペーサの剛性は、柱状スペーサ用感光性材料であるJSR株式会社製NN777を基板上に塗布した後、乾燥させて、乾燥膜厚が4μmである塗布膜を形成し、i線で100mJ/cmの露光を行って得られるスペーサと同程度の剛性であり、
    前記柱状スペーサは、液晶表示装置が製造される際、前記カラーフィルタと前記対向基板との間で変形して形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
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