JP4882595B2 - 光スキャナおよび画像形成装置 - Google Patents
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Description
特許文献1には、1自由度振動系の捩り振動子を備えるアクチュエータが開示されている。このようなアクチュエータは、1自由度振動系の捩り振動子として、質量部と、固定枠部と、質量部を固定枠部に対して回動可能に連結する1対の捩りバネを有している。そして、質量部が、その両側から1対の捩りバネにより支持されている構造を有している。そして、質量部上には光反射性を有する光反射部が設けられており、1対の捩りバネを捩れ変形させながら質量部を回動駆動させて、光反射部で光を反射し走査する。これにより、光走査により描画を行うことができる。
このアクチュエータにおいて、質量部を高速駆動させたい場合には、弾性部のねじりバネ定数を高くしなければならず、その方法としては、例えば、(1)弾性部の厚さを大きくする、(2)弾性部の長手方向での長さを短くするなどが挙げられる。
一方、質量部を低速駆動させたい場合には、弾性部のねじりバネ定数を低くしなければならず、その方法としては、例えば、(1)捩りバネの長手方向での長さを長くする、(2)質量部の質量を大きくするなどが挙げられる。
以上より、特許文献1にかかるアクチュエータは、ねじりバネ定数の微調整が困難であり、かつ、使用目的(例えば、高速駆動用アクチュエータ、低速駆動用アクチュエータ)に適した種々のアクチュエータを提供することが困難であるという問題がある。
また、前記シリコン部と前記樹脂部との構成比(厚さの比など)を変更することにより、使用目的(例えば、高速駆動用アクチュエータ、低速駆動用アクチュエータなど)に適した種々のアクチュエータを提供することができる。
本発明の光スキャナは、光反射性を有する光反射部を備え、板状をなす質量部、前記質量部を支持するための支持部、および、前記質量部を前記支持部に対し回動可能とするように前記質量部と前記支持部とを連結し、長手形状をなし弾性変形可能な一対の弾性部を有する基体と、前記基体を支持する支持基板と、前記質量部を回動駆動させるための駆動手段と、前記質量部の挙動を検知する挙動検知手段とを有し、前記駆動手段を作動させることにより、前記弾性部を捩れ変形させながら、前記質量部を回動させ、前記光反射部で反射した光を走査する光スキャナであって、
前記質量部は、樹脂材料を主材料として構成された板状の第1の樹脂部と、前記第1の樹脂部の前記支持基板と反対側の面に設けられ、シリコンを主材料として構成された板状の第1のシリコン部と、前記第1のシリコン部の前記第1の樹脂部と反対の面に設けられた前記光反射部とを有し、
各前記弾性部は、前記第1の樹脂部の主材料である前記樹脂材料と同一の樹脂材料を主材料として構成された第2の樹脂部と、前記第2の樹脂部の前記支持基板と反対側の面に設けられ、シリコンを主材料として構成された第2のシリコン部とで構成され、
前記支持部は、前記第1の樹脂部の主材料である前記樹脂材料と同一の樹脂材料を主材料として構成された第3の樹脂部と、前記第3の樹脂部の前記支持基板と反対側の面に設けられ、シリコンを主材料として構成された第3のシリコン部とで構成され、
前記支持部の前記支持基板側の面は、前記支持基板に接合される部位と、前記支持基板から露出する部位とを有し、
前記第1の樹脂部、前記第2の樹脂部および前記第3の樹脂部が一体的に形成されているとともに、前記第1のシリコン部、前記第2のシリコン部および前記第3のシリコン部が一体的に形成されており、
前記駆動手段は、前記第1の樹脂部の前記第1のシリコン部と反対側の面に設けられたコイルと、
前記コイルに電気的に接続された一対の端子と、
前記一対の端子を介して前記コイルに交流電圧を印加する交流電源と、
前記質量部を介して前記質量部の回動中心軸に直交する方向に対向配置されるとともに、対向する面側が互いに異なる磁極となるよう設けられた一対の永久磁石とを有し、
前記交流電源から前記コイルへ前記交流電圧を印加することにより、前記質量部を前記支持部に対して回動させるように構成され、
前記挙動検知手段は、前記弾性部に設けられたピエゾ抵抗素子と、
前記第1のシリコン部の前記第1の樹脂部側の面に形成され、前記ピエゾ抵抗素子と電気的に接続された増幅回路と、
前記増幅回路に電気的に接続された入力端子および出力端子とを有し、
前記弾性部の捩れ変形の程度に応じて変化する前記ピエゾ抵抗素子を流れる電気信号を、前記増幅回路で増幅し、増幅後の信号に基づいて前記質量部の挙動を検知するよう構成され、
前記一対の端子、前記入力端子および前記出力端子は、それぞれ、前記支持部の前記支持基板側の面の前記支持基板から露出する部位に形成されていることを特徴とする。
このように、一般にシリコンよりも低い硬度を有する樹脂材料を主材料とした前記樹脂部を前記シリコン部上に形成することで、1対の前記弾性部のねじりバネ定数の微調整が可能となる(前記樹脂部の厚さの変化量に対する前記弾性部のねじりバネ定数の変化量が、前記シリコン部の厚さの変化量に対する前記弾性部のねじりバネ定数の変化量と比べて小さいため)。
また、前記シリコン部と前記樹脂部との構成比(厚さの比など)を変更することにより、使用目的(例えば、高速駆動用光スキャナ、低速駆動用光スキャナなど)に適した種々の光スキャナを提供することができる。
前記質量部は、樹脂材料を主材料として構成された板状の第1の樹脂部と、前記第1の樹脂部の前記支持基板と反対側の面に設けられ、シリコンを主材料として構成された板状の第1のシリコン部と、前記第1のシリコン部の前記第1の樹脂部と反対の面に設けられた前記光反射部とを有し、
各前記弾性部は、前記第1の樹脂部の主材料である前記樹脂材料と同一の樹脂材料を主材料として構成された第2の樹脂部と、前記第2の樹脂部の前記支持基板と反対側の面に設けられ、シリコンを主材料として構成された第2のシリコン部とで構成され、
前記支持部は、前記第1の樹脂部の主材料である前記樹脂材料と同一の樹脂材料を主材料として構成された第3の樹脂部と、前記第3の樹脂部の前記支持基板と反対側の面に設けられ、シリコンを主材料として構成された第3のシリコン部とで構成され、
前記支持部の前記支持基板側の面は、前記支持基板に接合される部位と、前記支持基板から露出する部位とを有し、
前記第1の樹脂部、前記第2の樹脂部および前記第3の樹脂部が一体的に形成されているとともに、前記第1のシリコン部、前記第2のシリコン部および前記第3のシリコン部が一体的に形成されており、
前記駆動手段は、前記第1の樹脂部の前記第1のシリコン部と反対側の面に設けられたコイルと、
前記コイルに電気的に接続された一対の端子と、
前記一対の端子を介して前記コイルに交流電圧を印加する交流電源と、
前記質量部を介して前記質量部の回動中心軸に直交する方向に対向配置されるとともに、対向する面側が互いに異なる磁極となるよう設けられた一対の永久磁石とを有し、
前記交流電源から前記コイルへ前記交流電圧を印加することにより、前記質量部を前記支持部に対して回動させるように構成され、
前記挙動検知手段は、前記弾性部に設けられたピエゾ抵抗素子と、
前記第1のシリコン部の前記第1の樹脂部側の面に形成され、前記ピエゾ抵抗素子と電気的に接続された増幅回路と、
前記増幅回路に電気的に接続された入力端子および出力端子とを有し、
前記弾性部の捩れ変形の程度に応じて変化する前記ピエゾ抵抗素子を流れる電気信号を、前記増幅回路で増幅し、増幅後の信号に基づいて前記質量部の挙動を検知するよう構成され、
前記一対の端子、前記入力端子および前記出力端子は、それぞれ、前記支持部の前記支持基板側の面の前記支持基板から露出する部位に形成されていることを特徴とする。
これにより、優れた描画特性を有する画像形成装置を提供することができる。
<第1実施形態>
まず、本発明の光学デバイスの第1実施形態を説明する。
図1は、本発明の光学デバイスの第1実施形態を示す斜視図、図2は、図1中のA−A線断面図、図3は、駆動手段を説明するための図、図4は、図1中のB−B線断面図、図5は、半導体回路を説明するための概略図である。
なお、以下では、説明の便宜上、図1中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言い、図2、図4中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。
基体2は、質量部21と、1対の連結部22、23と、支持部24とを備えている。
このような1対の連結部22、23は、非駆動時での質量部21の平面視にて、質量部21を中心として、ほぼ左右対称となるように設けられている。すなわち、本実施形態にかかるアクチュエータ1は、非駆動時での質量部21の平面視にて、質量部21を中心として、ほぼ左右対称となるように形成されている。さらに、アクチュエータ1は、平面視にて、回動中心軸Xに対して対称となるように形成されている。
樹脂部212は、図2に示すように、シリコン部211の下面(支持基板3に対向する側の面)に設けられている。また、樹脂部212は、平面視にて、シリコン部211と同一形状かつ同一寸法をなしている。
以上より、質量部21は、シリコン部211と、樹脂部212と、光反射部213とが、質量部21の厚さ方向へ積層した積層構造を有しているといえる。また、質量部21は、シリコン部211を樹脂部212と光反射部213とで挟み込むようにして形成されているともいえる。
また、樹脂部212の下面(本体部211と反対側の面)上には、後述するコイル43が形成されている。
すなわち、本実施形態のアクチュエータ1は、質量部21の厚さ方向において、質量部21の上面から、光反射部213、シリコン部211、増幅回路52、樹脂部212、コイル43の順に形成されている。
このような質量部21は、連結部22、23を介して支持部24に接続されている。
弾性部22は、質量部21を支持部24に対して回動可能とするように、質量部21と支持部24とを連結している。これと同様に、弾性部23は、質量部21を支持部24に対して回動可能とするように、質量部21と支持部24とを連結している。このような弾性部22および弾性部23は、互いに同一形状かつ同一寸法となっている。
弾性部22および弾性部23は、互いに同軸的に設けられており、これらを回動中心軸(回転軸)Xとして、質量部21が支持部24に対して回動可能となっている。
また、弾性部22には、後述する応力検出素子51が設けられている。
弾性部22は、図2に示すように、シリコンを主材料として構成されたシリコン部(第2のシリコン部)221と、シリコン部221に接合され、樹脂材料を主材料として構成された樹脂部(第2の樹脂部)222とで構成されている。これにより、弾性部22のねじりバネ定数を微調整することができる。具体的に説明すれば、一般に、樹脂材料の硬度は、シリコンの硬度に比べて低い(すなわち、柔らかい)。したがって、例えば、弾性部22の厚さ(質量部21の面に垂直な方向での長さ)を変更することにより弾性部22のねじりバネ定数を変化させる場合、樹脂部222の厚さの変化量に対する弾性部22のねじりバネ定数の変化量は、シリコン部221の厚さの変化量に対する弾性部22のねじりバネ定数の変化量と比較して極めて小さい。すなわち、樹脂部222の厚さを変更することで、弾性部22のねじりバネ定数の微調整を行うことができる。
このようなシリコン部221と樹脂部222とは、平面視にて、質量部21の厚さ方向(質量部21の面に垂直な方向)に積層している。これにより、シリコン部221および/または樹脂部222の厚さ(質量部21の面に垂直な方向での長さ)を調整することにより、弾性部22のねじりバネ定数を調整(変更、微調整)することができる。
シリコン部221は、弾性部22の長手方向の全域にわたって形成されている。これにより、アクチュエータ1の機械的強度を向上させることができる。
樹脂部222は、弾性部22の長手方向の全域にわたって形成されている。これにより、シリコン部221と樹脂部222との位置関係がずれることにより、弾性部22のバネ定数が変動してしまうことを防止することができる。その結果、アクチュエータ1は、所望の振動特性を発揮することができる。
ここで、シリコン部221の厚さと、樹脂部222の厚さとの関係について説明する。なお、説明の便宜上、弾性部22の平面視形状は一定に保たれるものとする。すなわち、弾性部22の長さ、幅は変化しないものとする。
言い換えすれば、弾性部22の厚さが一定の場合、樹脂部222の厚さが小さくなるほど弾性部22のねじりバネ定数が大きくなり、反対に、樹脂部222の厚さが大きくなるほど弾性部22のねじりバネ定数が小さくなる。
このように、本実施形態のアクチュエータ1によれば、弾性部22のねじりバネ定数を広範囲で調整することができ、かつ、弾性部22のねじりバネ定数を微調整することができる。
このような弾性部22の一端(図2でいう左側の端)は、支持部24に連結している。同様に、弾性部23の一端(図2でいう右側の端)は、支持部24に連結している。
以上、質量部21、弾性部22、23、支持部24について説明した。本実施形態では、質量部21と弾性部22、23と支持部24とは、一体化(一体的に形成)されている。
このような効果は、1対の弾性部22、23のねじりバネ定数が低くなるほど、すなわち、弾性部22、23の厚さに対する樹脂部222、232の厚さの割合が大きくなるほど顕著となる。
このような熱硬化性樹脂としては、特に限定されず、例えば、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂などを好適に用いることができる。
以上のような基体2は、支持基板3に支持されている。
さらに、凹部30の底面には質量部21に対応する部分に開口部31が形成されている。この開口部31は、質量部21が回動(振動)する際に、支持基板3に接触するのを防止する逃げ部を構成する。開口部(逃げ部)31を設けることにより、アクチュエータ1の全体の大型化を防止しつつ、質量部21の振れ角(振幅)をより大きく設定することができる。
このような支持基板3は、例えば、ガラスやシリコンを主材料として構成されている。
駆動手段4は、図3に示すように、樹脂部212に設けられたコイル43と、コイル43に電圧を印加するための交流電源(電圧印加手段)44と、質量部21を介して、回動中心軸Xに直角な方向に対向するように設けられた1対の磁石(磁極)41、42とを有している。このような駆動手段4は、交流電源44からコイル43へ交流電圧を印加することで、質量部21を支持部24に対して振動(回動)させるように構成されている。
コイル43を形成する電線(配線)の両端部のうちの一方は、支持部24に設けられた端子431に接続され、他方は、支持部24に設けられた端子432に接続されている。
磁石41と42とは、磁石41の磁石42と対向する側の面と、磁石42の磁石41と対向する側の面とが、互いに異なる磁極となるように設けられている。
このような磁石41、42としては、特に限定されないが、ネオジウム磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石などの永久磁石を好適に用いることができる。
なお、説明の便宜上、図4に示すように、磁石41の磁石42と対向する側の面をS極とし、磁石42の磁石41と対向する側の面をN極とした場合について代表して説明する。また、図4について、紙面上側を「上」とし、紙面下側を「下」とする。
まず、交流電源44により、端子431から端子432へ向けてコイル43に電流を流した場合(以下「第1の状態」という)について説明する。この場合、質量部21の回動中心軸Xよりも磁石42側の部分に、図4にて下方向の電磁力が作用する。一方、質量部21の回動中心軸Xよりも磁石41側の部分に、図4にて上方向の電磁力が作用する。これにより、質量部21は、図4にて、回動中心軸Xを軸として反時計回りに回転する。
さらに、電圧印加手段として交流電源44を用いることで、第1の状態と第2の状態とを周期的に、かつ、円滑に切り換えることができ、質量部21を円滑に回動させることができる。ただし、電圧印加手段としては、コイル43に電圧を印加することができれば、本実施形態(交流電源44)に限定されず、例えば、直流電源を用いてもよい。この場合には、例えば、コイル43に直流電圧を間欠的に印加することで、質量部21を支持部24に対して回動させることができる。
挙動検知手段5は、図5に示すように、弾性部22のシリコン部221の下面(樹脂部222側の面)に設けられた応力検出素子51と、質量部21のシリコン部211に形成され、応力検出素子51に電気的に接続された増幅回路(半導体回路)52とを有している。また、支持部24の下面上には、入力端子521と出力端子522とが形成されており、これらは、それぞれ増幅回路52と電気的に接続されている。また、入力端子521および出力端子522は、それぞれ、外部へ露出するように設けられている。なお、応力検知素子51としては、ピエゾ抵抗素子などを好適に用いることができる。
なお、応力検出素子51の抵抗値変化に基づく電流値(電気信号)の変化は、微弱であるため、本実施形態のように、増幅回路52により電気信号を増幅させることで、質量部21の挙動をより正確に検知することができる。
また、増幅回路52は、応力検出素子51の近傍に形成されている。すなわち、増幅回路52と応力検出素子51との間の距離が極めて小さい。これにより、増幅回路52と応力検出素子51とを接続する配線の長さを短くすることができるため、ノイズの発生を抑制することができる。この結果、より正確に質量部21の挙動を検知することができる。
なお、樹脂部212は、コイル43と増幅回路52とを電気的に絶縁する絶縁層としても機能する。これにより、例えば、コイル43と増幅回路(半導体回路)52とを絶縁する絶縁層を別途形成する工程を必要としないため、アクチュエータ1の製造工程の簡略化を図ることができる。
このようなアクチュエータ1は、例えば、次のようにして製造することができる。
また、基体2を得る工程を[A1]とし、支持基板3を得る工程を[A2]とし、基体2と支持基板3からアクチュエータ1を得る工程を[A3]とする。
次に、樹脂層70の上面に図示しない、例えば、Cu、Alなどの金属膜を形成する。この金属膜をコイル43および増幅回路52の配線のパターニング形状(平面視形状)に対応するようにエッチングする。さらに応力検出素子51を所定の位置に形成する。これにより、図6(d)に示すように、樹脂層70の上面にコイル43等が形成された複合基板を得ることができる。
次に、図6(e)に示すように、樹脂部70の上面(コイル43が形成されている面)に、質量部21と支持部24と1対の弾性部22、23との形状(平面視形状)に対応するように、例えば、アルミニウム等により金属マスク80を形成する。
エッチング方法としては、例えば、プラズマエッチング、リアクティブイオンエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチング等の物理的エッチング法を用いることができる。
この後、シリコン部211の下面に金属膜を成膜し、光反射部213を形成する。これにより、質量部21と弾性部22、23と支持部24とが一体的に形成された基体2が得られる。
そして、図7(b)に示すように、シリコン基板61の一方の面(下面)に、開口部31を形成する領域を除いた部分に対応するように、例えば、アルミニウム等により金属マスク82を形成する。また、シリコン基板61の他方の面(上面)に、凹部30に対応するように、例えば、アルミニウム等により金属マスク83を形成する。
以上のようにして、第1実施形態のアクチュエータ1が製造される。
以上説明したようなアクチュエータ1は光反射部213を備えているため、例えば、光スキャナ、光スイッチ、光アッテネータなどに適用することができる。
このような光スキャナは、例えば、レーザープリンタ、イメージング用ディスプレイ、バーコードリーダー、走査型共焦点顕微鏡などの画像形成装置に好適に適用することができる。
以上、本発明のアクチュエータについて、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明のアクチュエータ1では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、前述した実施形態では、質量部の樹脂部と、弾性部の樹脂部と、支持部の樹脂部とが一体的に形成されているものについて説明したが、質量部21を回動させることのできる程度の強度を発揮することができれば、これに限定されない。
また、前述した実施形態では、各連結部は、1つの弾性部(弾性部材)で構成されているものについて説明したが、質量部を回動させることができれば、これに限定されない。
(1)平面視にて、回動中心軸を介して互いに対向するように設けられた1対の弾性部で構成されているものであってもよい。この場合には、各弾性部が、シリコン部と樹脂部との積層構造を有していてもよいし、いずれか一方の弾性部が、シリコン部と樹脂部との積層構造を有していてもよい。
(2)また、各連結部の弾性部が、その長手方向の途中で分岐しているものであってもよい。この場合、例えば、弾性部の一端から分岐部までをシリコン部と樹脂部との積層体で形成し、分岐部か他端までをシリコン部のみで形成してもよい。
(3)また、各連結部が、回動中心軸上に延在する第1の弾性部と、この中心軸部材を介して互いに対向する1対の第2の弾性部とを有していてもよい。この場合、例えば、第1の弾性部をシリコン部のみで形成し、各第2の弾性部をシリコン部と樹脂部との積層体で形成してもよい。
Claims (2)
- 光反射性を有する光反射部を備え、板状をなす質量部、前記質量部を支持するための支持部、および、前記質量部を前記支持部に対し回動可能とするように前記質量部と前記支持部とを連結し、長手形状をなし弾性変形可能な一対の弾性部を有する基体と、前記基体を支持する支持基板と、前記質量部を回動駆動させるための駆動手段と、前記質量部の挙動を検知する挙動検知手段とを有し、前記駆動手段を作動させることにより、前記弾性部を捩れ変形させながら、前記質量部を回動させ、前記光反射部で反射した光を走査する光スキャナであって、
前記質量部は、樹脂材料を主材料として構成された板状の第1の樹脂部と、前記第1の樹脂部の前記支持基板と反対側の面に設けられ、シリコンを主材料として構成された板状の第1のシリコン部と、前記第1のシリコン部の前記第1の樹脂部と反対の面に設けられた前記光反射部とを有し、
各前記弾性部は、前記第1の樹脂部の主材料である前記樹脂材料と同一の樹脂材料を主材料として構成された第2の樹脂部と、前記第2の樹脂部の前記支持基板と反対側の面に設けられ、シリコンを主材料として構成された第2のシリコン部とで構成され、
前記支持部は、前記第1の樹脂部の主材料である前記樹脂材料と同一の樹脂材料を主材料として構成された第3の樹脂部と、前記第3の樹脂部の前記支持基板と反対側の面に設けられ、シリコンを主材料として構成された第3のシリコン部とで構成され、
前記支持部の前記支持基板側の面は、前記支持基板に接合される部位と、前記支持基板から露出する部位とを有し、
前記第1の樹脂部、前記第2の樹脂部および前記第3の樹脂部が一体的に形成されているとともに、前記第1のシリコン部、前記第2のシリコン部および前記第3のシリコン部が一体的に形成されており、
前記駆動手段は、前記第1の樹脂部の前記第1のシリコン部と反対側の面に設けられたコイルと、
前記コイルに電気的に接続された一対の端子と、
前記一対の端子を介して前記コイルに交流電圧を印加する交流電源と、
前記質量部を介して前記質量部の回動中心軸に直交する方向に対向配置されるとともに、対向する面側が互いに異なる磁極となるよう設けられた一対の永久磁石とを有し、
前記交流電源から前記コイルへ前記交流電圧を印加することにより、前記質量部を前記支持部に対して回動させるように構成され、
前記挙動検知手段は、前記弾性部に設けられたピエゾ抵抗素子と、
前記第1のシリコン部の前記第1の樹脂部側の面に形成され、前記ピエゾ抵抗素子と電気的に接続された増幅回路と、
前記増幅回路に電気的に接続された入力端子および出力端子とを有し、
前記弾性部の捩れ変形の程度に応じて変化する前記ピエゾ抵抗素子を流れる電気信号を、前記増幅回路で増幅し、増幅後の信号に基づいて前記質量部の挙動を検知するよう構成され、
前記一対の端子、前記入力端子および前記出力端子は、それぞれ、前記支持部の前記支持基板側の面の前記支持基板から露出する部位に形成されていることを特徴とする光スキャナ。 - 光反射性を有する光反射部を備え、板状をなす質量部、前記質量部を支持するための支持部、および、前記質量部を前記支持部に対し回動可能とするように前記質量部と前記支持部とを連結し、長手形状をなし弾性変形可能な一対の弾性部を有する基体と、前記基体を支持する支持基板と、前記質量部を回動駆動させるための駆動手段と、前記質量部の挙動を検知する挙動検知手段とを有し、前記駆動手段を作動させることにより、前記弾性部を捩れ変形させながら、前記質量部を回動させ、前記光反射部で反射した光を走査する光スキャナを備えた画像形成装置であって、
前記質量部は、樹脂材料を主材料として構成された板状の第1の樹脂部と、前記第1の樹脂部の前記支持基板と反対側の面に設けられ、シリコンを主材料として構成された板状の第1のシリコン部と、前記第1のシリコン部の前記第1の樹脂部と反対の面に設けられた前記光反射部とを有し、
各前記弾性部は、前記第1の樹脂部の主材料である前記樹脂材料と同一の樹脂材料を主材料として構成された第2の樹脂部と、前記第2の樹脂部の前記支持基板と反対側の面に設けられ、シリコンを主材料として構成された第2のシリコン部とで構成され、
前記支持部は、前記第1の樹脂部の主材料である前記樹脂材料と同一の樹脂材料を主材料として構成された第3の樹脂部と、前記第3の樹脂部の前記支持基板と反対側の面に設けられ、シリコンを主材料として構成された第3のシリコン部とで構成され、
前記支持部の前記支持基板側の面は、前記支持基板に接合される部位と、前記支持基板から露出する部位とを有し、
前記第1の樹脂部、前記第2の樹脂部および前記第3の樹脂部が一体的に形成されているとともに、前記第1のシリコン部、前記第2のシリコン部および前記第3のシリコン部が一体的に形成されており、
前記駆動手段は、前記第1の樹脂部の前記第1のシリコン部と反対側の面に設けられたコイルと、
前記コイルに電気的に接続された一対の端子と、
前記一対の端子を介して前記コイルに交流電圧を印加する交流電源と、
前記質量部を介して前記質量部の回動中心軸に直交する方向に対向配置されるとともに、対向する面側が互いに異なる磁極となるよう設けられた一対の永久磁石とを有し、
前記交流電源から前記コイルへ前記交流電圧を印加することにより、前記質量部を前記支持部に対して回動させるように構成され、
前記挙動検知手段は、前記弾性部に設けられたピエゾ抵抗素子と、
前記第1のシリコン部の前記第1の樹脂部側の面に形成され、前記ピエゾ抵抗素子と電気的に接続された増幅回路と、
前記増幅回路に電気的に接続された入力端子および出力端子とを有し、
前記弾性部の捩れ変形の程度に応じて変化する前記ピエゾ抵抗素子を流れる電気信号を、前記増幅回路で増幅し、増幅後の信号に基づいて前記質量部の挙動を検知するよう構成され、
前記一対の端子、前記入力端子および前記出力端子は、それぞれ、前記支持部の前記支持基板側の面の前記支持基板から露出する部位に形成されていることを特徴とする画像形成装置。
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