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JP4876839B2 - 液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びに液滴吐出装置 - Google Patents

液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びに液滴吐出装置 Download PDF

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Description

本発明は、液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びに液滴吐出装置に係り、詳細には、ノズルから液滴を吐出する複数のヘッドユニットが各々位置決めされてベース基板に固定され保持された液滴吐出ヘッドとその製造方法、及び、その液体吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置に関する。
ヘッドを往復走査する従来のPWA方式インクジェット記録装置において、高速印字のためにノズル数を増加すると、ヘッド質量も増加しヘッド走査機構への負荷が大きくなるため、多ノズル化に限界があった。また、往復走査の反転時に余分な走査距離が生じるため、高速化をはかる上で不利になる。
これらを解決する方法として、記録媒体幅方向に解像度と同ピッチで多数のノズルを配置した記録媒体幅対応(フルライン)の非走査型のFWA方式インクジェットラインヘッドが既に知られている。多数のノズルを備えるラインヘッドは、一体ヘッドとして製造すると、歩留りが低下したり、例えば大口径シリコンプロセス装置等の高額な製造設備を必要とするなどの問題がある。
そこで、比較的ノズル数の少ないヘッドユニットをライン状に複数個接続し、長尺化する技術が開示されている。例えば、金属等のベースプレート上に、圧力発生素子が設けられた複数の素子基板(ユニット)をライン状に並べて接着固定し、この素子基板上にノズル及びインク流路を備えた長尺部材を接合してラインヘッドを実現しているものや(例えば、特許文献1参照)、ベースプレートを用いずにヘッドチップ(ヘッドユニットに相当)を並べて接合していく方式があり(例えば、特許文献2参照)、この他、フレームにヘッドチップを千鳥状配列した構造が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
これらの技術は、いずれも、構成部品の中で最も低歩留まりな素子基板をユニット分割して製造する方式であり、隣接ユニット同士を相互に高精度位置決め固定することが必須となる。
しかし、ヘッドユニット間の高精度位置決め固定を確保する上で、例えばユニット(ノズル)配列に起因するヘッドユニットの変則的形状(例えば略平行四辺形等)や、高画質化、多ノズル化(例えばマトリックス配列化、ノズル高密度化)によるユニット大型化等が障害となり、特にそれらの構成に対しては、固定方法(接合方法)や固定位置(接合位置)等を十分考慮しなければ高い精度(必要精度)を確保することができない。
また、ヘッド駆動によるヘッド自体の発熱等で温度変化が多分に発生する環境(ヘッド周囲や装置周囲等の環境温度)においては、各構成部材の線膨張係数差に起因する形状変化及び応力負荷により、位置決め固定位置からの不可逆的なずれが発生する場合がある。
例えば、図21(A)に示すように、ベース基板102にねじ104によって取り付けられた合成樹脂製のスペーサー部材106に、樹脂構造部及び金属構造部の複合体からなる記録ヘッドユニット108が接着剤Uにより接合固定(接着接合)されたインクジェット記録ヘッド100の場合、図21(B)に示す初期(製造後)の状態から、ヘッド自体の発熱や高温環境等によって温度変化を受けると(昇温)、図21(C)に示すように、線膨張係数差でスペーサー部材106と記録ヘッドユニット108の形状変化が異なり(スペーサー部材106の膨張変形量Ea<記録ヘッドユニット108の膨張変形量Eb)、それに伴って反りが発生し(図示せず)、接着剤Uが変形する。
この状態から、降温により収縮変形(回復)すると、各部の膨張/収縮変形量差(スペーサー部材106の膨張変形量Ea≠収縮変形量Sa/記録ヘッドユニット108の膨張変形量Eb≠収縮変形量Sb)や、変形した接着剤Uによる形状保持効果等で、スペーサー部材106と記録ヘッドユニット108の間に相対的な位置ずれ、即ち、温度変化の前後で各構造部材が元の位置に戻らない不可逆的なずれが生じてしまい、接合部の残留応力やヘッドの残留歪みなども発生してしまう。このようにして、初期の位置決め固定位置からの不可逆的なずれが発生し、ノズルの位置ずれ、接合部(接着剤U)への応力負荷による強度低下、ヘッドユニット等の各構造部材への応力負荷等を招くことになる。
そして、例えば長尺のベース基板に隣接ユニット同士を高精度に位置決め固定した長尺液滴吐出ヘッドの場合には、温度変化を受けることで、隣接ユニット間の精度が確保されなくなり、隣接ユニット間に相当する領域で筋が発生するなど、画質に悪影響が及ぶことになる。
一方、ヘッド構成部材の一部であるインク吐出基板と、ベース基板とを接着接合する際に、その接合面の中央部を弾性接着剤よりも強い接着力を有する高強度接着剤で接合し、両端領域を弾性接着剤(実施例ではいずれの接着剤も熱硬化型接着剤を使用)で接合することで、ヘッド製造時の反り低減と、インク吐出基板での発熱による反り低減を可能とする技術が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
特開平10−181004号公報 特開2003−266710号公報 特開2001−199074号公報 特開2006−21434号公報
しかしながら、上述したように、長尺のベース基板に短尺のヘッドユニットを複数位置決め固定して長尺ヘッドを製造する場合には、隣接ヘッドユニット間の(ノズル)位置精度を高精度に保ちつつ接合固定する必要があり、更に、ノズル配列や高画質化のためにヘッドユニット自体が大型化や変則形状化した場合には、製造時における位置決め後の固定時(接着接合時)に加えられる熱に起因したずれや歪みが大きくなる、あるいは非対称となるため、上記特許文献4に開示された技術のように、単純に反り(特許文献4ではX−Y方向(紙面方向))の改善だけでなく、ベース基板上のヘッドユニットの位置や姿勢(X−Y方向(紙面方向)、Z方向(液滴吐出方向)、及びX−Y−Z方向に関与するθ方向(回転方向))を高精度に保つ必要がある。
また、特許文献4の技術では、2種類の熱硬化型接着剤でベース基板とインク吐出基板を加熱・接合しており、ヘッド構成部材の一部である複数のインク吐出基板と長尺化したベース基板との位置精度、即ち、隣接ヘッドユニット間の位置精度に対しては何ら改善及び課題視していない。
本発明は上記事実を考慮して、複数のヘッドユニットをベース基板に高精度に位置決め固定できると共に、温度変化によるヘッドユニットの不可逆的なずれを抑制できる液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びに液滴吐出装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために請求項1に記載の発明は、各々平面形状が非線対称な略平行四辺形状に形成され、ノズルから液滴を吐出する複数のヘッドユニットと、前記複数のヘッドユニットが各々位置決めされて固定され、前記各ヘッドユニットを保持するベース基板と、前記ヘッドユニットを前記ベース基板に固定するために、前記各ヘッドユニットの重心から遠い方の両角部近傍にそれぞれ設けられた固定基準の近傍で、かつ前記各ヘッドユニットの重心に対して点対称となる位置に、第1の接着剤によって形成された第1の接着接合部と、前記各ヘッドユニットを前記ベース基板に固定するために、前記各ヘッドユニットの重心から近い方の両角部近傍で、かつ前記各ヘッドユニットの重心に対して点対称となる位置に、前記第1の接着剤よりも弾性係数の小さい第2の接着剤によって形成された第2の接着接合部と、を有することを特徴としている。
そして、請求項5に記載の発明は、各々平面形状が非線対称な略平行四辺形状に形成され、ノズルから液滴を吐出する複数のヘッドユニットを、ベース基板に各々位置決めして固定する液滴吐出ヘッドの製造方法であって、前記各ヘッドユニットの重心から遠い方の両角部近傍にそれぞれ設けられた固定基準の近傍で、かつ前記各ヘッドユニットの重心に対して点対称となる位置に、紫外線硬化型の第1の接着剤を塗布し、その第1の接着剤を紫外線によって硬化させて接合固定する第1の接合固定工程と、前記各ヘッドユニットの重心から近い方の両角部近傍で、かつ前記各ヘッドユニットの重心に対して点対称となる位置に、常温硬化型の第2の接着剤を塗布し、その第2の接着剤を自然硬化させて接合固定する第2の接合固定工程と、を含むことを特徴としている。
請求項1及び請求項5に記載の発明では、ヘッドユニットが固定基準の近傍に配置された第1の接着接合部によってベース基板に固定されるため、温度が変化しても、その固定基準を中心に位置が変化することとなり、不可逆的なずれを抑制できる。
そして、第2の接着接合部によって接合強度が補強されるため、固定強度が高められる。
また、第1の接着接合部及び第2の接着接合部は、ヘッドユニットの重心に対して点対称に配置されているので、液滴吐出ヘッドの製造時に、ヘッドユニットのずれや歪みを略等配分することができ、高い位置決め固定精度を確保できる。
また、第2の接着接合部を形成する第2の接着剤は、第1の接着接合部を形成する第1の接着剤よりも弾性係数が小さくされている(第2の接着剤は常温硬化型とされ、第1の接着剤は紫外線硬化型とされている)
したがって、例えば、固定基準の近傍に配置される第1の接着接合部には、位置決め時や温度変化時の基準としての機能を持たせ、第2の接着接合部には、補強や応力緩和等の機能を持たせるなど、各々の接着接合部における機能・役割を分離した設計が可能となる
また、温度変化によりヘッドユニットが変形しても、第2の接着剤からなる第2の接着接合部によって、その変形を吸収できるようになる。
これにより、各接着接合部への応力負荷を低減できると共に、ヘッドユニット等の各構造部材への応力負荷も低減可能となり、不可逆なずれに対する抑制効果が高められる。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記第2の接着剤によって形成された第2の接着接合部が、前記各ヘッドユニットの周辺領域にも形成されていることを特徴としている。
請求項に記載の発明では、温度変化によりヘッドユニットが変形しても、ヘッドユニットの周辺領域にも配置した第2の接着接合部で吸収できるため、各接着接合部への応力負荷を低減できると共に、ヘッドユニット等の各構造部材への応力負荷も低減可能となり、ヘッドユニット保持力の確保が可能となる。
請求項に記載の発明は、請求項1又は請求項に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記第の接着剤が紫外線硬化型接着剤であり、前記第2の接着剤が常温硬化型接着剤であることを特徴としている。
請求項に記載の発明では、第1の接着接合部において、熱硬化型接着剤に比べて、接着剤硬化時の加熱による位置決め位置からのずれや歪みを抑制することができ、常温硬化型に比べて、硬化時間の短縮化が図られ、生産性を向上することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜請求項の何れか1項に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記ベース基板に着脱可能とされた複数のスペーサー部材を備え、前記ヘッドユニットは前記スペーサー部材に前記第1の接着接合部及び前記第2の接着接合部により固定されて前記ベース基板に保持されていることを特徴としている。
請求項に記載の発明では、ベース基板又はスペーサー部材に対するヘッドユニットの温度変化に伴う不可逆的なずれが抑えられ、高精度な位置決め固定と信頼性を確保できると共に、ベース基板に対するスペーサー部材の着脱によってヘッドユニット単位での交換が可能となる。
請求項に記載の発明は、液滴吐出装置において、請求項1〜請求項の何れか1項に記載の液滴吐出ヘッドを備えたことを特徴としている。
請求項に記載の発明では、ヘッドユニット温度変化による不可逆的なずれが抑えられ、ヘッドユニットが高精度に位置決め固定された液滴吐出ヘッドを備える液滴吐出装置が得られる。
本発明の液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びに液滴吐出装置によれば、複数のヘッドユニットをベース基板に高精度に位置決め固定できると共に、温度変化によるヘッドユニットの不可逆的なずれを抑制することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係るインクジェット記録ヘッド、及び、そのインクジェット記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置について説明する。
(第1の実施形態)
図1には、本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置が示されている。
図1に示すように、インクジェット記録装置10は、用紙Pをストックすると共に画像記録時に送り出す用紙供給部12、用紙供給部12から送り込まれた用紙Pの姿勢を制御して記録ヘッド部16に送り出すレジ調整部14、レジ調整部14から送り込まれた用紙Pに対しインク滴を吐出して画像を記録する記録ヘッド部16、及び、記録ヘッド部16のメンテナンスを行うメンテナンス部18を備えた記録部20、記録部20で画像記録された用紙Pが排出される排出部22によって基本構成されている。
用紙供給部12には、複数枚の用紙Pが積層されてストックされるストッカ24と、ストッカ24から1枚ずつ枚葉してレジ調整部14に搬送する搬送装置26とが設けられている。
レジ調整部14には、ループ形成部28と、用紙の姿勢を制御するガイド部材29とが設けられており、用紙供給部12から送り込まれた用紙Pは、これらのループ形成部28及びガイド部材29を通過することにより、用紙Pのコシを利用してスキューが矯正されると共に搬送タイミングが制御されて記録部20に送り込まれる。
記録部20では、上下に対向する記録ヘッド部16とメンテナンス部18が設けられており、それらの間には、レジ調整部14から送り込まれた用紙Pが搬送される用紙搬送路が構成されている。記録ヘッド部16には、用紙搬送路に沿って所定の間隔で配列された複数のインクジェット記録ヘッド(ヘッドバー)30が設けられており、用紙搬送路における各インクジェット記録ヘッド30の上流側と下流側には、上下に対向するスターホイール17と搬送ロール19が複数対設けられている。
用紙Pは、これらのスターホイール17と搬送ロール19に挟持されつつ用紙搬送路を連続的に(停止することなく)搬送され、記録ヘッド部16の各インクジェット記録ヘッド30からインク滴が吐出されることにより画像が記録される。そして、排出部22では、記録部20で画像記録された用紙Pが排紙ベルト23により搬送されてトレイ25に収納される。
メンテナンス部18は、複数のインクジェット記録ヘッド30の各々に対向して配置された複数のメンテナンス装置21を備えている。メンテナンス装置21は、インクジェット記録ヘッド30に対するキャッピングを行うキャップCP(図9参照)を備えており、その他、ワイピング、更にダミージェットやバキューム等の処理を行うことができる。
インクジェット記録装置10は以上の構成とされており、次に、このインクジェット記録装置10に搭載されたインクジェット記録ヘッド30について詳細に説明する。なお、本実施形態は、ノズルがマトリックス状に形成された特殊な平面形状の記録ヘッドユニットを、長尺基板に複数個接合固定して構成されたインクジェット記録ヘッドに関するものであり、以下、その特殊形状の記録ヘッドユニットを備える本実施形態のインクジェット記録ヘッドの構成、及び製造方法について説明する。
図2及び図3に示すように、インクジェット記録ヘッド30は、紙送り方向Xと直交する方向(紙幅方向Y)に沿って配列された、複数の記録ヘッドユニット32を備えている。図3(B)に示すように、1つの記録ヘッドユニット32は、平面視が略平行四辺形状(紙送り方向Xの中央部が平行四辺形状)で、ノズル面52Aの中央部にインクを吐出させるノズル54がマトリクス状に形成されており、1つのインクジェット記録ヘッド30では、各記録ヘッドユニット32に設けられた複数のノズル54が紙幅方向Yに沿って連続した長尺のマトリクス状に形成されている。
そして、各記録ヘッドユニット32は、上記の用紙搬送路を連続的に搬送される用紙Pに対し、マトリクス配列のノズル54からインク滴を吐出することで用紙P上に画像を記録し、例えば、ノズルが紙幅方向Yに沿ってライン状(1列状)に配列され記録ヘッドユニットに比べて高画質化及び高速化が可能となる。なお、インクジェット記録装置10に搭載されたこのインクジェット記録ヘッド30は、例えば、いわゆるフルカラーの画像を記録するために、YMCKの各色に対応して、少なくとも4つ配置されている。
図4に示すように、1つのインクジェット記録ヘッド30に紙幅方向Yに沿ってマトリクス状に形成されたノズル54による印字領域幅は、このインクジェット記録装置10での画像記録が想定される用紙Pの用紙最大幅PWよりも長くされており、インクジェット記録ヘッド30を紙幅方向Yに移動させることなく用紙Pの全幅にわたる画像記録が可能とされている(いわゆるFull Width Array(FWA))。
ここで、印字領域とは、用紙Pの両端から印字しないマージンを引いた記録領域のうち最大のものが基本となるが、一般的には印字対象となる用紙最大幅PWよりも大きくとっている。これは、用紙が搬送方向に対して所定角度傾斜して(スキューして)搬送されるおそれがあること、また、縁無し印字の要請が高いためである。
このインクジェット記録ヘッド30は、図2及び図3に示すように、長尺基板40、上述した複数の記録ヘッドユニット32、及び、複数のスペーサー部材42を含んで構成されている。長尺基板40は、紙幅方向Yに長尺とされ、長手方向に沿って所定の間隔で配列された複数の開口部40Aが形成されている。
長尺基板40の長手方向の両端部には、インクジェット記録装置10への取り付け部材となる一対の取り付け板41が設けられており、長尺基板40は、この取り付け板41の紙幅方向Yの内側部分の下面に架け渡されるように配置されている。また、長尺基板40の紙送り方向Xの幅は、記録ヘッドユニット32の同方向の幅よりも狭幅とされており、これによって、インクジェット記録ヘッド30が小型に構成されている。
長尺基板40の下面には、スペーサー部材42が取り付けられている。スペーサー部材42は、透明樹脂材料により形成されて板状とされ、各記録ヘッドユニット32毎に、図5に示すように、紙送り方向Xに互いに離間して斜め向いに2個配置されている。スペーサー部材42は、図6(A)、(B)に示すように、長尺基板40に2箇所でねじ46によりねじ止めされている。これにより、スペーサー部材42は長尺基板40から取り外し可能とされている。2個のスペーサー部材42の間には、図示しないインクタンクからインクを記録ヘッドユニット32へ供給するインク供給ユニット44(図5参照)が配置される。
2個のスペーサー部材42を、互いに離間して配置することにより、スペーサー部材42自体にインク供給用の流路を設ける必要はなく、離間部分にインク供給ユニット44を配置でき、インク供給経路を確保することが可能となる。更には、スペーサー部材42にインク供給経路を形成する必要が無く、耐インク性を考慮しない材料選定が可能となり、スペーサー部材42に使用する材料選定に自由度が得られる。
また、ここでは各記録ヘッドユニット32毎に互いに離間した2個のスペーサー部材を使用する場合を記載したが、この形態に限られるものではなく、例えば、上記互いに離間した2個のスペーサー部材42を1個のスペーサー部材とし、インク供給経路を配置する部分にはスペーサー部材42が存在しないようにその一部が離間するような、例えば貫通孔42Bとする形態とすればよい(図13参照)。
また、本実施形態では、各記録ヘッドユニット32毎にスペーサー部材42を用いる場合を示したが、必要に応じて、複数の記録ヘッドユニット32単位に対してスペーサー部材42を用いる形態としても良い。この場合には、複数の記録ヘッドユニット32単位で交換可能となり、使用するスペーサー部材42の数を減らすことができる為、製造コストを低減させることができる(図14参照)。
記録ヘッドユニット32は、図6(A)に示すように、液体中継部材50及びヘッド基板52で構成されている。ヘッド基板52は、インクの吐出側に配置され、ノズル面52A側にはインクを吐出させるノズル54が紙幅方向Y及び紙送り方向Xの2次元平面にマトリックス状に形成されており(図3(B)参照)、このヘッド基板52には、インクを吐出させるための圧電素子、振動板、圧力室などが備えられている。
液体中継部材50は、スペーサー部材42側に配置され、インク供給ユニット44と連通されて各ノズル54へインクを供給する個別供給路50Aが形成されている。
記録ヘッドユニット32は、スペーサー部材42を挟んで、長尺基板40と逆側に配置されている。スペーサー部材42と記録ヘッドユニット32とは、ノズル面52A側からみて、紙幅方向Yに沿った長尺基板40よりも外側の端辺部が、ほぼ同一形状(矩形状)とされている。記録ヘッドユニット32は、紙幅方向Yに沿った両端辺部で、即ち、記録ヘッドユニット32の長手方向に沿った両端辺部で、スペーサー部材42と接合固定されている。本実施形態では、記録ヘッドユニット32のスペーサー部材42への接合固定は、UV(紫外線)硬化型の接着剤Uで行われ、詳細については後述する記録ヘッドユニット32とスペーサー部材42との間の所定箇所に接着剤Uが介在している。
記録ヘッドユニット32とスペーサー部材42との間には、接着剤Uの厚み分のギャップGが構成され、このギャップGを調整することにより、複数の記録ヘッドユニット32のノズル面52Aの高さをそろえることができる。
図6(B)に示すように、スペーサー部材42の長尺基板40が重ねられていない部分には、電気配線用の貫通孔42Aが形成されている。図示しない電気配線は、貫通孔42Aを通って記録ヘッドユニット32と図示しないコントローラーとを接続している。
次に、本実施形態のインクジェット記録ヘッド30の製造方法を、図7(A)〜図7(D)を参照して説明する。
まず、図7(A)に示すように、長尺基板40に、すべてのスペーサー部材42を取り付ける。ここでの取り付けは、ねじ46によるねじ止めで行う。
次に、図7(B)に示すように、長尺基板40をアライメント接合装置に設けられた接合用下降アームSAに取り付け、取り付けられた長尺基板40と平行に配置されたアライメント接合装置の位置決めステージST上に、1つのインクジェット記録ヘッド30を構成するために必要な個数の記録ヘッドユニット32を1列に並べる。このとき、記録ヘッドユニット32は、各記録ヘッドユニット32間でのノズル54の位置を正確に位置決めして並べる。記録ヘッドユニット32には、所定箇所にUV硬化型の接着剤Uを塗布しておく。
次に、図7(C)に示すように、平行状態を保ちながら、接合用下降アームSAを位置決めステージSTに近づけていき、ノズル面52Aが所定のノズル面を構成する位置で止める。このとき、記録ヘッドユニット32に塗布されていた接着剤Uは、スペーサー部材42に押し当てられ、所定の厚み以上の厚さ部分は押しつぶされる(接合)。
次に、接合用下降アームSAと位置決めステージSTとの距離を上記の状態で維持したまま接着剤UにUV光を照射して硬化処理を行い(接合固定)、図7(D)に示すように、接合用下降アームSA及び位置決めステージSTから取り外して、インクジェット記録ヘッド30が完成する。なお、この接着剤Uに照射するUV光は、例えばフォーカス照射やマスク等を用いて、接着剤Uが塗布された所定箇所を含む所定範囲内のみに照射するよう、即ち、接着剤Uが塗布されていない箇所には照射しないよう照射範囲を制限する。
上記製造方法によれば、スペーサー部材42はねじ止めで長尺基板40へ取り付けられるが、記録ヘッドユニット32の接合前に長尺基板40に取り付けられるので、スペーサー部材42の多少の位置ずれは記録ヘッドユニット32の位置あわせに影響しない。そして、記録ヘッドユニット32は、長尺基板40に取り付けられた状態のスペーサー部材42へ接着剤Uを用いて接合されるので、位置決めステージST上にアライメントした状態で接合固定を行うことができ、長尺基板40と記録ヘッドユニット32を直接ねじ止めする場合と比較して、正確に位置あわせがなされたまま接合固定することができる。
なお、上記製造方法では、位置決めステージST上に、長尺基板40を構成するために必要なすべての記録ヘッドユニット32を並べて一度に接合固定を行ったが、記録ヘッドユニット32の接合固定は、必ずしも1度で行う必要はない。例えば、図8に示すように、1個、2個など、一部の記録ヘッドユニット32のみを並べて接合固定を行い(図8(A)では2個ずつ)、同様の処理を複数回繰り返すことにより、インクジェット記録ヘッド30を完成させてもよい。
次に本実施形態のインクジェット記録装置10の動作について説明する。
インクジェット記録装置10に印字ジョブが入力されて印字(画像記録)動作が開始されると、ストッカ24から用紙Pが1枚ピックアップされ、搬送装置26により、記録部20へ搬送される。
一方、インクジェット記録ヘッド30には、すでにインクタンクからインク供給ポートを介して記録ヘッドユニット32の個別供給路50Aにインクが注入(充填)されている。このとき、ノズル54の先端(吐出口)では、インクの表面が僅かに凹んだメニスカスが形成されている。
用紙Pを所定の搬送速度で搬送しつつ、記録ヘッドユニット32の複数のノズル54から選択的にインク滴を吐出することにより、用紙Pに、画像データに基づく画像を記録する。
記録ヘッドユニット32をメンテナンスする際には、図9に示すように、キャップCPをメンテナンス位置M1に配置し、キャップCPで記録ヘッドユニット32をキャップする。このとき、記録ヘッドユニット32の長手方向(紙幅方向Yと同方向)に沿った端辺部TにはキャップCPが押し当てられる。これにより、インクジェット記録ヘッド30のノズル面52A側がキャップCPに覆われて密閉空間Hが構成される。この状態で、メンテナンス装置21の図示しないポンプが作動されて密閉空間Hが負圧とされ、ノズル54を吸引することにより、ノズル54を詰まらせているインク塊などを排出させることができる。
本実施形態のインクジェット記録ヘッド30は、スペーサー部材42と記録ヘッドユニット32との接合が、上記メンテナンス時にキャップCPにより押圧される端辺部T部分で行われているので、押圧により作用される力を接合部で適切に受けることができ、インクジェット記録ヘッド30の変形などを防止することができる。
また、インクジェット記録ヘッド30は、図10に示すように、長尺基板40及び記録ヘッドユニット32の両方を、スペーサー部材42の下側に配置することもできるが、本実施形態のように配置することにより、メンテナンス時にキャップCPによる押圧力を、長尺基板40とスペーサー部材42の両方で受けることができ、強度を向上させることができる。
また、本実施形態では、長尺基板40の紙送り方向Xの幅を、記録ヘッドユニット32の幅よりも狭くしたが、長尺基板40の紙送り方向Xの幅は、図11に示すように、記録ヘッドユニット32の幅と同程度にしてもよい。この場合には、電気配線用の貫通孔42Aは必要なく、離間されたスペーサー部材42の間で長尺基板40の開口部40Aに連通する位置に、電気配線を行えばよい。
また、本実施形態のスペーサー部材42は透明樹脂製であるため、接着剤Uの硬化処理では、図12に示すように、接着剤Uへ向けて出射されたUV光がスペーサー部材42を透過して、接着剤U全体に照射される。そして、この場合には、図12(A)のように、長尺基板40の紙送り方向Xの幅を、記録ヘッドユニット32の幅よりも狭くした構成の方が、図12(B)のように、長尺基板40の紙送り方向の幅を、記録ヘッドユニット32の幅と同幅とした構成よりも光照射領域が広くなり、照射効率が向上する。
次に、上述したインクジェット記録ヘッド30における記録ヘッドユニット32を長尺基板40に固定するための接着剤Uの種類及び塗布箇所と製造方法について説明する。
本実施形態の記録ヘッドユニット32は、ノズル面52Aの反対側の面(液体中継部材50の上面)が、スペーサー部材42に接合固定される接合面とされ、図15(A)に示す接合面32A側から見た平面形状、又は、図3(B)に示すノズル面52A側から見た平面形状が略平行四辺形である。また、その平面形状は、図15(A)に示す記録ヘッドユニット32の重心CGを通る紙幅方向Yと平行な直線YL、及び、重心CGを通る紙幅方向Xと平行な直線XLの何れに対しても非線対称な形状とされている。そのため、重心CGを挟んで対向する各辺部(縁部)や対角に位置する各角部は、直線YL及び直線XLの何れに対しても非線対称に配置されている。ただし、対角同士の各角部は、重心CGに対して略点対称に配置されている。
なお、長尺基板40に対する各記録ヘッドユニット32の固定方法については、1つの記録ヘッドユニット32を上述した2分割のスペーサー部材42を介して接合固定する他に、図15(B1)、(C1)及び図13に示すような単一のスペーサー部材42に接合固定してもよく、あるいは、図15(B2)、(C2)に示すように、スペーサー部材42を介さずに、光透過性材料(アクリル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等の透明樹脂材料又は透明ガラス等)で形成された長尺基板40に直接接合固定するようにしてもよい。
図16(A)〜(C)に、第1の実施形態に係る記録ヘッドユニット32の接合面32Aに塗布する接着剤の3種類の塗布パターンを示す。
図16(A)に示す例では、略平行四辺形とされた接合面32Aの4つの角部のうち、距離が長い側の対角となる1つの角部32Bよりも少し内側(重心CG寄り)に固定基準FPが設定され、固定基準FPを挟んだ近傍2箇所に、UV硬化型の接着剤U1が円形状にほぼ同量(同面積)塗布される。
この固定基準FPについては、長尺基板40に取り付けられたスペーサー部材42に、又は長尺基板40に直接、記録ヘッドユニット32を固定する際の仮想的な位置決め基準となるものであり、各記録ヘッドユニット32に対し、各々の接合面32Aの同一位置(箇所)に設定される。また、各記録ヘッドユニット32で同一位置に設定するのであれば、接合面32Aの任意の位置に設定することができる。
また、接合面32Aには、紙送り方向Xで対向する2つの端辺部のうち、固定基準FP(接着剤U1)とは反対側(離間した側)の端辺部32Cよりも少し内側(重心CG寄り)に、端辺部32Cに沿ってUV硬化型の接着剤U2が直線状に塗布される。更に、紙幅方向Yで対向する2つ傾斜した側辺部のうち、固定基準FP(接着剤U1)から離間した側の側辺部32Dよりも少し内側(重心CG寄り)に、側辺部32Dに沿ってUV硬化型の接着剤U2が直線状に塗布される。
図16(B)に示す例では、略平行四辺形とされた記録ヘッドユニット32の接合面32Aにおける重心CGが固定基準FPとされ、その重心CGと一致させて設定された固定基準FPを中心に、接着剤U1が円形状に1箇所塗布される。更に、紙送り方向Xで対向する2つの端辺部32Cよりも少し内側で、且つ、重心CG/固定基準FPを中心とした対称位置となる2箇所に、端辺部32Cに沿って接着剤U2が直線状に塗布される。
図16(C)に示す例では、接合面32Aの4つの角部における距離が長い側の対角の1つの角部32Bよりも少し内側に、固定基準FPが設定され、固定基準FPを中心に接着剤U1が円形状に1箇所塗布される。更に、紙送り方向Xで対向する2つの端辺部32Cよりも少し内側で、且つ、重心CG/固定基準FPを中心とした対称位置に、接着剤U2が点状で端辺部32Cに沿って2列に複数箇所塗布される。
これらの接着剤U1、U2は、ディスペンサー等の自動塗布装置を用いてそれぞれ円形状、直線状、点状に塗布され、このような自動塗布装置を用いることで、塗布位置、塗布量、及び塗布形状のばらつきが抑えられている。
また、接着剤U1、U2は、共にUV硬化型ではあるが特性が異なり、本実施形態では、接着剤U1よりも接着剤U2の方が硬化状態での弾性係数が小さくなるよう各々の種類が選定されている(弾性係数の関係:接着剤U1>接着剤U2⇒柔軟性・伸び率の関係:接着剤U1<接着剤U2)。例えば、接着剤U1には、エポキシ系、アクリル系等、接着剤U2には、シリコーン系、ゴム系、アクリル系等の各接着剤を使用することで、上記の関係を満足できる。また、ここではUV硬化型を例に説明したが、常温硬化型や熱硬化型の接着剤を使用してもよく、その場合も、上記の弾性係数の関係を満足するよう各々の種類(特性)を選定する。
また、記録ヘッドユニット32の接合面32Aが、スペーサー部材42又は長尺基板40に直接、貼り合わせられ、接着剤U1、U2が硬化して接合固定(接着接合)されると、固定基準FPの近傍に配置された接着剤U1によって第1の接着接合部が形成され、固定基準FPの近傍を除く領域に配置された接着剤U2によって第2の接着接合部が形成される。
次に、接合面32Aに接着剤U1、U2が上記3種類のパターンで塗布された各記録ヘッドユニット32を長尺基板40(スペーサー部材42)に接合固定してインクジェット記録ヘッド30を製造する製造方法について、以下の4つの例で説明する。
(製造方法例1)
製造方法例1では、第1工程(ユニット位置決め工程)で、各記録ヘッドユニット32を位置決めし、第2工程(接着剤塗布工程)で、記録ヘッドユニット32の接合面32Aに接着剤U1、U2を塗布し、(第1工程と第2工程は逆であってもよい)、第3工程(貼り合わせ工程)で、位置決めした各記録ヘッドユニット32と長尺基板40(スペーサー部材42)を貼り合わせ、第4工程(硬化処理/接合固定工程)で、接着剤U1、U2の塗布領域にUV照射し、接着剤U1、U2を硬化させて接合固定を完了させる。
(製造方法例2)
製造方法例2では、第1工程(接着剤塗布工程)で、記録ヘッドユニット32の接合面32Aに接着剤U1、U2を塗布し、第2工程(貼り合わせ工程)で、仮位置決めした各記録ヘッドユニット32と長尺基板40(スペーサー部材42)を貼り合わせ、第3工程(ユニット位置決め工程)で、各記録ヘッドユニット32を最終位置決めし、第4工程(硬化処理/接合固定工程)で、接着剤U1、U2の塗布領域にUV照射し、接着剤U1、U2を硬化させて接合固定を完了させる。
(製造方法例3)
製造方法例3では、第1工程(ユニット位置決め工程)で、各記録ヘッドユニット32を位置決めし、第2工程(第1の接着剤塗布工程)で、記録ヘッドユニット32の接合面32Aに接着剤U1を塗布し、(第1工程と第2工程は逆であってもよい)、第3工程(貼り合わせ工程)で、位置決めした各記録ヘッドユニット32と長尺基板40(スペーサー部材42)を貼り合わせ、第4工程(第1の接着剤硬化処理/接合固定工程)で、接着剤U1の塗布領域にUV照射し、接着剤U1を硬化させて接合固定させ、第5工程(第2の接着剤塗布/接合固定工程)で、常温硬化型の接着剤U2を塗布し、自然硬化させて接合固定を完了する。また、上記の第5工程に替えて、第4工程後の第5工程(第2の接着剤塗布工程)で、UV硬化型の接着剤U2を塗布し、第6工程(第2の接着剤硬化処理/接合固定工程)で、接着剤U2の塗布領域にUV照射し、接着剤U2を硬化させて接合固定を完了するようにしてもよい。
(製造方法例4)
製造方法例4では、第1工程(第1の接着剤塗布工程)で、記録ヘッドユニット32の接合面32Aに接着剤U1を塗布し、第2工程(貼り合わせ工程)で、仮位置決めした各記録ヘッドユニット32と長尺基板40(スペーサー部材42)を貼り合わせ、第3工程(ユニット位置決め工程)で、各記録ヘッドユニット32を最終位置決めし、第4工程(第1の接着剤硬化処理/接合固定工程)で、接着剤U1の塗布領域にUV照射し、接着剤U1を硬化させて接合固定させ、第5工程(第2の接着剤塗布/接合固定工程)で、常温硬化型の接着剤U2を塗布し、自然硬化させて接合固定を完了する。また、製造方法例3と同じく、上記の第5工程に替えて、第4工程後の第5工程(第2の接着剤塗布工程)で、UV硬化型の接着剤U2を塗布し、第6工程(第2の接着剤硬化処理/接合固定工程)で、接着剤U2の塗布領域にUV照射し、接着剤U2を硬化させて接合固定を完了するようにしてもよい。
また、上記の各製造方法では、UV硬化型の接着剤U1、U2を硬化させるためのUV照射は、UV照射に伴う温度上昇で各構成部材が熱変形を起こすことを考慮し、照射領域が必要以上に大きくならないよう、前述したフォーカス照射やマスク等を用いて照射領域を接着剤塗布領域程度に制限する。
このようにして、複数の記録ヘッドユニット32が各スペーサー部材42を介して長尺基板40に接着接合され、又は長尺基板40に直接接着接合されて保持され、インクジェット記録ヘッド30が完成する。
以上説明したように、本実施形態のインクジェット記録ヘッド30では、各記録ヘッドユニット32が固定基準FPの近傍に配置された第1の接着接合部(接着剤U1)によって長尺基板40に固定されるため、温度が変化しても、その固定基準FPを中心に位置が変化することとなり、不可逆的なずれを抑制できる。更に、固定基準FPの近傍を除く領域に配置された第2の接着接合部(接着剤U2)によって補強されるため、固定強度が高められる。また、第1の接着接合部を形成する接着剤U1と、第2の接着接合部を形成する接着剤U2とを異ならせることにより、第1の接着接合部には、位置決め時や温度変化時の基準としての機能を持たせ、第2の接着接合部には、補強や応力緩和等の機能を持たせるなど、各々の接着接合部における機能・役割を分離した設計が可能となる。
特に、本実施形態では、接着剤U2は接着剤U1よりも弾性係数が小さくされていることで、温度変化により記録ヘッドユニット32が変形しても、接着剤U2で形成された第2の接着接合部によって、その変形が吸収される。これにより、各接着接合部への応力負荷を低減できると共に、記録ヘッドユニット32等の各構造部材への応力負荷も低減可能となり、不可逆なずれに対する抑制効果が高められる。
また、図16(B)に示した例のように、固定基準FPの近傍に設ける第1の接着接合部(接着剤U1)をヘッドユニット32の重心CG近傍に配置した場合には、特に本実施形態のような変則形状の記録ヘッドユニット32や大型ヘッドユニットにて、モーメントの発生が効果的に抑えられるようになり、製造段階での位置決めを確実に行うことができる。
また、図16(B)、(C)に示した例のように、複数設けた第2の接着接合部(接着剤U2)をヘッドユニット32の重心CGに対して対称に配置した場合には、ヘッド製造時に、複数の接着剤U2をUV照射等で硬化させる場合に、それらの処理に伴う温度上昇による記録ヘッドユニット32のずれや歪みを略等配分することができ、高い位置決め固定精度を確保することができる。
また、UV硬化型(光硬化型)の接着剤を用いた場合には、例えば熱硬化型接着剤を用いた場合の高温加熱処理で生じる記録ヘッドユニット32の熱膨張/収縮や、記録ヘッドユニット32とスペーサー部材42及び長尺基板40の間での熱膨張差による位置ずれが抑えられるとともに、UV光の照射処理によって迅速に硬化できるため、常温硬化型等に比べて硬化時間の短縮化が図られ生産性を向上できる。
また、長尺基板40に対して着脱可能とされたスペーサー部材42に記録ヘッドユニット32を接合固定して、長尺基板40に保持させる場合には、製造過程、あるいはインクジェット記録装置10の使用中に一部の記録ヘッドユニット32のみに不具合が生じた場合でも、長尺基板40とスペーサー部材42を固定しているねじ46を緩めることで、その不具合が生じた記録ヘッドユニット32だけを簡単に取り外し、新しい記録ヘッドユニット32と交換することができる。
以下、本発明の第2〜第5の実施形態に係る接着剤の種類と塗布箇所について説明するが、第2〜第5の実施形態は、第1実施形態の記録ヘッドユニット32において、接合面32Aに塗布する接着剤U1、U2のパターンを変更したものであり、図面を参照してそのパターンについて説明する。
(第2の実施形態)
図17(A)〜(C)に、第2の実施形態に係る記録ヘッドユニット32の接合面32Aに塗布する接着剤の3種類の塗布パターンを示す。
図17(A)〜(C)に示す3種類の塗布パターンは、第1の実施形態で説明した図16(A)〜(C)に示す3種類の塗布パターンに対応した変形例で、固定基準FPの設定位置、接着剤U1の塗布箇所、形状、及び、接着剤U2の塗布形状はそれぞれ同一とされ、接着剤U2の塗布箇所だけが変更されている。
図17(A)に示す例では、端辺部32C及び側辺部32Dの近傍にそれぞれ直線状に塗布された接着剤U2が、端辺部32C及び側辺部32Dの各縁部に配置されて接合面32Aの周辺領域に位置している。
図17(B)に示す例では、対向する2つの端辺部32Cの近傍にそれぞれ直線状に塗布された接着剤U2が、各端辺部32Cの縁部に配置されて接合面32Aの周辺領域に位置している。
図17(C)に示す例では、対向する2つの端辺部32Cの近傍にそれぞれ複数の点状で2列に塗布された接着剤U2が、各端辺部32Cの縁部に位置して接合面32Aの周辺領域に配置されている。
このように、接着剤U2によって形成される第2の接着接合部を記録ヘッドユニット32の接合面32Aにおける周辺領域に配置した場合には、温度変化を受けて記録ヘッドユニット32が変形しても、第2の接着接合部により吸収できるため、各接着接合部への応力負荷を低減できると共に、記録ヘッドユニット32等の各構造部材への応力負荷も低減可能となり、ヘッドユニット保持力の確保が可能となる。
(第3の実施形態)
図18(A)〜(D)に、第3の実施形態に係る記録ヘッドユニット32の接合面32Aに塗布する接着剤の4種類の塗布パターンを示す。
図18(A)〜(D)に示す4種類の塗布パターンは、第1の実施形態で説明した図16(B)に示す塗布パターンに対応した変形例で、固定基準FPの設定位置、接着剤U1の塗布箇所及び形状はそれぞれ同一とされており、即ち、記録ヘッドユニット32の接合面32Aにおける重心CGが固定基準FPとされ、その重心CG/固定基準FPを中心に接着剤U1が円形状に1箇所塗布されており、接着剤U2の塗布箇所及び形状が変更されている。
図18(A)に示す例では、接合面32Aにおける距離が長い側の対角となる2つの角部32Bと、距離が短い側の対角となる2つの角部32Eとの4つの角部近傍(4箇所)に、点状の接着剤U2が4点ずつ平行四辺形状に配置され、且つ、重心CG/固定基準FPを中心に位置関係が対称となるよう塗布されている。更に、紙幅方向Yで対向する2つの傾斜した側辺部32Dにおける各縁部の角部32B寄りに、点状の接着剤U2が側辺部32Dに沿って1列に3点ずつ、且つ、重心CG/固定基準FPを中心に位置関係が対称となるよう塗布される。また、この計22点の接着剤U2は全て、接合面32Aの周辺領域に配置されている。
図18(B)に示す例では、紙送り方向Xで対向する2つ端辺部32Cよりも少し内側に、点状の接着剤U2が端辺部32Cに沿って1列に3点ずつ、且つ、重心CG/固定基準FPを中心に位置関係が対称となるよう塗布される。
図18(C)に示す例では、紙送り方向Xで対向する2つ端辺部32Cの各縁部に、点状の接着剤U2が端辺部32Cに沿って1列に8点ずつ、且つ、重心CG/固定基準FPを中心に位置関係が対称となるよう塗布される。また、この計16点の接着剤U2は全て、接合面32Aの周辺領域に配置されている。
図18(D)に示す例では、紙送り方向Xで対向する2つ端辺部32Cよりも少し内側の角部32E寄りに、点状の接着剤U2が端辺部32Cに沿って1列に3点ずつ、且つ、重心CG/固定基準FPを中心に位置関係が対称となるよう塗布される。更に、紙送り方向Xで対向する2つ端辺部32Cの各縁部に、接着剤U2が端辺部32Cに沿って直線状、且つ、重心CG/固定基準FPを中心に位置関係が対称となるよう塗布される。また、この2つ端辺部32Cの各縁部に塗布された接着剤U2は、接合面32Aの周辺領域に配置されている。
以上により、本実施形態では、第1の実施形態で説明した図16(B)に示す塗布パターンと同様に、記録ヘッドユニット32におけるモーメントの抑制効果が得られ、製造段階での位置決めを確実に行うことができる。また、接合面32Aの周辺領域に接着剤U2(第2の接着接合部)を配置した図18(A)、(C)、(D)に示す例では、第2の実施形態と同様に、記録ヘッドユニット32の温度変化による変形を、第2の接着接合部で吸収することができ、各接着接合部への応力負荷の低減効果、各構造部材への応力負荷の低減効果が得られ、ヘッドユニット保持力を確保することができる。
また、特に本実施形態では、4種類の塗布パターンの全てで、複数設けた接着剤U2(第2の接着接合部)をヘッドユニット32の重心CGに対して対称に配置していることにより、第1の実施形態で説明した図16(B)、(C)に示す塗布パターンと同様に、複数箇所の接着剤U2に対するUV照射熱での記録ヘッドユニット32のずれや歪みが略等配分され、高い位置決め固定精度を確保できる。
(第4の実施形態)
図19(A)〜(D)に、第4の実施形態に係る記録ヘッドユニット32の接合面32Aに塗布する接着剤の4種類の塗布パターンを示す。
この図19(A)〜(D)に示す本実施形態の接着剤塗布パターンは全て、上述した第3の実施形態等と同様に、接合面32Aの複数箇所に設けた接着剤U2(第2の接着接合部)がヘッドユニット32の重心CGに対して対称に配置されており、更に、接合面32Aの周辺領域にも配置されている。
また、固定基準FP及び接着剤U1についても複数に設けられ、具体的には、接合面32Aにおける2つの角部32B近傍、又は、2つの角部32E近傍に設けられて、その2箇所の接着剤U1(第1の接着接合部)がヘッドユニット32の重心CGに対して対称に配置されている。
このように、固定基準FP及び接着剤U1を複数設けるようにしてもよく、その場合にも、やはりヘッドユニット32の重心CGに対して対称に配置することにより、複数箇所の接着剤U1に対するUV照射熱での記録ヘッドユニット32のずれや歪みが略等配分されるようになり、高い位置決め固定精度を確保できるようになる。
(第5の実施形態)
図20(A)〜(C)に、第5の実施形態として、単一のスペーサー部材42に記録ヘッドユニット32を接合固定する場合の接合面32Aに塗布する接着剤の3種類の塗布パターンの例を示す。
図20(A)〜(C)に示すように、記録ヘッドユニット32を単一のスペーサー部材42に接合固定する場合にも、固定基準FPの設定位置、接着剤U1、U2の種類(弾性係数の関係)、塗布位置や形状等の構成、及びインクジェット記録ヘッド30の製造方法は、上述した第1〜第4の実施形態で説明した構成及び方法がすべて適用可能であり、それによって、複数の記録ヘッドユニット32を長尺基板40に高精度に位置決め固定できると共に、温度変化による各記録ヘッドユニット32の不可逆的なずれを抑制することができる。
以上、本発明を上述した第1〜第5の実施形態により詳細に説明したが、本発明はそれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の形態が実施可能である。
例えば、上述の実施形態においては、平面形状が略平行四辺形とされた非線対称形状の記録ヘッドユニット32の場合で説明したが、ヘッドユニットの平面形状はこれに限らず、正方形、長方形、円形、楕円形等の線対称形状のヘッドユニットに対しても本発明を適用することができる。
また、上述の実施形態においては、フルカラー画像を記録する為に、YMCKの各色に対応して、インクジェット記録ヘッド30を少なくとも4つ配置される例について説明したが、本発明のインクジェット記録ヘッドは、これに限定されない。
例えば、1つの長尺基板40に対し、紙幅方向Yと紙送り方向Xへ2次元配列させた複数の記録ヘッドユニット32へ、紙幅方向Y方向に配列させた複数の記録ヘッドユニットの列毎に各々YMCKの各色を対応させ、記録ヘッドユニット32C、32M、32Y、32K、とすることにも適用できる。
また、上述の実施形態においては、紙幅対応のFWAの例について説明したが、本発明のインクジェット記録ヘッドは、これに限定されず、主走査機構と副走査機構を有するPartial Width Array(PWA)の装置にも適用することができる。
その他、上記実施例のインクジェット記録装置10では、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のインクジェット記録ヘッド30から画像データに基づいて選択的にインク滴が吐出されてフルカラーの画像が用紙Pに記録されるようになっているが、本発明におけるインクジェット記録は、用紙P上への文字や画像の記録に限定されるものではない。
すなわち、記録媒体は紙に限定されるものでなく、また、吐出する液体もインクに限定されるものではない。例えば、高分子フィルムやガラス上にインクを吐出してディスプレイ用カラーフィルターを作成したり、溶接状態の半田を基板上に吐出して部品実装用のバンプを形成するなど、工業的に用いられる液滴吐出(噴射)装置全般に対して、本発明に係るインクジェット記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)を適用することができる。
本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成を示す概略構成図である。 本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの斜視図である。 図2のインクジェット記録ヘッドの(A)は正面図、(B)は下面図である。 図2のインクジェット記録ヘッドによる印字領域を示す図である。 図2のインクジェット記録ヘッドのスペーサー部材の取り付け部分の構成を示す上面図である。 図2のインクジェット記録ヘッドの記録ヘッドユニットの取り付け部分の構成を示す(A)は正面図、(B)は側面図である。 本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドを製造する工程(A)、(B)を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドを製造する工程(C)、(D)を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドを製造する工程の変形例を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドのメンテナンス時におけるキャップとの位置関係を示す側面図である。 本発明の適用された他の実施形態のインクジェット記録ヘッドのメンテナンス時におけるキャップとの位置関係を示す側面図である。 本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの変形例を示す側面図である。 本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの他の変形例を示す側面図である。 本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドのスペーサー部材の取り付け部分の他の構成を示す上面図である。 本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドにおけるスペーサー部材の変形例を示す正面図である。 本発明の第1の実施形態に係る記録ヘッドユニットの(A)は上面図、(B1)はスペーサー部材が存在する場合の(A)のB−B線断面図、(C1)はスペーサー部材が存在する場合の(A)のC−C線断面図、(B2)はスペーサー部材が存在しない場合の(A)のB−B線断面図、(C2)はスペーサー部材が存在しない場合の(A)のC−C線断面図である。 (A)〜(C)は、本発明の第1の実施形態に係る記録ヘッドユニットの温度変化による不可逆的なずれを抑制するために接合面に塗布された接着剤のパターンを示す上面図である。 (A)〜(C)は、本発明の第2の実施形態に係る記録ヘッドユニットの温度変化による不可逆的なずれを抑制するために接合面に塗布された接着剤のパターンを示す上面図である。 (A)〜(D)は、本発明の第3の実施形態に係る記録ヘッドユニットの温度変化による不可逆的なずれを抑制するために接合面に塗布された接着剤のパターンを示す上面図である。 (A)〜(D)は、本発明の第4の実施形態に係る記録ヘッドユニットの温度変化による不可逆的なずれを抑制するために接合面に塗布された接着剤のパターンを示す上面図である。 (A)〜(C)は、本発明の第5の実施形態に係る記録ヘッドユニットの温度変化による不可逆的なずれを抑制するために接合面に塗布された接着剤のパターンを示す上面図である。 (A)〜(D)は、従来の記録ヘッドユニットにより温度変化を受けて発生する不可逆的なずれの発生メカニズムを示す説明図である。
符号の説明
10 インクジェット記録装置(液滴吐出装置)
30 インクジェット記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)
32 記録ヘッドユニット(ヘッドユニット
40 長尺基板(ベース基板)
54 ノズル
U1 接着剤(第1の接着剤/第1の接着接合部)
U2 接着剤(第2の接着剤/第2の接着接合部)

Claims (6)

  1. 各々平面形状が非線対称な略平行四辺形状に形成され、ノズルから液滴を吐出する複数のヘッドユニットと、
    前記複数のヘッドユニットが各々位置決めされて固定され、前記各ヘッドユニットを保持するベース基板と、
    前記ヘッドユニットを前記ベース基板に固定するために、前記各ヘッドユニットの重心から遠い方の両角部近傍にそれぞれ設けられた固定基準の近傍で、かつ前記各ヘッドユニットの重心に対して点対称となる位置に、第1の接着剤によって形成された第1の接着接合部と、
    前記各ヘッドユニットを前記ベース基板に固定するために、前記各ヘッドユニットの重心から近い方の両角部近傍で、かつ前記各ヘッドユニットの重心に対して点対称となる位置に、前記第1の接着剤よりも弾性係数の小さい第2の接着剤によって形成された第2の接着接合部と、
    を有することを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 前記第2の接着剤によって形成された第2の接着接合部が、前記各ヘッドユニットの周辺領域にも形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 前記第1の接着剤が紫外線硬化型接着剤であり、前記第2の接着剤が常温硬化型接着剤であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液滴吐出ヘッド。
  4. 前記ベース基板に着脱可能とされた複数のスペーサー部材を備え、
    前記各ヘッドユニットは、前記各スペーサー部材に前記第1の接着接合部及び前記第2の接着接合部により固定されて、前記ベース基板に保持されていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 各々平面形状が非線対称な略平行四辺形状に形成され、ノズルから液滴を吐出する複数のヘッドユニットを、ベース基板に各々位置決めして固定する液滴吐出ヘッドの製造方法であって、
    前記各ヘッドユニットの重心から遠い方の両角部近傍にそれぞれ設けられた固定基準の近傍で、かつ前記各ヘッドユニットの重心に対して点対称となる位置に、紫外線硬化型の第1の接着剤を塗布し、その第1の接着剤を紫外線によって硬化させて接合固定する第1の接合固定工程と、
    前記各ヘッドユニットの重心から近い方の両角部近傍で、かつ前記各ヘッドユニットの重心に対して点対称となる位置に、常温硬化型の第2の接着剤を塗布し、その第2の接着剤を自然硬化させて接合固定する第2の接合固定工程と、
    を含むことを特徴とす液滴吐出ヘッドの製造方法
  6. 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の液滴吐出ヘッドを備えたことを特徴とす液滴吐出装置
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