JP4869120B2 - 多層延伸フィルム - Google Patents
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Description
なお、以下に記載する構成要件の説明は本発明の実施態様の一例(代表例)であり、これらの内容に特定されるものではない。
なお、本発明においてEVOH、すなわちエチレン−ビニルアルコール共重合体とは、エチレンとビニルエステル系モノマーとの共重合物をケン化して得られるものを意味する。
本発明で用いられるEVOH(A)は下記構造単位(1)を含有するEVOHであり、かかる構造単位(1)のR1は水素または有機基を表わし、Xは結合鎖を表わし、nは0または1を表し、R2〜R4はそれぞれ水素または有機基を表わす。
また、かかるEVOH(A)は構造単位(1)を0.1〜30モル%、エチレンに由来する構造単位を10〜60モル%含有し、残る部分の90モル%以上がビニルアルコール構造単位であるものが好ましく用いられる。
なお、結合鎖Xがエーテル結合を含むものは溶融成形によるフィルム製造時、延伸時、あるいは熱固定時にエーテル結合部分が熱分解しやすく、熱安定性が不十分である場合がある。
なお、3,4−ジアシロキシ−1−ブテン等の共重合割合は特に限定されないが、前述の構造単位(1)の導入量に合わせて共重合割合を決定すればよい。
また、共重合体中のエチレン含有量は重合時のエチレンの圧力によって制御することが可能であり、目的とするエチレン含有量により一概にはいえないが、通常は25〜80kg/cm2の範囲から選択される。
溶媒の使用量は、目的とする共重合体の重合度に合わせて、溶媒の連鎖移動定数を考慮して適宜選択すればよく、例えば、溶媒がメタノールの時は、S(溶媒)/M(モノマー)=0.01〜10(重量比)、好ましくは0.05〜7(重量比)程度の範囲から選択される。
また、共重合反応の反応温度は使用する溶媒や圧力により通常40℃〜沸点程度の範囲から選択される。
かかるケン化触媒の使用量については、ケン化方法、目標とするケン化度等により適宜選択されるが、アルカリ触媒を使用する場合は通常、ビニルエステル系モノマー及び3,4−ジアシロキシ−1−ブテン等のモノマーの合計量に対して0.001〜0.1当量、好ましくは0.005〜0.05当量が適当である。
また、かかる含有量を調整するにあたっては構造単位(1)の含有量の異なる2種以上のEVOH(A)をブレンドして調整することも可能であり、そのうちの少なくとも1種が構造単位(1)を含有しないEVOHであっても構わない。
かかるブレンドによって得られたEVOH(A)に関しては、その構造単位(1)の含有量は重量平均で算出しても差し支えなく、またそのエチレン含有量についても重量平均で求めてもよいが、正確には1H−NMRの測定結果からエチレン含有量、構造単位(1)含有量を算出することができる。
構造単位(1)を有するEVOHと構造単位が異なるEVOHとしては、例えばエチレン構造単位とビニルアルコール構造単位のみからなるEVOHや、EVOHの側鎖に2−ヒドロキシエトキシ基などの官能基を有する変性EVOHを挙げることができる。
本発明に用いられる水膨潤性層状無機化合物(B)としては、特に制限されることなく、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチブンサイト等のスメクタイト類やバーミキュライト類等の粘土鉱物、Na型フッ素四ケイ素雲母、Na型テニオライト、Li型テニオライト、Na型ヘクトライト等の水膨潤性フッ素雲母系鉱物、合成マイカ等が挙げられ、中でも水に対する膨潤性に優れたモンモリロナイトが好ましく用いられる。
また、かかる水膨潤性層状無機化合物(B)はアスペクト比が大きいものが好ましく、50以上、さらには100以上、特には200以上のものが好適に用いられ、通常、そのサイズは一次粒子径が20〜2000nmのものが使用される。
さらに、かかる水膨潤性層状無機化合物(B)は有機化処理を施したものであってもよく、かかる有機化処理の方法としては、4級アンモニウム塩などのオニウムイオン基を有する化合物を水膨潤性層状無機化合物(B)と混合する方法が挙げられる。
本発明の多層延伸フィルム中のEVOH(A)と水膨潤性層状無機化合物(B)を含有する層は、通常は予めEVOH(A)と水膨潤性層状無機化合物(B)とを混合し、樹脂組成物(以下、EVOH樹脂組成物と略記することがある。)とした後、多層フィルムへと成形加工される。
〔含水率の測定方法〕
EVOHを電子天秤にて秤量(W1)し、150℃の熱風乾燥機中で5時間乾燥させ、デシケーター中で30分間放冷後の重量を秤量(W2)し、下記式より算出する。
含水率(%)=[(W1−W2)/W1]×100
上記の中でも特にEVOH(A)製造時にエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化後のペーストを水中で析出させる方法が好ましく用いられる。
尚、EVOHと水を単に混合しただけではEVOH中に水が均一に含まれないため、本発明の効果を発揮することはできない。
かかる乾燥方法としては種々の乾燥方法を採用することが可能である。例えば、実質的にペレット状のEVOH樹脂組成物が機械的にもしくは熱風により撹拌分散されながら行われる流動乾燥や、撹拌、分散などの動的な作用を与えられずに行われる静置乾燥が挙げられ、流動乾燥を行うための乾燥器としては、円筒・溝型撹拌乾燥器、円管乾燥器、回転乾燥器、流動層乾燥器、振動流動層乾燥器、円錐回転型乾燥器等が挙げられ、また、静置乾燥を行うための乾燥器として、材料静置型としては回分式箱型乾燥器が、材料移送型としてはバンド乾燥器、トンネル乾燥器、竪型乾燥器等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。流動乾燥と静置乾燥を組み合わせて行うことも可能である。
また、その他の乾燥方法としてはEVOH(A)と水膨潤性層状無機化合物(B)を押出機で溶融混合する際にベント等から水分を除去する方法も挙げられる。
該乾燥処理後の含水率は通常0.001〜5重量%であり、さらには0.01〜2重量%、特には0.1〜1重量部になるようにするのが好ましく、該含水率が0.001重量%未満では、ロングラン成形性が低下する傾向にあり、逆に5重量%を超えると、押出成形時時に発泡が発生する虞があり好ましくない。
本発明の多層延伸フィルムは延伸性に優れるため、かかる延伸時にピンホールやクラック、延伸ムラや偏肉等が生じることなく、ガスバリア性に優れ、さら白化による透明性低下がない多層延伸フィルムが得られる。
また、本発明の多層延伸フィルムをシュリンク用フィルムとして用いる場合には、熱収縮性を付与するために、上記の熱固定を行わず、例えば延伸後のフィルムに冷風を当てて冷却固定するなどの処理を行う。
また、EVOH樹脂組成物含有層の厚みは要求されるガスバリア性などによって異なるが、通常は0.5〜30μm、さらには0.8〜10μm、特に1〜5μmであることが好ましく、かかる厚みが薄すぎると十分なガスバリア性が得られない場合があり、逆に厚すぎるとフィルムの柔軟性が不足する傾向にあるため好ましくない。
なお、以下「%」「部」とあるのは、特に断りのない限り、重量基準を意味する。
(1)EVOH(A1)の作製
冷却コイルを持つ1m3の重合缶に酢酸ビニルを500kg、メタノール100kg、アセチルパーオキシド500ppm(対酢酸ビニル)、クエン酸20ppm(対酢酸ビニル)、および3,4−ジアセトキシ−1−ブテン14kgを仕込み、系を窒素ガスで一旦置換した後、エチレンで置換して、さらにエチレンを圧力35kg/cm2となるまで圧入し、攪拌しながら、67℃まで昇温、重合を開始した。さらに3,4−ジアセトキシ−1−ブテン4.5kgを15g/分の速度で添加し、重合率が50%になった6時間後に重合反応を停止した。
得られたエチレン−酢酸ビニル共重合体中の構造単位(1)の含有量は2.5モル%、エチレン含有量は29モル%であった。なお、上記の構造単位(1)の含有量は、1H−NMR(内部標準物質:テトラメチルシラン、溶媒:d6−DMSO、日本ブルカー社製「ΑVΑNCE DPX400」使用)から算出したものである。
かかるEVOH(A1)のケン化度は99.5モル%であった。
含水率45%に調製したEVOH(A1)組成物と水膨潤性層状無機化合物(B)である天然モンモリロナイト(B)(クニミネ鉱業社製「クニピアF」、カチオン交換容量109meq/100g、膨潤力62mL/2g、アスペクト比320、)を二軸押出機(スクリュー径15mm、L/D=60、テクノベル社製「KZW15−60MG」)に供給し、下記条件にて溶融混合を行った。この際、含水率45%のEVOH(A)組成物はホッパー部より供給、水膨潤性層状無機化合物(B)はKZW15用2軸サイドフィーダー(C3位置に設置)より供給した。
〔(A1)/(B)溶融混合条件〕
(A1)組成物(含水率45%)供給量
1.2kg/hour
(B)供給量 0.035kg/hour
スクリュー構成 フルフライト
スクリュー回転数 200rpm
ダイス ストランドダイ(径3mmφ:1穴)
ベント すべて閉
温度設定 C1 65℃ C7 90℃
C2 90℃ C8 90℃
C3 90℃ D 90℃
C4 90℃
C5 90℃
C6 90℃
上記で得られた樹脂組成物(a)を、Tダイを取り付けた二軸押出機(スクリュー径15mm、L/D=60 テクノベル社製KZW15−60MG)に供給し、下記成形条件にて単層フィルム(膜厚30μm)を作製した。
(a)供給量 1.7kg/hour
スクリュー構成 フルフライト
スクリュー回転数 200rpm
ダイス Tダイ(コートハンガータイプ、ダイ巾250mm)
ベント C7部のみ開放、その他は閉
温度設定 C1 200℃ D1 220℃
C2 220℃ D2 220℃
C3 220℃ D3 220℃
C4 220℃ D4 220℃
C5 220℃ D5 220℃
C6 220℃
C7 220℃
C8 220℃
冷却ロール温度 30℃
引き取り速度 3m/min
エアギャップ 25mm
次に、ポリプロピレン樹脂(b)(日本ポリプロピレン社製「NOVATEC PP FL6CK」)を、Tダイを取り付けた単軸押出機(田辺プラスチック社製「VS40」、スクリュー径40mm、L/D=28)に供給して単層フィルム(膜厚100μm)を作製した。
〔樹脂組成物(b)単層フィルム成形条件〕
スクリュー構成 フルフライト(圧縮比3.5)
スクリュー回転数 72rpm
ダイス Tダイ(コートハンガータイプ、ダイ巾450mm)
温度設定 C1 185℃ H 220℃
C2 200℃ D 200℃
C3 220℃
C4 230℃
冷却ロール温度 50℃
引き取り速度 2.4m/min
エアギャップ 80mm
上記で得られたポリプロピレン樹脂(b)単層フィルム上に、市販のアンカーコート剤〔主剤:AD−335、硬化剤:CAT−10(共に東洋モートン社製)〕を用いて主剤:硬化剤:溶媒(トルエン:メチルエチルケトン=1:1混合溶媒)=100:6:30の重量比で配合調整した溶液を作製して、バーコーター(NO.40)で塗工した後、熱風循環型乾燥機にて乾燥(乾燥温度:80℃、乾燥時間:90秒)した。得られたアンカーコート処理ポリプロピレン樹脂(b)フィルムと樹脂組成物(a)単層フィルムをラミネーター装置(MKS社製「ハルダーラミネーターMRK−650Y」)を用いてニップロール圧力2kg/cm2で1秒間圧着させてドライラミネート処理を行い、(b)層/アンカーコート層/(a)層=100/15/30(μm)の多層フィルムを得た。次いで、(a)層のドライラミネート未処理側について上記と同様の条件でドライラミネート処理を行い(b)層/アンカーコート層/(a)層/アンカーコート層/(b)層=100/15/30/15/100(μm)の多層フィルムを作製した。その後、得られたフィルムを熱風循環型乾燥機にて80℃で5分間乾燥し、さらに40℃で48時間エージングして多層フィルムを得た。
得られた多層フィルムをテンター式二軸延伸機にて150℃で1分間予熱した後に、延伸温度150℃、延伸速度200mm/秒の条件で縦5倍、横5倍の同時二軸延伸を行い、150℃で3分間の熱固定を行って、多層延伸フィルム(総厚さ11μm、EVOH樹脂組成物層厚さ1.3μm)を得た。
<透明性評価>
得られた多層延伸フィルムの透明性を、ヘイズメーター(日本電色社製「NDH2000」)を用い、JIS K7105に順じてヘイズ値を測定した。結果を表1に示す。
実施例1において、延伸倍率を縦6倍、横6倍に変更した以外は同様にして多層延伸フィルム(総厚さ8μm、EVOH樹脂組成物層厚さ0.7μm)を作製して同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1において、延伸倍率を縦7倍、横7倍に変更した以外は同様にして多層延伸フィルム(総厚さ6μm、EVOH樹脂組成物層厚さ0.7μm)を作製して同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のEVOH(A1)の代わりに、構造単位(1)を含有しないEVOH(エチレン含有量29%、ケン化度99.8%、MFR3.0)を用いた以外は同様にして多層フィルム(総厚さ11μm、EVOH樹脂組成物層厚さ1.3μm)を作製して、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1において、延伸倍率を縦6倍、横6倍に変更した以外は同様にして多層延伸フィルム(総厚さ8μm、EVOH樹脂組成物層厚さ0.9μm)を作製して同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1において、延伸倍率を縦7倍、横7倍に変更した以外は同様にして多層延伸フィルムを作製したが、延伸途中でフィルムが破断して目標延伸倍率の多層延伸フィルムが得ることができなかった。
(1)EVOH樹脂組成物の作製
実施例1における含水率60%に調製したEVOH(A1)組成物と、水膨潤性層状無機化合物(B)である天然モンモリロナイト(B)(クニミネ鉱業社製「クニピアF」)を二軸押出機(スクリュー径57mm、L/D=44、大阪精機工作社製「OTE−57−II」)に供給して下記の条件で溶融混合し、EVOH(A1)/モンモリロナ
イト(B)が4/1(重量比)であるマスターバッチを作製した。この際、含水率60%のEVOH(A1)はホッパー部より供給、モンモリロナイト(B)は2軸サイドフィーダー(C5位置に設置)より供給した。
(A1)供給量 130kg/時間(EVOH成分として52kg/時間)
(B)供給量 13kg/時間
スクリュー構成 通常混練型スクリュー
(C1〜C5間、C6〜C13間にニーディングディスクを配置)
スクリュー回転数 250rpm
ストランドダイ 径3.5mmφ:8穴
ベント C8、C11部のみ開放、その他は閉
温度設定 C1 65℃ C9 95℃
C2 90℃ C10 95℃
C3 95℃ C11 95℃
C4 95℃ C12 95℃
C5 95℃ C13 95℃
C6 95℃ AD 95℃
C7 95℃ D 95℃
C8 95℃
モータートルク 54Ampere
供給量 25kg/時間
スクリュー構成 通常混練型スクリュー
(C1〜C4間、C5〜C7間にニーディングディスクを配置)
スクリュー回転数 190rpm
ストランドダイ 径3.5mmφ:3穴
ベント C7部を真空吸引
温度設定 C1 70℃ C6 230℃
C2 210℃ C7 230℃
C3 230℃ H 230℃
C4 230℃ D 230℃
C5 230℃
モータートルク 28Ampere
かかるEVOH組成物中のモンモリロナイト(B)の含有量は、EVOH100重量部に対して4.2重量部であった。
得られたEVOH樹脂組成物ペレットと、ポリプロピレン樹脂(PP)(プライムポリプロ社製「F300SP」)、および接着性樹脂(三井化学社製「ADMER QF500」)を、フィードブロック3種5層の多層Tダイを備えた多層押出装置に供給し、PP層/接着性樹脂層/EVOH樹脂組成物層/接着性樹脂層/PP層(200/30/60/30/200(μm))の多層フィルムを作製した。
中間層押出機:32mmφ単軸押出機(バレル温度230℃)
上下層押出機:40mmφ単軸押出機(バレル温度220℃)
接着層押出機:32mmφ単軸押出機(バレル温度220℃)
ダイ温度 :220℃
引取速度 :1m/分
ロール温度 :50℃
得られた多層フィルムを、テンター式二軸延伸機にて155℃で2分間予熱した後に、延伸温度155℃、延伸速度200mm/秒の条件で縦7倍、横7倍の同時二軸延伸を行い、1分間熱固定して多層延伸フィルム(総厚さ15μm、EVOH樹脂組成物層厚さ1.7μm)を作製した。
<酸素バリア性評価>
酸素透過度測定装置(MOCON社製「OXTRAN100A」)を用い、23℃、80%RHの条件下で酸素透過度を測定した。なお、テストガスとしては、100%濃度の酸素ガスを使用した。結果を表2に示す。
実施例4において、マスターバッチを希釈するEVOHとしてEVOH(A1)に代えて構造単位(1)の含有量1.1モル%、エチレン含有量32モル%、ケン化度99.7モル%、MFR12g/10分(210℃、2160gで測定)であるEVOH(A2)を用い、マスターバッチに用いるEVOHとして未変性のEVOH(エチレン含有量29モル%、ケン化度99.7モル%、MFR8g/10分(210℃、2160gで測定)を用いた以外は実施例4と同様にEVOH樹脂組成物を作製した。
このときのEVOH樹脂組成物中のEVOHは、構造単位(1)を含有するEVOH(A)と未変性のEVOHとの混合物であり、そのエチレン含有量は31.5モル%、ケン化度99.7モル%、構造単位(1)の含有量は0.92モル%であった。
かかるEVOH組成物中のモンモリロナイト(B)の含有量は、EVOH100重量部に対して4.2重量部であった。
次いで、このEVOH樹脂組成物を用い、多層フィルム、、多層延伸フィルムを作製し、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
実施例5において、マスターバッチペレットとEVOH(A2)の配合比を11/89(重量比)とした以外は同様にEVOH樹脂組成物を作製した。
このときのEVOH樹脂組成物中のEVOHは、構造単位(1)を含有するEVOH(A)と未変性のEVOHとの混合物であり、そのエチレン含有量は31.7モル%、ケン化度99.7モル%、構造単位(1)の含有量は1.0モル%であった。
次いで、このEVOH樹脂組成物を用い、多層フィルム、多層延伸フィルムを作製し、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
かかるEVOH組成物中のモンモリロナイト(B)の含有量は、EVOH100重量部に対して2.1重量部であった。
実施例5において、マスターバッチを希釈するEVOHとしてEVOH(A2)に代えてエチレン含有量32モル%、ケン化度99.7モル%、MFR12g/10分(210℃、2160gで測定)の未変性EVOHを用いた以外は同様にEVOH樹脂組成物を作製した。
このときのEVOH樹脂組成物中のEVOHは、未変性のEVOH同士の混合物であり、そのエチレン含有量は31.5モル%、ケン化度99.7モル%であった。
かかるEVOH組成物中のモンモリロナイト(B)の含有量は、EVOH100重量部に対して4.2重量部であった。
次いで、このEVOH樹脂組成物を用い、多層プリフォーム、多層ボトルを作製し、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
実施例5において、マスターバッチを希釈するEVOHとしてEVOH(A2)に代えてマスターバッチ用のEVOHと同じエチレン含有量29モルmol%、ケン化度99.7モル%、MFR8g/10分(210℃、2160gで測定)の未変性EVOHを用いた以外は同様にEVOH樹脂組成物を作製した。
かかるEVOH組成物中のモンモリロナイト(B)の含有量は、EVOH100重量部に対して4.2重量部であった。
次いで、このEVOH樹脂組成物を用い、多層プリフォーム、多層ボトルを作製し、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
Claims (8)
- エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)中の構造単位(1)のR1が水素原子であり、nが0であり、R2〜R4がいずれも水素原子であることを特徴とする請求項1記載の多層延伸フィルム。
- エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)中の構造単位(1)の含有量が0.1〜30モル%であることを特徴とする請求項1または2記載の多層延伸フィルム。
- 水膨潤性層状無機化合物(B)がモンモリロナイトであることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の多層延伸フィルム。
- 水膨潤性層状無機化合物(B)の含有量が、エチレン−ビニルアルコール共重合体100重量部に対して0.5〜100重量部であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の多層延伸フィルム。
- エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と水膨潤性層状無機化合物(B)を含有する層の厚さが0.5〜30μmであることを特徴とする請求項1〜5 記載の多層延伸フィルム。
- 延伸倍率が面積比で2〜80倍となるように延伸されてなることを特徴とする請求項1〜6いずれか記載の多層延伸フィルム。
- ヘイズが10以下であることを特徴とする請求項1〜7いずれか記載の多層延伸フィルム。
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