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JP4867025B2 - カテーテル固定具 - Google Patents

カテーテル固定具 Download PDF

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JP4867025B2
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Description

本発明は、体内に挿入されるチューブ、カニューレ、ドレーン等のカテーテル(以下、単にカテーテルという。)を体表面に固定するためのカテーテル固定具に関する。
さらに詳しくは、カテーテルの穿刺部を固定するためのカテーテル固定具に関する。
また、本発明の固定具は、医療分野においてカテーテル以外の医療材料、器具の体表面への固定、皮膚や傷の保護又は治療等にも好適に用いることが可能なものである。
医療分野において、薬剤投与、栄養管理、体液の排出、モニタリング等を目的として、カテーテルを体内に留置することが行われている。この種のカテーテルは、その目的とする処置のため、数時間ないし数日間留置されることがあるが、その期間は患者からカテーテルが脱落したり、逆に内部へ過度に挿入されたりしないように、カテーテルを体表面の特定の位置に確実に固定、保持しなければならない。
特に、カテーテルの穿刺部は、その周囲の汚染などにより感染源となり易い。そこで、カテーテルの穿刺部の固定においては、細菌や液体の侵入を防ぎ、カテーテルに順応する薄いプラスチックフィルムからなるシート状またはロール状の貼付材が広く使用されている(例えば、特許文献1、2参照)。しかしながら、この種の貼付材は、伸縮性と柔軟性が高いため、皮膚の伸展やカテーテルに牽引力などが加わった場合に、フィルムにシワが発生したり、カテーテルとフィルムとの間に隙間ができたりする場合がある。フィルムに生じたこれらのシワや隙間は、そこから汚染物質が侵入したり、カテーテルが可動し易くなったりし、感染を引き起こす恐れがある。
フィルムとカテーテルの順応性を高めるため、フィルムの周縁部に凹部又はスリットを設けた手当用品等が開示されている(例えば、特許文献3、4)。
しかしながら、これらの手当用品のように予め定められた1箇所のスリット部分とカテーテルの所定部分とを位置あわせすることは、非常に面倒な作業となる。これらの手当用品を貼付する際には、フィルムとカテーテルとの間にシワや空気が入らないように慎重さと器用さを要する上、カテーテルの治療の目的、医療従事者の手技等によってカテーテルの固定位置、曲げ方等も変わるため、スリット部分とカテーテルの位置を合致させることが困難な場合もあり、医療従事者にとってこのような作業は大きな負担となる。
また、カテーテルの穿刺部が鎖骨下や前腕部のように、凹凸や湾曲の大きい部位の近くである場合には、貼付材とカテーテルや皮膚との密着性を確保することが難しく、貼付材にシワや剥がれが発生しやすくなるという問題もあった。
特許第3567432号公報 特開2006−167129号公報 特表平4−501371号公報 特表2006−522633号公報
この発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたもので、本発明の課題は、カテーテルを体表面の特定の位置に確実に固定することができ、さらにシワや剥がれが発生しにくく、取扱いが簡便なカテーテル固定具を提供することにある。
上述の課題を解決するため、本発明は、上面及び底面を有する基材と、基材の底面の少なくとも一部分を被覆する粘着剤層と、粘着剤層の表面を被覆し剥離可能な粘着剤保護層とを備えるカテーテル固定具において、前記基材の周縁部にカテーテルを沿わすための切欠き部が30°〜160°の間隔をおいて3〜12箇所形成されていることを特徴とすることを特徴とする(請求項1)。また、上面及び底面を有するプラスチックフィルムからなる基材と、基材の底面の少なくとも一部分を被覆する粘着剤層と、粘着剤層の表面を被覆し剥離可能な粘着剤保護層と、基材の上面に仮着された支持体とを備えるカテーテル固定具において、前記基材の周縁部にカテーテルを沿わすための切欠き部が30°〜160°の間隔をおいて3〜12箇所形成されていることを特徴とする(請求項2)。
前記請求項1または2の構成によれば、切欠き部を上記範囲の間隔、個数で設置することにより、カテーテルとカテーテル固定具との位置合わせが容易となり、また、カテーテル固定具を凹凸や湾曲の大きい部位に貼付した場合でも、基材の周縁部がそれらの部位になじみ易く、カテーテルとの密着性も高まるため、カテーテル固定具にシワや剥がれが発生しにくくなる。
前記請求項1又は2の発明の実施態様としては、下記請求項3ないし9の発明が好ましい。即ち、前記請求項1又は2のカテーテル固定具において、切欠き部が30°〜75°の間隔をおいて形成されるものとする(請求項3)。これにより、カテーテルとカテーテル固定具との位置合わせが一層容易となる。
また、前記請求項1〜3のいずれか1項に記載のカテーテル固定具において、前記切欠き部は弧状に切り欠かれて形成され、2つの前記弧状の切欠き部に挟まれた基材部分は、基材周縁を下底よりも短い上底とする略台形状に形成されていることを特徴とする(請求項4)。基材周縁部にこのような略台形部分を設けることにより、カテーテルや皮膚に基材周縁部が密着し易くなり、カテーテルの固定性が高まる。さらに、基材周縁部に略台形部分があることで、固定具を剥離する際にもその台形部分を摘んで剥がすことができるため、取り扱い性が良好なものとなる。
さらに、前記請求項1〜4のいずれか1項に記載のカテーテル固定具において、複数の異なる大きさ又は形状の切欠き部を有するものとすることができる(請求項5)。また、前記請求項1〜5のいずれか1項に記載のカテーテル固定具において、基材の周縁部の一部又は全部を繊維基材で形成し、繊維基材にカテーテルを沿わすための切欠き部を設けることができる(請求項6)。さらに、前記請求項1〜6のいずれか1項に記載のカテーテル固定具において、基材の外形は略円形又は略楕円形とすることができる(請求項7)。
また、前記請求項1〜7のいずれか1項に記載のカテーテル固定具において、前記粘着剤層と粘着剤保護層との間に吸収性パッドを備えたものとする(請求項8)。これにより、カテーテルの穿刺部からの血液や滲出液を吸収し感染の発生を予防することができる。
さらに、前記請求項1〜8のいずれか1項に記載のカテーテル固定具において、基材の周縁部に貼付するための補助ストリップをさらに備え、前記補助ストリップはその周縁にカテーテルを沿わすための切欠き部が形成されるものとする(請求項9)。前記補助ストリップの切欠き部と、カテーテル固定具の切欠き部とを互いに対向させ、カテーテルを2つの切欠き部の凹みの間に挟み込むようにして固定することで、より確実なカテーテルの固定が可能となる。
本発明によれば、基材周縁部の所定位置に形成された複数(3個以上)の切欠き部により、カテーテルを体表面の特定の位置に簡単且つ確実に固定することができ、又、シワや剥がれも発生しにくいため、感染対策に有効で取り扱いが簡便なカテーテル固定具を提供することができる。また、吸収性パッドや補助ストリップを備えたものとすることにより、カテーテルの固定性や、感染防止効果のさらなる向上を図ることができる。
図1〜6に基づき、本発明の実施形態について以下に述べる。尚、各実施形態の共通部分には、同じ番号の符号を用いて説明する。
図1は、本発明のカテーテル固定具に係る実施形態の構成図を示し、a)図は正面図、b)図はa)図のb−b線に沿う断面図である。
略円形のカテーテル固定具1は、薄いプラスチックフィルムからなる基材2の底面の少なくとも一部分を被覆する粘着剤層3(この実施形態では基材底面の全面を被覆)と、この粘着剤層3の表面から剥離可能な粘着剤保護層4とを備えた構成を有している。基材2の周縁部には、カテーテルを沿わすための切欠き部20が所定の間隔をおいて形成されている。本実施形態においては、弧状の切欠き部20が、45°の間隔をおいて8箇所形成されている。一方、2つの弧状の切欠き部20に挟まれた部分5が、8箇所の略台形の形状を有した部分を形成している。つまり、2つの弧状の切欠き部に挟まれた部分5は、基材周縁を上底、それに対向する部分を下底と見た場合に、下底よりも短い上底を有する略等脚台形の形状を形成している。
図2は、本発明のカテーテル固定具に係る図1とは異なる実施形態の構成図を示し、a)図は正面図、b)図はa)図のb−b線に沿う断面図である。
図2の実施形態は、 HYPERLINK "javascript:fGetImage('000003','図1','K1');" 図1の実施形態よりも基材2及び粘着剤層3が薄く形成され、基材2の上面に支持体6が仮着された点が図1の実施形態と異なる。支持体6は、薄いプラスチックフィルムからなる基材2を貼付するときに、基材2のしわ発生を防止するために基材2の上面に仮着されており、カテーテル固定具1を所定の部位に貼付した後に支持体6の端部に設置されたタブ7を持って容易に剥離することができる。
本実施形態においては、弧状の切欠き部20が、45°の間隔をおいて(1箇所のみ90°の間隔)7箇所形成されている。また、2つの弧状の切欠き部20に挟まれた部分5が、6箇所の略等脚台形の形状を有した部分を形成している。
図3は、本発明のカテーテル固定具に係る図1と平面形状が異なる実施形態の正面図である。平面形状以外は、図1の実施形態と同様の構成を有する。
図3a)の実施形態は、カテーテル固定具1の平面形状が全体として略楕円形に形成され、弧状の切欠き部20が、30°の間隔をおいて12箇所形成されている。また、2つの弧状の切欠き部20に挟まれた部分5が、12箇所の略等脚台形の形状を有した部分を形成している。
図3b)の実施形態は、カテーテル固定具1の全体形状が略円形に形成され、異なる大きさを有する弧状の切欠き部21、22、23が、60°の間隔をおいて6箇所形成されている。本実施形態では、互いに対向する位置に同じ大きさの弧状の切欠き部が位置するように、切欠き部が設けられている。また、2つの弧状の切欠き部に挟まれた部分5が、6箇所の略台形の形状を有した部分を形成している。
図3b)の実施形態は、治療方法等の違いによって直径の異なるカテーテルを使用する場合でも、その直径のカテーテルに最もフィットし易い切欠き部を選択できるというメリットがある。
図4は、本発明のカテーテル固定具に係る図1とは異なる実施形態の構成図を示し、a)図は正面図、b)図はa)図のb−b線に沿う断面図である。
図4の実施形態は、基材が積層基材で形成されている点が図1の実施形態と異なる。即ち、図4の実施形態の基材は、底面に粘着剤層3aが被覆されたプラスチックフィルム基材2aと不織布等からなる繊維基材2bとの積層基材であって、リング状の繊維基材2bが、粘着剤層3bによって、プラスチックフィルム基材2aの周縁部に固定された構成を有する。そして、基材の周縁部を形成する繊維基材2bに、カテーテルを沿わすための切欠き部20が設けられている。
本実施形態においては、弧状の切欠き部20が、45°の間隔をおいて8箇所形成されている。また、2つの弧状の切欠き部20に挟まれた部分5が、8箇所の略等脚台形の形状を有した部分を形成している。
図4の実施形態は、カテーテルの穿刺部にあたる基材の中心部分がプラスチックフィルムで形成されているため、感染し易い穿刺部の観察が容易であり、さらに基材の周縁部を繊維基材で形成することで、プラスチックフィルム基材単独とする場合よりもカテーテルの固定性が良好となり、カテーテルの可動を抑制することができる。
図5は、本発明のカテーテル固定具の実際の使用状態を示す図であり、カテーテル固定具によりカテーテル9を固定した状態を示す。図5の実施形態は、図2に示した実施形態のカテーテル固定具において粘着剤層と粘着剤保護層との間に吸収性パッド8を設けたものであり、本図においては、支持体6を基材2の上面から既に剥がした状態を示している。
カテーテル9の穿刺部から血液や滲出液がしみでる場合があるが、これらの血液や滲出液を放置しておくと、そこに皮膚常在菌などが増殖し、感染源となる恐れがある。そのため、本発明のカテーテル固定具は、感染の発生を防止するために、穿刺部の周囲(基材の中央部)に上記吸収性パッド8を設けるが、このパッドは、血液、滲出等の液体吸収性のパッドとすることが好ましい。この吸収性パッドは、カテーテルの穿刺部が観察できるようにリング状であることが好ましく、さらに後述するような抗菌処理が施されていることが好ましい。
図6は、カテーテル固定具の基材周縁部に貼付する補助ストリップ10について説明するための図である。図6a)は、図5の実施形態に示したカテーテル固定具において補助ストリップ10を貼付した使用状態を示す図で、図6のb)〜e)は、補助ストリップの形状のバリエーションを示した図である。
補助ストリップ10には、その周縁部にカテーテルを沿わすための切欠き部200が形成されている。補助ストリップ10は、その切欠き部200の凹みを、カテーテル固定具の切欠き部20の凹みと対向させるように、カテーテル固定具の基材周縁部に貼付することが好ましい。即ち、カテーテル固定具の基材周縁部から飛び出したカテーテル9を、カテーテル固定具の切欠き部20と、補助ストリップ10の切欠き部200とで挟み込むようにカテーテルを固定することが好ましい。本図では、補助ストリップ10を、カテーテル9の下側に入れ、カテーテル固定具1の基材周縁部の上から基材2を押さえつけるように貼付しているが、補助ストリップ10をカテーテル9の上から貼付しても良い。このような補助ストリップを使用することで、カテーテル固定具の基材周縁部の剥がれ、浮きがさらに起こり難くなるので、カテーテルの位置ずれや、菌の侵入をより確実に防ぐことが可能となる。
本発明のカテーテル固定具1の形状は、円形、楕円形や、三角形、長方形、菱形等の多角形等が利用でき、これらの形状を適宜組み合わせた形状にすることもできる。カテーテル固定具の形状は、カテーテルと切欠き部との位置合わせが容易な略円形、略楕円形が好ましく、略円形であることが特に好ましい。
基材周縁部に設けるカテーテルを沿わすための切欠き部は、30°〜160°の間隔をおいて3〜12箇所形成されていることが好ましく、30°〜75°の間隔をおいて6〜12箇所形成されていることがさらに好ましい。切欠き部を設ける間隔は、上記角度の範囲内であれば等間隔でも、複数の異なる角度間隔でもよいが、等間隔に設けることが好ましい。切欠き部を上記範囲の間隔、個数で設置することにより、カテーテルとカテーテル固定具との位置合わせが容易となり、また、カテーテル固定具を凹凸や湾曲の大きい部位に貼付した場合でも、基材の周縁部がそれらの部位になじみ易く、カテーテルとの密着性も高まるため、カテーテル固定具にシワや剥がれが発生しにくくなる。
切欠き部を設ける間隔の角度、個数としては、前記図1〜6の実施形態に示した態様が適用できるが、これらの態様以外にも、ニーズに応じて種々の態様が適用できる。例えば、100°、100°、160°の間隔をおいて3箇所の切欠き部を形成する態様、75°、45°、75°、45°、75°、45°の間隔をおいて6箇所の切欠き部を形成する態様等である。なお、ここで言う切欠き部を設ける間隔の角度とは、円周上に全ての切欠き部の中心が存在する円又は楕円を仮定した場合に、その円又は楕円の中心を基準とした隣り合う2箇所の切欠き部の角度間隔である。
基材周縁部に設けるカテーテルを沿わすための切欠き部の形状は、弧状、スリット状、などが利用できるが、弧状が好ましい。切欠き部を弧状とする場合には、半径3〜30mmの円の半円部分で切欠き部分を形成することが、カテーテル等への密着性、取扱い性の観点から好ましい。また、弧状の切欠き部2箇所に挟まれた基材部分を、基材周縁を上底、それに対向する部分を下底と見た場合に、下底よりも短い上底を有する略等脚台形の形状とすることが特に好ましい。カテーテルに牽引力が加わった場合に、カテーテル固定具の周縁に力が集中し、そこをきっかけに基材の剥がれ等が起こり易くなるが、基材周縁にこのような略等脚台形部分を設けることにより、カテーテルや皮膚に基材周縁部が密着し易くなり、カテーテルの固定性が高まる。さらに、基材周縁部に略等脚台形部分があることで、固定具を剥離する際にもその台形部分を摘んで剥がすことができるため、取り扱い性が良好なものとなる。
基材周縁部に設けるカテーテルを沿わすための複数の切欠き部は、全てを同じ形状、大きさにしても良いし、複数の異なる大きさ又は形状の切欠き部としてもよい。
本発明に用いられるカテーテル固定具の基材としては、貼付部位に追従し得る柔軟性、伸縮性を有し、カテーテルの穿刺部の観察が容易な透明又は半透明のプラスチックフィルムが好適に使用でき、例えば、ポリウレタン、ポリエーテルポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル系重合体、オレフィン系共重合体等が使用できる。これらのうち、ポリウレタン、ポリエーテルポリエステル、ポリアミド等は水蒸気透過性が良好で、不感蒸散等を妨げることが少ないため、特に好ましい。プラスチックフィルム基材の厚さとしては、10〜150μmの範囲が好ましく、特に15〜75μmの範囲が好ましい。
また、カテーテル固定具の基材としては、上記プラスチックフィルム以外にも、例えば、不織布、編布、織布などの繊維基材やフォーム基材を使用することもでき、これらの基材をプラスチックフィルム等に積層した積層基材を使用することもできる。好ましい積層基材は、プラスチックフィルム基材と繊維基材との積層基材であり、カテーテルの穿刺部の観察を容易とし、且つカテーテルの固定性を高めるために、繊維基材はカテーテル固定具の周縁部にリング状に設置し、繊維基材の部分にカテーテルを沿わすための切欠き部を設けることが特に好ましい。繊維基材の厚さは、15〜1,500μmの範囲が好ましく、特に15〜500μmの範囲が好ましい。
本発明に用いられる粘着剤層としては、種々の感圧性粘着剤が使用でき、例えばアクリル系、シリコーン系、ウレタン系、ビニルエーテル系、天然ゴム系、合成ゴム系等の感圧性粘着剤が挙げられる。中でも、アクリル系、シリコーン系が好ましく、シリコーン系、テフロン(登録商標)系のカテーテルに対して良好な粘着性を有するシリコーン系が特に好ましい。また、これらの感圧性粘着剤に、カルボキシメチルセルロース、カラヤガム、ペクチン、ゼラチン等の親水性高分子化合物を加えた、いわゆるハイドロコロイド粘着剤を使用すると、汗やカテーテルの穿刺部からの滲出液等を吸収することができ、蒸れによるカブレや掻痒感を軽減することができる。
粘着剤層は、その厚さが5〜500μmであることが好ましく、5〜200μmであることが更に好ましい。また、粘着剤層の塗工重量でいうと10〜500g/m2の範囲が好ましく、20〜150g/m2の範囲が更に好ましい。粘着剤層の厚さ、塗工重量がこの範囲内にあることにより、貼付時に適度な粘着力を示し、カテーテルや皮膚に対する密着性及び追従性にも優れ、良好な透湿度を得ることができる。
本発明に用いられる粘着剤保護層としては、公知の剥離紙、剥離フィルムが利用でき、紙やフィルムの表面にシリコーン樹脂処理やフッソ樹脂処理等を施したものを利用できる。
また、基材として薄くて柔軟なプラスチックフィルムを用いる場合、基材の上面に支持体を仮着することが好ましい。本発明に用いられる支持体は、基材を貼付するときに基材のしわ発生を防止する程度の硬さを有するものであればよく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエステル等のプラスチック材料、紙、不織布等が利用できる。この支持体は、基材の貼付時に基材を定型状態に維持できれば必ずしも基材の上面の全面を覆う必要はなく、例えば、基材の周縁部だけを窓枠状に被覆し、基材の中央部は被覆しない形態にすることもできる。支持体を基材に仮着する方法としては、接着、熱圧着、共押し出しによる仮着等、公知の方法を使用することができる。
本発明のカテーテル固定具は、カテーテルの穿刺部からの血液や滲出液を吸収し感染の発生を予防するために、粘着剤層と粘着剤保護層との間に液体吸収性のパッドを設けることが好ましい。吸収性パッドは、カテーテルの穿刺部が観察できるようにリング状に形成し、穿刺部の周囲に設置できるよう基材の中央部に設けることが好ましい。
吸収性パッドは、繊維、フォームなどから形成することができ、菌の増殖を抑制するために、抗菌剤等で抗菌処理したものであることが好ましい。抗菌剤としては、亜鉛、銀、銅等の金属化合物、第4級アンモニウム化合物、ヨウ素化合物、グルコン酸クロルヘキシジン等の公知の物質を使用することができる。
吸収性パッドの抗菌処理としては、繊維等に抗菌剤を吸着、練り込み、化学結合させる処理などを利用することができるが、アニオン性官能基を有する繊維において、そのアニオン性官能基の一部に抗菌性金属塩又は第4級アンモニウム塩を形成させる処理をしたものが好ましい。
アニオン性官能基を有する繊維としては、カルボキシアルキル化セルロース繊維、ポリアミド繊維、毛(羊毛、獣毛等)、絹等のカルボキシ基を有する繊維が好ましく、カルボキシメチル化セルロース繊維が特に好ましい。
抗菌性金属塩としては、亜鉛塩、銀塩、銅塩とすることが好ましく、白色のパッドを変色させることがない亜鉛塩とすることが特に好ましい。
第4級アンモニウム塩としては、セチルピリジニウム塩、ベンザルコニウム塩、ベンゼトニウム塩とすることが好ましい。
本発明の吸収性パッドは、リング状であり、カルボキシメチル化セルロース繊維のカルボキシ基に抗菌性金属として亜鉛塩又は銀塩を形成したものであることが特に好ましい。
カテーテル固定具の基材周縁部に貼付する補助ストリップは、その周縁部にカテーテルを沿わすための切欠き部を有する。補助ストリップの切欠き部と、カテーテル固定具の切欠き部とを互いに対向させ、カテーテルを2つの切欠き部の凹みの間に挟み込むようにして固定することで、より確実な固定が可能となる。
補助ストリップは、基材と粘着剤層と粘着剤保護層とからなるテープ状の薄片で構成することができ、その材料は、前述のカテーテル固定具の基材と粘着剤層と粘着剤保護層に使用する材料と同様のものを使用することができる。また、補助ストリップは、カテーテル固定具の基材周縁部に設けられた1個の切欠き部及びその周辺を覆い得る大きさ、形状を有していればよく、略長方形、ブーメラン型などに形成することができる。
補助ストリップの周縁部に形成するカテーテルを沿わすための切欠き部は、前述のカテーテル固定具の基材周縁部に設ける切欠き部と同様の形状、大きさのものを採用することができる。
本発明のカテーテル固定具に係る実施形態の構成図。 本発明のカテーテル固定具に係り、図1とは異なる実施形態の構成図。 本発明のカテーテル固定具に係り、図1とは異なる実施形態の構成図。 本発明のカテーテル固定具に係り、図1とは異なる実施形態の構成図。 本発明のカテーテル固定具の使用状態を示す図。 本発明のカテーテル固定具の使用状態と補助ストリップを示す図。
符号の説明
1 カテーテル固定具
2 基材
2a プラスチックフィルム基材
2b 繊維基材
3,3a,3b 粘着剤層
4 粘着剤保護層
5 切欠き部に挟まれた部分
6 支持体
7 タブ
8 吸収性パッド
9 カテーテル
10 補助ストリップ
20〜23,200 切欠き部

Claims (9)

  1. 上面及び底面を有する基材と、基材の底面の少なくとも一部分を被覆する粘着剤層と、粘着剤層の表面を被覆し剥離可能な粘着剤保護層とを備えるカテーテル固定具において、
    前記基材の周縁部にカテーテルを沿わすための切欠き部が30°〜160°の間隔をおいて3〜12箇所形成されていることを特徴とするカテーテル固定具。
  2. 上面及び底面を有するプラスチックフィルムからなる基材と、基材の底面の少なくとも一部分を被覆する粘着剤層と、粘着剤層の表面を被覆し剥離可能な粘着剤保護層と、基材の上面に仮着された支持体とを備えるカテーテル固定具において、
    前記基材の周縁部にカテーテルを沿わすための切欠き部が30°〜160°の間隔をおいて3〜12箇所形成されていることを特徴とするカテーテル固定具。
  3. 切欠き部が30°〜75°の間隔をおいて形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカテーテル固定具。
  4. 切欠き部は弧状に切り欠かれて形成され、2つの前記弧状の切欠き部に挟まれた基材部分は、基材周縁を下底よりも短い上底とする略台形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のカテーテル固定具。
  5. 複数の異なる大きさ又は形状の切欠き部を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のカテーテル固定具。
  6. 基材の周縁部の一部又は全部を繊維基材で形成し、繊維基材にカテーテルを沿わすための切欠き部を設けることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のカテーテル固定具。
  7. 基材の外形が略円形又は略楕円形であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のカテーテル固定具。
  8. 粘着剤層と粘着剤保護層との間に吸収性パッドを備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のカテーテル固定具。
  9. 基材の周縁部に貼付するための補助ストリップをさらに備え、前記補助ストリップはその周縁にカテーテルを沿わすための切欠き部が形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のカテーテル固定具。
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