JP4865734B2 - 射出成形機用金型装置 - Google Patents

Description

本発明は射出成形機用金型装置に係り、より詳しくは射出を行うに先立ち加熱し、射出と同時に冷却することができるキャビティ面又はコア面を有する別途の中間金型を含み、射出成形のサイクルタイムを短縮して射出成形を行うことができる金型装置に関するものである。また、本発明の金型装置は、射出の際に、金型面の部位別に所望温度を有するようにして、良質の射出成形製品を製造することができる金型装置に関するものである。

合成樹脂又は金属の射出成形方法は、キャビティが形成された固定金型（キャビティ金型）とコアが形成された可動金型（コア金型）との間に溶融状態の合成樹脂又は金属を注入し冷却させることで、キャビティ形状の成形品を得る製造方法である。

射出成形法において、溶融材料の注入に際しては、金型の温度ができれば溶融材料の温度と同一であることが望ましい。注入された材料の流動とキャビティ表面のパターンの転写性を向上させ、溶融材料が固くなった後、残留応力による変形を減らすことができるからである。また、溶融材料の注入が完了した後には、金型の温度を低めて、注入の完了した材料が早く冷却するようにし、射出成形のサイクルタイムを短縮して生産性を高めることができることが望ましい。

しかし、金型を加熱して金型の温度を高めれば、流動性及び転写性が優れるが、冷却に長時間がかかり、射出成形のサイクルタイムが長くなる問題点があり、サイクルタイムを短縮させるために、金型が急速に冷却するように嵩を小さくする場合は、剛性が弱くて製品に変形が生じるか若しくは耐久性が悪くなる問題点がある。

本発明は、金型の加熱及び冷却手段を備えた金型装置において、射出される溶融材料の流動性及び転写性を維持するように金型の温度を適切に維持し、射出の進行中あるいは完了後、金型を急速に冷却させて射出成形のサイクルタイムを短縮し、生産性に優れた金型装置を提供することを目的とする。すなわち、金型の温度を高くすれば、冷却に長時間がかかって射出成形のサイクルタイムが長くなり、射出成形のサイクルタイムを短縮させるために、金型が早く冷却するように大きさを小さくすれば、流動性及び転写性が悪くなるという相反する問題点を解決することができる金型装置を提供することを目的とする。

また、本発明は、金型面を部位別に所望温度を有するようにして射出成形品の冷却速度を制御し、変形のない良質の射出成形品を製造することができるとともに、サイクルタイムも減らすことができる金型装置を提供することを他の目的とする。

本発明による金型装置は、射出成型機に固定され、溶融射出材料が注入されるキャビティを形成するためのキャビティ面を備えたキャビティ金型と、型を閉じる際に、前記キャビティを形成するためのコア面を備え、ガイドピンによって案内され、前記キャビティを開閉するように前後に移動可能に射出成型機に取り付けられたコア金型とを含む。特に、コア金型は、溶融射出材料がキャビティに注入されるとき、適正温度に維持し、注入完了後には急速に冷却させるように、コア面を含み、比較的薄い中間コア金型板と、比較的厚いコア金型支持板とに分離されている。また、前記コア金型支持板から伸び、キャビティ金型に向かって移動するとき、前記キャビティ金型に形成された案内穴（ガイド・ホール）に挿入されるように取り付けられ、中間コア金型板に挿入され、中間コア金型板を前後にだけ移動するように拘束するためのガイドピンを含む。また、キャビティを開放するために、コア金型が後方に移動するとき、中間コア金型板とコア金型支持板が弾性力によって分離されるように、中間コア金型板とコア金型支持板との間に取り付けられた第１スプリングを含む。また、前記中間コア金型板の分離面には、中間コア金型板を加熱するための第１加熱手段が取り付けられ、前記コア金型支持板には、中間コア金型板と接触するとき、中間コア金型を冷却させるように、一定温度にコア金型支持板を維持するための冷却手段が取り付けられている。

本発明によれば、射出成型機に固定されたキャビティ金型に対して相対運動可能に取り付けられた可動金型のコア金型を、厚さの薄い中間コア金型と厚さの厚いコア金型支持板とに分離し、型を閉じる前に、中間コア金型は加熱手段で加熱して射出成形に適切な温度に維持し、コア金型支持板は冷却して、中間コア金型と接触するとき、中間コア金型を急速に冷却させることができる状態を維持することになる。射出の際には、コア金型支持板がキャビティ金型側に移動して、中間コア金型板がキャビティ金型に密着するように加圧し、溶融射出材料の注入完了後に、加熱手段の加熱が遮断され、コア金型支持板に接触した中間コア金型板は急速に冷却される。よって、溶融射出材料の注入の際に、コア面の温度を適切に維持して、優れた流動性及び転写性を確保し、注入の完了と同時に金型を急速に冷却することになり、射出成形のサイクルタイムを短縮させることができる。

また、中間コア金型の冷却効果を高めるために、冷却の際に、中間コア金型板とコア金型支持板の分離面が全く密着するようにすることが望ましい。したがって、前記第１スプリングとしてコイルスプリングを使用し、ガイドピンが挿入されるように取り付け、コア金型支持板が前方に移動するとき、第１スプリングがコア金型支持板に全く挿入されるように、ガイドピンが固定されたコア金型支持板の周囲に一定深さの円形孔を形成することが望ましい。

また、本発明による金型装置は、溶融射出材料がキャビティに注入されるとき、コア面だけでなくキャビティ面も適正な温度に維持し、注入が完了した後には、急速に冷却させるように、前記キャビティ金型を、キャビティ面を含み、薄い厚さを有する中間キャビティ金型板と、厚い厚さを有し、第２案内穴が形成されたキャビティ金型支持板とに分離することもできる。また、前記中間キャビティ金型板が前後にだけ移動できるように拘束するために、一端が中間キャビティ金型板を貫通して固定され、他端は前記キャビティ金型支持板の第２案内穴に挿設された中空のガイドシリンダーを含む。また、キャビティを開放するために、コア金型が後方に移動するとき、中間キャビティ金型板とキャビティ金型支持板が弾性力によって分離されるように、中間キャビティ金型板とキャビティ金型支持板との間に取り付けられた第２スプリングを含む。前記中間キャビティ金型板の分離面には、中間キャビティ金型板を加熱するための第２加熱手段が取り付けられ、前記キャビティ金型支持板を冷却するための第２冷却手段を含む。

本発明によって、コア金型だけでなく、キャビティ金型も中間キャビティ金型板とキャビティ金型支持板とに分離すれば、型を閉じる前に、中間キャビティ金型を加熱手段で加熱して、射出成形に適切な温度に維持し、キャビティ金型支持板は冷却して、中間キャビティ金型と接触するとき、中間キャビティ金型を急速に冷却させることができる状態を維持することになる。すなわち、射出の際に、コア金型支持板をキャビティ金型側に移動させて、中間コア金型板、中間キャビティ金型板、及びキャビティ金型支持板が密着するように加圧した状態で、溶融射出材料の注入を完了し、第１及び第２加熱手段の加熱を遮断して、キャビティ表面の全部が射出に適した温度を維持した状態で注入を完了し、注入が完了すれば、キャビティ全体を急速に冷却させることができることになる。よって、溶融射出材料の注入の際に、キャビティ面及びコア面の温度を適切に維持して、優れた流動性及び転写性を確保し、注入の完了と同時に金型を急速に冷却することができるので、射出成形のサイクルタイムが短縮させることができる。

また、中間キャビティ金型の冷却効果を高めるために、冷却の際に、中間キャビティ金型板とキャビティ金型支持板の分離面が全く密着するようにすることが望ましい。すなわち、前記第２スプリングとしてコイルスプリングを使用し、中空のシリンダーが挿入されるように設置し、前記キャビティ金型支持板の第２案内穴に、中間キャビティ金型板が後方に移動するとき、第２スプリングが全く挿入されるように、一定深さの大経部を形成することが望ましい。また、前記ガイドシリンダーの中空を前記第１案内穴として用い、前記ガイドピンが、コア金型がキャビティ金型に向かって移動するとき、前記ガイドシリンダーの中空に挿入されるようにすれば、構造が簡単になるので有利である。

前記第１及び第２加熱手段は、発熱量の調節が容易な電熱ヒーターを使用し、特に、中間コア金型板及び中間キャビティ金型板に接触して、発生した熱を直接効果的に伝達するように金型板の分離面に溝を形成し、これに電熱ヒーターを挿設する。また、中間コア金型板とコア金型支持板の接触面積を拡大して熱伝逹を促進するためには、電熱ヒーターが挿入された溝と電熱ヒーター間の空間に銅を充填させることが望ましい。また、前記中間コア金型板には、電熱ヒーターの発熱量を制御してコア金型の温度を一定範囲に維持するための温度センサーを取り付けてもよい。前記第１及び第２冷却コア金型支持板の内部に挿入され、冷却水が内部に流れるように取り付けられた冷却パイプを含む。また、前記電熱ヒーターは、それぞれ一つの電熱線が伸びたものを使用することもできるが、キャビティ面又はコア面の温度を部位別に調節するために、複数の電熱線を使用し、独立的に発熱量を調節することがより望ましい。金型面の部位別に温度を調節すれば、射出成形製品の冷却速度を調節して、残留応力による変形を除去し、良質の製品を生産することができるだけでなく、冷却速度を速くしてサイクルタイムを短縮して生産性を向上させることができる。

以下、添付図面を参照し、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。

図１は本発明の一実施形態による金型装置の開放状態を示す概略図、図２は図１に示す実施例の金型装置の閉鎖状態を示す概略図、図３は図１に示す実施例のコア中間金型の電熱ヒーターの詳細図、図４（ａ）及び図４（ｂ）は図１に示すコア中間金型の電熱ヒーターの他の実施形態の概略図である。

図１に示すように、本実施形態による金型装置１００は、図示しない射出成型機に固定されるキャビティ金型２０と、ガイドピン４１によって案内されてキャビティ金型２０の方向へ前後にスライド可能に取り付けられた中間コア金型３０と、射出成型機に可動な状態で取り付けられるコア金型固定板５０に固定され、中間コア金型３０のブッシュ３５に挿入されたガイドピン４１が固定されたコア金型支持板４０とを含む。キャビティ金型２０には、溶融射出材料が注入されるキャビティ面２１が形成され、溶融射出材料は、注入通路２３を通じてキャビティ面２１に注入される。また、キャビティ金型２０には、前記ガイドピン４１が挿入されるための案内穴２２が形成されている。中間コア金型板３０のキャビティ面２１と対向する面にはコア面３１が形成されている。キャビティ金型２０と中間コア金型３０が型閉じされた状態を示す図２を参照すれば、コア面３１は、キャビティ面２１とともに、溶融射出材料が注入されるキャビティＣを形成する。中間コア金型板３０は、容易な加熱及び冷却のために、コア金型支持板４０より薄い厚さを有する板状のもので、従来のコア金型を分割したものである。

図１及び図２を参照すれば、中間コア金型板３０の分離面には複数の溝３５が形成され、それぞれの溝３６の内部には、中間コア金型板３０を加熱するための電熱ヒーター３３が挿設されている。図３を参照すれば、電熱ヒーター３３は、ニクロム線のような熱線３３ａを絶縁被覆３３ｂで取り囲んで構成されている。また、中間コア金型板３０とコア金型支持板４０間の接触面積を増大するとともに熱伝逹を促進するために、電熱ヒーター３３が挿入された溝３６と電熱ヒーター３３間の空間に銅部材３７が充填されている。図４を参照すれば、電熱ヒーター３３は、図４（ａ）に示すように、一つの電熱線を使用することもできるが、図３ｂに示すように、複数の電熱線を使用して取り付けることもできる。図面符号３４は、電熱ヒーター３３の発熱量を制御するための制御装置である。複数の電熱線を使用すれば、電熱線３３の発熱量をそれぞれ適当に制御して、中間コア金型板３０のコア面３１の温度を均一にすることができる。また、前記中間コア金型板３０には、温度センサー８０が取り付けられている。温度センサー８０は、中間コア金型板３０の温度を実時間で測定し、制御装置３４が電熱ヒーターの発熱量を適切に制御するようにして、コア金型の温度を一定範囲に維持する。本実施例においては、温度センサーが一つ示されているが、必要に応じて、複数の温度センサーを取り付けることができる。特に、金型面の部位別に異なる温度を有するように、電熱ヒーターの発熱量を制御しようとする場合には、所望温度部位別に温度センサーを取り付けることが望ましい。

また、コア金型支持板４０には、中間コア金型板３０との接触の際に、中間コア金型板を冷却させるように、コア金型支持板４０を一定温度に維持するための冷却手段が取り付けられている。本実施例において、前記冷却手段は、図示しない冷却水タンクと、冷却水を循環させるためのポンプと、コア金型支持板４０の内部に形成された冷却水配管４３とを含む。冷却水配管４３は、コア金型支持板４０内で連結されており、コア金型支持板４０の側面には、図示しない流入ポートと流出ポートが形成されている。

また、中間コア金型板３０とコア金型支持板４０との間には、ガイドピン４１にコイルスプリング９０が嵌め込まれている。コイルスプリング９０は、キャビティを開放するためにコア金型支持板４０が後方に移動するとき、中間コア金型板３０とコア金型支持板４０が弾性力によって分離されるようにし、コア金型支持板４０による冷却を遮断し、電熱ヒーター３３の発熱によって中間コア金型板３０が急速に加熱されるようにする。特に、図２に示すように、キャビティ金型２０に中間コア金型３０が密着して形成されたキャビティＣに溶融射出材料が注入された後、中間コア金型板３０の冷却効果を高めるために、中間コア金型板３０とコア金型支持板４０の分離面が全く密着するようにすることが望ましい。したがって、前記第１スプリング９０としてコイルスプリングをガイドピン４１に嵌め込み、図２に示すように、コア金型支持板４０が移動して中間コア金型板３０に接触するとき、コイルスプリング９０が、ガイドピン４１が固定されたコア金型支持板の周囲に形成された一定深さの円形孔４４に全く入り込むことになる。

以下では、本実施例の作用及び効果について説明する。本実施例による金型装置を使用して射出成形品を製造する方法は次のようである。まず、射出成形機に本実施例の金型装置１００が取り付けられた図１の状態で、電熱ヒーターに電流を供給して、中間コア金型板３０が射出成形に適切な温度になるように加熱する。同時に、コア金型支持板４０の冷却水配管４３に冷却水を流して、コア金型支持板４０の効率的な冷却に必要な温度を維持するように冷却する。中間コア金型板２０とコア金型支持板４０が射出及び冷却に適切な温度に至れば、図面の左側方向に（キャビティ金型側に）コア金型固定板５０を移動させて、キャビティ金型２０と中間コア金型板３０とコア金型支持板４０とが密着するようにする。次いで、図２に示すように形成されたキャビティＣ内に溶融射出材料を注入し、注入中に、若しくは注入完了時点で、電熱ヒーターの電源を遮断する。注入が終わり射出材料の凝固が済めば、コア金型固定板５０を後方に（図面で右側方向に）移動させて、ガイドピン４１がガイド孔２２から分離されるようにする。この際に、中間コア金型板３０は、コイルスプリング９０の復元力によって、コア金型支持板４０から分離されることで、冷却が遮断されると同時に、電熱ヒーター３３に電源が供給されることにより中間コア金型板３０が加熱される。キャビティＣから射出成形製品を取り出し、前記のような射出成形過程が繰り返される。

本実施例による金型装置を使用すれば、型閉じ前に、中間コア金型板３０を加熱手段で加熱して射出成形に適切な温度に維持し、コア金型支持板４０は冷却して、中間コア金型との接触の際に、中間コア金型を急速に冷却させ得る状態を維持し、型閉じ後に、中間コア金型板３０をコア金型支持板４０で急速に冷却させながら射出成形することができる。よって、溶融射出材料の注入の際に、コア面の温度を適切に維持して優れた流動性及び転写性を確保し、注入完了と同時に金型を急速に冷却することができることになり、射出成形のサイクルタイムが短縮できる。特に、加熱手段が複数の電熱ヒーターを独立的に制御するようになった場合には、金型面を部位別に異なる温度になるようにして、射出成形製品が冷却時に残留応力によって変形することを適切に制御することにより、良質の成形製品を生産することができ、冷却速度を制御することによりサイクルタイムをより短縮させることができる。

図５は本発明の他の実施態様による金型装置の開放状態を示す概略図、図６は図５に示す実施態様の金型装置の閉鎖状態を示す概略図である。

図５に示す実施態様が図１に示す実施態様と違う点は、コア金型だけでなく、キャビティ金型２０も中間キャビティ金型板６０とキャビティ金型支持板７０とに分離されており、中間キャビティ金型板６０の分離面には電熱ヒーターが取り付けられ、キャビティ金型支持板７０には冷却水配管が形成されている点である。また、中間キャビティ金型板６０がキャビティ金型支持板７０に対して一方向に移動できるように、一端が中間キャビティ金型板６０を貫通して固定され、他端がキャビティ金型支持板７０に形成された第２案内穴７１に挿設された中空のガイドシリンダー９２を含む。また、図５に示すように、中間キャビティ金型板６０と中間コア金型板３０が開放された状態で、中間キャビティ金型板６０をキャビティ金型支持板７０から分離するためのコイルスプリング９２が案内シリンダー９２に挿入されている。図６を参照すれば、中間コア金型板３０にコア金型支持板４０が全く密着するように、コア金型支持板４０のガイドピン４１の周囲に円形孔４４が形成されたものと同様に、ガイドシリンダー９２が挿入される第２案内穴７１の周囲に大径部７４が形成され、これに第２スプリング９１が挿入されることにより、中間キャビティ金型板６０とキャビティ金型支持板７０が全く密着するようになっている。本実施例では、射出成形された製品を金型から分離させるためのイジェクトピンが示されていないが、自然に製品が金型から放出されない製品の場合は、中間キャビティ金型又は中間コア金型を貫通して、成形製品を金型から放出させるためのイジェクトピンを取り付けなければならない。

本実施態様の金型装置を使用する方法は、射出前に中間キャビティ金型６０を射出成形に適切な温度に加熱するという点と、キャビティ金型支持板７０を、キャビティに注入された材料の冷却に適切な温度に前もって冷却するという点を除き、先の実施態様の使用法と同様である。

本実施態様の金型装置は、コア金型だけでなく、キャビティ金型も中間キャビティ金型板とキャビティ金型支持板とに分離し、型閉じ前に、中間キャビティ金型を加熱手段で加熱して射出成形に適切な温度に維持し、キャビティ金型支持板は冷却して、中間キャビティ金型との接触の際に、中間キャビティ金型を急速に冷却させることができる状態を維持することができる。よって、溶融射出材料の注入の際に、キャビティ面とコア面の温度を射出成形に適切な温度に維持して優れた流動性及び転写性を確保し、注入完了と同時に金型を急速に冷却することができるので、射出成形のサイクルタイムを短縮することができる。特に、中間キャビティ金型板と中間コア金型板にそれぞれ電熱ヒーターが取り付けられているので、それぞれの金型板の温度を異にして冷却速度を制御すれば、サイクルタイムをさらに短縮させることができる。

本発明によれば、分離された中間コア金型板及び中間キャビティ金型板を備えた金型装置を提供する。分離された中間コア金型板及び中間キャビティ金型板を電熱ヒーターで射出成形前に適切な温度に加熱して射出を行い、前もって冷却されて分離されたコア金型支持板及びキャビティ金型支持板で急速に冷却を行うので、流動性及び転写性が優れ、射出成形のサイクルタイムが短縮され、生産性に優れた金型装置を提供する。特に、複数の電熱ヒーターを使用して、金型面の部位別に異なる温度を有するように制御することができるので、製品の冷却速度を制御して、残留応力による変形を制御することができるだけでなく、サイクルタイムをさらに短縮させることができ、一層生産性に優れた金型装置を提供することができる。

先に説明し、図面に示した本発明の一実施例は、本発明の技術的思想を限定するものと解釈されるべきではない。本発明の保護範囲は請求範囲に記載された事項によってだけ制限され、本発明の技術分野で通常の知識を持った者であれば、本発明の技術的思想を多様な形態に改良変更することが可能であろう。したがって、このような改良及び変更は通常の知識を持った者に明らかなものであり、本発明の保護範囲に属するものである。

図１は本発明の一実施例による金型装置の開放状態を示す概略図である。 図２は図１に示す実施例の金型装置の閉鎖状態を示す概略図である。 図３は図１に示す実施例のコア中間金型の電熱ヒーターの詳細図である。 図４（ａ）及び図４（ｂ）は図１に示すコア中間金型の電熱ヒーターの他の実施例の概略図である。 図５は本発明の他の実施例による金型装置の開放状態を示す概略図である。 図６は図５に示す実施例の金型装置の閉鎖状態を示す概略図である。

符号の説明

１０ キャビティ金型固定板
２０ 固定キャビティ金型
３０ 中間コア金型板
３３ 電熱ヒーター
３５ コア金型ブッシュ
４ コア金型支持板
４１ ガイドピン
４３ 冷却パイプ
５０ コア金型固定板
６０ 中間キャビティ金型板
７０ キャビティ金型支持板
８０ 温度センサー

Claims (10)

1. 射出成形装置であって、
   第１のキャビティ面を備える第１の金型と、第２の金型を含み、
   該第２の金型は、
   第１の面、この面と離れた第２の面、及び前記第１の面と前記第２の面の間に設置されて電熱ヒーターが挿入された溝と前記電熱ヒーターの空間に銅部材が充填され、該銅部材が前記電熱ヒーターと前記溝との間の熱伝達を促進するように形成された加熱板、前記第１の面は前記第１のキャビティ面に対向する第２のキャビティ面を含み、前記第１のキャビティ面と前記第２のキャビティ面が組み合って、成形のキャビティを形成し、前記電熱ヒーターは前記加熱板に熱を発生させるように設定される、と、
   前記加熱板に面する冷却面を備える冷却板と、を含み、前記第１の金型に形成されたガイド孔に挿入されるように取り付けられ、前記加熱板に挿入され、前記加熱板を前後にだけ移動できるように拘束するためのガイドピンと、該ガイドピンが挿入され前記加熱板と前記冷却板との間に取り付けられた前記加熱板と前記冷却板を弾性力によって分離するコイルスプリングと、該コイルスプリングが前記冷却板に全く挿入される前記ガイドピンが固定された周囲に形成された深さの円形孔を含み、
   前記加熱板は第１の位置と第２の位置の間を前記冷却板に対して移動可能であって、前記第２の位置で前記冷却面から分離されている前記第２の面は前記第１の位置で前記冷却面と接触することができ、型閉じ前に、前記加熱板を前記電熱ヒーターで加熱して射出成形に適切な温度に維持し、前記冷却板は冷却して、前記加熱板との接触の際に、前記加熱板を冷却させ得る状態を維持し、型閉じ後に、前記加熱板を前記冷却板で急速に冷却させながら射出成形することを特徴とする射出成形装置。
2. 前記第１の金型は、成形材料を前記成形のキャビティに注入するために形成された通路を含むことを特徴とする請求項１に記載の射出成形装置。
3. 前記冷却板が、冷却液を通して循環させる管を含むことを特徴とする請求項１に記載の射出成形装置。
4. 前記第１の金型と、第２の金型を含み、
   該第１の金型は、
   第３の面、この面と離れた第４の面、及び前記第３の面と前記第４の面の間に設置された第２の電熱ヒーターを備えた第２の加熱板、この第３の面は前記第１のキャビティ面を含み、前記第２のヒーターは前記第２の加熱板に熱を発生させるよう設定されている、と、
   前記第２の加熱板に面する第２の冷却面を備える第２の冷却板と、を含み、
   前記第２の加熱板は第３の位置と第４の位置の間を前記第２の冷却板に対して移動可能であって、前記第４の位置で前記第２の冷却面から分離されている前記第４の面は前記第３の位置で前記第２の冷却面と接触する、ことを特徴とする請求項１に記載の射出成形装置。
5. 前記第２の加熱板は、さらに、前記加熱板に関して移動可能で、前記加熱板と前記第２の加熱板が前記成形のキャビティを形成するために、前記第１の面と前記第３の面相互に接触するように構成されることを特徴とする請求項４に記載の射出成形装置。
6. 射出成形方法であって、
   射出成形装置を供給し、該射出成形装置は、
   第１のキャビティ面を備える第１の金型と、第２の金型を含み、
   該第２の金型は、
   第１の面、この面と離れた第２の面、及び前記第１の面と前記第２の面の間に設置されて電熱ヒーターが挿入された溝と前記電熱ヒーターの空間に銅部材が充填され、該銅部材が前記電熱ヒーターと前記溝との間の熱伝達を促進するように形成された加熱板、この第１の面は前記第１のキャビティ面に対向する第２のキャビティ面を含み、前記電熱ヒーターは前記加熱板に熱を発生させるように設定される、と、
   前記加熱板に面する冷却面を備える冷却板と、を含み、
   型閉じ前に、前記加熱板を前記電熱ヒーターで加熱して射出成形に適切な温度に維持し、前記冷却板は冷却して、前記加熱板との接触の際に、前記加熱板を冷却させ得る状態を維持し、型閉じ後に、前記成形のキャビティに成形材料を注入し、
   注入中もしくは注入完了時点で電熱ヒーターの電源を遮断して、前記加熱板を前記冷却板で急速に冷却させながら射出成形する
   ことを特徴とする射出成形方法。
7. 前記第１のキャビティ面及び前記第２のキャビティ面の一つから、成形材料を分離するため、前記第１の金型に関して前記加熱板を移動すること、及び、前記加熱板の前記第２の面から、前記冷却面を分離するため、前記加熱板に関して前記冷却板を移動することを含むことを特徴とする請求項６に記載の射出成形方法。
8. 前記冷却板が、冷却液を通して循環させる管を含み、該管を通して冷却液を循環させることを含むことを特徴とする請求項６に記載の射出成形方法。
9. 前記電熱ヒーターのオフが前記成形のキャビティに前記成形材料を注入した後に生じることを特徴とする請求項６に記載の射出成形方法。
10. 前記電熱ヒーターのオフが前記成形のキャビティに前記成形材料を注入している間に生じることを特徴とする請求項６に記載の射出成形方法。

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