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JP4861877B2 - シート折り装置及びこれを備えた後処理装置並びに画像形成システム - Google Patents

シート折り装置及びこれを備えた後処理装置並びに画像形成システム Download PDF

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Description

本発明は、複写機、プリンタなどの画像形成装置から搬出されたシートを所定の折り目位置で折り合わせるシート折り装置及びこれを備えた後処理装置に係わり、一対の折りロールで束状のシートを折り合わせる折り機構の改良に関する。
一般に、複数枚に重ね合わせたシート束を所定の折り目位置で折り合わせる装置はシート折り装置として広く知られている。このような折り装置は単機能(スタンドアロン)装置として用いられている他、例えば画像形成装置の後処理装置にシート折りユニットとして組み込まれて使用されている。例えば複写機などの画像形成装置で画像形成されたシートを束状に部揃えして綴じ合わせ、このシート束を1/2位置或いは1/3位置で折り合わせて冊子状に製本仕上げする装置などに用いられている。
そこでシートを所定の折り目で折り合わせるシート折り機構としては一対の互いに圧接したロール間にシートを折り目位置から挿入することによって折り合わせる機構が比較的簡単な構造として広く採用されている。例えば特許文献1には画像形成装置からのシートを束状に部揃えし、この部揃えトレイにステープル手段を配置してシート中央部を綴じ合わせる。そしてこの中綴じしたシート束をロール対の間にフレード(折り板)で屈曲させて挿入し、これをロールで繰り出す際に折り目位置で折り合わせる機構が開示されている。また、同公報の図1で見られる様に、折り合わされたシート束はブレードにより挿入された方向に真っ直ぐ装置外へ排出される。
特開2001−2317号公報(図1、図6)
上述のように積層状に集積したシート束を互いに圧接した一対のローラ間に挟んで折り合わせる場合に、従来はこの一対のローラにニップしたシート束をニップ方向と直交する直線方向に搬出している。これは、通常折りロールはシートの幅長さより長い真円・円筒形状のロールで構成する関係で折り畳んだシート束をニップ方向と直交する真っ直ぐな経路から装置外のトレイに搬出しなければ皺折れなどが発生する為である。
例えば前掲特許文献1に見られるように、折り合わされたシート束を折りロールからニップ方向と直交する真っ直ぐな直線経路で装置外に搬出する場合には装置のレイアウト構成にスペース上の成約が及ぶ。例えば同公報に開示されている装置構成では折りロールを中心に前後にシートを保持するペーパガイドが必要となる。このため画像形成装置から水平方向に送られたシートを縦方向に湾曲させて立位姿勢で束状に集積し、このシート束を折りロールで折り合わせて搬出する際に、このロール対と直交する経路に排紙トレイを配置しなければならない。これは冊子状に折り合わせたシート束は容易に湾曲変形しない為、この折りロールから離れた位置、例えば装置上方或いは下方に排紙トレイを配置することが出来ない為である。
そこで折りロールからのシート束を強制的に排紙ローラとガイドなどで湾曲させて搬出することも試みられているが、シート束の表層シートに皺折れなどが発生する問題がある。これと同時に、シート束の先端部がガイド面を擦りながら湾曲変形して搬出されるため、厚紙などの腰の強いシート束では搬送負荷が大きくなり、ジャムの原因或いは必要以上の大容量の駆動モータを用いるなど、装置の大型化と製造コストが高くなる問題を抱えている。
そこで本発明者は、折り合わされたシート束をブレードにより挿入された方向に対し上方若しくは下方に湾曲した排出ガイドから排紙トレイに搬出する装置構成において、一対の折りロール自体をシート束が湾曲するように回転制御することによって下流側のカイド部材で湾曲させる上述の問題を解決し得るとの着想に至った。
従って本発明は、シート束を折り合わせた折りロールから装置上方或いは下方に配置した排紙トレイにシート束を棄損することなく円滑に搬出することが出来、以って装置レイアウトを省スペース、コンパクトに構成することが可能なシート折り装置の提供をその課題としている。
更に本発明は、画像形成装置から搬出されるシートを束状に部揃え集積して冊子状に折り合わせる画像形成システムをコンパクトで安価に提供することをその課題としている。
上記課題を達成するため本発明は次の構成を採用する。まず本発明に係わるシート折り装置は、シート束を折位置に保持するシート束支持手段と、前記折位置に配置され第1、第2の折りロールを有する折りロール手段と、前記折りロール手段のニップ位置にシート束を挿入する折りブレード手段と、前記折りロール手段で折り処理されたシート束を収容するスタック手段と、前記折りロール手段から前記スタック手段にシート束を案内する上向き又は下向きに湾曲した搬出ガイド手段と、前記第1、第2の折りロールを回転駆動するロール駆動手段と、前記折りブレード手段を待機位置から前記折りロールのニップ位置移動するブレード駆動手段と、前記ロール駆動手段と前記ブレード駆動手段を制御する駆動制御手段とを備える。
前記ロール駆動手段は、前記第1と第2の折りロールそれぞれに伝動状態と非伝動状態に切換え可能に構成し、前記駆動制御手段は、前記折りブレード手段でシート束を折りロール間に挿入する際は、前記第1、第2の折りロールを非伝動状態にしてシートに従動回転するように駆動制御し、その後、前記第1及び第2の折りロールを回転駆動すると共に、この駆動は前記搬出ガイド手段の湾曲方向の内側に位置する折りロールの周速度を外側に位置する折りロールの周速度より低速となるように駆動伝達するように構成する。
また、上記折りロール手段を構成する第1、第2の折りロールは互いに所定圧力で圧接し、このとき、各折りロールとシートとの摩擦係数は、シート相互間の摩擦係数より大きく設定し、上記折りブレード手段とシートとの摩擦係数は、シート相互間の摩擦係数より小さくなるように構成する。
上記ロール駆動手段は、駆動モータと、この駆動モータの回転を上記第1及び第2の折りロールに伝達する一方向回転クラッチとで構成する。そして上記駆動制御手段は、上記折りブレードを待機位置からニップ位置に移動する際に上記駆動モータを停止するか若しくは次のように構成する。
上記ロール駆動手段を、ロール駆動モータと、このロール駆動モータの回転を上記第1、第2の折りロールに伝達する伝動手段とで構成する。そして上記伝動手段は一方向回転クラッチを有すると共に、上記ロール駆動モータは第1、第2の折りロールの周速度を、上記折りブレード手段がニップ位置にシート束を挿入する速度より低速となるように構成する。そこで上記駆動制御手段は、上記折りブレード手段でシート束をニップ位置に挿入する際は上記一方向回転クラッチによって上記第1、第2の折りロールがそれぞれシート束に従動回転し、上記折りブレード手段がニップ位置に静止した状態で第1、第2折りロールによってシート束を上記搬出ガイド手段に向けて搬出するように構成する。
次に本発明に係わる後処理装置は、画像形成装置から搬出されるシートを部揃えして後処理する後処理装置であって、上記画像形成装置からのシートを所定の折位置に移送するシート搬入経路と、上記シート搬入経路に配置され順次給送されるシートを束状に部揃えするシート集積手段と、上記折位置に配置されたシート折り装置とから構成する。そして上記シート折り装置を上述のように構成する。尚、上記シート集積手段又はこのシート集積手段と上記折位置との間には折位置に至るシート束を綴じ合わせるステープル手段を配置する。
次に本発明に係わる画像形成システムは、順次シート上に画像形成する画像形成装置と、上記画像形成装置からのシートにステープル綴じ処理、スタンプ処理、パンチ処理などの後処理を施す後処理装置とから構成し、上記後処理装置は上述のように構成する。
本発明は、互いに圧接した第1、第2折りロールの下流側に配置する搬出ガイド手段を装置上方又は下方に湾曲させ、第1、第2折りロールのシート送り量(速度)をシート束が湾曲経路に倣うように異ならせたものであるから、折りロールから送り出すシート束は経路ガイドに沿うように自ずと湾曲する。これによって搬送負荷を軽減しスムーズにシートを搬出することが可能となる。従って冊子状に折り合わされたシート束が下流側の湾曲経路に詰まることも、搬出のための駆動負荷も著しく軽減され、装置を小型・コンパクトに構成することが出来る。
つまり、従来例えば円筒形状の折りロールでシートの幅方向全長をニップして搬出されるシート束はロール圧接方向と直交する姿勢で繰り出され、湾曲したガイドに突き当たって湾曲される際に皺折れ、ジャムなどが発生するのに対し、折りロールからシート束はガイドに倣う湾曲方向に繰り出される為、皺折れ、ジャムなどの発生が減少し、同時に駆動負荷を低減することとなる。
しかも、その為の構成は互いに圧接する折りロールの周速度を高低異ならせるのみで良く、至って簡単な構造で皺折れ、搬出ジャムの少ない装置を安価に提供することが可能である、などの顕著な効果を奏する。
以下図示の好適な実施の態様に基づいて本発明を詳述する。図1は本発明に係わる画像形成システムの全体構成を示し、図2は後処理装置の全体構成の説明図を、図3はシート折りユニットの詳細構成を示す説明図である。そこで図1に示す画像形成システムは画像形成装置Aと後処理装置Bで構成され、後処理装置Bにはユニットとしてシート折り装置Cが組み込まれている。以下順次説明する。
[画像形成装置の構成]
図1に示す画像形成装置Aは、給紙部1からシートを画像形成部2に送り、画像形成部2でシートに印刷した後、本体排紙口3からシートを搬出する。給紙部1は複数のサイズのシートが給紙カセット1a、1bに収納してあり、指定されたシートを1枚ずつ分離して画像形成部2に給送する。画像形成部2は例えば静電ドラム4と、その周囲に配置された印字ヘッド(レーザ発光器)5と現像器6と、転写チャージャ7と定着器8が配置され、静電ドラム4上にレーザ発光器5で静電潜像を形成し、これに現像器6でトナーを付着し、転写チャージャ7でシート上に画像を転写し、定着器8で加熱定着する。このように画像形成されたシートは本体排紙口3から順次搬出される。図示9は循環経路であり、定着器8から表面側に印刷したシートを、本体スイッチバック経路10を介して表裏反転した後、再び画像形成部2に給送してシートの裏面側に印刷する両面印刷の経路である。このように両面印刷されたシートは本体スイッチバック経路10で表裏反転された後本体排紙口3から搬出される。
図示11は画像読取装置であり、プラテン12上にセットした原稿シートをスキャンユニット13で走査し、図示しない光電変換素子で電気的に読み取る。この画像データは画像処理部で例えばデジタル処理された後、データ記憶部14に転送され、前記レーザ発光器5に画像信号を送る。また、図示15は原稿送り装置であり、スタッカ16に収容した原稿シートをプラテン12に給送するフィーダ装置である。
上記構成の画像形成装置Aには図11に示す制御部(コントローラ)が設けられ、コントロールパネル18から画像形成条件、例えばシートサイズ指定、カラー・モノクロ印刷指定、プリント部数指定、片面・両面印刷指定、拡大・縮小印刷指定などのプリントアウト条件が設定される。一方、画像形成装置Aには上記スキャンユニット13で読み取った画像データ或いは外部のネットワークから転送された画像データがデータ貯蔵部17に蓄積され、このデータ貯蔵部17から画像データはバッファメモリ19に転送され、このバッファメモリ19から順次レーザ発光器5にデータ信号が移送されるように構成されている。
上記コントロールパネル18からは画像形成条件と同時に後処理条件も入力指定される。この後処理条件は例えば「プリントアウトモード」「ステープル綴じモード」「シート束折りモード」などが指定される。そして画像形成装置Aは画像形成条件及び後処理条件に応じてシート上に画像形成する。この画像形成の態様を図5に基づいて説明すると、画像形成条件として「片面印刷」、後処理条件として「プリントアウトモード」又は「ステープル綴じモード」が設定されると、画像形成部2で指定されたシート上に所定の画像を形成し、このシートを本体スイッチバック経路10で表裏反転した後本体排紙口3に搬出する。
従って画像形成装置Aでは一連のシートを1ページからnページ目に順次画像形成する。後述する後処理装置Bでは1ページ目からフェースダウンの状態で搬出されたシートを受け取り、「プリントアウトモード」のときには後処理装置Bに配置した第1排紙トレイ21に順次積載収納し、「ステープル綴じモード」のときには後処理装置Bに配置された第1集積部(集積トレイ)29に積載収納する。そしてこのトレイ上に集積されたシートはジョブ終了信号で後述する端面綴じステープル装置33で綴じ合わされ、第1排紙トレイ21に収納される。
また、画像形成条件で両面印刷と2in1印刷が指定され、後処理として「シート束折りモード」が設定されると、図5に示すように画像形成装置Aでは最終ページがnページのときには、最初のシートの表面側に(n/2)ページ目の画像と(n/2+1)ページ目の画像を、その裏面側に(n/2−1)ページ目の画像と(n/2+2)ページ目の画像を形成して本体排紙口3から搬出する。すると後述する後処理装置Bはこのシートをシート搬入経路P1から第2集積部(集積ガイド)35bにシートを収納する。
次いで画像形成装置Aは次のシートの表面に(n/2−2)ページ目の画像と(n/2+3)ページ目の画像を印刷し、その裏面側に(n/2−3)ページ目の画像と、(n/2+4)ページ目の画像を印刷して本体排紙口3から搬出する。すると後処理装置Bはこのシートを先のシートの上に積み重ね集積する。このように後処理装置Bの集積トレイ構造に適合した順序で画像形成装置Aは画像形成する。このようなページ順序はデータ貯蔵部17からバッファメモリ19に画像データを転送する際に印刷順位を算出して印字ヘッド(レーザ発光器)5を制御する。
[後処理装置の構成]
上述の画像形成装置Aに連結された後処理装置Bは、画像形成装置Aの本体排紙口3から画像形成されたシートを受け入れ、(1)このシートを排紙トレイ21に収容するか(前述の「プリントアウトモード」)(2)本体排紙口3からのシートを束状に部揃えしてステープル綴じした後、排紙トレイ21に収納するか(前述の「ステープル綴じモード」)(3)本体排紙口3からのシートを束状に部揃えした後、冊子状に折り畳んで第2排紙トレイ22に収納(前述の「シート束折りモード」)するように構成されている。
このため、後処理装置Bは図2に示すようにケーシング20に上記第1排紙トレイ21と第2排紙トレイ22を備え、本体排紙口3に連なる搬入口23を有するシート搬入経路P1が設けられている。このシート搬入経路P1はケーシング20に略々水平方向の直線経路で構成されている。そしてこのシート搬入経路P1から分岐しシートを反転方向に移送する第1スイッチバック搬送路SP1と第2スイッチバック搬送路SP2が配置されている。そして第1スイッチバック搬送路SP1が経路下流側で、第2スイッチバック搬送路SP2が経路上流側でそれぞれシート搬入経路P1から分岐され、両搬送路は互いに距離を隔て対置に配置されている。
上記第2スイッチバック搬送路SP2には後述する集積ガイド35bが設けられ、この第2スイッチバック搬送路SP2でシートを所定の折位置Yに給送するシート処理経路が形成されている。
このような経路構成でシート搬入経路P1には搬入ローラ24と排紙ローラ25が配置され、これらのローラは正逆転可能な駆動モータM1(図示せず)に連結されている。またシート搬入経路P1には第2スイッチバック搬送路SP2にシートを案内する経路切換片27が配置されソレノイドなどの作動手段に連結されている。更にシート搬入経路P1には第2スイッチバック搬送路SP2に至るシートを一時的に滞留保持するバッファガイド26が設けられている。尚上記搬入口23と搬入ローラ24との間には画像形成装置Aからのシートにスタンプ(捺印手段)、パンチ(穿孔手段)などの後処理を施す後処理ユニット28が設けられている。
[第1スイッチバック搬送路SP1の構成]
上述したようにシート搬入経路P1の下流側(装置後端部)に配置された第1スイッチバック搬送路SP1は次のように構成されている。シート搬入経路P1にはその出口端に排紙ローラ25と排紙口25aが設けられ、この排紙口25aと段差を隔てた下方に第1集積部29が設けられている。この第1集積部29は排紙口25aからのシートを積載支持するトレイ(以下「集積トレイ29」という)で構成されている。この集積トレイ29の上方には正逆転ローラ30がトレイ上のシートと接する位置と離間した待機位置(図3鎖線位置)との間で昇降自在に配置されている。この正逆転ローラ30には正逆転モータM2が連結され集積トレイ29上にシートが進入する際は同図時計方向に回転し、シート後端がトレイ上に進入した後は反時計方向に回転するように制御される。従って上記集積トレイ29上に第1スイッチバック搬送路SP1が構成されている。図示31はキャタピラベルトであり、排紙ローラ25と一端プーリ側が圧接され、このプーリ軸31aを中心に先端プーリ側が集積トレイ29に垂下するように揺動自在に軸支持されている。図示30bは正逆転ローラ30と係合する従動ローラであり、集積トレイ29に設けられている。
以上の構成によって排紙口25aからのシートは集積トレイ29上に進入し正逆転ローラ30で第1排紙トレイ21に向って移送され、シート後端が排紙口25aから集積トレイ29上に進入した後は正逆転ローラ30を逆回転(図示反時計方向)させるとトレイ上のシートは排紙方向と逆方向に移送される。このときキャタピラベルト31は正逆転ローラ30と協働してシート後端を集積トレイ29に沿ってスイッチバック搬送することとなる。
上記集積トレイ29の排紙方向後端部には、シート後端を位置規制する後端規制部材32とステープル装置33が配置されている。図示のステープル装置33は端面綴じステープラで構成され、トレイ上に集積されたシート束の後端縁の1個所若しくは複数個所にステープル綴じする。また上記後端規制部材32はステープル綴じされたシート束を集積トレイ29の下流側に配置された第1排紙トレイ21に搬出する機能を兼用するため集積トレイ29に沿って排紙方向に往復動自在に構成されている。図示の後端規制部材32の搬出機構はシート束を把持するグリップ爪32aとシート後端を突き当て規制する後端規制面32bを備え、装置フレームに設けたガイドレールに沿って図示左右方向に移動可能に構成されている。図示34aはこの後端規制部材32を往復動する駆動アームであり、排紙モータM3に連結されている。
また上記集積トレイ29にはトレイ上に集積されたシートの幅方向を整合するサイド整合板34bが設けてあり、このサイド整合板34bはセンター基準でシートを整合するように左右(図3前後)一対の整合板で構成されシート中央に接近及び離反するように構成され図示しない整合モータM4に連結されている。
上述のように構成された第1スイッチバック搬送路SP1は前記「ステープル綴じモード」のときには排紙口25aからのシートを集積トレイ29上に部揃えし、このシート束を端面綴じステープラ33で後端縁の1個所又は複数個所をステープル綴じする。また前記「プリントアウトモード」のときには排紙口25aからのシートをスイッチバック搬送することなく、集積トレイ29に沿って送られたシートを正逆転ローラ30と従動ローラ30bとの間で第1排紙トレイ21に搬出する。このように図示のものはステープル綴じするシートを集積トレイ29と第1排紙トレイ21とでブリッジ支持することによって装置をコンパクトに構成することを特徴としている。
[第2スイッチバック搬送路の構成]
前記シート搬入経路P1から分岐された第2スイッチバック搬送路SP2の構成について説明する。この第2スイッチバック搬送路(シート処理経路)SP2は図4に示すようにケーシング20に略々鉛直方向に配置され、シート進入路35aと集積ガイド(集積ガイド手段;以下同様)35bと、スイッチバック進入路35cとから構成されている。そしてシート進入路35aと集積ガイド35bとは図示のように段差を形成して連接され、スイッチバック進入路35cは集積ガイド35bの後端側に連接されている。上記シート進入路35aには経路入口に搬送ローラ36が、経路出口に搬送ローラ37が配置されている。上記集積ガイド35bには中綴じステープル装置40と折りロール手段45が配置されている。以下順次これらの構成について説明する。
まず集積ガイド35bはシートの搬送をガイドするガイド部材で形成され、このガイド上にシートを積載収納するように構成されている。図示の集積ガイド35bは第2スイッチバック搬送路(シート処理経路)SP2の一部として構成され、ケーシング20の中央部に略々鉛直方向に配置されている。これによって装置を小型コンパクトに構成している。この集積ガイド35bは内部に最大サイズシートを収納する長さ形状に形成され、特に図示のものは後述する中綴じステープル装置40と折りロール手段45を配置する側に突出するように湾曲又は屈曲した形状に構成されている。
上記集積ガイド35bの搬送方向後端側には前述のシート進入路35aの出口端とオーバラップするスイッチバック進入路35cが連設されている。これは第2スイッチバック搬送路SP2の搬送ローラ37から送られる搬入(後続)シートの先端とこの集積ガイド35bに支持されている積載済(先行)シートの後端をオーバラップさせることによって集積するシートのページ順位を確保するためである。また集積ガイド35bにはシート先端を規制するシート先端規制手段38がガイド下流側に配置してある。
[シート先端規制手段の構成]
上記シート先端規制手段38は図12に示すように集積ガイド35bに沿って搬入されたシートの先端を係止する係止部材38aと、この係止部材38aに積載支持されたシート束を把持するグリップ部材38bで構成されている。このシート先端規制手段38は集積ガイド35bに沿って移動自在にガイドレール38gに支持されている。上記グリップ部材38bは係止部材38aに軸支持され、係止部材38aに支持されたシートをニップするようになっている。このグリップ部材38bには付勢スプリング38sと作動ソレノイド38Lが連結してあり、常時シートのグリップ解除方向に付勢スプリング38sが作用し、作動ソレノイド38Lに通電時にはシートをグリップして把持するようになっている。
このように構成されたシート先端規制手段38はシフト手段MSで図示Sh1とSh2とSh3との間で位置移動するように構成されている。シフト手段MSはステッピングモータ38Mと、このモータに連結したピニオン38pと、シート先端規制手段38に一体形成したラック歯車38rで構成され、ホームポジションセンサからの検知信号でステッピングモータ38Mを所定回転駆動することによってシート先端規制手段38を図示Sh1、Sh2、Sh3に移動するように構成されている。尚前記グリップ部材38bは作動ソレノイド38LをON、OFFすることによって集積ガイド35bに集積されたシート束を把持する。この場合シート先端規制手段38を上流側から下流側に移動する(Sh3→Sh1など)とき、作動ソレノイド38LをONしてシート束をグリップするように制御される。尚、シート先端を支持する係止部材38aと、これに支持されたシート束を把持すするグリップ部材38bとは図示のように一体に形成したが、それぞれ分離して個別に装置フレームに取り付けても良い。
そしてこのシフト手段MSはシート先端規制手段38を少なくとも図示位置Sh1、Sh2、Sh3の間で位置移動する。(1)シート進入路35aから集積ガイド35bにシートが進入する際は、集積ガイド35bに支持されたシート後端をスイッチバック進入路35cにバックさせるようにシート先端規制手段38を図示位置Sh3に位置移動し、(2)中綴じステープル装置40で綴じ合わせる際には集積ガイド35bに支持されたシートを綴じ位置Xに位置決めするようにシート先端規制手段38を図示位置Sh2に位置移動し、(3)折りロール手段45で折り合わせる際には集積ガイド35bに支持されたシートを折位置Yに位置決めするようにシート先端規制手段38を図示位置Sh1に位置移動する。
つまりシート先端規制手段38を図示位置Sh3に位置させると図13(b)に示すように集積ガイド35bに支持されたシート(束)の後端はスイッチバック進入路35cに進入し、この状態でシート進入路35aから送られる後続シートは確実に集積済みシートの上方に積み重ねられることとなる。またシート先端規制手段38を図示位置Sh2に位置させると図14(c)に示すように中綴じステープル装置40の綴じ位置Xに集積ガイド35bに支持されたシート(束)の中央を位置決めする。同様にシート先端規制手段38を図示位置Sh1に位置させると図14(d)に示すようにステープル綴じされ集積ガイド35bに支持されたシート束の中央を後述する折りロール手段45の折位置Yに位置決めするようになっている。従って図示位置Sh1、Sh2、Sh3はシートサイズ(搬送方向長さ)に応じてそれぞれ最適の位置に設定され、メモリーテーブルなどに予め準備して置く。
上記集積ガイド35bにはシート搬送方向下流側にシート側縁整合手段39が配置されている。このシート側縁整合手段39は集積ガイド35bに搬入されシート先端規制手段38に支持されたシートの幅方向位置を基準に合わせるように整合する。つまりシート先端規制手段38が前記Sh3のポジションに位置し、シート全体が集積ガイド35bに支持された状態でこのシート側縁を一対の整合板(シート側縁整合手段)39で幅寄せ整合する。図示の装置はシートをセンター基準で幅寄せ整合する関係でシート側縁整合手段39は左右一対の整合板で構成され、この一対の整合板がシートセンタを基準に等距離することによって集積ガイド35bに支持されたシート束を幅寄せ整合する。このためシート側縁整合手段39は図示しない整合モータM5に連結されている。
つまりシート側縁整合手段39はシート側縁と係合する一対の整合板と、この整合板を互いに接近・離反させる作動手段(上述の整合モータM5)とで構成されている。そしてこの整合モータM5は前述のシート先端規制手段38が集積ガイド35bに支持されたシートをシート綴じ位置X又は折位置Yに位置規制する状態で一対の整合板がシートを幅寄せ整合するように整合板を接近・離反するようになっている。
[中綴じステープル装置の構成]
上述の集積ガイド35bに沿って上流側に綴じ位置X、下流側に折位置Yが設定され、綴じ位置Xには中綴じステープル装置40が配置されている。この装置はドライバユニット40Aとアンビルユニット40Bで構成され、それぞれのユニットは集積ガイド35bを挟んで対向する位置に分離して構成されている。ドライバユニット40Aには針カートリッジが装着され、このカートリッジには帯状に連結された針が内蔵されている。そして上方の上死点と下方の下死点との間で上下動するドライバ部材によって先端の針をフォーマ部材でコの字状に折曲げ、次いでこの針をシート束に刺入するように構成されている。従ってドライバユニット40AにはドライブモータMとドライバ部材を上下動する駆動アームとこのアームを駆動する駆動カムなどが備えられている。
一方アンビルユニット40Bはシート束に刺入されたステープル針の先端を折り曲げる折曲溝(不図示)が設けられている。このように構成された中綴じステープル装置40はドライバユニット40Aとアンビルユニット40Bが分離して互いに対向するように構成され、両者の間をシート束が通過できるようになっている。従ってシート束の中央部、その他任意の位置をステープル綴じすることが可能となる。
[折りロール手段の構成]
上述の中綴じステープル装置40の下流側に配置された折位置Yにはシート束を折り合わせる折りロール手段45と、この折りロール手段45のニップ位置NPにシート束を挿入する折ブレード46が備えられている。折りロール手段45は図6(a)(b)に示すように互いに圧接した折りロール45a、45bで構成され、各ロールは略々最大シートの幅長さに形成されている。この一対の折りロール45a、45bは互いに圧接するように回転軸45ax、45bxを装置フレームの長溝に嵌合され、圧縮スプリング45aS、45bSで圧接方向に付勢されている。尚この折りロール45a、45bは少なくとも一方が圧接方向に移動可能に軸支持され、その一方に付勢スプリングを掛け渡す構造であっても良い。
上記一対の折りロール45a、45bはゴムローラなどの比較的摩擦係数の大きい材料で形成されている。これはゴムなどの軟質材によってシートを折曲げながら回転方向に移送する為であり、ゴム質材をライニング加工することによって形成しても良い。この折りロール手段45は図6(b)に示すような凹凸形状に形成されシート値幅方向にギャップ45gが形成してある。このギャップ45gは後述する折ブレード46の凹凸と一致するように配置してあり、折ブレード先端がロールニップ間に進入し易いように配慮してある。同時にこのギャップ45gはシート束を綴じ合わせるステープル綴じ個所と一致する幅位置に配置してある。つまり一対の互いに圧接した折りロール45a、45bにはシート幅方向に間隙(ギャップ45g)を有する凹凸形状に形成され、この間隙にシートのステープル綴じ個所と、同様に凹凸形状に形成した折ブレード46の刃先が進入するようになっている。
上述のように一対の折りロール45a、45bは前記集積ガイド35bの湾曲又は屈曲した突出側に位置し、集積ガイド35bに支持されたシート束に対して図9(a)に示す距離hを隔てた位置に配置されている。つまり集積ガイド35bに支持されたシート(束)とロール表面が接することのない位置に距離hを隔てて配置されている。そしてシート束を挟んで対向する位置にナイフエッジを有する折ブレード46が設けられている。この折ブレード46は図9(a)の待機位置から同図(d)のニップ位置(又はニップ位置の近傍)との間で往復動可能に装置フレームに支持されている。折ブレード46にはブレード駆動手段BMが連結されている。そして折ブレード46は集積ガイド35bに支持されたシート束から退避した待機位置から折りロール手段45の圧接間のニップ位置との間でブレード駆動モータM7で往復動するように構成されている。この折ブレード46は金属などの比較的摩擦係数の小さい材料で板状に形成され、その形状は図8に示すように先端は凹凸面に形成されている。このブレード先端は前述したように折りロール45a、45bのキャツプ45gに進入する形状に形成されている。
そこで図示のものは折りロール45a、45bとシートとの間の摩擦係数ν1、シート相互間の摩擦係数ν2、シートと折ブレード46との間の摩擦係数ν3との関係は「ν1>ν2>ν3」の関係に設定してある。従って図9(d)に示すシート束を折ブレード46で第1の折りロール45aと第2の折りロール45bとの間に挿入した状態では両折りロール45a、45bに作用する圧接力がロールとシート束とブレードに等しい力としてそれぞれに及ぶ。このとき摩擦係数が上記の関係に設定されているから、シート束はスムーズに繰り出し方向(同図左側)に送り出されることとなる。
[折りシート排紙経路の構成]
上述の折りロール手段45の下流側には搬出ガイド48が配置され、折りロール手段45で折り合わされたシート束はこの搬出ガイド48から第2排紙トレイ22に搬出収納される。本発明はこの搬出ガイド48を図4に実線で示すように装置下方に湾曲して形成するか、或いは図4に鎖線で示すように装置上方に湾曲して形成することを特徴としている。これは折りロール手段45のニップ方向と直交する方向にシート束を搬出する構成の場合には排紙トレイ22の設置位置が限られる。この制約によって例えば排紙トレイ22が装置底部に配置されるとシート束の取り出しに屈む作業が要求され、排紙トレイ22が装置上部に配置されると前述の第1排紙トレイ21と近接し、トレイからシート束を取り出す作業が困難となる。従ってこの第2排紙トレイ22はシートの取り出しが容易で、収納する最大ストック量が確保されるスペース(主にケーシング20の上下方向)が必要となる。
従って本発明は折りロール手段45からシート束を搬出する搬出ガイド48を装置上方或いは装置下方に湾曲させることを特徴としている。このとき折りロール手段45から冊子状に折り合わされたシートは容易に湾曲されず、駆動負荷が増大し、またシートジャムの原因となる問題が発生する。そこで本発明はこの問題を以下の構成によって解決している。
上記搬出ガイド48を装置下方に湾曲させる形態(以下「第1実施形態」という)について図4に従って説明する。搬出ガイド48はシート束を案内する一対の湾曲ガイド板48aと48bで構成し、この一対の湾曲ガイド板48a、48bは折りロール手段45のニップ方向と直交する方向(同図Y−Y線)に対して下方に曲率R1で湾曲するように配置されている。そしてこの湾曲ガイド板48a、48bの下流側に第2排紙トレイ22が配置されている。尚図示22Lは排紙トレイ22上に収納された折りシート(束)の押さえ部材である。
次に上記搬出ガイド48を装置上方に湾曲させる形態(以下「第2実施形態」という)について説明する。図4に鎖線で示すように搬出ガイド48はシート束を案内する一対の湾曲ガイド板48aと48bで構成され、この一対の湾曲ガイド板48a、48bは折りロール手段45のニップ方向と直交する方向(同図Y−Y線)に対して上方に曲率R2で湾曲するように配置されている。そしてこの湾曲ガイド板48a、48bの下流側に第2排紙トレイ22(不図示)が配置される。
本発明は、折りロール手段45の下流側に配置する搬出ガイド48を上記第1の実施形態か若しくは上記第2の実施形態に形成する。そして折りロール手段45を次のように回転制御することを特徴としている。後述する駆動制御手段は、上記折りロール手段45で折り合わせたシート束を搬出ガイド48に搬出する際、互いに圧接した第1の折りロール45aと第2の折りロール45bとのシート送り量を異ならせるように構成する。
このシート送り量は搬出ガイド48の湾曲方向内側に位置する折りロールの周速度を外側に位置する折りロールの周速度より低速に回転駆動する。つまり第1実施形態(図4実線)の場合は図4において湾曲内側に位置する第2の折りロール45bの周速度を湾曲外側に位置する第1の折りロール45aの周速度より低速に回転制御する。同様に第2実施形態(図4鎖線)の場合には図4において湾曲内側に位置する第1の折りロール45aの周速度を湾曲外側に位置する第2の折りロール48bの周速度より低速に回転制御する。
また、本発明にあって第1、第2の折りロール45a、45bの送り量を搬出ガイド48の湾曲に合わせて異ならせる方法としては(1)前述のように湾曲内側の折りロールの周速度を湾曲外側の折りロールの周速度より遅く設定するか、又は(2)湾曲内側の折りロールの回転量を湾曲外側の折りロールの回転量より小さく設定する。
上記(2)の方法について説明すると、折シートを搬出する際に後述する駆動制御手段は湾曲内側に位置する折りロールを間欠的に回転駆動し、湾曲外側に位置する折りロールを連続的に回転駆動するか、或いは第1、第2の折りロール45a、45bを間欠的に回転駆動する構成で、その間欠駆動長さ(時間)を外側に比べ内側を短く設定する。
このような制御によって図10(f)、(g)に示すように一対の折りロール45a、45b間から送り出されるシート束は内側ロールと外側ロールの送り量の差(速度差又は搬送量の差)によって層状の束シートは自ずと湾曲する。この送り量の差(速度差又は搬送量の差)によって生ずるシート束の湾曲を前述の搬出ガイド48の湾曲に倣わせるように設定する。これによって搬送ガイド48に沿って搬出するシート束の搬送負荷を著しく軽減することが可能となる。以下具体的な構成について説明する。
[折りロール手段の駆動手段の構成]
上記折りロール45a、45bはそれぞれがロール駆動手段に連結されている。図7(a)乃至(c)にその伝動機構を示すが、図示の伝動機構は(1)シート束を折ブレード46でロールニップ位置に挿入する際には第1、第2の折りロール45a、45bはブレードで挿入されるシートに従動して回転するようにクラッチ手段(後述のワンウェイクラッチ)45cが設けられていること、(2)第1、第2の折りロール45a、45bはシート束に付与する送り量が異なるように間欠的に駆動伝達(後述の電磁クラッチ45d)するように構成されていることを特徴としている。
図示のロール駆動手段RMは、図7(a)及び(c)に示すようにロール駆動モータM6と伝動機構(伝動手段)47Vとで構成されている。ロール駆動モータM6の回転軸と第1、第2の折りロール45a、45bの回転軸45ax、45bxとは伝動手段47Vで連結されている。図示47Xは伝動軸であり、ロール駆動モータM6に伝動ベルト(伝動手段)47Vで連結され、この伝動軸47Xと第1の折りロール45aの回転軸45ax及び第2の折りロール45bの回転軸45bxとがクラッチ手段(図示のものはワンウェイクラッチ)45cを介して連結されている。このクラッチ手段45cはワンウェイクラッチの他、電磁クラッチ、スベリ摩擦クラッチ(バネクラッチ)などでロール駆動モータM6の駆動回転を第1の折りロール45a及び第2の折りロール45bにON、OFF出来るように構成する。
図示のクラッチ手段45cはワンウェイクラッチで構成され、前記伝動軸47Xと伝動カラー47Zとの間に伝動軸47Xの回転を伝動カラー47Zに一方向のみ伝達するように構成されている。そしてこの伝動カラー47Zに第1の折りロール45aが歯車連結され、第2の折りロール45bはベルト連結されている。このとき第2の折りロール45bの回転軸45bxとベルトプーリとの間には電磁クラッチ45dが設けてあり、電磁クラッチ45dがONしているときのみ伝動軸47Xの回転を第2の折りロール45bに伝達するようになっている。このようにロール駆動モータM6にクラッチ手段(ワンウェイクラッチ)45cを介して連結された第1,第2の折りロール45a、45bにはロール駆動モータM6の回転の一方向のみが伝達され、同時に第1,第2の折りロール45a、45bはシート繰り出し方向に自由回転可能に構成されている。また第2の折りロール45bには電磁クラッチ45dを介して伝動軸47Xの回転が伝達されるようになっている。
従って第1、第2の折りロール45a、45bはロール駆動モータM6を停止した状態でニップ間に挿入されるシート束に追随して第1、第2の折りロール45a、45bは従動回転し、ロール駆動モータM6が駆動回転するとき、第1の折りロール45aは回転し、第2の折りロール45bは電磁クラッチ45dが「ON」のとき回転し、「OFF」のときには回転しないように構成されている。そこで駆動制御手段(後述の制御CPU61)はシート束が折ブレード46でロールニップ間に挿入されるときにはロール駆動モータM6を停止して第1、第2の折りロール45a、45bを従動回転させる(ワンウェイクラッチ45cの作用)。そしてシート束を折りロール手段45で搬出するときには第1の折りロール45aは連続回転させ、第2の折りロール45bは所定周期で間欠回転させる(電磁クラッチ45dの作用)。これによって第1、第2の折りロール45a、45bのシート送り量に差が生じ、搬出されるシート束は自ずと湾曲することとなる。
また上述の第2の折りロール45bの回転軸45bxと伝動ベルト47Vとの間には電磁クラッチ45dが設けられ、伝動軸47Xの回転をON・OFF選択的に回転軸45bxに伝達するように構成されている。以上の構成によって第1、第2の折りロール手段45a、45bでシート束を搬出させる際に、第1の折りロール45aは連続、第2の折りロール45bは電磁クラッチ45dのON・OFF制御で間欠的に回転駆動することが可能となる。
上述のロール駆動手段RMは第1の折りロール45aを連続、第2の折りロール45bを間欠回転させることによって第1、第2の折りロール45a、45bの「シート送り量を異ならせる」ようにする場合を示したが、これは第1、第2の折りロールをそれぞれ間欠回転駆動し、この場合の間欠送り量を異ならせるように構成しても良い。また、第1、第2ロールを連続回転し両者間の速度を異ならせても良い。
上述の第1、第2の折りロール45a、45bを連続回転し両者間の速度差制御について図7(b)に基づいて説明する。図示のロール駆動手段RMは、ロール駆動モータM6と伝動機構(伝動手段)49Vで構成されている。ロール駆動モータM6の回転軸と第1、第2の折りロール45a、45bの回転軸45ax、45bxとは伝動手段49Vで連結されている。図示49Xは伝動軸であり、ロール駆動モータM6に伝動ベルト(伝動手段)49Vで連結され、この伝動軸49Xと第1の折りロール45aの回転軸45ax及び第2の折りロール45bの回転軸45bxとが歯車減速機構Gで連結されている。そして回転軸45axと第1の折りロール45aとの間、及び回転軸45bxと第2の折りロール45bとの間にはそれぞれワンウェイクラッチ45cが内蔵されている。このワンウェイクラッチ45cは折りブレード46がシート束をロールニップ間に挿入する際に第1、第2の折りロール45a、45bを従動回転させる為である。
上記歯車減速機構Gはロール駆動モータM6の正逆回転を同一減速比で第1の折りロール45aに伝達し、第2の折りロール45bにはモータの正回転のときと逆回転のときとでは減速比が異なるように構成されている。この為第1の折りロール45aにはロール駆動モータM6の一方向の回転を歯車g1で減速伝達し、逆方向の回転をベルトV1で減速伝達する。そして歯車g1とベルトV1は第1の折りロール45aを同速で同一方向(図示矢視方向)に伝動するように構成されている。一方第2の折りロール45bにはロール駆動モータM6の一方向回転を歯車g2で伝達し、モータの逆方向の回転をベルトV2でそれぞれ減速して伝達する。そして歯車g2とベルトV2とは第2の折りロール45bを異なる周速度で同一方向に伝動するように構成されている。このときの第2の折りロール45bの周速度は第1の折りロール45aに対してロール駆動モータM6の正方向のときには同一速度、逆方向のときには低速度で回転するように構成されている。従って第1、第2の折りロール45a、45bはロール駆動モータM6の正逆回転で速度比が高低異なる周速度でそれぞれ同一方向に回転するように構成されている。
次に折ブレード46のブレード駆動手段BMの構成について説明すると、図8に示すように、前記折ブレード46は装置フレームにガイドレール46gでシート折り方向に移動自在に支持されている。そしてこの折ブレード46は前記集積ガイド35bに支持されたシートから退避した待機位置と前記折りロール45a、45bのニップ位置との間で往復動可能に支持されている。この折ブレード46を往復動するブレード駆動手段BMはブレード駆動モータM7と、その回転を伝動する伝動手段46Vとで構成され、図示のものは伝動ベルトで伝動回転軸46Xに伝動している。この伝動回転軸46Xには伝動ピニオン46Pが設けられ、折ブレード46に一体的に取り付けたラック歯車46Lと歯合されている。
従ってブレード駆動モータM7を正逆回転すると折ブレード46はガイドレール46gに沿って待機位置とニップ位置との間を往復動することとなる。この折ブレード46はシート幅方向にナイフエッジを有する板状部材で構成され、その先端は図示のように凹凸形状に形成されている。
[折りロール手段によるシート折り動作の説明]
次に上述の構成の折りロール手段45及び折ブレード46によるシート折り状態を図9(a)乃至図10(g)に基づいて説明する。まず前記集積ガイド35bに束状に支持されたシート束は図9(a)の状態でシート先端規制手段38に係止され、その折り目位置をステープル綴じされた状態で折位置Yに位置決めされる。このシート束のセット終了信号を得て、駆動制御手段(後述のシート折り動作制御部;以下同様)64dは、前記クラッチ手段45cをOFFする。図示のワンウェイクラッチの構成にあってはロール駆動モータM6を停止するか、又はモータを折ブレード46の移動速度より低速で回転する。これは後述するように折ブレード46でニップ位置に挿入するシート束によって第1,第2の折りロール45a、45bが従動回転する条件を作る為である。
そこで駆動制御手段64dは折ブレード46を待機位置からニップ位置(又はニップ位置の近傍)に向かって所定速度で移動する。この移動速度VBに対し折りロール45a、45bの回転周速度VRはゼロ又はVB>VRに設定されている。そこで図9(c)の状態にシート束は折り目位置を折ブレード46によって屈曲されロール間に挿入される。このとき第1の折りロール45aと第2の折りロール45bは折ブレード46によって移動するシートに追従して従動回転する。そして駆動制御手段64dはシート束が所定のニップ位置に到達する見込み時間の後、ブレード駆動モータM7を停止し、折ブレード46を同図(d)の位置で静止させる。これと前後して駆動制御手段64dはクラッチ手段45cをON状態に切換えて折りロール45a、45bを駆動回転する。するとシート束は繰り出し方向(同図左側)に送り出される。その後、駆動制御手段64dは同図(e)の状態に折りロール45a、45bによるシート束の繰り出しと並行してニップ位置に位置する折ブレード46を待機位置に向けて移動復帰させる。
次に駆動制御手段64dは、第1の折りロール45aと第2の折りロール45bの周速度/又は間欠送り量を異ならせる。これは図7(a)の構成にあっては電磁クラッチ45dをON・OFFさせて所定周期で第2の折りロール45bを間欠回転する。また図7(b)の構成にあってはロール駆動モータM6を逆転する。すると第2の折りロール45bの周速度VR2は第1の折りロール45aの周速度VR1より低速となる。そこでロール間から搬出されるシート束は図10(f)に示すように第2の折りロール側を内側に湾曲する。次いでシート束は図10(g)に示すように搬出ガイド48の湾曲カーブに倣ってスムーズに第2排紙トレイ22に向けて搬出されることとなる。尚上記図9(d)の状態から図10(f)に移行する過程で第1、第2の折りロール45a、45bを図9(e)に示すように同速度で回転しても良い。
このように折り合わされたシート束は、まず一対の折りロール45a、45b間に喰え込まれる際に、ロール表面と接するシートが回転するロールによってロール間に引き込まれることがない。つまり折りロール45a、45bは挿入される(押し込まれ)シートに追随(従動)して回転するため、ロールと接するシートのみが先に巻き込まれることがない。またこの挿入されるシートに折りロール45a、45bが追随して従動回転するため、ロール表面とこれと接するシートが擦れることがなく、画像擦れを招くことがない。
[制御構成の説明]
上述した画像形成システムの制御構成を図11のブロック図に従って説明する。図1に示す画像形成システムは画像形成装置Aの制御部(以下「本体制御部」という)50と後処理装置Bの制御部(以下「後処理制御部」という)60を備えている。本体制御部50は画像形成制御部51と給紙制御部52と入力部53を備えている。そしてこの入力部53に設けられたコントロールパネル18から「画像形成モード」「後処理モード」の設定を行う。画像形成モードは前述したように、プリントアウト部数、シートサイズ、カラー・モノクロ印刷、拡大・縮小印刷、両面・片面印刷、その他の画像形成条件を設定する。そして本体制御部50はこの設定された画像形成条件に応じて画像形成制御部51及び給紙制御部52を制御し、所定のシートに画像形成した後本体排紙口3からシートを順次搬出する。
これと同時にコントロールパネル18からの入力で後処理モードが設定される。この後処理モードは、例えば「プリントアウトモード」「ステープル綴じ仕上げモード」「シート束折り仕上げモード」等に設定される。そこで本体制御部50は後処理制御部60に後処理の仕上げモードとシート枚数、部数上方と綴じモード(1個所止綴じか2個所以上複数綴じか)情報を転送する。これと同時に本体制御部50は画像形成の終了毎にジョブ終了信号を後処理制御部60に転送する。
後処理制御部60は、指定された仕上げモードに応じて後処理装置Bを動作させる制御CPU61と、動作プログラムを記憶したROM62と、制御データを記憶するRAM63を備えている。このRAM63にはシート処理経路P2に移送するシートのサイズ(搬送方向長さ)に応じて前記シート先端規制手段38のシート係止位置Sh1、Sh2、Sh3の位置データが例えばデータテーブルなどで準備されている。そしてこの制御CPU61は、搬入口23に送られたシートの搬送を実行するシート搬送制御部64aと、シートの集積動作を実行するシート集積動作制御部64bと、シート綴じ処理を実行するシート綴じ処理動作制御部64cと、シートの束折り動作を実行するシート折り動作制御部64dを備えている。
上記シート搬送制御部64aは前述のシート搬入経路P1の搬送ローラ24、排紙ローラ25の駆動モータM1の制御回路に連結され、またこの経路に配置されたシートセンサS1からの検知信号を受信するように構成されている。また、上記シート集積動作制御部64bは、第1集積部(集積トレイ)29にシートを集積するために前記正逆転ローラ30の正逆転モータM2、後端規制部材32の排紙モータM3の駆動回路に結線されている。更に上記シート綴じ処理動作制御部64cは、第1集積部29の端面綴じステープル装置33と第2集積部(集積ガイド)35bの中綴じステープル装置40に内蔵された駆動モータMの駆動回路に結線されている。
上記シート折り動作制御部64dは、前記折りロール45a、45bを駆動回転するロール駆動モータM6の駆動回路と、前記クラッチ手段45cの制御回路に結線されている。またこのシート折り動作制御部64dは前述のシート進入路35aの搬送ローラ36、37及び集積ガイド35bのシート先端規制手段38を所定位置に移動制御するシフト手段MSの制御回路に結線され、これらの経路に配置したシートセンサから検知信号を受信するように結線されている。
上述のように構成された制御部は後処理装置Bに次の処理動作を実行させる。
「プリントアウトモード」
このモードでは画像形成装置Aは一連の文書を例えば第1ページから画像形成し、本体排紙口3から順次フェースダウンで搬出する。そこで後処理装置Bはシート搬入経路P1のバッファガイド26を図3上方に退避させ、経路切換片27を図3実線の状態に移動する。これによりシート搬入経路P1に送られたシートは排紙ローラ25に導かれる。そこで排紙口25aでシート先端を検出した信号でシート先端が集積トレイ29の正逆転ローラ30に到達する見込み時間の後、シート搬送制御部64aは正逆転ローラ30を上方待機位置からトレイ上に降下し、この正逆転ローラを図4時計方向に回転する。すると集積トレイ29上に進入したシートはこの正逆転ローラ30で第1排紙トレイ21に向けて搬出され、このトレイ上に収納される。このように順次後続するシートを第1排紙トレイ21に搬出し、このトレイ上に堆積収納する。
従ってこのプリントアウトモードでは画像形成装置Aで画像形成されたシートは後処理装置Bのシート搬入経路P1を経て、第1排紙トレイ21に収容され、例えばフェースダウンの姿勢で1ページから順次nページの順に上方に積載収納されることとなる。このモードでは前述の第1スイッチバック搬送路SP1と第2スイッチバック搬送路(シート処理経路)SP2にはシートは導かれない。
「ステープル綴じ仕上げモード」
このモードでは画像形成装置Aは前述のプリントアウトモードと同様に一連の文書を第1ページからnページの順に画像形成し、フェースダウンの状態で本体排紙口3から搬出する。そこで後処理装置Bは先のモードと同様にシート搬入経路P1のバッファガイド26を図3上方に退避させ、経路切換片27を図3実線の状態に移動する。これによりシート搬入経路P1に送られたシートは排紙ローラ25に導かれる。そこで排紙口25aでシート先端を検出した信号でシート先端が集積トレイ29の正逆転ローラ30に到達する見込み時間の後、シート搬送制御部64aは正逆転ローラ30を上方待機位置からトレイ上に降下し、この正逆転ローラを図4時計方向に回転する。次いでシート搬送制御部64aはシート後端が集積トレイ29上に搬入した見込み時間の後、正逆転ローラ30を図3反時計方向に回転駆動する。すると排紙口25aから進入したシートは第1スイッチバック搬送路SP1に沿って集積トレイ29上にスイッチバック搬送される。このシート搬送を繰り返すことによって集積トレイ29に一連のシートがフェースダウンの状態で束状に集積される。
尚上述の集積トレイ29上へのシートの集積の都度、制御CPU61はサイド整合板34bを動作させ集積するシートの幅方向位置を整合させる。次いで制御CPU61は画像形成装置Aからのジョブ終了信号で端面綴じステープル装置33を動作させ集積トレイ29上に集積されたシート束の後端縁を綴じ合わせる。このステープル動作の後、制御CPU61は束搬出手段を兼用する後端規制部材32を図3実線位置から同鎖線位置に移動する。するとステープル綴じされたシート束は第1排紙トレイ21上に搬出収納される。これによって画像形成装置Aで画像形成した一連のシートをステープル綴じして第1排紙トレイ21に収納することとなる。
「シート束折り仕上げモード」
このモードでは画像形成装置Aは例えば図5に従って説明した順序でシート上に画像形成し、後処理装置Bで冊子状に仕上げる。この為後処理装置Bはシート搬入経路P1のバッファガイド26を図3上方に退避させ、経路切換片27を図3実線の状態に移動する。これによりシート搬入経路P1に送られたシートは排紙ローラ25に導かれる。そこで制御CPU61はシートセンサS1でシート後端を検出した信号を基準にシート後端が経路切換片27を通過したタイミングで排紙ローラ25を停止し、同時に経路切換片27を図3破線位置に移動する。そして排紙ローラ25を逆転(図3反時計方向)させる。するとシート搬入経路P1に進入したシートは搬送方向を反転され、経路切換片27からシート進入路35aに導かれる。そしてこの経路に配置された搬送ローラ36、37で集積ガイド35bに案内される。
シート進入路35aから集積ガイド35bにシートが搬入されるタイミングで制御CPU61はシート先端規制手段38を最下端の位置Sh1に移動する(図13(a)の状態)。制御CPU61はこのシート先端規制手段38の位置を画像形成装置Aからのシートサイズ情報(搬送方向長さ)と前記RAM63に記憶された位置データとからシート長さに応じた最適の位置に移動する。するとシートはその全体が集積ガイド35bに支持される。この状態で制御CPU61は前述のシート側縁整合手段39を動作させシートを幅寄せ整合する。(尚この幅寄せ整合は最初のシートでは動作させなくても良く、またシート進入の都度動作させなくても良い)。
次いで制御CPU61はシート先端規制手段38をシート後端が前述のスイッチバック進入路35cに進入する位置Sh3に移動する。この状態を図13(b)に示すが制御CPU61はRAM63に記憶された位置データからシートの後端がスイッチバック進入路35cに進入する位置Sh3にシート先端規制手段38を移動する。すると集積ガイド35bに支持されたシート後端はスイッチバック進入路35cに後退する。この状態で後続するシートをシート進入路35aから集積ガイド35b上に送り、先行シートの上に後続シートを積み重ねる。そしてこの後続シートの搬入に合わせてシート先端規制手段38をSh3位置からSh1位置に移動する(図13(a)の状態)。
次いで制御CPU61は図13(a)の状態で先と同様にシート側縁整合手段39を動作させて搬入されたシートと集積ガイド上に支持されたシートを幅寄せ整合する。このような動作を繰り返すことによって画像形成装置Aで画像形成されたシートはシート進入路35aを経て集積ガイド35b上に部揃えされる。
次に制御CPU61はジョブ終了信号を受けるとシート先端規制手段38を前記位置Sh2に移動し、シート中央を綴じ位置Xに位置決めセットする。この状態を図14(c)に示すが、制御CPU61はシート先端規制手段38をSh2に移動した後、中綴じステープル装置40にステープル動作実行のコマンド信号を送る。するとステープル装置40はシート中央の1個所又は複数個所をステープル綴じする。
上記ステープル動作の完了信号で制御CPU61はシート先端規制手段38を前記位置Sh1に移動し、シート中央を折位置Yに位置決めセットする(図14(d)の状態)。そこで前述した図9(a)乃至図10(g)に示すシーケンスでシート束に折り処理を施し、このシート束を第2排紙トレイ22に搬出する。
尚、本発明にあって中綴じステープル装置40は前述の集積ガイド35b上の綴じ位置Xに配置する場合を示したが、シートの処理経路を集積ガイド、綴じ位置、折位置の順に配置し、集積ガイド手段、次いでステープル装置、その下流側にシート折り手段を配置する構成であっても良い。更にこの中綴じステープル装置40で綴じ処理することなくシート束を折り合わせて第2排紙トレイ22に搬出することも可能である。
本発明に係わる画像形成システムの全体説明図。 本発明に係わるシート折り装置を備えた後処理装置の全体説明図。 図2の後処理装置の一部を示す詳細説明図。 図2の後処理装置に組み込まれたシート折り装置の詳細説明図。 図1の装置における画像形成順序を示す説明図。 図4の折りロール手段の説明図であり、(a)は断面構造、(b)はシート幅方向平面の説明図。 折りロール手段の駆動機構の説明図であり、(a)は第1、第2の折りロールを間欠回転させる場合の態様を、(b)は第1、第2の折りロールの速度差を異ならせる態様をそれぞれ示す、(c)はワンウェイクラッチの構造説明図である。 折ブレードの駆動機構の説明図である。 図2の装置に於けるシート束折り動作の説明図であり、(a)はシート束を折位置に位置決めセットした状態図、(b)はシート束の折り動作の初期状態図、(c)はシート束を折りロール手段のニップ位置に挿入した状態図、(d)はシート束を折りロール手段で折り合わせる状態図、(e)は折りロールからシート束を搬出する初期状態図である。 図2の装置に於いて折りロールからシート束を搬出ガイドに向けて搬出する動作状態の説明図であり、(f)はシート束の先端部を搬出する状態図、(g)はシート束の後端部を搬出する状態図である。 図1のシステムに於ける制御構成の説明図。 図4の装置に於けるシート先端規制手段の構成を示す説明図。 図4の装置に於けるシート先端規制手段の動作状態説明図であり、(a)は集積ガイドに最初のシートが進入した状態、(b)は集積ガイドに後続シートが進入する状態図。 図4の装置に於けるシート先端規制手段の動作状態説明図であり、(c)は集積ガイドに集積されたシート束を綴じ位置に位置決めする状態図、(d)は集積ガイド集積されたシート束を折位置に位置決めする状態図。
符号の説明
A 画像形成装置
B 後処理装置
P1 シート搬入経路
SP1 第1スイッチバック搬送路
SP2 第2スイッチバック搬送路(シート処理経路)
MS シフト手段
21 第1排紙トレイ
22 第2排紙トレイ
22L 押さえ部材
23 搬入口
24 搬入ローラ
25 排紙ローラ
29 第1集積部(集積トレイ)
30 正逆転ローラ
33 端面綴じステープル装置
35a シート進入路
35b 集積ガイド(集積ガイド手段)
35c スイッチバック進入路
36 搬送ローラ
37 搬送ローラ
38 シート先端規制手段
40 中綴じステープル装置
45 折りロール手段
45a 第1の折りロール
45ax 回転軸
45b 第2の折りロール
45bx 回転軸
45c クラッチ手段
45d 電磁クラッチ
46 折ブレード
47V 伝動手段(伝動ベルト)
48 搬出ガイド
48a、48b 湾曲ガイド板
49V 伝動手段(伝動ベルト)
64d 駆動制御手段
RM ロール駆動手段
M6 ロール駆動モータ

Claims (8)

  1. シート束を折位置に保持するシート束支持手段と、
    前記折位置に配置され第1、第2の折りロールを有する折りロール手段と、
    前記折りロール手段のニップ位置にシート束を挿入する折りブレード手段と、
    前記折りロール手段で折り処理されたシート束を収容するスタック手段と、
    前記折りロール手段から前記スタック手段にシート束を案内する上向き又は下向きに湾曲した搬出ガイド手段と、
    前記第1、第2の折りロールを回転駆動するロール駆動手段と、
    前記折りブレード手段を待機位置から前記折りロールのニップ位置に移動するブレード駆動手段と、
    前記ロール駆動手段と前記ブレード駆動手段を制御する駆動制御手段と、
    を備え、
    前記ロール駆動手段は、前記第1と第2の折りロールそれぞれに伝動状態と非伝動状態に切換え可能に構成され、
    前記駆動制御手段は、
    前記折りブレード手段でシート束を折りロール間に挿入する際は、前記第1、第2の折りロールを非伝動状態にしてシートに従動回転するように駆動制御し、
    その後、前記第1及び第2の折りロールを回転駆動すると共に、この駆動は前記搬出ガイド手段の湾曲方向の内側に位置する折りロールの周速度を外側に位置する折りロールの周速度より低速となるように駆動伝達することを特徴とするシート折り装置。
  2. 前記折りロール手段を構成する第1、第2の折りロールは互いに所定圧力で圧接され、各折りロールとシートとの摩擦係数は、シート相互間の摩擦係数より大きく設定され、
    前記折りブレード手段とシートとの摩擦係数は、シート相互間の摩擦係数より小さくなるように構成されていることを特徴とする請求項に記載のシート折り装置。
  3. 前記ロール駆動手段は、駆動モータと、この駆動モータの回転を前記第1及び第2の折りロールに伝達する一方向回転クラッチとで構成され、
    前記駆動制御手段は、前記折りブレードを待機位置からニップ位置に移動する際に前記駆動モータを停止することを特徴とする請求項1又は2に記載のシート折り装置。
  4. 前記ロール駆動手段は、ロール駆動モータと、このロール駆動モータの回転を前記第1、第2の折りロールに伝達する伝動手段とで構成され、
    前記伝動手段は一方向回転クラッチを有すると共に、前記ロール駆動モータは第1、第2の折りロールの周速度を、前記折りブレード手段がニップ位置にシート束を挿入する速度より低速となるように構成され、
    前記駆動制御手段は、
    前記折りブレード手段でシート束をニップ位置に挿入する際は前記一方向回転クラッチによって前記第1、第2の折りロールがそれぞれシート束に従動回転し、
    前記折りブレード手段がニップ位置に静止した状態で第1、第2の折りロールによってシート束を前記搬出ガイド手段に向けて搬出するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシート折り装置。
  5. 画像形成装置から搬出されるシートを部揃えして後処理する後処理装置であって、
    前記画像形成装置からのシートを所定の折位置に移送するシート搬入経路と、
    前記シート搬入経路に配置され順次給送されるシートを束状に部揃えするシート集積手段と、
    前記折位置に配置されたシート折り装置と、
    を備え、
    前記シート折り装置は請求項1乃至の何れかの項に記載の構成を備えていることを特徴とする後処理装置。
  6. 前記シート集積手段又はこのシート集積手段と前記折位置との間には折位置に至るシート束を綴じ合わせるステープル手段が配置されていることを特徴とする請求項に記載の後処理装置。
  7. 前記シート搬入経路には第1シート集積手段と第2シート集積手段とが配置され、
    前記第1シート集積手段にはシート束の端縁を綴じ合わせる端面綴じステープル手段と綴じ処理後のシート束を収納する排紙トレイが連接され、
    前記第2シート集積手段には前記折位置に至るシート束の中央を綴じ合わせる中綴じステープル手段と綴じ処理後のシート束を前記折位置に案内するシート束搬送経路が連接されていることを特徴とする請求項に記載の後処理装置。
  8. 順次シート上に画像形成する画像形成装置と、
    前記画像形成装置からのシートにステープル綴じ処理、スタンプ処理、パンチ処理などの後処理を施す後処理装置とから構成され、
    前記後処理装置は請求項乃至の何れかの項に記載の構成を備えていることを特徴とする画像形成システム。
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