[システム構成]
図1は、本発明を適用したレイアウト設計支援システムの一つの実施形態を示すブロック図である。この図1に示すように、本実施形態のレイアウト設計支援システム100は、コンピュータ上に実現された、インタフェース部110、レイアウト編集部120、記憶部130、評価計算部140、CAD変換部150、から構成されている。各部110,120,130,140,150の詳細は次の通りである。
インタフェース部110は、データ入力部111と、データ出力部112から構成されている。ここで、データ入力部111は、ユーザの操作に応じた各種指示とデータをコンピュータに入力するマウスやキーボード等の入力装置であり、データ出力部112は、データ入力部111で入力されたデータや記憶部130に格納されているデータ、レイアウト編集部120、評価計算部140、CAD変換部150で処理された結果をユーザに対して表示または出力するディスプレイ、プリンタ等の出力装置である。すなわち、インタフェース部110は、コンピュータとユーザとの間のやり取りを行う部分であり、一般的に「ユーザインタフェース」等と呼ばれる部分である。
レイアウト編集部120は、インタフェース部110にレイアウト設計データ編集用の画面を表示させると共に画面に対して入力される編集指示を受け取り、編集指示に応じてレイアウト設計データの編集を行う手段である。本実施形態において、レイアウト編集部120は、レイアウト設計データを、建屋データ、機器配置データ、機器接続要素データ、機器接続経路データ、利用者指定範囲データ、という5つのデータ種別に分類して、各データ種別のデータをそれぞれ独立に編集する。
ここで、「建屋データ」は建屋の通り芯と配置に関するデータであり、「機器配置データ」は機器の配置に関するデータである。また、「機器接続要素データ」と「機器接続経路データ」は、機器の物理的な接続に関する「機器接続データ」をさらに分類したものであり、「機器接続要素データ」は、機器の物理的な接続要素自体(配管・ケーブルなど)の構成に関するデータであり、「機器接続経路データ」は、機器の接続要素の経路となる付随的な要素(ラック・トレンチなど)の構成に関するデータである。また、「利用者指定範囲データ」は、何らかの目的で利用者から指定された範囲(物量集計範囲やCADデータ変換範囲など)に関するデータである。
レイアウト編集部120は、これら5つのデータ種別のデータ、すなわち、建屋データ、機器配置データ、機器接続要素データ、機器接続経路データ、利用者指定範囲データ、をそれぞれ独立に編集する個別編集部として、建屋データ編集部121、機器配置データ編集部122、機器接続要素データ編集部123、機器接続経路データ編集部124、利用者指定範囲データ編集部125を備えている。
これらの個別編集部121〜125は、インタフェース部110により表示させるレイアウト設計データ編集用の画面として、それぞれ、レイアウト設計データの編集内容をレイアウト図形描画する描画画面と、それに対応付けられた制御画面を有する。ここで、制御画面は、レイアウト設計データの編集対象項目に関する入力・選択表示欄または操作用画像要素を表示してユーザの操作に応じた編集指示とデータを入力する画面であり、この制御画面で得た情報を対応する描画画面に送ってそのレイアウト図形描画に反映させるように構成されている。
なお、本明細書中において、「操作用画像要素」は、操作ボタンやカーソル、入力窓などの、入力や選択を行うための操作単位となる個々の画像要素を意味している。また、「入力・選択表示欄」または「選択表示欄」は、入力や選択を行うと共にその内容を表示する機能部単位を意味しており、特定の機能を実現するための操作ボタンやカーソル、入力窓、項目名表示などを含む広い概念である。また、
レイアウト編集部120はまた、評価計算起動部126、出力形式切替部127、表示範囲変更部128、画面切替部129を備えている。ここで、評価計算起動部126は、個別編集部121〜125の制御画面または描画画面中に表示される入力・選択表示欄または操作用画像要素を介して入力される指示に応じて、評価計算部140に評価計算処理を開始させる手段である。
出力形式切替部127は、個別編集部121〜125の制御画面または描画画面中に表示される入力・選択表示欄または操作用画像要素を介して入力される指示に応じて、CAD変換部150を制御し、描画画面での出力形式を2次元CAD図面化または3次元CADモデル化させる手段である。
表示範囲変更部128は、個別編集部121〜125の制御画面または描画画面中に表示される入力・選択表示欄または操作用画像要素を介して入力される指示に応じて、描画画面で表示する建屋および配置を切り替え、かつ、描画画面の拡大・縮小を行う手段である。
画面切替部129は、個別編集部121〜125の制御画面または描画画面中に表示される入力・選択表示欄または操作用画像要素を介して入力される指示に応じて、制御画面および描画画面の切替を行う手段である。
なお、このようなレイアウト編集部120は、具体的には、コンピュータのメインメモリとそれに記憶されたレイアウト設計編集用として特化されたプログラム、そのプログラムによって制御されるCPU、等により実現される。
記憶部130は、レイアウト編集部120の個別編集部121〜125で編集された建屋データ、機器配置データ、機器接続要素データ、機器接続経路データ、利用者指定範囲データ、の編集結果を個別に格納するデータベースとして、建屋データベース131、機器配置データベース132、機器接続要素データベース133、機器接続経路データベース134、利用者指定範囲データベース135を備えている。
この場合、記憶部130の各データベース131〜135におけるレイアウト設計データの具体的な格納方式は、例えば、スプレッドシート方式、データベース方式、テキストファイル方式などを用いることができる。すなわち、レイアウト設計データの格納方式は、データフィールド名称などの形式がレイアウト編集部120に適合しており、レイアウト編集部120で読み込むことができる限り、任意の格納方式を採用可能である。
なお、このような記憶部130は、コンピュータの各種のメモリや補助記憶装置等により実現される。
評価計算部140は、予め設定されたアルゴリズムによりレイアウト設計データの状態値計算または繰り返し最適計算を含む評価計算処理を行い、得られた計算結果をインタフェース部に画面表示させる手段である。この評価計算部140は、比較部141とアニメーション部142を備えている。
ここで、比較部141は、記憶部130に格納された過去のレイアウト設計データを実績データとして読み込み、当該実績データを含む複数のレイアウト設計データに対して評価計算を行い、その計算結果をグラフ形式などの比較対照形式でインタフェース部110に画面表示させる手段である。また、アニメーション部142は、レイアウト編集部120から出力されるレイアウト設計データのログデータのレイアウト図形描画を、インタフェース部110に連続的に画面表示させる手段である。
なお、このような評価計算部140は、具体的には、コンピュータのメインメモリとそれに記憶された評価計算用として特化されたプログラム、そのプログラムによって制御されるCPU、等により実現される。また、評価計算部140を実現するプログラムは、独立のプログラムでもよいが、レイアウト編集部120を実現するプログラムの一部として組み込んでもよい。
CAD変換部150は、2次元CADの機器図面シンボルに関するデータと3次元CADの機器モデルに関するデータを用いて、レイアウト設計データを2次元CAD図面または3次元CADモデルに変換してインタフェース部110に画面表示させる手段である。本実施形態において、CAD変換部150は、レイアウト設計支援システム100の外部に存在する既存の2次元CAD機器図面シンボルデータベース160と3次元CAD機器モデルデータベース170から必要なCADデータを取得するようになっている。また、変形例として、レイアウト設計支援システム100内に予めCADデータを用意してもよい。
なお、このようなCAD変換部150は、具体的には、コンピュータのメインメモリとそれに記憶されたCAD変換用として特化されたプログラム、そのプログラムによって制御されるCPU、等により実現される。また、CAD変換部150を実現するプログラムは、独立のプログラムでもよいが、レイアウト編集部120を実現するプログラムの一部として組み込んでもよい。
[レイアウト編集処理の概略]
図2は、本実施形態に係るレイアウト設計支援システム100によるレイアウト編集処理の概略を示すフローチャートである。なお、本発明において、レイアウト編集部120、評価計算部140、CAD変換部150は、インタフェース部110に制御画面や描画画面などを画面表示させると共に、画面中に表示される編集対象項目に関する入力・選択表示欄や操作ボタンなどの操作用画像要素に対する設計者の操作を介してインタフェース部110により入力される各種指示やデータを受け取るものである。
このようなインタフェース部110の動作や画面中に表示される操作用画像要素とそれに対する設計者の操作等は、インタフェース部110を通じた一般的な対話的入出力処理である。そのため、以下には、説明の簡略化の観点からそのような一般的な対話的入出力処理に関する説明を適宜省略し、レイアウト編集部120、評価計算部140、CAD変換部150などを動作主体とした特徴的な処理に着目して説明する。
図2に示すように、レイアウト編集処理において、レイアウト編集部120により、個別編集対象となる5つのデータ種別が画面表示され、それに対して、特定のデータ種別の選択指示が入力されると(S201のYES)、レイアウト編集部120は、目的プラントのレイアウト設計に対して、当該データ種別の個別編集用の画面を表示する。すなわち、当該データ種別の個別編集部121〜125により、当該データ種別のデータに対する個別編集用の制御画面および描画画面を画面表示する(S202)。
表示された制御画面に対して編集指示が入力されると(S203のYES)、当該データ種別の個別編集部121〜125は、当該編集指示に従ってレイアウト設計データを編集し、得られた編集結果を描画画面に送ってそのレイアウト図形描画に反映させると共に、当該データ種別のデータベース131〜135に格納する(S204)。
また、レイアウト編集途中において、評価計算指示が入力された場合(S205のYES)には、レイアウト編集部120の評価計算起動部126により評価計算部140を起動し、評価計算部140により評価計算処理を行う(S206)。
すなわち、評価計算部140は、評価計算処理用の制御画面を画面表示して、この制御画面に対して入力された指示に従い、予め設定されたアルゴリズムによりレイアウト設計データの状態値計算または繰り返し最適計算を含む評価計算処理を行い、得られた計算結果を画面表示する。
具体的に、評価計算処理用の制御画面に対して、例えば、比較指示が入力された場合には、評価計算部140は、比較部141により、記憶部130に格納された過去のレイアウト設計データを実績データとして読み込み、当該実績データを含む複数のレイアウト設計データに対して評価計算を行い、その計算結果をグラフ形式などの比較対照形式で画面表示する。また、経過指示が入力された場合には、アニメーション部142により、レイアウト編集部120から出力されるレイアウト設計データのログデータのレイアウト図形描画を連続的に画面表示する。
また、レイアウト編集途中において、CAD変換指示が入力された場合(S207のYES)には、レイアウト編集部120の出力形式切替部128によりCAD変換部150を制御してCAD変換処理を行わせる。すなわち、CAD変換部150により、描画画面での出力形式を2次元CAD図面化または3次元CADモデル化させる(S208)。
なお、図2中には記載していないが、レイアウト編集途中において、表示範囲変更指示や画面切替指示が入力された場合には、レイアウト編集部120の表示範囲変更部128や画面切替部129により表示変更や画面切替を行う。
レイアウト編集部120は、当該データ種別の個別編集処理の終了指示が入力されるまでは(S209のNO)、当該データ種別の個別編集処理を継続する(S203〜S208)。また、個別編集処理の終了指示が入力された場合(S209のYES)に、次のデータ種別の選択指示が入力された場合には、新たなデータ種別の個別編集処理を行う。
最終的に、個別編集処理の終了指示(S209のYES)に続いて、編集終了指示が入力された時点(S210のYES)で、レイアウト編集部120は、一連のレイアウト編集処理を終了する。
[基本的な作用効果]
以上のような本実施形態によれば、基本的に次のような作用効果が得られる。
まず、建屋の通り芯と配置に関する建屋データ、機器の配置に関する機器配置データ、機器の接続に関する機器接続データ、および機器の配置または接続を制限する利用者指定範囲に関する利用者指定範囲データ、などの詳細かつ適切に分類した具体的なレイアウト設計データの編集を支援することにより、施工を見据えたレイアウトの詳細な設計を支援できる。したがって、設計者は、施工に適合した詳細なレイアウト設計を効率よく行うことができ、正確な物量集計やコスト計算を行うことができるため、設計者の負荷が低減される。
特に、建屋の通り芯と配置に関する設定や、物理的な機器接続に関する設定ができるため、より施工に適合したレイアウト設計が可能となる。また、機器接続データについては、さらに、機器の物理的な接続要素事態の構成に関する機器接続要素データと、機器の接続要素の経路となる付随的な要素の構成に関する機器接続経路データに分類しているため、設計者は、配管・ケーブルなどの接続要素自体の検討とは別に、ラック・トレンチなどの諸条件を考慮した具体的なルート設計の詳細な検討を行うことができる。したがって、設計者は、より施工に適合した詳細なレイアウト設計を効率よく行うことができ、より正確な物量集計やコスト計算を行うことができるため、設計者の負荷がさらに低減される。
また、分類した各データ種別のデータを、個別の制御画面を用いて編集することから、データ種別に特化した最適な画面構成を行うことが可能であるため、設計者は、レイアウト設計データを、データ種別毎に効率よく詳細に検討できる。したがって、設計者は、より施工に適合した詳細なレイアウト設計を効率よく行うことができ、より正確な物量集計やコスト計算を行うことができるため、設計者の負荷がさらに低減される。
また、詳細かつ適切に分類したレイアウト設計データを用いることにより、設計者は、2次元CAD図面または3次元CADモデルを使用しなくても、汎用的な簡易図形を使用するだけで、詳細な検討による詳細なレイアウト設計が可能である。したがって、この点からも、設計者の負荷が低減される。
その一方で、レイアウト設計データを2次元CAD図面または3次元CADモデルに随時変換して画面表示できることから、設計者は、設計結果だけでなく設計途中においても、レイアウトを2次元CAD図面や3次元CADモデルにより空間的に容易に把握できるため、実質的に2次元CAD図面または3次元CADモデルを使用したレイアウト設計と同様の効果が得られる。
また、評価計算処理を随時行い、実績データの比較やレイアウト経過の図形描画を連続的にアニメーション表示できることから、設計者は、設計結果だけでなく設計途中においても、レイアウト設計データの比較参照やレイアウト経過のアニメーション表示を行うことで、レイアウト設計作業の経過を随時確認して評価可能である。また、繰り返し最適計算によって最適解を表示できることから、設計者は、最適解を確認しながらレイアウトを検討できる。したがって、このような評価計算処理の点からもレイアウト設計を支援可能であるため、設計者の負荷がさらに低減される。
[レイアウト編集処理の詳細]
以下には、本実施形態のレイアウト設計支援システムによる上記のレイアウト編集処理の詳細についてより具体的に説明する。
[建屋データ編集処理]
図3は、建屋データ編集部121による建屋データ編集処理用の描画画面の画像表示例を示す図であり、(a)は建屋通り芯データ編集用の描画画面300a、(b)は建屋配置データ編集用の描画画面300bをそれぞれ示す図である。
図3の(a)に示すように、建屋通り芯データ編集用の描画画面300aは、矩形で表現された建屋310、建屋310のY方向通り芯ラベル321とその通り芯直線322およびY座標323、建屋310のX方向通り芯ラベル331とその通り芯直線332およびX座標333を有する。この描画画面300aにおいて、編集状態にある通り芯は、強調表示される。
図3の(a)中では、一例として、建屋310と「X2」のX方向通り芯ラベル331とその通り芯直線332およびX座標333が編集状態にあり、太い線で強調表示された場合を示している。なお、本明細書中において、「強調表示」は、線の太さや色分け、点滅などの任意の方式により、周囲とは異なる形式で視覚的に強調して表示することを意味する用語である。
図3の(b)に示すように、建屋配置データ編集用の描画画面300bは、矩形で表現されたレイアウト全範囲(敷地エリア全体)340、矩形で表現された建屋310、建屋310が強調表示の場合に円で表示されるXY最大座標点351、XY最小座標点352を有する。図3の(b)中では、一例として、大小2つの建屋310A,310Bが表示され、大きい方の建屋310Aが編集状態にあり、太い線で強調表示され、この建屋310AのXY最大座標点351、XY最小座標点352が表示された場合を示している。
図4は、建屋データ編集部121による建屋データ編集処理用の制御画面の機能構成例を示す図であり、(a)は建屋通り芯データ編集用の制御画面400a、(b)は建屋配置データ編集用の制御画面400bをそれぞれ示している。
図4の(a)に示すように、建屋通り芯データ編集用の制御画面400aはまず、建屋の通り芯に関する建屋通り芯データを編集する機能を選択して機能変更する通り芯データ編集選択表示欄411を有する。建屋通り芯データ編集用の制御画面400aはまた、通り芯名を表示し、選択し、また名称変更する通り芯名選択表示欄412と、通り芯名選択表示欄412で指定された通り芯の直行方向を表示し、かつ修正する通り芯直行方向選択表示欄413と、通り芯名選択表示欄412で指定された通り芯の原点からのオフセット位置を表示し、かつ修正する通り芯オフセット値選択表示欄414を有する。
建屋通り芯データ編集用の制御画面400aはまた、図3の(a)に示すような描画画面300a上で、通り芯名選択表示欄412で指定された通り芯を、修正、追加、削除するための通り芯修正ボタン415、通り芯追加ボタン416、および通り芯削除ボタン417を有する。ここで、通り芯修正ボタン415は、指定された通り芯を、通り芯直行方向選択表示欄413と通り芯オフセット値選択表示欄414で設定された内容により修正する手段である。
建屋通り芯データ編集用の制御画面400aはまた、この制御画面400a上で編集された通り芯の位置や寸法に関するデータを取得し、建屋通り芯データの編集結果として建屋データベース131に反映させる通り芯データ更新ボタン418を有する。
図4の(b)に示すように、建屋配置データ編集用の制御画面400bはまず、建屋の配置に関する建屋配置データを編集する機能を選択して機能変更する建屋配置データ編集選択表示欄421を有する。建屋配置データ編集用の制御画面400bはまた、建屋名を表示し、選択し、また名称変更する建屋名選択表示欄422と、建屋名選択表示欄422で指定された建屋の配置情報を表示し、かつ修正する建屋配置選択表示欄423と、建屋配置選択表示欄423で表示された建屋の配置情報の基準点が配置の最小値と最大値のいずれであるかを表示し、かつ修正する建屋配置基準点選択表示欄424を有する。
建屋配置データ編集用の制御画面400bはまた、図3の(b)に示すような描画画面300b上で、建屋名選択表示欄422で指定された建屋を、修正、追加、削除するための建屋修正ボタン425、建屋追加ボタン426、および建屋削除ボタン427を有する。ここで、建屋修正ボタン425は、指定された建屋を、建屋配置選択表示欄423と建屋配置基準点選択表示欄424で設定された内容により修正する手段である。
建屋配置データ編集用の制御画面400bはまた、この制御画面400b上で編集された建屋の位置や寸法に関するデータを取得し、建屋配置データの編集結果として建屋データベース131に反映させる建屋配置データ更新ボタン428を有する。
建屋データ編集部121は、建屋通り芯データ編集用と建屋配置データ編集用として、以上のような個別の描画画面および制御画面を用いて個別のデータ編集処理を行う。そのため、設計者は、建屋の通り芯に関するデータと建屋の配置に関するデータを、それぞれ効率よく詳細に検討できる。したがって、設計者は、より施工に適合した詳細なレイアウト設計を効率よく行うことができ、より正確な物量集計やコスト計算を行うことができるため、設計者の負荷がさらに低減される。
[機器配置データ編集処理]
図5は、機器配置データ編集部122による機器配置データ編集処理用の描画画面の画像表示例を示す図であり、(a)は機器配置データ編集用の描画画面500を示す図、(b)は機器配置データ編集用の描画画面500中におけるデータ編集作業の一例を示す図である。
図5の(a)に示すように、機器配置データ編集用の描画画面500は、矩形や円形で表現された機器510と、矩形や円形で表現された機器の干渉禁止エリア範囲520と、矩形や円形で表現された機器の騒音エリア範囲530を有する。このうち、干渉禁止エリア範囲520と騒音エリア範囲530は、特定の機器にのみ存在する属性であるが、図5の(a)中では、一例として、1つの矩形の機器510Bについて、干渉禁止エリア範囲520Bと騒音エリア範囲530Bが存在する場合を示している。
この描画画面500において、編集状態にある機器510は、強調表示される。機器510はまた、強調表示の場合に表示される付随要素として、名称ラベル541と、円で表示される配置点542と、配置方向を表現する配置方向矢印543を有する。
図5の(a)中では、一例として、寸法の異なる4つの矩形の機器510A〜510Dと、1つの円形の機器510Eが表示され、中央に配置された1つの矩形の機器510Bが編集状態にあり、太い線で強調表示され、この機器510Bの名称ラベル541、配置点542、配置方向矢印543が表示された場合を示している。なお、図5の(b)に示すように、各機器510は、配置点542を中心に回転可能である。
図6は、機器配置データ編集部122による機器配置データ編集処理用の制御画面の機能構成例を示す図であり、(a)は機器配置データ編集用の制御画面600a、(b)は機器属性データ編集用の制御画面600bをそれぞれ示している。
図6の(a)に示すように、機器配置データ編集用の制御画面600aはまず、機器名を表示し、選択し、また名称変更する機器名選択表示欄611と、機器名選択表示欄611で指定された機器の属性に関する機器属性データを編集する機能を選択して機器属性データ編集用の制御画面600bを表示させる機器属性編集選択表示欄612を有する。
機器配置データ編集用の制御画面600aはまた、機器名選択表示欄611で指定された機器の配置位置と配置角度を表示し、かつ修正する機器配置選択表示欄613と、機器名選択表示欄611で指定された機器の形状とその形状寸法を表示し、かつ修正する機器形状寸法選択表示欄614と、機器名選択表示欄611で指定された機器が建屋に従属する場合、その建屋名を登録する従属先建屋選択表示欄615を有する。
機器配置データ編集用の制御画面600aはまた、機器名選択表示欄611で指定された機器と関連する2次元CAD機器図面シンボルまたは3次元機器モデルを選択してそのシンボル名またはモデル名を表示するCAD機器選択表示欄616を有する。このCAD機器選択表示欄616は、制御画面600a上で出力形式切替部127の機能を実現する手段であり、CAD変換部150を制御して、図5の(a)に示すような描画画面500上に2次元CAD機器図面シンボルまたは3次元機器モデルを表示させる。
機器配置データ編集用の制御画面600aはまた、図5の(a)に示すような描画画面500上で、機器名選択表示欄611で指定された機器を、修正、追加、削除するための機器修正ボタン617、機器追加ボタン618、および機器削除ボタン619を有する。ここで、機器修正ボタン617は、指定された機器を、機器属性データ編集用の制御画面600b、機器配置選択表示欄613、機器形状寸法選択表示欄614、および従属先建屋選択表示欄615で設定された内容により修正する手段である。
機器配置データ編集用の制御画面600aはまた、表示範囲をレイアウト全範囲(敷地エリア全体)とするか、あるいは、建屋範囲とするかのいずれかを選択するとともに、その表示範囲の表示角度を変更する表示範囲選択表示欄620を有する。ここで、表示範囲選択表示欄620は、制御画面600a上で表示範囲変更部128の機能を実現する手段であり、例えば、図7に示すようなレイアウト全範囲の描画画面700aと、建屋範囲の描画画面700bとの間における表示範囲の切替、および建屋範囲の描画画面700b,700cの表示角度変更を行うようになっている。
図7のレイアウト全範囲の描画画面700aは、矩形や円形で表現された機器710と、矩形で表現された建屋範囲720を有する。図7では、一例として、レイアウト全範囲内に、寸法の異なる4つの矩形の機器710A〜710Dと、1つの円形の機器710Eが表示され、そのうちの3つの機器710A〜710Cが、建屋範囲720内に配置されており、さらに、そのうちの1つの機器710Aが建屋範囲720の境界線をまたぐ形で配置され、機器710Aの約半分が建屋範囲720の外にはみ出している場合を示している。
この場合に、建屋範囲の描画画面700b,700cにおいて、機器710Aは、その建屋範囲720からのはみ出し部分がトリムされ、建屋範囲720内の部分のみが、トリム後の機器730Aとして表示されている。そのため、設計者は、レイアウト全範囲の描画画面700aと建屋範囲の描画画面700bとの切替を適宜行い、両者を比較することにより、機器710Aが建屋範囲720の外にはみ出しており、機器または建屋の配置変更が必要であることを容易に理解できる。
また、機器配置データ編集部122または表示範囲変更部128によって、当該機器730Aを強調表示したり、あるいは、当該機器730Aが建屋範囲720に収まらないことや、機器または建屋の配置変更が必要であることをメッセージなどで通知・警告するようにしてもよい。そのような通知・警告を行うことにより、設計者に対して合理的な機器配置の検討を促すことができる。
再び図6の(a)を参照すれば、機器配置データ編集用の制御画面600aはまた、この制御画面600a上で編集された機器の位置や寸法に関するデータを取得し、機器配置データの編集結果として機器配置データベース132に反映させる機器配置データ更新ボタン621を有する。
図6の(b)に示すように、機器属性データ編集用の制御画面600bはまず、機器名選択表示欄611で指定された機器について、物量・納期・製作者・コストなどの製品情報を表示し、かつ修正する製品情報選択表示欄631を有する。機器属性データ編集用の制御画面600bはまた、機器名選択表示欄611で指定された機器について、干渉禁止エリアに関する寸法情報を表示し、かつ修正する干渉禁止エリア情報選択表示欄632と、機器名選択表示欄611で指定された機器について、騒音の影響するエリアに関する寸法情報または騒音の音圧レベルに関する情報を表示し、かつ修正する騒音情報選択表示欄633を有する。機器属性データ編集用の制御画面600bはまた、機器名選択表示欄611で指定された機器について、最適化計算に必要な制約条件の情報を表示し、かつ修正する制約条件情報選択表示欄634を有する。
機器配置データ編集部122は、機器配置データ編集用と機器属性データ編集用として、以上のような個別の制御画面および共通の描画画面を用いて個別のデータ編集処理を行う。そのため、設計者は、機器配置に関するデータと各機器の属性に関する詳細データとを、それぞれ効率よく詳細に検討できる。したがって、設計者は、より施工に適合した詳細なレイアウト設計を効率よく行うことができ、より正確な物量集計やコスト計算を行うことができるため、設計者の負荷がさらに低減される。
なお、図6に示すような制御画面600a,600bによる機器配置データの編集処理の結果は、制御画面600a中の機器配置データ更新ボタン621の操作により、更新された機器配置データとして、機器配置データベース132に格納される。
図8は、機器配置データベース132に格納された機器配置データを読み込み、図5に示すような描画画面500上に機器を表示する場合の表示処理の流れを示すフローチャートである。この図8に示すように、機器の表示は、機器配置データベース132中における機器のレコード単位のループ処理(LOOP)として次のように行われる。
まず、機器配置データベース132中から、レコード順に、各機器に関するレコードを読み込み(S801)、当該機器のレコード中に登録された建屋名を読み込む(S802)。ここで、表示範囲として建屋範囲が指定されている場合(S803のYES)には、当該機器がその指定された建屋範囲内に配置されている場合(S804のYES)にのみ、当該機器の長さ・幅・高さ・配置角度を用いて、機器形状を生成する(S805)。また、表示範囲として建屋範囲が指定されていない場合(S803のNO)には、そのまま、当該機器形状を生成する(S805)。
また、当該機器の機器名が、機器名選択表示欄611で指定された機器名である場合(S806のYES)には、図5の(a)中における機器510Bと同様に当該機器の強調表示を行うと共に、当該機器について検討が必要な、干渉禁止エリア範囲520Bや騒音エリア範囲530Bなどの可視化エリアを表示する(S807)。
当該機器配置データ中に登録された全ての機器に関するレコードについて以上のループ処理を繰り返した後、未表示の機器がなくなった時点で処理を終了する。なお、機器配置データ編集処理の途中に制御画面600a上で機器の追加・修正・削除が行われた場合の描画画面500の変更表示においては、当該機器について機器配置データベース132を更新した後、当該機器のレコードについてのみ上記のループ処理を行う。
[機器接続要素データ編集処理]
図9は、機器接続要素データ編集部123による機器接続要素データ編集処理用の描画画面の画像表示例を示す図であり、(a)は機器接続要素データ編集用の描画画面900を示す図、(b)は機器接続要素データ編集用の描画画面900中におけるデータ編集作業の一例を示す図である。
図9の(a)に示すように、機器接続要素データ編集用の描画画面900は、矩形や円形で表現された機器910と、機器910間を接続する矢印で表現される機器接続要素920を有する。ここで、機器接続要素920は、機器同士を接続するだけでなく、建屋同士の接続、機器と建屋との接続を行う要素である。また、編集状態にある機器接続要素920は、強調表示されるが、機器接続要素920により接続された機器910の配置点911や配置方向矢印912も併せて表示される。
なお、図9の(b)に示すように、機器接続要素920の接続点は、機器の配置方向における前方931、後方932、左側933、右側934の4箇所から選択される。図9の(a)中では、一例として、3つの機器910B〜910Dが表示され、そのうちの機器910Bを上流接続機器、機器910Dを下流接続機器として、機器910Bの左側と機器910Dの右側とが機器接続要素920で接続された場合を示している。
また、変形例として、機器の前後左右の4箇所だけでなく、機器毎に任意の接続点を設定してもよい。例えば、機器910の接続点を描画画面上で指定すれば、当該接続点の座標位置は、機器配置データから算出できる。
いずれの場合でも、機器910の接続点を選択することにより、その座標位置に基づいて、機器接続要素920の位置や寸法を設定することができ、したがって、配管・ケーブルなどの配置や長さを設定することができる。
図10は、機器接続要素データ編集部123による機器接続要素データ編集処理用の制御画面の機能構成例を示す図であり、(a)は機器接続要素データ編集用の制御画面1000a、(b)は接続属性データ編集用の制御画面1000bをそれぞれ示している。
図10の(a)に示すように、機器接続要素データ編集用の制御画面1000aはまず、接続名を表示し、選択し、また名称変更する接続名選択表示欄1011と、接続名選択表示欄1011で指定された接続の属性に関する接続属性データを編集する機能を選択して接続属性データ編集用の制御画面1000bを表示させる接続属性編集選択表示欄1012を有する。
機器接続要素データ編集用の制御画面1000aはまた、接続名選択表示欄1011で指定された接続の様式(配管・ケーブルなど)を表示し、かつ修正する接続様式選択表示欄1013と、接続名選択表示欄1011で指定された接続の接続レベルを表示し、かつ修正する接続レベル選択表示欄1014を有する。機器接続要素データ編集用の制御画面1000aはまた、接続名選択表示欄1011で指定された接続について、上流接続機器の名称と接続ポート、下流接続機器の名称と接続ポートを表示し、かつ修正する接続先機器選択表示欄1015と、接続名選択表示欄1011で指定された接続が他の接続と干渉可能か否かを選択する干渉可否選択表示欄1016を有する。
機器接続要素データ編集用の制御画面1000aはまた、図9の(a)に示すような描画画面1000a上で、接続名選択表示欄1011で指定された機器接続要素を、修正、追加、削除するための接続修正ボタン1017、接続追加ボタン1018、接続削除ボタン1019を有する。ここで、接続修正ボタン1017は、指定された接続を、接続属性データ編集用の制御画面1000b、接続様式選択表示欄1013、接続レベル選択表示欄1014、接続先機器選択表示欄1015、および干渉可否選択表示欄1016で設定された内容により修正する手段である。
機器接続要素データ編集用の制御画面1000aはまた、表示範囲をレイアウト全範囲(敷地エリア全体)とするか、あるいは、建屋範囲とするかのいずれかを選択するとともに、その表示範囲の表示角度を変更する表示範囲選択表示欄1020を有する。ここで、表示範囲選択表示欄1020は、制御画面1000a上で表示範囲変更部128の機能を実現する手段であり、前述した図7に示すようなレイアウト全範囲の描画画面700aと、建屋範囲の描画画面700bとの間における表示範囲の切替、および建屋範囲の描画画面700b,700cの表示角度変更を行うようになっている。
機器接続要素データ編集用の制御画面1000aはまた、この制御画面1000a上で編集された機器接続要素の位置や寸法に関するデータを取得し、機器接続要素データの編集結果として機器接続要素データベース133に反映させる機器接続要素データ更新ボタン1021を有する。
図10の(b)に示すように、接続属性データ編集用の制御画面1000bはまず、接続名選択表示欄1011で指定された接続について、断面の幅・高さ・重量・コストなどの製品情報を表示し、かつ修正する製品情報選択表示欄1031を有する。接続属性データ編集用の制御画面1000bはまた、接続名選択表示欄1011で指定された接続について、最適化計算に必要な制約条件の情報を表示し、かつ修正する制約条件情報選択表示欄1032を有する。接続属性データ編集用の制御画面1000bはまた、接続名選択表示欄1011で指定された接続の接続経路名とその制御点(ノード)の情報を表示し、かつ修正する接続経路名選択表示欄1033を有する。
機器接続要素データ編集部123は、機器接続要素データ編集用と接続属性データ編集用として、以上のような個別の制御画面を用いて個別のデータ編集処理を行う。そのため、設計者は、機器接続要素に関するデータと各接続の属性に関する詳細データとを、それぞれ効率よく詳細に検討できる。したがって、設計者は、より施工に適合した詳細なレイアウト設計を効率よく行うことができ、より正確な物量集計やコスト計算を行うことができるため、設計者の負荷がさらに低減される。
なお、図10に示すような制御画面1000a,1000bによる機器接続要素データの編集処理の結果は、制御画面1000aの機器接続要素データ更新ボタン1021の操作により、更新された機器接続要素データとして、機器接続要素データベース133に格納される。
図11は、機器接続要素データベース133に格納された機器接続要素データを読み込み、図9に示すような描画画面900上に機器接続要素を表示する場合の表示処理の流れを示すフローチャートである。この図11に示すように、機器接続要素の表示は、機器接続要素データベース133中における機器接続要素のレコード単位のループ処理(LOOP)として次のように行われる。
まず、機器接続要素データベース133中から、レコード順に、各機器接続要素に関するレコードを読み込み(S1101)、当該機器接続要素のレコード中に登録された接続先機器名と接続ポート、接続経路名とノードを読み込む(S1102)。ここで、表示範囲として建屋範囲が指定されている場合(S1103のYES)には、当該機器接続要素がその指定された建屋範囲内に配置されている場合(S1104のYES)にのみ、当該機器接続要素の接続先機器名・接続ポートを用いて、機器接続要素の形状を生成する(S1105)。また、表示範囲として建屋範囲が指定されていない場合(S1103のNO)には、そのまま、当該機器接続要素形状を生成する(S1105)。
また、当該機器接続要素の接続名が、接続名選択表示欄1011で指定された接続名である場合(S1106のYES)には、図9の(a)中における機器接続要素920と同様に当該機器接続要素の強調表示を行う(S1107)。
当該機器接続要素データ中に登録された全ての機器接続要素に関するレコードについて以上のループ処理を繰り返した後、未表示の機器接続要素がなくなった時点で処理を終了する。なお、機器接続要素データ編集処理の途中に制御画面1000a上で機器接続要素の追加・修正・削除が行われた場合の描画画面900の変更表示においては、当該機器接続要素について機器接続要素データベース133を更新した後、当該機器接続要素のレコードについてのみ上記のループ処理を行う。
[機器接続経路データ編集処理]
図12は、機器接続経路データ編集部124による機器接続経路データ編集処理用の描画画面1200の画像表示例を示す図である。
図12に示すように、機器接続経路データ編集用の描画画面1200は、矩形や円形で表現された機器1210と、機器1210間を接続する機器接続要素1220と、機器接続要素1220の経路となる矩形で表現された機器接続経路1230を有する。この描画画面1200において、編集状態にある機器接続経路1230は、強調表示される。また、機器接続経路1230は、強調表示の場合に表示される付随要素として、座標移動可能な制御点(ノード)1231を有しており、制御点1231の位置の選択により、機器接続経路1230が設定されるようになっている。
図12中では、一例として、2つの機器1210B,1210Dが表示され、機器1210Bを上流接続機器、機器1210Dを下流接続機器として、機器1210Bの左側と機器1210Dの右側とが機器接続要素1220で接続され、この機器接続要素1220が機器接続経路1230を経由する場合を示している。
図13は、機器接続経路データ編集部124による機器接続経路データ編集処理用の制御画面の機能構成例を示す図であり、(a)は機器接続経路データ編集用の制御画面1300a、(b)は接続経路属性データ編集用の制御画面1300bをそれぞれ示している。
図13の(a)に示すように、機器接続経路データ編集用の制御画面1300aはまず、接続経路名を表示し、選択し、また名称変更する接続経路名選択表示欄1311と、接続経路名選択表示欄1311で指定された接続経路の属性に関する接続経路属性データを編集する機能を選択して接続経路属性データ編集用の制御画面1300bを表示させる接続経路属性編集選択表示欄1312を有する。
機器接続経路データ編集用の制御画面1300aはまた、接続経路名選択表示欄1311で指定された接続経路の様式(ラック・トレンチなど)を表示し、かつ修正する接続経路様式選択表示欄1313と、接続経路名選択表示欄1311で指定された接続経路の制御点名を表示し、かつ修正する制御点名選択表示欄1314を有する。
機器接続経路データ編集用の制御画面1300aはまた、接続経路名選択表示欄1311と制御点名選択表示欄1314で指定された接続経路の制御点(ノード)の座標を表示し、かつ修正する制御点座標選択表示欄1315と、制御点座標選択表示欄1315の座標を通り芯からのオフセット表記にするか絶対座標にするかを選択する座標表記選択表示欄1316を有する。
機器接続経路データ編集用の制御画面1300aはまた、接続経路名選択表示欄1311と制御点名選択表示欄1314で指定された接続経路の制御点の先行ノードと後続ノードを指定する前後関係選択表示欄1317と、接続経路名選択表示欄1311と制御点名選択表示欄1314で指定された接続経路の制御点(ノード)が建屋に従属する場合、その建屋名を登録する従属先建屋選択表示欄1318を有する。
機器接続経路データ編集用の制御画面1300aはまた、図12に示すような描画画面1200上で、接続経路名選択表示欄1311で指定された接続経路を、修正、追加、削除するための接続経路修正ボタン1319、接続経路追加ボタン1320、接続経路削除ボタン1321を有する。ここで、接続経路修正ボタン1319は、指定された接続経路を、接続経路属性データ編集用の制御画面1300b、接続経路様式選択表示欄1313、制御点名選択表示欄1314、制御点座標選択表示欄1315、座標表記選択表示欄1316、前後関係選択表示欄1317、および従属先建屋選択表示欄1318で設定された内容により修正する手段である。
機器接続経路データ編集用の制御画面1300aはまた、表示範囲をレイアウト全範囲(敷地エリア全体)とするか、あるいは、建屋範囲とするかのいずれかを選択するとともに、その表示範囲の表示角度を変更する表示範囲選択表示欄1322を有する。ここで、表示範囲選択表示欄1322は、制御画面1300a上で表示範囲変更部128の機能を実現する手段であり、前述した図7に示すようなレイアウト全範囲の描画画面700aと、建屋範囲の描画画面700bとの間における表示範囲の切替、および建屋範囲の描画画面700b,700cの表示角度変更を行うようになっている。
機器接続経路データ編集用の制御画面1300aはまた、この制御画面1300a上で編集された機器接続経路の位置や寸法に関するデータを取得し、機器接続経路データの編集結果として機器接続経路データベース134に反映させる機器接続経路データ更新ボタン1323を有する。
図13の(b)に示すように、接続経路属性データ編集用の制御画面1300bはまず、接続経路名選択表示欄1311で指定された接続経路について、断面の幅・高さ・重量・コストなどの製品情報を表示し、かつ修正する製品情報選択表示欄1331を有する。接続経路属性データ編集用の制御画面1300bはまた、接続経路名選択表示欄1311で指定された接続経路について、最適化計算に必要な制約条件の情報を表示し、かつ修正する制約条件情報選択表示欄1332を有する。
機器接続経路データ編集部124は、機器接続経路データ編集用と接続経路属性データ編集用として、以上のような個別の制御画面を用いて個別のデータ編集処理を行う。そのため、設計者は、機器接続経路に関するデータと各接続経路の属性に関する詳細データとを、それぞれ効率よく詳細に検討できる。したがって、設計者は、より施工に適合した詳細なレイアウト設計を効率よく行うことができ、より正確な物量集計やコスト計算を行うことができるため、設計者の負荷がさらに低減される。
なお、図13に示すような制御画面1300a,1300bによる機器接続経路データの編集処理の結果は、制御画面1300aの機器接続経路データ更新ボタン1323の操作により、更新された機器接続経路データとして、機器接続経路データベース134に格納される。
図14は、機器接続経路データベース134に格納された機器接続経路データを読み込み、図12に示すような描画画面1200上に機器接続経路を表示する場合の表示処理の流れを示すフローチャートである。この図14に示すように、機器接続経路の表示は、機器接続経路データベース134中における機器接続経路のレコード単位のループ処理(LOOP)として次のように行われる。
まず、機器接続経路データベース134中から、レコード順に、各機器接続経路に関するレコードを読み込み(S1401)、当該機器接続経路のレコード中に登録された建屋名を読み込む(S1402)。ここで、表示範囲として建屋範囲が指定されている場合(S1403のYES)には、当該機器接続経路がその指定された建屋範囲内に配置されている場合(S1404のYES)にのみ、当該機器接続経路のノードの座標を用いて、ノードの形状を生成する(S1405)。また、表示範囲として建屋範囲が指定されていない場合(S1403のNO)には、そのまま、当該ノード形状を生成する(S1405)。
次に、当該機器接続経路のノードとその先行ノードに相当するノードを接続し、機器接続経路の幅・高さに応じた機器接続経路形状を生成する(S1406)。また、当該機器接続経路の接続経路名が、接続経路名選択表示欄1311で指定された接続経路名である場合(S1407のYES)には、図12中における機器接続経路1230と同様に当該機器接続経路の強調表示を行う(S1408)。
当該機器接続経路データ中に登録された全ての機器接続経路に関するレコードについて以上のループ処理を繰り返した後、未表示の機器接続経路がなくなった時点で処理を終了する。なお、機器接続経路データ編集処理の途中に制御画面1300a上で機器接続経路の追加・修正・削除が行われた場合の描画画面1200の変更表示においては、当該機器接続経路について機器接続経路データベース134を更新した後、当該機器接続経路のレコードについてのみ上記のループ処理を行う。
[利用者指定範囲データ編集処理]
図15は、利用者指定範囲データ編集部125による利用者指定範囲データ編集処理用の描画画面1500の画像表示例を示す図である。
図15に示す利用者指定範囲データ編集処理用の描画画面1500は、矩形や円形で表現された機器1510と、矩形で表現された利用者指定範囲1520を有する。この描画画面1500において、編集状態にある利用者指定範囲1520は、強調表示される。さらに、利用者指定範囲1520はまた、強調表示の場合に表示される付随要素として、XYZ最大座標点1521とXYZ最小座標点1522を有する。
図15中では、一例として、3つの矩形の機器1510B〜1510Dが表示され、そのうちの2つの機器1510C,1510Dが利用者指定範囲1520内に配置されており、さらに、そのうちの1つの機器1510Dが利用者指定範囲1520の境界線をまたぐ形で配置され、機器1510Dの約半分が利用者指定範囲1520の外にはみ出している場合を示している。
図16は、利用者指定範囲データ編集部125による利用者指定範囲データ編集処理用の制御画面1600の機能構成例を示す図である。
図16に示すように、利用者指定範囲データ編集処理用の制御画面1600はまず、利用者指定範囲名を表示し、選択し、また名称変更する利用者指定範囲名選択表示欄1611と、利用者指定範囲名選択表示欄1611で指定された利用者指定範囲の属性情報を表示し、修正する利用者指定範囲属性情報選択表示欄1612を有する。
利用者指定範囲データ編集処理用の制御画面1600はまた、利用者指定範囲名選択表示欄1611で指定された利用者指定範囲を細分化した構成単位エリアの番号を表示し、かつ修正する単位エリア番号選択表示欄1613と、利用者指定範囲名選択表示欄1611で指定された利用者指定範囲の最小座標と最大座標を表示し、かつ修正する最小・最大座標選択表示欄1614を有する。
利用者指定範囲データ編集処理用の制御画面1600はまた、利用者指定範囲の最小座標と最大座標を、通り芯からのオフセット表記にするか絶対座標にするかを選択する座標表記選択表示欄1615と、利用者指定範囲名選択表示欄1611と単位エリア番号選択表示欄1613で指定された利用者指定範囲が建屋に従属する場合、その建屋名を登録する従属先建屋選択表示欄1616を有する。
利用者指定範囲データ編集処理用の制御画面1600はまた、図15に示すような描画画面1500上で、利用者指定範囲名選択表示欄1611と単位エリア番号選択表示欄1613で指定された利用者指定範囲を、修正、追加、削除するための利用者指定範囲修正ボタン1617、利用者指定範囲追加ボタン1618、利用者指定範囲削除ボタン1619を有する。ここで、利用者指定範囲修正ボタン1617は、指定された利用者指定範囲を、利用者指定範囲属性情報選択表示欄1612、最小・最大座標選択表示欄1614、座標表記選択表示欄1615、従属先建屋選択表示欄1616で設定された内容により修正する手段である。
利用者指定範囲データ編集処理用の制御画面1600はまた、表示範囲をレイアウト全範囲(敷地エリア全体)とするか、あるいは、建屋範囲とするかのいずれかを選択するとともに、その表示範囲の表示角度を変更する表示範囲選択表示欄1620を有する。ここで、表示範囲選択表示欄1620は、制御画面1500上で表示範囲変更部128の機能を実現する手段であり、前述した図7に示すようなレイアウト全範囲の描画画面700aと、建屋範囲の描画画面700bとの間における表示範囲の切替、および建屋範囲の描画画面700b,700cの表示角度変更を行うようになっている。
利用者指定範囲データ編集処理用の制御画面1600はまた、この制御画面1600上で編集された利用者指定範囲の位置や寸法に関するデータを取得し、利用者指定範囲データの編集結果として利用者指定範囲データベース135に反映させる利用者指定範囲データ更新ボタン1621と、利用者指定範囲における機器・機器接続要素・機器接続経路などの物量集計を実行する物量集計実行ボタン1622を有する。
利用者指定範囲データ編集部125は、利用者範囲データ編集用として、以上のような制御画面を用いてデータ編集処理を行うだけでなく、利用者指定範囲における物量集計を実行する。したがって、設計者は、自ら物量集計を行うことなしに、正確な物量集計結果を容易に取得することができ、それに基づき、正確なコスト計算を容易に行うことができるため、設計者の負荷がさらに低減される。さらに、変形例として、コスト計算に必要なデータを予め用意しておき、利用者指定範囲データ編集部125により、利用者指定範囲の物量集計だけでなく、コスト計算も併せて実行するように構成してもよい。この場合には、設計者の負荷がさらに低減される。
なお、図16に示すような制御画面1600による利用者指定範囲データの編集処理の結果、あるいは物量集計結果は、制御画面1600の利用者指定範囲データ更新ボタン1621や物量集計実行ボタン1622の操作により、更新された利用者指定範囲データとして、利用者指定範囲データベース135に格納される。
図17は、利用者指定範囲データベース135に格納された利用者指定範囲データを読み込み、図15に示すような描画画面1500上に利用者指定範囲を表示する場合の表示処理の流れを示すフローチャートである。この図17に示すように、利用者指定範囲の表示は、利用者指定範囲データベース135中における利用者指定範囲のレコード単位のループ処理(LOOP)として次のように行われる。
まず、利用者指定範囲データベース135中から、レコード順に、各利用者指定範囲に関するレコードを読み込み(S1701)、当該利用者指定範囲のレコード中に登録された建屋名を読み込む(S1702)。ここで、表示範囲として建屋範囲が指定されている場合(S1703のYES)には、当該利用者指定範囲がその指定された建屋範囲内に配置されている場合(S1704のYES)にのみ、当該利用者指定範囲の最小座標・最大座標を用いて、利用者指定範囲形状を生成する(S1705)。また、表示範囲として建屋範囲が指定されていない場合(S1703のNO)には、そのまま、当該利用者指定範囲形状を生成する(S1705)。
また、当該利用者指定範囲の利用者指定範囲名が、利用者指定範囲名選択表示欄1611で指定された利用者指定範囲名である場合(S1706のYES)には、図15中における利用者指定範囲1520と同様に当該利用者指定範囲の強調表示を行う(S1707)。
[評価計算処理]
図18は、評価計算部140による評価計算処理の具体例を示す図である。
図18に示すように、評価計算部140は、繰り返し最適計算を行う最適計算部1811、実績データセット比較表示部1812、最適計算状態値グラフ表示部1813、およびアニメーション部1814、を有する。ここで、実績データセット比較表示部1812と最適計算状態値グラフ表示部1813は、図1中の比較部141に相当する部分であり、また、アニメーション部1814は、図1中のアニメーション部142に相当する部分である。
この評価計算部140における評価計算処理は、次のように行われる。まず、編集毎にレイアウト編集部120からログ出力されたレイアウト設計データ(ログデータ)1821と、過去に作成されて記憶部130に格納されているレイアウト設計データ(過去データ)1822と、最適計算部1811による繰り返し最適計算の結果として得られたレイアウト設計データ(最適計算データ)1823、という3種類のデータを実績データセット1824として取り扱う。
そして、このような実績データセット1824を用いて、実績データセット比較表示部1812により、複数の実績データを重ね合わせて比較表示したり、最適計算状態値グラフ表示部1813により、各レイアウト設計データの状態について、状態値計算を行い、その計算結果をグラフ表示してり、アニメーション部1814により、レイアウト経過を連続表示させる。
この場合、図18中では、最適計算状態値グラフ表示部1813により、最適計算状態値グラフ1830を表示した例が示されている。この最適計算状態値グラフ1830において、状態を表す点が選択されると、その状態を図形描画したレイアウト表示画面が表示される。図中では、一例として、状態を示す2つの点P1,P2が選択され、各状態のレイアウト表示画面1841,1842がそれぞれ表示された場合を示している。
以上のような評価計算処理によれば、さらに、グラフの点を選択することで、各状態のレイアウト図形描画を表示できるため、設計者は、評価計算結果を示すグラフを確認しながら、グラフ中の各状態のレイアウト設計データをレイアウト図形描画で視覚的に確認できるため、レイアウト設計データの評価を容易かつ正確に行うことができるため、設計者の負荷がさらに低減される。
なお、後述する画面表示例に示すような各種のデータを用いることにより、以下のような最適計算やグラフ表示を行うことが可能である。
例えば、後述する機器配置データ編集用の制御画面2300(図23)中におけるグループ選択表示欄2312bで、複数の機器がグループ登録されている場合には、この機器グループ登録情報を最適計算で使用し、複数の機器をグループ単位で移動させることにより、機器のグループ登録に応じた最適な配置を探すことができる。
また、後述する機器属性データ編集用の制御画面2400(図24)中における属性情報選択表示欄2411に示される「機器の重要度」と「機器の移動許可度」を最適計算で使用すれば、これらの機器属性に応じた最適計算が可能である。この場合には、「機器の重要度」の値の高い方から順に機器が配置される。また、「機器の移動許可度」が「0」の値の機器は移動できず、「機器の移動許可度」の値の高い機器ほど、大きく移動可能である。
一方、最適計算状態値グラフについては、複数種類の状態値を目的に応じて組み合わせて、それらの組み合わせの相関関係をそれぞれグラフ表示することにより、目的に応じた全ての条件を満足する最適な配置が確認できる。図18の最適計算状態値グラフ1830では、一例として、配管コストと重なり面積の相関関係を示しているが、この他にも、例えば、ケーブルコストと重なり面積の相関関係、配管コストとケーブルコストの相関関係、などを示すグラフをそれぞれ表示することにより、設計者は、その中から目的に応じた状態を選択して、さらに配置調整可能である。
[発電プラントのレイアウト設計に関する具体例]
以下には、本実施形態のレイアウト設計支援システムをさらに、発電プラントのレイアウト設計に適用した場合の具体例について説明する。
発電プラントのレイアウト設計にあたっては、まず、建屋の通り芯と配置に関するデータを編集する。すなわち、レイアウト全範囲(敷地エリア)内のどの位置に建屋を配置するか、およびその建屋の鉄骨交点を示す通り芯の詳細を設定する。なお、ここでは、便宜上、このような建屋に関するデータの編集を最初に行うものとして説明するが、実際のレイアウト設計においてはむしろ、機器の寸法や配置が決定した後に、それに応じて建屋の寸法と配置が決定する場合の方が多い。いずれにしても、データ編集の順序は何等限定されるものではない。
[建屋データ編集用の画面表示例]
図19は、建屋通り芯データ編集用の描画画面1900の具体的な画面表示例を示している。この描画画面1900は、図3の(a)に示す描画画面300aに相当するものであり、建屋1910、Y方向通り芯ラベル1921とその通り芯直線1922、X方向通り芯ラベル1931とその通り芯直線1932、X座標1933等が表示されている。また、建屋1910内に配置された複数の機器1940も併せて表示されているため、設計者は、機器配置を確認しながら、建屋通り芯データの編集を行うことができる。
図20は、建屋配置データ編集用の描画画面2000の具体的な画面表示例を示している。この描画画面2000は、図3の(b)に示す描画画面300bに相当するものであり、レイアウト全範囲2010の中に、建屋2020とそのXY最小座標点2031等が表示されている。また、レイアウト全範囲2010内の複数の機器2040も併せて表示されているため、設計者は、機器配置を確認しながら、建屋配置データの編集を行うことができる。
図21は、建屋データ編集用の制御画面2100の具体的な画面表示例を示している。この制御画面2100は、図4に示した建屋通り芯データ編集用と建屋配置データ編集用の制御画面400a,400bを兼ねた制御画面2100に相当するものであり、上端部に表示されたタブ2101により、後述する他の複数の制御画面と切替表示されるようになっている。すなわち、タブ2101は、画面切替部129の機能を実現する手段である。
制御画面2100の中央から左側部分の上部には、通り芯データ編集選択表示欄2111、通り芯名選択表示欄2112、通り芯直行方向選択表示欄2113、および通り芯オフセット値選択表示欄2114等が配置されている。これらの選択表示欄2111〜2114は、図4に示した下二桁同一符号の各選択表示欄411〜414にそれぞれ相当する建屋通り芯データ編集用の部分である。
制御画面2100の中央から左側部分の下部には、建屋配置データ編集選択表示欄2121、建屋名選択表示欄2122、建屋配置選択表示欄2123、および建屋配置基準点選択表示欄2124等が配置されている。これらの選択表示欄2121〜2124は、図4に示した下二桁同一符号の各選択表示欄421〜424にそれぞれ相当する建屋配置データ編集用の部分である。
制御画面2100の右側部分には、修正ボタン2135、追加ボタン2136、削除ボタン2137、および再描画・データ更新ボタン2138等が配置されている。これらのボタン2135〜2138は、図4に示した通り芯データ編集用と建屋配置データ編集用の各ボタン415〜418,425〜428を兼ねた共通部分である。
以上のような画面構成を有する図19、図20の描画画面1900,2000と図21の制御画面2100によれば、次のようにして建屋データを編集可能である。まず、制御画面2100において、通り芯データ編集選択表示欄2111および建屋配置データ編集選択表示欄2121、のいずれかにチェック記入することにより、建屋通り芯データ編集用の部分と建屋配置データ編集用の部分との表示を切替える。
通り芯データ編集選択表示欄2111にチェック記入された場合には、通り芯名選択表示欄2112は、建屋データベース131から建屋通り芯データを読み込んで、通り芯名をプルダウンメニュー表示する。プルダウンメニューから通り芯名が選択されると、通り芯直行方向選択表示欄2113および通り芯オフセット値選択表示欄2114は、通り芯の直行方向とオフセット値をそれぞれ表示する。これらの情報は変更可能である。また、通り芯名選択表示欄2112において、通り芯名が表示された状態で、変更ボタンが押されると、その通り芯名が変更可能となる。
通り芯名選択表示欄2112、通り芯直行方向選択表示欄2113、および通り芯オフセット値選択表示欄2114における変更内容は、修正ボタン2135により、変更後のデータとして確定される。また、追加ボタン2136や削除ボタン2137により、新しい通り芯に関するデータを追加したり、不要な通り芯に関するデータを削除することができる。さらに、制御画面2100中で編集された建屋通り芯データに応じて、再描画・データ更新ボタン2138により、図19に示すような建屋通り芯データ編集用の描画画面1900上における通り芯を再描画すると共に、建屋データベース131を更新することができる。
また、建屋配置データ編集選択表示欄2121にチェック記入された場合には、建屋名選択表示欄2122は、建屋データベース131から建屋配置データを読み込んで、建屋名をプルダウンメニュー表示する。プルダウンメニューから建屋名が選択されると、建屋配置基準点選択表示欄2124により、建屋配置を、最小座標点と最大座標点のいずれにより編集するかを選択する。選択された座標点について、建屋配置選択表示欄2123により、XYZ座標をそれぞれ表示する。これらの情報は変更可能である。また、建屋名選択表示欄2122において、建屋名が表示された状態で、変更ボタンが押されると、その建屋名が変更可能となる。
建屋名選択表示欄2122、建屋配置選択表示欄2123、および建屋配置基準点選択表示欄2124における変更内容は、修正ボタン2135により、変更後のデータとして確定される。また、追加ボタン2136や削除ボタン2137により、新しい建屋に関するデータを追加したり、不要な建屋に関するデータを削除することができる。さらに、制御画面2100中で編集された建屋配置データに応じて、再描画・データ更新ボタン2138により、図20に示すような建屋配置データ編集用の描画画面2000上における建屋を再描画すると共に、建屋データベース131を更新することができる。
[機器配置データ編集用の画面表示例]
図22は、機器配置データ編集用の描画画面2200の具体的な画面表示例を示している。この描画画面2200は、図5に示す描画画面500に相当するものであり、レイアウト全範囲2210の中に、建屋2220が表示されると共に、複数の機器2230が表示されている。そして、編集中の機器2230については、名称ラベル2241、配置点2242、配置方向矢印2243、干渉禁止エリア範囲2250、騒音エリア範囲2260等が強調表示されている。
この場合、干渉禁止エリア範囲2250については、機器の施工性やメンテナンス性を考慮して範囲を決定する。この干渉禁止エリア範囲2250は、例えば、各面からの距離の入力によって表示できる。また、騒音エリア範囲2260は、例えば、機器の音圧レベルと、コンター表示の境界としての音圧レベルの差と、機器の断面面積から境界音圧レベルに至る距離を計算することにより表示できる。なお、干渉禁止エリア範囲および騒音エリア範囲は、機器の範囲に関する属性情報の一例にすぎず、他にも、機器の範囲として、多種多様な属性情報を同様に表現可能である。
図23は、機器配置データ編集用の制御画面2300の具体的な画面表示例を示している。この制御画面2300は、図6の(a)に示した機器配置データ編集用の制御画面600aに相当するものであり、上端部に表示されたタブ2301により、前述した建屋データ編集用の制御画面2100、および後述する他の複数の制御画面と切替表示されるようになっている。
図23に示すように、制御画面2300の中央から左側部分には、機器名選択表示欄2311、機器属性編集選択表示欄2312、機器配置選択表示欄2313、機器形状寸法選択表示欄2314、従属先建屋選択表示欄2315、およびCAD機器選択表示欄2316等が配置されている。これらの選択表示欄2311〜2316は、図6に示した下二桁同一符号の各選択表示欄611〜616にそれぞれ相当する部分である。
また、制御画面2300の右側部分には、機器修正ボタン2317、機器追加ボタン2318、機器削除ボタン2319、表示範囲選択表示欄2320、および再描画・機器配置データ更新ボタン2321等が配置されている。これらの要素2317〜2321は、図6に示した下二桁同一符号の各要素617〜621にそれぞれ相当する部分である。さらに、制御画面2300の下端部には、評価算出ボタン2331が配置されている。この評価算出ボタン2331は、評価計算起動部126の機能を実現する手段である。
また、図24は、機器属性データ編集用の制御画面2400の具体的な画面表示例を示している。この制御画面2400は、図6の(b)に示した機器属性データ編集用の制御画面600bに相当するものであり、図23のメインの制御画面2300から切替表示またはウィンドウ表示されるサブ画面として構成されている。
図24に示すように、制御画面2400の左側部分には、属性情報選択表示欄2411が配置され、メインの制御画面2300に入っていない多様な属性情報を入力するようになっている。この属性情報選択表示欄2411は、図6に示した製品情報選択表示欄631、騒音情報選択表示欄633、および制約条件情報選択表示欄634に相当する部分である。また、制御画面2400の右側部分には、干渉禁止エリア情報選択表示欄2412が配置されている。この干渉禁止エリア情報選択表示欄2412は、図6に示した選択表示欄632に相当する部分である。
以上のような画面構成を有する図22の描画画面2200と、図23、図24の制御画面2300,2400によれば、次のようにして機器配置データ編集可能である。まず、制御画面2300において、機器名選択表示欄2311は、機器配置データベース132から機器配置データを読み込んで、機器名をプルダウンメニュー表示する。プルダウンメニューから機器名が選択されると、機器配置選択表示欄2313、機器形状寸法選択表示欄2314、および従属先建屋選択表示欄2315により、機器の配置座標や角度、形状および寸法、従属先の建屋名等をそれぞれ表示し、修正することができる。従属先の建屋とは、機器がその建屋内に配置される場合、機器が当該建屋と一体的に移動することを意味する。また、機器属性編集選択表示欄2312に付随する配色選択表示欄2312aにより、機器の配色を表示し、修正することもできる。
さらに、機器属性編集選択表示欄2312に付随するグループ選択表示欄2312bにより、複数の機器にグループ名を付けてグループ登録可能である。また、過去に登録されたグループのグループ名をプルダウンメニュー表示して、グループ名が選択されると、当該グループの機器が、例えば、輪郭を色つきの太線で表示するなどの形式で描画画面2200上にハイライト表示される。この場合、描画画面2200にハイライト表示された機器グループをグループ単位で移動させることも可能である。
また、制御画面2300の機器属性編集選択表示欄2312により、制御画面2400が表示されると、この制御画面2400上の属性情報選択表示欄2411により、機器の重要度・移動可能度・コスト・コスト単位、ベンダー名・モータ個数・アンカーボルト個数・埋め込み金物個数などを表示し、修正することができる。これらの情報は、利用者指定範囲データ編集時に、簡易物量集計を行う場合に役立つ情報である。
また、制御画面2300のCAD機器選択表示欄2316は、CAD変換部150と連携して、指定された機器を、2次元CAD機器図面シンボルや3次元機器モデルに変換して表示する。このようなCADデータの取得は、例えば、機器配置データにおいて、機器名に対し、2次元CAD機器図面シンボルデータベース160や3次元CAD機器モデルデータベースで使用されている機器番号を予め関連付けておくなどの手法により、実現可能である。
また、CADデータの具体的な表示手法としては、レイアウト編集部120を実現するアプリケーションプログラムとは別のアプリケーションプログラムを起動して表示させたり、あるいはまた、データベースを完全にコントロールする形で、表示プログラムをレイアウト編集部120のプログラムと一緒に開発してもよい。
いずれにせよ、機器をCAD表示することにより、設計者は、レイアウト設計の概観をより直感的に容易に把握することができるため、以降のレイアウト編集作業において、空間的な認識ミスを回避することが可能となる。
機器属性データ編集用の制御画面2400、機器配置選択表示欄2313、機器形状寸法選択表示欄2314、および従属先建屋選択表示欄2315等における変更内容は、機器修正ボタン2317により、変更後のデータとして確定される。また、機器追加ボタン2318や機器削除ボタン2319により、新しい機器に関するデータを追加したり、不要な機器に関するデータを削除することができる。さらに、制御画面2300中で編集された機器配置データに応じて、再描画・機器配置データ更新ボタン2321により、図22に示すような機器配置データ編集用の描画画面2200上における機器を再描画すると共に、機器配置データベース132を更新することができる。
[機器接続要素データ編集用の画面表示例]
図25は、機器接続要素データ編集用の描画画面2500の具体的な画面表示例を示している。この描画画面2500は、図9に示す描画画面900に相当するものであり、レイアウト全範囲2510の中に、建屋2520が表示されると共に、複数の機器2530と機器接続要素2540が表示されており、編集中の機器接続要素2540は、強調表示されている。
図26は、機器接続要素データ編集用の制御画面2600の具体的な画面表示例を示している。この制御画面2600は、図10の(a)に示した機器接続要素データ編集用の制御画面1000aに相当するものであり、上端部に表示されたタブ2601により、前述した建屋データや機器配置データ編集用の制御画面2100,2300、およびその他の複数の制御画面と切替表示されるようになっている。
図26に示すように、制御画面2600の中央から左側部分には、接続名選択表示欄1011、接続属性編集選択表示欄2612、接続様式選択表示欄2613、接続レベル選択表示欄2614、接続先機器選択表示欄2615、および干渉可否選択表示欄2616等が配置されている。これらの選択表示欄2611〜2616は、図10に示した下二桁同一符号の各選択表示欄1011〜1016にそれぞれ相当する部分である。
また、制御画面2600の右側部分には、接続修正ボタン2617、接続追加ボタン2618、接続削除ボタン2619、表示範囲選択表示欄2620、および再描画・機器接続要素データ更新ボタン2621等が配置されている。これらの要素2617〜2621は、図10に示した下二桁同一符号の各要素1017〜1021にそれぞれ相当する部分である。さらに、制御画面2600の下端部には、評価算出ボタン2631が配置されている。この評価算出ボタン2631は、評価計算起動部126の機能を実現する手段である。
また、図27は、接続属性データ編集用の制御画面2700の具体的な画面表示例を示している。この制御画面2700は、図10の(b)に示した接続属性データ編集用の制御画面1000bに相当するものであり、図26のメインの制御画面2600から切替表示またはウィンドウ表示されるサブ画面として構成されている。
図27に示すように、制御画面2700の左側部分には、断面情報選択表示欄2711が配置され、接続断面に関する複数の属性情報を入力するようになっている。この断面情報選択表示欄2711は、図10に示した製品情報選択表示欄1031と制約条件情報選択表示欄1032に相当する部分である。また、制御画面2700の右側部分には、接続経路名選択表示欄2712が配置され、機器接続経路の接続経路名とその制御点の情報を入力するようになっている。この接続経路名選択表示欄2712は、図10に示した接続経路名選択表示欄1012に相当する部分である。
以上のような画面構成を有する図25の描画画面2500と、図26、図27の制御画面2600,2700によれば、次のようにして機器接続要素データを編集可能である。まず、制御画面2600において、接続名選択表示欄2611は、機器接続要素データベース133から機器接続要素データを読み込んで、接続名をプルダウンメニュー表示する。プルダウンメニューから接続名が選択されると、接続様式選択表示欄2613、接続レベル選択表示欄2614、および接続先機器選択表示欄2615により、配管やケーブルなどの接続様式、接続レベル、上流側と下流側の各接続先の機器名等をそれぞれ表示し、修正することができる。また、接続属性編集選択表示欄2612に付随する配色選択表示欄2612aにより、機器接続要素の配色を表示し、修正することもできる。
また、制御画面2600の接続属性編集選択表示欄2612により、制御画面2700が表示されると、この制御画面2700上の断面情報選択表示欄2711により、接続断面の幅・高さ・単位長さあたりの重量や、単位長さあたりのコスト・コスト単位等を表示し、修正することができる。これらの情報は、利用者指定範囲データ編集時に、簡易物量集計を行う場合に役立つ情報である。
接続属性データ編集用の制御画面2700、接続様式選択表示欄2613、接続レベル選択表示欄2614、および接続先機器選択表示欄2615等における変更内容は、接続修正ボタン2617により、変更後のデータとして確定される。また、接続追加ボタン2618や接続削除ボタン2619により、新しい機器接続要素に関するデータを追加したり、不要な機器接続要素に関するデータを削除することができる。さらに、制御画面2600中で編集された機器接続要素データに応じて、再描画・機器接続要素データ更新ボタン2621により、図25に示すような機器接続要素データ編集用の描画画面2500における機器接続要素を再描画すると共に、機器接続要素データベース133を更新することができる。
[機器接続経路データ編集用の画面表示例]
図28は、機器接続経路データ編集用の描画画面2800の具体的な画面表示例を示している。この描画画面2800は、図12に示す描画画面1200に相当するものであり、複数の機器2810と、それらを接続する機器接続要素2820と、機器接続要素2820の経路となる機器接続経路2830が表示されると共に、ノード番号が付された制御点2831が表示されている。また、編集中の機器接続経路2830とその制御点2831は強調表示され、編集中の制御点2821のノード番号を示す番号ラベル2832が併せて表示されている。
図29は、機器接続経路データ編集用の制御画面2900の具体的な画面表示例を示している。この制御画面2900は、図13の(a)に示した機器接続経路データ編集用の制御画面1300aに相当するものであり、上端部に表示されたタブ2901により、前述した制御画面や後述する制御画面と切替表示されるようになっている。
図29に示すように、制御画面2900の中央から左側部分には、接続経路名選択表示欄2911、接続経路属性編集選択表示欄2912、接続経路様式選択表示欄2913、制御点名選択表示欄2914、制御点座標選択表示欄2915、座標標記選択表示欄2916、前後関係選択表示欄2917、および従属先建屋選択表示欄2918等が配置されている。これらの選択表示欄2911〜2918は、図13に示した下二桁同一符号の各選択表示欄1311〜1318にそれぞれ相当する部分である。
また、制御画面2900の右側部分には、接続経路修正ボタン2919、接続経路追加ボタン2920、接続経路削除ボタン2921、表示範囲選択表示欄2922、および再描画・機器接続経路データ更新ボタン2923等が配置されている。これらの要素2919〜2923は、図13に示した下二桁同一符号の各要素1319〜1323にそれぞれ相当する部分である。さらに、制御画面2900の下端部には、評価算出ボタン2931が配置されている。この評価算出ボタン2931は、評価計算起動部126の機能を実現する手段である。
また、図30は、接続経路属性データ編集用の制御画面3000の具体的な画面表示例を示している。この制御画面3000は、図13の(b)に示した接続経路属性データ編集用の制御画面1300bに相当するものであり、図29のメインの制御画面2900から切替表示またはウィンドウ表示されるサブ画面として構成されている。
図30に示すように、制御画面3000には、断面情報選択表示欄3011が配置され、接続経路断面に関する複数の属性情報を入力するようになっている。この断面情報選択表示欄3011は、図13に示した製品情報選択表示欄1331と制約条件情報選択表示欄1332に相当する部分である。
以上のような画面構成を有する図28の描画画面2800と、図29、図30の制御画面2900,3000によれば、前述した機器接続要素データの編集と同様に、機器接続経路データを編集可能である。まず、機器接続経路の編集は、図28に示すような描画画面2800上で制御点2831を移動させることで容易に実現できる。制御点には、制御画面2900上で先行ノードや後続ノードを指定することができるため、それぞれのノードを接続すれば、ネットワークが構成され、機器接続経路を表現することができる。
また、機器接続経路の制御点の経由情報を指定することができるため、設計者は、経由する制御点の情報が分かれば、後は、経路内の始点と終点の情報により、機器接続経路の詳細を容易に把握することができる。なお、機器接続経路は、単体のラックやトレンチなどを経由するだけでなく、複数の経路を経由可能である。
また、前述した機器接続要素データの編集と同様に、制御画面3000上の断面情報選択表示欄3011により、接続経路断面の幅・高さ・単位長さあたりの重量や、単位長さあたりのコスト・コスト単位等を表示し、修正することができる。これらの情報もまた、利用者指定範囲データ編集時に、簡易物量集計を行う場合に役立つ情報である。
[利用者指定範囲データ編集用の画面表示例]
図31は、利用者指定範囲データ編集用の描画画面3100の具体的な画面表示例を示している。この描画画面3100は、図15に示す描画画面1500に相当するものであり、レイアウト全範囲3110の中に、建屋3120と複数の機器3130が表示されると共に、編集中の利用者指定範囲3140が強調表示され、その最大・最小座標点3141,3142がそれぞれ表示されている。
図32は、利用者指定範囲データ編集用の描画画面3200の具体的な画面表示例を示している。この描画画面3200は、図16に示した利用者指定範囲データ編集用の描画画面1600に相当するものであり、上端部に表示されたタブ3201により、前述した複数の制御画面、およびその他の複数の制御画面と切替表示されるようになっている。
図32に示すように、制御画面3200の中央から左側部分には、利用者指定範囲名選択表示欄3211、利用者指定範囲属性情報選択表示欄3212、単位エリア番号選択表示欄3213、最小・最大座標選択表示欄3214、座標表記選択表示欄3215、および従属先建屋選択表示欄3216等が配置されている。これらの選択表示欄3211〜3216は、図16に示した下二桁同一符号の各選択表示欄1611〜1616にそれぞれ相当する部分である。
また、制御画面3200の右側部分には、利用者指定範囲修正ボタン3217、利用者指定範囲追加ボタン3218、利用者指定範囲削除ボタン3219、表示範囲選択表示欄3220、再描画・利用者指定範囲データ更新ボタン3221、および物量集計実行ボタン3222等が配置されている。これらの要素3217〜3222は、図16に示した下二桁同一符号の各要素1617〜1621にそれぞれ相当する部分である。さらに、制御画面3200の下端部には、評価算出ボタン3231が配置されている。この評価算出ボタン3231は、評価計算起動部126の機能を実現する手段である。
以上のような画面構成を有する図31の描画画面3100と、図32の制御画面3200によれば、次のようにして利用者指定範囲データを編集可能である。まず、制御画面3200において、利用者指定範囲名選択表示欄3211は、利用者指定範囲データベース135から利用者指定範囲データを読み込んで、利用者指定範囲名をプルダウンメニュー表示する。
プルダウンメニューから利用者指定範囲名が選択されると、利用者指定範囲属性情報選択表示欄3212とその配色選択表示欄3212a、単位エリア番号選択表示欄3213、最小・最大座標選択表示欄3214、および従属先建屋選択表示欄3216により、詳細名や配色等の属性情報、細分化された構成単位エリアであるボックスのボックス番号、最小点と最大点の座標、従属先の建屋等をそれぞれ表示し、修正することができる。最小点と最大点の座標は、座標表記選択表示欄3215により、通り芯表記座標と絶対座標のいずれかを選択可能である。
利用者指定範囲データに関する変更内容は、利用者指定範囲修正ボタン3217により確定され、また、利用者指定範囲追加ボタン3218により新しい利用者指定範囲に関するデータを追加したり、利用者指定範囲削除ボタンにより不要な利用者指定範囲に関するデータを削除できる。さらに、制御画面3200中で編集された利用者指定範囲データに応じて、再描画・利用者指定範囲データ更新ボタン3221により、図31に示すような利用者指定範囲データ編集用の描画画面3100上における利用者指定範囲を再描画すると共に、利用者指定範囲データベース135を更新することができる。
なお、指定した利用者指定範囲について、物量集計実行ボタン3222により、簡易物量集計を行うことができる点は、前述したとおりであるが、利用者指定範囲は、それ以外にも、CAD変換の範囲に用いる等、利用者が任意に指定可能である。したがって、設計者が必要であると判断した範囲のみを指定し、必要なデータのみを処理できるため、作業時間短縮が可能となり、設計者の負荷低減に寄与できる。
[他の実施形態]
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で他にも多種多様な変形例が実施可能である。まず、図面に示したシステム構成やフローチャートは、一例にすぎず、具体的な機能構成、画面構成や動作の詳細は適宜選択可能である。
さらに、前述した実施形態においては、本発明の手法を、コンピュータのハードウェアとプログラムによりシステムおよび方法として実現する場合について説明したが、本発明の手法は、レイアウト設計支援用として特化されたコンピュータプログラムのみの形態でも実現可能である。
すなわち、本発明は、建屋の配置や機器接続の物理的な設定などを含めたレイアウト設計データを編集し、編集したデータを2次元CAD図面や3次元CADモデルに適宜変換するものである限り、その具体的な実施形態は自由に選択可能である。