JP4857878B2 - 画像形成装置、制御装置および制御方法 - Google Patents
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Description
これらの動作状態(動作モード)は、画像形成装置内部に設けられた制御部により切り替え制御されることで設定される。すなわち、制御部は、例えば起動時には画像形成装置を待機モードに設定し、一定時間以上文書データの入力がないままに待機モードが維持された場合には、省エネモードに移行させる。また、利用者によりコピー操作(原稿カバーの開閉操作や省エネモード解除ボタンの押下操作等)等が行なわれた場合には、待機モードや省エネモードから印字モードに移行させる。さらには、印字モードが終了した場合には、一旦待機モードを設定した後、省エネモードに移行させることとなる。
そのため、省エネの観点から、待機モードから省エネモードへの移行時間を短く設定すると、次のような不都合が発生する。すなわち、操作に不慣れな利用者やハンディキャップを持った利用者等は、入力操作に手間がかかるため、所望の作業を行なうために必要なすべての操作を完了する前に、省エネモードへ移行してしまう可能性がある。その場合には、それ以前に行なった操作が、省エネモードへの移行によりクリアされ、再度操作を最初からやり直す必要が生じる。特に、複写機能、ファクシミリ機能およびプリンタ機能を複合的に備えた多機能複合機では、入力操作がいっそう複雑であることから、そのような事態が発生し易い。
このような状況から、省エネを効果的に行なうことに加えて、利用者に応じて充分な操作時間を確保できるような構成が求められている。
加えて、制御部は、サポート操作モード入力部から入力されたサポート操作モードの設定指示が解除された場合、または省電力モードの動作状態の設定内容の変更が実行された場合には、省電力モードの動作状態の設定内容を初期設定状態に戻すことを特徴とすることもできる。
[実施の形態1]
図1は、本実施の形態が適用される制御装置を備えた画像形成装置の構成の一例を示したブロック図である。図1に示した画像形成装置1は、複写機能、ファクシミリ機能およびプリンタ機能を複合的に備えた多機能複合機であって、予め定められた処理プログラムに従って画像形成装置1全体の動作を制御する制御装置の一例としての制御部10、パーソナルコンピュータ(PC)等から出力されたPostScript等のページ記述言語やワードプロセッサ出力形式の文書データ等や、スキャナ等の画像読取装置やデジタルカメラ等から出力されたイメージデータ等を受け取る入力部20、利用者(ユーザ)からの操作入力を受け付ける操作入力部の一例としての操作パネル30、ネットワークとの通信を制御するLAN(Local Area Network)カードやモデム等からなる通信部40、画像を公衆回線を通じて送受信するファクシミリ(FAX)機能部50、画像を記録紙等の媒体に印刷する例えば電子写真方式にて実現される画像形成部の一例としての画像出力部70、文書データや処理プログラム等が記録される例えばハードディスク(Hard Disk Drive)にて実現される2次記憶部(HDD)80を含んで構成されている。
ここで、入力部20、操作パネル30、通信部40、FAX機能部50、画像出力部70、2次記憶部80は制御部10に接続されている。
ここで、制御部10内においては、それぞれ、操作パネル制御部14が操作入力部およびサポート操作モード入力部、CPU11が制御部10として機能すると考えることもできる。
また、2次記憶部80(図1参照)には、制御部10により実行される処理プログラムが格納されており、画像形成装置1の立ち上げ時に制御部10がこの処理プログラムを読み込むことによって、本実施の形態の画像形成装置1での動作制御が実行される。
ここで、各画像形成ユニット71Y,71M,71C,71Kは、現像器75に収納されたトナーを除いて、略同様に構成されている。そして、画像形成ユニット71Y,71M,71C,71Kは、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。
その後、重畳トナー像が静電転写された用紙Pは、中間転写ベルト79から剥離され、搬送ベルト91,92により定着装置60まで搬送される。定着装置60に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着装置60によって熱および圧力による定着処理を受けることで用紙P上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置1の排出部に設けられた排紙載置部(不図示)に搬送される。
タッチパネル31は、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等からなるディスプレイ部と、このディスプレイ部の上に重合配置され、指先やペン等により所定の情報が入力される指示入力部とから構成されている。指示入力部としては、例えば抵抗膜方式(感圧方式)や電磁誘導方式等からなる入力パネルが用いられる。そして、ディスプレイ部上に、ガイダンス情報や不図示のスキャナ等が取り込んだ全体画像等が表示される。利用者は、かかるディスプレイ部上に表示された情報に基づいて指示入力部を指等で押下することにより、その押下された位置のXY座標データが入力信号として、操作パネル制御部14を介してCPU11に出力される。
本実施の形態の画像形成装置1では、動作モードとして、PC等からの文書データ等や、スキャナ等の画像読取装置やデジタルカメラ等からの画像データ等の入力を待ち受ける待機モードと、消費電力を削減するための省電力(省エネ)モードと、画像形成動作を実行する印字モードとが設定されるように構成されている。そして、制御部10は、これらの待機モードと省エネモードと印字モードとの間の切り替え制御を行なう。
ところが、本実施の形態の画像出力部70に用いられる定着装置60では、定着部材や加圧部材として熱容量の小さなベルト部材等を用いる等の工夫により、電力供給の再開から所定の定着温度までの復帰時間が数秒〜数10秒程度に短縮させることが可能となっている。そのため、省エネモードから印字モードまでの復帰時間の短縮化が可能となったことから、画像形成動作が終了した後、待機モードの状態を短時間にして、省エネモードに直ちに移行しても、利用者にとって利便性を損なうことが少なくなっている。また、短時間で省エネモードに移行する設定は、省エネの観点からは好ましいものである。
このような事情から、省エネの観点のみにより、待機モードから省エネモードへの移行時間を短く設定すると、操作に不慣れな利用者やハンディキャップを持った利用者では、入力操作に手間がかかるため、所望の作業を行なうために必要なすべての操作を完了する前に、省エネモードへ移行してしまう可能性がある。その場合には、せっかく行なった操作が、省エネモードへの移行によりクリアされる結果、操作を再度最初からやり直す必要が生じるという不都合が生じる。特に、本実施の形態の画像形成装置1のように、複写機能、ファクシミリ機能およびプリンタ機能を複合的に備えた多機能複合機では、操作がいっそう複雑であることから、そのような事態が生じ易い。
すなわち、本実施の形態の画像形成装置1に設置された操作パネル30には、図3に示したように、入力操作時にユーザをサポート(補助)する機能を設定する操作モード(サポート操作モード)として、例えば利用者の入力作業を容易にするユーザ補助機能キー34と、利用者に充分な操作時間を確保するための操作時間延長キー35と、ユーザ補助機能キー34および操作時間延長キー35からの設定入力を無効にするクリアキー36とが備えられている。ユーザ補助機能キー34は、例えば音声操作ガイダンス、タッチパネル31での拡大表示、操作ナビゲーション等といった、利用者が操作パネル30を用いて操作する際に、入力作業を容易にすることで利用者の補助を行なう機能(アクセシビリティ機能)を有効にするキーである。また、操作時間延長キー35は、操作に不慣れな利用者が操作に手間取った場合に、入力操作可能時間を延ばすために省エネモード移行時間を所定時間だけ延長するためのキーである。クリアキー36は、アクセシビリティ機能を無効にしたり、省エネモードへの移行時間の延長を無効にして、通常モード(初期設定モード)に戻す設定を行なうキーである。
なお、ユーザ補助機能キー34、操作時間延長キー35、さらにクリアキー36は、それぞれ専用キーとして設定され、押下するだけでそれぞれの操作モードが設定されるように構成されている。また、これらのキーは、操作モード入力部として機能する。
そして、本実施の形態の制御部10は、利用者がユーザ補助機能キー34または操作時間延長キー35を押下した場合には、待機モードから省エネモードへの移行時間を通常の動作モードにおいて設定されている移行時間(デフォルト値)よりも長くなるように変更する。例えば、デフォルト値としての移行時間が30秒であるとした場合に、利用者がユーザ補助機能キー34または操作時間延長キー35を押下することで、制御部10は移行時間を例えば5分に変更するように制御する。
ステップ102にて、クリアキー36が押下されておらず、変更後の動作モードが通常モードでない、すなわち、ユーザ補助機能キー34または操作時間延長キー35が押下された状態であると判断された場合には、省エネモードへの移行時間を延長するように変更する(S103)。
一方、ステップ102にて、クリアキー36が押下され、変更後の動作モードが通常モードであると判断された場合には、省エネモードへの移行時間をデフォルト値(初期設定値)に設定する(S104)。
ここで、ステップ103にて設定される省エネモード移行時間は、操作に不慣れな利用者やハンディキャップを持った利用者が、所望の作業を行なうために必要なすべての操作を完了するのに充分な時間が設定される。
ステップ202にて、現在の動作モードが通常モードであると判断された場合には、そのまま省エネモードへの移行処理が実行される(S203)。
一方、ステップ202にて、現在の動作モードが通常モードではなく、例えばアクセシビリティ機能が有効にされて、省エネモードへの移行時間が延長されたモードである場合には、動作モードを通常モードにクリアした後に(S204)、省エネモードへの移行処理が実行される(S203)。
このように、ステップ204にて動作モードを通常モードにクリアしておくことにより(オートクリア機能)、移行時間が延長された省エネモードがその後も継続的に維持され、利用者が意図しないにも拘わらず、省エネモード移行時間が延長されることを防ぐことが可能となる。
加えて、本実施の形態の画像形成装置1では、ユーザ補助機能キー34または操作時間延長キー35を押下するだけで省エネモード移行時間の変更ができるので、操作に不慣れな利用者やハンディキャップを持った利用者等でも、簡単に、かつ即時的に変更操作を行なうことができる、ユーザフレンドリ性の高い画像形成装置1を実現することができる。
実施の形態1では、省エネモード移行時間を長くする設定変更を行なうことで、操作を行なうための時間的な余裕を設定したが、本実施の形態では、省エネモードとして電力供給の状態の異なる複数の設定を設けておくことで、操作を行なうための時間的な余裕を確保する構成について述べる。なお、実施の形態1と同様の構成については、その説明を省略する。
具体的には、省エネモード1は、電力の最も多く消費する画像出力部70への電力供給だけを行なわず(OFF)、その他の構成部(入力部20、FAX機能部50、操作パネル30)への電力供給は継続(ON)するモードである。また、省エネモード2は、いつでも画像の受信を行なえるようにFAX機能部50への電力供給だけを継続(ON)して、その他の構成部(入力部20、画像出力部70、操作パネル30)への電力供給をOFFするモードである。ここでの省エネモード2は、画像形成装置1の初期状態(デフォルト)として設定されたモード(初期設定モード)であり、上記したユーザ補助機能キー34または操作時間延長キー35が押下されない場合には、通常モードとして自動的に選択されるモードである。
一方、省エネモード2では、必要最小限のFAX機能部50への電力供給を残して、他の構成部(入力部20、画像出力部70、操作パネル30)への電力供給をOFFするので、有効な省エネ効果を得ることができる。
一方、制御部10は、上記したユーザ補助機能キー34または操作時間延長キー35が押下されない場合には、省エネモード2に移行する制御を行なう。それにより、大きな省エネ効果を得ることができる。
ステップ302にて、クリアキー36が押下されておらず、変更後の動作モードが通常モードでない、すなわち、ユーザ補助機能キー34または操作時間延長キー35が押下された状態であると判断された場合には、省エネモード1へ移行するように設定を変更する(S303)。
一方、ステップ302にて、クリアキー36が押下され、変更後の動作モードが通常モード(初期設定)であると判断された場合には、省エネモード2へ移行するように設定を変更する(S304)。
ステップ402にて、現在の動作モードが通常モードであると判断された場合には、そのまま省エネモード2への移行処理が実行される(S406)。
このように、ステップ405にて動作モードを通常モードにクリアしておくことにより(オートクリア機能)、省エネモード1への移行設定がその後も継続的に維持され、利用者が意図しないにも拘わらず、省エネモード1が実行されることを防ぐことができる。
加えて、本実施の形態の画像形成装置1では、ユーザ補助機能キー34または操作時間延長キー35を押下するだけで省エネモード1への変更ができるので、操作に不慣れな利用者やハンディキャップを持った利用者等でも、簡単に、かつ即時的に変更操作を行なうことができる、ユーザフレンドリ性の高い画像形成装置1を実現することができる。
Claims (9)
- 記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部での画像形成動作時以外にて、信号入力を待ち受ける待機モードの動作状態と、当該待機モードの動作状態よりも消費電力が低減される第1の省電力モードの動作状態と、当該第1の省電力モードの動作状態よりも消費電力が低減される第2の省電力モードの動作状態とに設定する制御部と、
ユーザによる前記画像形成部への指示入力を受け付ける操作入力部と、
前記操作入力部でのユーザの入力操作をサポートするサポート操作モードの設定指示を受け付けるサポート操作モード入力部とを備え、
前記制御部は、前記サポート操作モード入力部にて前記サポート操作モードの設定指示を受け付け、かつ前記画像形成動作が行なわれない時間が第1の予め定められた時間を経過することにより、前記第1の省電力モードの動作状態を設定し、当該第1の省電力モードの動作状態を設定した後に、当該画像形成動作が行なわれない時間が第2の予め定められた時間を経過することにより、前記第2の省電力モードの動作状態に移行させることを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御部は、前記第1の省電力モードの動作状態の設定内容として、前記操作入力部への電力供給を維持した省電力状態に設定することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記サポート操作モード入力部は、前記サポート操作モードとして、前記操作入力部でのユーザの入力作業を容易にするモード、または当該操作入力部での入力操作可能時間を延長するモードの設定入力が可能なように構成されたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記サポート操作モード入力部は、前記サポート操作モードに設定するための専用キーが設置されたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記サポート操作モード入力部から入力された前記サポート操作モードの設定指示が解除された場合には、前記第1の省電力モードの動作状態の設定内容を初期設定状態に戻すことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 信号の入力に応じて所定の動作を開始する装置の動作制御を行なう制御装置であって、
前記装置の動作時以外にて、前記信号の入力を待ち受ける待機モードの動作状態と、当該待機モードの動作状態よりも消費電力が低減される第1の省電力モードの動作状態と、当該第1の省電力モードの動作状態よりも消費電力が低減される第2の省電力モードの動作状態とに設定する制御部と、
ユーザによる前記装置への指示入力を受け付ける操作入力部と、
前記操作入力部でのユーザの入力操作をサポートするサポート操作モードの設定指示を受け付けるサポート操作モード入力部とを備え、
前記制御部は、前記サポート操作モード入力部にて前記サポート操作モードの設定指示を受け付け、かつ前記所定の動作が行なわれない時間が第1の予め定められた時間を経過することにより、前記第1の省電力モードの動作状態を設定し、当該第1の省電力モードの動作状態を設定した後に、当該所定の動作が行なわれない時間が第2の予め定められた時間を経過することにより、前記第2の省電力モードの動作状態に移行させることを特徴とする制御装置。 - 前記装置は、記録媒体に画像を形成する画像形成部と、公衆回線を通じて画像を送受信するファクシミリ機能部とを備え、
前記制御部は、前記第1の省電力モードの動作状態の設定内容として、前記操作入力部への電力供給を維持するとともに前記画像形成部への電力供給を停止する省電力状態に設定し、前記第2の省電力モードの動作状態の設定内容として、前記ファクシミリ機能部への電力供給を維持するとともに当該操作入力部および当該画像形成部への電力供給を停止する省電力状態に設定することを特徴とする請求項6記載の制御装置。 - 前記制御部は、前記第1の省電力モードの動作状態の設定内容として、前記操作入力部への電力供給を維持した省電力状態に設定することを特徴とする請求項6記載の制御装置。
- 信号の入力に応じて所定の動作を開始する装置であり、当該装置の動作時以外にて、当該信号の入力を待ち受ける待機モードの動作状態と、当該待機モードよりも消費電力を低減する省電力モードの動作状態とが設定される装置において動作を制御するための制御方法であって、
前記装置への指示入力を受け付ける操作入力部でのユーザの入力操作をサポートするサポート操作モードの設定指示を入力するステップと、
前記サポート操作モードの設定指示を受け付け、かつ前記所定の動作が行なわれない時間が第1の予め定められた時間を経過することにより、前記待機モードの動作状態よりも消費電力が低減される第1の省電力モードの動作状態を設定し、当該第1の省電力モードの動作状態を設定した後、当該所定の動作が行なわれない時間が第2の予め定められた時間を経過することにより、当該第1の省電力モードの動作状態よりも消費電力が低減される第2の省電力モードの動作状態を設定するステップと
を含むことを特徴とする制御方法。
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