[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP4851830B2 - グロメット - Google Patents

グロメット Download PDF

Info

Publication number
JP4851830B2
JP4851830B2 JP2006102974A JP2006102974A JP4851830B2 JP 4851830 B2 JP4851830 B2 JP 4851830B2 JP 2006102974 A JP2006102974 A JP 2006102974A JP 2006102974 A JP2006102974 A JP 2006102974A JP 4851830 B2 JP4851830 B2 JP 4851830B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
outer peripheral
inner peripheral
grommet
hole
peripheral portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006102974A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007276558A (ja
Inventor
望美 川崎
泰義 芹澤
辰生 嶋田
哲也 三谷
博之 黒川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Yazaki Corp
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd, Yazaki Corp filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2006102974A priority Critical patent/JP4851830B2/ja
Publication of JP2007276558A publication Critical patent/JP2007276558A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4851830B2 publication Critical patent/JP4851830B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Installation Of Indoor Wiring (AREA)

Description

本発明は車両のボディパネルに形成された貫通孔を貫通して配置されるワイヤハーネスを保護するためのグロメットに関するものである。
ワイヤハーネスが自動車等、車両のボディパネルに形成された貫通孔を貫通して配置される部位において、ボディパネルへの水の浸入を防止しながら、ワイヤハーネスを保護するグロメットは貫通孔を挿通し、これに装着された状態で、貫通孔を挟んでいずれの向きにも移動しないよう、安定させられる。具体的にはグロメットが貫通孔に装着された状態で、貫通孔を挟んでいずれの側からワイヤハーネスに引張力が作用したときにもグロメットが貫通孔から離脱しないよう、グロメットの外周部に、貫通孔回りのボディパネルを嵌合させることが行われる(特許文献1、2参照)。
特開2003−164043号公報(請求項1、段落0010〜0013、図3、図4) 特開2003−235131号公報(段落0021〜0023、図1)
グロメットの外周部にボディパネルを嵌合させるとき、グロメットは貫通孔に対し、図5に示すようにエンジンルーム側から室内側へ挿通させられ、そのまま室内側へ押し込まれる。更に外周部が貫通孔を通り抜けることにより外周部に周方向に形成された溝に貫通孔回りのボディパネルが嵌合する。グロメットの外周部が貫通孔を通り抜けようとするときに、外周部がボディパネルから受ける抵抗を低減するために、外周部の室内側の面には室内側からエンジンルーム側へかけて次第に径が拡大する傾斜が付けられる。
グロメットがエンジンルーム側から押し込まれるときには、外周部の傾斜面に接触する、貫通孔回りのボディパネルにより外周部の外周寄りの部分が強制的に曲げ変形させられた後、貫通孔を通り抜け、復元することによりボディパネルが溝に嵌合する。
溝はグロメット挿通時の前方側に位置する凸部と後方側に位置する凸部との間に形成されるが、グロメットが貫通孔に装着された状態で、室内側から引張力を受けたときに貫通孔から抜け出すことがないよう、後方側の凸部の、溝からの高さ(ラップ代)は5mm程度確保される。また前方側の凸部の、溝からの高さ(ラップ代)はグロメットがエンジンルーム側から引張力を受けたときに貫通孔から抜け出すことがないよう、3mm程度確保される。
ボディパネルは前方側の凸部を乗り越えて嵌合溝に入り込み、後方側の凸部に係合して嵌合状態を維持することから、前方側の凸部の高さは後方側の凸部の高さより相対的に小さいため、後方側からの引張力に対する抵抗力は前方側からの引張力に対する抵抗力より小さく、グロメットが後方側からの引張力によって貫通孔から抜け出す可能性がある。
また後方側の凸部の、溝からの高さが前方側の凸部の高さより大きく確保されている関係で、グロメットが2枚のボディパネルを貫通する場合には、前方側の凸部が貫通孔を通り抜けた後、後方側の凸部が貫通孔を通り抜けるときの抵抗が大きくなる。よって貫通孔を完全に貫通させてグロメットを通す場合において、前方側の凸部に続いて後方側の凸部が通り抜けきるまでグロメットを室内側へ押し込むには相当の力を必要とするため、グロメットの挿通作業性が悪く、押し込み時にグロメット外周部の表面に過大な引張力を与える可能性もある。
本発明は上記背景より、貫通孔への挿通作業性がよく、貫通孔への装着状態での安定性の高いグロメットを提案するものである。
請求項1,3に記載のグロメットは、ワイヤハーネスが挿通する筒状の内周部とその外周に一体化する外周部と、前記内周部と前記外周部をつなぐつなぎ部とを備え、前記外周部に、車両のボディパネルがそれに形成された貫通孔の回りにおいて嵌合するグロメットにおいて、前記外周部が、内周側へ変形可能で、前記貫通孔の回りのボディパネルに後方側へ係止し得る前方リップと、前記貫通孔の回りのボディパネルに前方側へ係止し得る後方リップを有し、前記内周部の外周に外周凸部が周方向に形成され、この外周凸部より後方側の、前記外周部の内周に、前記外周凸部に当接し得る内周凸部が周方向に形成されていることを構成要件とする。
グロメットが貫通孔を挿通しようとするとき、外周部の前方リップが貫通孔の回りのボディパネルに接触して一旦、内周側へ変形する。その後、前方リップが貫通孔を通り抜けたときに弾性によって復元し、同時に前方リップと後方リップとの間にボディパネルが嵌合する。ボディパネルは具体的にはグロメットの外周部に周方向に形成される嵌合溝に嵌合し、その状態がグロメットの貫通孔への装着状態となる。前方側と後方側とは、貫通孔に対するグロメットの挿通の向きに対して前方側と後方側を言う。
ボディパネルがグロメットに嵌合するときに乗り越える前方リップが内周側へ変形することで、前方リップが貫通孔を通り抜けるときの抵抗は小さく抑えられ、グロメットの貫通孔への挿通作業性が確保され、グロメットに過大な引張力を与えることもない。前方リップが内周側へ変形することは、内周部と外周部がつなぎ部により連結されていることと、内周部の外周凸部と外周部の内周凸部が軸方向にずれた位置にあることで可能になっている。
前方リップが貫通孔を通り抜けるときの抵抗が小さいことで、グロメットが貫通孔に装着された状態での後方側からの引張力に対する抵抗力が低下する可能性があるが、請求項1では内周部に外周凸部が形成され、その後方側の外周部に、外周凸部に当接し得る内周凸部が形成されていることで、後方側からの引張力に対する抵抗力を保有する。
グロメットが貫通孔に装着された状態では、外周凸部と内周凸部は互いに対向する向きに当接し得る状態にあり、グロメットが後方側から引張力を受けたときに内周部が外周部に対して相対的に後方へ移動し、内周部の外周凸部が外周部の内周凸部に移動の向き、すなわち後方側へ当接する。外周凸部は内周部に形成されているため、外周部に形成されている内周凸部に対しては後方側へ当接しながら、グロメットの内周側から外周側へも当接する。
内周部の外周凸部が外周部の内周凸部にグロメットの内周側から外周側へ当接することで、外周凸部が外周部の内周側への変形を拘束し、前方リップの内周側への変形も拘束するため、前方リップは後方側からの引張力に対し、ボディパネルに係止した状態を維持し、抜け出しに対する安定性を確保する。
グロメットが後方側から引張力を受けたときに、内周部の外周凸部が外周部の内周凸部に後方側へ当接することは、請求項1に記載のように互いに当接する外周凸部と内周凸部の各当接面が前方側から後方側へかけて外周側から内周側へ向かう傾斜が付けられることにより、あるいは各当接面が同様の傾斜を有する階段状に形成される等により可能になる。当接面の傾斜は必ずしも平面である必要はなく、曲面の場合もある。
外周凸部と内周凸部の各当接面が前方側から後方側へかけて外周側から内周側へ向かって傾斜することで、内周部の外周部に対する相対移動により外周凸部が後方側へ移動し、内周凸部に当接したときに、外周凸部から内周凸部を外周側へ押す力の成分が生ずるため、外周部が外周側へ押し広げられる結果、前方リップの内周側への変形が拘束される。
グロメットが貫通孔に装着された状態で、グロメットが前方側から引張力を受けたときにはボディパネルが外周部の後方リップに後方側へ係止し、後方リップが引張力に抵抗することによりグロメットが抜け出しに対する安定性を確保する。後方リップの抵抗力は後方リップにある程度の肉厚、または肉厚と高さを与え、剛性を持たせることにより得られる。
また後方リップの、前記嵌合溝からの高さを大きくすれば、前方リップが貫通孔を通り抜け、ボディパネルが後方リップに係止した後に、ボディパネルが後方リップを乗り越えにくくなり、前方側からの引張力に対する抵抗力も増大するため、後方リップの肉厚や高さを大きくしたグロメットは1枚のボディパネルの貫通孔を貫通する場合に適する。
逆に後方リップの肉厚を抑える、または後方リップの、嵌合溝からの高さを小さくすれば、前方リップが貫通孔を通り抜け、ボディパネルが後方リップに後方側へ係止した後に、外周部が内周側へ変形することによりボディパネルが後方リップを乗り越え易くなる。このことから、後方リップの肉厚や高さを小さくしたグロメットは2枚以上のボディパネルの貫通孔を貫通する場合に適するが、前方側からの引張力に対する抵抗力も低下するため、ボディパネルが嵌合溝に嵌合した状態におけるこの引張力に対する安定性を確保する手段を必要とする。
前方側からの引張力に対する安定性は請求項2,3に記載のように、外周部の内周凸部より後方側の、内周部の外周に、外周部の内周面に当接し得る後方外周凸部が周方向に形成されることにより得られる。
この場合、ボディパネルが嵌合溝に嵌合した状態では、後方外周凸部と外周部の内周面は互いに対向する向きに当接し得る状態にあり、グロメットが前方側から引張力を受けたときには、内周部が外周部に対して相対的に前方へ移動し、内周部の後方外周凸部が外周部の内周面に移動の向き、すなわち前方側へ当接する。後方外周凸部は内周部に形成されているため、外周部の内周面に対しては前方側へ当接しながら、グロメットの内周側から外周側へも当接する。
後方外周凸部が外周部の内周面にグロメットの内周側から当接することで、後方外周凸部が外周部の内周側への変形を拘束し、後方リップの内周側への変形も拘束するため、後方リップは前方側からの引張力に対し、ボディパネルに係止した状態を維持し、抜け出しに対する安定性を確保する。
ここで、外周部がその内周面への後方外周凸部の当接時に外周側へ拡張し得る状態にあれば、後方外周凸部の当接により後方リップのボディパネルとの重なり代が大きくなるため、前方側からの引張力に対する安定性が向上する。前方側からの引張力の作用時には後方外周凸部が外周部の内周面に前方側へ係止する。
この場合、後方外周凸部が内周面に当接したときに外周部が拡張し、後方リップのボディパネルとの重なり代が拡大することで、後方リップの、嵌合溝からの高さを小さくしながらも、前方側からの引張力の作用時に抜け出しに対する安定性を確保することが可能になる。従ってグロメットが2枚以上のボディパネルの貫通孔を貫通する場合において、1枚目の貫通孔をグロメットが完全に貫通するときの貫通作業性を高めながら、2枚目以降の貫通孔に装着された状態での前方側からの引張力に対する安定性を得ることが可能になる。
請求項3において、グロメットが前方側から引張力を受けたときに、内周部の後方外周凸部が外周部の内周面に前方側へ当接することは、例えば請求項4に記載のように互いに当接する外周部の内周面と後方外周凸部の各当接面が前方側から後方側へかけて内周側から外周側へ向かう傾斜が付けられていることより、あるいは各当接面が同様の傾斜を有する階段状に形成される等により可能になる。当接面の傾斜は平面の場合と曲面の場合がある。
外周部の内周面と後方外周凸部の各当接面が前方側から後方側へかけて内周側から外周側へ向かって傾斜することで、内周部の外周部に対する相対移動により後方外周凸部が前方側へ移動し、外周部の内周面に当接したときに、後方外周凸部から外周部を外周側へ押す力の成分が生ずるため、外周部が外周側へ押し広げられる結果、外周部(後方リップ)の内周側への変形が拘束される。
ボディパネルは前記のようにグロメットの外周部に周方向に形成される嵌合溝に嵌合するが、グロメットが複数枚のボディパネルを貫通する場合には、グロメットは装着される貫通孔以外の貫通孔を完全に貫通することから、請求項5に記載のように前方リップと後方リップの、嵌合溝からの高さを同等程度にすることで、貫通時の抵抗を低減することが可能である。
図5に示すように後方側の凸部の高さが前方側の凸部の高さより大きい場合には、前方側の凸部が貫通孔を通り抜けた後、後方側の凸部がボディパネルから受ける抵抗が増大する。これに対し、請求項5では嵌合溝の両側に位置する前方リップと後方リップの高さが同等程度であることで、前方リップが貫通孔を通り抜けた後、後方リップが貫通孔を通り抜けようとするときに、後方リップがボディパネルから受ける抵抗が格別増大することがない。同等程度とは、実質的に等しいことであり、製作誤差等を含むことを言う。
請求項5では前方リップと後方リップの高さが同等程度であることで、後方リップが受ける抵抗が前方リップが受ける抵抗とほとんど変わりないため、高さが相違する場合より2個のリップが貫通孔を通り抜けるときの抵抗が小さくなり、通り抜け易くなる。この結果、グロメットが1枚目の貫通孔を貫通し、2枚目以降の貫通孔を挿通して装着される場合において、1枚目の貫通孔をグロメットが容易に通り抜けることが可能になり、グロメットの挿通作業性が向上し、グロメットに過大な引張力を与えることもない。
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のグロメットはその外周部に周方向に形成された嵌合溝に貫通孔の回りのボディパネルが嵌合することにより、貫通孔に装着された取付状態となる。
ボディパネルは1枚の場合と複数枚の場合があり、1枚の場合、グロメットは前方リップが貫通孔を通り抜け、後方リップにボディパネルが係止することにより装着状態となり、複数枚の場合にはグロメットが完全に貫通する貫通孔を前方リップと後方リップが通り抜け、挿通する貫通孔において前方リップが貫通孔を通り抜け、後方リップにボディパネルが係止することにより装着状態となる。
ボディパネルがグロメットに嵌合するときに、前方リップが内周側へ変形することで、前方リップが貫通孔を通り抜けるときの抵抗が小さいため、グロメットの貫通孔への挿通作業性がよく、グロメットに過大な引張力を与えることもない。
特に前方リップと後方リップの高さが同等程度の場合には、2個のリップが貫通孔を通り抜け易くなるため、グロメットが1枚目の貫通孔を貫通し、2枚目以降の貫通孔を挿通して装着される場合においても、グロメットの挿通作業性を向上させ、グロメットに過大な引張力を与えない効果が得られる。
また内周部に外周凸部が形成され、その後方側の外周部に、外周凸部に当接し得る内周凸部が形成されていることで、後方側からの引張力に対する抵抗力を確保することができる。前方側からの引張力に対しては、後方リップの、嵌合溝からの高さを大きくすることにより、または外周部の内周凸部より後方側の、内周部の外周に外周部の内周面に互いに対向する向きに当接し得る後方外周凸部を形成することにより抵抗することができる。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1はワイヤハーネス13が挿通する筒状の内周部2とその外周に一体化する外周部3と、内周部2と外周部3をつなぐつなぎ部4とを備え、前記外周部3が、内周側へ変形可能で、貫通孔12の回りのボディパネル11に後方側へ係止し得る前方リップ6と、貫通孔12の回りのボディパネル11に前方側へ係止し得る後方リップ7を有し、内周部2と外周部3に互いに当接し得る外周凸部8と内周凸部9がそれぞれ形成されたグロメット1の具体例を示す。グロメット1はゴム、エラストマー等の弾性体で成型される。車両のボディパネル11はそれに形成された貫通孔12の回りにおいてグロメット1の外周部3に嵌合する。
前方リップ6と後方リップ7の間に、貫通孔12の回りのボディパネル11が嵌合する嵌合溝5が形成される。前方リップ6は外周部3の外周に、内周側へ変形可能で、貫通孔12回りのボディパネル11に後方側へ係止し得る状態に形成され、後方リップ7は外周部3の外周に、貫通孔12回りのボディパネル11に前方側へ係止し得る状態に形成される。前方リップ6の、嵌合溝5からの高さ(ラップ代)は貫通孔12回りのボディパネル11が前方リップ6を乗り越えるときの抵抗を小さくする目的から、3mm程度以下に抑えられる。
外周凸部8は内周部2の外周に周方向に形成され、内周凸部9は外周凸部8より後方側の、外周部3の内周に周方向に形成される。外周凸部8と内周凸部9はグロメット1の内周部2に後方側へ引張力が作用したときに、互いに対向する向きに当接し得る状態に形成される。内周部2の外周凸部8はつなぎ部4の内周側の位置に形成され、外周部3の内周凸部9は平常時に外周凸部8に互いに圧力を及ぼし合わない位置に形成される。外周凸部8と内周凸部9は周方向に連続する。
互いに当接する外周凸部8と内周凸部9の各当接面は前方側から後方側へかけて外周側から内周側へ向かう傾斜が付けられる。両当接面に傾斜が付けられることにより、図2−(b)に示すように内周部2に後方側へ引張力が作用したときに、外周凸部8の当接面が内周凸部9の当接面を外周側へ押圧して外周部3を拡張させ、または外周部3の変形を防止し、嵌合溝5をボディパネル11の貫通孔12側の端面に密着させる機能を有する。
図1では後方リップ7の、嵌合溝5からの高さ(ラップ代)を大きくすることで、図2に示すように1枚のボディパネル11に形成された貫通孔12にグロメット1を挿通させる場合に適したグロメット1の製作例を示しているが、後方リップ7の高さを調整することにより複数枚の貫通孔を貫通させることもできる。図面ではまた、ワイヤハーネス13が挿通した内周部2を保護するために、つなぎ部4の外周に、つなぎ部4と外周部3に連続する包囲部41を形成しているが、この包囲部41は必ずしも必要とはされない。
つなぎ部4は内周部2に作用する引張力により内周部2と外周部3が一定範囲内で互いに軸方向のいずれの向きにも相対移動自在となるよう、曲面状に湾曲した形状をし、内周部2はつなぎ部4が伸長しきるまで外周部3に対して前方側へ移動可能となる。後方側へは外周凸部8が内周凸部9に当接するまで移動可能となっている。つなぎ部4が湾曲した形状をすることで、前方リップ6が内周側へ変形可能となっている。
グロメット1は貫通孔12に対し、エンジンルーム側から押されることにより、または室内側から引っ張られることにより貫通孔12に装着される。図1に示すグロメット1が1枚のボディパネル11の貫通孔12を通り抜けるときは、図2−(a)に示すようにつなぎ部4、または包囲部41の外周面(表面)から前方リップ6にボディパネル11が接触し、前方リップ6がボディパネル11に後方側へ押されることによりつなぎ部4が前方リップ6と共に内周側へ弾性変形する。
前方リップ6がボディパネル11を乗り越えたところで、ボディパネル11が嵌合溝5に嵌合し、グロメット1が貫通孔12に装着される。このとき、ボディパネル11は図2−(a)に鎖線で示すように前方リップ6に前方側へ係止し、後方リップ7に後方側へ係止した状態を維持する。
図2−(a)に示すグロメット1の装着状態で、グロメット1の内周部2が前方側へ引張力を受けたときには、後方リップ7がボディパネル11に前方側へ係止することにより引張力に抵抗し、貫通孔12への装着状態を維持する。後方リップ7がボディパネル11に係止するときの抵抗力は肉厚が大きく、嵌合溝5からの高さが大きい程、大きい。
図2−(a)の装着状態でグロメット1の内周部2が後方側へ引張力を受けたときには(b)に示すように内周部2が外周部3に対して後方側へ相対移動し、前記のように外周凸部8が外周部3の内周凸部9に当接し、内周凸部9を外周側へ押圧して外周部3を拡張させるか、または外周部3の変形を防止する。
外周部3が拡張させられる、または外周部3の変形が防止されることにより前方リップ6が拡張させられる、または前方リップ6の変形が防止され、前方リップ6の、ボディパネル11とのラップ代が十分確保される。これにより、ボディパネル11と嵌合溝5との密着の度合が高まり、確実に前方リップ6がボディパネル11に後方側へ係止するため、前方リップ6が後方側への引張力に対する抵抗力を発揮する。この結果、ボディパネル11が前方リップ6を乗り越えることができなくなり、グロメット1が貫通孔12への装着状態を維持する。
図3は図1に示すグロメット1において、外周部3の内周凸部9より後方側の、内周部2の外周に、外周部3の内周面31に当接し得る後方外周凸部10が周方向に形成されているグロメット1の製作例を示す。ここでは特にグロメット1が2枚のボディパネル11、11の貫通孔12を貫通する場合に適した機能をグロメット1に持たせるために、後方リップ7の、嵌合溝5からの高さを前方リップ6の高さと等しいか、同等程度(3mm程度以下)に抑えている。
外周部3の内周面31と後方外周凸部10は互いに対向する向きに当接可能に形成される。互いに当接する外周部3の内周面31と後方外周凸部10の各当接面は前方側から後方側へかけて内周側から外周側へ向かう傾斜が付けられ、この傾斜によりグロメット1の内周部2が前方側へ引張力を受けたときに、後方外周凸部10の当接面が外周部3の内周面31を外周側へ押圧して外周部3を拡張させ、または外周部3の変形を防止し、嵌合溝5をボディパネル11に密着させる機能を有する。
図3では互いに平行な枚のボディパネル11、11に形成された貫通孔12、12にグロメット1を挿通させるときの様子を示しているが、グロメット1は1枚のボディパネル11の貫通孔12のみを挿通する場合もある。2枚のボディパネル11、11を挿通する場合には、ボディパネル11、11が互いに平行でない場合もある。
図3に示すグロメット1は図4−(a)に示すように1枚目のボディパネル11の貫通孔12を完全に貫通し、2枚目のボディパネル11の貫通孔12を前方リップ6が挿通した状態で装着状態となる。グロメット1が装着状態に至るまでのボディパネル11とつなぎ部4、及び前方リップ6の関係は図2−(a)の場合と同様である(段落0043、0044)。
図4−(a)に示す装着状態でグロメット1の内周部2が前方側へ引張力を受けたときには、内周部2が外周部3に対して前方側へ相対移動し、後方外周凸部10の当接面が外周部3の内周面31に当接し、外周部3を外周側へ押圧してこれを拡張させる、または外周部3の変形を防止する。
外周部3が拡張させられるか、外周部3の変形が防止されることにより後方リップ7が拡張させられる、または後方リップ7の変形が防止され、後方リップ7の、ボディパネル11とのラップ代が十分確保される。これにより、ボディパネル11と嵌合溝5との密着の度合が高まり、確実に後方リップ7がボディパネル11に前方側へ係止するため、後方リップ7が前方側への引張力に対する抵抗力を発揮する。この結果、ボディパネル11が後方リップ7を乗り越えることができなくなり、グロメット1が貫通孔12への装着状態を維持する。
図4−(a)の装着状態でグロメット1の内周部2が後方側へ引張力を受けたときには(b)に示すように内周部2が外周部3に対して後方側へ相対移動し、図2−(b)の場合と同じく外周凸部8が外周部3の内周凸部9に当接し、内周凸部9を外周側へ押圧して外周部3を拡張させる、または外周部3の変形を防止する。
外周部3が拡張させられるか、外周部3の変形が防止されることにより前方リップ6が拡張させられ、前方リップ6の、ボディパネル11とのラップ代が十分確保される。これにより、ボディパネル11と嵌合溝5との密着の度合が高まるため、前方リップ6が後方側への引張力に対する抵抗力を発揮する。この結果、ボディパネル11が前方リップ6を乗り越えることができなくなり、グロメット1が貫通孔12への装着状態を維持する。
図面では貫通孔12がバーリング加工されていない場合のグロメット1の装着例を示しているが、図1、図3に示すように外周部3の後方リップ7のボディパネル11側の面に凹部7aを形成しておくことで、グロメット1はバーリング加工されている貫通孔12に対しても使用可能となる。
1枚構造のボディパネルの貫通孔に適したグロメットの製作例を示した断面図である。 (a)は貫通孔へのグロメットの装着時の状況を示した断面図、(b)は装着状態にあるグロメットが後方側へ引張力を受けたときの様子を示した断面図である。 2枚構造のボディパネルの貫通孔に適したグロメットの製作例を示した断面図である。 (a)は装着状態にあるグロメットが前方側から引張力を受けたときの様子を示した断面図、(b)は装着状態のグロメットが後方側から引張力を受けたときの様子を示した断面図である。 従来のグロメットの製作例を示した断面図である。
符号の説明
1………グロメット
2………内周部
3………外周部
4………つなぎ部
41……包囲部
5………嵌合部
6………前方リップ
7………後方リップ
7a……凹部
8………外周凸部
9………内周凸部
10……後方外周凸部
11……ボディパネル
12……貫通孔
13……ワイヤハーネス

Claims (5)

  1. ワイヤハーネスが挿通する筒状の内周部とその外周に一体化する外周部と、前記内周部と前記外周部をつなぐつなぎ部とを備え、前記外周部に、車両のボディパネルがそれに形成された貫通孔の回りにおいて嵌合するグロメットにおいて、
    前記外周部は、内周側へ変形可能で、前記貫通孔の回りのボディパネルに後方側へ係止し得る前方リップと、
    前記貫通孔の回りのボディパネルに前方側へ係止し得る後方リップを有し、
    前記内周部の外周に外周凸部が周方向に形成され、
    この外周凸部より後方側の、前記外周部の内周に、前記外周凸部に当接し得る内周凸部が周方向に形成され
    互いに当接する前記外周凸部と前記内周凸部の各当接面は前方側から後方側へかけて外周側から内周側へ向かう傾斜が付けられていることを特徴とするグロメット。
  2. 前記外周部の内周凸部より後方側の、前記内周部の外周に、前記外周部の内周面に当接し得る後方外周凸部が周方向に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のグロメット。
  3. ワイヤハーネスが挿通する筒状の内周部とその外周に一体化する外周部と、前記内周部と前記外周部をつなぐつなぎ部とを備え、前記外周部に、車両のボディパネルがそれに形成された貫通孔の回りにおいて嵌合するグロメットにおいて、
    前記外周部は、内周側へ変形可能で、前記貫通孔の回りのボディパネルに後方側へ係止し得る前方リップと、
    前記貫通孔の回りのボディパネルに前方側へ係止し得る後方リップを有し、
    前記内周部の外周に外周凸部が周方向に形成され、
    この外周凸部より後方側の、前記外周部の内周に、前記外周凸部に当接し得る内周凸部が周方向に形成され、
    前記外周部の内周凸部より後方側の、前記内周部の外周に、前記外周部の内周面に当接し得る後方外周凸部が周方向に形成されていることを特徴とするグロメット。
  4. 互いに当接する前記外周部の内周面と前記後方外周凸部の各当接面は前方側から後方側へかけて内周側から外周側へ向かう傾斜が付けられていることを特徴とする請求項3に記載のグロメット。
  5. 前記外周部に、ボディパネルが嵌合する嵌合溝が周方向に形成され、前記前方リップと前記後方リップの、前記嵌合溝からの高さが同等程度であることを特徴とする請求項3、もしくは請求項4に記載のグロメット。
JP2006102974A 2006-04-04 2006-04-04 グロメット Expired - Fee Related JP4851830B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006102974A JP4851830B2 (ja) 2006-04-04 2006-04-04 グロメット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006102974A JP4851830B2 (ja) 2006-04-04 2006-04-04 グロメット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007276558A JP2007276558A (ja) 2007-10-25
JP4851830B2 true JP4851830B2 (ja) 2012-01-11

Family

ID=38678486

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006102974A Expired - Fee Related JP4851830B2 (ja) 2006-04-04 2006-04-04 グロメット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4851830B2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5098828B2 (ja) * 2008-06-03 2012-12-12 住友電装株式会社 グロメット
JP5098826B2 (ja) * 2008-06-03 2012-12-12 住友電装株式会社 グロメット
JP5098827B2 (ja) * 2008-06-03 2012-12-12 住友電装株式会社 グロメット
JP5176698B2 (ja) * 2008-06-03 2013-04-03 住友電装株式会社 グロメット
JP5098829B2 (ja) * 2008-06-03 2012-12-12 住友電装株式会社 グロメット
JP5136223B2 (ja) * 2008-06-03 2013-02-06 住友電装株式会社 グロメット
JP5453166B2 (ja) * 2010-05-14 2014-03-26 住友電装株式会社 グロメット
JP2015173550A (ja) * 2014-03-12 2015-10-01 住友電装株式会社 グロメットおよびワイヤハーネス
JP6860535B2 (ja) 2018-09-10 2021-04-14 矢崎総業株式会社 グロメット
JP6843098B2 (ja) * 2018-09-10 2021-03-17 矢崎総業株式会社 グロメット
JP7174019B2 (ja) * 2020-07-28 2022-11-17 矢崎総業株式会社 グロメット、及び、ワイヤハーネス

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3196620B2 (ja) * 1995-12-14 2001-08-06 住友電装株式会社 グロメット
JP2001153270A (ja) * 1999-11-30 2001-06-08 Sumitomo Wiring Syst Ltd グロメット
JP3456463B2 (ja) * 2000-02-29 2003-10-14 住友電装株式会社 グロメット

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007276558A (ja) 2007-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4851830B2 (ja) グロメット
US10875564B2 (en) Steering wheel structure
US8393058B2 (en) Clip
EP1193435B1 (en) A grommet
KR101335080B1 (ko) 와이어 하네스용 그로밋
US20070096482A1 (en) Bumper fixture, and bumper mounting structure
US7641239B2 (en) Assembly of male and female members
US6465740B2 (en) Grommet and method for fixing said grommet to a panel
JP2007230388A (ja) 係合固定構造および係合固定方法
KR101701963B1 (ko) 차량용 그로밋
US6489559B2 (en) Grommet
JP6817872B2 (ja) エアバッグ装置の取付構造
US20080036205A1 (en) Piping joint
CN105074269A (zh) 转矩杆
JP4552875B2 (ja) ブーツ
JP4316365B2 (ja) 留め具
JP2005188623A (ja) クリップ
JP4008406B2 (ja) バンパスポイラ、及びその取付構造
JP2008190606A (ja) アンカー
JP2007276557A (ja) グロメット用ガイド部材及びグロメット装置
JP2010014258A (ja) 防振装置
JP3794607B2 (ja) グロメット
JP7161831B2 (ja) 椅子の張地の取付構造及び樹脂コード並びに椅子
JP2006336748A (ja) 樹脂成形体の取付構造
JP4230434B2 (ja) バンパスポイラ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081024

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110609

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110614

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110805

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110927

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111021

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4851830

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141028

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees