JP4842025B2 - 導電性基材上への金属酸化物微粒子層の形成方法 - Google Patents
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Description
さらに詳しくは、従来のメッキ法、CVD法、塗布液法あるいは電着法等に比して、極めて容易に均一で密着性、耐摩耗性、強度等に優れた金属酸化物微粒子層の形成方法に関する。特に、従来の方法では困難であった微細な目開きの穴を多数有するハニカム基材等の複雑な形状の成形体表面に、均一で密着性、耐摩耗性、強度等に優れた金属酸化物微粒子層を形成しうる方法に関する。
さらに、ガス拡散電極材料としてフッ素樹脂微粒子を電気泳動法によって導電性基材の表面に析出させたガス拡散電極用フッ素樹脂含有多孔質体が開示されている。(特開2002−121697号公報(特許文献8))
すなわち、本発明に係る構成要件は以下の通りである。
[1]金属酸化物微粒子と繊維状微粒子との分散液に導電性基材を浸漬し、導電性基材と分
散液に直流電圧を印加することを特徴とする導電性基材上への金属酸化物微粒子層の形成方法。
[2]前記繊維状微粒子の長さ(L)が50nm〜10μm、径(D)が10nm〜2μm、アスペク
ト比(L)/(D)が5〜1,000の範囲にある[1]の金属酸化物微粒子層の形成方法。
[3]前記分散液中の繊維状微粒子の含有量が、固形分として金属酸化物微粒子の0.1〜
20重量%の範囲にある[1]または[2]の金属酸化物微粒子層の形成方法。
[4]前記分散液が、さらに平均粒子径が2〜300nmの範囲にあるコロイド粒子を含む[1]〜[3]の金属酸化物微粒子層の形成方法。
[5]前記コロイド粒子の含有量が、固形分として金属酸化物微粒子の0.1〜20重量%
の範囲にある[4]の金属酸化物微粒子層の形成方法。
[6]前記金属酸化物微粒子がMg、Ca、Ba、La、Ce、Ti、Zr、V、Cr、Mo、W、Mn、Zn、Al、Si、P、Sbからなる群から選ばれる1種以上の金属の酸化物からなり、該金属酸化物微粒子
の平均粒子径が10nm〜5μmの範囲にある[1]〜[5]の金属酸化物微粒子層の形成方法。[7]前記微粒子層の厚さが10nm〜1mmの範囲にある[1]〜[6]の金属酸化物微粒子層の形
成方法。
[8]前記分散液の分散媒が、水、アルコール類、ケトン類、グリコール類、有機酸から選
ばれる1種以上である[1]〜[7]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子層の形成方法。
[9]前記分散液の固形分濃度が1〜30重量%の範囲にある[1]〜[8]の金属酸化物。
形成された微粒子層は導電性基材への密着性がよく、耐摩耗性、強度等に優れており、吸着材、触媒さらには誘電体膜付基材、絶縁膜付基材、導電膜付基材、電極膜、電解質膜、等の膜材等として好適に用いることができる。
本発明に係る導電性基材上への金属酸化物微粒子層の形成方法は、金属酸化物微粒子と繊維状微粒子との分散液に導電性基材を浸漬し、導電性基材と分散液に直流電圧を印加することを特徴としている。
本発明に用いる基材としては導電性を有していれば特に制限はなく従来公知の基材を用いることができる。
なお、本発明の目開きは形状を特に限定するものではないが、目開きとは、円形、楕円形、四角形等で一般的に採用されるセルの径をいい、円形では直径、楕円形では長径と短径何れかまたは平均値、正方形では1辺の長さ、長方形では縦または横の長さの何れかまたはその平均値をいう。
なお、本発明に用いる導電性ハニカム基材の形状は、立方体、円柱状、コルゲート等所
望の形状を採用することができ、また、目開きの形状も円形、三角形、四角形他種々の形状を採用することができる。
分散液
本発明では、金属酸化物微粒子と繊維状微粒子との分散液が使用される。
金属酸化物微粒子
本発明に用いる金属酸化物微粒子としては吸着性能、触媒性能、導電性、導電性能等を有する有用な金属酸化物微粒子を用いることができる。なかでもIIA族、IIIA族、IVA族、VA族、VIA族、VIIA族、IIB族、IIIB族、IVB族、VB族元素の金属酸化物微粒子が好適に用
いられる。具体的にはMg、Ca、Ba、La、Ce、Ti、Zr、V、Cr、Mo、W、Mn、Zn、Al、Si、P、Sbから選ばれる1種または2種以上の元素の金属酸化物からなる金属酸化物粒子(複合酸化物微粒子を含む)は好適に用いることができる。
繊維状微粒子
本発明に用いる繊維状微粒子としては粒子の形状を除いて前記したと同様の成分の繊維状金属酸化物微粒子を用いることができる。このとき、繊維状微粒子と金属酸化物微粒子とは同一成分であっても異なる成分であってもよい。
の密着性が不充分となり、形成される金属酸化物微粒子層と基材との密着性が不充分となることがある。
繊維状微粒子の使用量が少ない場合、ハニカム基材との密着性が不充分となることがある。繊維状微粒子の使用量が多すぎても、繊維状微粒子が単に過剰の繊維状微粒子となるだけで、このため基材との密着性や強度がさらに向上することもなく、かえって金属酸化物微粒子の割合が少なくなるために金属酸化物微粒子層の機能あるいは性能が不充分となることがある。
分散液成分
さらに、分散液中に、平均粒子径が2〜300nm、好ましくは5〜100nmの範囲にあるコロイド粒子を用いることができる。コロイド粒子としては粒子表面に帯電した粒子であれば特に制限はないが酸化チタン、アルミナ、シリカ、シリカ・アルミナ、ジルコニア等のコロイド粒子が挙げられる。
コロイド粒子の平均粒子径が小さいものは、用いる金属酸化物微粒子の種類によっては分散液が不安定になり、平均粒子径が大きすぎるとコロイド粒子表面の帯電量が少なくなり、いずれも金属酸化物微粒子に付着して積層を促進する効果、金属酸化物微粒子同士を結合することによる金属酸化物微粒子層の強度、耐摩耗性を向上する効果が不充分となる場合がある。
分散媒
本発明に用いる金属酸化物微粒子と繊維状微粒子と必要に応じて用いるコロイド粒子との混合分散液の分散媒としては水、アルコール類、ケトン類、グリコール類から選ばれる1種以上が用いられる。具体的には、アルコール類としてはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等、ケトン類としてはアセトンなどグリコール類とし
てエチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げられる。
分散液組成
金属酸化物微粒子と繊維状微粒子と必要に応じて用いるコロイド粒子との混合分散液の固形分濃度は1〜30重量%、さらには2〜20重量%の範囲にあることが好ましい。
前記濃度が30重量%を超えると分散液の粘度が高くなり、積層した微粒子層の緻密度が低下し、強度、耐摩耗性が不充分となることがある。
微粒子層の形成
本発明の微粒子層の形成方法では、金属酸化物微粒子と繊維状微粒子と必要に応じて用いるコロイド粒子との混合分散液に導電性基材を浸漬し、導電性基材と分散液に直流電圧を印加する。
印加電圧が0.5V(DC)未満の場合は、微粒子の積層が不充分となり、微粒子が斑に積層したり、積層に長時間を要することがある。
印加する時間は金属酸化物微粒子の種類および量等によって異なるが、概ね1〜60分程度である。
乾燥方法は従来公知の方法を採用することができ、風乾することも可能であるが、通常50〜200℃で0.2〜5時間程度乾燥する。
新たな成分としては、用途によって異なるが、従来公知の金属成分、酸化物成分、金属錯体成分、貴金属成分、複合酸化物成分、希土類成分等が挙げられる。
以下、実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
繊維状微粒子(1)の調製
ルチルチタン粉末(商品名CR-EL、石原産業(株)製)60gを濃度40重量%のNaO
H水溶液10Lに混合した。この酸化チタン粉末混合アルカリ水溶液をオートクレーブに
充填し、150℃で25時間撹拌しながら水熱処理した。その後、室温までに冷却し、濾過分離し、1Nの塩酸20Lを掛けて洗浄し、ついで、120℃で16時間乾燥し、50
0℃で焼成して酸化チタンの繊維状微粒子(1)を調製した。
表1に示した。
金属酸化物微粒子(1)の調製
塩化ジルコニウム水溶液(第1稀元素化学工業(株)製:ジルコンゾール、ZrO2濃
度25.1重量%)329.5gと硝酸コバルト(関西化学(株)製:CoO濃度25.7
7重量%)260.6gとを純水3630gに溶解した混合水溶液を調製した。
ついで、70℃で2時間熟成した後、濃度63重量%の硝酸を用いてヒドロゲルのpHを7.5〜8になるように調整した。その後、ヒドロゲルを濾過し、洗浄し、120℃で乾燥し、ついで、500℃で2時間焼成してZrO2・CoO複合酸化物を得た。
この粉体に、塩化ルテニウム(小島化学(株)製)3.4gを水12.5gに溶解したRuO2として濃度5重量%の塩化ルテニウム水溶液を吸収させ、ついで、120℃で16時間乾燥した。その後、乾燥粉体100gを濃度5重量%のアンモニア水1666gに分散させ、1時間撹拌した後、濾過し、洗浄して塩素を除去し、再び、120℃で16時間乾燥してメタネーション用触媒成分である金属酸化物微粒子(1)を調製した。金属酸化物微
粒子(1)の組成を表1に示した。
金属酸化物微粒子分散液(1)の調製
金属酸化物微粒子(1)80gを純水500gに分散させ、撹拌しながらコロイド粒子と
してチタニアゾル(触媒化成工業(株)製:HPW-18NR、平均粒子径18nm、TiO2濃度10重量%、分散媒:水)250gおよび繊維状微粒子(1)20gを加えた。ついで、3
0分撹拌した後、20分間超音波を照射して金属酸化物微粒子分散液(1)を調製した。
金属酸化物微粒子層付基材(1)の調製
500mlのガラスビーカーに金属酸化物微粒子分散液(1)400gを入れ、この分散
液に負極としてハニカム基材(新日本製鉄(株)製:外径30mm、長さ50mm、壁厚30μm、目開き600cpsi、SUS製)を、正極としてSUS製(ハニカム基材と同材質)の5cm×5cmの平板を挿入した。金属酸化物微粒子分散液(1)をマグネチックス
ターラーで攪拌しながら、1mmφのSUS線で直流電源として直流電圧装置(菊水電気(株)型式PAD35―10L)と正極および負極を接続し、15V(DC)の電圧を2分
間印加した。微粒子層を形成したハニカム基材を取り出し、ついで、120℃で3時間乾燥し、500℃で2時間焼成して金属酸化物微粒子層付基材(1)を調製した。
の均一性を評価し、結果を評に示した。
なお、微粒子層の厚さ、密着性、微粒子層の均一性は下記の方法および評価基準で評価した。
電着されたハニカム基材試料(1)をエポキシ樹脂で固め、金きり鋸で輪切りに切断し、
断面を研磨し、この断面を走査型電子顕微鏡(SEM:日立製作所(株)製)で撮影し、写真上でノギスにより膜厚を測定し、結果を表1に示した。
ハニカム基材外表面に電着した触媒層を親指の腹で擦り、
親指に触媒粉が全然付かない ◎
親指に触媒分が多少付く ○
親指で擦ると触媒分が剥離する ×
微粒子層の均一性
SEM写真より目視で膜の均一性を判断した。
ハニカム基材に触媒が一部不均一に電着されていた。 ○
ハニカム基材に触媒がマダラに電着されていた。 △
ハニカム基材に触媒が電着されていなかった。 ×
性能評価
金属酸化物微粒子層付基材(1)については下記の方法でCOのメタネーション反応を行
い、触媒性能を評価した。
固定床焼流通式反応装置の反応管に金属酸化物微粒子層付基材(1)を装填後、水素ガス
(窒素50Vol%混合ガス)を流しながら、500℃で1時間で還元した。ついで、160℃まで降温し、反応ガス(組成CO:5vol%、CO2:20vol%、CH4:2vol%、H2:バランス)をSV:2000hr-1になるように流通させ、約1時間後
の定常状態での生成ガスをガスクロマトグラーフイーおよび赤外分光型ガス濃度計で分析した。CO濃度は10ppmと良好な結果を得た。
[実施例2]
金属酸化物微粒子層付基材(8)の調製
実施例1において、5V(DC)の電圧を2分間印加した以外は同様にして金属酸化物微粒子層付基材(2)を調製した。
性能評価
実施例1と同様にして金属酸化物微粒子層付基材(2)についてCOのメタネーション反応を行った。CO濃度は30ppmと良好な結果を得た。
[実施例3]
金属酸化物微粒子層付基材(3)の調製
実施例1において、20V(DC)の電圧を2分間印加した以外は同様にして金属酸化物微粒子層付基材(3)を調製した。
性能評価
実施例1と同様にして金属酸化物微粒子層付基材(3)についてCOのメタネーション反応を行った。CO濃度は5ppmと良好な結果を得た。
[実施例4]
繊維状微粒子(4)の調製
ルチルチタン粉末(商品名CR-EL、石原産業(株)製)60gを濃度40重量%のNaO
H水溶液10Lに混合した。この酸化チタン粉末混合アルカリ水溶液をオートクレーブに
充填し、140℃で20時間撹拌しながら水熱処理した。その後、室温までに冷却し、濾過分離し、1Nの塩酸20Lを掛けて洗浄し、ついで、120℃で16時間乾燥し、つい
で500℃で焼成して酸化チタンの繊維状微粒子(4)を調製した。繊維状微粒子(4)の長さ(L)、径(D)、アスペクト比(L/D)を測定し、結果を表1に示した。
金属酸化物微粒子分散液(4)の調製
実施例1において繊維状微粒子(4)20gを用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子分散液(4)を調製した。
金属酸化物微粒子層付基材(4)の調製
実施例1において、金属酸化物微粒子分散液(4)を用いた以外は同様にして金属酸化物
微粒子層付基材(4)を調製した。
の均一性を評価し、結果を表1に示した。
性能評価
実施例1と同様にして金属酸化物微粒子層付基材(4)についてCOのメタネーション反
応を行った。CO濃度は12ppmと良好な結果を得た。
[実施例5]
繊維状微粒子(5)の調製
ルチルチタン粉末(商品名CR-EL、石原産業(株)製)60gを濃度40重量%のNaO
H水溶液10Lに混合した。この酸化チタン粉末混合アルカリ水溶液をオートクレーブに
充填し、150℃で50時間撹拌しながら水熱処理した。その後、室温までに冷却し、濾過分離し、1Nの塩酸20Lを掛けて洗浄し、ついで、120℃で16時間乾燥し、つい
で500℃で焼成して酸化チタンの繊維状微粒子(5)を調製した。繊維状微粒子(5)の長さ(L)、径(D)、アスペクト比(L/D)を測定し、結果を表1に示した。
金属酸化物微粒子分散液(5)の調製
実施例1において繊維状微粒子(5)20gを用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子
分散液(5)を調製した。
金属酸化物微粒子層付基材(5)の調製
実施例1において、金属酸化物微粒子分散液(5)を用いた以外は同様にして金属酸化物
微粒子層付基材(5)を調製した。
の均一性を評価し、結果を表1に示した。
性能評価
実施例1と同様にして金属酸化物微粒子層付基材(5)についてCOのメタネーション反
応を行った。CO濃度は8ppmと良好な結果を得た。
[実施例6]
金属酸化物微粒子分散液(6)の調製
実施例1において、純水500gの代わりにイソプロピルアルコール500gに金属酸化物微粒子(1)80gを分散させた以外は同様にして金属酸化物微粒子分散液(6)を調製
した。
金属酸化物微粒子層付基材(6)の調製
実施例1において、金属酸化物微粒子分散液(6)を用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子層付基材(5)を調製した。
性能評価
実施例1と同様にして金属酸化物微粒子層付基材(6)についてCOのメタネーション反応を行った。CO濃度は17ppmと良好な結果を得た。
[実施例7]
金属酸化物微粒子分散液(7)の調製
実施例1において、コロイド粒子としてチタニアゾル100gを用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子分散液(7)を調製した。
金属酸化物微粒子層付基材(7)の調製
実施例1において、金属酸化物微粒子分散液(7)を用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子層付基材(7)を調製した。
性能評価
実施例1と同様にして金属酸化物微粒子層付基材(7)についてCOのメタネーション反応を行った。CO濃度は10ppmと良好な結果を得た。
[実施例8]
金属酸化物微粒子分散液(8)の調製
実施例1において、コロイド粒子としてチタニアゾル600gを用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子分散液(8)を調製した。
金属酸化物微粒子層付基材(8)の調製
実施例1において、金属酸化物微粒子分散液(8)を用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子層付基材(7)を調製した。
性能評価
実施例1と同様にして金属酸化物微粒子層付基材(8)についてCOのメタネーション反応を行った。CO濃度は8ppmと良好な結果を得た。
[実施例9]
金属酸化物微粒子(9)の調製
水素化処理触媒(触媒化成工業(株)製:CDS−R2、MoO3:11.8重量%、C
oO:2.9重量%、Al2O3:85.3重量%、径3mm、長さ5mmのペレット)を
粉砕して平均粒子径1.4μmの金属酸化物微粒子(9)を調製した。
金属酸化物微粒子分散液(9)の調製
実施例1において、金属酸化物微粒子(9)を用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子分散液(9)を調製した。
金属酸化物微粒子層付基材(9)の調製
実施例1において、金属酸化物微粒子分散液(9)を用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子層付基材(9)を調製した。
[比較例1]
金属酸化物微粒子分散液(R1)の調製
金属酸化物微粒子(1)80gを純水500gに分散させ、ついで、30分撹拌した後、
20分間超音波を照射して金属酸化物微粒子分散液(R1)を調製した。
金属酸化物微粒子層付基材(R1)の調製
実施例1において、金属酸化物微粒子分散液(R1)を用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子層付基材(R1)を調製した。
性能評価
実施例1と同様にして金属酸化物微粒子層付基材(R1)についてCOのメタネーション反応を行った。CO濃度は200ppmであった。
[比較例2]
金属酸化物微粒子分散液(R2)の調製
金属酸化物微粒子(1)80gを純水500gに分散させ、撹拌しながらコロイド粒子と
してチタニアゾル(触媒化成工業(株)製:HPW-18NR、平均粒子径18nm、TiO2濃度10重量%、分散媒:水)250gを加えた。ついで、30分撹拌した後、20分間超音波を照射して金属酸化物微粒子分散液(R2)を調製した。
金属酸化物微粒子層付基材(R2)の調製
実施例1において、金属酸化物微粒子分散液(R2)を用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子層付基材(R2)を調製した。
性能評価
実施例1と同様にして金属酸化物微粒子層付基材(R2)についてCOのメタネーション反応を行った。CO濃度は120ppmであった。
[参考例1]
繊維状微粒子(S1)の調製
ルチルチタン粉末(商品名CR-EL、石原産業(株)製)60gを濃度40重量%のNaO
H水溶液10Lに混合した。この酸化チタン粉末混合アルカリ水溶液をオートクレーブに
充填し、180℃で50時間撹拌しながら水熱処理した。その後、室温までに冷却し、濾過分離し、1Nの塩酸20Lを掛けて洗浄し、ついで、120℃で16時間乾燥し、つい
で500℃で焼成して酸化チタンの繊維状微粒子(S1)を調製した。繊維状微粒子(S1)の長さ(L)、径(D)、アスペクト比(L/D)を測定し、結果を表に示した。
金属酸化物微粒子分散液(S1)の調製
金属酸化物微粒子(1)80gを純水500gに分散させ、撹拌しながらコロイド粒子と
してチタニアゾル(触媒化成工業(株)製:HPW-18NR、平均粒子径18nm、TiO2濃度10重量%、分散媒:水)250gおよび繊維状微粒子(S1)20gを加えた。ついで、3
0分撹拌した後、20分間超音波を照射して金属酸化物微粒子分散液(S1)を調製した。
金属酸化物微粒子層付基材(S1)の調製
実施例1において、金属酸化物微粒子分散液(S1)を用いた以外は同様にして金属酸化物微粒子層付基材(S1)を調製した。
性能評価
実施例1と同様にして金属酸化物微粒子層付基材(S1)についてCOのメタネーション反応を行った。CO濃度は50ppmであった。
Claims (7)
- 金属酸化物微粒子と、長さ(L)が50nm〜10μm、径(D)が10nm〜2μm、アスペクト比(L)/(D)が5〜1,000の範囲にある繊維状微粒子と、平均粒子径が2〜300nmの範囲にあるコロイド粒子を含む分散液に、ハニカム型導電性基材を浸漬し、導電性基材と分散液に直流電圧を印加することを特徴とする導電性基材上への金属酸化物微粒子層の形成方法。
- 前記分散液中の繊維状微粒子の含有量が、固形分として金属酸化物微粒子の0.1〜20重量%の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の金属酸化物微粒子層の形成方法。
- 前記コロイド粒子の含有量が、固形分として金属酸化物微粒子の0.1〜20重量%の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の金属酸化物微粒子層の形成方法。
- 前記金属酸化物微粒子がMg、Ca、Ba、La、Ce、Ti、Zr、V、Cr、Mo、W、Mn、Zn、Al、Si、P、Sbからなる群から選ばれる1種以上の金属の酸化物からなり、該金属酸化物微粒子の平均粒子径が10nm〜5μmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属酸化物微粒子層の形成方法。
- 前記微粒子層の厚さが10nm〜1mmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属酸化物微粒子層の形成方法。
- 前記分散液の分散媒が、水、アルコール類、ケトン類、グリコール類、有機酸から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の金属酸化物微粒子層の形成方法。
- 前記分散液の固形分濃度が1〜30重量%の範囲にあることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の金属酸化物微粒子層の形成方法。
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