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JP4736804B2 - リチウムイオン二次電池電極用バインダー - Google Patents

リチウムイオン二次電池電極用バインダー Download PDF

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JP4736804B2 JP2005505779A JP2005505779A JP4736804B2 JP 4736804 B2 JP4736804 B2 JP 4736804B2 JP 2005505779 A JP2005505779 A JP 2005505779A JP 2005505779 A JP2005505779 A JP 2005505779A JP 4736804 B2 JP4736804 B2 JP 4736804B2
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Description

【技術分野】
本発明は、リチウムイオン二次電池電極用バインダー、該バインダーを含有するリチウムイオン二次電池電極用スラリー組成物、リチウムイオン二次電池用電極、該電極の製造方法および該電極を有するリチウムイオン二次電池に関する。
【背景技術】
近年普及が著しいノート型パソコンや携帯電話、PDAなどの携帯端末の電源には、リチウムイオン二次電池などの二次電池が多用されている。最近では、携帯端末の使用時間の延長や充電時間の短縮などの要望が高まり、これに伴い電池の高性能化、特に高容量化と充放電速度(レート特性)の向上が、強く求められている。
リチウムイオン二次電池は、正極と負極とをセパレーターを介して配置し、電解液とともに容器内に収納した構造を有する。電極(正極および負極)は、電極活物質(以下、単に「活物質」ということがある。)と、必要に応じて導電付与剤などとをリチウムイオン二次電池電極用バインダー(以下、単に「バインダー」ということがある。)によりアルミニウムや銅などの集電体に結着させたものである。電極は、通常、バインダーを水やN−メチルピロリドン(NMP)などの液状媒体に溶解または分散させ、これに活物質などを混合して得られるリチウムイオン二次電池電極用スラリー組成物(以下、単に「スラリー」ということがある。)を集電体に塗布して、該液状媒体を乾燥などにより除去し、電極層として結着させて、形成される。
電池容量は、活物質の充填量に強く影響される。一方、レート特性は電子の移動の容易さに影響され、レート特性の向上にはカーボンなどの導電付与剤の増量が効果的である。電池という限られた空間内で活物質と導電付与剤とを増量するには、バインダー量を低減する必要がある。しかしながら、バインダー量を少なくすると電極層の結着性が損なわれるという問題があった。
結着性に優れたバインダーとして、アクリル酸またはメタクリル酸エステル、アクリロニトリルおよび酸成分を有するビニルモノマーからなる共重合体が知られている(特開平8−287915号公報参照)。この共重合体は水やNMPに不溶なため、スラリーを製造する際には、増粘剤を併用し、集電体に塗布するのに好適な粘度に調整して用いられる。
ところが、スラリーの固形分濃度が通常70%以上と高いため、スラリーの混合が不十分になったり各成分が凝集したりして、スラリー中の活物質や導電付与剤の分散状態が不均一になる問題があった。不均一なスラリーを用いて電極を作成すると、イオン伝導性が悪化して電池容量が低下したり、活物質の結着性が低下して集電体から活物質が剥離したりするという問題が生じる。
活物質や導電付与剤が高度に分散したスラリーを得る方法として、活物質とバインダーを混練して得られるペーストAと、導電付与剤と増粘剤とを混練して得られるペーストBとを混合してスラリーを得る方法が提案されている(特開2003−45432号公報参照)。しかし、この方法では工程が煩雑であり、またペーストA、Bおよびスラリーについてそれぞれに製造設備が必要になるなど、設備面での制約も大きかった。
ポリフッ化ビニリデンやポリアクリロニトリルなどの、NMPに可溶な重合体をバインダーとして用いる方法も知られている。しかし、これらのバインダーを用いて製造した電極は柔軟性に欠けるため、折る、巻くなどして電池容器に収納する際に、電極層のひび割れや剥離が起こる場合があった。
【発明の開示】
かかる状況のもとで、本発明の目的は、結着性が良好で、かつ柔軟な電極層を有する電極を工業的有利に得ることができるリチウムイオン二次電池電極用バインダーおよび該バインダーを含有するリチウムイオン二次電池電極用スラリー、ならびにリチウムイオン二次電池用電極、該電極の製造方法および該電極を有するリチウムイオン二次電池を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討の結果、単独重合して得られる重合体がNMPに可溶である単量体の単位と単独重合して得られる重合体がNMPに不溶である単量体の単位とを特定の割合で含有し、特定の電解液に対する膨潤度が低い共重合体をバインダーとして用いると、活物質や導電付与剤が高度に分散し、かつ塗布性が良好なスラリーが得られることを見出した。さらに該スラリーを用いると、柔軟で結着性に優れる電極層を有する電極が得られることを見出した。そして、これらの知見に基づいて本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、単独重合して得られる重合体がN−メチルピロリドン(NMP)に可溶であるエチレン性不飽和単量体(A)の単位15〜80質量%と、単独重合して得られる重合体がNMPに不溶であるエチレン性不飽和単量体(B)の単位20〜85質量%とを有し、
エチレンカーボネート(EC):ジエチルカーボネート(DEC)=1:2(20℃での容積比)の割合で、ECとDECとを混合してなる混合溶媒にLiPFを1モル/リットルの濃度で溶解させてなる電解液に対する膨潤度が4以下の共重合体からなるリチウムイオン二次電池電極用バインダーが提供される。
また本発明によれば、少なくとも一種のエチレン性不飽和単量体からなり、それを重合して得られる重合体がNMPに可溶である成分(a成分)と、少なくとも一種のエチレン性不飽和単量体からなり、それを重合して得られる重合体がNMPに不溶である成分(b成分)とを多段重合して得られ、
EC:DEC=1:2(20℃での容積比)の割合で、ECとDECとを混合してなる混合溶媒にLiPFを1モル/リットルの濃度で溶解させてなる電解液に対する膨潤度が4以下の共重合体からなるリチウムイオン二次電池電極用バインダーが提供される。
前記多段重合は、前記a成分のみを重合する一段目の重合工程と、引き続いて前記b成分のみを添加して重合する二段目の重合工程とを有するものである。さらに、前記一段目の重合工程が、a成分15〜80質量部を重合転化率が60〜97質量%に達するまで重合する工程であり、前記二段目の重合工程が、b成分20〜85質量部(ただし、全単量体量は100質量部である)を添加して全単量体量に対する重合転化率が90質量%以上に達するまで重合する工程であることが好ましい。
また前記多段重合は、三段階の重合工程からなるものであることが好ましく、前記a成分の一部のみを添加して重合する一段目の重合工程と、引き続いて前記b成分のみを添加して重合する二段目の重合工程と、引き続いてa成分の残部のみを添加して重合する三段目の重合工程とを有するものであることがより好ましい。さらに、前記一段目の重合工程が、a成分5〜50質量部を重合転化率が60〜97質量%に達するまで重合する工程であり、前記二段目の重合工程が、b成分20〜85質量部を添加してその段階までに添加された単量体の総量に対する重合転化率が60〜97質量%に達するまで重合する工程であり、前記三段目の重合工程が、a成分5〜50質量部(ただし、全単量体量は100質量部である)を添加して全単量体量に対する重合転化率が90質量%以上に達するまで重合する工程であることが特に好ましい。
また本発明によれば、上記のリチウムイオン二次電池電極用バインダーと、電極活物質と、有機液状媒体とを、含有してなるリチウムイオン二次電池電極用スラリー組成物が提供される。
また本発明によれば、上記のリチウムイオン二次電池電極用スラリー組成物を集電体に塗布し、乾燥する、リチウムイオン二次電池用電極の製造方法が提供される。
さらに本発明によれば、上記のリチウムイオン二次電池電極用バインダーと電極活物質とを含有する電極層が集電体に結着してあるリチウムイオン二次電池用電極、および該電極を有するリチウムイオン二次電池が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
以下、本発明を項分けして詳細に説明する。
(1)リチウムイオン二次電池電極用バインダー
本発明のリチウムイオン二次電池電極用バインダーは、単独重合して得られる重合体がN−メチルピロリドン(NMP)に可溶であるエチレン性不飽和単量体(A)の単位15〜80質量%と、単独重合して得られる重合体がNMPに不溶であるエチレン性不飽和単量体(B)の単位20〜85質量%とを有し、
EC:DEC=1:2(20℃での容積比)の割合で、ECとDECとを混合してなる混合溶媒にLiPFを1モル/リットルの濃度で溶解させてなる電解液に対する膨潤度が4以下の共重合体からなるものである。
単独重合して得られる重合体がNMPに可溶であるエチレン性不飽和単量体(A)としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのα,β−エチレン性不飽和ニトリル化合物;スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、クロロスチレンなどの芳香族ビニル化合物;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、クロトン酸プロピル、クロトン酸ブチル、クロトン酸イソブチルなどの非カルボニル性酸素原子に結合するアルキル基の炭素数が6以下のエチレン性不飽和カルボン酸エステル;などが挙げられる。中でも、α,β−エチレン性不飽和ニトリル化合物やメタクリル酸メチルが好ましい。これらの単量体は単独でも二種以上組み合わせて用いても良い。
単独重合して得られる重合体がNMPに不溶であるエチレン性不飽和単量体(B)としては、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸トリデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸イソオクチル、メタクリル酸イソデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、クロトン酸2−エチルヘキシルなどの非カルボニル性酸素原子に結合するアルキル基の炭素数が7以上のエチレン性不飽和カルボン酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸などのエチレン性不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、イタコン酸などのエチレン性不飽和ジカルボン酸;1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2、3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンなどの共役ジエン;エチレン、プロピレン、1−ブテンなどの1−オレフィン;などが挙げられる。中でも、柔軟性に優れるバインダーを得る観点から、非カルボニル性酸素原子に結合するアルキル基の炭素数が7以上のエチレン性不飽和カルボン酸エステルや共役ジエンが好ましく、非カルボニル性酸素原子に結合するアルキル基の炭素数が7以上のエチレン性不飽和カルボン酸エステルが特に好ましい。
エチレン性不飽和単量体(A)の単位の量は、全単量体単位の15〜80質量%、好ましくは20〜75質量%、より好ましくは25〜70質量%である。
エチレン性不飽和単量体(B)の単位の量は、全単量体単位の20〜85質量%、好ましくは25〜80質量%、より好ましくは30〜75質量%である。
エチレン性不飽和単量体(A)とエチレン性不飽和単量体(B)との共重合体とすることで、スラリーとしたときの良好な塗布性と、該スラリーを用いて製造した電極の柔軟性および結着性とを両立させることができる。
本発明のバインダーは、EC:DEC=1:2(20℃での容積比)の割合で、ECとDECとを混合してなる混合溶媒にLiPFを1モル/リットルの濃度で溶解させてなる電解液に対する膨潤度が4以下、好ましくは3.5以下、より好ましくは3以下である。膨潤度が大きすぎると、サイクル特性やレート特性が悪化する。これは、バインダーが膨潤することにより、結着力が次第に低下して集電体から活物質が剥離したり、膨潤したバインダーが集電体を覆って電子の移動を妨げたりするためと考えられる。
膨潤度は、以下の方法で測定する。まず常法によりバインダーのキャストフィルムを作成して質量を測定した後、60℃の前記電解液中に浸漬する。浸漬したフィルムを72時間後に引き上げ、タオルペーパーでフィルム表面に付着した電解液を拭きとってすぐに該フィルムの質量を測定し、(浸漬後質量)/(浸漬前質量)の値として膨潤度が求められる。
上記のバインダーの製法は、特に限定されないが、好適には、エチレン性不飽和単量体(A)とエチレン性不飽和単量体(B)とを多段重合して得ることができる。
本発明において多段重合とは、単量体の一部をまず重合し、引き続いて種類および/または混合比の異なる単量体を添加して重合することをいう。また、「引き続いて」重合するとは、前段の重合工程において単量体が残存した状態、すなわち重合転化率が100%にならない時点で次段の重合を行うことをいう。
また本発明のバインダーは、少なくとも一種のエチレン性不飽和単量体からなり、それを重合して得られる重合体がNMPに可溶である成分(a成分)と、少なくとも一種のエチレン性不飽和単量体からなり、それを重合して得られる重合体がNMPに不溶である成分(b成分)とを多段重合して得られ、EC:DEC=1:2(20℃での容積比)の割合で、ECとDECとを混合してなる混合溶媒にLiPFを1モル/リットルの濃度で溶解させてなる電解液に対する膨潤度が4以下の共重合体からなるものである。
a成分およびb成分として用いる単量体は、それぞれ一種でも二種以上の単量体の混合物でもよい
段重合は、二段階または三段階で行うことが好ましく、三段階で行うことがより好ましい。四段階以上で行うと、工程が煩雑になり生産性が低下するおそれがある。
二段階で重合を行う場合は、前記a成分を重合する一段目の重合工程と、引き続いて前記b成分を添加して重合する二段目の重合工程とを有する多段重合であることが好ましい。前記一段目の重合工程におけるa成分の量は、好ましくは15〜80質量部、より好ましくは20〜75質量部、さらに好ましくは25〜70質量部であり、前記二段目の重合工程におけるb成分の量は、好ましくは20〜85質量部、より好ましくは25〜80質量部、さらに好ましくは30〜75質量部である(ただし、全単量体量は100質量部である)。
前記一段目の重合工程における重合転化率は、好ましくは60〜97質量%、より好ましくは65〜97質量%、さらに好ましくは70〜95質量%である。また、二段目の重合工程における全単量体量に対する重合転化率は、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上である。
三段階で重合を行う場合は、前記a成分を添加して重合する一段目の重合工程と、引き続いて前記b成分を添加して重合する二段目の重合工程と、引き続いて前記a成分を添加して重合する三段目の重合工程とを有する多段重合であることが好ましい。この場合、一段目の重合工程に用いるa成分と三段目の重合工程に用いるa成分は、同一であっても異なっていてもよい。
前記一段目の重合工程におけるa成分の量は、好ましくは5〜50質量部、より好ましくは5〜45質量部、さらに好ましくは10〜40質量部であり;前記二段目の重合工程におけるb成分の量は、好ましくは20〜85質量部、より好ましくは25〜80質量部、さらに好ましくは30〜75質量部であり;前記三段目の重合工程におけるa成分の量は、好ましくは5〜50質量部、より好ましくは5〜45質量部、さらに好ましくは10〜40質量部である(ただし、全単量体量は100質量部である)。
前記一段目および二段目の重合工程における、それぞれの段階までに添加された単量体の総量に対する重合転化率は、好ましくは60〜97質量%、より好ましくは65〜97質量%、さらに好ましくは70〜95質量%である。また、三段目の重合工程における全単量体量に対する重合転化率は、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上である。
多段で重合を行うことにより、得られるバインダーは、結着性に優れたものとなり、該バインダーを用いて得られるスラリーは、活物質や導電付与剤が高度に分散しかつ塗布性が良好なものとなる。
本発明のバインダーの重合方法は、特に限定されず、乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法、または溶液重合法などの公知の重合法が採用できる。中でも、乳化重合法が好ましい。
(2)リチウムイオン二次電池電極用スラリー組成物
本発明のリチウムイオン二次電池電極用スラリー組成物は、前記のバインダーと、電極活物質と、有機液状媒体とを含有するものである。有機液状媒体は、前記のバインダーを溶解または微粒子状に分散させることができるものであれば特に制限されない。具体的には、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドなどのアミド類が挙げられる。中でもN−メチルピロリドンが、集電体への塗布性やバインダーの分散性が良好なので特に好ましい。
本発明のバインダーを有機液状媒体に溶解または分散させる方法は特に制限されない。例えば、乳化重合法によりラテックス状で本発明のバインダーを製造した場合は、ラテックス中の水を特定の有機液状物質に置換する方法が挙げられる。置換方法としては、ラテックスに有機分散媒を加えた後、分散媒中の水分を蒸留法、分散媒相転換法などにより除去する方法などが挙げられる。
有機液状媒体の量は、バインダーや後述する活物質および導電付与剤の種類に応じ、スラリー組成物が塗工に好適な粘度になるように調整される。バインダー、活物質および導電付与剤を合わせた固形分の濃度は、好ましくは50〜90質量%、より好ましくは70〜90質量%である。
本発明のスラリーに用いられる活物質は、電極の種類により適宜選択される。本発明のスラリーは、正極、負極のいずれにも使用することができるが、正極に使用するのが好ましい。活物質は、通常のリチウムイオン二次電池に使用されるものであれば、いずれであっても用いることができる。正極活物質としては、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiMn、LiFePO、LiFeVOなどのリチウム含有複合金属酸化物;TiS、TiS、非晶質MoSなどの遷移金属硫化物;Cu、非晶質VO−P、MoO、V、V13などの遷移金属酸化物が例示される。さらに、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレンなどの導電性高分子を用いることもできる。
また、負極活物質としては、例えば、アモルファスカーボン、グラファイト、天然黒鉛、メゾカーボンマイクロビーズ(MCMB)、ピッチ系炭素繊維などの炭素質材料、ポリアセン等の導電性高分子などが挙げられる。活物質の形状や大きさについては特に制限はなく、機械的改質法により表面に導電付与剤を付着させたものも使用できる。
本発明のスラリーは、前記本発明のバインダーの他に、他のバインダーを含有してもよい。他のバインダーと併用することにより、スラリーの粘度や流動性、および該スラリーを用いて得られる電極の結着性や柔軟性をより広い範囲で調整することができる。本発明のバインダーと他のバインダーとの量の割合は特に限定されないが、質量比で好ましくは5:1〜1:5、より好ましくは3:1〜1:3である。
前記他のバインダーとしては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース系ポリマーおよびこれらのアンモニウム塩ならびにアルカリ金属塩;ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリルなどのα,β−エチレン性不飽和ニトリル化合物の単独重合体;α,β−エチレン性不飽和ニトリル化合物と1−オレフィン、エチレン性不飽和カルボン酸またはエチレン性不飽和カルボン酸エステルとの共重合体;アクリル酸2−エチルヘキシル/メタクリル酸/アクリロニトリル/エチレングリコールジメタクリレート共重合体、アクリル酸ブチル/アクリル酸/トリメチロールプロパントリメタクリレート共重合体などのアクリルゴム;アクリロニトリル/ブタジエンゴムおよびその水素化物;エチレン/ビニルアルコール共重合体、ビニルアルコール/酢酸ビニル共重合体などのビニルアルコール系重合体;ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリペンタフルオロプロピレンのようなフッ素系ポリマーなどが挙げられる。
本発明のスラリーには、必要に応じて導電付与剤が添加される。導電付与剤としては、グラファイト、活性炭、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、黒鉛、炭素繊維、フラーレン類などの炭素質材料や、導電性ポリマー、金属粉末などが用いられる。中でも、アセチレンブラック、ファーネスブラックが好ましい。導電付与剤の使用量は、活物質100質量部あたり、通常、0.5〜20質量部、好ましくは1〜10質量部である。
本発明のスラリーには、その他必要に応じて粘度調整剤、流動化剤などを添加してもよい。
本発明のスラリーは、前記各成分を混合して製造される。混合方法および混合順序は特に限定されない。本発明のバインダーを用いることで、混合方法や混合順序によらず活物質や導電付与剤が高度に分散されたスラリーを得ることができる。混合には、ボールミル、サンドミル、顔料分散機、擂潰機、超音波分散機、ホモジナイザー、プラネタリーミキサーなどの混合機を用いることができる。
(3)リチウムイオン二次電池用電極
本発明のリチウムイオン二次電池用電極は、上記のバインダーと電極活物質とを含有する電極層が集電体に結着してあるものである。
集電体は、導電性材料からなるものであれば特に制限されない。例えば、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレス鋼などの金属が挙げられ、特に正極にアルミニウムを、負極に銅を用いた場合、本発明のスラリーの効果が最もよく現れる。集電体の形状は特に制限されないが、厚さ0.001〜0.5mm程度のシート状のものが好ましい。
(4)リチウムイオン二次電池用電極の製造方法
本発明の電極は、集電体に、本発明のスラリーを塗布し、乾燥することにより、バインダーおよび活物質、さらに必要に応じ加えられた導電付与剤などを含有する電極層を結着させることで製造することができる。
スラリーの集電体への塗布方法は特に制限されない。例えば、ドクターブレード法、ディップ法、リバースロール法、ダイレクトロール法、グラビア法、ハケ塗り法などの方法が挙げられる。塗布するスラリー量は特に制限されないが、有機液状媒体を乾燥して除去した後に形成される、活物質、バインダーなどからなる電極層の厚さが、通常、0.005〜5mm、好ましくは0.01〜2mmになる量が一般的である。乾燥方法は特に制限されず、例えば温風、熱風、低湿風による乾燥、真空乾燥、(遠)赤外線や電子線などの照射による乾燥法が挙げられる。乾燥速度は、通常は応力集中によって電極層に亀裂が入ったり、電極層が集電体から剥離したりしない程度の速度範囲の中で、できるだけ早く液状媒体が除去できるように調整する。さらに、乾燥後の集電体をプレスすることにより電極の活物質の密度を高めてもよい。プレス方法は、金型プレスやロールプレスなどの方法が挙げられる。
(5)リチウムイオン二次電池
本発明のリチウムイオン二次電池は、上記のリチウムイオン二次電池用電極を有するものである。
リチウムイオン二次電池は、上記の電極や電解液、セパレーター等の部品を用いて、常法に従って製造することができる。具体的な製造方法としては、例えば、負極と正極とをセパレーターを介して重ね合わせ、これを電池形状に応じて巻く、折るなどして電池容器に入れ、電池容器に電解液を注入して封口する。また必要に応じてエキスパンドメタルや、ヒューズ、PTC素子などの過電流防止素子、リード板などを入れ、電池内部の圧力上昇、過充放電の防止をすることもできる。電池の形状は、コイン型、ボタン型、シート型、円筒型、角形、扁平型などいずれであってもよい。
電解液は、通常のリチウムイオン二次電池に用いられるものであれば、液状でもゲル状でもよく、負極活物質、正極活物質の種類に応じて電池としての機能を発揮するものを選択すればよい。
電解質としては、公知のリチウム塩がいずれも使用でき、LiClO、LiBF、LiPF、LiCFCO、LiAsF、LiSbF、LiB10Cl10、LiAlCl、LiCl、LiBr、LiB(C、LiCFSO、LiCHSO、LiC、Li(CFSON、低級脂肪酸カルボン酸リチウムなどが挙げられる。
これらの電解質を溶解させる媒体(電解質溶媒)は特に限定されるものではない。具体例としてはプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどのカーボネート類;γ−ブチロラクトンなどのラクトン類;トリメトキシメタン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、2−エトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテル類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が挙げられ、中でもカーボネート類が化学的、電気化学的および熱安定性に優れているので好ましい。
これらは単独または二種以上の混合溶媒として使用することができる。本発明のバインダーはカーボネート類に対する膨潤度が低いので、バインダーの膨潤により結着力が次第に低下して集電体から活物質が剥離したり、バインダーが集電体を覆って電子の移動を妨げたりすることがない。
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、本実施例における部および%は、特に断りがない限り質量基準である。
実施例および比較例中の試験および評価は以下の方法で行った。
(1)重合転化率
重合反応時の重合転化率は、重合体の水分散液を乾燥して得られる固形分質量から計算して求めた。なお、重合転化率は、その段階までに添加された単量体の総量に対する重合転化率を表す。
(2)対電解液膨潤度
バインダーとして用いた重合体の、電解液に対する膨潤度は以下のようにして求めた。
重合体0.2gをN−メチルピロリドン(NMP)10ミリリットルに溶解または分散させた液をポリテトラフルオロエチレン製シートに流延し、乾燥してキャストフィルムを得た。このキャストフィルム4cmを切り取って質量を測定した後、60℃の電解液中に浸漬した。浸漬したフィルムを72時間後に引き上げ、タオルペーパーでフィルム表面に付着した電解液を拭きとってすぐに該フィルムの質量を測定し、(浸漬後質量)/(浸漬前質量)の値を膨潤度とした。電解液としては、エチレンカーボネート(EC):ジエチルカーボネート(DEC)=1:2(20℃での容積比)の割合で、ECとDECとを混合してなる混合溶媒にLiPFを1モル/リットルの濃度で溶解させた溶液を用いた。
(3)重合体の組成比
バインダーを構成する重合体中の、NMPに可溶な単独重合体を与えるエチレン性不飽和単量体(A)の単位(NMP可溶成分)とNMPに不溶な単独重合体を与えるエチレン性不飽和単量体(B)の単位(NMP不溶成分)との比率は、H−および13C−NMR測定により求めた。
(4)ピール強度
<正極の製造>
正極用スラリーをアルミニウム箔(厚さ20μm)の片面にドクターブレード法によって均一に塗布し、120℃で45分間乾燥機により乾燥した。さらに真空乾燥機にて0.6kPa、120℃で2時間減圧乾燥した後、二軸のロールプレスによって電極密度が3.3g/cmとなるように圧縮して正極を得た。
<負極の製造>
負極用スラリーを銅箔(厚さ18μm)の片面にドクターブレード法によって均一に塗布し、正極と同様の条件で乾燥した。二軸のロールプレスによって電極密度が1.4g/cmとなるように圧縮して負極を得た。
<ピール強度の測定>
上記の方法で得た電極(正極または負極)を幅2.5cm×長さ10cmの矩形に切り、電極層面を上にして固定した。電極層の表面にセロハンテープを貼り付け、電極を固定し、テープを50mm/分の速度で180°方向に剥離したときの応力(N/cm)を10回測定し、その平均値を求めてこれをピール強度とした。この値が大きいほど結着強度が高く、活物質が集電体から剥離しにくいことを示す。
(5)折り曲げ試験
上記(4)に記す方法で得た電極を幅3cm×長さ9cmの矩形に切って試験片とした。試験片を机上に置き、長手方向の中央(端部から4.5cmの所)、集電体側の面に直径1mmのステンレス鋼丸棒を短手方向に横たえて設置した。このステンレス鋼棒を中心にして試験片を180°折り曲げ、折り曲げ部分外側の塗膜(電極層)の状態を観察した。10枚の試験片について試験し、10枚のいずれにもひび割れまたは剥がれが全く生じていない場合を「○」、1枚以上に1箇所以上のひび割れまたは剥がれが生じた場合を「×」と評価した。電極層にひび割れまたは剥がれが生じていないことは、電極が柔軟性に優れていることを示す。
(6)電池容量および充放電サイクル特性
<リチウムイオン二次電池(正極評価用)の製造>
正極評価では、負極として金属リチウムを用いた。
上記(4)に記す方法で製造した正極を直径15mmの円形に切り抜いた。この正極の電極層面側に直径18mm、厚さ25μmの円形ポリプロピレン製多孔膜からなるセパレーター、負極の金属リチウム、エキスパンドメタルを順に積層し、ポリプロピレン製パッキンが設置されたステンレス鋼製のコイン型外装容器(直径20mm、高さ1.8mm、ステンレス鋼厚さ0.25mm)中に、これを収納した。この容器中に電解液を空気が残らないように注入し、ポリプロピレン製パッキンを介して外装容器に厚さ0.2mmのステンレス鋼のキャップをかぶせて固定し、電池缶を封止して、直径20mm、厚さ約2mmのコイン型電池(正極評価用)を製造した。電解液は膨潤度の測定に使用したものと同じものを用いた。
<リチウムイオン電池(負極評価用)の製造>
負極評価では、正極として金属リチウムを用いた。
上記(4)に記す方法で製造した負極を直径15mmの円形に切り抜いた。この負極の電極層面側にセパレーター、正極の金属リチウム、エキスパンドメタルを順に積層し、これをコイン型外装容器中に収納し、後の工程は正極評価用電池と同様にしてコイン型電池(負極評価用)を製造した。なお、セパレーター、コイン型外装容器および電解液も、正極評価用と同種のものを用いた。
<電池容量および充放電サイクル特性の測定>
上記の方法で製造したコイン型電池を用いて、正極の評価においては3Vから4.2Vまで、負極の評価においては0Vから1.2Vまで、23℃で0.1Cの定電流法によって充放電を繰り返した。3サイクル目および50サイクル目の放電容量を測定し、3サイクル目の放電容量を電池容量とした。単位はmAh/g(活物質当たり)である。
また、3サイクル目の放電容量に対する50サイクル目の放電容量の割合を百分率で算出した。この値が大きいほど容量減が少なく、充放電サイクル特性に優れていることを示す。
(8)充放電レート特性
測定条件を、定電流量を1Cに変更した他は、電池容量の測定と同様に各定電流量における3サイクル目の放電容量を測定した。3サイクル目における0.1Cでの放電容量に対する1Cでの放電容量の割合を百分率で算出した。この値が大きいほど、高速充放電が可能であり、充放電レート特性に優れていることを示す。
【実施例1】
撹拌機付きのオートクレーブに、イオン交換水400部、アクリロニトリル26部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5部および過硫酸カリウム3部を入れ、十分に撹拌した後、60℃に加温して一段目の重合を開始した。重合転化率が85%に到達した時点で、二段目の単量体として2−エチルヘキシルアクリレート48部を添加して反応を継続した。二段目の重合転化率が90%に到達した時点で、三段目の単量体としてアクリロトリル26部を添加し、重合転化率が99%になった時点で冷却して重合を停止した。以上のように三段重合で得られたラテックスに水酸化リチウムを加え、pHを7に調整した。次いで、ラテックスの総質量の3倍量のN−メチルピロリドン(NMP)を加え、エバポレーターで水分を蒸発させ、固形分濃度が8%の重合体A−1のNMP分散液を得た。
プラネタリーミキサーに活物質としてコバルト酸リチウム100部、導電付与剤としてアセチレンブラック(デンカブラック、電気化学工業社製)3部を仕込み、固形分濃度が90%となるようにNMPを添加して、20分撹拌、混合した。その後、上記の重合体A−1のNMP溶液を固形分基準で1部加え、固形分濃度82%で90分混練した後、さらにNMPを加えスラリー粘度を調整した。このスラリーを用いて正極電極を作製した。重合体A−1の組成および膨潤度、ならびに得られた電極および電池の特性を測定した結果を表1に示す。
【実施例2】
一段目のアクリロニトリルの量を40部とした他は実施例1と同様にして一段目の重合を開始した。重合転化率が90%に到達した時点で、二段目の単量体として2−エチルヘキシルアクリレート58部とメタクリル酸2部の混合物を添加し、重合転化率が98%になった時点で冷却して重合を停止し、二段重合でラテックスを得た。以後は実施例1と同様にして固形分濃度が8質量%の重合体A−2のNMP分散液を得た。この重合体A−2を用いて正極電極を作製した。重合体A−2の組成および膨潤度、ならびに該重合体を用いて得られた電極および電池の特性を測定した結果を表1に示す。
【実施例3〜5】
表1に示す処方とした他は、実施例1と同様にして重合体A−3〜A−5を得た。得られた重合体の組成および膨潤度、ならびに該重合体を用いて実施例1と同様にして製造した電極および電池の特性を測定した結果を表1に示す。
【実施例6】
表1に示す処方とした他は、実施例2と同様にして重合体A−6を得た。得られた重合体の組成および膨潤度、ならびに該重合体を用いて実施例1と同様にして製造した電極および電池の特性を測定した結果を表1に示す。
【実施例7】
表1に示す処方とした他は、実施例1と同様にして重合体A−7のNMP分散液を得た。
プラネタリーミキサーに上記の重合体A−7のNMP溶液を固形分基準で1.3部、活物質としてメゾカーボンマイクロビーズを96部仕込み、固形分濃度が65%となるようにNMPを添加して、撹拌、混合した。このスラリーを用いて負極電極を作製した。重合体A−7の組成および膨潤度、ならびに該重合体を用いて得られた電極および電池の特性を測定した結果を表1に示す。
(比較例1)
各重合段階での重合転化率を表1に示すように変えた他は、実施例1と同様にして重合体B−1を得た。得られた重合体は電解液に溶解した(膨潤度は無限大であった)。得られた重合体の組成および膨潤度、ならびに該重合体を用いて実施例1と同様にして製造した電極および電池の特性を測定した結果を表1に示す。
(比較例2)
撹拌機付きのオートクレーブに、イオン交換水400部、アクリロニトリル40部、2−エチルヘキシルアクリレート58部、メタクリル酸2部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5部および過硫酸カリウム3部を入れ、十分に撹拌した後、60℃に加温して重合を開始した。重合転化率が96%になった時点で冷却して重合を停止し、一括重合でラテックスを得た。以後は実施例1と同様にして重合体B−2を得た。得られた重合体は電解液に溶解した(膨潤度は無限大であった)。得られた重合体の組成および膨潤度、ならびに該重合体を用いて実施例1と同様にして製造した電極および電池の特性を測定した結果を表1に示す。
(比較例3)
表1に示す処方とした他は、比較例2と同様にして重合体B−3を得た。得られた重合体のNMP可溶成分(A)/不溶成分(B)の組成比は12/88であった。この重合体B−3を用いて、実施例1と同様にして正極電極の作製を試みたが、スラリーの流動性が悪く、またプレス時に塗膜が集電体から剥がれたため電極の製造ができなかった。
(比較例4)
撹拌機付きのオートクレーブに、イオン交換水400部、部分ケン化ポリビニルアルコール0.3部、メチルセルロース0.2部、アゾビスイソブチロニトリルを0.2部、アクリロニトリル100部を仕込み、80℃で8時間反応させてアクリロニトリルの単独重合体B−4を得た。得られた重合体の組成および膨潤度、ならびに該重合体を用いて実施例1と同様にして製造した電極および電池の特性を測定した結果を表1に示す。
【表1】
Figure 0004736804
(製造例1)
表2に示す処方とした他は、比較例2と同様にして重合体Cを得た。得られた重合体の組成および膨潤度を表2に示す。
(製造例2)
アクリロニトリル100部に代えて、アクリロニトリル97部とアクリル酸3部を用いた他は、比較例4と同様にして重合体Dを得た。得られた重合体の組成および膨潤度を表2に示す。
(製造例3)
アクリロニトリルの量を90部とし、アクリル酸3部に代えてアクリル酸メチル10部を用いた他は、製造例2と同様にして重合体Eを得た。得られた重合体の組成および膨潤度を表2に示す。
【表2】
Figure 0004736804
【実施例8】
プラネタリーミキサーに活物質としてコバルト酸リチウム100部、導電付与剤としてアセチレンブラック(電気化学工業社製)3部を仕込み、固形分濃度が90%となるようにNMPを添加して、20分撹拌、混合した。その後、実施例1で得た重合体A−1のNMP分散液を固形分基準で0.5部と表2に示す組成、膨潤度の重合体CのNMP分散液を固形分基準で0.5部加え、固形分濃度82%で90分混練した後、さらにNMPを加えスラリー粘度を調整した。このスラリーを用いて正極電極を作製した。用いた全バインダー中のNMP可溶成分/NMP不溶成分の割合、ならびに得られた電極および電池の特性を測定した結果を表3に示す。
(実施例9〜11,比較例5,6)
バインダーとして用いる重合体の種類および量を表3に示すものとした他は、実施例8と同様にして電極を作製した。なお、重合体Fとしては、ポリフッ化ビニリデン#1100(呉羽化学社製)を用いた。用いた全バインダー中のNMP可溶成分/NMP不溶成分の割合、ならびに得られた電極および電池の特性を測定した結果を表3に示す。
【表3】
Figure 0004736804
本発明のバインダーを用いて製造された電極は、単独で用いても他のバインダーと併用しても結着性能が優れ、かつ高い柔軟性を示した。また、この電極を有するリチウムイオン二次電池は、高い電池容量と良好なサイクル特性を有し、かつレート特性にも優れるものであった(実施例1〜11)。一方、電解液に溶解するバインダーを用いた場合は、電極の柔軟性は高いが電池を作成した場合に電解液に対する耐性が劣るため、充放電サイクル特性や充放電レート特性が低下した(比較例1、2)。
また、NMP不溶成分が多すぎるバインダーを用いると、均一なスラリーを得ることが困難であるため、電極の製造ができなかった(比較例3)。反面、NMP可溶成分が多すぎるバインダーを用いると、得られる電極は柔軟性に劣るため、電極層にひび割れ、剥がれが生じる場合があり、電池を作成した場合に充放電サイクル特性や充放電レート特性が低下した(比較例4)。またNMP可溶成分が多すぎるバインダーとNMP不溶成分が多すぎるバインダーとを併用した場合でも、均一なスラリーを得ることが困難なために結着力が劣り、得られる電池の性能も低いものであった(比較例5、6)。
本発明のいくつかの実施態様について、上記に実施例として記載したが、上記実施例を変形した態様についても、本発明の要旨および思想から実質的に離れない範囲において実施可能であることは、当業者にとって明らかであり、そのような変形した態様は、本発明の範囲に含まれる。また、上記比較例は、あくまで、上記実施例と比較することにより、上記実施例が優れた態様であることを示すために記載したものである。従って、上記比較例の内容においても、本発明の目的を達成することができる場合がある。
【産業上の利用可能性】
本発明のリチウムイオン二次電池電極用バインダーを用いると、結着性が良好で、かつ柔軟な電極層を有する電極を容易に得ることができる。この電極は耐電解液性に優れるので、該電極を備えたリチウムイオン二次電池は、高い充放電容量と良好なサイクル特性を有し、かつレート特性にも優れる。

Claims (10)

  1. 少なくとも1種のエチレン性不飽和単量体からなり、それを重合して得られる重合体がN−メチルピロリドン(NMP)に可溶である成分(a成分)のみを単量体として重合させる、一段目の重合工程と、
    前記一段目の重合工程に引き続いて、少なくとも1種のエチレン性不飽和単量体からなり、それを重合して得られる重合体がN−メチルピロリドン(NMP)に不溶である成分(b成分)のみを単量体として添加し、重合させる、二段目の重合工程と、
    を有する多段重合により、
    エチレンカーボネート:ジエチルカーボネート=1:2(20℃容積比)の混合溶媒にLiPF を1モル/L濃度で溶解させた電解液に対する膨潤度が4以下の共重合体を得る、
    リチウムイオン二次電池電極用バインダーの製造方法。
  2. 前記一段目の重合工程が、重合に用いる全単量体量100質量部に対して15〜80質量部のa成分を、重合転化率が60〜97質量%に達するまで重合する工程であり、
    前記二段目の重合工程が、重合に用いる全単量体量100質量部に対して20〜85質量部のb成分を、a成分との合計が100質量部になるように添加して、重合に用いる全単量体量に対する重合転化率が90質量%以上に達するまで重合する工程である、
    請求項1に記載のリチウムイオン二次電池電極用バインダーの製造方法。
  3. 前記多段重合が、さらに三段目の重合工程を有する、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池電極用バインダーの製造方法。
  4. 前記多段重合が、前記a成分の一部のみを単量体として添加して重合させる一段目の重合工程と、引き続いて前記b成分のみを単量体として添加して重合させる二段目の重合工程と、引き続いてa成分の残部のみを単量体として添加して重合させる三段目の重合工程とを有するものである、請求項3に記載のリチウムイオン二次電池電極用バインダーの製造方法。
  5. 前記一段目の重合工程が、a成分5〜50質量部を重合転化率が60〜97質量%に達するまで重合する工程であり、
    前記二段目の重合工程が、b成分20〜85質量部を添加してその段階までに添加された単量体の総量に対する重合転化率が60〜97質量%に達するまで重合する工程であり、
    前記三段目の重合工程が、a成分5〜50質量部(ただし、全単量体量は100質量部である)を添加して全単量体量に対する重合転化率が90質量%以上に達するまで重合する工程である、
    請求項4に記載のリチウムイオン二次電池電極用バインダーの製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池電極用バインダーの製造方法により得られたリチウムイオン二次電池電極用バインダーと、電極活物質と、有機液状媒体とを含有してなるリチウムイオン二次電池電極用スラリー組成物。
  7. 前記有機液状媒体がN−メチルピロリドン(NMP)である、請求項6に記載のリチウムイオン二次電池電極用スラリー組成物。
  8. 請求項6に記載のリチウムイオン二次電池電極用スラリー組成物を集電体に塗布し、乾燥する、リチウムイオン二次電池用電極の製造方法。
  9. 請求項1〜5のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池電極用バインダーの製造方法により得られたリチウムイオン二次電池電極用バインダーと電極活物質とを含有する電極層が集電体に結着してあるリチウムイオン二次電池用電極。
  10. 請求項9に記載の電極を有するリチウムイオン二次電池。
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