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JP4721520B2 - エアロゾル噴射剤に溶解した薬剤 - Google Patents

エアロゾル噴射剤に溶解した薬剤 Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、ペプチド薬物、ワクチン、ホルモンなどの大分子(高分子)の薬剤を投与するための送達システムの改良に関する。特に、本発明は、口腔又は肺に施される薬剤であって、エアロゾル手段によって口の中に投与される薬剤に関する。
【0002】
【発明の背景】
喘息、嚢胞性線維症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器疾患の準最適疾患治療は、バイオテクノロジーによる蛋白質の場合で、世界全体では約10億ドルにも及ぶ市場がある。肺に送達される蛋白質は、肺用薬物の送達に莫大な市場が存在することを表している。薬物をインヘラー(最も一般的には、定量噴霧式吸入器の形態)により上肺へ局部送達すること、また、深肺を経由して(血流へ)全身送達することは、肺への薬物送達の範囲であり、これまで鋭意研究されてきた主題である。
【0003】
大分子量蛋白質の注射法に代わる手段として、患者に優しく、侵襲(invasive)することなく、経済的に実行可能な薬物送達技術の研究がここ10年以上にわたって行われている。初期の頃は、エレクトロポレーションによる経皮送達を行なうものもあったが、大分子を、皮膚を通じて運ぶシステムに技術的な困難さがあることから、その殆んどが断念されている。経口送達は、明らかに望ましい投与形態といえるもので、これまでにも成功したものが幾つかある。しかしながら、主な障害として、胃腸管内で蛋白質が分解及び変性する問題がある。
【0004】
肺を経由する薬物送達は、最適であると考えられており、その2つの主な理由として、送達に利用される表面積が非常に大きく、大分子の透過能が大きいことが挙げられる。肺は、約5億もの肺胞(alveoli)を有している。平均的な成人の肺の肺胞は、テニスコートほどの大きさの表面積を有しており、消化管(GI管)などのその他多くの供給ルートの表面積に比べて、遙かに大きいものである。肺胞は、酸素及びその他分子を循環系へ容易に通過させることができる。主として、喘息に用いられる従来の定量噴霧式吸入器は、薬物を、肺の上部に送達するものである。透過性に関しては、口腔及び肺は、小分子及び大分子に対する理想的な吸収領域である。抗体などの大分子は、肺胞を通じて循環系の中へ直接吸収されるか、又はより頻繁に行われることであるが、リンパ系を経て血流の中へ薬物が送達される。
【0005】
大分子薬物を、例えば口腔を通じて経口送達する能力及び/又は深肺の中へ送達する能力は、薬物送達における最も意義のある技術解決の1つを表すものである。
【0006】
これらの薬物送達のニーズに応える新製品は、患者にとっては使い易い機構であり、医者にとっては治療及び投薬遵守(compliance)の改善をもたらすツール、また、費用のかかる入院を回避又は入院日数の低減をもたらすツールとなり得るものが要請される。
【0007】
経口送達は、全身性薬物送達に対して様々な利点がもたらされる。例えば、簡単でしかも侵襲することなく、浸透性粘膜へ持ち込むことができ、薬物吸収が迅速に行われ、薬物の作用が速やかに開始する。GI管やその他器官への送達の場合と比べて、口腔環境は酵素活性が低く、pHは中性である。
【0008】
蛋白質及びペプチドの吸収は、タイトな細胞間隙ジャンクションの水孔(aqueous pores)及び細胞構造の摂動(perturbation)を通じて液滴形態で取り込まれた大分子の拡散によって向上すると考えられている。調製物の浸透及び吸収をさらに向上させるために、調製物は噴射剤(望ましくはCFCでないもの)と混合され、定量噴霧式吸入器(MDI)又は同様な器具を用いて、例えば口腔粘膜へ施される。
本発明は、MDIにより送達される薬剤の品質(吸収に関するもの)、安定性及び性能を改善するための新規な調製物を使用するものである。新規な方法では、薬物を噴射剤(propellant)の中で溶解させている。調製物の成分は、孔の中への浸透性を向上させ、薬物の吸収を促進して血漿中における治療レベルに達するように、特に選択される。
【0009】
これまでの調製物の場合、薬剤の投与に際し、2相を一時的に均一に混合するために、バイアル(vial)を揺り動かす必要があり、薬学的調製物と噴射剤の混合物は、バルブを開くと、バイアルから放出される。噴射剤の相と薬学的調製物の相は、揺り動かした後、速やかに分離する。相が分離することから、薬物を投与する者が、バイアルを揺り動かすのが不十分であったり、バイアルを揺り動かすのを忘れたり、バルブを開けるまでの時間が長くなりすぎることがあると、バルブを1回開けてから次に開けるとき、つまり「ショット」毎に薬剤投与量が一定でなくなる。これは、インスリンや、鎮痛剤、麻酔剤などのように、薬剤の投与量が重要な場合に問題となる。それゆえ、調製物及び噴射剤は、例えば、溶液、安定な懸濁液等として、等しい量が混合されるべきである。
【0010】
本発明は、噴射剤と薬剤の安定な混合物を提供するものである。
この明細書において、「…を含む(comprising、comprise)」なる語は、記載された特徴、整数、ステップ又は構成要素を特定するために用いられているが、1又は2以上のその他の特徴、整数、ステップ、構成要素又はそのグループの存在又は追加を排除するものではない。
【0011】
この明細書において、「溶解した又は溶解された(solubilized)」なる語は、よく混ぜ合わされて安定な混合物を意味する。混合物の形態は、溶液、懸濁液又はその他の形態を問わない。そのような溶解混合物は、相当な期間、例えば数か月間に亘って分離することなく安定である。
【0012】
【発明の開示】
それゆえ、本発明は、加圧下で液体の噴射剤と中間調製物が溶解した安定な混合物を含む圧力容器を提供するもので、中間調製物は、蛋白質性薬剤、水、第1成分、第2成分及び少なくとも1種の第3成分を含んでおり、第1成分は、グリセリン、ポリグリセリン及びその混合物の中から選択され、その含有量は中間調製物の1〜50wt./wt.%であり、第2成分は、フェノール、メチルフェノール及びその混合物の中から選択され、中間調製物の1〜20wt./wt.%であり、第3成分の各々は、アルカリ金属C8〜C22アルキルサルフェート、ポリドカノールC6〜C40アルキルエーテル、トリヒドロキシオキソコラニルグリシン、トリヒドロキシオキソコラニルグリシンの薬学的に許容される塩、ポリオキシエチレンエーテル、アルキル−アリールポリエーテルアルコール、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸の薬学的に適当な塩、モノオレイン、トリオレイン、リシン、ポリリジン、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、モノオレエート及びラウレート、グリコール酸、乳酸、ケノデオキシコレート、デオキシコレート、カモミール抽出物、キュウリ抽出物、ルリヂサ油及びマツヨイグサ油及びその混合物からなる群から選択され、その含有量は中間調製物の1〜50wt./wt.%であり、第1、第2及び第3成分の合計濃度は、中間調製物の90wt./wt.%よりも少ない。
【0013】
一実施例において、アルカリ金属C8〜C22アルキルサルフェートの濃度は、中間調製物の2〜20wt./wt.%であり、5〜15wt./wt.%が望ましい。
さらなる実施例において、メチルフェノールはm−クレゾールである。
他の実施例において、アルカリ金属C8〜C22アルキルサルフェートは、ラウリル硫酸ナトリウムである。
【0014】
さらなる実施例において、ポリドカノールアルキルエーテルは、ポリドカノール10ラウリルエーテル又はポリドカノール20ラウリルエーテルである。
他の実施例において、ポリオキシエチレンエーテルは、ポリオキシエチレンソルビタンエーテルであり、特に、ポリオキシエチレンソルビタン80ラウリルエーテルである。
さらに他の実施例において、第3成分は、約1〜25wt./wt.%の濃度で存在する。
【0015】
さらに他の実施例において、噴射剤は、テトラフルオロエタン、テトラフルオロプロパン、ジメチルフルオロプロパン、ヘプタフルオロプロパン、ジメチルエーテル、n−ブタン及びイソブタンからなる群から選択される。
さらなる実施例において、中間調製物対噴射剤の重量比は、5:95乃至25:75である。
【0016】
一実施例において、薬剤、水、第1成分、第2成分、第3成分及び噴射剤は、a)蛋白質性薬剤を水の中で溶解し、そのpHを薬学的使用に適したレベルに調節する工程;
b)中間調製物の1〜50wt./wt.%の量の第1成分と混合する工程;
c)中間調製物の1〜20wt./wt.%の量の第2成分と混合する工程;
d)少なくとも1種の第3成分を添加し混合して、中間調製物を生成する工程;
e)中間調製物を加圧可能な容器に投入し、該容器に噴射剤を装填する工程、
からなるプロセスによって溶解される。
【0017】
本発明はまた、安定なエアロゾル薬学的組成物を製造する方法を提供するもので、該組成物には、噴射剤と中間調製物が含まれ、該中間調製物には、蛋白質性薬剤、水、第1成分、第2成分及び第3成分が含まれており、噴射剤と中間調製物は、
a)蛋白質性薬剤を水の中で溶解し、そのpHを薬学的使用に適したレベルに調節する工程;
b)グリセリン、ポリグリセリン及びその混合物から選択され、中間調製物の1〜50wt./wt.%の量の第1成分と混合する工程;
c)フェノール、メチルフェノール及びその混合物の中から選択され、中間調製物の1〜20wt./wt.%の量の第2成分と混合する工程;
d)アルカリ金属C8〜C22アルキルサルフェート、ポリドカノールC6〜C40アルキルエーテル、トリヒドロキシオキソコラニルグリシン、トリヒドロキシオキソコラニルグリシンの薬学的に許容される塩、ポリオキシエチレンエーテル、アルキル−アリールポリエーテルアルコール、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸の薬学的に適当な塩、モノオレイン、トリオレイン、リシン、ポリリジン、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、モノオレエート及びラウレート、グリコール酸、乳酸、ケノデオキシコレート、デオキシコレート、カモミール抽出物、キュウリ抽出物、ルリヂサ油及びマツヨイグサ油及びその混合物からなる群から選択され、各含有量は中間調製物の1〜50wt./wt.%の量の少なくとも1種の第3成分(但し、第1、第2及び第3成分の合計濃度は、中間調製物の90wt./wt.%よりも少ない)を添加し混合して、中間調製物を生成する工程;
e)中間調製物を加圧可能な容器に投入し、該容器に噴射剤を装填する工程、
からなるプロセスによって溶解される。
【0018】
一実施例において、アルカリ金属C8〜C22アルキルサルフェートの濃度は、中間調製物の2〜25wt./wt.%である。
さらなる実施例において、メチルフェノールはm−クレゾールである。
他の実施例において、アルカリ金属C8〜C22アルキルサルフェートは、ラウリル硫酸ナトリウムである。
【0019】
さらなる実施例において、ポリドカノールアルキルエーテルは、ポリドカノール10ラウリルエーテル又はポリドカノール20ラウリルエーテルである。
他の実施例において、ポリオキシエチレンエーテルは、ポリオキシエチレンソルビタンエーテル、特にポリオキシエチレンソルビタン80ラウリルエーテルである。
さらに他の実施例において、第3成分は、約1〜25wt./wt.%の濃度で存在する。
【0020】
他の実施例において、工程a)において、pHは6.0〜9.0、好ましくは7.0〜8.0に調節される。
さらに他の実施例において、噴射剤は、テトラフルオロエタン、テトラフルオロプロパン、ジメチルフルオロプロパン、ヘプタフルオロプロパン、ジメチルエーテル、n−ブタン及びイソブタンからなる群から選択される。
【0021】
さらなる実施例において、中間調製物対噴射剤の重量比は、5:95乃至25:75である。
さらに他の実施例において、工程d)は、高速ミキサー又はソニケータによって行われる。
本発明はまた、定量式エアロゾルディスペンサーに、本発明の安定なエアロゾル薬学的組成物を供給するものである。
【0022】
本発明はまた、定量スプレー装置を用いて、安定な薬学的組成物を所定量スプレーすることにより口の中へ投与する方法を提供するものである。
【0023】
本発明はまた、ヒトの口腔へ蛋白質性薬剤を投与する方法を提供するもので、該方法は、定量スプレーディスペンサーから、吸入することなく、加圧下で液体の噴射剤と中間調製物が溶解した安定な混合物を口腔内へ所定量スプレーすることにより行われ、前記中間調製物は、蛋白質性薬剤、水、第1成分、第2成分及び少なくとも1種の第3成分を含んでおり、第1成分は、グリセリン、ポリグリセリン及びその混合物の中から選択され、その含有量は中間調製物の1〜50wt./wt.%であり、第2成分は、フェノール、メチルフェノール及びその混合物の中から選択され、その含有量は中間調製物の1〜20wt./wt.%であり、第3成分の各々は、アルカリ金属C8〜C22アルキルサルフェート、ポリドカノールC6〜C40アルキルエーテル、トリヒドロキシオキソコラニルグリシン、トリヒドロキシオキソコラニルグリシンの薬学的に許容される塩、ポリオキシエチレンエーテル、アルキル−アリールポリエーテルアルコール、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸の薬学的に適当な塩、モノオレイン、トリオレイン、リシン、ポリリジン、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、モノオレエート及びラウレート、グリコール酸、乳酸、ケノデオキシコレート、デオキシコレート、カモミール抽出物、キュウリ抽出物、ルリヂサ油及びマツヨイグサ油及びその混合物からなる群から選択され、その含有量は中間調製物の1〜50wt./wt.%であり、第1、第2及び第3成分の合計濃度は、中間調製物の90wt./wt.%よりも少ない。
【0024】
【発明を実施する最良の形態】
本発明は、改良された、安定性にすぐれる調製物を提供する。調製物は、巨大分子(高分子)の薬剤を、特に、口又は肺の膜を経て送達されることができる。
【0025】
薬剤は、例えば、蛋白質、ペプチド、ホルモン、ワクチン及び薬物等を広範囲に含むものである。巨大分子薬剤の分子量は、1000以上、特に1000〜2000000の範囲にあることが望ましい。
【0026】
蛋白質性薬剤は、処置される疾患に応じて、広範囲に亘る高分子量剤から選択される。選択される分子量は、一般的には、約1000以上であり、特に約1000〜2000000である。望ましい薬剤として、インスリン、ヘパリン、低分子量ヘパリン、ヒルログ(hirulog)、ヒルゲン(hirugen)、ヒルジン、インターフェロン、インターロイキン、サイトカイン、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、イムノグロビン、化学療法剤、ワクチン、糖蛋白、細菌性トキソイド、ホルモン、カルシトニン、インスリン様成長因子(IGF)、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)、大分子抗生物質、蛋白質基の血栓溶解化合物、血小板阻害剤、DNA、RNA、遺伝子治療剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド及び注入可能な多くのオピオイド、麻酔剤(narcotics)、催眠剤(hypnotics)、ステロイド及び鎮痛剤(非ステロイド抗炎症性薬物)が挙げられる。
【0027】
薬剤の濃度は、疾患の治療又は予防に効果があって、また、動物又はヒトの生理学的状態を調節するのに十分な量であればよいことは、理解されるであろう。投与される薬剤の濃度又は量は、薬剤に決められているパラメータと、例えば、鼻、肺等への投与方法に依存する。例えば、鼻へ投与される調製物では、鼻孔の刺激や炎症を回避するために、成分によってはかなり低い濃度を要求される傾向がある。鼻へ投与される適当な調製物の場合、経口用調製物を10〜100倍に希釈することが望ましい場合もある。
【0028】
インスリンを含有するその他組成物についても、組成物は、口又は肺の粘膜のチャンネルを開く作用を有する少なくとも一種の無機塩を含んでもよく、インスリンを放出するために追加の刺激を与えることもできる。無機塩の例として、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩及び亜鉛塩などを挙げることができ、特に、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛及び炭酸水素ナトリウムを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0029】
当該分野の専門家であれば、多くの薬学的組成物について、薬学的活性成分の分解と酸化を防止するために、少なくとも一種の抗酸化剤を加えてもよいことは理解されるであろう。当該分野の専門家であれば、着色剤、着香剤、及びその他の化合物でも治療的作用をもたらさない量であれば、調製物の中に含まれてもよいことは理解されるであろう。代表的な着香剤として、メントール、その他の果実香料を挙げることができる。
【0030】
抗酸化剤は、トコフェロール、デテルオキシムメシレート(deteroxime mesylate)、メチルパラベン、エチルパラベン、アスコルビン酸及びその混合物からなる群から選択される。望ましい抗酸化剤はトコフェロールである。
【0031】
望ましい実施例において、蛋白質分解酵素の作用による薬剤の分解を抑えるため、少なくとも一種のプロテアーゼ阻害剤が調製物に加えられる。公知のプロテアーゼ抑制剤について、最も有効なのは、濃度が調製物の1〜3wt./wt.%のときである。
【0032】
有効なプロテアーゼ阻害剤の例として、バシトラシン、大豆トリプシン、アプロチニン及び、例えばバシトラシンメチレンジサリシレートなどのバシトラシン誘導体を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらの中でバシトラシンが、濃度1.5〜2wt./wt.%で用いられるときに、最も有効である。大豆トリプシンとアプロチニンの2つは、調製物の約1〜2wt./wt.%の濃度で使用される。
【0033】
第1成分の含有量は中間調製物の1〜50wt./wt.%である。第2成分の含有量は、中間調製物の1〜20wt./wt.%であり、第3成分は中間調製物の1〜50wt./wt.%であり、第1、第2及び第3成分の合計濃度は、中間調製物の90wt./wt.%よりも少ない。
フェノール化合物は主として、保存剤及び、インスリンのような薬剤を安定させるための複合剤(complexing agents)として作用する。フェノール化合物は、安定剤や保存剤としての作用の他に防腐剤としても作用し、さらに、吸収を助ける。メチルフェノールは、o−クレゾール、m−クレゾール又はp−クレゾールであってよいが、m−クレゾールが望ましい。
【0034】
第1、第2及び第3成分を調製物の中へ添加する順序は、安定な混合物を得る上で重要である。
まず最初に、薬剤は水の中に溶解される。pHは約6.0〜9.0に調節され、約7.0〜8.0がより望ましい。
次に、水性薬剤混合物は、グリセリン、ポリグリセリン又はその混合物(第1成分)と混合され、次いで、フェノール、メチルフェノール又はその混合物(第2成分)と混合される。
次に、第3成分が加えられ、混合されて、中間調製物が生成される。第3成分は、アルカリ金属C8〜C22アルキルサルフェート、ポリドカノールC6〜C40アルキルエーテル、トリヒドロキシオキソコラニルグリシン、トリヒドロキシオキソコラニルグリシンの薬学的に許容される塩、ポリオキシエチレンエーテル、アルキル−アリールポリエーテルアルコール、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸の薬学的に適当な塩、モノオレイン、トリオレイン、リシン、ポリリジン、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、モノオレエート及びラウレート、グリコール酸、乳酸、ケノデオキシコレート、デオキシコレート、カモミール抽出物、キュウリ抽出物、ルリヂサ油及びマツヨイグサ油及びその混合物からなる群から選択される。
これらの成分はミキサーで混合される。第3成分が加えられるとき、高速ミキサー又はソニケータが望ましい。この明細書では、得られた混合物のことを中間調製物と称する。
【0035】
薬学的物質でないものについては既に説明したが、それらの各々についても、前述の濃度のものを、合計量が中間調製物の90wt./wt.%を越えない範囲で添加してもよい。
【0036】
中間調製物の生成後、該調製物は、加圧可能な容器に充填される。容器は、定量インヘラー又はアプリケータと共に使用するのに適したバイアルが望ましい。次にバイアルに噴射剤が充填される。噴射剤がバイアルに導入されるとき、バイアル内に大きな乱流(turbulence)が起こり、噴射剤と薬剤調製物はよく混ざり合い、静止状態でも分離しない。このようにして生成された噴射剤と薬剤の混合物は、数か月もの間安定状態にあるものと考えられる。それゆえ、使用前にバイアルを振る必要はない。それでも、その他調製物に対する習慣から、使用前にバイアルを振る使用者は数多くいるであろう。
当該分野の専門家であれば、溶解された調製物の利点を直ちに認識するであろう。例えば、混合物が相対的に均質であると、薬剤調製物の「ショット」毎の分配量は、第1回目から最終回まで同じになる。公知の方法では、薬剤を肺に送達するには、容器からエアロゾルスプレーが放出されるとき、使用者は深く息を吸う必要がある。息を吸わない場合、薬剤は口腔に送達される。選択された方法は、薬剤の種類、エアロゾル中の濃度、要求される吸収速度などの多くの要因に依存する。
【0037】
定量アプリケータ又はインヘラーを用いることによる具体的な利点は、調製物をかなり正確な投与量で供給できることであり、例えば、1ユニットのインスリン投与範囲内で、注入物の滴定が可能である。調製物の液滴サイズについては、液滴が頬粘膜に浸透できるように、また深肺部の表面にまで到達できるようにするために、1〜5μmであることが望ましい。したがって、本発明は、糖尿病治療用のインスリンのような蛋白質性薬剤の送達に適している。
【0038】
加圧されたディスペンサーは、投与される範囲が広く、所定の投薬効率をもたらす。この送達方式では、投与量の95%以上が目的領域に達する。加圧されたインヘラーを用いると小さな粒子サイズ(1〜5μm)が得られるので、肺腔内部に行き渡る範囲が広く、投薬効果は高められる。このように、薬剤の行き渡る範囲が広いと、インスリンのような薬剤はより多く吸収されることができる。さらに、これらの器具自体は自己収納式であるので、潜在滴汚染は回避される。
【0039】
本発明の組成物中における生理学的ペプチド又は蛋白質の量は、典型的には、投与されるペプチド又は蛋白質が生理学的活性(治療的血漿レベル)を作り出すのに有効な量の薬剤又は薬物を提供できる量である。活性物質の生物学的利用能が100%であり得ないこと、すなわち投与された活性薬物の全てが吸収される訳ではないことを考慮すると、所定投薬量より若干多い量を含めることが望ましい。
投与形態がスプレー(エアロゾル)等のように同じ容器から繰り返して分配されるものであるとき、単位投与量は、所望量よりも少し多くなるように設定することが望ましい。投与量は、ヒト、家畜などの温血動物の種類及び体重等によって変動することは理解されるべきである。アトマイザー又はエアロゾルスプレー装置(定量式インヘラー又はネブライザー)を用いると、鼻腔又は肺腔からの吸収、又は、口、例えば口腔内への吸収を効果的に行なうための粒子サイズが得られ、薬物はうまく吸収され、特定の部位に到達することができる。様々な蛋白質は、定量式インヘラーに一般的に用いられる噴射剤に長時間曝されても、それらの生物学的活性を維持するものと考えられる。
【0040】
必須成分の具体的濃度は、比較的簡単な実験によって決定されることができる。成分の量は、微細スプレーを生成するというよりはむしろ、スプレーされたときにフォーム(foam)を作る組成物を回避するという点から制約されるべきである。口腔を通じて吸収させるには、消化管を通過させる場合に通常必要とされる投与量の2倍乃至3倍に増やすことが望ましい場合がしばしばある。
【0041】
調製物の各要素の量は、薬剤の種類及び適用部位に応じて異なることは理解されるであろう。
本発明の治療用組成物は、室温又は低温で保存されることができる。蛋白質性薬物の場合、薬物の分解を防止し、貯蔵寿命を長もちさせるために、低温で保存することが望ましい。
【0042】
エアロゾルディスペンサーからスプレーされるエアロゾル液滴の望ましいサイズは、薬剤が沈着(deposition)する場所に部分的に依存する。例えば、肺の中に沈着する場合、望ましい粒子サイズは約5μmより小さく、口腔で吸収する場合、望ましい粒子サイズは約6〜10μmである。
【0043】
本発明の組成物における生理学的ペプチド又は蛋白質の量は、一般的には、投与されるペプチド又は蛋白質が生理学的活性(治療的血漿レベル)を作り出すのに有効な薬剤及び薬物の量である。どんな活性物質も生物学的利用能が100%になることはあり得ず、投与された活性薬物が完全に吸収されるものでないことを考慮すると、所望の投与量より若干多くの量を含めることが望ましい。
【0044】
調製物の口腔内への投与は、殆んど吸入なしで、調製物を口の中へスプレーすることにより行われるので、液滴は肺の中へ吸い込まれるよりも、口の中に多くとどまる。
本発明の利点は、薬剤としてインスリンを用いた以下の実験によって明らかにされる。なお、本発明は以下の実験に限定されるものではない。
【0045】
[実験1]
インスリン溶液の調製方法
1mL当たり、200ユニット、400ユニット、600ユニット、800ユニット及び1000ユニットを調製した。
活性(27.5〜28.3ユニット/mg)に応じて、1mL当たり200ユニット、400ユニット、600ユニット、800ユニット又は1000ユニットを作るのに適量のインスリン粉末を、、化学天秤で正確に計量した。粉末を、攪拌器付きガラスビーカに移した。蒸留水をビーカに加えて、溶液を低速で攪拌した。インスリン粉末が完全に溶解するまで、この溶液に5M HCl(pH2)溶液を加えた。これらの溶液を、pHが7〜8になるまで5M NaOH溶液を滴下して中和した。溶液は、低速で撹拌し続けた。溶液は、更に30分間撹拌し、10℃の室温で保存した。これによって、200U/mL、400U/mL、600U/mL、800U/mL、1000U/mLのインスリンを含む溶液を得た。
【0046】
これら溶液の各々に、中間調製物中に20wt./wt.%含まれるグリセリンを、撹拌しながら加えた。この後、中間調製物中に10wt./wt.%含まれるフェノールを、撹拌しながら加えた。次に、15wt./wt.%のラウリル硫酸ナトリウム、10wt./wt.%のトリヒドロキシオキソコラニルグリシン、及び20wt./wt.%のポリドカノール20ラウリルエーテルを加えて、高速撹拌器で混合した。
【0047】
インスリンの溶液(200U/mL、400U/mL、600U/mL、800U/mL、1000U/mL)1ミリリットルをピペットで採取し、ガラスバイアルの中に移した。バイアルは、ガラスが機械的破損した場合の保護のために、外側がプラスチックでコーティングされている。次に、Pamasol(商標名)2008の半自動式ガス充填装置を用いて、非CFCテトラフルオロエタン134aの噴射剤をバイアルに充填した。なお、バイアルのバルブを通じて作動させたとき、その操作1回につき、2、4、6、8又は10ユニットに等しい量のインスリンが送達されるように、各バイアル中の134a噴射剤の量を9mLのショットサイズに調節した。例えば、操作1回当たり2ユニットのショットは、バイアル中のインスリン溶液は200Uであることを意味する。バルブは、1回の操作で100μLが正確に噴霧されるように設計されている。
【0048】
空気力学的な粒子サイズ
バイアルからスプレーされた調製物の空気力学的な粒子サイズを、8ステージのUSPアンダーソンのカスケードインパクター・マークII(商標名)により求めた。マルチステージのカスケード・インパクターは、メタノールで洗浄し、30℃で空気乾燥した。グラスファイバーフィルターを収集プレートに載置した。シールを適当な位置に配置し、アクチュエータをインパクターのマウスピースに取り付けて、USPの導入ポート及びジェットステージの上で組み立てた。真空ポンプを接続し、空気流量を毎分28.3リットルに設定した。各バイアルは2回操作した後廃棄した。ショットは、アクチュエータをマウスピースの中に投入することによって送達し、25回繰り返した。10mL中に0.6mg/mLのEDTAを含有するpH8.7の水でマウスピース洗って、沈着したインスリンを集めた。フィルターを注意深く取り除き、シンチレーションバイアルの中に入れ、15分間超音波処理を施した。次に、インスリンの量をRP−HPLCを用いて分析した。結果を表1(U400溶液、操作1回当たり4ユニット)、表2(U600溶液、操作1回当たり6ユニット)及び表3(U800溶液、操作1回当たり8ユニット)に示している。
【0049】
【表1】
Figure 0004721520
【0050】
【表2】
Figure 0004721520
【0051】
【表3】
Figure 0004721520
【0052】
結論: 粒子サイズは、約3μmであると決定された。ステージ0〜2ではインスリンの沈着は全くなかった。これは、大部分の粒子が約6μmより小さいことを意味する。これを分析すると、液滴サイズは一般に4ミクロンより小さいため、深肺部に沈着が起こることを強く示唆している。
【0053】
ショットサイズの精度
ショットサイズの精度を判定するために、特別に設計されたガラス製ティール管(thiel tubes)にショットを放ち、サンプル収集前と後に、管の重さを測定した。
各バイアルは100ショットの容量を有している。操作1回当たりのユニットの数を表4(U400)に示している。
【0054】
【表4】
Figure 0004721520
【0055】
結論: 分析結果では、バルブを通じて送達されたショットサイズが一定であることを示している。
【0056】
インスリンの投与
送達されたインスリンの量について、操作1回あたりのユニット数を、HPLC分析により求めた。
バイアルは2回の操作で廃棄した。ショットは、アクチュエータをマウスピースの中に投入することにより送達され、25回繰り返した。10mL中に0.6mg/mLのEDTAを含有するpH8.7の水でマウスピースを洗って、沈積したインスリンを集めた。フィルターを注意深く取り除き、シンチレーションバイアルの中に入れ、15分間超音波処理を施した。次に、インスリンの量をRP−HPLCを用いて分析した。操作1回につき6ユニットと8ユニットの調製物に対する結果を、夫々、表5及び表6に示している。
各バイアルは100ショットの容量を有している。ショット番号は、バイアルからの放出の初期が5〜10、中期が45〜50、終期が85〜90である。
【0057】
【表5】
Figure 0004721520
【0058】
【表6】
Figure 0004721520
【0059】
結論: 分析結果では、バルブを通じて送達された操作1回あたりの投与量が一定であることを示している。
【0060】
臨床結果
15人の健康な人に対し、3日間、次のとおりインスリンを投与した。
1日目:4ユニットを5パフ(合計20ユニット)
2日目:6ユニットを5パフ(合計30ユニット)
3日目:8ユニットを5パフ(合計40ユニット)
【0061】
血漿インスリン値の測定は、最初の90分間は15分毎に、その後の2時間は30分ごとに行なった。その結果を表7に示す。単位は、pmol/Lである。
【0062】
【表7】
Figure 0004721520
【0063】
これらのデータを参照すると、インスリンは、口粘膜、咽頭口腔部及び肺部を通じて、良く吸収されていることがわかる。
【0064】
[実験2]
比較として、本発明の範囲外のものについて、可溶性成分のどれかを含まないインスリン調製物について、試験を行なった。
【0065】
活性(27.5〜28.3ユニット/mg)に応じて、1mL当たり200ユニット、400ユニット、600ユニット、800ユニット又は1000ユニットを作るのに適量のインスリン粉末を、化学天秤で正確に計量した。粉末を、攪拌器付きガラスビーカに移した。蒸留水をビーカに加えて、溶液を低速で攪拌した。インスリン粉末が完全に溶解するまで、この溶液に5M HCl(pH2)溶液を加えた。これらの溶液を、pHが7〜8になるまで5M NaOH溶液を滴下して中和した。溶液は、低速で撹拌し続けた。溶液は、更に30分間撹拌し、10℃の室温で保存した。これによって、200U/mL、400U/mL、600U/mL、800U/mL、1000U/mLのインスリンを含む溶液を得た。
【0066】
ショットサイズ
ショットサイズの精度を調べるために、ティール管にショットを放ち、サンプル収集前と後に、管の重さを測定した。
各バイアルは100ショットの容量を有している。ショットを5回続けて行ない、その平均ショット重量を求め、それらを表8(400U/mL)、表9(600U/mL)及び表10(800U/mL)に示している。
【0067】
【表8】
Figure 0004721520
【0068】
【表9】
Figure 0004721520
【0069】
【表10】
Figure 0004721520
【0070】
ショット重量分布に非常に大きなバラツキのあることが観察されたが、これは、噴射剤中にインスリンが溶解していないこと、及び、小滴が形成され難くなっていることによる。
【0071】
空気力学的な粒子サイズ
バイアルからスプレーされた調製物の空気力学的な粒子サイズを、8ステージのUSPアンダーソンのカスケードインパクター・マークII(商標名)により求めた。その手順は、実施例1と同様である。結果を表11(U600、操作1回当たり6ユニット)及び表12(U800、操作1回当たり8ユニット)に示している。
【0072】
【表11】
Figure 0004721520
【0073】
【表12】
Figure 0004721520
【0074】
これらは、エアロゾルのバルブを通じて送達された調製物の液滴サイズとユニットの数が一定でないことを示している。
【0075】
[実験3]
比較目的のデータを得るためにさらなる実験を行なった。この実験は、本発明の範囲に含まれない。
【0076】
攪拌器付きガラスビーカに粉末インスリンを入れた。蒸留水を加えて、溶液を低速で攪拌した。インスリンが完全に溶解するまで、この溶液に5M HCl(pH2)溶液を滴下した。この溶液を、pHが7〜8になるまで5M NaOH溶液を滴下して中和した。この溶液に、フェノール7mgとm−クレゾール7mgを加えて、十分に混合した。溶液1ミリリットル当たり、200ユニットのインスリンになるまで、溶液を蒸留水で希釈した。次に、その1ミリリットルをガラス製バイアルへ移し、Pamasol(商標名)2008の半自動式ガス充填装置を用いて、HFA134a噴射剤を10.8g充填した。
噴射剤とインスリン溶液は、2つの相が分離したままであった。
【0077】
[実験4]
さらなる比較実験を行なった。攪拌器付きガラスビーカに粉末インスリンを入れた。蒸留水を加えて、溶液を低速で攪拌した。インスリンが完全に溶解するまで、この溶液に5M HCl(pH2)溶液を滴下した。この溶液を、pHが7〜8になるまで5M NaOH溶液を滴下して中和した。この溶液に、ラウリル硫酸ナトリウム7mg、ポリオキシエチレンエーテル(10ラウリル)7mg及びトリヒドロキシオキソコラニルグリシン7mgを加えて、十分に混合した。次に、7mgのレシチンを水アルコール溶液に溶解し(7mg/mL)、これを、2000rpmの高速で攪拌しながら加えた。溶液を30分間攪拌し、次に10℃で保存した。得られた混合ミセル状溶液は約200ユニットのインスリンを含んでいいる。この混合物に、フェノール5mg、m−クレゾール5mg及びグリセリン10mgを加えた。
【0078】
溶液をピペット(1mL/バイアル)にて10mL容量のガラス製バイアルに入れた。次にPamasol2008自動ガス充填装置を用いて、HFA134a噴射剤をバイアルに充填した。エアロゾルバイアルの1回の操作で2ユニットのインスリンが送達されるように、噴射剤の量を9mLのショットサイズに調節した。バイアルのバルブは、1回の操作で100μL噴霧されるように設計されている。 水性の薬学的組成物と噴射剤は、2つの相が分離したままであった。噴射剤の相に薬剤を取り込むために、調製物のショット放出前に、バイアルを振らねばならなかった。ショット放出後、噴射剤は、約20秒も経たないうちに水性薬剤から分離した。
【0079】
空気力学的な粒子サイズは、8ステージのUSPアンダーソンのカスケードインパクター・マークII(商標名)により求めた。インパクターは、メタノールで洗浄し、30℃で空気乾燥した。グラスファイバーフィルターを収集プレートに載置した。アクチュエータをインパクターのマウスピースに取り付けて、USPの導入ポート及びジェットステージの上で組み立てた。真空ポンプを接続し、空気流量を毎分28.3リットルに設定した。バイアルは、使用前に10秒間振り動かし、2回の操作で廃棄した。ショットの送達は、アクチュエータをマウスピースの中に投入し、25回繰り返すことによって行なった。10mL中に0.6mLのEDTAを含有するpH8.7の水でマウスピースを洗って、沈着したインスリンを集めた。フィルターを取り除いて、シンチレーションバイアルの中に入れ、15分間超音波処理を施した。次に、インスリンの量をRP−HPLCを用いて分析した。結果を表13(1回の操作で2ユニット)及び表14(1回の操作で4ユニット)に示している。
【0080】
【表13】
Figure 0004721520
【0081】
【表14】
Figure 0004721520
【0082】
これらの試験結果に基づいて、粒子サイズは、約7μmであると決定された。ステージ3〜8ではインスリンの沈着は認められなかった。これは、大部分の粒子が約6μmより大きいことを意味する。これは、深肺部には調製物の沈着なく、調製物の大部分は口腔に沈着するであろうことを示唆している。

Claims (26)

  1. 加圧下で液体の噴射剤に中間調製物が溶解した安定な混合物を含む圧力容器であって、前記中間調製物は、薬剤、水、第1成分、第2成分及び少なくとも1種の第3成分を含んでおり、
    第1成分は、グリセリン、ポリグリセリン及びその混合物の中から選択され、その含有量は中間調製物の1〜50wt./wt.%であり、
    第2成分は、フェノール、メチルフェノール及びその混合物の中から選択され、その含有量は中間調製物の1〜20wt./wt.%であり、
    少なくとも1種の第3成分は、アルカリ金属C8〜C22アルキルサルフェートを含み、その含有量は中間調製物の1〜50wt./wt.%であり、第1、第2及び第3成分の合計濃度は、中間調製物の90wt./wt.%よりも少ない、圧力容器。
  2. 前記少なくとも1種の第3成分は、ポリドカノールC6〜C40アルキルエーテル、トリヒドロキシナトリウムオキソコラニルグリシン、ポリオキシエチレンソルビタンエーテル、アルキル−アリールポリエーテルアルコール、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸の薬学的に適当な塩、モノオレイン、トリオレイン、リシン、ポリリジン、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、モノオレエート及びラウレート、グリコール酸、乳酸、ケノデオキシコレート、デオキシコレート、カモミール抽出物、キュウリ抽出物、ルリヂサ油及びマツヨイグサ油及びその混合物からなる群から選択される成分をさらに含んでいる請求項1に記載の容器。
  3. アルカリ金属C8〜C22アルキルサルフェートの濃度は、中間調製物の2〜20wt./wt.%である請求項1に記載の容器。
  4. アルカリ金属C8〜C22アルキルサルフェートは、ラウリル硫酸ナトリウムである請求項に記載の容器。
  5. メチルフェノールはm−クレゾールである請求項1に記載の容器。
  6. ポリドカノールアルキルエーテルは、ポリドカノール10ラウリルエーテル又はポリドカノール20ラウリルエーテルである請求項に記載の容器。
  7. ポリオキシエチレンエーテルは、ポリオキシエチレンソルビタン80ラウリルエーテルである請求項に記載の容器。
  8. 第3成分の各々は、1〜25wt./wt.%の濃度である請求項に記載の容器。
  9. 噴射剤は、テトラフルオロエタン、テトラフルオロプロパン、ジメチルフルオロプロパン、ヘプタフルオロプロパン、ジメチルエーテル、n−ブタン及びイソブタンからなる群から選択される請求項1に記載の容器。
  10. 剤対噴射剤の重量比は、5:95乃至25:75である請求項に記載の容器。
  11. 薬剤、水、第1成分、第2成分、第3成分及び噴射剤は、
    )薬剤を水の中で溶解し、そのpHを薬学的使用に適したレベルに調節する工程;
    b)中間調製物の1〜50wt./wt.%の量の第1成分と混合する工程;
    c)中間調製物の1〜20wt./wt.%の量の第2成分と混合する工程;
    d)少なくとも1種の第3成分を添加し混合して、中間調製物を生成する工程;
    e)中間調製物を加圧可能な容器に投入し、該容器に噴射剤を装填する工程、
    からなるプロセスによって溶解される請求項に記載の容器。
  12. 薬剤は、インスリン、ヘパリン、低分子量ヘパリン、ヒルログ、ヒルゲン、ヒルジン、インターフェロン、インターロイキン、サイトカイン、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、イムノグロビン、化学療法剤、ワクチン、糖蛋白、細菌性トキソイド、ホルモン、カルシトニン、インスリン様成長因子(IGF)、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)、大分子抗生物質、蛋白質基の血栓溶解化合物、血小板阻害剤、DNA、RNA、遺伝子治療剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド、注射可能な多くのオピオイド、麻酔剤、催眠剤、ステロイド、鎮痛剤及び非ステロイド抗炎症性薬物からなる群から選択される請求項に記載の容器。
  13. 薬剤はインスリンである請求項12に記載の容器。
  14. 安定なエアロゾル薬学的組成物を製造する方法であって、該組成物には、噴射剤と中間調製物が含まれ、該中間調製物には、薬剤、水、第1成分、第2成分及び少なくとも1種の第3成分が含まれており、噴射剤と中間調製物は、
    a)剤を水の中で溶解し、そのpHを薬学的使用に適したレベルに調節する工程;
    b)グリセリン、ポリグリセリン及びその混合物から選択され、中間調製物の1〜50wt./wt.%の量の第1成分と混合する工程;
    c)フェノール、メチルフェノール及びその混合物の中から選択され、中間調製物の1〜20wt./wt.%の量の第2成分と混合する工程;
    d)アルカリ金属C8〜C22アルキルサルフェートを含み、その含有量は中間調製物の1〜50wt./wt.%の量の少なくとも1種の第3成分(但し、第1、第2及び第3成分の合計濃度は、中間調製物の90wt./wt.%よりも少ない)を添加し混合して、中間調製物を生成する工程;
    e)中間調製物を加圧可能な容器に投入し、該容器に噴射剤を装填する工程、からなるプロセスによって溶解される、エアロゾル薬学的組成物の製造方法。
  15. 前記少なくとも1種の第3成分は、ポリドカノールC6〜C40アルキルエーテル、トリヒドロキシナトリウムオキソコラニルグリシン、ポリオキシエチレンソルビタンエーテル、アルキル−アリールポリエーテルアルコール、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸の薬学的に適当な塩、モノオレイン、トリオレイン、リシン、ポリリジン、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、モノオレエート及びラウレート、グリコール酸、乳酸、ケノデオキシコレート、デオキシコレート、カモミール抽出物、キュウリ抽出物、ルリヂサ油及びマツヨイグサ油及びその混合物からなる群から選択される成分をさらに含んでいる請求項14の方法。
  16. アルカリ金属C8〜C22アルキルサルフェートの濃度は、中間調製物の2〜20wt./wt.%である請求項14に記載の方法。
  17. アルカリ金属C8〜C22アルキルサルフェートは、ラウリル硫酸ナトリウムである請求項14に記載の方法。
  18. メチルフェノールはm−クレゾールである請求項14に記載の方法。
  19. ポリドカノールアルキルエーテルは、ポリドカノール10ラウリルエーテル又はポリドカノール20ラウリルエーテルである請求項14に記載の方法。
  20. ポリオキシエチレンエーテルは、ポリオキシエチレンソルビタン80ラウリルエーテルである請求項14に記載の方法。
  21. 工程a)において、pHは6.0〜9.0に調節される請求項14に記載の方法。
  22. 噴射剤は、テトラフルオロエタン、テトラフルオロプロパン、ジメチルフルオロプロパン、ヘプタフルオロプロパン、ジメチルエーテル、n−ブタン及びイソブタンからなる群から選択される請求項14に記載の方法。
  23. 剤対噴射剤の重量比は、5:95乃至25:75である請求項22に記載の方法。
  24. 工程d)は、高速ミキサー又はソニケータによって行われる請求項23に記載の方法。
  25. 薬剤は、インスリン、ヘパリン、低分子量ヘパリン、ヒルログ、ヒルゲン、ヒルジン、インターフェロン、インターロイキン、サイトカイン、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、イムノグロビン、化学療法剤、ワクチン、糖蛋白、細菌性トキソイド、ホルモン、カルシトニン、インスリン様成長因子(IGF)、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)、大分子抗生物質、蛋白質基の血栓溶解化合物、血小板阻害剤、DNA、RNA、遺伝子治療剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド、注射可能な多くのオピオイド、麻酔剤、催眠剤、ステロイド、鎮痛剤及び非ステロイド抗炎症性薬物からなる群から選択される請求項14に記載の方法。
  26. 薬剤はインスリンである請求項25に記載の方法。
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