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JP4712487B2 - 画像処理方法及び装置、デジタルカメラ装置、並びに画像処理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

画像処理方法及び装置、デジタルカメラ装置、並びに画像処理プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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JP4712487B2 JP2005243958A JP2005243958A JP4712487B2 JP 4712487 B2 JP4712487 B2 JP 4712487B2 JP 2005243958 A JP2005243958 A JP 2005243958A JP 2005243958 A JP2005243958 A JP 2005243958A JP 4712487 B2 JP4712487 B2 JP 4712487B2
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Description

本発明は、撮影された画像に対するあおり補正の前処理技術に係り、特に入力画像から四辺形を認識する画像処理方法及び装置、その機能を備えたデジタルカメラ装置、並びに画像処理プログラムを記録した記録媒体に関する。
近年、デジタルカメラは広く普及し、風景や人物に限らず、時刻表やポスター、掲示板等をメモ代りに撮影するのにも用いられるようになってきた。しかしながら、撮影された時刻表やポスター等は、撮影する位置により“あおり”が生じて、画像が歪むため、撮影されたポスター等は読みづらく、撮影された画像をそのまま再利用するには最適なものでなかった。
あおりは、実際の被写体は矩形であるのに対し、撮影される画像が、撮影する位置により台形等に歪む現象である。時刻表やポスター等の平面状の被写体をデジタルカメラで撮影する場合、このようなあおりを補正し、あたかも被写体に正対した位置から撮影した画像に変換する必要がある。
従来からデジタルカメラで撮影された画像から撮影時のあおりを補正する方法が種々提案されているが、代表的なものとしては次の方法がある(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。まず、撮影された画像から縮小画像を生成し、該縮小画像からエッジ領域を抽出して、該エッジ領域に対し歪曲補正を行う。次に、この歪曲補正後のエッジ領域にハフ変換やラドン変換を行って直線を検出し、直線の組み合わせから、被写体の四辺形を認識する。この四辺形をもとに射影変換行列を算出し、撮影画像を射影変換することにより、あおり補正を行う。
特開2005−122320号公報 特開2005−122328号公報
上記従来技術では、画像中心からの距離が遠い直線を優先的に四辺形の一辺として認識している。そのため、画像の中心部に被写体が位置しない場合(認識する4辺が画像中心位置から4方向に位置しない場合)、被写体を認識することができない。また、ハフ変換などにより直線検出を行っているため、処理時間が膨大になる。特にハフ変換の投票は非常に時間がかかる処理方法である。特許文献2では、X軸方向の候補となる直線の傾きを45°≦θ≦135°、Y軸の候補となる直線の傾きを135°≦θ≦225°と限定することで高速化を図っているが、高速化には限界がある。また、検出されたN本の直線の傾きを基に四辺形の縦方向の辺、横方向の辺などと限定してしまうと、認識できる撮影条件が限られてしまう。例えば、図17の(a)は四辺形は認識できるが、(b)の四辺形は、(a)についてカメラをスキューされて撮影させただけであるにもかかわらず、認識できなくなってしまう。
本発明は、あおり補正の前処理として、入力画像から一つあるいはそれ以上の四辺形を認識する技術として、上記従来技術より高精度かつ処理時間の短縮が可能な画像処理方法及び装置、その機能を備えたデジタルカメラ装置、並びに画像処理プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
本発明では、処理時間が膨大になるハフ変換などを使用しないで直線を検出するために、入力画像の画素ごとにエッジ方向というものを定義し、エッジ方向ごとにエッジ領域を検出し、エッジ領域ごとに対応する線分(直線)を検出する。これにより、エッジ検出処理を高速化できる。
上記したように、検出されたN本の線分(直線)の傾きを基に四辺形の縦方向の辺、横方向の辺などと限定すると、認識できる撮影条件が限られる。そこで、本発明では、検出されたN本の線分から4本を組み合わせてできる全ての四辺形を考慮することで、撮影条件に対する制限を緩和する。しかし、検出されたN本の線分から4本を組み合わせてできる全ての四辺形を考慮することは非常に処理時間がかかる。そのため、N本の線分から2本を組み合わせて線分ペアなるものを作り、各線分ペアに対して、例えば、対辺、隣接辺、無関係の3つに分類し、評価値を与えて、対辺と隣接辺関係の線分ペアに着目して四辺形を認識し、評価値に基づいて四辺形を選択する。これにより、以下のように処理時間を大きく短縮できる。
いま、N本の線分から、4本の線分を抜き出すことにより得られる四辺形は最大 K=3×N×(N−1)×(N−2)×(N−3)/24通りある(4本の線分の隣接する順序も考慮する)。よって処理時間を高速化するには、Kの数を減らすことが重要である。
通常、人間が長方形状の看板を撮影する場合、正対した位置に近い状態から画像範囲にちょうど収まる程度の大きさで撮影する。そのとき、撮影した画像上での長方形状の看板の形は、以下の2つの特徴を持つ。
1.長方形の対辺が平行に近く、一定以上の距離離れた位置にある
2.長方形の隣接辺同士のなす角は90度に近く、無論、隣接辺同士は交点を持つ
そのため、N本の線分から2本の線分を抜き出し、2本の線分(直線)のなす角が平行に近いものは対辺、90度に近いものは隣接辺、それ以外は無関係と分類する。また、N本の線分から2本の線分を無限に延長して線分の交点を算出し、交点と2本の線分との距離を算出することで、2本のエッジの隣接辺らしさ(=評価値)を算出する。
四辺形の4本の線分は、2つの対辺の組と4つの隣接辺の組から必ずできるので、K通りの四辺形のうち、2つの対辺の組と4つの隣接辺、の組から生成されていない四辺形は無視することができる。また、四辺形の4つの頂点は線分同士が交わったところなので、4つの評価値の大小により四辺形を評価することができる。
また、本発明では、ノイズなどの影響で線分が途切れてしまった場合、入力画像が歪曲ゆがみを持つ場合、被写体の背景が複雑な色をしている場合などでも四辺形を抽出できるようにするため、必要に応じて複数の線分を合成することにより、新しい線分を生成する。
また、黒地に白い長方形の描かれた画像に対して、通常のSobelフィルタでエッジ検出を行うと、長方形の外周上の画素全てが一つのエッジ領域として抽出されてしまう。本発明では、ハフ変換を使用しないで、エッジ方向で分けてエッジ領域を求めることにより、長方形の各辺を異なるエッジ領域として抽出することができる。
また、本発明では、撮影者が通常撮影する場合、被写体を画像範囲内に大きく撮影することが一般的なので、その特性を利用するため、さらには、撮影者があおり補正モードで画像を撮影する際の構図を決定しやすくするため、四辺形の面積に基づいて評価値を算出し、該評価値を考慮して四辺形を選択できるようにする。
また、本発明では、使用者が撮影対象に選択する平面上の被写体の大半は長方形であるから、長方形のみの認識のみ行うことに限定することで、使用者が長方形を被写体として撮影したときの認識精度を大幅に向上させるため、四辺形を平行四辺形に変換する射影変換行列を算出し、射影変換後の平行四辺形の形状に基づいて評価値を算出し、評価値を考慮して四辺形を選択できるようにする。
本発明によれば、高精度かつ高速に、撮影画像から四辺形を認識し、該認識した四辺形を正対した位置から撮影した場合と同等な画像に変換することができる。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の画像処理機能を備えたデジタルカメラ装置の一実施形態を示す全体的構成図である。図1において、撮影部11はレンズ111、絞り112、シャッター113、光電変換素子114及び前処理部115などで構成される。シャッター113の操作により、被写体光がレンズ111、絞り112を通して光電変換素子114に受光し、アナログ画像信号に変換される。光電変換素子114には、例えば、CCD(電荷結合素子)が使用される。前処理部115は、プリアンプやAGC(自動利得制御)等のアナログ信号処理部やA/D変換部を備えており、光電変換素子114から出力されたアナログ画像信号に対して増巾・クランプなどの前処理を施した後、該アナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する。
撮影部11の前処理部115から出力されたデジタル画像信号は、カメラ信号処理部12を通してフレームメモリ15に格納される。フレームメモリ15には、VRAM,SRAM,DRAMなどの半導体メモリが使用され、カメラ信号処理部12での処理対象の画像信号を一時保持するのに利用される。
カメラ信号処理部12はデジタル信号処理プロセッサ(DSP)などにより構成されている。このカメラ信号処理部12に、本発明の画像処理機能としてのあおり補正部120が備えられているが、その詳細は後述する。ROM13はカメラ信号処理部12で使用されるプログラムを保持するプログラムメモリ、RAM14はカメラ信号処理部12の処理途中のデータや、その他の必要なデータなどを一時的に保持するのに用いられる作業用メモリである。
CPU16はマイコンなどにより構成され、撮像部11及びカメラ信号処理部12などの動作を制御する。なお、ROM13、RAM14は、CPU16で兼用することでもよい。
フレームメモリ15の画像信号はカメラ信号処理部12に読み出され、該カメラ信号処理部12において画像圧縮などの処理が施された後、インターフェース部(I/F)17を介して外部記憶装置19に記録されることにより保存される。外部記憶装置19には、ICメモリカードや光磁気ディスクなどが使用されるが、モデムカードやISDNカードなどを利用して、ネットワークを経由して遠隔地の端末等に画像信号を送信することも可能である。逆に、外部記憶装置19から読み出された画像信号は、I/F17を介してカメラ信号処理部12に送信され、カメラ信号処理部12において伸長処理が施され、フレームメモリ15に格納される。
画像信号の表示は、フレームメモリ15の画像信号をカメラ信号処理部12、I/F17を介して表示部18に送信することによって行われる。表示部18は、例えば、本デジタルカメラ装置の筐体に設置された液晶表示装置により構成される。
ここで、カメラ信号処理部12内のあおり補正部120は、例えば、フレームメモリ15に格納された撮影画像デジタル画像信号を入力として、入力画像からあおり補正をする対象となる四辺形(長方形)の被写体を抽出し、あおり歪みの補正を行う。あおり補正されたデジタル画像信号は、例えば、フレームメモリ15に再び格納して、以後の処理に利用される。図2は、あおり補正の具体的処理イメージを示したものである。あおり補正部120は、ROM13にあおり補正のための画像処理プログラムを格納して、それをカメラ信号処理部12のデジタル信号処理プロセッサ(DSP)に実行させるか、あるいは処理機能の一部または全部をハードウェアとして構成することでもよい。以下に、あおり補正部120の詳細構成および処理について説明する。
図3は、あおり補正部120の一実施例を示す詳細構成図である。本あおり補正部120はエッジ領域検出部210、線分抽出部220、線分生成部230、線分ペア分類・評価部240、四辺形評価部250、四辺形選択部260、及び、射影変換部270から構成される。ここで、210〜260の各部をまとめて四辺形抽出部200と総称することにする。この四辺形抽出部200が本発明の主要部を形成している。以下、各部での処理を詳述する。
<エッジ領域抽出>
エッジ領域検出部210では、撮影画像である入力画像からエッジ領域を検出する。具体的には、輝度変化の大きい部分を抽出してエッジ領域とする。図4にエッジ領域検出の処理フローチャートを示す。
まず、入力画像に対してSobelフィルタやCannyフィルタなどのエッジ検出フィルタによりフィルタリングを施し、各画素に対して、X方向の輝度変化量(gh)、Y方向の輝度変化量(gv)を計算する(ステップ1001)。そして、X変化量gh、Y変化量gvを入力とする関数funcl(gh,gv)の戻り値が閾値以上の画素をエッジ部(エッジ画素)とし、funcl(gh,gv)の戻り値が閾値以下の画素はエッジ部とみなさず、非エッジ画素とする(ステップ1002)。次に、X変化量ghとY変化量gvによる2次元空間を複数のグループに分割し、各エッジ画素を、その方向に応じてグループ分けする(ステップ1003)。実施例では、後述するように、ghとgvによる2次元空間を8つに分割し、各エッジ画素をグループ1からグループ8までの8つのグループに区別する。最後に、各グループごとにラベル等で識別してエッジ画像を作成し(ステップ1004)、エッジ領域分割を行う(ステップ1005)。
以下に、エッジ検出処理について、より具体的に説明する。ここでは、入力画像の輝度画像は図5(c)の如くとし、エッジ検出フィルタには図5(a),(b)に示すSobelフィルタを使用するとする。図5(c)において、(x00,y00)は画素座標、v00は画素値を表している。他の画素についても同様である。
いま、対象画素は、画素(x11,y11)とする。画素(x11,y11)のX方向の輝度変化量ghは、図5(a)に示すX方向のSobelフィルタを図5(c)の輝度画像に施すことで、次のように求まる。
gh=v00×(−1)+v10×(−2)+v20×(−1)+v02×1+v12×2+v22×1
また、画素(x11,y11)のY方向の輝度変化量gvは、図5(b)に示すY方向のSobelフィルタを図5(c)の輝度画像に施すことで、次のように求まる。
gv=v00×(−1)+v01×(−2)+v02×(−1)+v20×1+v21×2+v22×1
画素(x11,y11)の輝度変化量gを、g=gh+gvとして求め、gが所定の閾値(例えば、50とする)以上の場合、該画素(x11,y11)をエッジ画素とし、閾値以下の場合は非エッジ画素とする。
各画素について上記処理を繰り返すことで、入力画像のエッジ部分が抽出される。入力画像のエッジ部分が抽出されたなら、図6に示すように、X方向の輝度変化量ghとY方向の輝度変化量gvによる2次元空間を8つに分割し、その方向に応じて、各エッジ画素をグループ1からグループ8のいずれかにグループ分けする。このようにエッジ画素をエッジ方向で区別することで、被写体の周囲に存在するであろう4本のエッジを区別して扱うことができる(長方形の各辺を異なるエッジ領域として抽出することができる)。また、ハフ変換などを使用しないでエッジ検出するため、処理を高速化できる。
エッジ画像は、エッジ画素には0(黒)、非エッジ画素には255(白)を割り当てることにより作成される。ここでは、エッジ画像は1〜8の各方向グループごとに作成するとする。すなわち、8枚のエッジ画素を作成する。8枚のエッジ画像が、どの方向グループに属するかはラベル等で識別できるようにする。そして、各エッジ画像について、黒連結領域ごとに領域分割し、分割されたそれぞれの領域をエッジ領域とする。ここで、エッジ領域のうち、所定閾値より少ないエッジ画素数から構成されているエッジ領域(黒連結領域)はノイズとして除去する。
なお、エッジ画像は1枚のみとし、各エッジ画素について、例えば、各方向グループごとに異なる色などを割り振って区別することも可能である。
<線分抽出>
線分抽出部220では、エッジ領域検出部210で検出された各エッジ領域の画素情報に対して主成分分析を行うことにより各エッジ領域に対応する線分を抽出する。この線分抽出を各方向グループについて行う。図7に線分抽出の全体的処理フローチャートを示す。また、図8に具体例を示す。
まず、各エッジ領域の画素情報に対して主成分分析を行い(ステップ1101)、線分(直線)を抽出する(ステップ1102)。いま、図8(a)のようなエッジ領域が存在したとする。このエッジ領域の画素情報を用いて主成分分析を行うことで、図8(b)に描かれているような線分(直線)が抽出される。ここで、主成分分析を行った際に、同時に第一主成分の寄与率を求めておき、エッジの線らしさとして直線と併せて保存しておく。続いて図8(c)に示すように、エッジ領域を囲う最小の矩形を定めて、該矩形と線分の交点を求め、エッジ領域に対応する線分の2端点(の座標)を決定する(ステップ1103)。
以上の処理を8枚のエッジ画像から検出された各エッジ領域について実施することで、入力画像中の各エッジ領域に対応する線分の抽出がひとまず完了する。
続いて、ノイズの影響などで、本来一本の直線であるものが途切れて検出されてしまう場合を補うために、8枚のエッジ画像ごとに、各エッジ領域の主成分方向(2方向)に探索を行って隣接するエッジ領域を見つけ、必要なら隣接エッジ領域を統合し、あらためて線分の抽出をやり直す(ステップ1104)。図9に隣接エッジ領域の統合処理のフローチャートを示す。また、図10に具体的処理例を示す。図10は、1枚のエッジ画像中の一部分で、エッジ領域301、302、303の3つのエッジ領域が存在することを表している。
まず、着目するエッジ領域の主成分方向(2方向)に規定する画素数だけ探索を行い(ステップ1110)、隣接エッジ領域が存在するか否か判定する(ステップ1111)。図10の場合、矢印311、312に示すように、例えばエッジ領域301の左右の2つの端点から規定の画素数だけ探索する。図10で矢印の長さが、探索する規定の画素数を示している。該規定の画素数は、一定値にしてもよいし、エッジ領域に対応する線分の長さをもとに設定してもよい。
図10の例では、エッジ領域301の端点からエッジ領域302は規定の画素数以内しか離れていないので、エッジ領域301とエッジ領域302は隣接エッジ領域と判定されるが、エッジ領域301とエッジ領域303は規定の画素数以上離れているので、隣接エッジ領域とは判定されない。
次に、隣接エッジ領域が存在する場合、隣接エッジ領域同士の画素情報を合成した合成画素情報を作成し(ステップ1112)、合成画素情報に対して主成分分析を行う(ステップ1113)。そして、このとき算出されたエッジの線らしさが閾値以上であるか判定し(ステップ1114)、閾値以上である場合(主成分の割合が多い)、隣接エッジ領域を統合したエッジ領域を作成して、元のエッジ領域を除去する(ステップ1115)。そして、作成した領域に関して、再びステップ1110からの処理を行う。これを全てのエッジ領域に対して繰返し、その後、あらためて図7の処理を実施する。
図10の場合、隣接エッジ領域と判定されたエッジ領域301とエッジ領域302の画素情報の合成画素情報を作成し、該合成画素情報に対して主成分分析を行う。そして、エッジの線らしさが閾値以上なら、エッジ領域301とエッジ領域302を統合して新たなエッジ領域を作成し、エッジ領域301とエッジ領域302は除去する。そして、新たなエッジ領域に着目して再びステップ1110からの処理を行う。
以上のような処理を8枚のエッジ画像について、全てのエッジ領域に対して繰り返す。そして、最終的に残った各エッジ領域に対して図7の処理を行うことで、線分の抽出が完了する。
ここまでの処理では、分かり易いように、8枚のエッジ画像から抽出されたエッジ領域を別々に処理するとしたが、以下の処理では、8枚のエッジ画像から抽出されたエッジ領域を区別せずに扱う。ここで、エッジ領域の総計はN1であり、したがって、線分抽出部220で抽出された線分の総計はN1本となる。各線分には通し番号がふられているとする。
<線分生成>
線分生成部230では、線分抽出部220で抽出されたN1本の線分から、必要に応じて新たな線分を生成する処理を行う。エッジ領域抽出部210において、エッジ方向を8方向に分けたことに起因して、同一線分であるにもかかわらず、複数の線分に分割されて認識されてしまう線分が存在する場合がある。そのような場合を補う処理を線分生成部230で行う。線分生成部230は、入力画像が歪曲ゆがみを持つ場合、被写体の背景が複雑な色をしている場合などに対応するための処理である。図11に線分生成部230の処理フローチャートを示す。また、図12に具体例を示す。
線分抽出部220で抽出されたN1本の線分を入力として(ステップ1200)、番号iと番号jの2本の線分を取り出し(ステップ1201)、N1本の線分から2本の線分を選ぶすべての組合せである、N1×(N1−1)/2個の線分ペアを生成する(ステップ1202)。ここで、各線分ペアには通し番号をつけておく。そして、カウント値Cntを1に初期設定し、また、N2=N1とした後(ステップ1203)、以下の処理を行う。Cntは処理対象線分ペアの番号を表し、N2は既存の線分(N1本)+新たな線分の総計を表す。
カウント値CntがN1×(N−1)/2を超えたか判定し(ステップ1204)、超えたから処理を終える。超えない場合、Cnt番目(最初は1番目)の線分ペアを選択し(ステップ1205)、当該線分ペアを構成する2つの線分(線分A、線分Bとする)の成す角度を0〜90°の範囲で算出する(ステップ1206)。そして、該線分ペアA,Bの成す角度が所定の閾値(例えば、5度)以下か判定し(ステップ1207)、閾値以上の場合にはCntを+1して(ステップ1216)、ステップ1204へ戻る。例えば、線分Aと線分Bの位置関係が、図12(a),(b)のような場合には、線分ペアA,Bの成す角はθで表される。ここで、図12の(a)は、線分ペアA,Bの成す角θが閾値以上の場合を示し、(b)は線分ペアの成す角度θが閾値以下の場合を示しているとする。
線分ペアA,Bの成す角度が閾値以下の場合(例えば、図12の(b)の場合)、次に、当該線分ペアの距離を測定する(ステップ1208)。ここで、線分ペアA,Bの距離は、以下の1から4の距離の内、最小の値と定義する。
1.線分Bを無限に延長した直線と、線分Aの始点との距離
2.線分Bを無限に延長した直線と、線分Aの終点との距離
3.線分Aを無限に延長した直線と、線分Bの始点との距離
4.線分Aを無限に延長した直線と、線分Bの終点との距離
求まった線分ペアA,Bの距離が所定の閾値以下か判定し(ステップ1209)、閾値以上(距離が離れすぎている)の場合には、Cntを+1して(ステップ1216)、ステップ1204へ戻る。
一方、線分ペアの距離が所定の閾値以下の場合には、当該線分ペアの線分Aの始点と終点、線分Bの始点と終点との組み合わせの4通りの距離を計算し、そのうちの最大値(距離1)と最小値(距離2)を求める(ステップ1210)。そして、次の式(1)
V<(線分Aの長さ+線分Bの長さ+距離2)/距離1 (1)
を満足するか否か判定する(ステップ1211)。ここで、Vは所定の閾値である。満足しない場合には、Cntを+1して(ステップ1216)、ステップ1204へ戻る。
上記式(1)を満たす場合、当該線分ペアを構成する線分Aと線分BのX,Y座標の大小関係を比較して、以下の条件
[条件]
(線分Aの始点と終点のX座標が、線分Bの始点と終点のX座標よりも大きい。
または、線分Aの始点と終点のX座標が、線分Bの始点と終点のX座標よりも小さい。)
かつ、
(線分Aの始点と終点のY座標が、線分Bの始点と終点のY座標よりも大きい。
または、線分Aの始点と終点のY座標が、線分Bの始点と終点のY座標よりも小さい。)
を満足するか否か判定する(ステップ1212)。満足しない場合には、Cntを+1して(ステップ1216)、ステップ1204に戻る。
上記条件を満たす場合、新しい線分を生成する(ステップ1213)。新しい線分は、ステップ1210で算出した、当該線分ペアの線分Aの始点と終点、線分Bの始点と終点との組み合わせの4通りのうち、距離が最大となる2頂点の組を始点、終点に持つ線分Cとする。図12(b)の例の場合、図12(c)のように新しい線分Cが生成される。既存の線分はそのまま残し、この生成された線分に後続の通し番号を付けて追加する(ステップ1214)。そして、N2を+1し(ステップ1215)、Cntを+1して(ステップ1216)、ステップ1204へ戻る。
以上の処理を、N1×(N1−1)/2個のすべての線分ペアについて繰り返すことで、所望の線分が生成され追加される。このようにして、既存のN1本の線分に、この線分生成部230で新たに生成されて追加された線分を加えて、合計N2本の線分が得られる。
なお、ここでは、図11のステップ1207、1209、1211、1213の各条件がすべて満たす場合に、新しい線分を生成するとしたが、必要に応じて、そのうちの一部の条件でも満たす時、新しい線分を生成するようにしてもよい。また、生成された線分Cと既存の線分で新たに線分ペアを作成し、この線分ペアについて、更に新しい線分を生成すべきか否か判定するようにしてもよい。
<線分ペア分類・評価>
線分ペア分類・評価部240では、既存のN1本の線分と、線分生成部230で新たに生成された(N2−N1)本の線分とを加えたN2本の線分から、番号iと番号jの2本の線分を取り出し(これを線分ペアi,jと呼ぶ)、線分ペアの分類と評価値を設定する。ここでは、無関係、対辺関係、隣接関係の3種類に分類するとする。図13に線分ペア分類・評価部240の処理フローチャートを示す。
既存の線分に、線分生成部230で生成された線分が加わったN2本の線分を入力として(ステップ1300)、番号iと番号jの2本の線分(線分ペアi,j)を取り出し(ステップ1301)、N2本の線分から2本の線分を選ぶすべての組み合わせである、N2本(N2−1)/2個の線分ペアを生成する(ステップ1302)。各線分ペアには通し番号をつけておく。そして、カウント値Cntを1に初期設定した後(ステップ1303)、以下の処理を行う。
カウント値CntがN2×(N2−1)/2を超えたか判定し(ステップ1304)、超えたなら処理を終える。超えない場合、Cnt番目(最初は1番目)の線分ペアを選択し(ステップ1305)、当該線分ペアを構成する2つの線分(線分A、線分Bとする)の成す角度を0〜90°の範囲で算出する(ステップ1306)。線分ペアの成す角度は、図12に示したと同様である。ここで、線分ペアの成す角度に応じて以下の処理を行う。なお、α、βは、例えば、統計等によりあらかじめ決めておく。
線分ペアの成す角度が0〜α度の場合には、当該線分ペアの距離を測定する(ステップ1307)。そして、線分ペアの距離が所定の閾値以下か判定し(ステップ1308)、閾値以下のときは、線分ペアの分類を「無関係」とし、更に該線分ペアの評価値を0に設定する(ステップ1309)。線分ペアの距離が閾値以上のときは、該線分ペアの分類を「対辺関係」とし、更に該線分ペアの評価値を0に設定する(ステップ1310)。その後、Cntを+1して(ステップ1314)、ステップ1304へ戻る。
線分ペアの成す角度がα〜β度の場合には、当該線分ペアの分類を「対辺関係」として(ステップ1311)、ステップ1313の処理に進む。また、線分ペアの成す角度がβ〜90度の場合には、当該線分ペアの分類を「隣接関係」として(ステップ1312)、ステップ1313の処理に進む。その後、Cntを+1して(ステップ1314)、ステップ1304へ戻る。
ステップ1313では、当該線分ペアの評価値を、次のようにして求めて設定する。評価値は0〜1までの値で表現する。
1.線分Aを無限に延長した直線と、線分Bを無限に延長した直線の交点Oを求める。
2.交点Oと線分Aの始点とのユークリッド距離、交点Oと線分Aの終点とのユークリッド距離を求め、小さい方の距離を距離Aとする。
3.交点Oと線分Bの始点とのユークリッド距離、交点Oと線分Bの終点とのユークリッド距離を求め、小さい方の距離を距離Bとする。
4.距離A、距離Bを式(2)に代入することにより評価値(Value)を算出する。
Figure 0004712487
なお、Const.1は画像サイズに応じた定数である。交点Oが画像領域外に存在するときには、Const.1の値を変更することで、抽出したい四辺形の頂点が画像領域外に存在するときなどにも対応することができる。
本実施例では、線分ペアの分類を3種類(対辺関係、隣接関係、無関係)とし、線分ペアの評価値を1種類としたが、対辺関係にも評価値を設ける方法も考えられる。ただし、分類や評価値の数を増やすと処理時間が増大する。
<四辺形評価>
四辺形評価部250では、線分ペア分類・評価部240で得られたR組(R=N2(N2−1)/2)の線分ペアから2組を順次取り出して、その種類と評価値に基づいて、当該2組の線分ペアが形成する四辺形に関して評価値の設定を行う。図14に四辺形評価部250の処理フローチャートを示す。
線分ペア分類・評価部240で得られたN2×(N2−1)/2個の線分ペアを入力として(ステップ1400)、P=1,R=N2×(N2−1)/2と設定し(ステップ1401)、R組(R=N2×(N2−1)/2)の線分ペアから2組の線分ペアの組み合わせをすべて抽出して(ステップ1402〜1406)、以下の処理を行う。
2組の線分ペアを抽出し、線分ペアP、線分ペアQとする(ステップ1407)。なお、線分ペアPは線分iと線分jから構成される線分ペアi,jと等価であり、同様に線分ペアQは線分ペアk,lと等価である。
まず、線分ペアPと線分Qが「対辺関係」か否かを調べる(ステップ1408)。線分ペアPと線分Qが両方とも「対辺関係」である場合、線分ペアP,Qを構成する線分i、線分j、線分k、線分lが四辺形を成す可能性がある。そこで、次に、4つの線分ペア(線分ペアj,k、線分ペアi,l、線分ペアj,k、線分ペアj,l)の評価値が0より大きいか否かを調べる(ステップ1409)。4つの線分ペアがすべて0より大きい評価値である場合、線分(直線)iと線分kの交点kの交点m1、線分iと線分lの交点m2、線分jと線分lの交点m3、線分jと線分kの交点m4からなる四辺形を生成する(ステップ1410)。そして、この四辺形の評価値V(i,k,j,l)を、4つの線分ペアの評価値の和とする(ステップ1411)。
本実施例では線分ペアの評価値が0より大きいか否かにより判別を行ったが、あらかじめ線分ペアの評価値に対しソートなどを行い、評価値が上位の線分ペアのみを利用するように評価値に閾値を設けると更に処理時間が短くなる。また、m1,m2,m3,m4の座標が画像領域から遠い位置に存在する場合は、V(i,k,j,l)=0としてもよい。加えて、四辺形m1m2m3m4が凸四辺形でない場合もV(i,k,j,l)=0としてもよい。
次に、四辺形m1m2m3m4の面積Sを求め、V(i,k,j,l)に乗算する(ステップ1412)。なおSを乗算する代わりに、Sとともに単調増加する関数g(S)を作成し、g(S)をV(i,k,j,l)に乗算、加算することでもよい。
次に、形状により四辺形m1m2m3m4を評価する(ステップ1413)。これは、例えば、次のようにして行う。線分ペアi,jの交点と線分ペアk,lの交点を2つの消失点とし、2つの消失点を無限遠点に変換するような射影変換行列を求める。この射影変換行列を求めるには、四辺形m1m2m3m4が三次元平面上に存在する平行四辺形であると仮定することで、平面の単位法線ベクトル(a,b,c)を算出し(例えば、森北出版、金谷健一著、「画像理解」)を参照)、単位法線ベクトルをカメラの光軸と一致させるような回転移動行列を、入力画像撮影時の焦点距離を利用して求めることができる。そして、四辺形m1m2m3m4を射影変換した射影平行四辺形n1n2n3n4を考え、射影平行四辺形の一つの角度θ(0°〜90°)を算出する。もし、θが90°以上となった場合は、そのほかの平行四辺形の角の角度を算出する。求めたθをV(i,k,j,l)に乗算する。なお、θを乗算する代わりに、θとともに単調増加する関数f(θ)を作成し、f(θ)をV(i,k,j,l)に乗算、加算することでもよい。また、上記面積Sやg(s)で重み付けされたV(i,k,j,l)に、さらにθやf(0)を重み付けすることでもよい。
次に、四辺形i,k,j,lを構成する4つの線分ペアの交点m1m2m3m4と、評価値V(i,k,j,l)とをメモリ等に登録する(ステップ1414)。
<四辺形選択>
四辺形選択部260では、四辺形評価部250にて登録された四辺形のうち、評価値V(i,k,j,l)が高い順に一つあるいはそれ以上の四辺形を選択する。なお、必要に応じて面積による評価値あるいは形状による評価値のいずれか一方を用いて選択することでもよい。
<射影変換>
射影変換部270では、四辺形選択部で選択された四辺形をもとに射影変換行列を算出し、入力画像に対して射影変換を行って、あおり補正を実施する。
射影変換行列の算出は、例えば次のように行われる。まず、四辺形m1m2m3m4の各頂点の順序を、原点に最も近い頂点を先頭とした時計回りに並び替え、再度四辺形m1m2m3m4とする。これを図15に示す。次にステップ1413と同様の方法で射影平行四辺形を算出し、n1n2:n1n4の値を求める。入力画像の画像サイズをIMGW×IMGHとしたとき、横の長さ:縦の長さ=n1n2:n1n4を満たす長方形で、面積が最大&長方形の中心が画像中心と一致するような長方形を求め、その長方形の頂点を時計回りにu1,u2,u3,u4とする。なお、四辺形m1m2m3m4と同様、u1がu1u2u3u4のうち、最も原点に近い頂点とする。そしてm1→u1,m2→u2,m3→u3,m4→u4と対応付ける射影変換行列を求める。
こうして求められた射影変換行列を使用して、入力画像に射影変換を施す。なお、射影変換を施す際には必要に応じて画像の拡大・縮小、平行移動・回転移動を加えることもできる。
図16に具体例を示す。例えば、撮影画像(入力画像)が図16(a)であるとし、この射影画像から抽出された四辺形が図16(b)中の1600で示された四辺形形状だとすると、例えば、図16(c)のようなあおり補正された画像を得ることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、この実施形態に限定されるものではなく、種々の変更、拡張が可能である。
本発明の画像処理機能が適用されるデジタルカメラ装置の一実施形態の構成図である。 あおり補正の概念図である。 本発明の画像処理機能であるあおり補正部の一実施形態を示す構成図である。 図3中のエッジ領域検出部の処理フローチャート例である。 エッジ検出フィルタの一例と該フィルタが適用される輝度画像の一例である。 輝度の縦変化量と横変化量による2次元空間の分割の一例である。 図3中の線分抽出部の全体的処理フローチャート例である。 線分抽出の具体例である。 図7中のステップ1104の詳細な処理フローチャート例である。 隣接エッジ領域の探索の具体例である。 図3中の線分生成部の処理フローチャート例である。 線分生成の具体例である。 図3中の線分ペア分類・評価部の処理フローチャート例である。 図3中の四辺形評価部の処理フローチャート例である。 図3中の射影変換部での処理の一部を説明する図である。 撮影画像から四辺形を抽出し、あおり補正画像を得る具体例である。 従来技術の問題を説明する図である。
符号の説明
120 あおり補正部
200 四辺形抽出部
210 エッジ領域検出部
220 線分抽出部
230 線分生成部
240 線分ペア分類・評価部
250 四辺形評価部
260 四辺形選択部
270 射影変換部

Claims (20)

  1. 入力画像から一つあるいは複数の四辺形を認識する画像処理方法であって、
    入力画像から複数のエッジ領域を検出するエッジ領域検出工程と、
    前記検出された複数のエッジ領域に対応する複数の線分を抽出する線分抽出工程と、
    前記抽出された複数の線分から、2つの線分(以下、線分ペア)の組み合わせを選択し、各線分ペアを、当該線分ペアを構成する2つの線分の相対位置に応じて分類し、当該線分ペアの評価値を算出する線分ペア分類・評価工程と、
    複数の線分ペアから、2つの線分ペアの組み合わせを選択し、それぞれ、2つの線分ペアの4つの線分により四辺形を生成し、各四辺形について、当該四辺形を構成する線分ペアの分類と評価値に基づいて四辺形評価値を算出する四辺形評価工程と、
    前記算出された四辺形評価値に基づいて四辺形を選択する四辺形選択工程と、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  2. 請求項1に記載の画像処理方法において、
    前記線分抽出工程により抽出された複数の線分を入力として、線分ペアの組み合わせを複数選択し、各線分ペアを構成する2つの線分の位置関係により、新しい線分を生成して既存の線分に追加する線分生成工程をさらに有し、
    前記線分ペア分類・評価工程では、前記線分抽出工程で抽出された線分と前記線分生成工程で生成された線分とを入力として、線分ペアのすべての組み合わせを選択する、
    ことを特徴とする画像処理方法。
  3. 請求項1もしくは2に記載の画像処理方法において、
    前記エッジ領域検出工程では、入力画像の各画素に対して輝度の縦変化量、横変化量を算出し、該縦変化量と横変化量に基づいてエッジ領域を検出すると共に、該縦変化量と横変化量による2次元空間を複数に分割して、エッジ領域を、その方向に応じて複数のグループ(以下、方向グループ)にグループ分けする、
    ことを特徴とする画像処理方法。
  4. 請求項3に記載の画像処理方法において、
    前記線分抽出工程では、各方向グループごとに、各エッジ領域の画素情報を用いて主成分分析を行って、線分(直線)を抽出する、
    ことを特徴とする画像処理方法。
  5. 請求項4に記載の画像処理方法において、
    前記線分抽出工程では、各エッジ領域の主成分方向に探索を行い、所定の画素数以内の隣接する複数のエッジ領域を統合して、元のエッジ領域を除去し、該統合したエッジ領域に対応する線分を抽出する、
    ことを特徴とする画像処理方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像処理方法において、
    前記線分ペア分類・評価工程では、各線分ペアを、当該線分ペアを構成する2つの線分の相対位置関係に応じて、対辺、隣接辺あるいは無関係に分類して、評価値を算出し、
    前記四辺形評価工程では、対辺と隣接辺関係の線分ペアをもとに四辺形を生成して四辺形評価値を算出する、
    ことを特徴とする画像処理方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像処理方法において、
    前記四辺形評価工程では、四辺形の面積を求め、前記線分ペアの評価値による四辺形評価値に前記面積を重み付けした値を、あらたに四辺形評価値とする、
    ことを特徴とする画像処理方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像処理方法において、
    前記四辺形評価工程では、四辺形を平行四辺形に変換する射影変換行列を求め、射影変換後の平行四辺形の形状に基づいて前記四辺形評価値を重み付けした値を四辺形評価値とする、
    ことを特徴とする画像処理方法。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像処理方法において、
    前記四辺形選択工程により選択された四辺形から射影変換行列を算出し、前記入力画像に対して射影変換を施す射影変換工程をさらに有する、
    ことを特徴とする画像処理方法。
  10. 入力画像から一つあるいは複数の四辺形を認識する画像処理装置であって、
    入力画像から複数のエッジ領域を検出するエッジ領域検出手段と、
    前記検出された複数のエッジ領域に対応する複数の線分を抽出する線分抽出手段と、
    前記抽出された複数の線分から、2つの線分(以下、線分ペア)の組み合わせを選択し、各線分ペアを、当該線分ペアを構成する2つの線分の相対位置に応じて分類し、当該線分ペアの評価値を算出する線分ペア分類・評価手段と、
    複数の線分ペアから、2つの線分ペアの組み合わせを選択し、それぞれ、2つの線分ペアの4つの線分により四辺形を生成し、各四辺形について、当該四辺形を構成する線分ペアの分類と評価値に基づいて四辺形評価値を算出する四辺形評価手段と、
    前記算出された四辺形評価値に基づいて四辺形を選択する四辺形選択手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  11. 請求項10に記載の画像処理装置において、
    前記線分抽出手段により抽出された複数の線分を入力として、線分ペアの組み合わせを複数選択し、各線分ペアを構成する2つの線分の位置関係により、新しい線分を生成して既存の線分に追加する線分生成手段をさらに有し、
    前記線分ペア分類・評価手段では、前記線分抽出手段で抽出された線分と前記線分生成手段で生成された線分とを入力として、線分ペアのすべての組み合わせを選択する、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  12. 請求項10もしくは11に記載の画像処理装置において、
    前記エッジ領域検出手段では、入力画像の各画素に対して輝度の縦変化量、横変化量を算出し、該縦変化量と横変化量に基づいてエッジ領域を検出すると共に、該縦変化量と横変化量による2次元空間を複数に分割して、エッジ領域を、その方向に応じて複数のグループ(以下、方向グループ)にグループ分けする、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  13. 請求項12に記載の画像処理装置において、
    前記線分抽出手段では、各方向グループごとに、各エッジ領域の画素情報を用いて主成分分析を行って、線分(直線)を抽出する、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  14. 請求項13に記載の画像処理装置において、
    前記線分抽出手段では、各エッジ領域の主成分方向に探索を行い、所定の画素数以内の隣接する複数のエッジ領域を統合して、元のエッジ領域を除去し、該統合したエッジ領域に対応する線分を抽出する、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  15. 請求項10乃至14のいずれか1項に記載の画像処理装置において、
    前記線分ペア分類・評価手段では、各線分ペアを、当該線分ペアを構成する2つの線分の相対位置関係に応じて、対辺、隣接辺あるいは無関係に分類して、評価値を算出し、
    前記四辺形評価手段では、対辺と隣接辺関係の線分ペアをもとに四辺形を生成して四辺形評価値を算出する、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  16. 請求項10乃至15のいずれか1項に記載の画像処理装置において、
    前記四辺形評価手段では、四辺形の面積を求め、前記線分ペアの評価値による四辺形評価値に前記面積を重み付けした値を、あらたに四辺形評価値とする、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  17. 請求項10乃至16のいずれか1項に記載の画像処理装置において、
    前記四辺形評価手段では、四辺形を平行四辺形に変換する射影変換行列を求め、射影変換後の平行四辺形の形状に基づいて前記四辺形評価値を重み付けした値を、あらたに四辺形評価値とする、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  18. 請求項10乃至17のいずれか1項に記載の画像処理装置において、
    前記四辺形選択手段により選択された四辺形から射影変換行列を算出し、前記入力画像に対して射影変換を施す射影変換手段をさらに有する、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  19. 請求項10乃至18のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段を具備することを特徴するデジタルカメラ装置。
  20. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像処理方法の各工程をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
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