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JP4707286B2 - ヘッドレストの取付構造 - Google Patents

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JP4707286B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、椅子のヘッドレストの取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ある部材に他の部材を取り付けるための手段には、様々なものが存在している。そのなかで、ある部材と他の部材とが成す角度を可変のものとしたい場合、即ち、部材の一端を軸として回転できるような取付の構造を実現したい場合に用いられる一般的な手段としては、ヒンジ機構を構成するものが挙げられる。例えば、図14に示すような蝶番を使用して、部材と部材とを結合することができる。
【0003】
家具等を製造する際にも、ある部材を別の部材に取り付けるという工程が当然に存在する。そして、例えば椅子製品の背もたれとヘッドレストとの関係のように、部材と部材とが成す角度が可変であるように構成する方が望ましいと考えられることも多い。図14に示す蝶番7を使用する等の既存のヒンジ機構を採用すれば、上記の要求を満たすことは可能である。しかし、意匠デザインの妨げとなり、さらには製品の格調を損なうことがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、製品の格調を損なうことなく、椅子の背もたれ部にヘッドレストを角度調整可能に取り付けることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るヘッドレストの取付構造は、椅子の背もたれ部にヘッドレストを少なくとも同一軸心上に配置した2つの取付具を介して同軸心回りに回転可能に取り付ける際の取付構造であって、前記取付具は、背もたれ部若しくはヘッドレストの何れか一方に設けられた、外周が略円筒状をなしている本体に突出部を備えた軸部分と、他方に設けられた、外周が前記軸部分の本体と略面一な略円筒状をなしている本体に前記突出部が挿入されるための凹部を備えた軸受部分とから構成され、かつこれら軸部分及び軸受部分のうち少なくとも一方が、前記軸心に対して概略垂直方向に沿って対応する背もたれ部若しくはヘッドレストに対して着脱可能であるように構成されており、前記軸部分の本体と前記軸受部分の本体とがともに、前記突出部が前記凹部に挿入され双方の対向面同士を対面させて近接させた状態で背もたれ部とヘッドレストとの間の領域に表出しており、前記軸部分の本体の対向面から前記突出部の先端に向かって突出しかつその突出量が突出部の長さに比べて短い肉厚部分が、前記軸受部分の本体の対向面に連続し中心軸方向から見て一定の角度領域にわたって切り欠かれた切欠部分の対をなす端面の何れかに選択的に接触することにより、軸部分と軸受部分との相対的な回転角度を所定範囲に規制することを特徴とする。
【0006】
執務等に適した使用姿勢をとることができるのみならず、安息やリフレッシュに適した姿勢等を適宜選択的にとることをも可能にするために、背もたれ部及び座部を連動させてロッキングさせるロッキング機構を備えた椅子の背もたれ部にヘッドレストを取り付ける際の取付構造としては、前記軸受部分に挿入されたねじのねじ込みの度合いに応じて、前記軸部分と軸受部分との相対回転に必要なトルクの大きさが変化するものとすることが好ましい。
【0007】
前記着脱可能であるように構成された軸部分又は軸受部分には、前記軸心に対して概略垂直方向に突出しているような挿入端を設け、当該軸部分又は軸受部分に対応する背もたれ部若しくはヘッドレストには、前記挿入端に対応する差込口を設けて、前記挿入端を前記差込口に抜き差しすることで前記軸部分又は軸受部分と背もたれ部若しくはヘッドレストとが着脱可能であるように構成されるものとすれば、上記の軸部分または軸受部分と背もたれ部若しくはヘッドレストとの結合を構造的に安定なものとしながらも当該結合部分を隠蔽できる。よって、家具製品等の製造により好適となる。
【0008】
また、例えば、前記軸受部分に、前記軸心に対して概略垂直方向に、外壁を貫通して前記凹部に至る孔を設けて、この孔にねじを挿入して当該ねじの先端を前記凹部に挿入された前記突出部に接触させることができることができるようにしておけば、背もたれ部ヘッドレストとが成す角度を調整する際に要するトルクの強弱を設定できるものとなる。背もたれ部ヘッドレストとが成す角度を固定することも可能になる。
【0009】
あるいは、前記軸受部分には、前記軸心に対して概略垂直方向に、外壁を貫通して前記凹部に至る孔が設けられ、軸芯が中空の雌ねじとなっているねじを前記孔に挿入してねじ止めすることで、当該軸受部分が前記軸心に対して概略垂直方向に沿って対応する背もたれ部若しくはヘッドレストから着脱可能であるように構成されており、かつ、前記雌ねじにさらに他のねじをねじ込み、前記他のねじの先端が前記突出部に接触させることができるようにした場合、上記の軸受部分に設けられた孔は、背もたれ部若しくはヘッドレストとの結合とトルクの設定との2つの用途に利用される。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図を参照して説明する。図2及び図3は、本発明の一実施形態に係る椅子の正面図並びに側面図である。この椅子は、ベース脚8に背もたれ部2及び座部9を支持させてなるもので、執務等に適した使用姿勢をとることができるのみならず、安息やリフレッシュに適した姿勢等を適宜選択的にとることをも可能にするために、ベース脚8に、あるいはベース脚8と背もたれ部2、座部9等との間に、背座の高さ調整を行う昇降機構P、背もたれ部2及び座部9を連動させてロッキングさせるロッキング機構Q、ストレッチ等のために背もたれ部2の上方部分のみを後傾させる背もたれ上部傾動機構R、並びに、腰骨を選択的に押圧するため等に利用される背もたれ下部傾動機構Sを設けていることを大きな特長としている。以上のような構成において、本実施形態は、第一の部材たる背もたれ部2に、第二の部材たるヘッドレスト3を角度調整可能に取り付けるという目的を達成するものである。
【0015】
本実施形態において用いられる取付具1を、図1に示す。この取付具1は、軸受部分として機能する軸受部材11と、軸部分として機能する軸部材12との2つの部材からなり、両者を組み合わせることによってヒンジ機構を構成するものである。取付具1は通常、アルミダイキャスト等の剛性材料によって製造される。
【0016】
図4に示すように、軸受部材11は、概略丸穴形状の凹部111を備えた本体に、当該軸受部材11の外壁を貫通して前記凹部111に至るねじ孔112aを備えた挿入端112を突き出して設けたものである。そして、前記凹部111の入口側の内面を一部切り欠いてある。凹部111の中心軸方向から軸受部材11を見たとき、この切欠部分111aは210度の角度にわたって設けられている。ちなみに、軸受部材11の外面には前記挿入端112と平行してピン113が設けられている。このピン113は、当該軸受部材11を部材に取り付ける際に、軸受部材11と部材との相対位置を固定するために働く。なお、本実施形態においては、後述するように2つの取付具1を左右に配置する。図4に示す軸受部材11は、椅子に着座した者にとって右側に配置される取付具1の構成要素となるものである。左側に配置される取付具1の構成要素となる軸受部材11については、切欠部分111aが図4左図をちょうど左右反転した形になる。
【0017】
図5に示すように、軸部材12は、概略円柱形状の突出部121を備えた本体に、前記突出部121の中心軸に対して垂直な方向にねじをねじ込むことができるねじ穴122aを備えた挿入端122を突き出して設けたものである。また、突出部121には樹脂製のカラー121bが被せてある。そして、突出部121の根元には前記切欠部分111aの形状にほぼ対応する肉厚部分121aが設けられている。突出部121の中心軸から軸部材12を見たとき、この肉厚部分121aはちょうど180度の角度にわたって設けられている。
【0018】
軸部材12の突出部121を軸受部材11の凹部111内に挿入してヒンジ機構を構成したとき、図6の断面図に示すように、前記切欠部分111aの一方の端面と前記肉厚部分121aの一方の端面とが接触しない範囲において、突出部121を軸として軸部材12と軸受部材11とが相対的に回転することができる。言い換えるならば、切欠部分111aの一方の端面と肉厚部分121aの一方の端面とが接触することによって、回転角度を所定範囲に規制することができるのである。本実施形態においては、軸部材12が軸受部材11に対して角度30度の範囲で回転可能となる。なお、図6の断面図は、椅子に着座した者にとって右側に配置される取付具1を、椅子の幅方向に内から外を向いて見た場合の図である。
【0019】
本実施形態の椅子の背もたれ部2は、背もたれ下部フレーム22と、背もたれ上部フレーム21と、これら両フレーム21、22の間に図示しない弾性部材を介して架け渡した張り部材23とを具備してなるものである。そして、図7に示すように、背もたれ部2の上端部分、即ち背もたれ上部フレーム21の上端部分にも、フレーム幅の中心線に対象となるような位置に、当該フレームを貫通する2つの貫通孔211が開けられている。貫通孔211は、上述の軸受部材11の挿入端112を挿入するための差込口として機能するものである。ちなみに、上記貫通孔211の近くに設けられているピン穴212は、上述の軸受部材11の下部に設けられているピン113が挿入されて、当該軸受部材11を固定するために働く。
【0020】
本実施形態の椅子に装備されるヘッドレスト3は、簡易に製造できてかつ使い心地がよいものであるように開発されたもので、上端が開放されているように構成されたフレーム31と、フレームによって支持される、頭部を支えるための弾性部材32とを具備してなるものである。図8に示すように、フレーム31は概略コの字形であり、ヘッドレスト使用者(椅子に着座した者)にとって概略正面にあたる方向に向けて凸になっている。そして、フレーム31の下端部分には、フレーム幅の中心線に対象となるような位置に2つの貫通孔311が開けられている。貫通孔311は、上述の軸部材12の挿入端122を挿入するための差込口として機能するものである。貫通孔311の位置は、上述の背もたれ上部フレーム21に設けられた貫通孔211の位置及び取付具1の2つの挿入端112、122の間の距離に応じて決定される。弾性部材32は、フレーム31にテンション材を張ることによってなるものであり、本実施形態においては、ダブルラッセル編み地を袋状に形成したものをテンション材として採用している。即ち、当該ヘッドレスト3は、袋状に形成したダブルラッセル編み地をフレーム31に被せることによって構成される。
【0021】
以下、背もたれ部2にヘッドレスト3を取り付ける際の取付手順について述べる。まず、背もたれ上部フレーム21に軸受部材11を取り付ける。軸受部材11の挿入端112を背もたれ上部フレーム21に設けられた貫通孔211に、軸受部材11のピン113をピン穴212に、それぞれ挿入する。次に、背もたれ上部フレーム21の内側から貫通孔211にねじ4を挿入し、当該ねじ4を上記挿入端112のねじ孔112aにねじ込む。このとき使用されるねじ4は、軸芯が中空の雌ねじになっているものである。そして、当該軸受部材11に軸部材12を挿入する。ここまでの手順を踏んだ結果、図9の断面図に示すような状態になる。ちなみに断面図は、椅子に着座した者にとって右側、椅子の後側から見た図である。続いて、上記ねじ4の軸芯に位置する中空の雌ねじ孔41に、雌ねじの寸法に対応する雄ねじ5をねじ込む。この雄ねじ5は十分な長さのものであって、雌ねじ孔41にねじ込んだ際にその先端が軸部材12の突出部121に接触する。当該雄ねじ5のねじ込みの度合いに応じて、雄ねじ5の先端と突出部121のカラー121bとの間の摩擦の大きさが変化する。即ち、軸受部材11と軸部材12との相対回転に必要なトルクの大きさが変化する。よって、椅子の使用者が十分大きな力を加えることによってヘッドレスト3の角度を変えることができる程度に、当該雄ねじ5をねじ込むようにする。ここまでの手順を踏んだ結果を図10の断面図に示す。
【0022】
上述の手順で、背もたれ上部フレーム21の左右の貫通孔211に取付具1を取り付ける。ここで重要なことは、左右の取付具1についての、軸部材12の突出部121の突出方向、即ち軸部材12の軸受部材11への挿入方向が、ちょうど反対方向になっていることである。
【0023】
背もたれ上部フレーム21に取り付けた取付具1を介して、背もたれ部2にヘッドレスト3を取り付ける手順に関して、図11に示す。ヘッドレスト3のフレーム31を、2つの貫通孔311に左右の軸部材12の挿入端122を通すようにして、上方からはめ込む。これによって、軸受部材11からの軸部材12の離脱が防止される。しかる後、貫通孔311にねじ6を挿入し、当該ねじ6を上記挿入端122のねじ穴122aにねじ込む。ここ間での手順を踏んだ結果を図12の断面図に示す。以上によって、背もたれ上部フレーム21にヘッドレスト3のフレーム31を取り付けることができる。最後に、先述した袋状のテンション材32をヘッドレスト3のフレーム31に被せることによって、椅子の背もたれ部2へのヘッドレスト3の取付作業が完了する。テンション材32を被せることによって、ヘッドレスト3のフレーム31と軸部材12とを締結しているねじ6は隠蔽される。
【0024】
既に述べたように、取付具1は、軸部材12の突出部121を回転軸として軸部材12と軸受部材11とが相対回転するものであるから、図13に示すように、背もたれ部2とヘッドレスト3との間の角度の変更が可能となる。加えて、軸受部材11の孔112aに挿入された雄ねじ5によって、角度の変更に要するトルクの大きさが適当に調整されており、頭を載せたときにはヘッドレスト3は動かずにこれを支え、手で力を加えたときにはヘッドレスト3の角度が調整できるようになっている。また、凹部111の内面の切欠部分111aと突出部121の肉厚部分121aとが係合することによって、角度の変更の範囲が規制されており、本実施形態では30度の角度にわたってヘッドレスト3の角度を変化させることができる。
【0025】
従って本実施形態によれば、一方の軸部材12の突出部121の突出の方向と、他方の軸部材12の突出部121の突出の方向とが、互いに反対の方向となるようにして、ヒンジ機構を内包する2つの取付具1を背もたれ部2の上端とヘッドレスト3との間に介在させ、ヘッドレスト3と軸部材12と、背もたれ部2と軸受部材11とが、それぞれ前記突出部121の前記凹部111への挿入方向、言い換えるならば、回転軸の軸心に対して概略垂直方向に沿って着脱可能であるように構成されている。このようなものであるならば、回転軸たる突出部121の先端は露出することがなく、家具製品である椅子の製造に好適に使用できる。また、背もたれ部2とヘッドレスト3との(椅子の幅方向の)相対移動を規制しなくとも、軸部材12と軸受部材11とが分離することがない。よって、背もたれ上部フレーム21あるいはヘッドレスト3のフレーム31の形状を複雑にする必要がない。加えて、軸部材12と軸受部材11とによって構成される取付具1もまた、比較的単純な形状を有するものである。結論として、製造コストを徒に増大させることなく当該取付構造を実装することが可能である。
【0026】
軸部材12の突出部121を概略円柱形状とし、軸受部材11の凹部111を概略丸穴としているから、背もたれ部2とヘッドレスト3とが成す角度をスムーズに調整できる。
【0027】
前記着脱可能であるように構成された軸部材12及び軸受部材11には、前記軸心に対して概略垂直方向に突出しているような挿入端122、112を設け、背もたれ上部フレーム21及びヘッドレスト3のフレーム31には、前記挿入端122、112に対応する差込口である貫通孔211、311を設けて、前記挿入端122、112を前記貫通孔211、311に抜き差しすることで前記軸部材12及び軸受部材11と部材とが着脱可能であるように構成されるものとすれば、上記の軸部材12または軸受部材11と部材との結合を構造的に安定なものとしながらも当該結合部分を隠蔽できる。よって、家具製品等の製造により好適となる。
【0028】
また、前記軸受部材11に、前記軸心に対して概略垂直方向に、外壁を貫通して前記凹部111に至るねじ孔112aを設けて、このねじ孔112aに雄ねじ5を挿入して当該雄ねじ5の先端を前記凹部111に挿入された前記突出部121に接触させることができることができるようにしておけば、背もたれ部2とヘッドレスト3とが成す角度を調整する際に要するトルクの強弱を設定できるものとなる。
【0029】
さらに、背もたれ上部フレーム21と軸受部材11とが、前記ねじ孔112aに挿入される、軸芯が中空の雌ねじとなっているねじ4によってねじ止めされるものであって、ねじ4の雌ねじ孔41にさらに他の雄ねじ5をねじ込み、前記雄ねじ5の先端を前記突出部121に接触させることができるようにした場合、上記の軸受部材11に設けられたねじ孔112aは、背もたれ上部フレーム21との結合とトルクの設定との2つの用途に利用される。
【0030】
以上のように構成された部材の取付構造を、椅子製品の背もたれ部2にヘッドレスト3を取り付ける際に採用すれば、ユーザが任意に背もたれ部2とヘッドレスト3との間の角度を調整することができるようになる。
【0031】
加えて、前記軸受部材11の凹部111には、前記凹部111の入口側の内面を一定の角度領域にわたって一部切り欠いた切欠部分111aを設け、前記軸部材12の突出部121には、前記切欠部分111aの位置に対応する位置に、前記切欠部分111aよりも小さい角度領域にわたって肉厚部分121aを設けている。切欠部分111aや肉厚部分121aを設けるという、比較的容易な加工によって、別途回転を制止するための機構を設けることなく、軸受部材11と軸部材12との相対的な回転を所定の角度の範囲に抑制することができる。
【0032】
実施形態に係る部材の取付構造を実現するために使用される取付具1は、概略円柱形状の突出部121と前記突出部121の中心軸に対して概略垂直方向にねじをねじ込むことができるねじ穴122aとを備えて、前記軸部分として機能する軸部材12と、概略丸穴の凹部111と前記凹部111の中心軸に対して概略垂直方向に外壁を貫通して前記凹部111に至るねじ孔112aとを備えて、前記軸受部分として機能する軸受部材11とによって構成するのがよい。
【0033】
さらに、前記軸受部材11の凹部111には、前記凹部111の入口側の内面を一定の角度領域にわたって一部切り欠いた切欠部分111aを設け、前記軸部材12の突出部121には、前記切欠部分111aの位置に対応する位置に、前記切欠部分111aよりも小さい角度領域にわたって肉厚部分121aを設けて、前記軸受部材11分と前記軸部材12とが所定の角度の範囲に相対的に回転可能であるように構成してもよい。
【0034】
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。背もたれ部若しくはヘッドレスト軸部材12あるいは軸受部材11との結合の方法は、必ずしもねじ止めでなくともよい。
【0035】
その他各部の具体的構成は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、製品の格調を損なうことなく、椅子の背もたれ部にヘッドレストを角度調整可能に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態において用いられる取付具を示す斜視図。
【図2】 本発明の一実施形態に係る椅子の正面図。
【図3】 同側面図。
【図4】 同実施形態おいて用いられる軸受部材を示す平面図。
【図5】 同実施形態において用いられる軸部材を示す平面図。
【図6】 取付具の縦断面図。
【図7】 背もたれ上部フレームを示す部分斜視図。
【図8】 ヘッドレストを示す平面図。
【図9】 本実施形態に係る要部縦断面図。
【図10】 本実施形態に係る要部縦断面図。
【図11】 ヘッドレストの構成を模式的に表す図。
【図12】 本実施形態に係る要部縦断面図。
【図13】 本実施形態において得られる効果を模式的に表す図。
【図14】 従来技術を例示する図。
【符号の説明】
1…取付具
11…軸受部材
111…凹部
111a…切欠部分
112…挿入端
112a…ねじ孔
12…軸部材
121…突出部
121a…肉厚部分
122…挿入端
122a…ねじ穴
2…背もたれ部
21…背もたれ上部フレーム
211…貫通孔
3…ヘッドレスト
31…フレーム
311…貫通孔
4…ねじ
5…雄ねじ
6…ねじ

Claims (6)

  1. 椅子の背もたれ部にヘッドレストを少なくとも同一軸心上に配置した2つの取付具を介して同軸心回りに回転可能に取り付ける際の取付構造であって、
    前記取付具は、
    背もたれ部若しくはヘッドレストの何れか一方に設けられた、外周が略円筒状をなしている本体に突出部を備えた軸部分と、
    他方に設けられた、外周が前記軸部分の本体と略面一な略円筒状をなしている本体に前記突出部が挿入されるための凹部を備えた軸受部分とから構成され、
    かつこれら軸部分及び軸受部分のうち少なくとも一方が、前記軸心に対して概略垂直方向に沿って対応する背もたれ部若しくはヘッドレストに対して着脱可能であるように構成されており、
    前記軸部分の本体と前記軸受部分の本体とがともに、前記突出部が前記凹部に挿入され双方の対向面同士を対面させて近接させた状態で背もたれ部とヘッドレストとの間の領域に表出しており、
    前記軸部分の本体の対向面から前記突出部の先端に向かって突出しかつその突出量が突出部の長さに比べて短い肉厚部分が、前記軸受部分の本体の対向面に連続し中心軸方向から見て一定の角度領域にわたって切り欠かれた切欠部分の対をなす端面の何れかに選択的に接触することにより、軸部分と軸受部分との相対的な回転角度を所定範囲に規制することを特徴とするヘッドレストの取付構造。
  2. 執務等に適した使用姿勢をとることができるのみならず、安息やリフレッシュに適した姿勢等を適宜選択的にとることをも可能にするために、背もたれ部及び座部を連動させてロッキングさせるロッキング機構を備えた椅子の背もたれ部にヘッドレストを取り付ける際の取付構造であって、
    前記軸受部分に挿入されたねじのねじ込みの度合いに応じて、前記軸部分と軸受部分との相対回転に必要なトルクの大きさが変化する請求項1記載のヘッドレストの取付構造。
  3. 前記突出部が概略円柱形状であり、前記凹部が概略丸穴である、請求項1又は2記載のヘッドレストの取付構造。
  4. 前記着脱可能であるように構成された軸部分又は軸受部分には、前記軸心に対して概略垂直方向に突出しているような挿入端が設けられ、
    当該軸部分又は軸受部分に対応する背もたれ部若しくはヘッドレストには、前記挿入端に対応する差込口が設けられて、
    前記挿入端を前記差込口に抜き差しすることで前記軸部分又は軸受部分と背もたれ部若しくはヘッドレストとが着脱可能であるように構成されていることを特徴とする、請求項1、2又は3記載のヘッドレストの取付構造。
  5. 前記軸受部分には、前記軸心に対して概略垂直方向に、外壁を貫通して前記凹部に至る孔が設けられて、
    この孔にねじを挿入して当該ねじの先端を前記凹部に挿入された前記突出部に接触させることができるようにしている、請求項1、2、3又は4記載のヘッドレストの取付構造。
  6. 前記軸受部分には、前記軸心に対して概略垂直方向に、外壁を貫通して前記凹部に至る孔が設けられ、
    軸芯が中空の雌ねじとなっているねじを前記孔に挿入してねじ止めすることで、当該軸受部分が前記軸心に対して概略垂直方向に沿って対応する背もたれ部若しくはヘッドレストから着脱可能であるように構成されており、
    かつ、前記雌ねじにさらに他のねじをねじ込み、前記他のねじの先端が前記突出部に接触させることができるようにしている、請求項1、2、3又は4記載のヘッドレストの取付構造。
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