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JP4701512B2 - Brake disc for railway vehicles - Google Patents

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JP4701512B2
JP4701512B2 JP2001038180A JP2001038180A JP4701512B2 JP 4701512 B2 JP4701512 B2 JP 4701512B2 JP 2001038180 A JP2001038180 A JP 2001038180A JP 2001038180 A JP2001038180 A JP 2001038180A JP 4701512 B2 JP4701512 B2 JP 4701512B2
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disc
brake
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泰久 三澤
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道車両用ブレーキディスクに関し、ボルト穴等の締結穴の周辺部(以下、締結穴の周辺部を締結穴部ともいい、ボルト穴の周辺部をボルト穴部ともいう)及びボルト等の締結部材に作用する応力を低減することにより、ブレーキディスクの締結穴部からの疲労破壊及び締結部材の疲労破壊を抑制し、長期間の使用に耐え得る鉄道車両用ブレーキディスクに関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄道車両、自動車及び自動二輪車等の機械式制動装置として、ブロックブレーキ、ドラムブレーキ、ディスクブレーキなどが使用されている。近年では、車両の高速化、大型化にともないディスクブレーキが多用されるようになってきた。
【0003】
ディスクブレーキとは、ブレーキディスクとブレーキライニングとの摩擦により制動力を得る装置のことであり、通常、ボルトにより車軸または車輪に取り付けたドーナツ形の円盤状ディスクの摺動面に、ブレーキライニングを押し付けて制動力を得ることにより、車軸または車輪の回転を制動して車両の速度を制御する装置である。この摺動面を有する円盤状のディスクをブレーキディスクと称する。
【0004】
これらの中で、鉄道車両用ブレーキディスクには、側ディスクと軸マウントディスクとがある。側ディスクとは、車輪の側面に締結されるブレーキディスクのことであり、軸マウントディスクとは車軸に締結されるブレーキディスクのことである。以下、側ディスクおよび軸マウントディスクのことをブレーキディスクといい、単にディスクともいう。
【0005】
図1は、従来型の鉄道車両用ブレーキディスクの形状を示し、同図(a)は、鉄道車両用ブレーキディスクの1/4を示す部分平面図であり、同図(b)は、同図(a)のA−A断面を示す部分断面図である。
【0006】
同図に示すように、ブレーキディスク1は、一般に、摺動面4を含む外周部2と車輪等へ締結するための締結穴部であるボルト穴5の周辺部を有する内周部3とから構成されている。
【0007】
図2は、従来型の鉄道車両用側ブレーキディスクが車輪へ取付けられた状態を模式的に示す断面図である。
同図に示すように、ブレーキディスク1、1は車輪6の両側面に締結部材であるボルト7とナット8とによって締結され、一体的に共回りするように取付けられている。ブレーキディスク1、1の摺動面4、4に対向する位置には、摺動面方向に移動可能な図示しないブレーキライニングが夫々取付けられ、車両を停止させるために制動するときには、ブレーキライニングがブレーキディスク側へ移動して車輪の両側面から強く挟圧し、この摩擦力によって車輪を介して車軸の回転を制動して車両を停止させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
新幹線等の高速鉄道車両では、ブレーキ負荷時のディスクの回転速度や車両の慣性力が非常に大きいため、ディスクの温度上昇は他の自動車及び自動二輪車用と比較して著しく大きい。そのため、ディスクの摺動面を含む外周部では、温度上昇に伴い非常に大きな熱膨張力が発生する。しかし、ボルト穴部を有し外周部に比して低温である内周部により拘束されるため、ディスク外周部では周方向に圧縮応力が生じ、ディスク内周部では周方向に引張応力が生じる。ディスク内周部のボルト穴部には前記引張応力が集中するため、ボルト穴部がディスク全体の中で最も危険な部位となる場合がある。また、膨張するディスク外周部が内周部に拘束されることにより、ディスク外周部の摺動面側への変形(以下、反りともいう)が生じる場合がある。
【0009】
図3は、反りが発生したディスクの状態を模式的に示す断面図であり、破線は非ブレーキ時のディスクの状態を示し、実線はブレーキ時のディスクの状態を示し、図中矢印にてブレーキ時にディスクとボルトに作用する応力を示す。
【0010】
同図に示すように、ディスクの外周部で反りが生じた場合には、ブレーキ時にブレーキライニングとディスクとの接触が不均一となるため、摩擦力が不安定となり、所期の制動特性が得られなくなる。また、ブレーキ時にはディスク1の外周部が車輪6側へ押付けられるため、ディスク1と車輪6とを締結しているボルト7には引張応力及び曲げ応力が負荷され、ディスクのボルト穴部には局所的応力が負荷される。このため、ブレーキの繰返し(以下、ブレーキングともいう)により、ディスクのボルト穴部には局所的応力が繰返し負荷され、ボルト穴部から疲労破壊が生じる場合がある。そこで、実際の使用にあたっては、ディスクの反り量を定期的に監視し、その値が所定の値を超えた場合に交換を行なうようにしている。したがって、反りの発生はディスクの寿命を短縮することに繋がり、経済性の観点から好ましくないことから、反りの発生を抑制してディスクを長寿命化する技術が求められている。
【0011】
また、上述したように、ディスク外周部の膨張を拘束するディスク内周部のボルト穴部には引張応力が集中し、ブレーキ時には回転方向の応力をボルトから繰返し受けるため、ボルト穴部は疲労破壊が発生し易い危険部となる場合がある。したがって、ボルト穴部へ負荷されるこれらの応力を低減することにより、ディスクを長寿命化する技術が求められている。
【0012】
一方、ボルトには、ディスクと車輪とを締結するために常に負荷されている引張応力の他、ディスクの回転を拘束するために負荷される回転方向への曲げ応力と、外周部の熱膨張により内周部が外周部側への引張応力を受けることにより負荷される半径方向への曲げ応力とが、ブレーキングにより繰返し発生する。さらに、ディスクに反りが生じた場合には、上述したようにブレーキングにより引張応力及び半径方向への曲げ応力が繰返し負荷される。これらの応力を平均した応力及び繰返し負荷される応力は、ボルトの疲労破壊を引き起こす可能性がある。そこで、実際の使用にあたっては、ボルトについてもディスクと同様に定期的に検査を行い、疲労破壊に至る前に交換を行なうようにしている。したがって、上記応力を低減することによりボルトを長寿命化する技術が求められている。
【0013】
これらの問題の解決を試みたものとして、特開平10−318304号公報には、外リングと内リングからなるブレーキディスクであって、外リングの内周面と内リングの外周面が、半径方向に余裕を以って嵌合し、円周方向にも嵌合するようになしてあるブレーキディスクが提案されている。
【0014】
上記ブレーキディスクを適用することにより、摺動面を有する外リングに発生した熱応力が、外リングと内リングとの間に設けた隙間により吸収されるため、内リングのボルト穴部への応力集中を緩和することができる。
【0015】
しかしながら、外リングと内リングとを嵌合させるには、円周方向にもある程度の隙間を設ける必要があるが、隙間を小さくすると作業性が悪化し、隙間を大きくするとガタが発生し、ブレーキの制動特性が不安定となり好ましくない。また、嵌合部にはブレーキングによる繰返し応力が作用するため、嵌合部に疲労破壊が生じる可能性もある。さらに、嵌合部に過大な応力が作用した場合には、外リングが内リングから外れることにより予期せぬ事故を招く可能性がある。
【0016】
上述したように、特に鉄道車両用ディスクにおいては、ブレーキングによりディスク及びボルトが、苛酷な熱応力、引張応力及び曲げ応力を繰り返し受けるため、ディスク及びボルトを現状以上に長寿命化することが困難であった。
【0017】
本発明は、上記問題点に鑑み、一体型のディスクにおいて形状を適正化することにより、ブレーキングによりディスクのボルト穴部等の締結穴部及びボルト等の締結部材に作用する応力を低減させ、締結穴部からの疲労破壊及び締結部材の疲労破壊の発生を抑制し、ディスク及び締結部材を長寿命化することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ディスクのボルト穴部等の締結穴部に生じる応力の発生を抑制するために好適な締結穴の位置を検討した。また、締結穴部に生じる応力集中を分散させるために、締結穴以外の部位によりディスクを拘束することを検討した。その結果、以下の知見を得た。
【0019】
(A)締結穴を摺動部に設けることにより、ディスクを摺動部で拘束することになり、従来高温となった外周部を比較的低温である内周部により拘束していたことによって生じていた反りを抑制することができる。また、反りを外周側と内周側とに分散することが可能となり、ブレーキ時にブレーキライニングによりディスクが車輪側へ押付けられた場合でも、締結穴部及びボルト等の締結部材に作用する引張応力及び曲げ応力を著しく低減することが可能となる。また、摺動部では他の部位を拘束するための周方向の引張応力が生じないので、締結穴部における引張応力の集中を抑制することが可能となる。さらに、従来締結穴部を確保するために設けていた内周部を省略することが可能となり、ディスクを軽量化することが可能となる。
【0020】
ここで、締結穴部とは、締結部材により車輪等の被締結部材へ締結するためにディスクに設けた締結穴の周辺部のことであり、締結部材がボルトである場合にはボルト穴部であり、締結部材がネジである場合にはネジ穴部のことである。また、摺動部とは摺動面の内周と外周とで囲まれるディスクの環状の部分であり、摺動面が同心円状に複数の環状の部分に分割されている場合には、最内周に位置する環状の摺動面の内周と最外周に位置する摺動面の外周とで囲まれる環状の部分をいう。また、摺動面とは、ブレーキ時にディスクとブレーキライニングが当接する面のことである。
【0021】
(B)下記の条件(a)を充足するように前記締結穴を配置することにより、ブレーキ時に熱膨張してディスク摺動面側に変形しようとするディスクの内周側および外周側の両部位を、双方に対して近接した位置で締結部材により拘束することができるので、さらに反りの程度を抑制することができる。また、反りを外周側と内周側とにより均等に分散することができ、ブレーキ時にブレーキライニングによりディスクが車輪側へ押付けられた場合において締結穴部及びボルト等の締結部材に作用する引張応力及び曲げ応力をさらに低減することが可能となる。
【0022】
−0.12≦r/R≦0.20 (a)
ここで、
r:ブレーキディスクの同一半径方向において、摺動部の幅方向中心を基準とした締結穴の中心までの距離(締結穴の中心が内周側方向に位置する場合には負、外周側方向に位置する場合には正とする)
R:摺動部の幅
である。
【0023】
ここで、摺動部の幅とは、ディスクの半径方向における摺動部の幅であり、摺動部の幅方向中心とは、前記摺動部の幅の中心である。
図4は、rおよびRの定義を示す説明図であり、同図(a)はrが正である場合を、同図(b)はrが負である場合を示す。また、一点鎖線にて摺動部の幅方向中心の集合からなる円弧を、破線にて締結穴の中心を通る円弧を、それぞれ示す。
【0024】
(C)ディスクと被締結部材とを埋め込み型の締結様式で締結した後に、摺動面を構成する蓋を締結穴に装着することにより、ディスク回転時にボルト穴が描く領域におけるディスクとブレーキライニングとの摺動を連続的とすることができるので、ディスク回転時に締結穴が描く環状の領域をも摺動面として充分機能させることができ、さらなるディスクの軽量化が可能となる。
【0025】
また、締結部材自体に前記蓋としての機能を兼備せしめても同様の効果が得られる。すなわち、例えば締結部材がネジである場合、ディスクと被締結部材とを締結した状態においてそのネジの頭部が摺動面を構成するようにしてもよい。
【0026】
したがって、ここで蓋とは、締結部材から独立した蓋に限らず、締結部材に蓋としての機能を兼備せしめた場合にはその締結部材をも包含する概念である。
(D)被締結部材の凸部又は凹部と互いに嵌合する凹部又は凸部をディスクの締結面に設けることにより、締結穴部への応力集中を分散させることが可能となり、締結穴部からの疲労破壊及び締結部材の疲労破壊の発生を抑制することが可能となる。
【0027】
ここで、被締結部材とは、締結部材によりディスクと締結される部材であり、例えば、車輪に直接締結する側ディスクの場合には車輪であり、軸マウントディスクの場合においてディスク体を介して締結する場合にはディスク体である。但し、車輪等に嵌合部形成部材を装着してディスクと嵌合せしめる場合には、車輪等には当該嵌合部形成部材が含まれ、これらを一体のものとして被締結部材という。また、締結面とはディスクを被締結部材に締結した時に、被締結部材と相対する面である。
【0028】
本発明は、上記知見に基づいて完成させたものであり、その要旨は以下のとおりである。
(1)一方の面である摺動面が、環状部分として規定される摺動部を有するとともに、他方の面である締結面が締結時の被締結部材に相対するディスクを備えるブレーキディスクであって、
前記摺動部には、前記被締結部材と締結するための締結部材を収容するための締結穴が複数設けられるとともに、複数の該締結穴の位置が下記の条件(a)を充足し、
前記締結面には、前記被締結部材に設けられる凸部と嵌合するための凹部、または、前記被締結部材に設けられる凹部と嵌合するための凸部が形成されるとともに、
複数の前記締結穴と、前記締結面に形成される前記凹部または前記凸部とは、前記ディスクの周方向へ配列されること
を特徴とする鉄道車両用ブレーキディスク。
【0029】
0.12≦r/R≦0.20 (a)
ここで、
r:ブレーキディスクの同一半径方向において、摺動部の幅方向中心を基準とした締結穴の中心までの距離(締結穴の中心が内周側方向に位置する場合には負、外周側方向に位置する場合には正とする)
R:摺動部の幅
である。
【0030】
)前記締結穴に装着する蓋を有し、前記蓋が摺動面を構成することを特徴とする(1)項に記載のブレーキディスク
【0031】
(5)ブレーキディスクの締結面に嵌合用の凹部又は凸部を有することを特徴とする(1)〜(3)項の何れかに記載のブレーキディスク。
【0032】
【発明の実施の形態】
図5は、本発明の一実施態様であるブレーキディスクの1/4を示す部分平面図である。同図において、点線は締結面の形状を示し、符号11は被締結部材の凸部と互いに嵌合する凹部を示し、図1と同一の要素については同一の符号を用いて示す。
【0033】
同図に示すように、摺動面4を有する摺動部に締結穴であるボルト穴5が設けられている。また、点線で示すように、締結面には被締結部材の凸部と互いに嵌合する凹部11が設けられている。
【0034】
図6は、図5に示すブレーキディスクが車輪に取付けられた状態の断面を模式的に示す部分断面図であり、同図(a)は図5のB−B断面に相当する部位の部分断面図、同図(b)は図5のC−C断面に相当する部位の部分断面図である。
【0035】
同図(a)に示すように、ブレーキディスク1、1は車輪6の両側面に締結部材であるボルト7とナット8とによって締結され、一体的に共回りするように取付けられている。また、同図(b)に示すように、ブレーキディスク1、1は、車輪6に装着したピン9の凸部10に嵌合する凹部11を締結面に有している。
【0036】
上述したように、例えば図1に示す従来型のディスクでは、ブレーキングにより発生する熱応力により、ディスク内周部のボルト穴部には著しい応力集中が生じて局所的な塑性変形を生じる場合がある。さらに、ブレーキングにより発生する熱応力によりディスクに反りが生じた場合には、安定した制動特性を得ることが困難となり、また、ブレーキングによりディスク内周部のボルト穴部及びボルトに著しい応力が繰返し作用することによって疲労破壊に至る場合がある。また、ブレーキ時には、回転方向の変位を拘束するために、ボルト穴部及びボルトには著しい曲げ応力が回転方向に作用している。
【0037】
これに対し、本実施態様のディスクでは、図5及び図6に示すように、ディスクの摺動部に締結穴を設けることにより、反りの発生を抑制することが可能となるため、ブレーキ時に安定した制動特性が得ることができ、また、ディスクの反りに起因して締結穴部及び締結部材へ繰返し負荷される応力を低減することにより、疲労破壊を抑制することができる。
【0038】
ここで、下記の条件(a)を充足するように締結穴を配置することが望ましい。
−0.12≦r/R≦0.20 (a)
ここで、
r:ブレーキディスクの同一半径方向において、摺動部の幅方向中心を基準とした締結穴の中心までの距離(締結穴の中心が内周側方向に位置する場合には負、外周側方向に位置する場合には正とする)
R:摺動部の幅
である。
【0039】
上記条件(a)を充足するように締結穴を配置することにより、ブレーキ時に熱膨張してディスク摺動面側に変形しようとするディスクの内周側および外周側の両部位を、双方に対して近接した位置で締結部材により拘束し、さらに反りの程度を抑制することができる。また、反りを外周側と内周側とにより均等に分散することができ、ブレーキ時にブレーキライニングによりディスクが車輪側へ押付けられた場合において締結穴部及びボルト等の締結部材に作用する引張応力及び曲げ応力をさらに低減することが可能となる。
【0040】
また、本実施態様のディスクは、被締結部材である車輪6に装着したピン9の凸部10に嵌合する凹部11を締結面に有しているので、ブレーキ時に回転方向の変位を拘束するために負荷される回転方向の応力を前記凹部周辺部へ分散させることが可能となる。また、熱膨張による半径方向への変位を拘束するために締結穴部及び締結部材へ負荷される応力についても、前記凹部周辺部へ分散させることが可能となる。この結果、締結穴部及び締結部材への応力集中を抑制することが可能となり、締結穴部及び締結部材からの疲労破壊を抑制することができる。
【0041】
図7は、車輪等へ装着するピン9の一例を示し、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図、同図(c)は側面図である。
図8は、図7に示すピン9とディスク1との嵌合状態を示し、同図(a)は、嵌合部についてのディスクの周方向断面図であり、同図(b)は、嵌合部についてのディスクの半径方向断面図である。
【0042】
図5及び図8に示すピンは、円盤状の基部に凸部を設けたものであり、図8に示すように、ディスク1と車輪6とを締結した状態において、車輪6に装着したピン9の凸部10とディスク1の締結面の凹部11とが嵌合するようになしてある。
【0043】
ここで、ピンの凸部高さH及びディスクの凹部深さDは、鉄道車両用のブレーキディスクとして適用する場合には、5〜25mmとするのが好ましい。ピンの凸部高さH又はディスクの凹部深さDが5mm未満では、ディスクに反りが生じた場合に回転方向のディスクの変位を拘束する効果が得られなくなる可能性がある。また、ピンの凸部高さH又はディスクの凹部深さDが25mm超では、ディスクの強度が低下し不十分となる可能性がある。
【0044】
またピンの凸部幅Wp及びディスクの凹部幅Wdは、10〜80mmとするのが好ましい。ピンの凸部幅Wp又はディスクの凹部幅Wdが10mm未満では、凸部の強度が不足して十分な変位の拘束力を得ることができなくなる可能性がある。また、ピンの凸部幅Wp又はディスクの凹部幅Wdが80mm超では、ディスクの強度が不足する可能性がある。
【0045】
また、ピンの凸部高さHとディスクの凹部深さDは、同一とすることが好ましいが、加工精度の観点から嵌合時に0.3〜1.0mmのギャップを形成するようにするとよい。ピンの凸部幅Wpとディスクの凹部幅Wdとのギャップ及びピンの凸部長さLpとディスクの凹部長さLdとのギャップは、加工精度、締結作業時の作業性及び焼付き抑制の観点から、0.1〜1.5mmとするのが好ましく、さらに0.1〜0.7mmとするのがより好ましい。
【0046】
また、ピンの凸部及びディスクの凹部のコーナーには、0.3〜2.0mmの面取りを施すことが好ましい。
また、ディスクの凹部は、ディスクの周方向に均等に配列し、その個数は3〜16とするのがよい。また、図5に示すように、締結穴と凹部とがディスクの周方向に交互に配列するのがよい。
【0047】
本実施態様のように、車輪に装着したピンとディスクとを嵌合させる場合、ピンの基部の形状は適宜決定することができる。基部を円盤とする場合には、基部の直径を20〜80mmとするのがよい。20mm未満ではピンの強度が小さくなり、80mm超では車輪の強度が小さくなる可能性がある。その他の形状とする場合にも同程度の大きさとするのがよい。
【0048】
図9は、摺動部に設けた締結穴に摺動面を構成する蓋を装着した実施態様例を示し、同図(a)は、ボルトとナットにより埋め込み型の締結様式で締結した後に摺動面を構成する蓋を装着した状態を示す断面図、同図(b)は、ネジにより埋め込み型の締結様式で締結した後に摺動面を構成する蓋を装着した状態を示す断面図、同図(c)は、頭部が摺動面を構成する蓋の機能を兼備したネジにより締結した状態を示す断面図である。
【0049】
同図(a)に示す例では、ディスク1、1は車輪6の両側面に締結部材であるボルト7とナット8とによって埋め込み型の締結様式で締結されており、一面が摺動面4を構成する蓋12が双方のディスクの締結穴に装着されている。
【0050】
同図に示すように、ディスク1、1を埋め込み型の締結様式で締結した後に、締結穴に摺動面4を構成する蓋12を装着することにより、ディスク回転時にボルト穴が描く領域におけるディスクとブレーキライニングとの摺動を連続的とすることができるので、ディスク回転時に締結穴が描く環状の領域をも摺動面として充分機能させることが可能となるので、摺動面積を確保するための重量増加を抑制し、ディスクの軽量化が可能となる。
【0051】
同図(b)に示す例では、ディスク1、1は車輪6の両側面に締結部材であるネジ13によって埋め込み型の締結様式で締結されており、一面が摺動面4を構成する蓋12が一方のディスクの締結穴に装着されている。
【0052】
同図に示すように、ディスク1、1を埋め込み型の締結様式でネジ13により締結した後に、締結穴に摺動面4を構成する蓋12を装着することにより、前記効果に加えて、締結作業がより簡易となり作業性が向上する。
【0053】
同図(c)に示す例では、ディスク1、1は車輪6の両側面に締結部材であるネジ13によって締結されており、前記ネジ13の頭部は摺動面4を構成するようになっている。
【0054】
同図に示すように、ディスク1、1を頭部が摺動面4を構成するネジ13により締結することにより、締結作業がさらに簡易となり作業性が向上する。
なお、本実施態様では、従来の内周部に相当する部位を有しないディスクについて、摺動部の締結面に凹部を設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、図1に示すような従来形状のディスクにおいて、内周部の締結面に凹部を設けてもよく、外周部と内周部の両方に跨って或いは各々に独立して設けてもよい。
【0055】
また、本実施態様では、被締結部材の凸部に嵌合する凹部をディスクの締結面に設けたが、被締結部材に凹部を設け、当該凹部に嵌合する凸部をディスクの締結面に設けてもよい。
【0056】
また、本実施態様では、車輪に装着したピンの凸部とディスクの締結面の凹部を嵌合するようにしたが、車輪自体に凸部または凹部を設け、当該凸部または凹部と互いに嵌合する凹部または凸部をディスクの締結面に設けてもよい。また、ディスクと車輪とにキー溝を設けて、ディスクの凹部であるキー溝が車輪のキー溝に嵌合したキーと嵌合するようにしてもよい。
【0057】
また、本実施態様では、被締結部材の凸部に嵌合する凹部をディスクの締結面に設けることにより、ディスクの回転方向及び半径方向の変位を拘束するようにしたが、ディスクの回転方向若しくは半径方向の何れか一方の変位のみを拘束するようにしても構わない。本実施態様のように、ディスクの回転方向及び半径方向の変位を拘束するようにした方が、締結穴部及び締結部材への応力集中をより分散できるので好ましい。
【0058】
また、本実施態様では、ディスクの締結穴部及び締結面の凹部のみを増肉させたが、ディスク全体を一様な肉厚としてもよい。本実施態様のように締結穴部及び締結面の凹部のみを増肉させた方が、ディスクをより軽量化できるので好ましい。
【0059】
また、本実施態様では、ディスクの摺動部に締結穴を有し、且つ、ディスクの締結面に嵌合用の凹部を有するディスクを例にとって述べたが、何れか一方のみを有するようにしてもよい。本実施態様のように、ディスクの摺動部に締結穴を有し、且つ、締結面に嵌合用の凹部または凸部を有するようにした方が、締結穴部及び締結部材に作用する応力の発生を抑制し、締結穴部及び締結部材への応力集中を分散できるので好ましい。
【0061】
【実施例】
(実施例1)
本発明の効果を確認するため、現在新幹線用に使用されている鍛鋼材を使用し、形状の異なる5種類のディスクを製造し、ブレーキ試験を行なった。
【0062】
表1に試験に供したディスクの形状を示す。また、試験材1〜3については、ディスクを車輪に締結したときにディスクの締結面の凹部と嵌合する凸部を形成するピンの形状を併せて示す。
【0063】
【表1】

Figure 0004701512
【0064】
試験材1〜3は、図5に示す形状のディスクであり、試験材4は、図1に示す従来型形状のディスクである。また、試験材5は、特開平10−318304号公報に記載された外リングと内リングとからなるディスクとし、外リングの内径を450mmとした。試験材1〜3の質量は約45kgであり、試験材4及び5の質量は約60kgであった。
【0065】
また、ピンは図7に示す形状のものとし、基部の円盤部の直径を50mmとした。
表1に示す5種類のディスクについて、JR新幹線の台車をモデルにした車輪試験機を用い、ディスクを2枚一組として、摺動面を外側にして車輪の両面に取り付けてブレーキ試験を行なった。ブレーキライニング材には、銅系焼結合金を用い、初速度100km/hから2.5km/(h・s)の一定減速度の条件で行なった。このとき、試験材1〜3の温度は約110℃まで上昇し、試験材4及び5の温度は約100℃まで上昇した。その後ディスクを放冷し、ディスク温度が60℃まで低下したところで、再度車輪を駆動させ、前記条件にてブレーキ試験を再度行なった。この工程を100回繰り返し行った。
【0066】
表2に、90〜100回目のブレーキにおける摩擦係数及び各締結ボルトに負荷される応力(以下、ボルト負荷応力ともいう)及びブレーキ試験後の反り量を示す。ここで、反り量とは、ブレーキ試験前のディスクの摺動面を基準面とした場合に、ブレーキ試験後の摺動面と基準面との間の最大距離をいう。
【0067】
【表2】
Figure 0004701512
【0068】
ここで、摩擦係数の変動幅とは、ブレーキ中における摩擦係数の変動幅であり、この値が小さいほど安定した制動特性を得ることができ、制動性が優れていることを意味する。また、ボルト負荷応力の変動幅とは、ブレーキ中においてボルトに負荷される応力の変動幅であり、この値が小さいほど締結穴部及び締結部材に負荷される繰返し応力が小さく、耐疲労破壊性に優れていることを意味する。
【0069】
表2に示すように、試験材4では、ブレーキングによる熱応力により反りを生じたため、ボルト負荷応力の変動幅が大きかった。
また、試験材5は、外リングと内リングとがディスクの半径方向に余裕を以って嵌合しているため、外リングで発生した熱応力は前記嵌合部で吸収され、試験材4にみられる大きな反りは発生しなかった。しかし、外リングと内リングとが嵌合されているため、摩擦係数の変動幅及びボルト負荷応力の変動幅が大きかった。また、ボルト負荷応力の平均値は若干低減できたものの、従来型形状のディスクである試験材4と余り変わらなかった。
【0070】
これに対し、試験材1〜3は、摺動部で車輪と締結されているため、反りの程度が試験材5よりも小さく良好であった。また、ディスクの締結面の凹部と車輪に装着したピンの凸部とが嵌合して回転方向及び半径方向の変位を拘束するため、ボルト本数が試験材4及び5の半数であるにも拘らず、ボルト負荷応力の変動値は試験材4及び5よりも小さく良好であった。
【0071】
(実施例2)
次に、前記試験材1〜3を用いて、初速度300km/hからブレーキ試験を行なった。ブレーキ試験条件は、非常ブレーキ相当の条件とした。なお、ブレーキ後の試験材の温度は600℃であった。
【0072】
表3に、90〜100回目のブレーキにおける摩擦係数及びボルト負荷応力を示す。
【0073】
【表3】
Figure 0004701512
【0074】
表3に示すように、試験材1〜3の摩擦特性は殆ど同一であったが、試験材2では凹部幅が10mm未満であったためピンの凸部の強度が小さく、凸部が変形したことによりディスクの拘束力が低下したため、試験材1のボルト負荷応力の変動幅よりも大きかった。また、試験材3では凹部深さが5mm未満と浅く、嵌合部によるディスクの拘束力が小さかったため、試験材1のボルト負荷応力の変動幅よりも大きかった。試験材1は、嵌合部形状が好適範囲にあるため、ボルト負荷応力の変動幅が小さくより好ましい値であった。
【0075】
(実施例3)
次に、試験材1のディスクを用いて、ディスクの締結面の凹部と嵌合する凸部を車輪に形成したフィンとした場合と、ボルト穴に摺動面を構成する蓋を装着した場合とについてブレーキ試験を行なった。ブレーキ試験条件は実施例2と同一の条件とした。フィンの形状はピンの凸部形状と同一とした。また、蓋はディスクと同一材質とし、ボルトとナットとによって締結した後に、蓋をボルト穴に螺合してディスクの摺動面と同一レベルとなるようにして、図9(a)に示すような形態とした。
【0076】
表4に90〜100回目のブレーキにおける摩擦係数及びボルト負荷応力と、凸部形成部材及び蓋の有無を示す。
【0077】
【表4】
Figure 0004701512
【0078】
表4に示すように、試験番号Bにおいては、車輪に直接形成したフィンがディスクの締結面の凹部と嵌合するため、試験番号Aよりもボルト負荷応力の変動幅が小さくなった。また、試験番号Cにおいては、ボルト穴に摺動面を構成する蓋を装着したことにより、ディスク回転時にボルト穴が描く領域におけるディスクとブレーキライニングとの摺動を連続的とし、ディスク回転時に締結穴が描く環状の領域をも摺動面として充分機能させるようにしたため、試験番号Aよりも摩擦係数の平均値が大きく、摩擦係数の変動幅が小さかった。
【0079】
(実施例4)
次に、Al基複合材を使用し、砂型鋳造法により形状の異なる3種類のディスクを製造し、ブレーキ試験を行なった。
【0080】
表5に試験に供したディスクの形状を示す。試験材6については、ディスクを車輪に締結したときにディスクの締結面の凹部と嵌合する凸部を形成するピンの形状を併せて示す。
【0081】
【表5】
Figure 0004701512
【0082】
試験材6は、図5に示す形状のディスクであり、試験材7は、図1に示す従来型形状のディスクである。また、試験材8は、特開平10−318304号に記載された外リングと内リングとからなるディスクとし、外リングの内径を450mmとした。また、試験材8は、外リングのみにAl基複合材を使用し、内リングには鍛鋼材を使用した。
【0083】
また、ピンは図7に示す形状のものとし、基部の円盤部の直径を50mmとした。
ブレーキ試験条件は実施例2のものと同一の条件とし、試験途中でボルト穴部から亀裂が発生した場合には、そこで試験を中止した。
【0084】
表6に、90〜100回目のブレーキにおける摩擦係数及びボルト負荷応力を示す。
【0085】
【表6】
Figure 0004701512
【0086】
表6に示すように、試験材7は、ボルト穴部を摺動部に有していないため、ボルト穴部に応力が集中し、ブレーキ負荷4回目にボルト穴部から亀裂が発生した。
【0087】
試験材8は、外リングと内リングとがディスクの半径方向に余裕を以って嵌合しているため、外リングで発生した熱応力は前記嵌合部で吸収され、試験材4にみられた大きな反りは発生せず、100回のブレーキ負荷を行なってもボルト穴から亀裂が生じることはなかった。しかし、外リングと内リングとが嵌合されているため、摩擦係数の変動幅及びボルト負荷応力の変動幅が大きかった。
【0088】
試験材6は、摺動部で車輪と締結しているため、試験材4にみられた大きな反りは発生せず、100回のブレーキ負荷を行なってもボルト穴から亀裂が生じることはなかった。また、ディスクの締結面の凹部と車輪に装着したピンの凸部とが嵌合して回転方向及び半径方向の変位を拘束するため、ボルト本数が試験材8の半数であるにも拘らず、摩擦係数の変動幅及びボルト負荷応力の変動幅は試験材8よりも小さく良好であった。
【0089】
(実施例5)
次に、ボルト穴の位置と反り量との関係をFEM解析により求めた。
図10は、FEM解析において行った有限要素分割方法を示す説明図である。
【0090】
同図に示すように、本例のFEM解析においては、周方向に均等に12個のボルトで締結されたディスクにブレーキを負荷した場合を想定し、ディスクの対称性を考慮して、ボルト穴の中心を通る位置から前記ボルト穴と隣り合うボルト穴との中間位置までの1/24(中心角にして15°の範囲)の部位について有限要素分割を行った。ここに、A点とB点とは、それぞれボルト穴の中心を通る半径方向についての内周の部位と外周の部位に対応する。また、C点とD点とは、それぞれ前記ボルト穴の中心を通る半径方向と15°の中心角をなす半径方向についての内周の部位と外周の部位に対応する。
【0091】
摺動面幅を134mmとし、ブレーキ条件を300km/hからの非常ブレーキに相当する条件として、繰り返し3回のブレーキを負荷して室温まで冷却した後のA〜D点(図10参照)の各部の反り量を求めた。ここで、各部の反り量とは、ブレーキ負荷前のディスクの摺動面を基準面としたブレーキ負荷後のA〜D点までの距離を、摺動面側を正として表したものである。なお、本例のブレーキ条件では、ディスクはブレーキ負荷後90秒で停止した。そして本例におけるディスクの最高到達温度は約630℃であった。また、各有限要素には、現在新幹線用に使用されている鍛鋼材の材料定数を使用した。
【0092】
図11は、FEM解析により求めた各部の反り量とボルト穴の位置との関係を示すグラフである。
同図に示すように、ボルト穴の位置が摺動面幅の中心位置よりも内周側に位置する場合には外周部であるC点及びD点の反り量が大きくなり、ボルト穴の位置が摺動面幅の中心位置よりも外周側に位置する場合には内周部であるA点及びB点の反り量が大きくなる傾向を示す。
【0093】
そして、ボルト穴の位置が下記(a)を充足する範囲にある場合には、A〜D点の各部における反り量が全て0.012mm未満となり、効果的に反りの発生を抑制できることを確認できた。
【0094】
−0.12≦r/R≦0.20 (a)
【0095】
【発明の効果】
本発明によれば、ブレーキングによる熱応力に起因するディスクの反りの発生を抑制することにより、ディスクの締結穴部及び締結部材に負荷される応力を低減させることが可能となるので、ディスク及び締結部材を長寿命化することができる。
【0096】
また、ディスクの変位を締結部以外の部位で拘束することにより、ディスクの締結穴部及び締結部材に負荷される応力を分散させることが可能となるので、ディスクの締結穴部及び締結部材の疲労破壊を抑制することができ、ディスク及び締結部材を長寿命化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来型の鉄道車両用ブレーキディスクの形状を示す図であり、図1(a)は、鉄道車両用ブレーキディスクの1/4を示す部分平面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A断面を示す部分断面図である。
【図2】従来型の鉄道車両用側ブレーキディスクが車輪へ取付けられた状態を模式的に示す断面図である。
【図3】反りが発生したディスクの状態を模式的に示す断面図であり、破線は非ブレーキ時のディスクの状態、実線はブレーキ時のディスクの状態を示す。
【図4】rおよびRの定義を示す説明図であり、図4(a)はrが正である場合を、図4(b)はrが負である場合を示す。
【図5】本発明の一実施態様であるブレーキディスクの1/4を示す部分平面図である。
【図6】図5に示すブレーキディスクが車輪に取付けられた状態の断面を模式的に示す部分断面図であり、図6(a)は図5のB−B断面に相当する部位の部分断面図、図6(b)は図5のC−C断面に相当する部位の部分断面図である。
【図7】車輪等へ装着するピンの一例を示す図であり、図7(a)は平面図、図7(b)は正面図、図7(c)は側面図である。
【図8】図7に示すピンとディスクとの嵌合状態を示す断面図であり、図8(a)は、嵌合部についてのディスクの周方向断面図であり、図8(b)は、嵌合部についてのディスクの半径方向断面図である。
【図9】摺動部に設けた締結穴に摺動面を構成する蓋を装着した実施態様例を示す断面図であり、図9(a)は、ボルトとナットにより埋め込み型の締結様式で締結した後に摺動面を構成する蓋を装着した状態を示す断面図、図9(b)は、ネジにより埋め込み型の締結様式で締結した後に摺動面を構成する蓋を装着した状態を示す断面図、図9(c)は、頭部が摺動面を構成する蓋の機能を兼備したネジにより締結した状態を示す断面図である。
【図10】FEM解析において行った有限要素分割方法を示す説明図である。
【図11】FEM解析により求めた各部の反り量とボルト穴の位置との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 :ブレーキディスク 2:外周部
3 :内周部 4:摺動面
5 :ボルト穴 6:車輪
7 :ボルト 8:ナット
9 :ピン 10:凸部
11:凹部 12:蓋
13:ネジ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present inventionFor railway vehiclesRegarding brake discs, stress acting on the periphery of fastening holes such as bolt holes (hereinafter, the periphery of fastening holes is also referred to as fastening holes, and the periphery of bolt holes is also referred to as bolt holes) and fastening members such as bolts Can reduce fatigue failure from the fastening hole of the brake disc and fatigue failure of the fastening member, and can withstand long-term useFor rolling stockRelated to brake discs.
[0002]
[Prior art]
Block brakes, drum brakes, disk brakes, and the like are used as mechanical braking devices for railway vehicles, automobiles, and motorcycles. In recent years, disk brakes have been frequently used as the speed and size of vehicles increase.
[0003]
A disc brake is a device that obtains braking force by friction between the brake disc and the brake lining, and usually presses the brake lining against the sliding surface of a donut-shaped disc-like disc attached to an axle or a wheel with bolts. In this device, the vehicle speed is controlled by braking the rotation of the axle or wheels by obtaining braking force. The disk-shaped disc having this sliding surface is called a brake disc.
[0004]
Among these, the railcar brake disc includes a side disc and a shaft mount disc. The side disc is a brake disc fastened to the side surface of the wheel, and the shaft mount disc is a brake disc fastened to the axle. Hereinafter, the side disc and the shaft mount disc are referred to as a brake disc and also simply referred to as a disc.
[0005]
FIG. 1 shows the shape of a conventional railway vehicle brake disk, wherein FIG. 1 (a) is a partial plan view showing a quarter of a railway vehicle brake disk, and FIG. It is a fragmentary sectional view which shows the AA cross section of (a).
[0006]
As shown in the figure, the brake disc 1 generally includes an outer peripheral portion 2 including a sliding surface 4 and an inner peripheral portion 3 having a peripheral portion of a bolt hole 5 which is a fastening hole portion for fastening to a wheel or the like. It is configured.
[0007]
FIG. 2 is a cross-sectional view schematically showing a state in which a conventional railway vehicle brake disc is attached to a wheel.
As shown in the figure, the brake discs 1 and 1 are fastened to both side surfaces of the wheel 6 by bolts 7 and nuts 8 as fastening members, and are attached so as to rotate together. Brake linings (not shown) that are movable in the direction of the sliding surfaces are respectively attached to the positions facing the sliding surfaces 4 and 4 of the brake discs 1 and 1, and when braking to stop the vehicle, the brake linings are braked. It moves to the disk side and strongly squeezes from both sides of the wheel, and this friction force brakes the rotation of the axle through the wheel to stop the vehicle.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
In a high-speed railway vehicle such as a Shinkansen, the disk rotation speed and the inertial force of the vehicle when a brake is applied are very large, so the temperature rise of the disk is significantly larger than that for other automobiles and motorcycles. For this reason, a very large thermal expansion force is generated in the outer peripheral portion including the sliding surface of the disk as the temperature rises. However, since it has a bolt hole and is constrained by the inner peripheral part, which is lower in temperature than the outer peripheral part, compressive stress is generated in the circumferential direction at the outer peripheral part of the disk, and tensile stress is generated in the circumferential direction at the inner peripheral part of the disk. . Since the tensile stress concentrates on the bolt hole at the inner periphery of the disk, the bolt hole may be the most dangerous part of the entire disk. Further, when the expanding disk outer peripheral portion is constrained by the inner peripheral portion, deformation of the disk outer peripheral portion toward the sliding surface side (hereinafter also referred to as warpage) may occur.
[0009]
FIG. 3 is a cross-sectional view schematically showing the state of the disc in which warpage has occurred, the broken line shows the state of the disc during non-braking, the solid line shows the state of the disc during braking, and the brake is indicated by an arrow in the figure. Sometimes shows the stress acting on the disc and bolt.
[0010]
As shown in the figure, when warping occurs on the outer periphery of the disc, the contact between the brake lining and the disc becomes uneven during braking, resulting in unstable frictional force and the expected braking characteristics. It becomes impossible. Further, since the outer peripheral portion of the disc 1 is pressed to the wheel 6 side during braking, a tensile stress and a bending stress are applied to the bolt 7 that fastens the disc 1 and the wheel 6 and the bolt hole portion of the disc is locally applied. Stress is applied. For this reason, local stress is repeatedly applied to the bolt hole portion of the disk due to repeated braking (hereinafter also referred to as braking), and fatigue failure may occur from the bolt hole portion. Therefore, in actual use, the amount of warping of the disk is regularly monitored, and replacement is performed when the value exceeds a predetermined value. Therefore, the occurrence of warpage leads to shortening of the life of the disk, which is not preferable from the viewpoint of economy. Therefore, a technique for suppressing the occurrence of warpage and extending the life of the disk is required.
[0011]
In addition, as described above, tensile stress concentrates on the bolt hole on the inner periphery of the disk that restrains the expansion of the outer periphery of the disk, and the bolt hole is subject to fatigue failure due to repeated stress in the rotational direction during braking. May become a dangerous part. Therefore, there is a need for a technique for extending the life of the disk by reducing these stresses applied to the bolt holes.
[0012]
On the other hand, in addition to the tensile stress that is always applied to fasten the disc and the wheel, the bolt is subjected to bending stress in the rotational direction that is applied to restrain the rotation of the disc and thermal expansion of the outer periphery. A bending stress in the radial direction applied by the inner peripheral portion receiving tensile stress toward the outer peripheral portion side is repeatedly generated by braking. Furthermore, when the disc is warped, tensile stress and bending stress in the radial direction are repeatedly applied by braking as described above. Stresses that average these stresses and stresses that are repeatedly applied can cause fatigue failure of the bolt. Therefore, in actual use, the bolts are also regularly inspected in the same manner as the disk, and are exchanged before fatigue failure occurs. Therefore, there is a need for a technique for extending the life of a bolt by reducing the stress.
[0013]
As an attempt to solve these problems, Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-318304 discloses a brake disc composed of an outer ring and an inner ring, in which the inner peripheral surface of the outer ring and the outer peripheral surface of the inner ring are in the radial direction. Brake discs have been proposed in which the discs are fitted with a sufficient margin and fitted in the circumferential direction.
[0014]
By applying the brake disc, the thermal stress generated in the outer ring having the sliding surface is absorbed by the gap provided between the outer ring and the inner ring, so the stress on the bolt hole of the inner ring Concentration can be eased.
[0015]
However, in order to fit the outer ring and the inner ring, it is necessary to provide a certain amount of clearance also in the circumferential direction. However, if the clearance is reduced, workability deteriorates, and if the clearance is increased, rattling occurs and braking occurs. This is not preferable because the braking characteristic becomes unstable. In addition, since repeated stress due to braking acts on the fitting portion, there is a possibility that fatigue failure occurs in the fitting portion. Furthermore, when an excessive stress acts on the fitting portion, an unexpected accident may occur due to the outer ring coming off from the inner ring.
[0016]
As described above, particularly in a railway vehicle disc, the disc and bolt are repeatedly subjected to severe thermal stress, tensile stress, and bending stress due to braking, so it is difficult to extend the life of the disc and bolt beyond the current level. Met.
[0017]
In view of the above problems, the present invention reduces the stress acting on a fastening hole such as a bolt hole of a disk and a fastening member such as a bolt by braking by optimizing the shape of the integrated disk. An object of the present invention is to suppress the occurrence of fatigue failure from the fastening hole and the fatigue failure of the fastening member, and to extend the life of the disk and the fastening member.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have examined the position of a fastening hole suitable for suppressing the generation of stress generated in a fastening hole such as a bolt hole of a disk. In addition, in order to disperse the stress concentration generated in the fastening hole, it was studied to restrain the disk by a portion other than the fastening hole. As a result, the following knowledge was obtained.
[0019]
(A) By providing a fastening hole in the sliding part, the disk is restrained by the sliding part, and this is caused by constraining the outer peripheral part, which has conventionally been at a high temperature, by the inner peripheral part having a relatively low temperature. The warping that has occurred can be suppressed. Further, it becomes possible to distribute the warpage between the outer peripheral side and the inner peripheral side, and even when the disc is pressed against the wheel side by brake lining during braking, the tensile stress acting on the fastening member such as the fastening hole and the bolt and the like The bending stress can be significantly reduced. Further, since the tensile stress in the circumferential direction for restraining other parts does not occur in the sliding portion, it is possible to suppress the concentration of the tensile stress in the fastening hole portion. Furthermore, it is possible to omit the inner peripheral portion that has been provided for securing the fastening hole portion in the related art, and the disk can be reduced in weight.
[0020]
Here, the fastening hole portion is a peripheral portion of a fastening hole provided in the disk in order to fasten to a member to be fastened such as a wheel by a fastening member. When the fastening member is a bolt, Yes, if the fastening member is a screw, it means a screw hole. The sliding part is an annular part of the disc surrounded by the inner and outer circumferences of the sliding surface. When the sliding surface is concentrically divided into a plurality of annular parts, An annular portion surrounded by the inner periphery of the annular sliding surface located on the periphery and the outer periphery of the sliding surface located on the outermost periphery. The sliding surface is a surface where the disc and the brake lining come into contact during braking.
[0021]
(B) By arranging the fastening holes so as to satisfy the following condition (a), both the inner peripheral side and the outer peripheral side of the disk that are thermally expanded during braking and are deformed to the disk sliding surface side Can be restrained by the fastening member at a position close to both of them, so that the degree of warpage can be further suppressed. Further, the warpage can be evenly distributed between the outer peripheral side and the inner peripheral side, and when the disc is pressed against the wheel side by the brake lining during braking, the tensile stress acting on the fastening member such as the fastening hole and the bolt and the like It becomes possible to further reduce the bending stress.
[0022]
−0.12 ≦ r / R ≦ 0.20 (a)
here,
r: Distance to the center of the fastening hole with respect to the center in the width direction of the sliding part in the same radial direction of the brake disk (in the case where the center of the fastening hole is located in the inner peripheral side direction, in the negative, outer peripheral side direction) Positive if located)
R: Width of sliding part
It is.
[0023]
Here, the width of the sliding portion is the width of the sliding portion in the radial direction of the disk, and the center in the width direction of the sliding portion is the center of the width of the sliding portion.
FIG. 4 is an explanatory diagram showing the definition of r and R. FIG. 4A shows a case where r is positive, and FIG. 4B shows a case where r is negative. Moreover, the circular arc which consists of a set of the width direction center of a sliding part is shown with a dashed-dotted line, and the circular arc which passes along the center of a fastening hole with a broken line is each shown.
[0024]
(C) After the disc and the member to be fastened are fastened in an embedded type fastening manner, the disc and the brake lining in the region where the bolt hole is drawn when the disc is rotated by attaching the lid constituting the sliding surface to the fastening hole; Therefore, the annular area drawn by the fastening hole when the disk is rotated can sufficiently function as a sliding surface, and the weight of the disk can be further reduced.
[0025]
Further, the same effect can be obtained even if the fastening member itself has a function as the lid. That is, for example, when the fastening member is a screw, the head portion of the screw may constitute the sliding surface in a state where the disk and the member to be fastened are fastened.
[0026]
Accordingly, the term “lid” is not limited to a lid independent of the fastening member, but is a concept that includes the fastening member when the fastening member has a function as a lid.
(D) It is possible to disperse the stress concentration on the fastening hole by providing the fastening surface of the disk with a concave or convex part that fits with the convex or concave part of the member to be fastened. It becomes possible to suppress the occurrence of fatigue failure and fatigue failure of the fastening member.
[0027]
Here, the fastened member is a member fastened to the disc by the fastening member, for example, a wheel in the case of a side disc that is fastened directly to a wheel, and is fastened via a disc body in the case of an axial mount disc. If it is, it is a disc body. However, when a fitting part forming member is mounted on a wheel or the like to be fitted to the disc, the wheel or the like includes the fitting part forming member, and these are referred to as a fastened member as an integrated member. The fastening surface is a surface facing the member to be fastened when the disk is fastened to the member to be fastened.
[0028]
  The present invention has been completed based on the above findings, and the gist thereof is as follows.
  (1)The sliding surface, which is one surface,Sliding part defined as an annular partA brake disc including a disc whose fastening surface, which is the other surface, faces the member to be fastened at the time of fastening,
  In the sliding portion, a fastening member for fastening with the fastened member is accommodated.Fastening holeAre provided, and the positions of the plurality of fastening holes satisfy the following condition (a):
  On the fastening surface, a concave portion for fitting with a convex portion provided on the member to be fastened, or a convex portion for fitting with a concave portion provided on the member to be fastened is formed,
  The plurality of fastening holes and the concave portions or the convex portions formed on the fastening surface are arranged in the circumferential direction of the disk.thing
Characterized byFor rolling stockbrake disc.
[0029]
0.12 ≦ r / R ≦ 0.20 (a)
here,
  r: Distance to the center of the fastening hole with respect to the center in the width direction of the sliding part in the same radial direction of the brake disk (in the case where the center of the fastening hole is located in the inner peripheral side direction, in the negative, outer peripheral side direction) Positive if located)
R: Width of sliding part
It is.
[0030]
  (2) Having a lid to be mounted in the fastening hole, wherein the lid constitutes a sliding surface (1)In termsBrake disc as described.
[0031]
(5) The brake disc according to any one of (1) to (3), wherein the fastening surface of the brake disc has a concave or convex portion for fitting.
[0032]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 5 is a partial plan view showing a quarter of a brake disk according to an embodiment of the present invention. In the same figure, a dotted line shows the shape of a fastening surface, the code | symbol 11 shows the recessed part which mutually fits the convex part of a to-be-fastened member, and it shows using the same code | symbol about the element same as FIG.
[0033]
As shown in the figure, the sliding part having the sliding surface 4 is provided with a bolt hole 5 which is a fastening hole. Moreover, as shown by a dotted line, the recessed part 11 which fits with the convex part of a to-be-fastened member is provided in the fastening surface.
[0034]
6 is a partial cross-sectional view schematically showing a cross-section in a state where the brake disc shown in FIG. 5 is attached to a wheel. FIG. 6 (a) is a partial cross-section of a portion corresponding to the BB cross-section of FIG. The figure and the figure (b) are the fragmentary sectional views of the site | part corresponded to CC cross section of FIG.
[0035]
As shown in FIG. 2A, the brake discs 1 and 1 are fastened to both side surfaces of the wheel 6 by bolts 7 and nuts 8 as fastening members, and are attached so as to rotate together. Further, as shown in FIG. 2B, the brake disks 1 and 1 have a recess 11 on the fastening surface that fits into the protrusion 10 of the pin 9 attached to the wheel 6.
[0036]
As described above, for example, in the conventional disk shown in FIG. 1, due to thermal stress generated by braking, there is a case where significant stress concentration occurs in the bolt hole at the inner periphery of the disk and local plastic deformation occurs. is there. Furthermore, when the disc is warped due to thermal stress generated by braking, it becomes difficult to obtain stable braking characteristics, and significant stress is applied to the bolt holes and bolts on the inner periphery of the disc due to braking. Repeated action may lead to fatigue failure. In braking, in order to constrain the displacement in the rotational direction, a significant bending stress acts on the bolt hole and the bolt in the rotational direction.
[0037]
On the other hand, in the disc of this embodiment, as shown in FIGS. 5 and 6, it is possible to suppress the occurrence of warping by providing a fastening hole in the sliding portion of the disc. Thus, it is possible to obtain a braking characteristic, and it is possible to suppress fatigue failure by reducing the stress repeatedly applied to the fastening hole and the fastening member due to the warp of the disk.
[0038]
Here, it is desirable to arrange the fastening holes so as to satisfy the following condition (a).
−0.12 ≦ r / R ≦ 0.20 (a)
here,
r: Distance to the center of the fastening hole with respect to the center in the width direction of the sliding part in the same radial direction of the brake disk (in the case where the center of the fastening hole is located in the inner peripheral side direction, in the negative, outer peripheral side direction) Positive if located)
R: Width of sliding part
It is.
[0039]
By arranging the fastening holes so as to satisfy the above condition (a), both the inner peripheral side and the outer peripheral side of the disc that are thermally expanded during braking and are deformed to the disc sliding surface side are It can restrain by a fastening member in the position which adjoined, and can also suppress the grade of curvature. Further, the warpage can be evenly distributed between the outer peripheral side and the inner peripheral side, and when the disc is pressed against the wheel side by the brake lining during braking, the tensile stress acting on the fastening member such as the fastening hole and the bolt and the like It becomes possible to further reduce the bending stress.
[0040]
Moreover, since the disk of this embodiment has the recessed part 11 fitted to the convex part 10 of the pin 9 with which the wheel 6 which is a to-be-fastened member was mounted | worn in a fastening surface, it restrains the displacement of a rotation direction at the time of a brake. Therefore, it is possible to disperse the stress in the rotational direction applied to the periphery of the recess. In addition, the stress applied to the fastening hole and the fastening member in order to constrain the displacement in the radial direction due to thermal expansion can be distributed to the periphery of the recess. As a result, it is possible to suppress stress concentration on the fastening hole and the fastening member, and it is possible to suppress fatigue failure from the fastening hole and the fastening member.
[0041]
FIG. 7 shows an example of the pin 9 attached to a wheel or the like. FIG. 7A is a plan view, FIG. 7B is a front view, and FIG. 7C is a side view.
FIG. 8 shows a fitting state of the pin 9 and the disk 1 shown in FIG. 7, in which FIG. 8 (a) is a circumferential sectional view of the disk with respect to the fitting portion, and FIG. It is radial direction sectional drawing of the disk about a joint part.
[0042]
The pins shown in FIGS. 5 and 8 are provided with a convex portion on a disk-like base portion. As shown in FIG. 8, the pin 9 attached to the wheel 6 in a state where the disk 1 and the wheel 6 are fastened. The convex portion 10 and the concave portion 11 of the fastening surface of the disk 1 are fitted.
[0043]
Here, it is preferable that the convex part height H of the pin and the concave part depth D of the disk be 5 to 25 mm when applied as a brake disk for a railway vehicle. If the convex height H of the pin or the concave depth D of the disk is less than 5 mm, the effect of restraining the displacement of the disk in the rotational direction may not be obtained when the disk is warped. Further, if the convex height H of the pin or the concave depth D of the disc exceeds 25 mm, the strength of the disc may be lowered and insufficient.
[0044]
Further, the convex width Wp of the pin and the concave width Wd of the disk are preferably 10 to 80 mm. If the convex width Wp of the pin or the concave width Wd of the disk is less than 10 mm, there is a possibility that the strength of the convex portion is insufficient and a sufficient displacement restraining force cannot be obtained. Also, if the pin projection width Wp or the disc recess width Wd exceeds 80 mm, the strength of the disc may be insufficient.
[0045]
Further, the height H of the pin and the depth D of the recess of the disk are preferably the same, but a gap of 0.3 to 1.0 mm may be formed at the time of fitting from the viewpoint of processing accuracy. . The gap between the convex width Wp of the pin and the concave width Wd of the disk and the gap between the convex length Lp of the pin and the concave length Ld of the disk are from the viewpoint of processing accuracy, workability during fastening work, and suppression of seizure. 0.1 to 1.5 mm is preferable, and 0.1 to 0.7 mm is more preferable.
[0046]
Moreover, it is preferable to chamfer 0.3-2.0 mm in the corner of the convex part of a pin and the recessed part of a disk.
Further, the recesses of the disk are preferably arranged in the circumferential direction of the disk, and the number thereof is preferably 3-16. Further, as shown in FIG. 5, the fastening holes and the recesses are preferably arranged alternately in the circumferential direction of the disk.
[0047]
When the pin mounted on the wheel and the disk are fitted as in this embodiment, the shape of the base of the pin can be determined as appropriate. When the base is a disk, the diameter of the base is preferably 20 to 80 mm. If it is less than 20 mm, the strength of the pin is small, and if it exceeds 80 mm, the strength of the wheel may be small. In the case of other shapes, it is preferable to have the same size.
[0048]
FIG. 9 shows an embodiment in which a lid that constitutes a sliding surface is attached to a fastening hole provided in a sliding portion. FIG. 9A shows a sliding state after fastening with a bolt and a nut in an embedded fastening mode. FIG. 5B is a cross-sectional view showing a state in which the lid constituting the sliding surface is attached, and FIG. 5B is a cross-sectional view showing the state in which the lid constituting the sliding surface is attached after being fastened in the embedded fastening mode with screws. FIG. 3C is a cross-sectional view showing a state in which the head is fastened by a screw having a function of a lid that constitutes a sliding surface.
[0049]
In the example shown in FIG. 1A, the disks 1 and 1 are fastened to both sides of the wheel 6 by bolts 7 and nuts 8 as fastening members in an embedded fastening manner. The constituting lid 12 is mounted in the fastening holes of both disks.
[0050]
As shown in the figure, after the discs 1 and 1 are fastened in an embedded type fastening manner, the disc 12 in the region where the bolt holes are drawn when the disc is rotated by attaching the lid 12 constituting the sliding surface 4 to the fastening hole. Since the sliding between the brake lining and the brake lining can be made continuous, the annular area drawn by the fastening hole when the disk rotates can be made to function sufficiently as a sliding surface. Therefore, the weight of the disk can be reduced.
[0051]
In the example shown in FIG. 2B, the disks 1 and 1 are fastened to both sides of the wheel 6 by screws 13 as fastening members in an embedded fastening manner, and one face forms a sliding face 4 that constitutes the sliding face 4. Is installed in the fastening hole of one of the discs.
[0052]
As shown in the figure, after the discs 1 and 1 are fastened with screws 13 in an embedded fastening manner, a lid 12 that constitutes the sliding surface 4 is attached to the fastening hole, in addition to the above effect. Work becomes easier and workability is improved.
[0053]
In the example shown in FIG. 2C, the disks 1 and 1 are fastened to the both sides of the wheel 6 by screws 13 that are fastening members, and the heads of the screws 13 constitute the sliding surface 4. ing.
[0054]
As shown in the figure, by fastening the disks 1 and 1 with screws 13 whose heads constitute the sliding surface 4, the fastening work is further simplified and the workability is improved.
In this embodiment, a concave portion is provided on the fastening surface of the sliding portion for a disk that does not have a portion corresponding to the conventional inner peripheral portion. However, the present invention is not limited to this, and FIG. In the conventional disk as shown, a recess may be provided on the fastening surface of the inner peripheral portion, or may be provided across both the outer peripheral portion and the inner peripheral portion or independently.
[0055]
Moreover, in this embodiment, although the recessed part fitted to the convex part of a to-be-fastened member was provided in the fastening surface of the disk, the recessed part was provided in the to-be-fastened member, and the convex part fitted to the said recessed part was used for the fastening surface of the disk. It may be provided.
[0056]
Further, in this embodiment, the convex portion of the pin attached to the wheel and the concave portion of the fastening surface of the disk are fitted, but the convex portion or the concave portion is provided on the wheel itself, and the convex portion or the concave portion is fitted to each other. A concave portion or a convex portion may be provided on the fastening surface of the disk. Further, a key groove may be provided in the disk and the wheel so that the key groove which is a concave portion of the disk is fitted with a key fitted in the key groove of the wheel.
[0057]
Further, in this embodiment, the concave portion that fits the convex portion of the member to be fastened is provided on the fastening surface of the disc so as to restrain the rotational direction and radial displacement of the disc. Only one of the displacements in the radial direction may be constrained. As in this embodiment, it is preferable to restrain the displacement in the rotational direction and the radial direction of the disk because the stress concentration on the fastening hole and the fastening member can be more dispersed.
[0058]
In this embodiment, only the fastening hole portion of the disc and the concave portion of the fastening surface are increased in thickness, but the entire disc may have a uniform thickness. It is preferable to increase only the thickness of the fastening hole and the concave portion of the fastening surface as in this embodiment because the disk can be made lighter.
[0059]
In this embodiment, the disk has a fastening hole in the sliding portion of the disk and has a recess for fitting on the fastening surface of the disk. However, the disk may have only one of them. Good. As in this embodiment, when the disk sliding portion has a fastening hole and the fastening surface has a recess or projection for fitting, the stress acting on the fastening hole and the fastening member is reduced. Since generation | occurrence | production can be suppressed and the stress concentration to a fastening hole part and a fastening member can be disperse | distributed, it is preferable.
[0061]
【Example】
Example 1
In order to confirm the effect of the present invention, forged steel materials currently used for Shinkansen were used, five types of discs having different shapes were manufactured, and a brake test was performed.
[0062]
Table 1 shows the shape of the disk used for the test. Moreover, about the test materials 1-3, the shape of the pin which forms the convex part which fits with the recessed part of the fastening surface of a disk when a disk is fastened to a wheel is shown collectively.
[0063]
[Table 1]
Figure 0004701512
[0064]
The test materials 1 to 3 are disks having the shape shown in FIG. 5, and the test material 4 is a conventional disk having the shape shown in FIG. The test material 5 was a disk composed of an outer ring and an inner ring described in JP-A-10-318304, and the inner diameter of the outer ring was 450 mm. The mass of the test materials 1 to 3 was about 45 kg, and the mass of the test materials 4 and 5 was about 60 kg.
[0065]
Moreover, the pin was made into the shape shown in FIG. 7, and the diameter of the disk part of the base was set to 50 mm.
The five types of discs shown in Table 1 were subjected to a brake test using a wheel tester modeled on a JR Shinkansen carriage, and two discs as a set, with the sliding surfaces on the outside and attached to both sides of the wheels. . A copper-based sintered alloy was used as the brake lining material, and the brake lining material was subjected to a constant deceleration condition from an initial speed of 100 km / h to 2.5 km / (h · s). At this time, the temperature of the test materials 1 to 3 increased to about 110 ° C., and the temperature of the test materials 4 and 5 increased to about 100 ° C. Thereafter, the disc was allowed to cool, and when the disc temperature dropped to 60 ° C., the wheel was driven again, and the brake test was performed again under the above conditions. This process was repeated 100 times.
[0066]
Table 2 shows the friction coefficient in the 90th to 100th brakes, the stress applied to each fastening bolt (hereinafter also referred to as bolt load stress), and the amount of warpage after the brake test. Here, the amount of warpage refers to the maximum distance between the sliding surface after the brake test and the reference surface when the sliding surface of the disk before the brake test is used as the reference surface.
[0067]
[Table 2]
Figure 0004701512
[0068]
Here, the fluctuation range of the friction coefficient is the fluctuation range of the friction coefficient during braking. The smaller this value, the more stable braking characteristics can be obtained and the better the braking performance. The fluctuation range of the bolt load stress is the fluctuation range of the stress applied to the bolt during braking. The smaller this value, the smaller the repeated stress applied to the fastening hole and the fastening member, and the fatigue fracture resistance. It means that it is excellent.
[0069]
As shown in Table 2, in the test material 4, since the warp was caused by the thermal stress due to braking, the fluctuation range of the bolt load stress was large.
In addition, since the outer ring and the inner ring are fitted with a margin in the radial direction of the disk, the test material 5 is absorbed by the fitting portion and the test material 4 The large warp seen in the case did not occur. However, since the outer ring and the inner ring are fitted, the fluctuation range of the friction coefficient and the fluctuation range of the bolt load stress are large. In addition, although the average value of the bolt load stress could be slightly reduced, it was not much different from the test material 4 which is a conventional disk.
[0070]
On the other hand, since the test materials 1 to 3 are fastened to the wheel at the sliding portion, the degree of warpage is smaller and better than the test material 5. In addition, since the concave portion of the fastening surface of the disk and the convex portion of the pin attached to the wheel are fitted to restrain the displacement in the rotational direction and the radial direction, the number of bolts is half of the test materials 4 and 5. The fluctuation value of the bolt load stress was smaller and better than that of the test materials 4 and 5.
[0071]
(Example 2)
Next, using the test materials 1 to 3, a brake test was performed from an initial speed of 300 km / h. The brake test conditions were equivalent to emergency brakes. The temperature of the test material after braking was 600 ° C.
[0072]
Table 3 shows the friction coefficient and bolt load stress in the 90th to 100th brakes.
[0073]
[Table 3]
Figure 0004701512
[0074]
As shown in Table 3, the friction characteristics of the test materials 1 to 3 were almost the same, but in the test material 2, the concave portion width was less than 10 mm, so the strength of the convex portion of the pin was small and the convex portion was deformed. As a result, the restraining force of the disk was reduced, so that the fluctuation range of the bolt load stress of the test material 1 was larger. Further, in the test material 3, the depth of the recess was as shallow as less than 5 mm, and the restraint force of the disk by the fitting portion was small, so that it was larger than the fluctuation range of the bolt load stress of the test material 1. Since the test material 1 had a fitting part shape in a suitable range, the fluctuation range of the bolt load stress was small and a more preferable value.
[0075]
(Example 3)
Next, when using the disk of the test material 1 and using the fins formed on the wheels as the protrusions that fit the recesses of the fastening surface of the disk, and when mounting the lid that constitutes the sliding surface in the bolt holes A brake test was conducted. The brake test conditions were the same as those in Example 2. The shape of the fin was the same as the shape of the convex portion of the pin. Further, the lid is made of the same material as the disk, and after being fastened with bolts and nuts, the lid is screwed into the bolt hole so as to be at the same level as the sliding surface of the disk, as shown in FIG. It was made into the form.
[0076]
Table 4 shows the friction coefficient and bolt load stress in the 90th to 100th brakes, and the presence or absence of the convex portion forming member and the lid.
[0077]
[Table 4]
Figure 0004701512
[0078]
As shown in Table 4, in test number B, the fin formed directly on the wheel fits into the concave portion of the fastening surface of the disk, so that the fluctuation range of the bolt load stress was smaller than in test number A. Also, in test number C, by attaching a lid that constitutes a sliding surface to the bolt hole, the sliding of the disc and the brake lining in the area drawn by the bolt hole when the disc rotates is made continuous and the disc is fastened when the disc rotates. Since the annular region drawn by the hole was also made to function sufficiently as a sliding surface, the average value of the friction coefficient was larger than that of test number A, and the fluctuation range of the friction coefficient was small.
[0079]
Example 4
Next, using an Al-based composite material, three types of disks having different shapes were manufactured by a sand casting method, and a brake test was performed.
[0080]
Table 5 shows the shapes of the disks subjected to the test. For the test material 6, the shape of a pin that forms a convex part that fits into the concave part of the fastening surface of the disk when the disk is fastened to the wheel is also shown.
[0081]
[Table 5]
Figure 0004701512
[0082]
The test material 6 is a disk having the shape shown in FIG. 5, and the test material 7 is a disk having a conventional shape shown in FIG. The test material 8 was a disk composed of an outer ring and an inner ring described in JP-A-10-318304, and the inner diameter of the outer ring was 450 mm. Moreover, the test material 8 used the Al group composite material only for the outer ring, and used the forged steel material for the inner ring.
[0083]
Moreover, the pin was made into the shape shown in FIG. 7, and the diameter of the disk part of the base was set to 50 mm.
The brake test conditions were the same as those in Example 2. If a crack occurred in the bolt hole part during the test, the test was stopped there.
[0084]
Table 6 shows the friction coefficient and bolt load stress in the 90th to 100th brakes.
[0085]
[Table 6]
Figure 0004701512
[0086]
As shown in Table 6, since the test material 7 did not have the bolt hole portion in the sliding portion, the stress was concentrated in the bolt hole portion, and a crack occurred from the bolt hole portion at the fourth brake load.
[0087]
In the test material 8, since the outer ring and the inner ring are fitted with a margin in the radial direction of the disk, the thermal stress generated in the outer ring is absorbed by the fitting portion, The generated large warp did not occur, and cracks did not occur from the bolt holes even after 100 brake loads. However, since the outer ring and the inner ring are fitted, the fluctuation range of the friction coefficient and the fluctuation range of the bolt load stress are large.
[0088]
Since the test material 6 was fastened to the wheel at the sliding portion, the large warp seen in the test material 4 did not occur, and no cracks were generated from the bolt holes even after 100 brake loads. . In addition, since the concave portion of the fastening surface of the disk and the convex portion of the pin attached to the wheel are fitted to restrain the displacement in the rotational direction and the radial direction, although the number of bolts is half of the test material 8, The fluctuation range of the friction coefficient and the fluctuation range of the bolt load stress were smaller and better than those of the test material 8.
[0089]
(Example 5)
Next, the relationship between the position of the bolt hole and the amount of warpage was determined by FEM analysis.
FIG. 10 is an explanatory diagram showing a finite element division method performed in the FEM analysis.
[0090]
As shown in the figure, in the FEM analysis of this example, it is assumed that a brake is applied to a disk fastened with 12 bolts evenly in the circumferential direction, and the bolt hole A finite element division was performed on a portion of 1/24 (a range of 15 ° as a central angle) from a position passing through the center of the center to an intermediate position between the bolt hole and the adjacent bolt hole. Here, the point A and the point B respectively correspond to an inner peripheral part and an outer peripheral part in the radial direction passing through the center of the bolt hole. Point C and point D correspond to an inner peripheral portion and an outer peripheral portion in the radial direction passing through the center of the bolt hole and the radial direction forming a central angle of 15 °, respectively.
[0091]
Each part of points A to D (refer to FIG. 10) after cooling to room temperature by repeatedly applying the brake three times as a condition corresponding to an emergency brake from 300 km / h with a sliding surface width of 134 mm. The amount of warpage was determined. Here, the amount of warpage of each part represents the distance from point A to point D after the brake load with the slide surface of the disk before the brake load as a reference surface, with the sliding surface side being positive. In this example, the disc stopped 90 seconds after the brake load. The maximum temperature reached by the disk in this example was about 630 ° C. Moreover, the material constant of the forged steel material currently used for the Shinkansen was used for each finite element.
[0092]
FIG. 11 is a graph showing the relationship between the amount of warpage of each part determined by FEM analysis and the position of the bolt hole.
As shown in the figure, when the position of the bolt hole is located on the inner peripheral side with respect to the center position of the sliding surface width, the amount of warping at the outer peripheral portion C and D points increases, and the position of the bolt hole Is located on the outer peripheral side with respect to the center position of the sliding surface width, the warp amount at points A and B which are the inner peripheral portions tends to increase.
[0093]
And when the position of a bolt hole is in the range which satisfies the following (a), it can confirm that all the curvature amount in each part of A-D point will be less than 0.012 mm, and generation | occurrence | production of curvature can be suppressed effectively. It was.
[0094]
−0.12 ≦ r / R ≦ 0.20 (a)
[0095]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to reduce the stress applied to the fastening hole portion and the fastening member of the disc by suppressing the occurrence of warping of the disc due to thermal stress due to braking. The life of the fastening member can be extended.
[0096]
In addition, by restraining the displacement of the disk at a part other than the fastening part, it is possible to disperse the stress applied to the fastening hole part and the fastening member of the disk. Breakage can be suppressed, and the life of the disk and the fastening member can be extended.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing the shape of a conventional railway vehicle brake disk, FIG. 1 (a) is a partial plan view showing a quarter of a railway vehicle brake disk, and FIG. FIG. 2 is a partial cross-sectional view showing an AA cross section of FIG.
FIG. 2 is a cross-sectional view schematically showing a state in which a conventional railway vehicle brake disc is attached to a wheel.
FIG. 3 is a cross-sectional view schematically showing a state of a disc in which warpage has occurred, a broken line showing a state of the disc when not braked, and a solid line showing a state of the disc when braking.
4A and 4B are explanatory diagrams showing definitions of r and R. FIG. 4A shows a case where r is positive, and FIG. 4B shows a case where r is negative.
FIG. 5 is a partial plan view showing a quarter of a brake disc according to an embodiment of the present invention.
6 is a partial cross-sectional view schematically showing a cross-section in a state where the brake disc shown in FIG. 5 is attached to a wheel, and FIG. 6 (a) is a partial cross-section of a portion corresponding to the BB cross-section of FIG. FIG. 6 and FIG. 6B are partial cross-sectional views of a portion corresponding to the CC cross section of FIG.
7A and 7B are diagrams showing an example of a pin attached to a wheel or the like. FIG. 7A is a plan view, FIG. 7B is a front view, and FIG. 7C is a side view.
8 is a cross-sectional view showing a fitting state of the pin and the disk shown in FIG. 7, FIG. 8 (a) is a circumferential sectional view of the disk with respect to the fitting portion, and FIG. It is radial direction sectional drawing of the disk about a fitting part.
FIG. 9 is a cross-sectional view showing an embodiment in which a lid that constitutes a sliding surface is attached to a fastening hole provided in a sliding portion, and FIG. 9 (a) is an embedded type fastening manner using bolts and nuts. FIG. 9B is a cross-sectional view showing a state in which the lid constituting the sliding surface is attached after fastening, and FIG. 9B shows the state in which the lid constituting the sliding surface is attached after fastening in the embedded fastening mode with screws. Sectional drawing and FIG.9 (c) are sectional drawings which show the state fastened with the screw | thread with which the head combined the function of the lid | cover which comprises a sliding surface.
FIG. 10 is an explanatory diagram showing a finite element division method performed in the FEM analysis.
FIG. 11 is a graph showing the relationship between the amount of warpage of each part determined by FEM analysis and the position of a bolt hole.
[Explanation of symbols]
1: Brake disc 2: Outer periphery
3: Inner circumference 4: Sliding surface
5: Bolt hole 6: Wheel
7: Bolt 8: Nut
9: Pin 10: Convex part
11: Recess 12: Lid
13: Screw

Claims (2)

一方の面である摺動面が、環状部分として規定される摺動部を有するとともに、他方の面である締結面が締結時の被締結部材に相対するディスクを備えるブレーキディスクであって、
前記摺動部には、前記被締結部材と締結するための締結部材を収容するための締結穴が複数設けられるとともに、複数の該締結穴の位置が下記の条件(a)を充足し、
前記締結面には、前記被締結部材に設けられる凸部と嵌合するための凹部、または、前記被締結部材に設けられる凹部と嵌合するための凸部が形成されるとともに、
複数の前記締結穴と、前記締結面に形成される前記凹部または前記凸部とは、前記ディスクの周方向へ配列されること
を特徴とする鉄道車両用ブレーキディスク。
−0.12≦r/R≦0.20 (a)
ここで、
r:ブレーキディスクの同一半径方向において、摺動部の幅方向中心を基準とした締結穴の中心までの距離(締結穴の中心が内周側方向に位置する場合には負、外周側方向に位置する場合には正とする)
R:摺動部の幅
である。
A sliding surface that is one surface has a sliding portion that is defined as an annular portion , and the other surface is a brake disk that includes a disk that faces a member to be fastened at the time of fastening,
The sliding portion is provided with a plurality of fastening holes for accommodating fastening members for fastening with the fastened member, and the positions of the fastening holes satisfy the following condition (a):
On the fastening surface, a concave portion for fitting with a convex portion provided on the member to be fastened, or a convex portion for fitting with a concave portion provided on the member to be fastened is formed,
The brake disk for a railway vehicle , wherein the plurality of fastening holes and the concave portion or the convex portion formed in the fastening surface are arranged in a circumferential direction of the disc.
−0.12 ≦ r / R ≦ 0.20 (a)
here,
r: Distance to the center of the fastening hole with respect to the center in the width direction of the sliding part in the same radial direction of the brake disk (in the case where the center of the fastening hole is located in the inner peripheral side direction, in the negative, outer peripheral side direction) Positive if located)
R: Width of sliding part
It is.
前記締結穴に装着する蓋を有し、前記蓋が摺動面を構成することを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両用ブレーキディスク。The railcar brake disk according to claim 1, further comprising a lid attached to the fastening hole, wherein the lid constitutes a sliding surface.
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