JP4700830B2 - 画像表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像情報に従って光を制御可能な複数の空間光変調素子を有する画像表示用素子をレンズを用いてスクリーン上に形成した画像を観察する画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像情報に従って光を制御可能な複数の画素を有する小型の画像表示用素子をレンズで拡大した画像を観察する画像表示装置としては、フロントプロジェクタ、リアプロジェクタ、ヘッドマウンテッドディスプレイ等の商品名で広く使用されている。この画像表示用素子としては、CRT、液晶パネル、DMD(商品名:テキサスインストルメント社:米国)等が商品として使用されており、また無機EL、無機LED、有機LED等も研究されている。
また、小型の画像表示用素子をレンズで拡大した画像を観察するのではなく、等倍で観察する画像表示装置としては、既述のCRT、液晶パネル、無機EL、無機LED、有機LED以外に、プラズマディスプレイ、蛍光表示管等が商品として使用されており、またFED(フィールドエミッションディスプレイ)、PALC(プラズマアドレッシングディスプレイ)等も研究されている。これらは、自発光型と空間光変調素子型の2つに大きく分類されるが、いずれも光を制御可能な複数の画素を有するものである。
【0003】
これらの画像表示装置に共通の課題は、高解像度化、つまりは大画素数化であり、ブロードキャストの表示を目的とした走査線1000本程度のHDTV用の表示装置が既に商品化され、ワークステーションコンピュータの高解像度表示を目的とした走査線2000本程度の開発品が、液晶パネルを用いた技術で発表されている(’98フラットパネルディスプレイ展にて日本IBM社のQSXGA走査線2048本、’99電子ディスプレイ展にて東芝社のQUXGA走査線2400本等)。
しかしながら、画素数を増加させることは、液晶パネルの歩留まりを低下させ、また開口率を減少するなどにより、コストが増加したり、輝度やコントラストが低下したり、消費電力が増加したりしていた。
【0004】
これらに対する問題の解決として、画素数の少ない液晶を用いて、表示画像をつなげることにより実質的な画素数を増加させる方法が従来より行われており、この方法を用いて多数の画像表示装置が発売されている。
これらのほとんどは、複数の液晶を、1つのスクリーンまたは個別のスクリーンに投射し、これを縦方向ないしは横方向につなぐ投射型画像表示装置であり、つなぎ部分において表示画像が重なるものと重ならないものとの2つに分類することができる。つなぎ部分において表示画像が重ならないものは、スクリーンを分割することができるため、画素数、画面サイズ、形状等に対して比較的制約が少なく組み付け調整が容易なため低コストである反面、つなぎ部分が容易に視認されるために、掲示板等の大型情報ディスプレイとしての用途としては十分であるものの、映像ディスプレイまたはオフィスにおける小型の高精細なドキュメントディスプレイとしての用途には適さない。これに対して、つなぎ部において表示画素を重ねるものは、スクリーンを分割しないものの、このため光学系、スクリーン、表示画像データを最適化することにより、かなり画像のつなぎ部分の視認性を向上することができる。
【0005】
図16は、従来の表示画像をつなげることにより、つなぎ部の視認性を向上した特開平8−54593号公報に記載されている画像表示装置を示す図である。図16は、4面マルチプロジェクタを示し、1はスクリーン、1a,1b,1c,1dは小画面、31は光源、32はリフレクタ、33は光学系である。
図16において、スクリーン1は2×2の小画面1a(左上)、1b(右上)、1c(左下)、1d(右下)に分割し、スクリーン1上に各小画面1a〜1dを投射してつなぐことにより1つの画面を拡大して投射している。このプロジェクタは1つの光源31と、リフレクタ32と投射光学系33により構成されている。各小画面に投射する4つの投射光学系33を近接して配置していることにより、小画面1a〜1d間のつなぎ部分での色温度の差や色再現性の差、輝度の差を低減することができ、また輝度分布が全画面中心1oから外側に向かってなだらかな輝度分布となっており、小画面1a〜1dの境界が暗くなることを防止して高画質化を実現している。
【0006】
しかしながら、このような画像表示装置では、小画面2つが隣接している部分のつなぎ部分にある表示画素が2つの液晶パネルに基いて構成されているため、この配列を完全に一致させるか、または互いの隙間の中央位置に完全に配列を一致させるかどちらかの場合においては、そのつなぎ部の画素のズレがなくなるか、逆に2倍の高解像度化されるものの、それ以外では解像度が劣化してつなぎ部の視認性が悪くなってしまう。
【0007】
この問題に対して、画像処理を施して表示画像を最適化することによりつなぎ部の視認性を向上する方法が従来より用いられている。
図17に、つなぎ部分に対して画像処理を施した特開平9−326981号公報に記載されている画像投影システムを示す。図17において、21はコントーローラ部、22は画像分割処理部、23はパラメータ記憶部、24はパラメータ算出部、25は基準画像生成部、26は画像切り替え部、27はD/A変換部、28a,28bはプロジェクタ、29デジタルカメラ、30投射像である。図17において、設定に際して画像切り替え部26を切り替えて基準画像生成部25で生成した画像を投射し、この投射された基準画像をデジタルカメラ29で撮影し、この撮影した画像をコントローラ部21のプロジェクタ配置パラメータ算出部24に入力した後、プロジェクタの配置を決定する複数のパラメータを算出し、これらのパラメータをプロジェクタ記憶部23に記憶し、必要なときに画像処理・分割部22に読み出され、画像・処理分割部22は、読み出されたパラメータを用いて、プロジェクタ28にD/A変換部27を通じて出力する画像を作成する。これにより、隣接する2つの画面が重なる部分に対して、シフト量、回転量、あおり量を補正し、2つの画面の重なりに対する視認性を向上している。
【0008】
しかしながら、このようなスクリーン面での画像の検出とこの画像検出情報に対応した表示画像の画像処理方法を用いたとしても、2種類の画面に対応した画素ないしは4種類の画面に対応した画素からなる画面のつなぎ部は、原理的につなぎ部とこの部分以外の非つなぎ部とが同じ表示画像とはならず、つなぎ部での表示画像の非連続状態が存在してしまう。これは、レンズが画素の大きさの1/2ドット程度以下としても、倍率誤差や歪曲/球面収差や位置調整不足により数分の1程度の配列の開始点ずれ、配列ピッチずれが画面全体または部分的に生じることになり、このため、映画のような動画の映像情報表示ではつなぎ部の視認性がかなり向上するものの、ドキュメントディスプレイのような高精細でコントラストの高い表示を行う画像表示装置においては、依然としてつなぎ部が目立つ。
【0009】
一方、画素数の少ない液晶パネルを用いて時分割と空間分割を組み合わせて高解像度化する別の従来の方法として、特開平4−113308号公報、特開平5−289004号公報、特開平6−324320号公報等に単一の画像表示用素子を用いて2倍の画素数を有するインタレース表示を行う画像表示装置が記載されている。また、特開平7−36504号公報には、単一の画像表示用素子を用いて4倍以上の画素数を有する表示装置が記載されている。これらが使用する電気光学効果を示す部材と複屈折結晶との組み合わせは、従来から光通信分野での光分配、光スイッチとして用いられている偏向手段として公知の技術である。
また、特開平6−324320号公報には、電気光学効果を示す部材と複屈折結晶との組み合わせ以外に、光路を変更する手段として、レンズをシフト可能な手段、バリアングルプリズム、回転ミラー、回転ガラス等が記載されており、特開平7−104278号公報にはウエッジプリズムを移動する手段が記載されている。しかしながら、これらの方法に共通の問題は、空間光変調素子の高速変調が必要なことであり、空間光変調素子の応答速度が高速となるために照明光源の発光デューティ比を90%以上と256階調以上の多階調表示をすることが困難であり、実効的な光利用効率が小さくなり、省エネとならないばかりか光源コストが増加してしまう。また、隣接する画素同士が重ならないために、特開平9−054554号公報等に示される集光画素サイズを表示画素の開口面積よりも小さく絞り込む装置が必要となり、この高精度の位置合わせも必要となり、コストが増加する。
【0010】
さらに、これらの問題に対して、複数の画像表示用素子を用いて2倍以上に大画素数化する方法としては、特開平3−150525号公報、特開平6−123868号公報に記載されたものがある。これらは、互いにずれた位置にある複数の画像表示用素子を光学的に配置し、画像表示用素子の互いの画素の隙間にもう一方の画像表示用素子の画素を配置している。
【0011】
図18、図19に、特開平6−123868号公報に記載の、互いの画素間に他の画素を設けた画像表示装置の例を示す。図18は、光シフト素子を設けて見かけ上の画素数を2倍にする画像表示装置であり、11,12は光源、21,22、31,32はそれぞれ赤外線、紫外線カットフィルタ、41,42は集光レンズ、51,52はライトバルブ、81,82は光学シフト素子、61、62は投射レンズ、7はスクリーンである。
図19は、見かけ上の画素数を4倍にする画像表示装置で画像を重ね合わせる機能を説明する図であり、スクリーン上において、画像A〜Dの4つの種類の画素が重なり画像Eとなる。
【0012】
図18において、光学シフト素子81,82により、スクリーン7上のライトバルブに対応した画素は、その位置を画素のピッチより小さい範囲で微少に移動することができ、これにより2つの異なるライトバルブの画素の配列を互いの画素間の中央に位置するように調整することにより、見かけ上の画素数を2倍として、さらに解像度を特定の方向に対して2倍とすることができる。これは、4倍の画素数にする場合も同様であり、図19に示すように最適な位置に調整することにより、解像度をどの方向に対しても2倍とすることができる。
【0013】
しかしながら、このように光学シフト素子等を用いて、位置合わせを1画素のピッチ以下のレベルで精密に行う必要があり、組み付け調整が非常に困難でありコストが増加すると同時に、振動等に対する信頼性および長期信頼性が低くなり、オフィスにおける高精細のディスプレイには向いていない。さらには、異なるライトバルブ同士の位置合わせを正確に行う必要があることから、組み付け調整が困難でコストが増加し、振動等に対する信頼性および長期信頼性が低くなる。
【0014】
しかしながら、これらは複数の画素間の位置合わせが困難であり、また画像表示用素子を複数枚使用することからコストアップの原因になったり、大きな投射レンズが必要となったりしていた。さらに、異なるライトバルブの像同士を精密に位置合わせすることから、歪みや球面収差の小さく、かつそのばらつきが非常に小さいレンズが必要であり、レンズのコストが増加してしまう。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来技術の問題に鑑みてなされたもので、複数の空間光変調素子と、この複数の空間光変調素子に対してそれぞれの像を投影するレンズと、複数の空間光変調素子の像が投影される連続したスクリーンとを有する画像表示装置で、この空間光変調素子の光変調により空間光変調素子の画素に対応して表示画素をスクリーン上に形成することにより画像表示を行う手段を有し、スクリーン全面においてこれらの複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子に対応した表示画像領域がスクリーン上で重なる手段を有する画像表示装置において、安価で信頼性に優れた高解像度の表示を行うことができる画像表示装置を提供することを目的とする。
【0016】
より具体的には、第1の本発明は、前記のスクリーン全面において複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子に対応した表示画像領域がスクリーン上で重なる手段を有する画像表示装置において、空間光変調素子の組み付け時の角度調整を容易にし、画像表示装置に対する外部の衝撃や温度変化による空間光変調素子の角度ずれの影響を低減し、安価で信頼性のすぐれた高解像度の表示を行うことができる画像表示装置を提供することを目的とする。
【0017】
第2の本発明は、前記のスクリーン全面において複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子に対応した表示画像領域がスクリーン上で重なる手段を有する画像表示装置において、空間光変調素子の組み付け時の相対位置調整を容易にし、また画像表示装置に対する外部の衝撃や温度変化による空間光変調素子の相対位置ずれの影響を低減し、安価で信頼性のすぐれた高解像度の表示を行うことができる画像表示装置を提供することを目的とする。
【0018】
第3の本発明は、前記のスクリーン全面において複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子に対応した表示画像領域がスクリーン上で重なる手段を有する画像表示装置において、投射レンズの歪曲収差低減の負荷を低減し、安価で信頼性のすぐれた高解像度の表示を行うことができる画像表示装置を提供することを目的とする。
【0019】
第4の本発明は、前記のスクリーン全面において複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子に対応した表示画像領域がスクリーン上で重なる手段を有する画像表示装置において、投射レンズの球面収差の負荷を低減し、また空間光変調素子の組み付け時の相対位置調整を容易にし、安価で信頼性のすぐれた高解像度の表示を行うことができる画像表示装置を提供することを目的とする。
【0020】
第5の本発明は、前記スクリーンの全面において複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子に対応した表示画像領域がスクリーン上で重なる手段を有する画像表示装置において、投射レンズの諸収差の負荷やスクリーンのフレネルレンズの諸収差の負荷を低減し、安価で信頼性のすぐれた高解像度の表示を行うことができる画像表示装置を提供することを目的とする。
【0021】
第6の本発明は、前記スクリーンの全面において複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子に対応した表示画像領域がスクリーン上で重なる手段を有する画像表示装置において、空間光変調素子の組み付け時の工程を容易にし、安価で信頼性のすぐれた高解像度の表示を行うことができる画像表示装置を提供することを目的とする。
【0022】
第7の本発明は、前記スクリーンの全面において複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子に対応した表示画像領域がスクリーン上で重なる手段を有する画像表示装置において、空間光変調素子の組み付け時の工程を容易にし、画像表示装置に対する外部の衝撃や温度変化による空間光変調素子の位置ずれの影響を低減し、安価で信頼性のすぐれた高解像度の表示を行うことができる画像表示装置を提供することを目的とする。
【0023】
第8の本発明は、前記スクリーンの全面において複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子に対応した表示画像領域がスクリーン上で重なる手段を有する画像表示装置において、動画像データからなる画像オリジナルデータを表示する場合に、空間光変調素子の組み付け時の工程を容易にし、画像表示装置に対する外部の衝撃や温度変化による空間光変調素子の位置ずれの影響を低減し、安価で信頼性のすぐれた高解像度の表示を行うことができる画像表示装置を提供することを目的とする。
【0024】
第9の本発明は、前記スクリーンの全面において複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子に対応した表示画像領域がスクリーン上で重なる手段を有する画像表示装置において、動画像データからなる画像オリジナルデータを表示する場合に、空間光変調素子の組み付け時の工程を容易にし、画像表示装置に対する外部の衝撃や温度変化による空間光変調素子の位置ずれの影響を低減し、安価で信頼性のすぐれたより高解像度の表示を行うことができる画像表示装置を提供することを目的とする。
【0025】
第10の本発明は、前記スクリーンの全面において複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子に対応した表示画像領域がスクリーン上で重なる手段を有する画像表示装置において、投射レンズの諸収差の負荷を低減し、また空間光変調素子の組み付け時の相対位置調整を容易にし、より安価で信頼性のすぐれた高解像度の表示を行うことができる画像表示装置を提供することを目的とする。
【0026】
第11の本発明は、前記スクリーンの全面において複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子に対応した表示画像領域がスクリーン上で重なる手段を有する画像表示装置において、小型で安価で信頼性のすぐれたより高解像度の表示を行うことができる画像表示装置を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決しようとするものであり、空間変調素子を複数個用いてスクリーン全面において少なくとも3つ以上の空間変調素子に対応した画素どうしを重ねるスーパーインポーズを行うと同時に、その画素同士の配列の仕方を従来の等間隔に互いの隙間に配するのではなく、配列方向や配列ピッチや画素の大きさ等の因子を少なくとも3つ以上の空間変調素子に対応した画素同士で異なるようにパッチワーク的に重ねることにより、スクリーン上で重ねれられた複数の画素のランダム配列、ランダム画素サイズおよびランダム画素形状を生じせしめることにより達成される。
【0029】
本発明の第1の技術手段は、複数の空間光変調素子と、該複数の空間光変調素子の光変調により該複数の空間光変調素子の画素に対応して画像を形成する手段と、前記複数の空間光変調素子に対応するそれぞれの画像を投影するレンズと、前記複数の空間光変調素子の像が投影される連続したスクリーンとからなり、該スクリーン全面において前記複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子に対応する表示画像領域が重なる画像表示装置において、前記表示画像領域が前記スクリーン上で重なる前記複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子間で、該空間光変調素子により形成されたスクリーン上の画素同士の前記空間光変調素子に対応する隣接画素間の画素配列距離が2つ以上であることを特徴とする。
【0030】
本発明の第2の技術手段は、複数の空間光変調素子と、該複数の空間光変調素子の光変調により該複数の空間光変調素子の画素に対応して画像を形成する手段と、前記複数の空間光変調素子に対応するそれぞれの画像を投影するレンズと、前記複数の空間光変調素子の像が投影される連続したスクリーンとからなり、該スクリーン全面において前記複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子に対応する表示画像領域が重なる画像表示装置において、前記表示画像領域が前記スクリーン上で重なる前記複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子により形成された前記スクリーン上の画素の配列ピッチが2つ以上であることを特徴とする。
【0031】
本発明の第3の技術手段は、複数の空間光変調素子と、該複数の空間光変調素子の光変調により該複数の空間光変調素子の画素に対応して画像を形成する手段と、前記複数の空間光変調素子に対応するそれぞれの画像を投影するレンズと、前記複数の空間光変調素子の像が投影される連続したスクリーンとからなり、該スクリーン全面において前記複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子に対応する表示画像領域が重なる画像表示装置において、前記表示画像領域が前記スクリーン上で重なる前記複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子間で、該空間光変調素子により形成されたスクリーン上の画素の画素サイズが2つ以上であることを特徴とする。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図14に示す実施例に基づいて説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1による高解像度の画像表示装置の概要図である。
図1において、1aは水平方向に配置したプロジェクタ光学エンジン部であり、1bは水平方向に対して進行方向を向いて時計廻りに30度回転させて配置(以下、符号をこの方向を正に統一)したプロジェクタ光学エンジン部であり、1cは水平方向に対して進行方向を向いて反時計回りに30度回転させて配置したプロジェクタ光学エンジン部であり2a,2b,2cはそれぞれプロジェクタ光学エンジン部1a,1b,1cに対応したスクリーン上の画像表示領域であり、3は2a,2b,2cの3つの画像表示領域の共通部分の一部となるスクリーン上で重なった高解像度用画像表示領域であり、4はプロジェクタ光学エンジン部1a,1b,1cの光軸を結んだ光軸の配置関係を示す正3角形であり、5はこの配列関係を示す3角形の重心である。
【0040】
図1において、プロジェクタ光学エンジン部1a,1b,1cは、ぞれぞれ、光源、ライトバルブ、投射レンズからなる光学部分とこれらを支持および調整する機械部分とライトバルブに信号を伝達する電気部分からなる。このとき、プロジェクタ光学エンジン部1a,1b,1cは、互いに異なる角度で配置されているため、これより投射されたスクリーン上の画素も互いに異なる角度で配列されている。スクリーンは物理的には分割スクリーンであっても機能的に1つのスクリーンであればかまわない。
【0041】
図2は、本発明の実施例1による高解像度の画像表示装置の異なる構成を示す概要図である。
図2において、6a,6b,6c,6dはそれぞれ画素の配列方向の異なるプロジェクタ光学エンジン部を4つ有するプロジェクタユニットであり、7は6a,6b,6c,6dに含まれる16個のプロジェクタ光学エンジン部に対応したスクリーン上の16の画像表示領域であり、8は前記16の画像表示領域の一部となるスクリーン上で重なった高解像度用画像表示領域である。
【0042】
図2において、プロジェクタユニット6a,6b,6c,6d同士、およびプロジェクタユニット6a,6b,6c,6dに包含されるプロジェクタ光学エンジン部同士の角度は、−3度〜+3度の範囲で分布しながら配置されており、さらにスクリーンのほぼ全面において個々のプロジェクタ光学エンジン部に対応した多数の画像表示領域が重なっており、この重なった領域を有する画像表示領域のの周辺部分を除いた部分が高解像度画像表示領域8となっている。
また、同じプロジェクタユニット6a,6b,6c,6dの4つのプロジェクタ光学エンジン部がほぼ重なっているが、異なるプロジェクタユニットのプロジェクタ光学エンジン部同士においても重なっている部分が存在する。このとき、16つのプロジェクタ光学エンジン部は、互いに異なる角度となるプロジェクタ光学エンジン部が存在するように配置されているため、これより投射されたスクリーン上の画素も互いに異なる角度で配列されている個々のプロジェクタ光学エンジン部に対応した画像表示領域が存在する。
このように、複数のプロジェクタ光学エンジン部による画像領域がパッチワーク的にスーパーインポーズさている。
【0043】
このため、図2において、1つのプロジェクタ光学エンジン部の画素の隙間に他のプロジェクタ光学エンジン部の画素が存在し、かつこの個々のプロジェクタ光学エンジン部画素の配列に対応した2次元的空間周波数が異なるプロジェクタ光学エンジン部の組み合わせが存在する。このため、プロジェクタ光学エンジン部の配列となる相対位置を光軸調整、角度調整、投射レンズの収差調整、ライトバルブ組み付け調整等により厳密に1/4画素ないしは1/2画素という厳しい基準で互いの位置に対して調整する必要がなくとも、複数のプロジェクタ光学エンジン部による画素の配列が適切にランダム的に配列されることにより高解像度の画像を得ることができる。
【0044】
図3は、本発明の実施例1による高解像度の画像表示装置のさらに異なる構成を示す概要図である。
図3において、10はそれぞれ画素の配列方向の異なるプロジェクタ光学エンジン部を9つ有するプロジェクタユニットであり11は9つのプロジェクタ光学エンジン部に対応したスクリーン上の9つの画像表示領域であり、12は前記9つの画像表示領域の一部となるスクリーン上で重なった高解像度用画像表示領域である。
【0045】
図3において、プロジェクタユニット内に包含されるプロジェクタ光学エンジン部同士の角度は、−3度〜+3度の範囲で分布しながら配置されており、さらにスクリーンのほぼ全面において個々のプロジェクタ光学エンジン部に対応した多数の画像表示領域が重なっており、この重なった領域有する画像表示領域の周辺部分を除いた部分が高解像度画像表示領域となっている。このとき、9つのプロジェクタ光学エンジン部は、互いに異なる角度となるプロジェクタ光学エンジン部が存在するように配置されているため、これより投射されたスクリーン上の画素も互いに異なる角度で配列されている個々のプロジェクタ光学エンジン部に対応した画像表示領域が存在する。
【0046】
このため、図3において、1つのプロジェクタ光学エンジン部の画素の隙間に他のプロジェクタ光学エンジン部の画素が存在し、かつこの個々のプロジェクタ光学エンジン部画素の配列に対応した2次元的空間周波数が異なるプロジェクタ光学エンジン部の組み合わせが存在する。このため、プロジェクタ光学エンジン部の配列となる相対位置を光軸調整、角度調整、投射レンズの収差調整、ライトバルブ組み付け調整等により厳密に1/4画素ないしは1/2画素という厳しい基準で互いの位置に対して調整する必要がなくとも、複数のプロジェクタ光学エンジン部による画素の配列が適切にランダム的に配列されることにより高解像度の画像を得ることができる。
【0047】
図4は、本発明の実施例1による高解像度の画像表示装置の動作を示す概要図である。
図4において、図4(A)は1つのプロジェクタ光学エンジン部1aによる画素の配列で、13aはその画素であり、図4(B)は他の1つのプロジェクタ光学エンジン部1bの画素の配列で、13bはその画素であり、さらに図4(C)は他の1つのプロジェクタ光学エンジン部1cの画素の配列で、13cはその画素である。図4(D)は図4(A)〜図4(C)で示した3つのプロジェクタ光学エンジン部の画素13a〜13cが重なった状態の1つであり、その画素14aはその集合であり、(E)は図4(A)〜図4(C)で示した3つのプロジェクタ光学エンジン部の画素13a〜13cが重なった他の状態の1つであり、その画素14bはその集合である。
【0048】
図4において、図4(A)〜図4(C)の画素13a〜13cは、方形を基として規則正しく配列しているが、図4(A)はその配列の長手方向が水平であり、図4(B)はその配列の長手方向が水平から時計廻りに−30度回転しており、図4(C)はその配列の長手方向が水平から時計廻りに+30度回転しており、画素14aと14bとの違いは、画素13cに対応する画素が、画素14aの場合と比較して画素14bの場合には基の画素13aの基準となる水平方向の配列最小ピッチの1/4だけ左にシフトしているだけである。このとき、図4(C)と図4(D)を比較してわかるように、その配列状態のランダムの程度には見た目にほとんど違いが生じない。これは、配列最小ピッチの1/2、3/4だけ左にシフトした場合も同様である。つまり、水平方向の位置調整を精度良く行わなくても、ランダム配列されるように重ねられた画素により簡単に高解像度化を実現できるようになる。
【0049】
この位置調整を精度良く行わなくてもよいのは、水平方向の位置調整に限定されるものではなく、2次元方向であればどの方向でも効果的である。また、直線方向の高精度が不要となるだけでなく、プロジェクタ光学エンジン部の光軸に対する回転方向に対する高精度も不要となる。もし、異なるプロジェクタ光学エンジン部の画素同士で生じる画素の完全な重畳状態が生じてても、この場合には位置調整を高精度にするのではなく、適当に位置をずらしてこの完全な重畳状態を解除するだけでよい。
【0050】
この2つ以上の配列方向とは、好ましくは0.05度以上の差のある角度であり、さらに好ましくは、1度以上である。単板のライトバルブによる高解像度表示として1600×1200とすると、周辺での1画素のずれに相当する回転角、約0.07度であり、汎用商品の解像度表示として800×600とすると、周辺での画素のずれに相当する回転角は、約0.14度であり、この0.05度は高解像度表示の1600×1200の場合の好ましい最低の角度に相当する。実際には、使用するライトバルブの解像度または走査線数にもよるが、周辺で少なくとも1/2画素以上の画素のずれがあることが好ましく、さらに好ましくは、画像中心と周辺との中間地点での画素ずれ量が1/2画素以上であることである。通常は、1/2画素より小さい範囲に画素ずれを提言することが視認識上好ましいとされており、従来の技術とは全く異なる範囲である。
【0051】
また、この2つ以上の配列方向の分布としては、水平方向または垂直方向を中心に分布していることも縦線および横線の解像度を大きくするために効果的である。また、同じスクリーンの領域に重なるプロジェクタ光学エンジン部の数をnとして、2次元的に均一に高解像度化をする場合には、360/(n+3)≦x≦360/(n−3)なる角度xの角度の範囲内で離散的均等的な分布に近い配列をしていることが好ましい。
x<360/(n+3)であるか、または360/(n+3)<xであるときには、特定の方向に強く高解像度化する場合がある。もちろん、分割する際の角度の分布状態が大きい方向に対応して特定の方向の解像度が確率的に増加することを利用して、xのx<360/(n+3)であるか、または360/(n+3)<xである値とすることにより、特定の方向の解像度を選択的に大きくすることもできる。
【0052】
また、同じスクリーンの領域に重なるプロジェクタ光学エンジン部の数nとしては、好ましくは4以上であり、さらに好ましくは9以上、特に好ましくは16以上である。これは、4以上であれば、確率的に水平方向、および垂直方向とも1.5倍以上の解像度の増加を実現できる。しかしながら、4つ程度では、場合により偶然に、異なるプロジェクタ光学エンジン部の画素同士で生じる画素の完全な重畳状態が生じる場合もあり、完全な位置調整なしを実現するには、必要とする解像度にもよるが9以上であれば重なる領域のほぼ全域に対して2倍程度の解像度増加を実現できる。さらに、10〜16であれば、完全な位置調整なしに2倍以上の解像度増加を実現でき、通常の高解像度のライトバルブである1600×1200の4倍の3200×2400画素以上を実現できるため、A3程度の大きさの21インチにおいても200dpiを実現できるため、n=16は必要上十分な数である。
【0053】
画素サイズとしては、同じスクリーンの領域に重なるプロジェクタの数をnとし、基準となる水平方向の配列最小ピッチをpとしたときに、画素サイズgは、好ましくは、p/((ルートn)×4)≦g≦p/((ルートn)/4)であることが好ましい。この範囲外であると、画素が大きいときには高解像度化の効果が低減したり、画素が小さいときにはランダム配列による高精度な位置調整が不要となる効果が低減したりする。
【0054】
図15は、比較例として、従来の画像表示装置の動作の一例を示す概要図である。
図15において、図15(A)は1つのプロジェクタ光学エンジン部の画素の配列で、15aはその画素であり、図15(B)は他の1つのプロジェクタ光学エンジン部の画素の配列で、15bはその画素であり、図15(C)はさらに他の1つのプロジェクタ光学エンジン部の画素の配列で、15cはその画素である。図15(D)は図15(A)〜図15(C)で示した3つのプロジェクタ光学エンジン部の画素15a〜15cが重なった状態の1つであり、その画素16aはその集合であり、図15(E)は図15(A)〜図15(C)で示した3つのプロジェクタ光学エンジン部の画素15a〜15cが重なった他の状態の1つであり、その画素16bはその集合である。
【0055】
図15において、図15(A)〜図15(C)の画素15a〜15cは、方形を基として規則正しく配列しているが、その配列の長手方向が水平であり、画素16aと16bとの違いは、画素15cに対応する画素が、画素16aの場合と比較して、画素16bの場合には基の画素15aの基準となる水平方向の配列最小ピッチの1/4だけ左にシフトしているだけである。このとき、図15(C)と図15(D)を比較してわかるように、水平で隣接する画素15bと15cがちょうど等間隔の位置にある画素16aのときには、高解像度化の表示が行われていることがわかるが、画素がわずかにずれた画素16bのときには、画素16aでは解像度が高かった水平方向に隙間が目立ち、水平方向の解像度がほぼ15a〜15cとかわらない状態が視認される。これらは、15a〜15cのどの2次元的空間周波数がほぼ同様または同じであることに基づいて生じる。これにより、もとの画素のピッチの1/4に相当する位置ずれが解像度に大きく影響して、解像度を劣化させることがわかる。このため、高精度の位置調整、高強度高信頼性の支持部材、対衝撃性のある構造等が必要である。
【0056】
(実施例2)
図5は、本発明の実施例2による高解像度の画像表示装置の構成を示す概要図である。なお、実施例2による画像表示装置の説明において、実施例1の画像表示装置の構成要素と同一の構成要素については、実施例1の説明で使用した用語及び符号と同一の用語及び符号を用いて説明する。
図5において、1aは水平方向に配置したプロジェクタ光学エンジン部、1bは水平方向に対して進行方向を向いて時計廻りに30度回転させて配置(以下、符号をこの方向を正に統一)したプロジェクタ光学エンジン部、1bは水平方向に対して進行方向を向いて反時計回りに30度回転させて配置したプロジェクタ光学エンジン部であり、2a,2b,2cはそれぞれプロジェクタ光学エンジン部1a,1b,1cに対応したスクリーン上の画像表示領域である。3は3つの画像表示領域2a,2b,2cの共通部分の一部となるスクリーン上で重なった高解像度用画像表示領域、17はプロジェクタ光学エンジン部1a,1b,1cの光軸を結んだ光軸の配置関係を示す3角形であり、5はこの配列関係を示す3角形の重心である。
【0057】
図5において、プロジェクタ光学エンジン部1a,1b,1cは、ぞれぞれ、光源、ライトバルブ、投射レンズからなる光学部分と、これらを支持および調整する機械部分と、ライトバルブに信号を伝達する電気部分からなる。ここで、プロジェクタ光学エンジン部1a,1b,1cは、互いに異なる角度で配置されているため、これより投射されたスクリーン上の画素も互いに異なる角度で配列されている。
【0058】
このとき、プロジェクタ光学エンジン部1a,1b,1cの光軸を結んだ光軸の配置関係を示す3角形17の形状が正3角形以外の形状とすることにより、プロジェクタ光学エンジン部に対応した隣接した画素間の画素配列距離が2つ以上とすることができる。図5の画像表示装置においては、3つのプロジェクタ光学エンジン部1a,1b,1cの光軸の配置関係が2等辺3角形であるため、ちょうど2つの異なる値が存在する。このため、異なる角度が小さい場合においても、高解像度の画面中心付近での良好なランダム的な画素の配列が確保され、プロジェクタ光学エンジン部の配置がどのような状態であっても、高精度な角度調整のいらない高解像度の画像表示装置を実現できる。
また、高解像度の画面中心付近で画素の1/4以上の範囲の異なる距離を有する画素間隔であることが好ましい。また、光軸自体が画素の1/2以上の範囲で異なることが好ましく、さらには光軸自体が画素の1倍以上の範囲で異なることが好ましい。どちらも、上記の範囲以下では、プロジェクタ光学エンジン部がほぼ水平の場合には、高解像度の画面中心付近で解像度の低減が大きく生じる。
【0059】
(実施例3)
図6は、本発明の実施例3による高解像度の画像表示装置の動作を示す概要図である。
図6において、図6(A)は1つのプロジェクタ光学エンジン部の画素の配列で、18aはその画素であり、図6(B)は他の1つのプロジェクタ光学エンジン部の画素の配列で、18bはその画素であり、図6(C)はさらに他の1つのプロジェクタ光学エンジン部の画素の配列で、18cはその画素である。図6(D)は図6(A)〜(C)で示した3つのプロジェクタ光学エンジン部の画素18a〜18cが重なった状態の1つであり、その画素19aはその集合であり、図6(E)は図6(A)〜(C)で示した3つのプロジェクタ光学エンジン部の画素18a〜18cが重なった他の状態の1つであり、その画素19bはその集合である。
【0060】
図6において、図6(A)〜図6(C)の画素18a〜18cは、長い方形を基として規則正しく配列しているが、図6(A)はその配列が画素サイズの4倍のピッチ、図6(B)はその配列が画素サイズの5倍のピッチ、図6(C)はその配列が画素サイズの6倍のピッチであり、いずれもその配列の長手方向が水平であり、画素19aと19bとの違いは、画素18cに対応する画素が、画素19aの場合と比較して画素19bの場合には基の画素19aの基準となる水平方向の配列最小ピッチの1/4だけ左にシフトしているだけである。このとき、図6(C)と図6(D)を比較してわかるように、その配列状態のランダムの程度には見た目にほとんど違いが生じない。これは、配列最小ピッチの1/2、3/4だけ左にシフトした場合も同様である。つまり、水平方向の位置調整を精度良く行わなくても、ランダム配列されるように重ねられた画素により簡単に高解像度化を実現できるようになる。また、プロジェクタ光学エンジン部の角度の回転に対しても同様にランダム配列が保持されて簡単に高解像度化を実現できる。また、この配列ピッチは、好ましくは、一桁どうしの整数比で示した時に、その±20%程度で整数に丸めたとしても互いに素である関係の組を少なくとも1つは有する配列ピッチであることが好ましい。
【0061】
(実施例4)
図7は、本発明の実施例4による高解像度の画像表示装置の動作を示す概要図である。
図7において、図7(A)は1つのプロジェクタ光学エンジン部の画素の配列で、20aはその画素であり、図7(B)は他の1つのプロジェクタ光学エンジン部の画素の配列で、20bはその画素であり、図7(C)はさらに他の1つのプロジェクタ光学エンジン部の画素の配列で、20cはその画素である。図7(D)は図7(A)〜図7(C)で示した3つのプロジェクタ光学エンジン部の画素20a〜20cが重なった状態の1つであり、その画素21aはその集合であり、図7(E)は図7(A)〜図7(C)で示した3つのプロジェクタ光学エンジン部の画素20a〜20cが重なった他の状態の1つであり、その画素21bはその集合である。
【0062】
図7において、図7(A)〜図7(C)の画素20a〜20cは、方形を基として規則正しく配列しているが、図7(A)はその配列が画素サイズの4倍のピッチ、図7(B)はその配列が画素サイズの4倍のピッチ、(c)はその配列が画素サイズの8/3倍のピッチであり、いずれもその配列の長手方向が水平である。
画素21aと21bとの違いは、画素20cに対応する画素が、画素21aの場合と比較して画素21bの場合には基の画素20aの基準となる水平方向の配列最小ピッチの1/4だけ左にシフトしているだけである。このとき、図7(C)と図7(D)を比較してわかるように、その配列状態のランダムの程度には見た目にほとんど違いが生じない。これは、配列最小ピッチの1/2、3/4だけ左にシフトした場合も同様である。つまり、水平方向の位置調整を精度良く行わなくても、ランダム配列されるように重ねられた画素により簡単に高解像度化を実現できるようになる。
また、プロジェクタ光学エンジン部の角度の回転に対しても同様にランダム配列が保持されて簡単に高解像度化を実現できる。画素サイズとしては、最小の画素サイズに対して最大の画素サイズが1.2倍以上の画素サイズでかつ2倍以下の画素サイズを有する組を少なくとも1つは有することが好ましい。
【0063】
(実施例5)
図8は、本発明の実施例5による高解像度の画像表示装置の動作を示す概要図である。
図8において、図8(A)は1つのプロジェクタ光学エンジン部の画素の配列で、22aはその画素であり、図8(B)は他の1つのプロジェクタ光学エンジン部の画素の配列で、22bはその画素であり、図8(C)はさらに他の1つのプロジェクタ光学エンジン部の画素の配列で、22cはその画素である。図8(D)は図8(A)〜図8(C)で示した3つのプロジェクタ光学エンジン部の画素22a〜22cが重なった状態の1つであり、その画素23aはその集合、図8(D)は図8(A)〜図8(C)で示した3つのプロジェクタ光学エンジン部の画素22a〜22cが重なった他の状態の1つであり、その画素21bはその集合である。
【0064】
図8において、図8(A)〜図8(C)の画素22a〜22cは、方形を基として変則的に配列しているが、図8(A)はその配列が糸巻き型の形状であり、図8(B)はその配列の方形を基として正しく配列しており、図8(C)はその配列が糸巻き型の形状であり、いずれもその配列の長手方向が水平である。
画素23aと23bとの違いは、画素22cに対応する画素が、画素23aの場合と比較して画素23bの場合には基の画素22aの基準となる水平方向の配列最小ピッチの1/4だけ左にシフトしているだけである。このとき、図8(C)と図8(D)を比較してわかるように、その配列状態のランダムの程度には見た目にほとんど違いが生じない。これは、配列最小ピッチの1/2、3/4だけ左にシフトした場合も同様である。つまり、水平方向の位置調整を精度良く行わなくても、ランダム配列されるように重ねられた画素により簡単に高解像度化を実現できるようになる。
また、プロジェクタ光学エンジン部の角度の回転に対しても同様にランダム配列が保持されて簡単に高解像度化を実現できる。このような中央部と周辺部とでの画素の配列の違いは、画素の1/2以上の範囲で異なることが好ましく、さらには光軸自体が画素の1倍以上の範囲で異なることが好ましい。
また、図8に示す画素の位置の違いに限定されるものではなく、画素の配列方向、配列ピッチ、画素サイズ等が異なることによっても同様の効果を実現できる。ただし、中心部は従来と同様であるために、中心部の画素の配列方向、配列ピッチ、画素サイズ等のどれかに対して、あらかじめ周辺部に対して1/4程度または1/2画素以上の効果でよいので、異なる2つの値を有する配列としておくことが好ましい。
【0065】
(実施例6)
図9は、本発明の実施例6による高解像度の画像表示装置の構成を示す概要図である。
図9において、10はそれぞれ画素の配列方向の異なるプロジェクタ光学エンジン部を9つ有するプロジェクタユニット、11は9つのプロジェクタ光学エンジン部に対応したスクリーン上の9つの画像表示領域、12は前記9つの画像表示領域の一部となるスクリーン上で重なった高解像度用画像表示領域、24は画素位置データ記憶手段、27はオリジナル画像データであり、光学部分の基本的な構成と動作は図3の場合の実施例1の場合とほぼ同様である。
【0066】
図9において、プロジェクタユニットの組立製造時に9つのプロジェクタ光学エンジン部に対応したスクリーン上の画素配列位置を画素位置データ記憶手段24に記憶せしめる。9つのプロジェクタ光学エンジン部の画像表示領域を重ねた高解像度の画像表示を行う際に、この画素位置データに従って、個々のプロジェクタ光学エンジン部は元のオリジナルの画像データ27を画像処理により9つのプロジェクタ光学エンジン部に対応して9つのブロックに分割選択し、この9つのプロジェクタ光学エンジン部により高解像度の画像表示を行う。
【0067】
これにより、画素の位置が高精度に方形の格子を基本とせずに配列され、つまりはランダム的な配列でかつ多重に重ねられてスーパーポーズされている場合においても、その画素の位置に最適な画像データを出力することができ、これにより高解像度の表示を実現できる。また、画素位置データは、すべての画素位置データを記憶していてもよいが、これに限定されるものではなく、代表的な複数の画素位置データや画素位置データに変換可能なパラメータデータ等の2次的データを記憶して、この2次的データよりすべてのまたは一部の画素位置データを計算により求めてもよい。この画素位置データは、単に特定の画素の座標のみならず、画素形状、画素サイズ、画素のガンマ、画素の最大明るさ、画素の色情報等を画素に付随した情報を同時に記憶するとより効果的である。
【0068】
(実施例7)
図10は、本発明の実施例7による高解像度の画像表示装置の構成を示す概要図である。
図10において、10はそれぞれ画素の配列方向の異なるプロジェクタ光学エンジン部を9つ有するプロジェクタユニット、11は9つのプロジェクタ光学エンジン部に対応したスクリーン上の9つの画像表示領域、12は前記9つの画像表示領域の一部となるスクリーン上で重なった高解像度用画像表示領域、24は画素位置データ記憶手段、25は画素位置データ取得手段、27はオリジナル画像データである。
実施例7による画像表示装置の光学部分の基本的な構成と動作は図3の場合の本発明の実施例1の場合とほぼ同様である。
【0069】
図10において、プロジェクタユニットの組立製造時に9つのプロジェクタ光学エンジン部に対応したスクリーン上の画素配列位置を画素位置データ取得手段25が定期的に、または非定期的に取得する。この画素位置データ取得手段25は、この取得した画素位置データ記憶手段24に伝達し、画素位置データ記憶手段24はこの画素位置データを画素位置データ記憶手段24に記憶せしめる。9つのプロジェクタ光学エンジン部の画像表示領域を重ねた高解像度の画像表示を行う際に、この画素位置データに従って、個々のプロジェクタ光学エンジン部は元のオリジナルの画像データを画像処理により9つのプロジェクタ光学エンジン部に対応して9つのブロックに分割選択し、この9つのプロジェクタ光学エンジン部により高解像度の画像表示を行う。
【0070】
これにより、画素の位置が高精度に方形の格子を基本とせずに配列され、つまりはランダム的な配列でかつ多重に重ねられてスーパーポーズされている場合においても、その画素の位置に最適な画像データを出力することができ、これにより高解像度の表示を実現できる。さらには、画素位置データをリアルタイムまたは定期的に取得することができるので、振動や機械部品の劣化に強い信頼性の高い画像表示を行うことができるようになる。
【0071】
(実施例8)
図11は、本発明の実施例8による高解像度の画像表示装置の構成を示す概要図である。
図11において、10はそれぞれ画素の配列方向の異なるプロジェクタ光学エンジン部を9つ有するプロジェクタユニット、11は9つのプロジェクタ光学エンジン部に対応したスクリーン上の9つの画像表示領域、12は前記9つの画像表示領域の一部となるスクリーン上で重なった高解像度用画像表示領域、24は画素位置データ記憶手段、25は画素位置データ取得手段、26は表示画像データ制御手段、27はオリジナル画像データである。
実施例8による画像表示装置の光学部分の基本的な構成と動作は図3の場合の本発明の実施例1の場合とほぼ同様である。
【0072】
図11において、プロジェクタユニットの組立製造時に9つのプロジェクタ光学エンジン部に対応したスクリーン上の画素配列位置を画素位置データ取得手段25が定期的に、または非定期的に取得する。この画素位置データ取得手段25は、この取得した画素位置データは画素位置データ記憶手段24に伝達され、画素位置データを画素位置データ記憶手段24に記憶せしめる。この画素位置データは画素位置記憶手段24より表示画像データ手段26に伝達される。同時に、この表示画像データ手段26には、オリジナル画像データ27が入力され、この2つの情報を基本として画像データに対して画像処理を行い、さらには9つのプロジェクタ光学エンジン部に対応して個別画像データを分配出力し、9つのプロジェクタ光学エンジン部はこの分配された個別画像データを受け取って個々に画像データを出力することにより高解像度の画像表示を行う。
【0073】
これにより、画素の位置が高精度に方形の格子を基本とせずに配列され、つまりはランダム的な配列でかつ多重に重ねられてスーパーポーズされている場合においても、その画素の位置に最適な画像データを出力することができ、これにより高解像度の表示を実現できる。
さらには、一括した画像処理手段を行うことにより、ノイズやエラーの少ない再現性の高い高解像度の画像表示を行うことができるようになる。さらに、画像データ制御手段26は、単に画素位置データとして画素の座標のみならず、単画素形状、画素サイズ、画素のガンマ、画素の最大明るさ、画素の色情報等の画素に付随したデータを用いて最適な画像データを出力することが好ましい。
【0074】
(実施例9)
図12は、本発明の実施例9による高解像度の画像表示装置の構成を示す概要図である。
図12において、10はそれぞれ画素の配列方向の異なるプロジェクタ光学エンジン部を9つ有するプロジェクタユニット、11は9つのプロジェクタ光学エンジン部に対応したスクリーン上の9つの画像表示領域、12は前記9つの画像表示領域の一部となるスクリーン上で重なった高解像度用画像表示領域、24は画素位置データ記憶手段、25は画素位置データ取得手段、26は表示画像データ制御手段、27はオリジナル画像データ、28は表示画像データ制御手段26に包含される画素補間手段である。
実施例9による画像表示装置の光学部分の基本的な構成と動作は図3の場合の本発明の実施例1の場合とほぼ同様である。
【0075】
図12において、プロジェクタユニットの組立製造時に9つのプロジェクタ光学エンジン部に対応したスクリーン上の画素配列位置を画素位置データ取得手段25が定期的に、または非定期的に取得する。この画素位置データ取得手段25は、この取得した画素位置データを画素位置データ記憶手段24に伝達し、この画素位置データを画素位置データ記憶手段24に記憶せしめる。この画素位置データは画素位置データ記憶手段24より表示画像データ制御手段26に伝達される。同時に、この表示画像データ制御手段26には、オリジナル画像データ27が入力され、この2つの情報を基本として画像データに対して画素補間手段28による画像処理を伴った画像処理を行い、さらには9つのプロジェクタ光学エンジン部に対応して個別画像データを分配出力し、9つのプロジェクタ光学エンジン部はこの分配された個別画像データを受け取って個々に画像データを出力することにより高解像度の画像表示を行う。
画素補間手段28としては、要求処理速度に応じてルックアップテーブル式または逐次計算方式等を選択することができ、高速の専用処理回路を用いることにより動画対応の画像処理が可能である。
【0076】
これにより、画素の位置が高精度に方形の格子を基本とせずに配列され、つまりはランダム的な配列でかつ多重に重ねられてスーパーポーズされている場合においても、その画素の位置に最適な画像データを出力することができ、これにより高解像度の表示を実現できる。
さらには、一括した画像処理手段を行うことによりノイズやエラーの少ない再現性の高い高解像度の画像表示を行うことができるようになる。また、元のオリジナル画像データの解像度が低いときでも、高解像度の画像表示装置としてその最適な解像度までスクリーン上の部分部分に応じた最適な画素の補間を行うことにより、動画の低解像度の画像データにおいても不自然さのない高解像度の画像表示を行うことが可能である。
【0077】
また、テキスト等のベクトル展開できるフォントを非常になめらかに画像表示することができる。これは、LCDに代表される従来のデジタル空間的変調による画像表示は、CRTに代表される従来のアナログ空間的変調による画像表示と比較して、最小単位のドットの形状がそのエッジが鮮明なことから視認性が非常に高く、それゆえ200dpiクラスという高解像度においても方形のデジタルサンプリングに依存するギザギザ間といわれたりするエッジにより曲線であるべきフォントが階段状に認識される。
しかしながら、本来のベクトル展開できるフォントやさらには多くのオリジナルの画像データは、方形の格子状の画素配列をもととしているわけではなく、他とはその中間的な画素の状態の別の画素を存在させたほうが高解像度となる。これに対して、もとの配列ピッチに対して微小な大きさの画素からの集合から画像表示を行う本発明は、画素のランダム配置とスーパーインポーズに基く補間処理を行うことにより、アナログ的空間変調的な処理を行うことができるようになり、そのエッジが非常になめらかになる。
【0078】
(実施例10)
図13は、本発明の実施例10による高解像度の画像表示装置の動作を示す概要図である。
図13において、図13(A)1つのプロジェクタ光学エンジン部の画素の配列で、29aはその画素であり、図13(B)は他の1つのプロジェクタ光学エンジン部の画素の配列で、29bはその画素であり、図13(C)はさらに他の1つのプロジェクタ光学エンジン部の画素の配列で、29cはその画素である。
図13(D)は図13(A)〜図13(C)で示した3つのプロジェクタ光学エンジン部の画素29a〜29cが重なった状態の1つで、その画素30aはその集合であり、図13(E)は図13(A)〜図13(C)で示した3つのプロジェクタ光学エンジン部の画素29a〜29cが重なった他の状態の1つで、その画素30bはその集合である。
【0079】
図13において、図13(A)〜図13(C)の画素29a〜29cは、方形を基として変則的に配列しているが、図13(A)はその配列が糸巻き型の形状であり、かつ周辺のコマや非点収差等が大きくなっており、図13(B)はその配列の方形を基として正しく配列しており、図13(C)はその配列が糸巻き型の形状である。いずれもその配列の長手方向が水平であり、画素30aと30bとの違いは、画素29cに対応する画素が29aの場合と比較して画素30bの場合には基の画素30aの基準となる水平方向の配列最小ピッチの1/4だけ左にシフトしているだけである。
【0080】
このとき、図13(C)と図13(D)を比較してわかるように、その配列状態のランダムの程度には見た目にほとんど違いが生じない。これは、配列最小ピッチの1/2、3/4だけ左にシフトした場合も同様である。つまり、水平方向の位置調整を精度良く行なわず、かつ投射レンズを低コストの色消しレンズで作成しても、ランダム配列されるように重ねられた画素により簡単に高解像度化が実現できるようになる。
また、プロジェクタ光学エンジン部の角度の回転に対しても同様にランダム配列が保持されて簡単に高解像度化を実現できる。
【0081】
このように、中央部と周辺部とでの画素の配列や、画素の大きさや、画素の形状の違いは、ライトバルブの画素の配列や、画素の大きさや、画素の形状で異なるようにすることができるが、これは多種類のマスクが必要となり、ライトバルブのコストアップにつながる。
しかしながら、図13(A)および図13(B)の配列状態や画素の大きさは、図13(A)はザイデル収差を積極的に発生させることにより変化させることができる。つまり、これにより投射レンズの色収差以外の収差補正をほとんどしない投射レンズを作成することが簡単に可能になり、投射レンズのレンズ枚数が低減するばかりか必要なレンズの枚数が低減する。
【0082】
(実施例11)
図14は、本発明の実施例11による高解像度の画像表示装置の構成を示す概要図である。
図14の画像表示装置においては、同一構成の2個のライトバルブ光学エンジンが上下に対称的に配置されている。
上部のライトバルブ光学エンジンにおいて、34a、35a、36aはそれぞれR,G,B用のライトバルブ、31aは合成プリズム、32aは偏光分離プリズム、33aは分離/合成プリズム、37a、38a、39aはそれぞれR,G,B用のLED光源である。また、40aは投射レンズ、50はスクリーン、60aは画素を投射する場合の光束の範囲である。
また、下部のライトバルブ光学エンジンにおいて、31bは合成プリズム、32bは偏光分離プリズム、33bは分離/合成プリズム、34b、35b、36bはそれぞれR、G.B用のライトバルブ、37b,38b、39bはそれぞれR,G,B用のLED光源、40bは投射レンズ、60bは画素を投射する場合の光束の範囲である。
また、61はスクリーン上での上部のライトバルブによる光束と下部のライトバルブによる光束が重なる画像領域部分であり、投射レンズ距離が一定の場合においても投射レンズとスクリーンとの距離を変更することによりその重なる画像領域は簡単に制御できる。
【0083】
このとき、従来の3板式の液晶ディスプレイが画素の1/2の範囲にする調整が必要とされているが、本発明のように例えば画素の配列角度が2つ以上存在するように異なるようにすることにより、このような位置あわせをR,G,Bの3つ一組どうしの高精度の位置調整を行う必要が不要となる。
【0085】
【発明の効果】
請求項1の発明の、スクリーン全面において複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子に対応した表示画像領域がスクリーン上で重なる手段を有する画像表示装置においては、空間変調素子により形成されたスクリーン上の画素同士の空間変調素子に対応した隣接した画素間の画素配列距離が2つ以上であるので、空間光変調素子の組み付け時の相対位置調整を容易にし、また画像表示装置に対する外部の衝撃や温度変化による空間光変調素子の相対位置ずれの影響を低減し、安価で信頼性のすぐれた高解像度の表示を行うことができる。
【0086】
請求項2の発明の、スクリーン全面において複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子に対応した表示画像領域がスクリーン上で重なる手段を有する画像表示装置においては、表示画像領域がスクリーン上で重なる該複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子間において、該空間光変調素子により形成されたスクリーン上の画素の配列ピッチが2つ以上であるので、投射レンズの歪曲収差低減の負荷を低減し、安価で信頼性のすぐれた高解像度の表示を行うことができる。
【0087】
請求項3の発明の、スクリーン全面において複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子に対応した表示画像領域がスクリーン上で重なる手段を有する画像表示装置においては、空間光変調素子により形成されたスクリーン上の画素の画素サイズが2つ以上である投射レンズの球面収差の負荷を低減し、また空間光変調素子の組み付け時の相対位置調整を容易にし、安価で信頼性のすぐれた高解像度の表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1による高解像度の画像表示装置の構成を示す概要図である。
【図2】 実施例1による高解像度の画像表示装置の異なる構成を示す概要図である。
【図3】 実施例1による高解像度の画像表示装置のさらに異なる構成を示す概要図である。
【図4】 実施例1による高解像度の画像表示装置の動作を示す概要図である。
【図5】 実施例2による高解像度の画像表示装置の構成を示す概要図である。
【図6】 実施例3による高解像度の画像表示装置の動作を示す概要図である。
【図7】 実施例4による高解像度の画像表示装置の動作を示す概要図である。
【図8】 実施例5による高解像度の画像表示装置の動作を示す概要図である。
【図9】 実施例6による高解像度の画像表示装置の構成を示す概要図である。
【図10】 実施例7による高解像度の画像表示装置の構成を示すの概要図である。
【図11】 実施例8による高解像度の画像表示装置の構成を示す概要図である。
【図12】 実施例9による高解像度の画像表示装置の構成を示す概要図である。
【図13】 実施例10による高解像度の画像表示装置の動作を示す概要図である。
【図14】 実施例11による高解像度の画像表示装置の構成を示す概要図である。
【図15】 比較例として、従来の画像表示装置の動作を示す概要図である。
【図16】 従来例1の画像表示装置の概要図である。
【図17】 従来例2の画像表示装置の概要図である。
【図18】 従来例3の画像表示装置の概要図である。
【図19】 従来例3の画像表示装置において、4個の画像を重畳する原理を説明する概要図である。
【符号の説明】
1…プロジェクタ光学エンジン部、2,7,11…画像表示領域、3,8,12…高解像度用画像表示領域、4…光軸の配列を示す正三角形、5…三角形の重心、6,10…プロジェクタユニット、13,14,18,19,20,21,22,23,29,30…画素、17…三角形、24…画素位置データ記憶手段、25…画素位置データ取得手段、26…表示画像データ制御手段、27…オリジナル画像データ、28…画素補間手段。
Claims (3)
- 複数の空間光変調素子と、該複数の空間光変調素子の光変調により該複数の空間光変調素子の画素に対応して画像を形成する手段と、前記複数の空間光変調素子に対応するそれぞれの画像を投影するレンズと、前記複数の空間光変調素子の像が投影される連続したスクリーンとからなり、該スクリーン全面において前記複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子に対応する表示画像領域が重なる画像表示装置において、前記表示画像領域が前記スクリーン上で重なる前記複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子間で、該空間光変調素子により形成されたスクリーン上の画素同士の前記空間光変調素子に対応する隣接画素間の画素配列距離が2つ以上であることを特徴とする画像表示装置。
- 複数の空間光変調素子と、該複数の空間光変調素子の光変調により該複数の空間光変調素子の画素に対応して画像を形成する手段と、前記複数の空間光変調素子に対応するそれぞれの画像を投影するレンズと、前記複数の空間光変調素子の像が投影される連続したスクリーンとからなり、該スクリーン全面において前記複数の空間光変調素子間で、該空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子に対応する表示画像領域が重なる画像表示装置において、前記表示画像領域が前記スクリーン上で重なる前記複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子間で、該空間光変調素子により形成された前記スクリーン上の画素の配列ピッチが2つ以上であることを特徴とする画像表示装置。
- 複数の空間光変調素子と、該複数の空間光変調素子の光変調により該複数の空間光変調素子の画素に対応して画像を形成する手段と、前記複数の空間光変調素子に対応するそれぞれの画像を投影するレンズと、前記複数の空間光変調素子の像が投影される連続したスクリーンとからなり、該スクリーン全面において前記複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子に対応する表示画像領域が重なる画像表示装置において、前記表示画像領域が前記スクリーン上で重なる前記複数の空間光変調素子のうちの少なくとも3つ以上の空間光変調素子間で、該空間光変調素子により形成されたスクリーン上の画素の画素サイズが2つ以上であることを特徴とする画像表示装置。
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