JP4700353B2 - プローブエレメントの製造方法 - Google Patents
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Description
特許文献1には、電子デバイスの各電極に対応するプローブエレメント(コンタクトプローブ)をリソグラフィを用いて製造する方法が開示されている。特許文献1の図12〜図16には、電子デバイスの電極に接触するプランジャ部と、接触部を電子デバイスに押し当てるためのスプリング部と、スプリング部の両側に設けられたガイド部と、ばね部と外部電極とを接続するためのリード線接続部とを備えるプローブエレメントが開示されている。
本発明によると、狭い間隔で複数のプローブエレメントを配列する場合にプローブエレメントと外部電極との接続が容易になるプローブエレメントを製造することができる。
尚、請求項に記載された方法の各動作の順序は、技術上の阻害要因がない限り、記載順に限定されるものではなく、どのような順番で実行されてもよく、また同時に実行されてもよい。
1.プローブカードと検体
図1(A)は、本発明の一実施例によるプローブカードを示す図である。図1(B)は、本発明の一実施例によるプローブアッセンブリを示す図である。図2は、本発明の一実施例によるプローブアッセンブリの一部を示す拡大図である。
一組のプローブブロック73及び拡散配線部74は一つの検体6又は複数の検体群に対応する。検体6の二列に配列された電極7に対応するために、一つのプローブブロック73には二つのプローブユニット75が設けられている。一組のプローブブロック73と拡散配線板74とは、後述する位置決め部を用いて正確に位置合わせされた状態で結合され、電気的に接続されている。またプローブブロック73及び拡散配線板74は、アッセンブラ72にねじで固定されているため一つずつ交換可能である。従って、プローブアッセンブリ71の一部に不具合が発生しても、不具合が発生したプローブブロック73を交換すればよく、修理コストを低減することができる。
図4及び図5は、プローブユニット75を示す図である。図6は、プローブエレメントを示す図である。
図4から図6に示すように、プローブユニット75は、複数のプローブエレメント76が連結部82で連結され、リソグラフィにより一体に構成されている。
プローブユニット75の両側の縁部85には固定孔86が形成されている。縁部85の第二接触部79側端部には突部87が形成されている。固定孔86は、プローブユニット75をブロック108に位置合わせして固定するのに用いられる。突部87は、プローブブロック73とそのプローブブロック73に固定された拡散配線板74とをアッセンブラ72に位置合わせするのに用いられる。
この変形例では、図7に示すように、複数のプローブエレメント76が直線状に形成され互いに平行に配列されている。検体6に多くの電極7が狭い間隔で配列され、かつ検体同士の間隔が狭い場合には、プローブユニット内で複数のプローブエレメントを屈曲させるスペースを確保できない場合があるため、例えば本変形例によるプローブユニット75を用いる。第二接触部79同士の間隔が狭くても、拡散配線部74の電極と第二接触部79とを正確に位置合わせできる構成であれば、拡散配線部74によって配線間隔を拡張できる。拡散配線部74でも配線間隔を広げられない場合であっても、直線状の配線の長手方向に電極を分散させて配置することにより、その電極と外部電極との接続が容易になる。
以下、プローブユニットの製造方法を、(1)第一接触部側の製造工程、(2)第二接触部側の製造工程、(3)縁部の製造工程、(4)プローブユニット同士の分離工程の順に説明する。
図8から図23は、一つのプローブユニットの第一接触部近傍の製造工程を示す図である。
はじめに図8に示すように、基板90上に第一犠牲膜89を形成する。基板90には、製造工程中の熱、真空、薬品などの製造環境への耐性があり、平坦面を容易に得ることができ、傷つきにくく寸法安定性に優れた材料を用いる。例えばSiや、石英などのガラスや、アルミナなどのセラミックを用いる。第一犠牲膜89にはエッチングなどで完成品に対して選択的な除去が容易なCu、Snなどのスパッタ膜、蒸着膜、めっき膜などを用いる。尚、基板90にCu等の完成品に対して選択的な除去が容易な材料を用いる場合、第一犠牲膜89の機能を基板90自体で実現できるため、第一犠牲膜89を形成しなくてもよい。
次に図13に示すように、第一導体膜94とその近傍の第一犠牲膜89とが露出する開口部96を有する第二マスクとしてのレジスト膜95を第一犠牲膜89上に形成する。具体的な形成方法は、図9に示す工程に準じる。
次に図16に示すように、第一ガイド部88及び中間部81を形成する部位に開口部102を有する第三マスクとしてのレジスト膜101を形成する。レジスト膜101は、レジスト膜95よりも厚く形成される。具体的な形成方法は図9に準じる。
次に図20に示すように、連結部82を構成する絶縁膜104を基板90上全体に形成する。絶縁膜104は連結部82に対応する部分が少なくとも第三犠牲膜97の上面より高くなる厚さに形成する。絶縁膜104には、アルミナ、SiO2などのセラミックのスパッタ膜を用いる。バイアスを基板90に印加したバイアススパッタを用いて絶縁膜104を形成すると、本工程以前で基板90上に凹凸が形成されていても、凹部を絶縁膜104で埋めることができ、平坦度に優れた絶縁膜104を得ることができる。尚、絶縁膜104には樹脂を用いてもよい。例えばレジストを塗布しハードベークによって硬化させたものを用いてもよい。
次に図22に示すように、レジスト膜130を除去する。具体的な方法は図12に示す工程に準じる。
以上、プローブユニット75の第一接触部77側の製造工程を説明した。
第二接触部79、第二ばね部80及び第二ガイド部83は、図9から図18に示す第一接触部77、第一ばね部78及び第一ガイド部88の形成工程に準じて形成する。第一接触部77、第一ばね部78及び第一ガイド部88と同時に形成してもよい。
縁部85は、第一接触部77と同時にリソグラフィを用いて形成する。あるいは、第一接触部77を形成するためのリソグラフィ工程で使用された位置決めパターンを基準としてリソグラフィで形成されるレジストパターンを用いためっきにより形成する。リソグラフィを用いることで、縁部85の固定孔86及び突部87を第一接触部77及び第二接触部79に対して高い位置精度で形成することができる。
基板90上には、上述の(1)から(3)の製造工程に基いて、図26に示すように複数のプローブユニット75が同時に形成される。プローブユニット75間には犠牲膜107を形成しておき、図23に示す犠牲膜除去工程で基板90からプローブユニット75が分離するとき、プローブユニット75同士も分離するようにする。複数のプローブユニット75を一つの基板90上で同時に製造することにより、均一品質の複数のプローブユニットを一時に得られる。尚、ダイシングで切断することにより、プローブユニット75同士を分離させてもよい。
図27及び図28は、ブロックとプローブユニットとの固定方法を示す図である。
図27及び図28に示すように、ブロック108の二つの溝111にプローブユニット75をそれぞれ挿入してから、ブロック108の第一固定孔112とプローブユニット75の固定孔86とに固定ピン109を挿入すると、1つのブロック108に複数のプローブユニット75が固定される。また固定ピン109によって複数のプローブユニット75が互いに正確に位置決めされ、検体の電極に対して第一接触部77が整列する。固定ピン109をブロック108に圧入等により分解可能に係止すると、固定ピン109をブロック108から引き抜いてプローブユニット75単位での部品交換が可能になる。
図29は、プローブブロックと拡散配線部との固定方法を示す図である。
図29に示すように、ブロック108の脚部114間には拡散配線部74がねじや接着剤などで装着される。拡散配線部74がブロック108の脚部114間に装着されると、プローブユニット75の第二接触部79と拡散配線部74の第一基板123aに形成された電極46とが一対一に接触するように拡散配線部74とプローブブロック73が位置合わせされる。プローブユニット75の第二接触部79の配列間隔が第一接触部77の配列間隔に対して広いと、第一接触部77の配列間隔が狭くても、拡散配線部74の電極46と第二接触部79とを容易に位置合わせすることができる。また図30に示すように、拡散配線部74の第二基板123bには、インターポーザ5に接続されるばね電極122が埋め込まれている。このばね電極122は、第一基板123aに形成された互いに平行な連絡線55と導電部52とを介して電極46に導通し、電極46の配列方向に直交する方向では電極46よりも広い間隔で配列されている。このため、第二接触部79の配列間隔が狭くても、拡散配線部74とインターポーザ5とを容易に接続することができる。
図31は、プローブアッセンブリの配線盤への取付を説明するための図である。
図1に示すように、アッセンブラ72がインターポーザ5を介して配線盤11に固定される。図2及び図31に示すように、インターポーザ5は、拡散配線部74のばね電極122に接続される電極127を有する。配線盤11の電極とインターポーザ5の電極127とを位置合わせした状態で配線盤11にインターポーザ5を取り付けてから、インターポーザ5上にアッセンブラ72を取り付ける。尚、アッセンブラ72を配線盤11に直に取り付け、拡散配線部74のばね電極122を配線盤11の電極に直に接続してもよい。
図30は、プローブカード4の構成要素間の導通を説明するための模式図である。
図30に示すように、プローブエレメント76の第一接触部77は、第一接触部77よりも配列間隔が広い第二接触部79に導通している。第二接触部79は、拡散配線部74の電極46に接触して導通する。電極46は、電極46の配列間隔より広い間隔で配列されたばね電極122に導通している。ばね電極122は、インターポーザ5を介して、又は直に配線盤11の電極に導通する。配線盤11の電極は外部接続電極62に導通している。従って、外部接続電極62に検査信号を入力すると、その検査信号は順に配列間隔が狭まるばね電極122、電極46、第二接触部79及び第一接触部77を通じて検体6の電極7に入力される。
Claims (3)
- 一端側に凹部を有し他端が外部電極に接続される基部と、対向する前記凹部の内壁によって移動方向を案内され検体の電極に接触する接触部と、前記凹部から延び前記基部から突出する方向に前記接触部を押すばね部とを備え一体に形成されたプローブエレメントをリソグラフィを用いて製造する方法であって、
前記接触部に対応する第一開口部を有する第一マスクを基板上に形成する段階と、
前記第一開口部内に前記接触部を形成する段階と、
前記第一マスクを除去する段階と、
前記接触部と前記凹部の内壁との間隙に相当する部位に第一犠牲膜を形成するための第二開口部を有する第二マスクを前記第一マスクが除去された前記基板上に形成する段階と、
前記第二開口部内に前記第一犠牲膜を形成する段階と、
前記第二マスクを除去する段階と、
前記基部に対応する第三開口部を有し前記第二マスクより厚い第三マスクを前記第二マスクが除去された前記基板上に形成する段階と、
前記第三開口部内に前記基部を前記接触部より厚く形成する段階と、
前記基部を形成した後に前記第一犠牲膜、前記第三マスク及び前記基板を除去することにより、前記プローブエレメントを得る段階と、
を含むことを特徴とするプローブエレメントの製造方法。 - 一端側に凹部を有し他端が外部電極に接続される基部と、対向する前記凹部の内壁によって移動方向を案内され検体の電極に接触する接触部と、前記凹部から延び前記凹部から突出する方向に前記接触部を押すばね部とを備え一体に形成されたプローブエレメントをリソグラフィを用いて製造する方法であって、
前記接触部に対応する第一開口部を有する第一マスクを基板上に形成する段階と、
前記第一開口部内に第一犠牲膜を形成する段階と、
前記第一開口部内の前記第一犠牲膜上に前記接触部を形成する段階と、
前記第一マスクを除去する段階と、
前記接触部と前記凹部の内壁との間隙に相当する部位と前記接触部とを露出させる第二開口部を有する第二マスクを前記第一マスクが除去された前記基板上に形成する段階と、
前記第二開口部内に前記接触部を直に覆う第二犠牲膜を形成する段階と、
前記第二マスクを除去する段階と、
前記基部に対応する第三開口部を有し前記第二マスクより厚い第三マスクを前記第二マスクが除去された前記基板上に形成する段階と、
前記第三開口部内に前記基部を前記接触部より厚く形成する段階と、
前記接触部上に前記第二犠牲膜が所定厚さ残存するように前記基部が形成されたワークピースの表面を平坦化する段階と、
前記ワークピースの表面が平坦化された後に、前記基板と残存した前記第一犠牲膜と前記第二犠牲膜と前記第三マスクを除去することにより、前記プローブエレメントを得る段階と、
を含むことを特徴とするプローブエレメントの製造方法。 - 前記基部の前記外部電極に接続される部位は、前記接触部の移動方向軸線から離間していることを特徴とする請求項1または2に記載のプローブエレメントの製造方法。
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