JP4789986B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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Description
実施の形態1.
この実施の形態に係る空気調和装置は、室内の壁面の上側に設けられる室内ユニットと、屋外に設けられる室外ユニットとを備えている。
室内ユニットは、室内から空気が吸い込まれる吸込口と、室内ユニット内で温度と湿度とが調整された空気が室内へ吹き出される吹出口とが形成された本体ケースを有している。
また、この室内ユニットは、本体ケースの内側に設けられた、吸い込まれた室内の空気と熱交換する室内熱交換器と、この室内熱交換器の風上側に設けられたフィルタとを有している。
室内熱交換器は、アルミニウムから構成された複数枚のフィンと、銅から構成された、それぞれのフィンを蛇行状に貫通したパイプとを含んだフィンチューブ熱交換器である。
フィルタは、室内熱交換器へ向かって流れる空気に含まれる異物を除去する。
また、この室内ユニットは、室内熱交換器と吹出口との間に設けられた室内ファンと、室内の温度と湿度とを測定する温度・湿度センサと、吹出口を開閉する吹出口開閉手段と、室内から吸い込まれた空気と室内へ吹き出される空気とを分離する隔壁部材とを有している。
圧縮機、四方弁、室外熱交換器、膨張弁および室内熱交換器から冷凍サイクルが構成されており、四方弁によって冷媒の流路を切り換えることで、冷房運転モード時には室内熱交換器が室内の空気を冷却し、暖房運転モード時には室内熱交換器が室内の空気を加熱するようになっている。
室内制御部および室外制御部のそれぞれは、マイクロコンピュータ(CPU)を有しており、室内制御部および室外制御部のそれぞれのマイクロコンピュータは、接続線によって互いに接続され、制御信号およびデータ信号の送受信を行っている。
室内制御部および室外制御部は、制御本体に接続線によって接続されており、この制御本体によって、室内制御部および室外制御部が制御される。
この空気調和装置は、室内ユニットの内部であって室内熱交換器1の下方に設けられた、室内熱交換器1から滴下したドレン水2を貯留するドレンパン3と、先端部がドレンパン3の内側に臨み、ドレンパン3に貯留されたドレン水2を吸い込んで外部に排出するドレンポンプ4とを備えている。
ドレンポンプ4は、吸い込み口の先端がドレンパン3の底面から数cm程度離れて配置されている。
また、この空気調和装置は、室内熱交換器1の反ドレンポンプ4側に設けられた、ドレン水2にパルス放電するパルス放電手段5を備えている。
なお、高電圧電極6と接地電極7とは、一対に限らず、複数対であってもよく、さらには、複数本の高電圧電極6と一本の接地電極7であってもよい。
これにより、ドレン水2を殺菌する能力を向上させることができる。
また、接地電極7は、高電圧電極6と同一形状であってもよく、また、高電圧電極6と接地電極7とが一体で成形されたものであってもよい。
また、パルス放電手段5は、制御本体と接続線(図示せず)によって接続されており、制御本体からの制御信号により、ドレンポンプ4およびパルス放電手段5が制御される。
なお、ドレンポンプ4およびパルス放電手段5のそれぞれが、制御本体に接続されてもよく、また、ドレンポンプ4と制御本体とが接続線によって接続されてもよい。
ph‐電位図によれば、金属は、負電位にすることで、非腐食状態に維持することができるので、パルス放電時の高電圧電極6の極性を負にすることで、高電圧電極6自体の腐食が抑制される。
なお、絶縁体9の形状は、円筒形状に限らず、例えば、四角筒形状であってもよく、その他の形状であってもよい。
これにより、ドレンパン3にドレン水2が貯留された場合には、高電圧電極6と接地電極7とが同時にドレン水2に浸漬する。
なお、制御本体に記憶手段を設けて、測定されたデータを記憶してもよい。
図2は図1の空気調和装置の基本制御を示すフローチャート図である。
この空気調和装置は、室内制御部のマイクロコンピュータに予めプログラムされた内容と、運転に先立って設定された内容とに基づいて制御本体が各部位を制御することで、以下のように運転するようになっている。
まず、メイン電源に電力が供給されることで、空気調和装置は運転準備状態となる。
次に、利用者が空気調和装置の運転開始ボタンを操作することで、空気調和装置の空気調節運転が開始する(ステップS1)。
さらに、利用者が、冷房運転モード、暖房運転モードおよび除湿運転モードから所望の運転モードを選択することで、空気調和装置は、所望の運転モードに設定される(ステップS2)。
ステップS3で、運転時間が予め設定された所定の時間を経過した、または運転停止ボタンが操作されたと判定した場合には、空気調和装置の空気調節運転が停止し、制御本体は、直前の運転モードが冷房運転モードまたは除湿運転モードであったか否かの判定を行う(ステップS4)。
ステップS4で、直前の運転モードが冷房運転モードまたは除湿運転モードの何れでもなかったと判定した場合には、制御本体は運転終了処理を行い、空気調和装置が停止状態となる(ステップS5)。
一方、ステップS4で、直前の運転モードが冷房運転モードまたは除湿運転モードの何れかであったと判定した場合には、制御本体は、運転開始時に先立って設定された冷房運転後または除湿運転後の設定が、ドレンパン除菌運転モードありの設定であったか、ドレンパン除菌運転モードなしの設定であったかの判定を行う(ステップS6)。
ステップS6で、ドレンパン除菌運転モードありの設定であったと判定した場合には、制御本体は、パルス放電によるドレンパン除菌運転を所定の時間だけ行い(ステップS7)、その後、制御本体は運転終了処理を行い、空気調和装置が停止状態となる(ステップS5)。
一方、ステップS6で、ドレンパン除菌運転モードなしの設定であったと判定した場合には、そのまま、制御本体は運転終了処理を行い、空気調和装置が停止状態となる(ステップS5)。
図3は図2のドレンパン除菌運転を示すフローチャート図である。
まず、パルス放電手段5は、高電圧電極6と接地電極7との間に所定の電圧を印加して、高電圧電極6に流れる電流を測定し、測定された電流の値が所定の値より大きいか否かを判定する(ステップS8)。
ステップS8で、測定された電流の値が所定の値より小さいと判定した場合には、高電圧電極6および接地電極7がドレン水2に浸漬されていないので、パルス放電手段5は、パルス放電を行わず、そのまま、制御本体は運転終了処理を行い、空気調和装置が停止状態となる(ステップS9)。
一方、ステップS8で、測定された電流の値が所定の値より大きいと判定した場合には、高電圧電極6および接地電極7がドレン水2に浸漬されているので、制御本体は、パルス放電を用いたドレン水2の殺菌によるドレンパン3の除菌、つまりパルス放電工程を開始し(ステップS10)、連動して、時間制限タイマがパルス放電によるドレン水2の殺菌時間を計測する。
さらに、時間制限タイマは、パルス放電によるドレン水2の殺菌時間が所定の時間を経過したか否かを判定する(ステップS12)。
ステップS12で、所定の時間が経過したと時間制限タイマが判定した場合には、パルス放電手段5が高電圧電極6に所定の電流を流して、高電圧電極6と接地電極7との間に出力された電圧を測定し、制御本体は、測定された電圧の値が、パルス放電前に測定された電圧の値から算出された所定の値より大きいか否かを判定する(ステップS13)。
ステップS13で、測定された電圧の値が所定の値より小さいと判定した場合には、高電圧電極6の周囲にイオン成分が析出して付着しているので、制御本体は、所定の時間、高電圧電極6と接地電極7との間から1kHz以上の高周波数で放電し、または、高電圧電極6と接地電極7との印加極を反転させて放電(ステップS14)した後、再び、高電圧電極6に所定の電流を流して、高電圧電極6と接地電極7との間の電圧を測定する。
一方、ステップS13で、測定された電圧の値が所定の値より大きい場合には、高電圧電極6の周囲にイオン成分が付着していないので、制御本体は運転終了処理を行い、空気調和装置が停止状態となる(ステップS9)。
ドレンポンプ4は、ドレンパン3に貯留されたドレン水2を所定の高さまで汲み上げた後に、外部へドレン水2を排出する。
したがって、駆動しているドレンポンプ4が停止すると、所定の高さまで汲み上げられた後、外部に排出されずに残っているドレン水2の一部がドレンパン3へ逆流する。
その結果、ドレンパン3に貯留されたドレン水2は、逆流したドレン水2によって攪拌される。
図4はドレン水2の攪拌と、パルス放電の殺酵母性能との関係を示す図である。
高電圧電極6には、直径0.3[mm]のチタン線、絶縁体9には、直径1[mm]のエポキシ樹脂、接地電極7には、白金メッキされた直径1[mm]のチタン線を用い、高電圧電極6と接地電極7との間を10[mm]、高電圧電極6に印加される電圧を−4[kV]、130[Hz]とした。
パルス放電時には、高電圧電極6付近でのプラズマの発生により形成される、OH、H、O、O2 −、O−、H2、O2等の活性種と、パルス放電領域での発熱と、プラズマにより発生する衝撃波とが発生する。
衝撃波が影響する領域は狭いので、プラズマが発生した直後、そのプラズマの周辺に存在する微生物、カビ、細菌等(以下、細菌等と記載)が衝撃波によって破壊されまたは消滅する。
活性種の寿命は、10−8秒程度と著しく短いので、プラズマの周辺に存在する細菌等が活性種によって破壊されまたは消滅する。
したがって、高電圧電極6と接地電極7との間に細菌等が浮遊してきて、初めて、パルス放電によるドレン水2の殺菌効果が得られる。
なお、殺菌とは、細菌等を破壊しまたは消滅させることを言う。
ドレンポンプ4の駆動と停止とを繰り返すことで、ドレン水2が攪拌されて、ドレン水2の全体の細菌等が浮遊して高電圧電極6と接地電極7との間に近づくので、図4に示すように、パルス放電によるドレン水2の殺菌効果が向上する。
また、ドレンポンプ4の駆動と停止とを繰り返すことで、ドレン水2が攪拌されるとともに、ドレン水2中に空気が混入してバブルが発生する。
パルス放電において、高電圧電極6と接地電極7との間に空気中の酸素が存在すると、O2が起因のO、OHラジカルの発生量が増大する。
これらのラジカルは、ドレン水2を殺菌するので、ドレンポンプ4の駆動と停止とを繰り返すことで、ドレン水2の殺菌効果がさらに向上する。
空気調和装置の設置される場所によって、ドレン水2に発生する細菌等の数は大きく異なる。
例えば、病院、食品工場、飲食店等では、ドレン水2中に105〜108[CFU/ml]の細菌等が存在し、その他の場所では、103〜105[CFU/ml]の細菌等が存在する。
パルス放電によりドレン水2の細菌等の数を1/10に減少させるのに必要な時間であるD値が1[hr]である場合、病院、食品工場、飲食店等でのパルス放電の最低時間は、3〜6[hr]であり、その他の場所でのパルス放電の最低時間は、1〜3[hr]となる。
この空気調和装置は、利用者が制御本体に予め設置場所状態をインプットすることができ、設置される場所の状態によってパルス放電によるドレン水2の殺菌時間を概算して決定できるようになっている。
図5は高電圧電極6および接地電極7のドレン水2への浸漬状態の違いによる高電圧電極6に流れる電流の値の違いを示す図である。
高電圧電極6には、直径0.3[mm]のチタン線、絶縁体9には、直径1[mm]のエポキシ樹脂、接地電極7には、白金メッキされた直径1[mm]のチタン線を用い、高電圧電極6と接地電極7との間を10[mm]、高電圧電極6に印加される電圧を−4[kV]、130[Hz]とした。
高電圧電極6および接地電極7がドレン水2に浸漬している場合には、100[mA]程度の電流が測定されたが、高電圧電極6および接地電極7がドレン水2に浸漬していない場合には、50[mA]程度の電流が測定された。
これは、高電圧電極6および接地電極7がドレン水2に浸漬されていない場合には、高電圧電極6と接地電極7とが絶縁された状態であるのに対し、高電圧電極6および接地電極7がドレン水2に浸漬されている場合には、パルス放電、イオン移動等により高電圧電極6と接地電極7とが通電状態となるからであると考えられる。
つまり、高電圧電極6および接地電極7のドレン水2への浸漬の有無により、高電圧電極6と接地電極7との間のコンデンサ成分と抵抗成分とが大きく異なると考えられる。
なお、高電圧電極6および接地電極7がドレン水2に浸漬されていない場合であっても、漏れ電流等が生じるので、図5のように、高電圧電極6および接地電極7がドレン水2に浸漬しているときに流れる電流の半分程度が、高電圧電極6に流れたと考えられる。
そのため、この空気調和装置では、高電圧電極6および接地電極7がドレン水2に浸漬された状態で、高電圧電極6と接地電極7との間に所定の電圧を印加した際に、高電圧電極6に流れる電流の値の半分程度を閾値、つまり所定の値とし、高電圧電極6に流れる電流の値がその所定の値より大きい場合に、パルス放電を開始し、逆に、電流の値がその所定の値より小さい場合に、パルス放電を行わないようになっている。
なお、高電圧電極6および接地電極7がドレン水2に浸漬され、パルス放電が開始される前における、高電圧電極6と接地電極7との間に所定の電圧を印加した際に高電圧電極6を流れる電流の値は、予め計測して、パルス放電手段5に記憶させておく。
なお、ドレンパン3にドレン水2の電気伝導度を計測する手段を設け、ドレン水2の電気伝導度に応じた電流の値をパルス放電手段5に記憶させてもよい。これにより、より精度良く制御することが可能となる。
このように、高電圧電極6および接地電極7がドレン水2に浸漬していることを確認することで、ドレン水2がない場合でのパルス放電を中止することができ、空気調和装置のエネルギー消費を抑制することができる。
図6はドレン水2に析出したイオン成分の高電圧電極6への付着の有無と、高電圧電極6と接地電極7との間に出力される電圧の値との関係を示す図である。
高電圧電極6には、直径0.3[mm]のチタン線、絶縁体9には、直径1[mm]のエポキシ樹脂、接地電極7には、白金メッキされた直径1[mm]のチタン線を用い、高電圧電極6と接地電極7との間を10[mm]、高電圧電極6に印加される電圧を−4[kV]、130[Hz]とした。
高電圧電極6と接地電極7の間に電圧を印加し続けると、ドレン水2に含まれるイオン成分が析出して高電圧電極6の周囲に付着して、高電圧電極6と接地電極7との間に出力される電圧は低下する。
これは、高電圧電極6に付着したイオン成分が、Al2O3、Ca(OH)2等の絶縁体であり、高電圧電極6と接地電極7との間の抵抗が増大するからである。
また、高電圧電極6には、高電圧電極6自体の溶解または腐食を防ぐために、負極性のパルス電圧が印加されており、これにより、Ca2+等の陽イオンが高電圧電極6に引き寄せられ酸化物となって高電圧電極6に付着する。
高電圧電極6と接地電極7との間に出力される電圧は、パルス放電電源8等のノイズによって、±20%程度の誤差が生じることが知られている。
したがって、この空気調和装置では、パルス放電後に測定された高電圧電極6と接地電極7との間に出力された電圧の値が、パルス放電前に測定された高電圧電極6と接地電極7との間の電圧の値より20%低下した所定の値より小さい場合には、高電圧電極6の周囲にイオン析出物が付着しているので、高電圧電極6に付着したイオン析出物を除去するようになっている。
高電圧電極6に付着したイオン析出物は、付着早期では、拭き取れる程度に柔らかいものである。
したがって、ドレン水2の攪拌によって、高電圧電極6に付着したイオン析出物を除去することができる。
さらには、上述したように、高電圧電極6と接地電極7との間に、所定の時間、1kHz以上の周波数で電圧を印加することで、または、高電圧電極6と接地電極7との間の印加極を反転させて放電することで、高電圧電極6に付着したイオン析出物を除去することができる。
このように、高電圧電極6へのイオン析出物の付着の有無を確認することにより、常に、高電圧電極6を清潔に保つことができ、ベストな状態でパルス放電を発生させることができるので、空気調和装置のエネルギー消費を抑制することができる。
その結果、パルス放電によるドレン水2の殺菌を効率よく行うことができるので、例えば、特開2001−252665号公報に記載された排水処理装置のように電極の洗浄を行わない場合と比較して、パルス放電によるエネルギー消費を抑制することができる。
また、高電圧電極6を常に清潔に保つことができるので、高電圧電極6のメンテナンスの回数を低減させることができる。
なお、測定手段は、高電圧電極6と接地電極7との間に出力される電圧、または高電圧電極6に流れる電流の何れか一方を測定するものであってもよい。
なお、この殺菌方法は、空気調和装置のドレンパン3に貯留されたドレン水2に限らず、その他の被処理水に用いてもよい。
図7はこの実施の形態に係る空気調和装置の要部を示す断面図である。
この実施の形態に係る空気調和装置は、ドレンパン3に設けられた、ドレン水2をさらに攪拌する付加攪拌手段10をさらに備えている。
この付加攪拌手段10は、ドレンパン3の底面に設けられた回転部10aと、パルス放電電源8に接続線で接続された、回転部10aを回転させる回転部電源10bとを有している。
パルス放電電源8と回転部電源10bとは、互いに制御信号およびデータ信号の送受信が可能となっている。
なお、回転部電源10bは、制御本体に接続されてもよい。
その他の構成は実施の形態1と同様である。
図8は図7の空気調和装置のドレンパン除菌運転を示すフローチャート図である。
実施の形態1と同様にして、高電圧電極6と接地電極7との間に所定の電圧を印加して、高電圧電極6に流れる電流を測定し、測定された電流の値が所定の値より大きい場合には、パルス放電を用いたドレン水2の殺菌によるドレンパン3の除菌、つまりパルス放電工程が開始され(ステップS17)、ドレンポンプ4が駆動と停止とを繰り返すことで、ドレン水2が攪拌され、連動して、付加攪拌手段10が駆動して、ドレン水2がさらに攪拌される攪拌工程が開始される(ステップS18)。
この空気調和装置のその他の動作は、実施の形態1と同様である。
図9はこの実施の形態に係る空気調和装置の要部を示す断面図である。
この実施の形態に係る空気調和装置は、ドレンパン3に設けられた、ドレン水2にバブルを発生させるバブル発生手段11をさらに備えている。
このバブル発生手段11は、ドレンパン3の底面に設けられたバブル発生部11aと、パルス放電電源8に接続線で接続された、バブル発生部11aへ空気を送り出してバルブを発生させる空気送出部11bとを有している。
バブル発生部11aは、ドレン水2が内部を通過して流出することを防ぐ構造になっている。
パルス放電電源8と空気送出部11bとは、互いに制御信号およびデータ信号の送受信が可能となっている。
なお、空気送出部11bは、制御本体に接続されてもよい。
その他の構成は実施の形態1と同様である。
なお、実施の形態2のように、付加攪拌手段10を設けてもよい。
図10は図9の空気調和装置のドレンパン除菌運転を示すフローチャート図である。
実施の形態1と同様にして、高電圧電極6と接地電極7との間に所定の電圧を印加して、高電圧電極6に流れる電流を測定し、測定された電流の値が所定の値より大きい場合には、パルス放電を用いたドレン水2の殺菌によるドレンパン3の除菌、つまりパルス放電工程が開始され(ステップS24)、ドレンポンプ4が駆動と停止とを繰り返すことで、ドレン水2が攪拌される攪拌工程が開始され、連動して、バブル発生手段11により、ドレン水2にバブルが発生する(ステップS25)。
この空気調和装置のその他の動作は、実施の形態1と同様である。
その結果、ドレン水2の殺菌効率をさらに向上させることができる。
また、殺菌効率を向上させることができるので、パルス放電時間を短縮することができ、高電圧電極6の高寿命化を図ることができる。
図11はこの実施の形態に係る空気調和装置の要部を示す断面図である。
この実施の形態に係る空気調和装置は、ドレンパン3に給水する給水手段12をさらに備えている。
この給水手段12は、パルス放電電源8に接続線で接続された、水を貯留するタンク12aと、このタンク12aに貯留された水をドレンパン3へ放出する給水器12bとを有している。
パルス放電電源8とタンク12aとは、互いに制御信号およびデータ信号の送受信が可能となっている。
なお、タンク12aは、制御本体に接続されてもよい。
また、タンク12aには、予め水を供給するか、または水道等と直結し、タンク12aに貯留された水がなくなると自動的にタンク12aが給水されるようにしてもよい。
また、実施の形態2のように、付加攪拌手段10を設けてもよく、さらには、実施の形態3のように、バブル発生手段11を設けてもよい。
実施の形態1に記載の空気調和装置の動作と異なる点は、空気調和装置の空気調節運転が停止した場合に、制御本体は、直前の運転モードが冷房運転モードまたは除湿運転モードであったか否かの判定を行わない点である。
つまり、運転時間が予め設定された所定の時間を経過した、または運転停止ボタンが操作されたと判定した場合には(ステップS31)、空気調和装置の空気調節運転が停止し、制御本体は、運転開始時に先立って設定された冷房運転後、暖房運転後または除湿運転後の運転モード設定が、ドレンパン除菌運転モードありの設定であったか、または、ドレンパン除菌運転モードなしの設定であったかの判定を行う(ステップS32)。
この空気調和装置のその他の基本制御は、実施の形態1と同様である。
図13は図12の空気調和装置のドレンパン除菌運転を示すフローチャート図である。
実施の形態1と同様にして、パルス放電手段5は、高電圧電極6と接地電極7との間に、所定の電圧を印加して、パルス放電手段5は、高電圧電極6に流れる電流を測定する(ステップS35)。
ステップS35で、測定された電流が所定の値より小さいと判定された場合には、高電圧電極6および接地電極7がドレン水2に浸漬されていないので、制御本体により、給水手段12はドレンパン3へ給水する(ステップS36)。
この空気調和装置のその他のドレンパン除菌運転は、実施の形態1と同様である。
図14はこの実施の形態に係る空気調和装置の基本制御を示すフローチャート図である。
この実施の形態に係る空気調和装置は、実施の形態1と同様にして、利用者が、冷房運転モード、暖房運転モードおよび除湿運転モードから所望の運転モードを選択することで、空気調和装置は、所望の運転モードに設定される(ステップS44)。
次に、制御本体は、空気調和装置の運転時間が、予め設定された所定時間を経過したか否かを判定する(ステップS45)。
ステップS45で、運転時間が、予め設定された所定時間を経過していないと判定された場合には、空気調和装置の空気調節運転が継続される。
一方、ステップS45で、運転時間が、予め設定された所定時間を経過したと判定された場合には、空気調和装置の空気調節運転が停止して、制御本体は、直前の運転モードが冷房運転モードまたは除湿運転モードであったか否かの判定を行う(ステップS46)。
この空気調和装置のその他の動作は、実施の形態1と同様である。
ドレンパン3には、ドレン水2の温度を測定する温度センサ13が設けられている。
この温度センサ13は、パルス放電電源8と接続線で接続されている。
制御本体は、温度センサ13により測定されたドレン水2の温度によって、パルス放電手段5によるドレン水2の殺菌およびドレンポンプ4によるドレン水2の攪拌を開始するタイミングが変更可能となっている。
なお、実施の形態2のように、付加攪拌手段10を設けてもよく、また、実施の形態3のように、バブル発生手段11を設けてもよく、さらに、実施の形態4のように、給水手段12を設けてもよい。
ドレン水2の温度の違いによって、ドレン水2中の微生物の増殖する速度は著しく異なる。
例えば、ドレン水2の温度が微生物に適性条件である20〜50[℃]の場合、増殖速度の速い菌(大腸菌、古草菌)では、3[hr]で1000倍程度に増殖する。
つまり、初期ドレン水2中に100[CFU/ml]しか細菌が生存してなくても、3〜4[hr]に1回は、ドレンパン除菌運転をした方がよい。
一方、ドレン水2の温度が微生物に適性条件ではない20[℃]以下、または50[℃]以上の場合、増殖速度の速い菌(大腸菌、古草菌)であっても、3[hr]で1000倍程度に増殖しない。
そのため、一度、100[CFU/ml]まで殺菌した場合には、4[hr]以上間をあけてドレンパン殺菌運転をしてもよい。
これにより、パルス放電を行う回数を低減させることができる。
図16はこの実施の形態に係る空気調和装置の基本制御を示すフローチャート図である。
この実施の形態に係る空気調和装置は、実施の形態1と同様にして、利用者が、冷房運転モード、暖房運転モードおよび除湿運転モードから所望の運転モードを選択することで、空気調和装置は、所望の運転モードに設定される(ステップS51)。
次に、制御本体は、ドレンポンプ4が停止したか否かを判定する(ステップS52)。
ステップS52で、ドレンポンプ4が停止したと判定した場合には、制御本体は、直前の運転モードが冷房運転モードまたは除湿運転モードであったか否かの判定をする(ステップS53)。
その他の空気調和装置の動作は、実施の形態1と同様である。
なお、実施の形態2のように、付加攪拌手段10を設けてもよく、また、実施の形態3のように、バブル発生手段11を設けてもよく、さらに、実施の形態4のように、給水手段12を設けてもよい。
図17は図16に示す空気調和装置のドレン水2の発生量とドレンパン3に貯留されたドレン水2の残量とドレンポンプ4の駆動との関係を示した図である。
ドレン水2の発生量は、室内ユニットが設置される室内の空気温度が規定温度に近づくにつれて減少し、室内の空気温度と規定温度とが一致したときにドレン水2が発生しなくなる。
ドレン水2が発生しなくなると、ドレンポンプ4は自動的に停止するので、ドレンポンプ4によって吸い上げられ、かつ、まだ排出されていないドレン水2は、ドレンパン3に逆流する。
その結果、ドレンパン3に貯留されたドレン水2は、ドレンポンプ4が駆動していたときよりも、量が増大する。
このドレン水2は、淀んだ状態であり、細菌等が繁殖しやすいので、この空気調和装置では、ドレンポンプ4が停止した後に、パルス放電を用いたドレン水2の殺菌によるドレンパン3の殺菌、つまりパルス放電工程が開始され、再び、ドレンポンプ4の駆動と停止とを繰り返す攪拌工程が開始されて、ドレン水2を殺菌する。
図18はこの実施の形態に係る空気調和装置のドレンパン除菌運転を示すフローチャート図である。
この実施の形態に係る空気調和装置は、実施の形態1と同様にして、パルス放電手段5は、高電圧電極6と接地電極7との間に所定の電圧を印加して、測定された電流の値が所定の値より大きいとパルス放電手段5が判定した場合には、制御本体は、パルス放電によるドレンパン除菌運転、つまり、パルス放電を用いたドレン水2の殺菌によるドレンパン3の殺菌であるパルス放電工程を開始する。
また、制御本体は、連動して、ドレンポンプ4の駆動と停止とを繰り返す攪拌工程を開始して、さらに同時に、暖房運転モードの空気調節を開始して、ドレンパン3内のドレン水2を除去するために、ドレンパン3を乾燥させる乾燥工程を開始して(ステップS59)、室内ユニットの吹出口開閉手段により吹出口を閉じ、室内ファンを停止させる。
これにより、室内ユニットの外部に加熱された空気が流出することが抑制される。
また、実施の形態1と同様にして、パルス放電手段5が高電圧電極6に所定の電流を流して、高電圧電極6と接地電極7との間に出力された電圧を測定し、制御本体が、測定された電圧の値が所定の値より小さいと判定した場合には、制御本体は、パルス放電によるドレンパン除菌運転を停止し(ステップS64)、パルス放電手段5は、高電圧電極6と接地電極7との間に所定の電圧を印加して、高電圧電極6と接地電極7との間を流れる電流の値を測定する(ステップS65)。
ステップS65で、測定した電流の値が所定の値より小さいと制御本体が判定した場合には、高電圧電極6および接地電極7がドレン水2に浸漬していないとして、暖房運転モードの空気調節を停止し、空気調和装置が停止状態となる。
この空気調和装置のその他の動作は、実施の形態1と同様である。
特に、冷房運転最終日、つまり、長期に渡って空気調和装置の運転を停止させる場合に効果がある。
Claims (8)
- ドレン水を貯留するドレンパンと、
前記ドレンパンに貯留された前記ドレン水を吸い込んで外部に排出するドレンポンプと、
前記ドレン水に浸漬された第1の電極および第2の電極の間にパルス放電を発生させて前記ドレン水を殺菌するパルス放電手段と、
前記ドレン水の温度を測定する温度センサと、
測定された前記温度から、前記パルス放電手段による前記ドレン水の殺菌および前記ドレンポンプの駆動と停止とを繰り返すことによる前記ドレン水の攪拌を開始するタイミングが変更可能な制御手段とを備えたことを特徴とする空気調和装置。 - ドレン水を貯留するドレンパンと、
前記ドレンパンに貯留された前記ドレン水を汲み上げて外部に排出するドレンポンプと、
前記ドレン水に浸漬された第1の電極および第2の電極の間にパルス放電を発生させて前記ドレン水を殺菌するパルス放電手段と、
空気調節運転の停止中に前記ドレン水の前記殺菌および前記ドレンポンプの駆動と停止とを繰り返し逆流したドレン水による前記ドレン水の攪拌を行う制御手段とを備えたことを特徴とする空気調和装置。 - ドレン水の温度を測定する温度センサを備え、
制御手段は、前記ドレン水の殺菌および攪拌を前記温度で制御することを特徴とする請求項2に記載の空気調和装置。 - ドレン水を貯留するドレンパンと、
前記ドレンパンに貯留された前記ドレン水を汲み上げて外部に排出するドレンポンプと、
前記ドレン水に浸漬された第1の電極および第2の電極の間にパルス放電を発生させて前記ドレン水を殺菌するパルス放電手段と、
前記第1の電極に流れる電流を測定する測定手段と、
空気調節運転の停止中に前記ドレン水の前記殺菌および前記ドレンポンプの駆動と停止とを繰り返し逆流したドレン水による前記ドレン水の攪拌を前記電流で制御する制御手段とを備えたことを特徴とする空気調和装置。 - ドレン水を貯留するドレンパンと、
前記ドレンパンに貯留された前記ドレン水を汲み上げて外部に排出するドレンポンプと、
前記ドレン水に浸漬された第1の電極および第2の電極の間にパルス放電を発生させて前記ドレン水を殺菌するパルス放電手段と、
前記第1の電極および前記第2の電極の間に出力される電圧を測定する測定手段と、
前記電極へのイオン析出物の付着の状態を前記電圧で判定する判定手段と、
空気調節運転の停止中に前記ドレン水の前記殺菌および前記ドレンポンプの駆動と停止とを繰り返し逆流したドレン水により前記ドレン水の攪拌を前記電圧で制御する制御手段とを備えたことを特徴とする空気調和装置。 - ドレン水の攪拌によってイオン析出物を電極から除去することを特徴とする請求項5に記載の空気調和装置。
- パルス放電手段は、殺菌時より高い周波数の電圧で放電してイオン析出物を電極から除去することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の空気調和装置。
- パルス放電手段は、殺菌時と印加極を反転させて放電してイオン析出物を電極から除去することを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の空気調和装置。
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