JP4779210B2 - Resin composition for powder coating - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、建材、金属製品、自動車などの部品などに用いられる粉体塗料用樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱硬化性粉体塗料は、従来の溶剤型塗料と比較して無公害型塗料であること、物性に優れていること、比較的安価であることなどが認められ、家電製品、スチール家具、道路資材、建材、自動車部品の部材の保護、装飾用塗料として急速に需要が拡大している。しかしながら、物性に優れたポリエステル樹脂とする為、塗料の安定性の観点から高Tg化する必要があり、そのため主たる酸成分にテレフタル酸を使用することが一般的である。その結果、極めて短期間に白化、チョーキングを起こし、光沢が著しく低下する等、耐候性が劣るという問題点があった。
【0003】
この問題を解決する方法として、ポリエステル樹脂の組成面から耐候性を検討した特開平9−71738号公報が提案されている。しかし、この方法では、酸成分にイソフタル酸を使用することから塗膜の耐候性が飛躍的に向上するが、物性が低下する為、可とう性を要求しない特定の用途にしか使用できないという問題点が指摘されている。
【0004】
上述した問題を解決するために、(1)テレフタル酸とイソフタル酸の併用や、(2)脂肪族ジカルボン酸や脂肪族グリコールの共重合により、耐候性と物性を両立する試みが検討されているが、前者においては、テレフタル酸のイソフタル酸への置換量が増すに従い可とう性等物性が低下し、置換量の少ない場合イソフタル酸の特徴である良好な耐候性が発現せず、また後者では、実用上十分な塗膜の機械的物性を得ることができないなど、従来技術ではイソフタル酸を主たる酸成分に用いたポリエステル樹脂粉体塗料では良好な機械的物性と耐候性を兼ね備えた塗膜を得ることは困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、優れた外観、機械的物性、耐候性を兼ね備えた塗膜を得ることのできる粉体塗料用組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決する為、鋭意研究を重ねた結果、樹脂を構成する酸成分の50モル%以上がイソフタル酸を用いてなる特定のポリエステル樹脂(A)と、結晶性ポリウレタン樹脂(B)と、水酸基と反応性を有する硬化剤(C)とからなり、前記ポリエステル樹脂(A)と、前記ポリウレタン樹脂(B)との質量比[(A)/(B)]が99/1〜70/30の範囲である粉体塗料用組成物が優れた外観、機械的物性、耐候性を兼ね備えた塗膜を得ることのできる粉体塗料を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は、樹脂を構成する酸成分の50モル%以上がイソフタル酸であり、水酸基価を有するポリエステル樹脂(A)と、結晶性ポリウレタン樹脂、好ましくは結晶化ピーク温度が30〜150℃である結晶性ポリウレタン樹脂(B)と水酸基と反応性を有する硬化剤、好ましくはブロック化ポリイソシアネート化合物(C)を含有し、前記ポリエステル樹脂(A)と、前記ポリウレタン樹脂(B)との質量比[(A)/(B)]が99/1〜70/30の範囲であることを特徴とする粉体塗料用樹脂組成物を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
まず、本発明の必須成分である水酸基を有するポリエステル樹脂(A)について述べる。
【0009】
水酸基を有する固形ポリエステル樹脂(A)としては、樹脂を構成する酸成分の50モル%以上がイソフタル酸であり、常温で固形のものである。その水酸基価は10〜100mgKOH/gが好ましい。また、ポリエステル樹脂(A)のTgとしては貯蔵安定性の面から50℃以上が好ましく、より好ましくは60℃以上である。
【0010】
また、ポリエステル樹脂(A)は、本発明の組成物からなる硬化塗膜に優れた耐候性を発現させるため、主たる酸成分としてイソフタル酸を50モル%以上で用いることが必要である。イソフタル酸は、全酸成分中の50モル%以上を用いるが、好ましくは80モル%以上である。
【0011】
イソフタル酸以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、(無水)フタル酸などの芳香族ジカルボン酸類;ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、その無水物、テトラヒドロフタル酸、その無水物、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸類;シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、エイコサン二酸などの脂肪族二塩基酸類;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸類;トリメリット酸、ピロメリット酸、トリメシン酸などの三価以上のカルボン酸類等が併用できる。これらの酸成分には、無水物、エステル化物などのアルコール成分と反応するものも包含される。
【0012】
アルコール成分としては、種々のポリオール成分を用いることができ、代表的なものとしては、ネオペンチルグリコール、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレングリコール、2−メチル−1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、水添ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、ペンタエリスリトーエル、ジペンタエリスリトール、ソルビトールなどがあげられ、耐候性の面からネオペンチルグリコールの使用が好ましい。
【0013】
上記のポリエステル樹脂(A)は、上記した酸成分とアルコール成分を原料(エステル形成性誘導体含む)として、公知慣用の製造法によって調整され、その反応方法としては、直接エステル化反応またはエステル交換反応のいずれも適用可能であり、加圧して反応温度を高くする方法、減圧法または常圧下で不活性ガスを流す方法によって重縮合を促進することができる。
【0014】
また、上記したエステル化反応、エステル交換反応、重縮合反応においては、公知慣用の、ジ−n−ブチル錫オキシド、三酸化アンチモンなどの反応触媒を用いて、反応を促進することができる。
【0015】
つぎに、結晶性ポリウレタン樹脂(B)を構成する成分について説明する。結晶性ポリウレタン樹脂(B)は、ポリエステルポリオール成分(D)および/またはポリエーテルポリオール(E)と必要により鎖伸長剤(G)とポリイソシアネート化合物(F)との反応により得られる。
【0016】
ポリエステルポリオール(D)としては、炭素数2〜22のポリカルボン酸(H)と炭素原子数2〜20のポリオール(I)とを原料として用いて、ポリエステル樹脂(A)と同様な方法で調整して得られたものが好ましく、ポリエステルポリオール(D)及びポリエーテルポリオール(E)は数平均分子量500〜10000の範囲のものが好ましい。
【0017】
また、本組成物の効果を損ねない範囲で、アクリルポリオール、エポキシポリオール、カーボネートポリオール、カプロラクトンポリエステルポリオール、ブタジエンポリオールなどが使用できるが、特に結晶性のポリエステルポリオールの使用が好ましい。
【0018】
炭素原子数2〜22のポリカルボン酸(H)として代表的なものを例示すると、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、エイコサン二酸などの脂肪族二塩基酸類;テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸,2,6−ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸類;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸などの脂環式ジカルボン酸類;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸類などが挙げられる。また、少量のトリメリット酸やピロメリット酸等の3価以上のカルボン酸を併用してもよいし、さらに、p−オキシ安息香酸、酒石酸などのヒドロキシカルボン酸を少量併用してもよい。なかでも、炭素数が12以下で、かつ、偶数で直鎖状の脂肪族ジカルボン酸類の使用が、低溶融粘度化と結晶性ポリウレタン樹脂の結晶化ピーク温度をコントロールする上で好ましい。特に好ましくはシュウ酸、コハク酸、アジピン酸である。これらの酸成分には、無水物、エステル化物などのアルコール成分と反応するものも包含される。
【0019】
炭素原子数2〜20のポリオール成分(I)として代表的なものを例示すると、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレングリコール、2−メチル−1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、水添ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトールなどがあり、なかでも炭素原子数が偶数である直鎖状脂肪族ジオールが好ましい。特に好ましくはエチレングリコール、1,4ブチレングリコール、1,6ヘキサンジオールである。
【0020】
次に、ポリイソシアネート化合物(F)について説明する。ポリイソシアネート化合物(F)のポリイソシアネートとして代表的なものを例示すると、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネー、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、リジンイソシアネートなどが挙げられる。また、これらのジイソシアネートとポリオールのアダクト物や、ヌレート化物も使用できる。これらのなかでも、低粘度化の面と結晶化度の面からジイソシアネート化合物が好ましく、特にヘキサメチレンジイソシアネートが好ましい。
【0021】
ポリイソシアネート化合物(F)と、上記ポリオール成分(D)および/または(E)との反応は100〜200℃で行い、通常、ポリオール成分(D)および/または(E)中の水酸基と、ポリイソシアネート化合物(F)中のイソシアネート基との割合が、水酸基が過剰になるようにして行われる。その際に錫化合物などの反応触媒を用いることもできる。また、この反応時にウレタン基濃度を向上させ、結晶性をコントロールするために鎖伸張剤(G)を併用することができる。
【0022】
鎖伸張剤(G)として代表的なものを挙げれば、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレングリコール、2−メチル−1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、水添ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、ペンタエリスリトーエル、ジペンタエリスリトール、ソルビトール等の低分子量ポリオールが挙げられ、なかでも炭素原子数が偶数である直鎖状脂肪族ジオールの使用が好ましい。また、ポリテトラメチレングリコールなどのポリエーテル類、ヘキサメチレンジアミンなどのジアミン類が挙げられる。
【0023】
結晶性ポリウレタン樹脂(B)へのカルボン酸基の導入方法については、ポリエステルポリオール樹脂(D)の調整時にカルボン酸基を残しておく方法や、ウレタン化反応終了後、残存した水酸基と、ポリカルボン酸とのエステル化反応や、カルボン酸無水物を用いての開環付加反応により導入する方法を用いることができる。
【0024】
結晶性ウレタン樹脂(B)は、塗膜に優れた機械的物性を発現させる成分であるが、結晶化ピーク温度が30〜150℃であることが好ましい。結晶化ピーク温度が上記範囲であれば粉体塗料の貯蔵安定性や塗料化時の溶融混練良好であり好ましい。結晶化ピーク温度はJIS K7121 プラスチックの転移温度測定方法に記載のDSC(示差走査熱量測定)曲線のピーク温度により求めることができる。
【0025】
また、結晶化ポリウレタン樹脂(B)の溶融粘度は、良好な平滑性を得るためには硬化温度で低粘度であることが求められるため、180℃で10Pa・s以下であることが好ましく、より好ましくは0.005〜1Pa・s以下である。
【0026】
さらに、結晶性ポリウレタン樹脂(B)は硬化性官能基を有していることが好ましく、なかでもカルボキシル基および/または水酸基を有することが好ましく、その酸価および水酸基価は、硬化剤(C)との反応性、及び機械的物性向上効果を考慮すると、酸価が5〜100mgKOH/g、水酸基価が5〜100mgKOH/gであることが好ましい。より好ましくは酸価と水酸基価の合計が50mgKOH/g以下である。
【0027】
ポリエステル樹脂(A)と結晶性ポリウレタン樹脂(B)の配合重量比(A)/(B)は、本発明の効果を達成する配合比率であればよく、好ましくは99/1〜70/30である。
【0028】
つぎに水酸基と反応性を有する硬化剤(C)としては、ポリイソシアネート化合物、アミノ化合物が有用である。ポリイソシアネート化合物として代表的なものを例示すれば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートの如き脂肪族ジイソシアネート類;キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートの如き環状脂肪族ジイソシアネート類;トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの如き芳香族ジイソシアネート類などの有機ジイソシアネート、あるいは、これらの有機ジイソシアネートと多価アルコール、低分子量ポリエステル樹脂(ポリエステルポリオール)、水などとの付加物、さらには、上掲された如き有機ジイソシアネート同志の重合体(イソシアヌレート型ポリイソシアネート化合物をも含む。)やイソシアネート・ビウレット体などの各種のポリイソシアネート化合物であるが、樹脂組成物の貯蔵安定性及び低温硬化性の点を考慮すると、ブロック化ポリイソシアネートが好ましい。
【0029】
ブロック化ポリイソシアネート化合物として特に代表的なものを例示すると、上記ポリイソシアネート化合物を公知慣用のブロック化剤、ラクタム、オキシムなどでブロック化せしめて得られるもの等があり、市販品の例を挙げれば、VESTANAT B1358/100、VESTAGON B1065、同 B1530(いずれもドイツ国デグサ−ヒュルス社製のブロックポリイソシアネ−ト)やクレランUI、クレランTPLS2122(住友バイエルウレタン社製のブロックポリイソシアネ−ト)などがある。
【0030】
また、ブロック化ポリイソシアネート化合物として、分子内にウレトジオン結合を有する、いわゆるセルフブロックタイプの化合物も使用することができる。
【0031】
かかるセルフブロックタイプのポリイソシアネ−ト類を例示すると、VESTAGON BF1540、同 EP−BF1300(いずれもドイツ国デグサヒュルス社製のウレトジオン結合を有するセルフブロックタイプのブロックポリイソシアネ−ト)や、クレラン TPLS2147(住友バイエルウレタン社製のウレトジオン結合を有するセルフブロックタイプのブロックポリイソシアネ−ト)などが挙げられる。硬化時にブロック剤の揮発がないものとして分子内にウレトジオン結合を有する、いわゆるセルフブロックタイプの化合物の使用が特に好ましい。
【0032】
アミノ化合物としては、例えば、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン等のアミノ基含有化合物をホルムアルデヒド、グリオキザールの如きアルデヒド系化合物を公知の方法で反応せしめて得られる縮合物が挙げられる。あるいは、これらの縮合物をアルコール類でエーテル化せしめて得られるエーテル化化合物で、代表的なものを挙げれば、ヘキサメトキシメチルメラミンの「CYMEL 303」(三井サイテック社)があり、さらには「POWDERLINK PL−1174」(アメリカンサイアナミド社)等のグリコウリル類が挙げられる。
【0033】
水酸基と反応性を有する硬化剤(C)の配合量はポリエステル樹脂(A)および結晶性ポリウレタン樹脂(B)の水酸基に対して当量比[{(A)+(B)}/(C)]が1.3/1.0〜1.0/1.3の範囲になることが好ましい。
【0034】
ポリエステル樹脂(A)と結晶性ポリウレタン樹脂(B)および水酸基と反応性を有する硬化剤(C)を含んでなる、本発明の粉体塗料用樹脂組成物を用いて、目的とする粉体塗料を調整するには、たとえば公知慣用の種々の方法がそのまま利用できる。
【0035】
すなわち、一般的には、ポリエステル樹脂(A)と結晶性ポリウレタン樹脂(B)および水酸基と反応性を有する硬化剤としてのブロック化ポリイソシアネート化合物(C)と、さらに必要に応じて、エポキシ樹脂、顔料、硬化促進剤、表面調整剤、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などのような、種々の添加剤成分とを混合し、溶融混練せしめたのちに、さらに微粉砕せしめるという、いわゆる機械的粉砕方式によるのが、特に簡便であるので推奨される。
【0036】
かくして得られる本発明に係る粉体塗料用樹脂組成物、そして該粉体塗料用樹脂組成物から得られる粉体塗料は、公知慣用の種々の方法によって、被塗物基材上に塗装され、しかるのち、焼き付けされるということにより、目的とする硬化塗膜が、この被塗物基材上に形成されるということになる。得られる塗装物品は、平滑性、機械的物性、耐候性などの物性に優れた塗膜を有することになる。
【0037】
ここにおいて、上記した被塗物基材として代表的なものを例示するにとどめれば、鉄、アルミニウム、ステンレス・スチール、クロム・メッキ、トタン板、ブリキ板の如き、各種の金属素材または金属製品類;瓦類;ガラス類;各種の無機質建材類;耐熱性のあるプラスチック、木材などがあり、具体的には、自動車車体または自動車(用)部品類;二輪車または二輪車(用)部品類;門扉またはフェンス類の如き、各種の建材類;アルミサッシ類の如き、各種の建築内外装用資材類;アルミホイールなどのような種々の鉄ないしは非鉄金属類の緒素材ないしはプラスチック製品、木工緒製品類などがある。また、それらに化成処理、リン酸亜鉛処理、クロメート処理などの表面処理したものや、電着塗装を施されたものも含まれる。
【0038】
本発明の粉体塗料用樹脂組成物は、従来のポリエステル粉体塗料組成物に比較して、塗膜の平滑性、機械的物性、耐候性などが格段に向上し、水酸基と反応性を有する硬化剤としてブロック化ポリイソシアネート化合物を使用する場合には貯蔵安定性をも向上したものとなる。
【0039】
【実施例】
次に、本発明を、参考例、実施例および比較例により、一層、具体的に説明することにするが、本発明は決してこれらの例示例のみに限定されるものではない。なお、以下において、部および%は、特に断りのない限り、全て、重量基準であるものとする。また、参考例の特性値は、以下の方法により測定または評価した。
【0040】
・水酸基価:無水酢酸とピリジンとの混合溶液にポリエステル樹脂および結晶性ポリウレタン樹脂試料を溶解し、100℃で一時間加熱還流して水酸基をアセチル化し、ついでイオン交換水を加えてさらに加熱還流した後に冷却し、0.5規定の水酸化カリウムのトルエン/メタノール溶液で逆滴定して求めた。(単位:mgKOH/g)。
【0041】
・酸価:(単位:mgKOH/g)
ポリエステル樹脂(A):ベンジルアルコールにポリエステル樹脂試料を溶解して、0.1規定の水酸化カリウム−メタノール溶液で滴定して求めた。
結晶性ポリウレタン樹脂(B):シクロヘキサノンの結晶性ポリウレタン樹脂試料を溶解して、0.1規定の水酸化カリウム−メタノール溶液で滴定して求めた。
【0042】
・結晶化ピーク温度:DSC−3100型示差熱走査型熱量計[マックサイエンス社(製)]を用い、JIS K7121に従って測定した。(単位:℃)
・ガラス転移温度Tg:示差走査熱量測定法が使用でき、1分間に10℃の加熱速度で、ガラス転移温度Tgは最初の屈曲点で得られる。(単位:℃)
【0043】
・溶融粘度:コーンプレート型粘度計CV−1S[東亜工業株式会社(製)]を用い、コーンCP−5で回転数750rpmに設定して、プレート温度180℃での溶融粘度を測定した。(単位:Pa・s)
【0044】
・軟化点:環球式自動軟化点試験機〔明峰社製作所(製)〕を用い、グリセリンの加熱浴で3℃/分の昇温速度で昇温し、試料が軟化し始め、球が落下したときの温度を測定した(単位:℃)
【0045】
参考例1〜3[ポリエステル樹脂(A)の調整例]
【0046】
参考例1〔ポリエステル樹脂[A−1]の調製〕
撹拌機、温度計、精留塔および窒素ガス導入口を備えた反応容器に、ネオペンチルグリコール415部、トリメチロールプロパン40部を仕込んで、窒素雰囲気下に撹拌を続けながら150℃まで昇温し、イソフタル酸695部およびジブチル錫オキサイド0.5部をさらに加え、240℃まで昇温した。同温度で脱水縮合反応を続け、水酸基価が30mgKOH/gで、酸価が3mg/KOH/gで、示差走査熱量測定によるTgが62℃のポリエステル樹脂を得た。これをポリエステル樹脂[A−1]と略記する。
【0047】
参考例2(同上)
撹拌機、温度計、精留塔および窒素ガス導入口を備えた反応容器に、ネオペンチルグリコール429部、トリメチロールエタン30部を仕込んで、窒素雰囲気下に撹拌を続けながら150℃まで昇温し、テレフタル酸276部、イソフタル酸414部およびジブチル錫オキサイド0.5部をさらに加え、240℃まで昇温した。同温度で脱水縮合反応を続け、水酸基価が40mgKOH/gで、酸価が3mg/KOH/gで、示差走査熱量測定によるTgが62℃のポリエステル樹脂を得た。これをポリエステル樹脂[A−2]と略記する。
【0048】
参考例3(同上)
撹拌機、温度計、精留塔および窒素ガス導入口を備えた反応容器に、ネオペンチルグリコール167部、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル231部、トリメチロールプロパン122部を仕込んで、窒素雰囲気下に撹拌を続けながら150℃まで昇温し、イソフタル酸613部およびジブチル錫オキサイド0.5部をさらに加え、240℃まで昇温した。同温度で脱水縮合反応を続け、水酸基価が100mgKOH/gで、酸価が2mg/KOH/gで、示差走査熱量測定によるガラス転移温度(Tg)が55℃のポリエステル樹脂を得た。これをポリエステル樹脂[A−3]と略記する。
【0049】
参考例4〔ポリエステル樹脂[A−4]の調製〕
撹拌機、温度計、精留塔および窒素ガス導入口を備えた反応容器に、ネオペンチルグリコール431部、トリメチロールプロパン25部を仕込んで、窒素雰囲気下に撹拌を続けながら150℃まで昇温し、テレフタル酸693部およびジブチル錫オキサイド0.5部をさらに加え、240℃まで昇温した。同温度で脱水縮合反応を続け、水酸基価が30mgKOH/gで、酸価が3mg/KOH/gで、示差走査熱量測定によるTgが64℃のポリエステル樹脂を得た。これをポリエステル樹脂[A−4]と略記する。
【0050】
結晶性ポリウレタン樹脂(B)の調製例1:ポリエステルポリオール(D)の調製例
参考例4、5[ポリエステル樹脂(D)の調製]
第1表に示した原料化合物中のポリオール成分(I)及びポリカルボン酸成分(H)を第1表に示した量で、撹拌機、温度計、精留塔および窒素ガス導入口を備えた反応容器に仕込んで、窒素雰囲気中で撹拌を続けながら150℃にまで昇温した。
【0051】
ここへ、ジブチル錫オキサイド0.5部を加えて、240℃にまで昇温し、同温度で脱水縮合反応を続行せしめることによって、水酸基含有ポリエステル樹脂を得た。以下、これらをポリエステル樹脂(D−1)、(D−2)と略記する。
【0052】
【表1】
第1表
【0053】
《第1表の脚註》
1)1,4BG:1,4−ブタンジオール
2)EG :エチレングリコール
【0054】
参考例6〜10(結晶性ウレタン樹脂[B]の調製例)
ポリオール成分及びポリエステル成分を第2表に示した量で、撹拌機、温度計、精留塔および窒素ガス導入口を備えた反応容器に仕込んで、窒素雰囲気中で撹拌を続けながら、150℃にまで昇温した。
【0055】
ここへ、必要により、鎖伸長剤[G]とウレタン化触媒としてジブチル錫ジラウレートを加えた後、ポリイソシアネート成分[F]を発熱に注意して2時間で加えて、同温度でウレタン化反応をせしめることによって、結晶性ウレタン樹脂(B)を得た。さらに、第2表に示した量のカルボン酸無水物を添加、開環付加反応することによりカルボン酸基の導入を行った。以下、これらを結晶性ポリエステルウレタン樹脂[B−1]〜[B−5]と略記する。
【表2】
第2表
【0056】
実施例1〜10および比較例1〜5
(粉体塗料組成物および粉体塗料の調製)
それぞれ、第3表および第4表、第5表に示すような割合で、各別に、粉体塗料用樹脂組成物を配合せしめ、かくして得られる、それぞれの組成物を、「コ・ニーダーPR−46型」(スイス国ブス社製の一軸混練機)を使用して、90℃で溶融混練せしめたのちに、微粉砕し、さらに、200メッシュの金網で分級せしめることによって、平均粒径が30〜40μmなる、各種の粉体塗料を調製した。これらの各粉体塗料を[P−1]〜[P−10]、[p−1]〜[p−6]と略記する。
【表3】
第3表
【0057】
【表4】
第4表
【0058】
【表5】
第5表
【0059】
《第3表、第4表、第5表、第6表の脚註》
1)B1530 :ドイツ国デグサ−ヒュルス社製「VESTAGON B1530」で、イソホロンジイソシアネートのヌレート体をε−カプロラクタムでブロック化せしめた形のブロック・ポリイソシアネート化合物。
2)BF1540:同上社製「VESTAGON BF1540」で、イソホロンジイソシアネートをウレトジオン結合で以てセルフ・ブロック化せしめた形のブロック・ポリイソシアネート化合物。
3)アクロナール 4F :ドイツ国BASF社製表面調整剤。
4)CR−90 :石原産業(株)製ルチル型酸化チタン「タイペーク CR−90」。
【0060】
実施例1〜10および比較例1〜6
次に示すような塗膜形成方法に従って、第6表に示すような各種の塗膜を作製し、次いで、かくして得られたそれぞれの塗膜について塗膜性能試験を行なった。
【0061】
すなわち、粉体塗料[P−1]〜[P−10]、[p−1]〜[p−6]、を使用して、次に示すような塗膜形成方法に従って、各種の塗膜を作製した。
【0062】
被塗物として使用する基材としては、0.8mm厚の「ボンデライト#3030」[日本パーカライジング(株)製の燐酸亜鉛系処理剤で以て処理された軟鋼板]を用いた。
【0063】
粉体塗料[P−1]〜[P−10]、[p−1]〜[p−6]を、それぞれ上記の基材に焼き付け後の膜厚が50μmとなるようにして静電粉体塗装せしめたのち、200℃/20分間なる条件下に焼き付けを行ない、粉体塗料からなる塗膜(以下、粉体塗膜と略記する。)を有する被塗物を得た。
【0064】
かくして得られた、被塗物上の粉体塗膜については平滑性、耐衝撃性、耐屈曲性、促進耐候性、の評価を行った。それらの結果をまとめて第6表及び第7表、第8表に示した。
【表6】
第6表
【0065】
【表7】
第7表
【0066】
【表8】
第8表
【0067】
なお、評価判定の要領は、次の通りである。
・光沢:光沢計にて60°光沢値を測定した。
・平滑性:目視により評価判定した。評価判定の基準は次の通りである。
○:非常にスムーズなる平滑な塗面。
×:細かいチリ肌が認められる塗面。
【0068】
・耐衝撃性:塗膜面にDu−pont衝撃試験機で、1/2インチ径のポンチに1Kgの重りを落下させてワレが発生する高さ(cm)で衝撃性を判定した。
【0069】
・耐屈曲性:25℃で塗膜面を上にしてを90°に折り曲げた部分の塗膜のワレを判定した。
○:まったくワレが認められない。
×:一部または全面にワレが認められる。
【0070】
・促進耐候性:サンシャインウエザオメーター1000時間試験後の60°光沢を測定し、初期光沢の光沢保持率(%)で評価した。
【0071】
【発明の効果】
本発明に係る粉体塗料用樹脂組成物は、塗膜の平滑性、柔軟性、耐候性にも優れる特徴を有し、従来の粉体塗料組成物に比して柔軟性、耐候性等が格段に向上する。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a resin composition for powder coatings used for parts such as building materials, metal products and automobiles.
[0002]
[Prior art]
Thermosetting powder paints are recognized as non-polluting paints, superior physical properties, and relatively inexpensive compared to conventional solvent-based paints. Home appliances, steel furniture, roads Demand for materials, building materials, protection of automotive parts, and decorative paints is rapidly expanding. However, in order to obtain a polyester resin having excellent physical properties, it is necessary to increase the Tg from the viewpoint of the stability of the coating material, and therefore terephthalic acid is generally used as the main acid component. As a result, there was a problem that the weather resistance was inferior, such as whitening and choking in a very short time, and the gloss was remarkably lowered.
[0003]
As a method for solving this problem, Japanese Patent Laid-Open No. 9-71738 has been proposed in which weather resistance is studied from the viewpoint of the composition of the polyester resin. However, this method uses isophthalic acid as the acid component, so that the weather resistance of the coating film is dramatically improved. However, since the physical properties decrease, it can be used only for specific applications that do not require flexibility. A point has been pointed out.
[0004]
In order to solve the problems described above, attempts have been made to achieve both weather resistance and physical properties by (1) combined use of terephthalic acid and isophthalic acid, and (2) copolymerization of aliphatic dicarboxylic acid or aliphatic glycol. However, in the former, physical properties such as flexibility decrease as the substitution amount of terephthalic acid to isophthalic acid increases, and when the substitution amount is small, the good weather resistance characteristic of isophthalic acid does not appear. The polyester resin powder paint using isophthalic acid as the main acid component in the conventional technology, such as being unable to obtain practically sufficient mechanical properties of the coating film, has a coating film with good mechanical properties and weather resistance. It was difficult to get.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The problem to be solved by the present invention is to provide a powder coating composition capable of obtaining a coating film having excellent appearance, mechanical properties and weather resistance.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, the present inventors have conducted extensive research, and as a result, 50 mol% or more of the acid component constituting the resin is isophthalic.AcidA specific polyester resin (A) to be used, a crystalline polyurethane resin (B), and a curing agent (C) having reactivity with a hydroxyl group.The mass ratio [(A) / (B)] of the polyester resin (A) and the polyurethane resin (B) is in the range of 99/1 to 70/30.The present inventors have found that the powder coating composition can provide a powder coating that can provide a coating film having excellent appearance, mechanical properties, and weather resistance, and has completed the present invention.
[0007]
That is, in the present invention, 50 mol% or more of the acid component constituting the resin isWith acidYes, a polyester resin (A) having a hydroxyl value and a crystalline polyurethane resin, preferably a crystalline polyurethane resin (B) having a crystallization peak temperature of 30 to 150 ° C., and a curing agent reactive with a hydroxyl group, preferably Contains blocked polyisocyanate compound (C)The mass ratio [(A) / (B)] of the polyester resin (A) and the polyurethane resin (B) is in the range of 99/1 to 70/30.The present invention provides a resin composition for powder coatings.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
First, the polyester resin (A) having a hydroxyl group, which is an essential component of the present invention, will be described.
[0009]
As the solid polyester resin (A) having a hydroxyl group, 50 mol% or more of the acid component constituting the resin is isophthalic acid.With acidYes, it is solid at room temperature. The hydroxyl value is preferably 10 to 100 mgKOH / g. Moreover, as Tg of a polyester resin (A), 50 degreeC or more is preferable from the surface of storage stability, More preferably, it is 60 degreeC or more.
[0010]
Further, the polyester resin (A) has isophthalate as a main acid component in order to develop excellent weather resistance in the cured coating film made of the composition of the present invention.AcidIt is necessary to use at 50 mol% or more. ISophthalAcid, 50 mol% or more of the total acid component is used, preferably 80 mol% or more.
[0011]
In addition to isophthalic acid, aromatic dicarboxylic acids such as terephthalic acid, naphthalenedicarboxylic acid, (anhydrous) phthalic acid, and the like, as long as the effects of the present invention are not impaired; hexahydroisophthalic acid, hexahydroterephthalic acid, hexahydrophthalic acid, Alicyclic dicarboxylic acids such as anhydride, tetrahydrophthalic acid, anhydride, 1,4-cyclohexanedicarboxylic acid, 1,3-cyclohexanedicarboxylic acid; oxalic acid, succinic acid, adipic acid, azelaic acid, sebacic acid, Aliphatic dibasic acids such as dodecanedioic acid and eicosanedioic acid; unsaturated dicarboxylic acids such as maleic acid, fumaric acid and itaconic acid; and trivalent or higher carboxylic acids such as trimellitic acid, pyromellitic acid and trimesic acid Can be used together. These acid components include those that react with alcohol components such as anhydrides and esterified products.
[0012]
As the alcohol component, various polyol components can be used. Typical examples include neopentyl glycol, ethylene glycol, 1,3-propylene glycol, 1,2-propylene glycol, 2-methyl-1,3. -Propylene glycol, 1,4-butylene glycol, 1,3-butylene glycol, 1,6-hexanediol, diethylene glycol, dipropylene glycol, triethylene glycol, 1,4-cyclohexanedimethanol, ethylene oxide adduct of bisphenol A , Propylene oxide adduct of bisphenol A, cyclohexanedimethanol, hydrogenated bisphenol A, ethylene oxide adduct of hydrogenated bisphenol A, propylene oxide adduct of hydrogenated bisphenol A, glycerin , Trimethylol ethane, trimethylol propane, tris (hydroxymethyl) aminomethane, pentaerythrite Li Toeru, dipentaerythritol, sorbitol and the like, the use of neopentyl glycol in view of weather resistance preferable.
[0013]
The above-mentioned polyester resin (A) is prepared by a known and usual production method using the above acid component and alcohol component as raw materials (including ester-forming derivatives), and the reaction method includes a direct esterification reaction or a transesterification reaction. Any of these methods can be applied, and polycondensation can be promoted by a method of increasing the reaction temperature by pressurization, a method of reducing the pressure, or a method of flowing an inert gas under normal pressure.
[0014]
In the above esterification reaction, transesterification reaction, and polycondensation reaction, the reaction can be promoted using a known and commonly used reaction catalyst such as di-n-butyltin oxide and antimony trioxide.
[0015]
Next, components constituting the crystalline polyurethane resin (B) will be described. The crystalline polyurethane resin (B) can be obtained by reacting the polyester polyol component (D) and / or the polyether polyol (E), if necessary, the chain extender (G) and the polyisocyanate compound (F).
[0016]
The polyester polyol (D) is prepared in the same manner as the polyester resin (A), using a polycarboxylic acid (H) having 2 to 22 carbon atoms and a polyol (I) having 2 to 20 carbon atoms as raw materials. The polyester polyol (D) and the polyether polyol (E) are preferably those having a number average molecular weight in the range of 500 to 10,000.
[0017]
In addition, acrylic polyol, epoxy polyol, carbonate polyol, caprolactone polyester polyol, butadiene polyol, and the like can be used as long as the effect of the present composition is not impaired, and the use of crystalline polyester polyol is particularly preferable.
[0018]
Illustrative examples of polycarboxylic acids (H) having 2 to 22 carbon atoms include aliphatic dibases such as oxalic acid, succinic acid, adipic acid, azelaic acid, sebacic acid, dodecanedioic acid, and eicosanedioic acid. Acids; aromatic dicarboxylic acids such as terephthalic acid, isophthalic acid, phthalic acid, and 2,6-naphthalenedicarboxylic acid; 1,4-cyclohexanedicarboxylic acid, 1,3-cyclohexanedicarboxylic acid, hexahydrophthalic anhydride, tetrahydrophthalic anhydride And alicyclic dicarboxylic acids such as: unsaturated dicarboxylic acids such as maleic acid, fumaric acid and itaconic acid. A small amount of trivalent or higher carboxylic acid such as trimellitic acid or pyromellitic acid may be used in combination, and a small amount of hydroxycarboxylic acid such as p-oxybenzoic acid or tartaric acid may be used in combination. Among them, the use of an aliphatic linear dicarboxylic acid having 12 or less carbon atoms and an even number is preferable for controlling the low melt viscosity and the crystallization peak temperature of the crystalline polyurethane resin. Particularly preferred are oxalic acid, succinic acid and adipic acid. These acid components include those that react with alcohol components such as anhydrides and esterified products.
[0019]
Typical examples of the polyol component (I) having 2 to 20 carbon atoms include ethylene glycol, 1,3-propylene glycol, 1,2-propylene glycol, 2-methyl-1,3-propylene glycol, , 4-butylene glycol, 1,3-butylene glycol, 1,6-hexanediol, diethylene glycol, dipropylene glycol, neopentyl glycol, triethylene glycol, 1,4-cyclohexanedimethanol, ethylene oxide adduct of bisphenol A, Propylene oxide adduct of bisphenol A, cyclohexanedimethanol, hydrogenated bisphenol A, ethylene oxide adduct of hydrogenated bisphenol A, propylene oxide adduct of hydrogenated bisphenol A, glycerin, trimethylo Ruetan, trimethylolpropane, trishydroxymethylaminomethane, pentaerythritol, dipentaerythritol, include sorbitol, among others linear aliphatic diols in which the number of carbon atoms is an even number is preferred. Particularly preferred are ethylene glycol, 1,4 butylene glycol, and 1,6 hexanediol.
[0020]
Next, the polyisocyanate compound (F) will be described. Typical examples of the polyisocyanate of the polyisocyanate compound (F) include polymethylene polyphenyl isocyanate, diphenylmethane diisocyanate, tolylene diisocyanate, triphenylmethane triisocyanate, tetramethylene diisocyanate, hexamethylene diisocyanate, trimethylhexamethylene diisocyanate. , Isophorone diisocyanate, xylylene diisocyanate, lysine isocyanate and the like. Also, adducts and nurates of these diisocyanates and polyols can be used. Among these, a diisocyanate compound is preferable from the viewpoint of low viscosity and crystallinity, and hexamethylene diisocyanate is particularly preferable.
[0021]
The reaction between the polyisocyanate compound (F) and the polyol component (D) and / or (E) is carried out at 100 to 200 ° C., and usually the hydroxyl group in the polyol component (D) and / or (E) The ratio with the isocyanate group in the isocyanate compound (F) is carried out so that the hydroxyl group becomes excessive. At that time, a reaction catalyst such as a tin compound may be used. Further, a chain extender (G) can be used in combination in order to improve the urethane group concentration and control the crystallinity during this reaction.
[0022]
Typical examples of the chain extender (G) include ethylene glycol, 1,3-propylene glycol, 1,2-propylene glycol, 2-methyl-1,3-propylene glycol, 1,4-butylene glycol, 1,3-butylene glycol, 1,6-hexanediol, diethylene glycol, dipropylene glycol, neopentyl glycol, triethylene glycol, 1,4-cyclohexanedimethanol, ethylene oxide adduct of bisphenol A, propylene oxide addition of bisphenol A , Cyclohexanedimethanol, hydrogenated bisphenol A, hydrogenated bisphenol A ethylene oxide adduct, hydrogenated bisphenol A propylene oxide adduct, glycerin, trimethylolethane, trimethylolpropyl Bread, trishydroxymethylaminomethane, pentaerythritol Li Toeru, dipentaerythritol, include low molecular weight polyols such as sorbitol, among others the use of linear aliphatic diols in which the number of carbon atoms is an even number is preferred. Moreover, polyethers, such as polytetramethylene glycol, and diamines, such as hexamethylenediamine, are mentioned.
[0023]
Regarding the method for introducing a carboxylic acid group into the crystalline polyurethane resin (B), a method of leaving the carboxylic acid group at the time of preparing the polyester polyol resin (D), a hydroxyl group remaining after the urethanization reaction, and a polycarboxylic acid A method of introducing by an esterification reaction with an acid or a ring-opening addition reaction using a carboxylic acid anhydride can be used.
[0024]
The crystalline urethane resin (B) is a component that exhibits excellent mechanical properties in the coating film, but preferably has a crystallization peak temperature of 30 to 150 ° C. If the crystallization peak temperature is in the above range, the storage stability of the powder coating material and the melt kneading at the time of forming the coating material are preferable. The crystallization peak temperature can be determined from the peak temperature of the DSC (Differential Scanning Calorimetry) curve described in JIS K7121 Plastic Transition Temperature Measurement Method.
[0025]
Moreover, since the melt viscosity of the crystallized polyurethane resin (B) is required to be low at the curing temperature in order to obtain good smoothness, it is preferably 10 Pa · s or less at 180 ° C. Preferably, it is 0.005 to 1 Pa · s or less.
[0026]
Further, the crystalline polyurethane resin (B) preferably has a curable functional group, and particularly preferably has a carboxyl group and / or a hydroxyl group, and the acid value and hydroxyl value of the curing agent (C) In view of the reactivity and the improvement in mechanical properties, the acid value is preferably 5 to 100 mgKOH / g and the hydroxyl value is preferably 5 to 100 mgKOH / g. More preferably, the sum of the acid value and the hydroxyl value is 50 mgKOH / g or less.
[0027]
The blending weight ratio (A) / (B) of the polyester resin (A) and the crystalline polyurethane resin (B) may be any blending ratio that achieves the effects of the present invention, and is preferably 99/1 to 70/30. is there.
[0028]
Next, polyisocyanate compounds and amino compounds are useful as the curing agent (C) having reactivity with hydroxyl groups. Illustrative examples of polyisocyanate compounds include aliphatic diisocyanates such as hexamethylene diisocyanate and trimethylhexamethylene diisocyanate; cyclic aliphatic diisocyanates such as xylylene diisocyanate and isophorone diisocyanate; tolylene diisocyanate 4,4 ' -Organic diisocyanates such as aromatic diisocyanates such as diphenylmethane diisocyanate, or adducts of these organic diisocyanates with polyhydric alcohols, low molecular weight polyester resins (polyester polyols), water, etc., and organics as listed above Various polyisocyanates such as diisocyanate polymers (including isocyanurate-type polyisocyanate compounds) and isocyanate / biuret bodies Is a sulfonate compound, considering the viewpoint of storage stability and low-temperature curability of the resin composition, the blocked polyisocyanates are preferred.
[0029]
Specific examples of the blocked polyisocyanate compound include those obtained by blocking the polyisocyanate compound with a known and commonly used blocking agent, lactam, oxime, and the like. , VESTANAT B1358 / 100, VESTAGON B1065, B1530 (both block polyisocyanate manufactured by Degussa Huls, Germany), Clelan UI, Clerant TPLS2122 (block polyisocyanate manufactured by Sumitomo Bayer Urethane), etc. There is.
[0030]
As the blocked polyisocyanate compound, a so-called self-block type compound having a uretdione bond in the molecule can also be used.
[0031]
Examples of such self-blocking polyisocyanates include VESTAGON BF1540 and EP-BF1300 (both are self-blocking block polyisocyanates having a uretdione bond manufactured by Degussahurs, Germany), and Clelan TPLS2147 (Sumitomo). And a self-block type block polyisocyanate having a uretdione bond, manufactured by Bayer Urethane Co., Ltd.). It is particularly preferable to use a so-called self-blocking type compound having a uretdione bond in the molecule assuming that the blocking agent does not volatilize during curing.
[0032]
Examples of amino compounds include condensates obtained by reacting amino group-containing compounds such as melamine, urea, benzoguanamine and the like with aldehyde compounds such as formaldehyde and glyoxal by known methods. Alternatively, etherification compounds obtained by etherification of these condensates with alcohols include, for example, “CYMEL 303” (Mitsui Cytec Co., Ltd.) of hexamethoxymethylmelamine, and “POWDERLINK”. And glycouril such as “PL-1174” (American Cyanamid Co., Ltd.).
[0033]
The compounding amount of the curing agent (C) having reactivity with the hydroxyl group is equivalent to the hydroxyl group of the polyester resin (A) and the crystalline polyurethane resin (B) [{(A) + (B)} / (C)]. Is preferably in the range of 1.3 / 1.0 to 1.0 / 1.3.
[0034]
Using the resin composition for powder coatings of the present invention comprising the polyester resin (A), the crystalline polyurethane resin (B), and the curing agent (C) having reactivity with the hydroxyl group, the intended powder coating In order to adjust, for example, various known and commonly used methods can be used as they are.
[0035]
That is, generally, a polyester resin (A), a crystalline polyurethane resin (B), a blocked polyisocyanate compound (C) as a curing agent having reactivity with a hydroxyl group, and, if necessary, an epoxy resin, So-called pigments, curing accelerators, surface conditioners, anti-blocking agents, ultraviolet absorbers, antioxidants, etc. are mixed with various additive components, melt-kneaded, and then further pulverized. The mechanical grinding method is recommended because it is particularly simple.
[0036]
The thus obtained resin composition for powder coatings according to the present invention, and the powder coating obtained from the resin composition for powder coatings, are coated on a substrate to be coated by various known and conventional methods, After that, by baking, an intended cured coating film is formed on the substrate to be coated. The obtained coated article has a coating film excellent in physical properties such as smoothness, mechanical properties, and weather resistance.
[0037]
Here, if only typical examples of the above-mentioned substrate to be coated are illustrated, various metal materials or metal products such as iron, aluminum, stainless steel, chrome plating, tin plate, tin plate, etc. Tiles; glass; various inorganic building materials; heat-resistant plastic, wood, etc., specifically, automobile bodies or automobile (for) parts; two-wheeled or two-wheeled (for) parts; gates Or various building materials such as fences; various interior and exterior materials such as aluminum sashes; various iron or non-ferrous metal materials such as aluminum wheels, plastic products, woodwork products, etc. There is. Further, those subjected to surface treatment such as chemical conversion treatment, zinc phosphate treatment and chromate treatment, and those subjected to electrodeposition coating are also included.
[0038]
The resin composition for powder coatings of the present invention has significantly improved coating film smoothness, mechanical properties, weather resistance, etc., and has reactivity with hydroxyl groups, compared to conventional polyester powder coating compositions. When a blocked polyisocyanate compound is used as a curing agent, the storage stability is also improved.
[0039]
【Example】
Next, the present invention will be described more specifically by reference examples, examples and comparative examples. However, the present invention is not limited to these illustrative examples. In the following, all parts and% are based on weight unless otherwise specified. Moreover, the characteristic value of the reference example was measured or evaluated by the following method.
[0040]
・ Hydroxyl value: A polyester resin and a crystalline polyurethane resin sample were dissolved in a mixed solution of acetic anhydride and pyridine, heated to reflux at 100 ° C. for 1 hour to acetylate the hydroxyl group, and then ion-exchanged water was added and further heated to reflux. Thereafter, it was cooled and determined by back titration with a 0.5 N potassium hydroxide toluene / methanol solution. (Unit: mgKOH / g).
[0041]
Acid value: (unit: mgKOH / g)
Polyester resin (A): A polyester resin sample was dissolved in benzyl alcohol and titrated with a 0.1 N potassium hydroxide-methanol solution.
Crystalline polyurethane resin (B): A crystalline polyurethane resin sample of cyclohexanone was dissolved and titrated with a 0.1 N potassium hydroxide-methanol solution.
[0042]
Crystallization peak temperature: Measured according to JIS K7121 using a DSC-3100 type differential thermal scanning calorimeter [McScience Co., Ltd.]. (Unit: ° C)
Glass transition temperature Tg: A differential scanning calorimetry method can be used, and at a heating rate of 10 ° C. per minute, the glass transition temperature Tg is obtained at the first inflection point. (Unit: ° C)
[0043]
Melt viscosity: A cone plate viscometer CV-1S [manufactured by Toa Kogyo Co., Ltd.] was used, and the cone viscosity was set to 750 rpm with cone CP-5, and the melt viscosity at a plate temperature of 180 ° C was measured. (Unit: Pa · s)
[0044]
-Softening point: Using a ring and ball automatic softening point tester (Myohosha Seisakusho Co., Ltd.), the temperature was raised at a heating rate of 3 ° C / min in a glycerin heating bath, the sample began to soften, and the sphere fell Measured temperature (unit: ° C)
[0045]
Reference Examples 1 to 3 [Example of adjustment of polyester resin (A)]
[0046]
Reference Example 1 [Preparation of Polyester Resin [A-1]]
A reaction vessel equipped with a stirrer, thermometer, rectification column and nitrogen gas inlet is charged with 415 parts of neopentyl glycol and 40 parts of trimethylolpropane, and the temperature is raised to 150 ° C. while stirring in a nitrogen atmosphere. Further, 695 parts of isophthalic acid and 0.5 part of dibutyltin oxide were further added, and the temperature was raised to 240 ° C. The dehydration condensation reaction was continued at the same temperature to obtain a polyester resin having a hydroxyl value of 30 mgKOH / g, an acid value of 3 mg / KOH / g, and a Tg of 62 ° C. by differential scanning calorimetry. This is abbreviated as polyester resin [A-1].
[0047]
Reference example 2 (same as above)
A reaction vessel equipped with a stirrer, thermometer, rectifying column and nitrogen gas inlet is charged with 429 parts of neopentyl glycol and 30 parts of trimethylolethane, and the temperature is raised to 150 ° C. while stirring in a nitrogen atmosphere. Further, 276 parts of terephthalic acid, 414 parts of isophthalic acid and 0.5 part of dibutyltin oxide were added, and the temperature was raised to 240 ° C. The dehydration condensation reaction was continued at the same temperature to obtain a polyester resin having a hydroxyl value of 40 mgKOH / g, an acid value of 3 mg / KOH / g, and a Tg of 62 ° C. by differential scanning calorimetry. This is abbreviated as polyester resin [A-2].
[0048]
Reference example 3 (same as above)
A reaction vessel equipped with a stirrer, thermometer, rectifying column and nitrogen gas inlet is charged with 167 parts neopentyl glycol, 231 parts 1,4-cyclohexanedimethanol, 122 parts trimethylolpropane, and a nitrogen atmosphere. The temperature was raised to 150 ° C. while stirring was continued, and 613 parts of isophthalic acid and 0.5 parts of dibutyltin oxide were further added, and the temperature was raised to 240 ° C. The dehydration condensation reaction was continued at the same temperature to obtain a polyester resin having a hydroxyl value of 100 mgKOH / g, an acid value of 2 mg / KOH / g, and a glass transition temperature (Tg) by differential scanning calorimetry of 55 ° C. This is abbreviated as polyester resin [A-3].
[0049]
Reference Example 4 [Preparation of polyester resin [A-4]]
A reaction vessel equipped with a stirrer, thermometer, rectification column and nitrogen gas inlet is charged with 431 parts of neopentyl glycol and 25 parts of trimethylolpropane, and the temperature is raised to 150 ° C. while stirring in a nitrogen atmosphere. Further, 693 parts of terephthalic acid and 0.5 part of dibutyltin oxide were further added, and the temperature was raised to 240 ° C. The dehydration condensation reaction was continued at the same temperature to obtain a polyester resin having a hydroxyl value of 30 mg KOH / g, an acid value of 3 mg / KOH / g, and a Tg of 64 ° C. by differential scanning calorimetry. This is abbreviated as polyester resin [A-4].
[0050]
Preparation Example 1 of Crystalline Polyurethane Resin (B) Preparation Example of Polyester Polyol (D)
Reference Examples 4 and 5 [Preparation of polyester resin (D)]
The amount of the polyol component (I) and the polycarboxylic acid component (H) in the raw material compounds shown in Table 1 in the amounts shown in Table 1 was equipped with a stirrer, thermometer, rectification tower, and nitrogen gas inlet. The reaction vessel was charged and heated to 150 ° C. while stirring in a nitrogen atmosphere.
[0051]
Here, 0.5 part of dibutyltin oxide was added, the temperature was raised to 240 ° C., and the dehydration condensation reaction was continued at the same temperature to obtain a hydroxyl group-containing polyester resin. Hereinafter, these are abbreviated as polyester resins (D-1) and (D-2).
[0052]
[Table 1]
Table 1
[0053]
《Legs of Table 1》
1) 1,4BG: 1,4-butanediol
2) EG: Ethylene glycol
[0054]
Reference Examples 6 to 10 (Preparation example of crystalline urethane resin [B])
Charge the polyol component and the polyester component in the amounts shown in Table 2 into a reaction vessel equipped with a stirrer, thermometer, rectifying column and nitrogen gas inlet, and continue stirring in a nitrogen atmosphere to 150 ° C. The temperature was raised to.
[0055]
If necessary, after adding the chain extender [G] and dibutyltin dilaurate as a urethanization catalyst, add the polyisocyanate component [F] in 2 hours while paying attention to heat generation, and carry out the urethanation reaction at the same temperature. The crystalline urethane resin (B) was obtained by letting it stand. Furthermore, the amount of carboxylic acid anhydride shown in Table 2 was added, and a carboxylic acid group was introduced by ring-opening addition reaction. Hereinafter, these are abbreviated as crystalline polyester urethane resins [B-1] to [B-5].
[Table 2]
Table 2
[0056]
Examples 1-10 and Comparative Examples 1-5
(Preparation of powder coating composition and powder coating)
In each of the ratios shown in Tables 3, 4 and 5, a resin composition for powder coatings was blended separately, and the respective compositions thus obtained were designated as "Co-kneader PR- 46 type "(uniaxial kneader manufactured by Büss, Switzerland), melt kneaded at 90 ° C, finely pulverized, and further classified by a 200 mesh wire netting to obtain an average particle size of 30 Various powder coatings of ˜40 μm were prepared. These powder paints are abbreviated as [P-1] to [P-10] and [p-1] to [p-6].
[Table 3]
Table 3
[0057]
[Table 4]
Table 4
[0058]
[Table 5]
Table 5
[0059]
<< Legs of Tables 3, 4, 5, and 6 >>
1) B1530: A block polyisocyanate compound in which a nurate of isophorone diisocyanate is blocked with ε-caprolactam in “VESTAGON B1530” manufactured by Degussa-Huls, Germany.
2) BF1540: A block polyisocyanate compound in which isophorone diisocyanate is self-blocked by a uretdione bond in “VESTAGON BF1540” manufactured by the same company.
3) Acronal 4F: a surface conditioner manufactured by BASF, Germany.
4) CR-90: Rutile type titanium oxide “Taipaque CR-90” manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd.
[0060]
Examples 1-10 and Comparative Examples 1-6
According to the coating film forming method as shown below, various coating films as shown in Table 6 were prepared, and then a coating film performance test was performed on each of the coating films thus obtained.
[0061]
That is, various coating films were formed using powder coating materials [P-1] to [P-10] and [p-1] to [p-6] according to the following coating film forming method. Produced.
[0062]
As a base material used as an object to be coated, “Bondelite # 3030” having a thickness of 0.8 mm [a mild steel sheet treated with a zinc phosphate-based treatment agent manufactured by Nihon Parkerizing Co., Ltd.] was used.
[0063]
Electrostatic powder such that the powder coatings [P-1] to [P-10] and [p-1] to [p-6] are each baked on the above-mentioned base material to a film thickness of 50 μm. After coating, baking was carried out under the condition of 200 ° C./20 minutes to obtain a coated object having a coating film made of a powder coating (hereinafter abbreviated as a powder coating film).
[0064]
The powder coating film on the article thus obtained was evaluated for smoothness, impact resistance, flex resistance, and accelerated weather resistance. The results are summarized in Tables 6, 7 and 8.
[Table 6]
Table 6
[0065]
[Table 7]
Table 7
[0066]
[Table 8]
Table 8
[0067]
In addition, the point of evaluation determination is as follows.
Gloss: A 60 ° gloss value was measured with a gloss meter.
・ Smoothness: Visually evaluated and determined. Evaluation criteria are as follows.
○: A smooth coating surface that is very smooth.
X: Paint surface where fine dust skin is recognized.
[0068]
Impact resistance: Impact resistance was determined by the height (cm) at which a 1 kg weight was dropped on a 1/2 inch diameter punch using a Du-pont impact tester on the coating surface.
[0069]
-Bending resistance: The crack of the coating film of the part bent at 90 degrees with the coating film surface facing upward at 25C was determined.
○: No cracks are observed.
X: Cracks are observed on a part or the entire surface.
[0070]
Accelerated weather resistance: 60 ° gloss after 1000 hours test of sunshine weatherometer was measured and evaluated by gloss retention (%) of initial gloss.
[0071]
【The invention's effect】
The resin composition for powder coatings according to the present invention is characterized by excellent smoothness, flexibility and weather resistance of the coating film, and has flexibility, weather resistance, etc. as compared with conventional powder coating compositions. Greatly improved.
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