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JP4778283B2 - 樹脂組成物及び積層体 - Google Patents

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JP4778283B2 JP2005275358A JP2005275358A JP4778283B2 JP 4778283 B2 JP4778283 B2 JP 4778283B2 JP 2005275358 A JP2005275358 A JP 2005275358A JP 2005275358 A JP2005275358 A JP 2005275358A JP 4778283 B2 JP4778283 B2 JP 4778283B2
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Description

本発明はヒートシール材料として好適な樹脂組成物及び該組成物のヒートシール層を有する積層体に関し、より詳細には、アルミニウム箔基材等に対し接着性を有し、且つ、発泡ポリスチレン又は耐衝撃性ポリスチレン容器等の各種容器に対して適度なヒートシール性を示すと共に、特に、蓋体を容器から剥離する際にスムーズで軽い剥離抵抗感を示し、剥離感触に顕著に優れる易開封性蓋材等のヒートシール材として好適な樹脂組成物及び該組成物ヒ−トシール層を有する易開封性蓋等の作製素材として有用な積層体に関する。
近年、カップ麺、ゼリー、ヨーグルト、豆腐などの飲食品は、所謂ポリスチレンペーパー(PSP)等の発泡ポリスチレンや耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)基材からなる容器本体にアルミニウム箔にシール剤層を積層した積層体からなる易開封性蓋をヒートシールした密閉容器内に収容されたものが広く市販されている。
例えば、カップ麺の蓋材としては、アルミニウム箔の容器外側にポリエチレン保護膜を介して印刷紙層が、またアルミニウム箔の容器本体側にポリエチレン層を介してヒートシール層が、それぞれ形成された積層構成のものが例示でき、容器本体は発泡ポリスチレンが多用されている。
これら容器のヒートシール材料には、内容物の保護性、使用時の開封性、開封後に於ける開封部外観の良好性等が要求され、従って、該シール材料の選択は極めて重要な問題とされ、従来から種々のものが提案、実用化されている。
例えば、特許文献1には、エチレン・不飽和カルボン酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体又はこれとエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体及び/又は融点が95℃未満のエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体との混合成分、低密度ポリエチレン及び/又は融点が95℃以上のエチレン・不飽和エステル共重合体、低結晶性エチレン・αーオレフィン共重合体、粘着付与樹脂、スチレン・不飽和カルボン酸共重合体からなる樹脂組成物で、該粘着付与樹脂を5〜25質量含有するものが開示されている。
又、特許文献2には、(A)成分としてエチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体又はこれとエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体及び/又はエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体との混合成分50〜80質量部、(B)成分として低密度ポリエチレン5〜30質量部、(C)成分として低結晶性エチレン・αーオレフィン共重合体5〜20質量部、並びに(D)成分として粘着付与樹脂1質量部以上で5質量部未満とからなり、該樹脂組成物中に於いて、(A)成分中の(メタ)アクリル酸に由来する単位と(メタ)アクリル酸エステルに由来する単位をそれぞれ特定含有率とした樹脂組成物が開示されている。
これらの樹脂組成物は、蓋基材として用いられるアルミニウム箔等に直接押出コーティングしても優れた接着性を有し、且つ、容器本体構成材として多用されている発泡ポリスチレン等に対しても適度なシール剥離時強度を有すると共に剥離時に発生する剥離音もそれ程大きくなく、更に、耐熱油性等にも優れ、総合的に優れたヒートシール性能を示す。
又、その加工速度も可成り速くすることが可能で生産性の面からも優れている。
しかしながら、上記特許文献1及び2の樹脂組成物からなるヒートシール材は、その剥離時における剥離音はそれ程大きくないもののその剥離感触は今一つ十分に良好とは言い難いものであった。
即ち、上記樹脂組成物には何れも、耐熱性維持の目的で低密度ポリエチレン、すべり性や加工性向上の目的で低結晶性エチレン・αーオレフィン共重合体がそれぞれ所定量配合されている。
このこともあって、上記ヒートシール層の易開封性蓋材は、その剥離時にジッピング感、即ち、剥離時に加えられる力に対しスムーズで軽やかな抵抗感ではなく、例えば、ファスナーを開閉するときのようにやや間欠的な動きに基づくピリピリ又はパリパリした抵抗感触を呈する。
特に、最近では、用途によっては、シール材の剥離強度、耐久強度等シール強度特性よりも寧ろ上記剥離時の感触の良さ、即ち、剥離感の良好性を求める傾向が強くなってきている。
特開2001ー19810号公報 特開2005−187744号公報
本発明者等は、上記最近の要望に十分に応え得るシール材用樹脂組成物を開発すべく鋭意検討を重ねた結果、上記樹脂組成物から低密度ポリエチレンと低結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体を除外すると共にエチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体に特定のエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体を比較的狭い特定範囲量配合し、且つ、粘着付与剤を配合しないか或いはその配合量を極少量にとどめることにより、該組成物の剥離強度特性、耐熱油性、すべり性、加工性等をそれ程大きく損なうことなく上記剥離時の感触を著しく向上させることができることを知り、この知見に基づき本発明を完成するに至った。
従って、本発明の目的は上記従来のヒートシール材用樹脂組成物に於けるシール強度、耐熱油性、すべり性、加工性等の諸特性をそれ程損なうことなくシーラントとしての剥離時の感触を改善することにある。
又、本発明の別の目的は、上記本発明の樹脂組成物からなるヒートシール層を備えてなり、易開封蓋等の作製用素材として好適な積層体を提供するにある。
本発明によれば、(A)エチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体成分又はエチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体とエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体の混合成分、90〜20質量部、(B)エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体成分、10〜80質量部、及び(C)粘着性付与樹脂成分0〜20質量部(但し(A),(B)及び(C)成分の合計量は100質量部である)から樹脂成分がなり、前記エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体(B)として、メルトフローレート(JIS
K7210−1999)が0.1〜500g/10分、(メタ)アクリル酸エステル単位含量が5〜30質量%のものを用いることを特徴とする樹脂組成物が提供される。
又、本発明に於いては、前記エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体(B)は、そのメルトフローレートが0.5〜150g/10分、(メタ)アクリル酸エステル単位含量が5〜25質量%であるものがより好ましい。
更に、前記エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体(B)として、該共重合体の示差走査熱量測定法(DSC)による融点(T:JIS K7121準拠)とその(メタ)アクリル酸エステル単位含有量(X:モル%)とが、下記式(1)で表される関係を有するものを用いることが特に好ましい。
−3.0X+125≧T≧−3.0X+109 …(1)
又、前記(A)がエチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体とエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体の混合物である場合、質量でエチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体/エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体100/0〜60/40のものが好ましい。
本発明の組成物には、スリップ剤及びブロッキング防止剤の1種以上が配合されることがより好ましい。
本発明によれば、又、上記の樹脂組成物からなるヒートシール材料、アルミニウム箔上に直接上記のヒートシール材料が形成されてなる積層体、ヒートシール層に上記のヒートシール材料を使用した蓋材、及び、ヒートシール層に上記ヒートシール材料を使用した発泡ポリスチレン容器又は耐衝撃性ポリスチレン容器の発明が、夫々提供される。
本発明の樹脂組成物は、上記特定構成により、発泡ポリスチレンや耐衝撃性ポリスチレン容器等に対するヒートシール材として、容器本体構成材に対するヒートシール性、アルミ箔等の蓋基材に対する接着性、食品等容器内容物の保護性、使用時の開封強度、耐熱油性等、この種のヒートシール材として必要とされる諸特性を、従来品ヒートシール材に比べて大きく損じることなく、然もその開封時の剥離感触を従来品に比べ著しく改善したもので、本発明の樹脂組成物を用いてアルミ基材等に直接押出コーティングしたヒートシール層を備えた易開封性容器蓋と発泡ポリスチレンや耐衝撃性ポリスチレンの容器本体からなる容器は、従来品容器に比べその開封の際に剥離に加えられる力に対して著しくスムーズで軽やかな抵抗感を示す。
以下に、本発明の実施の形態について詳細且つ具体的に説明する。
本発明の樹脂組成物は、(A)エチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体成分又は該共重合体とエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体との混合成分と(B)メルトフローレート(MFR)と(メタ)アクリル酸エステル単位含量が夫々特定範囲にあるエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体成分とを必須構成樹脂成分とし、これに任意樹脂成分である(C)粘着性付与樹脂成分とからなる。
本発明の(A)成分として用いるエチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体に於いて、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸及び/又はメタアクリル酸を、又(メタ)アクリル酸エステルは、アクリル酸エステル及び/又はメタアクリル酸エステルを夫々意味する。
尚、該共重合体中の(メタ)アクリル酸エステル単位として具体的には、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸イソオクチル、メタアクリル酸−2−エチルヘキシル等からなる単位を例示することができる。
本発明で用いる上記エチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、メルトフローレート(MFR)(JIS K7210−1999)が1〜150g/10分、より好ましくは1〜100g/10分、のものを用いることが好ましく、又、(メタ)アクリル酸単位含量は5〜15質量%、より好ましくは7〜12質量%で、(メタ)アクリル酸エステル単位含量は5〜25質量%、より好ましくは5〜20質量%のものが好適に用いられる。
又、本発明の(A)成分として混合成分を用いる場合、混合されるエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体は、メルトフローレート(MFR)が1〜500g/10分、より好ましくは1〜100g/10分のものを用いることが好ましく、又、(メタ)アクリル酸単位含量は3〜15質量%、より好ましくは7〜12質量%、のものが好適に用いられる。
混合成分を用いる場合、エチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体に対するエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体の配合質量比は、100/0〜60/40、より好ましくは90/10〜70/30、であることが好ましい。
本発明で必須樹脂成分として用いる(B)エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、メルトフローレート(MFR:JIS K7210ー1999)が0.1〜500g/10分、より好ましくは0.5〜150g/10分、(メタ)アクリル酸エステル単位含量が5〜30質量%、より好ましくは5〜25質量%である。
メルトフローレート(MFR)が上記範囲外のものは、それを配合して得られる樹脂組成物の粘弾性性状が劣ったものとなるため、好適なヒートシール材料とならず、又加工性にも劣る。
又、(メタ)アクリル酸エステル単位含量が5質量%未満のものは発泡ポリスチレン等の容器本体構成材に対するシール性や剥離時感触が十分でなくなり、一方、30質量%を越えるものはラミネート加工適性や耐熱油性に劣る。
本発明で用いる(B)エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体に於いて、特に、好適な態様の共重合体として、該共重合体の示差走査熱量測定法(DSC)による融点(T:JIS K7121準拠)とその(メタ)アクリル酸エステル単位含有量(X:モル%)との関係が、下記式(1)で表される関係を有するものを挙げることが出きる。
−3.0X+125≧T≧−3.0X+109 …(1)
但し、本発明では1.7≦X≦12.2である。
融点とエステル単位含有量が上記のような関係を有する共重合体は通常のランダム性良好な共重合体に比較して、エチレン単位や(メタ)アクリル酸エステル単位のランダム配列が少なく、即ち、配列不均一性が高く、ブロック共重合体にやや似た重合構造、物性を有する。
このような共重合体は、例えば、高圧ラジカル重合法に於いて、オートクレーブで多段重合するか、或いは管形反応器(チューブラー反応器)で重合させることにより製造することができる(例えば、特許第3423308号、特開昭62−273214号公報等参照)。
本発明に於いては、上記(A)、(B)必須樹脂成分以外に、(C)粘着性付与樹脂成分を配合することが出来る。
該粘着付与樹脂としては、脂肪族系炭化水素樹脂、脂環族系炭化水素樹脂、芳香族系炭化水素樹脂、ポリテルペン系樹脂、ロジン類、スチレン系樹脂、クマロン・インデン樹脂などが挙げられる。
脂肪族系炭化水素樹脂の例としては、ブテン−1、イソブチレン、ブタジエン、1,3−ペンタジエン、イソプレンなどの炭素数が4〜5であるモノ又はジオレフィンを主成分とする重合体などが挙げられる。
脂環族系炭化水素樹脂の例としては、スペントC4〜C5成分中のジエン成分を環化二量体化後重合させた樹脂、シクロペンタジエンなどの環状モノマーを重合させた樹脂、芳香族系炭化水素樹脂を核内水添した樹脂などが挙げられる。
芳香族系炭化水素樹脂の例としては、ビニルトルエン、インデン、α−メチルスチレンなどの炭素数8〜10のビニル芳香族炭化水素を主成分とした樹脂などが挙げられる。
ポリテルペン系樹脂の例としては、α−ピネン重合体、β−ピネン重合体、ジペンテン重合体、テルペン・フェノール共重合体、α−ピネン・フェノール共重合体などが挙げられる。
ロジン類は、ガムロジン、ウッドロジン、トール油などのロジン及びその変性物であって、変性物としては水素添加、不均化、、二量化、エステル化などの変性手段を施したものが例示出来る。
スチレン系炭化水素樹脂とは、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、イソプロペニルトルエン等の重合体である。
これらの内でも、本発明に於いては、無臭性、食品衛生性、他成分との相溶性などの見地から、芳香族系炭化水素樹脂を核内水添した樹脂が最も好ましい。
本発明の樹脂組成物は、(A)エチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体成分、又は、該共重合体とエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体との混合成分、90〜20質量部、より好ましくは80〜30質量部、特に好ましくは70〜40質量部及び(B)メルトフローレート(MFR)と(メタ)アクリル酸エステル単位含量が夫々特定範囲にあるエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体成分、10〜80質量部、より好ましくは20〜70質量部、特に好ましくは30〜60質量部を必須構成樹脂成分とし、これに任意樹脂成分である(C)粘着性付与樹脂成分0〜20質量部、より好ましくは1〜10質量部、特に好ましくは1〜5質量部とからなる(但し(A),(B),(C)成分の合計量は100質量部である)。
前記(A)成分の配合割合が、30質量%未満であると、得られる樹脂組成物のアルミニウム箔に対する接着強度や発泡ポリスチレン容器等に対するヒートシール強度が劣ったものとなるため好ましくない。
又、80質量%を越えると、組成物の耐熱油性や剥離感が悪化する。
本発明の樹脂組成物においては、(C)粘着性付与樹脂成分は、必ずしも配合する必要はないが、該(C)成分を、(A)、(B)樹脂成分合計100質量部に対し、少量(例えば1〜5質量)部配合することにより低温シール性、アルミ接着性がより改善される。
本発明の樹脂組成物には、その加工性を更に一層向上させるため、(A),(B),(C)成分の他にスリップ剤や、ブロッキング防止剤等の添加剤その他の成分を必要に応じ配合することが出来る。
このような添加剤として、飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸のアミド類、例えばステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、パルミチン酸アミド、ベヘニン酸アミド、オレイルパルミトアミド、ステアリルエルカアミド、N,N’−メチレンビスステアリルアミド、N,N’−エチレンビスエルカアミドなど、水添ヒマシ油、シリカなどの一種又は二種以上を用いることが出来る。
これらの使用量は、例えば、(A),(B)成分の合計量100質量部当たり0.1〜5質量部、特に0.3〜3質量部の範囲がよい。
上記のような本発明の樹脂組成物は、押出成形加工性を勘案するとMFRが1〜150g/10分、特に5〜50g/10分に調整されるのが好ましい。
本発明の樹脂組成物はヒートシール材料として有用である。
特に、アルミニウム箔層に直接押出コーティング出来るので、アルミニウム箔層を含む積層材のシール材料として有用である。
このような押出コーティングは単層成形装置を用いて行うこともできるが、タンデム型成形装置を用いて、低密度ポリエチレンと上記樹脂組成物をアルミニウム箔の両面に夫々押出コーティングし、印刷紙を低密度ポリエチレン側に接着させれば、一工程で4層構成の積層蓋体を製造することもできる。
このような積層蓋材は食品、薬品、医療用品用等の各種プラスチック容器の蓋材として使用することができ、特に、ポリスチレンペーパー(PSP)等の発泡ポリスチレンに対し適度なシール強度を有するので、カップ麺用発泡ポリスチレン容器の蓋材、及び発泡ポリスチレン(PSP)容器又は耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)容器のヒートシール層に適している。
具体的には、本発明の樹脂組成物は、易開封性ヒートシール材料として有用である。
易開封性ヒートシール材として使用する際、多くの場合基材に積層した形で用いられるが、アルミニウム箔との接着性も良好であるので、アルミニウム箔を含む積層材のシール材料としての使用がとりわけ有用である。
代表的な積層材構成として、例えば、下記のようなものが例示出来るが、勿論これらの一部を他の材料と置換えたり或いは他の材料を更に積層したりすることができる。
即ち、本発明の樹脂組成物をシール材と表示するとき、印刷保護層/印刷層/アルミニウム箔/シール材、2軸延伸ポリエステル/印刷層/接着剤/アルミニウム箔/シール材、2軸延伸ポリプロピレン/印刷層/接着剤/シール材、印刷保護層/印刷層/紙/シール材、ポリエチレン/印刷層/紙/ポリエチレン/アルミニウム箔/シール材のような構成の積層材を例示することができる。
以下に本発明の効果を説明するために実施例及び比較例を示す。
尚、実施例等に於いて用いた原材料及び得られた積層蓋材の物性評価方法は以下の通りである。
1.原料樹脂
(1)共重合体A
エチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体として、エチレン単位80質量%、メタクリル酸単位10質量%アクリル酸イソブチル単位10質量%からなり、メルトフローレート(MFR:JIS K7210−1999)が35g/10分である共重合体を使用した。
(2)共重合体B
エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体としてエチレン単位80質量%、アクリル酸メチル単位20質量%からなり、MFR=8g/10分、融点(JIS K7121)が92℃のエチレン・アクリル酸メチル共重合体を使用した。
(3)粘着性付与剤
環球法軟化点が115℃の脂環族炭化水素樹脂(芳香族系炭化水素樹脂の核内水添樹脂)(荒川化学(株)製、商品名:アルコンP−115)を用いた。
(4)低密度ポリエチレン(LDPE)
MFRが4.5g/10分、密度0.923g/cmの低密度ポリエチレンを使用した。
(5)低結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体(タフマー)
MFRが3.6g/10分の低結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体(三井化学(株)製、商品名:タフマーA4085)を使用した。
(6)その他の成分
スリップ防止剤として脂肪酸アミド、ブロッキング防止剤としてシリカを使用した。
2.積層蓋材物性
実施例及び比較例の樹脂組成物試料ペレットを、65mm径の押出機によって、ダイ出口樹脂温度250℃(設定値)の条件でTダイ(開口幅500mm)より溶融押出し、予め作製されていた紙(坪量79g/m)/低密度ポリエチレンフィルム(厚さ15μm)/アルミニウム箔(厚さ7μm)からなる3層の可撓性蓋材のアルミニウム箔面に対して、加工速度80m/分、コーティング厚さ25μmの条件で押出コーティング加工を行って積層蓋材を得た。
尚、上記ラミネート条件下に於ける各樹脂組成物のネックイン(NI)幅(mm)とドローダウン/(DD)性を、加工性の指標として表1に示した。NIとDDの詳細な評価方法は以下の通りである。
NI:Tダイ開口幅 500mm、樹脂厚み 20μm、加工速度 80m/分時の
両耳値
DD:NI測定時の押出量(スクリュー回転数)
一定下、徐々に加工速度を上げて行き、膜切れを生じる加工速度
又、得られた蓋材のヒートシール材層のアルミニウム箔接着強度、ヒートシール強度を以下の方法により測定した。
又、得られた蓋材のヒートシール材層のアルミニウム箔接着強度、ヒートシール強度を以下の方法により測定した。
(1)アルミニウム箔接着強度
加工7日後の試料について、試料幅15mm、剥離角度90度、引張速度300mm/分の条件下にて測定した。
(2)PSP(発泡スチレンペーパー)及びHIPS(耐衝撃性ポリスチレン)容器基材に対するヒートシール性評価
ヒートシーラーを用いて、以下のシール条件にて積層蓋材をカップラーメン用PSP容器基材及びHIPS容器基材夫々の短冊状試料とヒートシールし、そのヒートシール強度を測定した。
シール条件(対PSP):温度120℃、130℃、140℃、150℃、(対HIPS):温度120℃、140℃、
圧力(PSP、HIPS共に)0.1MPa、時間(PSP、HIPS共に)1秒、又、剥離感は体験感触により、○ スムース △ ややジッピング × ジッピングとした。
「実施例1」
共重合体A58.6質量部、共重合体B40質量部、脂肪酸アミド、シリカ等の添加成分1.4質量部からなる樹脂組成物ペレットを、上記条件で押出コーティング加工を行って積層蓋材を得た。
尚、この時のネックイン(NI)幅は89mmであった。
又、得られた蓋材のヒートシール層のアルミニウム箔接着強度、PSP等容器本体基材に対するヒートシール性、容器本体との剥離時感触等の評価結果を表1にまとめて示した。
「実施例2,3,4」
実施例1に於ける共重合体A及び共重合体Bの配合量を夫々表1に示した量に変更し、更に、粘着性付与樹脂(アルコンP−115)を夫々表1に示した量添加した以外は実施例1と同様にして蓋材を作製し、実施例1と同様に評価した。
結果を表1にまとめて示した。
「比較例1」
共重合体A43質量部、共重合体B16.5質量部、低密度ポリエチレン15質量部、低結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体10質量部、粘着性付与樹脂8質量部、残余添加剤からなる樹脂組成物を実施例1と同様に処理して蓋材を作製し、実施例1と同様に評価した。
結果を表1にまとめて示した。
Figure 0004778283

Claims (8)

  1. (A)エチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体成分又はエチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体とエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体の混合成分、90〜20質量部、(B)エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体成分、10〜80質量部、及び(C)粘着性付与樹脂成分0〜20質量部(但し(A),(B),(C)成分の合計量は100質量部である)から樹脂成分がなり、前記エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体(B)として、メルトフローレート(JIS K7210−1999)が0.1〜500g/10分、(メタ)アクリル酸エステル単位含量が5〜30質量%のものを用いることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体(B)のメルトフローレートが0.5〜150g/10分、(メタ)アクリル酸エステル単位含量が5〜25質量%であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 前記(A)が質量比でエチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体/エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体100/0〜60/40の混合成分からなることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  4. 前記樹脂成分に対し、樹脂成分100質量部当たりスリップ剤及びブロッキング防止剤の1種以上が0.1〜5質量部が配合されてなる請求項1乃至の何れかに記載の樹脂組成物。
  5. 請求項1乃至の何れかに記載の樹脂組成物からなるヒートシール材料。
  6. アルミニウム箔上に直接請求項記載のヒートシール材料が形成されてなる積層体。
  7. ヒートシール層に請求項記載のヒートシール材料を使用した蓋材。
  8. ヒートシール層に請求項記載のヒートシール材料を使用した発泡ポリスチレン容器又は耐衝撃性ポリスチレン容器。
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