JP4776819B2 - 鋳造方法及び鋳造用金型 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は,本体部と,該本体部を貫通するように設けられた中空部と,該中空部内において上記本体部から離隔して配設された島状部と,該島状部と上記本体部とを接続する骨部とを有する鋳造品を製造する鋳造方法及び鋳造用金型に関するもので,特に,上記本体部,島状部及び骨部の各部の肉厚が1.5〜4mmの薄肉の鋳造品を製造する場合に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より,例えば,各種部品に使用される鋳造品を製造するダイカスト鋳造方法においては,鋳造品と同一の形状を有するキャビティを一対の金型の間に形成し,このキャビティに金属の溶湯を充填して上記鋳造品の成形を行っている。
このダイカスト鋳造方法においては,上記一対の金型の間には,上記キャビティへの溶湯の入口であるゲートと,注湯部から注湯された溶湯を上記ゲートに導入するためのランナーとを設けている。そして,上記注湯部におけるスリーブに溶湯を注湯すると共にプランジャーによってこの溶湯を上記ランナーに射出し,このランナーから上記ゲートを介して上記キャビティに溶湯を充填している。
【0003】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来の鋳造方法によっては,複雑な形状を有する鋳造品又は薄肉の鋳造品の製造は困難である。例えば,本体部を貫通するように設けられた中空部を有し,この中空部において上記本体部から離隔して配設された島状部と,該島状部と上記本体部とを接続する骨部とを有する部品を,鋳造により製造することは困難である。
【0004】
つまり,このような島状部と骨部とを有する鋳造品においては,上記ランナーから本体部に流れ込んだ溶湯が,上記骨部を通って島状部に流れ込む必要がある。しかしながら,本体部から骨部及び島状部へ溶湯を送り込むことは容易ではなく,充分に溶湯が充填されずに鋳込み不良となる場合が多い。
また,この鋳込み不良の問題は,ダイカスト鋳造方法においてだけでなく,一般的な鋳造方法についても言えることである。そのため,上記島状部と骨部とを有する鋳造品を容易かつ高い品質で製造することができる鋳造方法が望まれている。
【0005】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,島状部及び骨部を有する鋳造品を,高品質状態で容易に製造することができる鋳造方法及び鋳造用金型を提供しようとするものである。
【0006】
【課題の解決手段】
第1の発明は,本体部と,該本体部を貫通するように設けられた中空部と,該中空部内において上記本体部から離隔して配設された島状部と,該島状部と上記本体部とを接続する骨部とを有する鋳造品を,該鋳造品の形状に対応したキャビティを有する金型を用いて製造する鋳造方法において,
上記金型には,上記キャビティにおける上記本体部を成形する部分である本体部キャビティに接続された本体部ゲートと,上記キャビティにおける上記中空部内の上記島状部及び上記骨部を成形する部分である中空部キャビティに接続された中空部ゲートとが設けられており,
上記本体部ゲート及び上記中空部ゲートは,それらに溶湯を導入するランナーに接続されており,
上記金型は,固定型,中間型及び可動型を重ねた3枚型構造を有しており,上記固定型と上記中間型との間には,上記ランナーが設けられており,上記中間型と上記可動型との間には,上記キャビティ,上記本体部ゲート及び上記中空部ゲートが設けられており,
上記中間型には,上記ランナーと上記本体部ゲートとを結ぶ本体部ピンゲートと,上記ランナーと上記中空部ゲートとを結ぶ中空部ピンゲートとが設けられており,
上記ランナーに送り込まれた溶湯を,上記本体部ピンゲート及び上記本体部ゲートと,上記中空部ピンゲート及び上記中空部ゲートとを介して上記キャビティへ充填し,
上記溶湯の充填を行った後には,上記中間型及び上記可動型を移動させて,上記固定型と上記中間型との間を開き,
次いで,上記可動型を移動させて,上記中間型と上記可動型との間を開き,上記ランナーに成形されたランナー鋳物を,上記本体部ピンゲート及び上記中空部ピンゲートに成形されたピンゲート鋳物から切断すると共に,該ピンゲート鋳物を上記中間型より離型し,
次いで,上記可動型より上記ピンゲート鋳物が繋がった状態の鋳造品を離型させることを特徴とする鋳造方法にある(請求項1)。
また,第2の発明は,本体部と,該本体部を貫通するように設けられた中空部と,該中空部内において上記本体部から離隔して配設された島状部と,該島状部と上記本体部とを接続する骨部とを有する鋳造品を,該鋳造品の形状に対応したキャビティを有する金型を用いて製造する鋳造方法において,
上記金型には,上記キャビティにおける上記本体部を成形する部分である本体部キャビティに接続された本体部ゲートと,上記キャビティにおける上記中空部内の上記島状部及び上記骨部を成形する部分である中空部キャビティに接続された中空部ゲートとが設けられており,
上記本体部ゲート及び上記中空部ゲートは,それらに溶湯を導入するランナーに接続されており,
上記金型は,固定型,中間型及び可動型を重ねた3枚型構造を有しており,上記固定型と上記中間型との間には上記ランナーが,上記中間型と上記可動型との間には上記キャビティが,上記本体部ゲート及び上記中空部ゲートが設けられており,
上記中間型には,上記ランナーと上記本体部ゲートとを結ぶ本体部ピンゲートと,上記ランナーと上記中空部ゲートとを結ぶ中空部ピンゲートとが設けられており,
上記中間型と上記可動型との間には,上記本体部ピンゲートと上記本体部ゲートとの間の少なくとも一部及び上記中空部ピンゲートと上記中空部ゲートとの間の少なくとも一部に設けたバランスランナーを有しており,
上記ランナーに送り込まれた溶湯を,上記本体部ピンゲート及び上記本体部ゲートと,上記中空部ピンゲート及び上記中空部ゲートとを介して上記キャビティへ充填し,かつ,上記溶湯の少なくとも一部を,上記本体部ピンゲートから上記バランスランナーを介して上記本体部ゲートに供給すると共に,上記中空部ピンゲートから上記バランスランナーを介して上記中空部ゲートに供給することを特徴とする鋳造方法にある(請求項2)。
【0007】
本発明は,上記のごとく,本体部,即ち鋳造品全体の外形を形成する部分と,この本体部内に貫通した中空部において形成された上記島状部及び骨部を有する鋳造品の鋳造方法である。
そして,本発明においては,上記本体部キャビティ及び上記中空部キャビティに,それぞれ上記本体部ゲート及び上記中空部ゲートの各ゲートを設けて,これら各ゲートをランナーに接続した金型を用いる。
【0008】
そのため,上記のごとく複雑な形状を有する鋳造品を,鋳込み不良がない状態で容易に鋳造することができる。
即ち,上記ランナーに送り込まれた溶湯は,上記本体部ゲートと中空部ゲートとに分かれる。そして,本体部キャビティに対しては本体部ゲートから溶湯の充填が開始され,一方,中空部キャビティに対しては中空部ゲートから溶湯の充填が開始される。つまり,上記本体部キャビティと中空部キャビティとの各キャビティに対して,上記各ゲートを介して直接的に溶湯が送り込まれる。
【0009】
そのため,一方のキャビティが他方のキャビティよりも遅れて溶湯が供給されることを防止することができ,いずれのキャビティに対しても直接的に素早く溶湯を充填することができる。それ故,溶湯の供給が遅れて鋳込み不良が発生することを防止することができる。
【0010】
このように,本発明によれば,上記島状部及び骨部を有する鋳造品を製造する場合においても,上記本体部キャビティと中空部キャビティとの間における溶湯の充填のし易さをできるだけ合わせることができる。
それ故,上記島状部及び骨部を有する鋳造品についても,鋳込み不良等の問題をほとんど生じることなく,高品質の鋳造品を容易に製造することができる。
【0011】
第3の発明は,本体部と,該本体部を貫通するように設けられた中空部と,該中空部内において上記本体部から離隔して配設された島状部と,該島状部と上記本体部とを接続する骨部とを有する鋳造品を製造する鋳造用金型であって,
上記金型は,固定型,中間型及び可動型を重ねた3枚型構造を有しており,
上記中間型と上記可動型との間には,上記本体部を成形する本体部キャビティと上記中空部内の上記島状部及び上記骨部を成形する中空部キャビティとを有するキャビティと,上記本体部キャビティに接続された本体部ゲートと,上記中空部キャビティに接続された中空部ゲートとが設けられており,
また,上記固定型と上記中間型との間には,上記本体部ゲート及び上記中空部ゲートに溶湯を導入するランナーが設けられており,
かつ,上記中間型には,上記ランナーと上記本体部ゲートとを結ぶ本体部ピンゲートと,上記ランナーと上記中空部ゲートとを結ぶ中空部ピンゲートとが設けられており,
上記中間型と上記可動型との間には,上記本体部ピンゲートと上記本体部ゲートとの間の少なくとも一部及び上記中空部ピンゲートと上記中空部ゲートとの間の少なくとも一部に設けたバランスランナーを有しており,
上記ランナーに送り込まれた溶湯を,上記本体部ピンゲート及び上記本体部ゲートと,上記中空部ピンゲート及び上記中空部ゲートとを介して上記キャビティへ充填するよう構成されていることを特徴とする鋳造用金型にある(請求項5)。
【0012】
本発明の鋳造用金型の構造は,従来のように一対の金型の間に上記キャビティ,ゲート及びランナーを一対の金型の間の境界部分に形成するのではなく,それらを,上記境界部分以外の部分にも形成して3次元的に配置した構造とする。
これにより,溶湯が流れ難い上記中空部キャビティに対して直接上記中空部ゲートを形成し,この中空部ゲートから直接中空部キャビティに溶湯を導入するよう構成することができる。そして,上記本体部キャビティと中空部キャビティとのそれぞれに直接溶湯を導入するために,それぞれ上記本体部ピンゲート及び中空部ピンゲートを設けることもできる。
【0013】
このような金型の構造は,上記のごとく,固定型,中間型及び可動型を重ねた3枚型構造にすることにより実現することができる。
即ち,上記固定型と上記中間型との間には上記ランナーを,上記中間型と上記可動型との間には上記キャビティ,上記本体部ゲート及び上記中空部ゲートを設ける。また,上記中間型には,上記本体部キャビティと上記本体部ゲートとを結ぶ本体部ピンゲートと,上記中空部キャビティと上記中空部ゲートとを結ぶ中空部ピンゲートとを設ける。
【0014】
これにより,上記のごとく本体部キャビティ及び中空部キャビティに直接的に溶湯を供給することができると共に,鋳造後においても鋳造品等の離型を容易に行うことができる。
それ故,本発明の鋳造用金型を用いれば,上記島状部及び骨部を有する鋳造品についても鋳込み不良のない高品質な状態で鋳造品を成形することができると共に,その成形後にも,鋳造用金型から上記鋳造品を容易に取り出すことができる鋳造方法を実現することができる。
【0015】
第1の参考発明は,本体部と,該本体部を貫通するように設けられた中空部と,該中空部内において上記本体部から離隔して配設された島状部と,該島状部と上記本体部とを接続する骨部とを有する鋳造品を,該鋳造品の形状に対応したキャビティを有する金型を用いて製造する鋳造方法において,
上記金型は,上記キャビティにおける上記本体部を成形する部分である本体部キャビティと,上記キャビティにおける上記中空部内の上記島状部及び上記骨部を成形する部分である中空部キャビティと,該中空部キャビティに接続された中空部ゲートとを有しており,かつ,該中空部ゲートはこれに溶湯を導入するランナーに接続されており,
該ランナーに送り込まれた溶湯を,上記中空部ゲートを介して上記キャビティへ充填することを特徴とする鋳造方法にある。
【0016】
本発明においては,上記ランナーに送り込まれた溶湯は,上記中空部ゲートから上記中空部キャビティに対して充填が開始される。そして,中空部キャビティに流れ込んだ溶湯は,続いて上記本体部キャビティに流れ込んで,上記キャビティの全体を充填する。
このように,本発明では,上記中空部ゲートを介して上記キャビティへ溶湯を導入するので,中空部キャビティへの鋳込み不良等の問題を防止することができ,高品質の鋳造品を製造することができる。
【0017】
第2の参考発明は,本体部と,該本体部を貫通するように設けられた中空部と,該中空部内において上記本体部から離隔して配設された島状部と,該島状部と上記本体部とを接続する骨部とを有する鋳造品を製造する鋳造用金型であって,
上記金型は,固定型,中間型及び可動型を重ねた3枚型構造を有しており,
上記中間型と上記可動型との間には,上記本体部を成形する本体部キャビティと上記中空部内の上記島状部及び上記骨部を成形する中空部キャビティとを有するキャビティと,上記中空部キャビティに接続された中空部ゲートとが設けられており,
また,上記固定型と上記中間型との間には,上記中空部ゲートに溶湯を導入するランナーが設けられており,
かつ,上記中間型には,上記ランナーと上記中空部ゲートとを結ぶ中空部ピンゲートが設けられており,
上記ランナーに送り込まれた溶湯を,上記中空部ピンゲート及び上記中空部ゲートを介して上記キャビティへ充填するよう構成されていることを特徴とする鋳造用金型にある。
【0018】
上記鋳造用金型を用いることにより,上記中空部ゲートを介して上記キャビティへ溶湯を導入する方法を容易に実現することができる。それ故,この鋳造用金型を用いれば,上記中空部に欠陥のない高品質の鋳造品を容易に製造することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
上記第1の発明(請求項1),第2の発明(請求項2)においては,上記金型は,固定型,中間型及び可動型を重ねた3枚型構造を有しており,上記固定型と上記中間型との間には上記ランナーが設けられており,上記中間型と上記可動型との間には,上記キャビティ,上記本体部ゲート及び上記中空部ゲートが設けられており,上記中間型には,上記ランナーと上記本体部ゲートとを結ぶ本体部ピンゲートと,上記ランナーと上記中空部ゲートとを結ぶ中空部ピンゲートとが設けられており,上記ランナーに送り込まれた溶湯を上記本体部ピンゲート及び上記本体部ゲートと,上記中空部ピンゲート及び上記中空部ゲートとを介して上記キャビティへ充填する。
【0020】
これにより,上記ランナー,各ピンゲート,各ゲート及びキャビティを3次元的に配置することができる。そのため,上記ランナーから上記本体部ゲート及び上記中空部ゲートへの溶湯の供給経路を容易に確保することができる。
また,上記キャビティに溶湯を充填して鋳造品を成形した後に,上記固定型,中間型及び可動型をそれぞれ相対的に移動させることにより,上記キャビティ,ピンゲート及びランナーに成形した鋳造物を,上記固定型,中間型及び可動型のそれぞれから離型させて容易に取り出すことができる。
【0021】
また,第1の発明において,上記溶湯の充填を行った後には,上記中間型及び上記可動型を移動させて,上記固定型と上記中間型との間を開き,次いで,上記可動型を移動させて,上記中間型と上記可動型との間を開き,上記ランナーに成形されたランナー鋳物を,上記本体部ピンゲート及び上記中空部ピンゲートに成形されたピンゲート鋳物から切断すると共に,該ピンゲート鋳物を上記中間型より離型し,次いで,上記可動型より上記ピンゲート鋳物が繋がった状態の鋳造品を離型させる。
【0022】
これにより,上記鋳造品の成形後に,上記固定型,中間型及び可動型を上記のごとく順次移動させることにより,鋳造された鋳造品を容易に離型させて取り出すことができる。
【0023】
また,第2の発明において,上記中間型と上記可動型との間には,上記本体部ピンゲートと上記本体部ゲートとの間の少なくとも一部及び上記中空部ピンゲートと上記中空部ゲートとの間の少なくとも一部に設けたバランスランナーを有しており,上記溶湯の少なくとも一部は,上記本体部ピンゲートから上記バランスランナーを介して上記本体部ゲートに供給すると共に,上記中空部ピンゲートから上記バランスランナーを介して上記中空部ゲートに供給する。
【0024】
上記バランスランナーを設けることにより,例えば,隣接する本体部ゲート同士の間又は隣接する中空部ゲート同士の間における溶湯の充填流量を調節し,上記本体部キャビティにおける各部分又は中空部キャビティにおける各部分へできるだけ均等に溶湯を圧送することができる。
【0025】
また,上記鋳造品としては,自動車用のフロントエンドパネルであり,シュラウドを有する上記本体部と,上記シュラウドの内側に形成された上記中空部と,該中空部内に配設された上記島状部としての部品取付部と,上記骨部として上記部品取付部を支えるステーとを有している鋳造品を適用することができる(請求項3)。
【0026】
この場合には,上記フロントエンドパネルが有する上記島状部及び骨部をも鋳込不良なく鋳造することができ,フロントエンドパネルを高品質で製造することができる。また,フロントエンドパネルは,上記本体部,部品取付部及びステーを1回の鋳造で,一体的に成形することができる。それ故,鋳造コストの低減を図ることができる。
【0027】
また,上記部品取付部は,モータ,ファン又はプーリーを取り付けるよう構成することができる(請求項4)。
この場合,上記モータ,ファン又はプーリーの各種部品の取付部を上記部品取付部として,高品質のフロントエンドパネルを製造することができる。
【0028】
上記第3の発明(請求項5)の鋳造用金型においては,上記本体部ゲート又は上記中空部ゲートの少なくとも一方は複数設けてあることが好ましい(請求項6)。
この場合,上記本体部キャビティ又は中空部キャビティの各キャビティにおいて,本体部ゲート又は中空部ゲートから溶湯の充填を行う部位までの距離の不均衡をできるだけ均一化することができる。そのため,上記各キャビティにバランスよく溶湯を充填することができる。
【0029】
また,上記本体部ピンゲート及び/又は上記中空部ピンゲートは,上記固定型から上記可動型に向かって,又は上記可動型から上記固定型に向かって流路面積が拡大するテーパ状に形成してあることが好ましい(請求項7)。
この場合,上記本体部ピンゲート又は上記中空部ピンゲートにおける流路面積が一番小さい絞り部分で,上記本体部ピンゲート及び中空部ピンゲートに成形したピンゲート鋳物を容易に切断することができる。
【0030】
また,上記流路面積が,上記固定型から可動型に向かって拡大するテーパ状に形成したあるときは,上記キャビティに鋳造品を成形した後に,上記固定型に対して上記中間型及び可動型を移動させる際に,上記ピンゲート鋳物が上記各ピンゲートに引掛かって,容易に上記切断を行うことができる。
また,上記中間型に対して上記可動型を移動させる際に,上記ピンゲート鋳物を,上記テーパ状の傾斜面に沿って容易に中間型から離型することができる。
【0031】
一方,上記流路面積が,上記可動型から固定型に向かって拡大するテーパ状に形成したあるときは,上記キャビティに鋳造品を成形した後に,上記中間型に対して上記可動型を移動させる際に,上記ピンゲート鋳物が上記各ピンゲートに引掛かって,容易に上記切断を行うことができる。
また,上記固定型に対して上記中間型を移動させる際に,上記ピンゲート鋳物を,上記テーパ状の傾斜面に沿って容易に中間型から離型することができる。
【0032】
また,上記本体部ピンゲートは,上記中間型において,上記ランナーと上記本体部ゲートとを結ぶよう貫通された入れ子セット穴に着脱可能に挿設された入れ子に貫通して設けられており,上記中空部ピンゲートは,上記中間型において,上記ランナーと上記中空部ゲートとを結ぶよう貫通された入れ子セット穴に着脱可能に挿設された入れ子に貫通して設けられていることが好ましい(請求項8)。
【0033】
この場合,上記ピンゲート径の異なる複数種類の入れ子を準備しておき,これを交換することにより,各ピンゲートに圧送する溶湯の流動速度を調節することができる。また,入れ子の内径を調節することにより,上記テーパ状の傾斜面の傾斜角度を容易に変更,調節することができる。
また,上記ピンゲートが摩耗したときでも,上記入れ子のみを取り替えることにより,容易にメンテナンスを行うことができる。
また,上記入れ子は,複数の部品に分割して作製することもできる。
【0034】
また,上記可動型側の上記キャビティの内壁における少なくとも一部の抜き勾配は1°以下であることが好ましい(請求項9)。
この場合,上記中間型から上記可動型を移動させる際に,上記キャビティに成形した鋳造品を,該鋳造品と上記可動型側の上記キャビティの内壁との間の摩擦抵抗により,上記可動型側の上記キャビティの内壁に残したまま移動させることができる。上記キャビティにおけるすべての部分の抜き勾配が1°を超える場合には,上記鋳造品と上記可動型側の上記キャビティの内壁との間の摩擦抵抗が十分に得られないおそれがある。
【0035】
また,上記可動型には,上記キャビティにおける成形後の鋳造品を該キャビティから押し出す押出しピンが複数設けられていることが好ましい(請求項10)。
この場合,上記キャビティに鋳造品を成形した後,この鋳造品を,上記押出しピンを上記中間型の方向に移動させて押し出し,容易に取り出すことができる。
【0036】
また,上記押出しピンは,上記本体部ピンゲート及び/又は上記中空部ピンゲートの近傍において,上記鋳造品に当接するよう設けることができる(請求項11)。
この場合は,上記鋳造用金型から上記鋳造品を離型させる際に,該鋳造品を安定して円滑に離型させることができる。
【0037】
また,第3の発明(請求項5)において,上記中間型と上記可動型との間には,上記本体部ピンゲートと上記本体部ゲートとの間の少なくとも一部及び上記中空部ピンゲートと上記中空部ゲートとの間の少なくとも一部に設けたバランスランナーを有している。
上記バランスランナーを設けることにより,例えば,隣接する本体部ゲート同士の間又は隣接する中空部ゲート同士の間における溶湯の充填流量を調節し,上記本体部キャビティにおける各部分又は中空部キャビティにおける各部分へできるだけ均等に溶湯を圧送することができる。
【0038】
また,上記のごとくバランスランナーが設けられている場合には,上記可動型には,上記キャビティにおける成形後の鋳造品を該キャビティから押し出す押出しピンが複数設けられており,かつ,該押出しピンは,上記バランスランナーに接続された上記本体部ピンゲートの位置の近傍において,上記バランスランナーに当接するよう設けることができる(請求項12)。
この場合は,上記鋳造用金型から上記鋳造品を離型させる際に,該鋳造品を安定して円滑に離型させることができる。
【0039】
また,上記本体部ピンゲート及び/又は上記中空部ピンゲートと,上記バランスランナーとの接続部の近傍には,上記中間型の方向に向けて突出した突起部を設けることができる。
【0040】
この場合,上記キャビティに鋳造品の成形を行った後に,上記中間型に対して上記可動型を移動させるとき,上記突起部とその周辺に成形した鋳物部分との間に摩擦抵抗を生じさせることができる。そして,この摩擦抵抗により,上記鋳造品が可動型に残された状態で,該可動型を容易に移動させることができる。
【0041】
また,上記本体部ピンゲート及び/又は上記中空部ピンゲートにおける上記可動型に形成した終端部には,上記本体部ピンゲート及び/又は上記中空部ピンゲートの入口部に向けて突出した分流子を設けることができる(請求項13)。
【0042】
この場合には,上記本体部ピンゲート又は中空部ピンゲートを流れる溶湯の流動方向を転換する際に,この溶湯を上記分流子に衝突させて,円滑に転換を行うことができる。
また,上記キャビティに鋳造品の成形を行った後に,上記中間型に対して上記可動型を移動させるとき,上記分流子とその周辺に成形した鋳物部分との間に摩擦抵抗を生じさせることができる。そして,この摩擦抵抗により,上記鋳造品が可動型に残された状態で,該可動型を容易に移動させることができる。
【0043】
また,上記溶湯の充填が終わった後に,上記分流子の形成によって,該分流子とその周辺に成形した鋳物部分との間の接触面積が大きくなる。そのため,上記分流子の周辺に成形した鋳物部分を迅速に冷却することができ,上記可動型を移動させて,キャビティに成形した鋳造品を迅速に取り出すことができる。
【0044】
また,上記分流子の形状は,少なくとも一部の抜け勾配が1°以下であることが好ましい(請求項14)。
この場合,上記中間型から上記可動型を移動させる際に,上記分流子とその周辺に成形した鋳物部分との間に容易に摩擦抵抗を生じさせて,上記鋳造品が可動型に残された状態で,該可動型を一層容易に移動させることができる。
【0045】
また,上記本体部ピンゲート及び/又は上記中空部ピンゲートが上記ランナーに接続する部分には,流路面積を絞った絞り部が設けられていることが好ましい(請求項15)。
この場合,上記中間型に対して上記可動型を移動させる際に,上記絞り部を設けた本体部ピンゲート又は中空部ピンゲートを,この絞り部に応力集中を発生させて,容易に切断することができる。
【0046】
また,上記ランナーは,上記本体部ピンゲートに上記溶湯を導入する本体部ランナーと,上記中空部ピンゲートに上記溶湯を導入する中空部ランナーとに分岐していることが好ましい(請求項16)。
この場合,ランナーに溶湯を圧送する時点で,上記本体部キャビティへの流路と上記中空部キャビティへの流路とを分岐させることができるため,一層バランスよくそれらのキャビティに溶湯を充填することができる。
【0047】
また,上記本体部ランナーと上記中空部ランナーとは,それらへの上記溶湯の充填流量がほぼ等しくなるように,内径が調節してあることが好ましい(請求項17)。
この場合,上記本体部キャビティと中空部キャビティとの間における溶湯の充填のし易さを容易に合わせることができ,一層高品質の鋳造品を製造することができる。
【0048】
また,上記中空部ランナーは,上記島状部の形状に近似した形状を有していてもよい。即ち,例えば,上記島状部の形状がリング状の場合には,上記中空部ランナーを,これに合った円状曲線形状にすることが好ましい。
この場合,上記中空部ランナーの島状部の形状に対応させた部分に,上記中空部ゲートを容易に配設することができ,上記中空部キャビティの各部にバランスよく溶湯を充填することができる。
【0049】
また,上記キャビティには,該キャビティ内を減圧する減圧手段が接続してあることが好ましい(請求項18)。
この場合,上記キャビティに溶湯を充填する際に,該キャビティ内の圧力を積極的に減圧することができ,上記キャビティの各部に溶湯を容易に充填することができる。
【0050】
また,上記鋳造品としては,自動車用のフロントエンドパネルであり,シュラウドを有する上記本体部と,上記シュラウドの内側に形成された上記中空部と,該中空部内に配設された上記島状部としての部品取付部と,上記骨部として上記部品取付部を支えるステーとを有している鋳造品を適用することができる(請求項19)。
【0051】
この場合には,上記フロントエンドパネルが有する上記島状部及び骨部をも鋳込不良なく鋳造することができ,フロントエンドパネルを高品質で製造することができる。また,フロントエンドパネルは,上記本体部,部品取付部及びステーを1回の鋳造で,一体的に成形することができる。それ故,鋳造コストの低減を図ることができる。
【0052】
また,上記部品取付部は,モータ,ファン又はプーリーを取り付けるよう構成することができる(請求項20)。この場合,上記モータ,ファン又はプーリーの各種部品の取付部を上記部品取付部として,高品質のフロントエンドパネルを製造することができる。
【0053】
【実施例】
以下に,図面を用いて本発明の実施例につき説明する。
図1,図2に示すごとく,本例における鋳造方法においては,本体部11と,該本体部11を貫通するように設けられた中空部12と,該中空部12内において上記本体部11から離隔して配設された島状部121と,該島状部121と上記本体部11とを接続する骨部122とを有する鋳造品1を製造する。この鋳造品1の製造は,後述するごとく,鋳造品1の形状に対応したキャビティ3を有する鋳造用金型2を用いて行う。
また,本例における鋳造方法はダイカスト鋳造方法であり,上記鋳造品1はダイカスト鋳造品である。
【0054】
まず,本例において製造する鋳造品1につき詳説する。
図1は鋳造品1の全体構成を示す説明図であり,図2は鋳造品1の一部分と,鋳造時に湯路に形成される鋳物部分とが繋がれている状態の説明図であり,鋳造用金型2における符号も示した図である。
【0055】
図1,図2に示すごとく,上記ダイカスト製造方法によって製造する鋳造品1は,自動車用のフレームを構成する部品の1つであるフロントエンドパネル10である。このフロントエンドパネル10は,自動車の前方において熱交換器(ラジエータ,コンデンサ等),前照灯などを取り付けるためのフレーム部品である。フロントエンドパネル10は,本体部11と中空部12とから構成される。本体部11は,全体の形状を構成するフレーム部101と,中空部12の周辺に形成されたシュラウド102とからなる。このシュラウド102は,滑らかな曲面により形成されており,中空部12にラジエータのファンを取り付けた際,ファンから送られるエアーを滑らかに送風するよう構成されている。
【0056】
また,上記中空部12は,シュラウド102の内側に形成されている。本実施例の中空部12における上記島状部121は,上記ファンのモータを取り付ける部品取付部を構成し,上記骨部122は,島状部121を支持するステーを構成する。骨部122は,島状部121と上記シュラウド102との間に架け渡されており,島状部121及び該島状部121に固定するファンを支える。
なお,上記島状部121には,上記ファンやプーリー等の他の部品を取り付けてもよい。
【0057】
次に,上記鋳造用金型2につき説明する。
本例の鋳造用金型2は,図3に示すごとく,固定型21,中間型22及び可動型23を重ねた3枚型構造を有している。そして,図2,図3に示すごとく,中間型22と可動型23との間には,上記本体部11を成形する本体部キャビティ31と上記中空部12内の島状部121及び骨部122を成形する中空部キャビティ32とを有するキャビティ3と,上記本体部キャビティ31に接続された本体部ゲート311と,上記中空部キャビティ32に接続された中空部ゲート321とが設けられている。
【0058】
また,図3に示すごとく,上記固定型21と中間型22との間には,本体部ゲート311及び中空部ゲート321に溶湯を導入するランナー33が設けられている。
また,中間型22には,ランナー33と本体部ゲート311とを結ぶ本体部ピンゲート312と,ランナー33と中空部ゲート321とを結ぶ中空部ピンゲート322とが設けられている。そして,ランナー33に送り込まれた溶湯を,本体部ピンゲート312及び本体部ゲート311と,中空部ピンゲート322及び中空部ゲート321とを介してキャビティ3へ充填するよう構成されている。
【0059】
また,図2に示すごとく,上記中間型22と可動型23との間には,本体部ピンゲート312と本体部ゲート311との間の少なくとも一部,及び中空部ピンゲート322と中空部ゲート321との間の少なくとも一部に設けたバランスランナー330を有している。
【0060】
また,本例では,図2に示すごとく,本体部ゲート311及び中空部ゲート321は,両者ともそれぞれ複数設けた。また,本体部キャビティ31の真ん中の部分に接続した本体部ゲート311は,バランスランナー330の形状に沿った長尺状に形成されている。
また,図3に示すごとく,本体部ピンゲート312及び中空部ピンゲート322は,上記固定型21から可動型23に向かって,即ちキャビティ3に向かって流路面積が拡大するテーパ状に形成した。
【0061】
また,本例では,図8に示すごとく,本体部ピンゲート312及び中空部ピンゲート322は,上記中間型22に設けた入れ子セット穴220に着脱可能に挿設された入れ子221〜223に設けられている。具体的には,断面円形の貫通穴である上記入れ子セット穴220に挿入可能な円筒が上記入れ子221〜223であって,本例では3分割したものを用いている。そして各入れ子221〜223にはそれぞれテーパ状の貫通穴が設けられており,3つの貫通穴を連ねることにより上記テーパ状の本体部ピンゲート312及び中空部ピンゲート322を形成するように構成されている。
【0062】
また,図3に示すごとく,可動型23には,上記キャビティ3における成形後の鋳造品1をキャビティ3から押し出す押出しピン26が複数設けられている。また,この押出しピン26は,ピンフレーム261によって接続されており,同時に移動して上記鋳造品1を押し出すように構成されている。また,押出しピン26は,上記バランスランナー330に接続された本体部ピンゲート312の位置の近傍においてバランスランナー330に当接するよう設けられている。
【0063】
また,図9に示すごとく,本体部ピンゲート312又は中空部ピンゲート322が上記ランナー33に接続する部分には,流路面積を局所的に大きく絞った絞り部319が設けられている。
また,図10に示すごとく,本体部ピンゲート312及び中空部ピンゲート322の終端部302には,キャビティ3の壁面を本体部ピンゲート312及び中空部ピンゲート322の入口部301に向けて突出させて形成した分流子239が設けられている。本例においては,上記本体部ピンゲート312の終端部302は,上記バランスランナー330と接続した接続部303となっており,上記分流子239はこの接続部303に形成されている。また,上記分流子239は,上記キャビティ3における可動型33側に形成されており,上記中間型32の方向に向けて突出した突起部でもある。
【0064】
また,本例では,後述する離型性向上のために,上記可動型23側の上記キャビティ3の内壁における少なくとも一部の抜き勾配,即ち,キャビティ3における側壁が上記中間型22に対して拡大する角度が1°以下に設定してある。また,上記分流子239の抜け勾配も1°以下に設定してある。
【0065】
また,本例では,図2に示すごとく,ランナー33は,本体部ピンゲート312に上記溶湯を導入する本体部ランナー331と,中空部ピンゲート322に溶湯を導入する中空部ランナー332とに分岐している。また,本体部ランナー331と上記中空部ランナー332とは,それらへの上記溶湯の充填流量がほぼ等しくなるように,内径が調節してある。
そして,同図に示すごとく,中空部ランナー332は,島状部121の形状に近似した形状に設けた。具体的には,島状部121がリング状であるので,円弧状の曲線形状に設けた。
【0066】
図3に示すごとく,上記固定型21には,上記ランナー33に接続する注湯部34が設けてある。この注湯部34は,溶湯を注湯するための注湯口343を有する射出スリーブ342と,該射出スリーブ342に注湯した溶湯を上記ランナー33に圧送する射出プランジャー341とを有している。
【0067】
また,同図に示すごとく,可動型23には,上記キャビティ3内のガスを鋳造用金型2の外部に排出するためのガス抜き経路35が設けられている。そして,このガス抜き経路35の途中には,キャビティ3内のガスを吸引して,キャビティ3内を減圧する減圧手段4が設けてある。
【0068】
上記減圧手段4は,真空ポンプ41及び真空タンク42を有して構成されている。
そして,上記注湯部34の注湯口343に溶湯を注湯し,上記真空ポンプ41を作動させて上記キャビティ3内の真空引きを行い,キャビティ3内の圧力を負圧化する。そして,上記プランジャー341により,溶湯をランナー33に射出し,キャビティ3に充填する。
なお,上記真空ポンプ41による真空引きは,上記プランジャー341による射出を行っているときに行っていても勿論よい。また,減圧手段4は,チルベントを有して構成してあってもよい。
【0069】
また,上記ガス抜き通路35には,キャビティ3に溶湯を充填した後,キャビティ3の容積に対して過剰な量の溶湯がガス抜き通路35に流れ出ないようにするカットオフピン36が設けられている。そして,このカットオフピン36の通路にはキャビティ3内の真空度を測定するための真空計49が配設されている。
【0070】
また,上記鋳造用金型2は,一対のベースプレート24の間に上記固定型21,中間型22及び可動型23の3つの型を配置している。また,可動型23の側に位置するベースプレート24と可動型23との間には,上述した押出しピン26のピンフレーム261が配置できるようにスペース25が設けられている。
【0071】
上記鋳造用金型2を用いて上記鋳造品1を製造するに当たっては,まず,図3,図4の状態において,上記注湯部34の射出スリーブ342の注湯口343から溶湯を注湯し,この溶湯を射出プランジャー341によりランナー33に射出する。本例においては,ランナー33は,上記のごとく,本体部ランナー331と中空部ランナー332とに分割されており(図2参照),上記溶湯はそれぞれに分岐して流動する。
【0072】
そして,本体部ランナー331に射出された溶湯は,上記各本体部ピンゲート312に圧送される。このとき,各本体部ピンゲート312を流動する溶湯は,その終端部302に形成された上記分流子239(図10参照)に衝突し,各本体部ゲート311に流動する流れとバランスランナー330に流動する流れとに流動方向が分散される。そして,溶湯は,上記本体部ゲート311から上記本体部キャビティ31に流れ込み,また,上記バランスランナー330を介して隣接する本体部ゲート311にも流れ込む。
【0073】
一方,上記中空部ランナー332に射出された溶湯は,上記各中空部ピンゲート322に圧送される。このとき,各中空部ピンゲート322を流動する溶湯は,その終端部302に形成された上記分流子239に衝突し,複数に分岐するバランスランナー330に流動が分散される。そして,溶湯は,この各バランスランナー330から各中空部ゲート321を介して中空部キャビティ32に流れ込む。
【0074】
そして,上記各本体部ゲート311から本体部キャビティ31に流れ込んだ溶湯は,本体部キャビティ31を優先して充填し,一方,上記各中空部ゲート321から中空部キャビティ32に流れ込んだ溶湯は,中空部キャビティ32を優先して充填する。そして,それらの溶湯は,本体部キャビティ31又は中空部キャビティ32において合流して接合し,上記キャビティ3の全体を充填する。
【0075】
こうして,上記キャビティ3には,上記フロントエンドパネル10の形状を有する鋳造品1が成形される。また,上記ランナー33には,このランナー33の形状を有するランナー鋳物15が成形され,上記本体部ピンゲート312及び中空部ピンゲート322には,それらの形状を有するピンゲート鋳物16が成形される。また,上記バランスランナー330にはバランスランナー鋳物17が成形される。
【0076】
図5に示すごとく,上記鋳造品1の成形を行った後には,上記固定型21に対して上記中間型22及び上記可動型23を移動させて,固定型21と中間型22との間を開く。このとき,固定型21と中間型22との間におけるランナー33に成形されたランナー鋳物15は,上記中間型22における上記本体部ピンゲート312及び上記中空部ピンゲート322に成形したピンゲート鋳物16に繋がったまま,中間型22及び可動型23と共に移動する。
【0077】
次いで,図6に示すごとく,上記中間型22に対して上記可動型23を移動させ,中間型22と可動型23との間を開く。このとき,上記ランナー鋳物15が上記中間型22に引掛かり,ピンゲート鋳物16から切断され,このピンゲート鋳物16から切り離される。その後,ピンゲート鋳物16が上記中間型22から離型される。
【0078】
上記可動型23の移動の際には,上記ランナー鋳物15とピンゲート鋳物16との切断が容易に行われる。即ち,上記本体部ピンゲート312及び中空部ピンゲート322に形成された上記絞り部319(図9参照)の存在によって,容易に応力集中が起こり,容易に切断が行われる。
また,上記各ピンゲート312,322は,上記のごとくキャビティ3に向かって流路面積が拡大するテーパ状に形成されている。そのため,ピンゲート鋳物16の離型もスムーズに行うことができる。
【0079】
次に,図7に示すごとく,上記本体部ピンゲート312の位置に対応して配置した上記押出しピン26を,上記可動型23に対して上記中間型22が位置する方向に向け移動させる。このとき,上記ピンゲート鋳物16が繋がったままの鋳造品1が,上記キャビティ3から押し出され,この鋳造品1を可動型23より離型させることができる。
その後,鋳造品1よりピンゲート鋳物16及びバランスランナー鋳物17等の不要部分を除去して最終の鋳造品1が得られる。
【0080】
なお,図11に示すごとく,上記本体部ピンゲート312及び中空部ピンゲート322は,上記可動型23から固定型21に向かって,流路面積が拡大するテーパ状に形成してあってもよい。この場合には,上記中間型22に対して可動型23を移動させるときに,上記ランナー鋳物15が繋がった状態のピンゲート鋳物16が上記鋳造品1から切断される。
【0081】
次に,本例の作用効果につき説明する。
上記のごとく,本例では,本体部キャビティ31及び中空部キャビティ32に,それぞれ本体部ゲート311及び中空部ゲート321の各ゲートを設けて,これら各ゲートをそれぞれ上記本体部ピンゲート312及び中空部ピンゲート322を介して,ランナー33に接続した鋳造用金型2を用いる。
そのため,上記のごとく複雑な形状を有する鋳造品1である自動車用のフロントエンドパネル10を,鋳込み不良がない状態で容易に鋳造することができる。
【0082】
即ち,上記ランナー33に送り込まれた溶湯は,最終的に各本体部ゲート311と各中空部ゲート321とに分かれる。そして,本体部キャビティ31に対しては各本体部ゲート311から溶湯の充填が開始され,一方,中空部キャビティ32に対しては各中空部ゲート321から溶湯の充填が開始される。つまり,上記本体部キャビティ31と中空部キャビティ32との各キャビティに対して,上記各ゲート311,321を介して直接的に溶湯が送り込まれる。
【0083】
そのため,一方のキャビティが他方のキャビティよりも遅れて溶湯が供給されることを防止することができ,いずれのキャビティ31,32に対しても直接的に素早く溶湯を充填することができる。それ故,溶湯の供給が遅れて鋳込み不良が発生することを防止することができる。
【0084】
また,このような優れたダイカスト鋳造方法は,上記の3枚型構造の鋳造用金型2を採用し,キャビティ3,各ゲート311,321,各ピンゲート312,322及びランナー33を3次元的に配置したことにより実現される。そして,この鋳造用金型2を用いることによって,上記のごとく本体部キャビティ31及び中空部キャビティ32に直接的に溶湯を供給することができると共に,鋳造後においても鋳造品1の離型を容易に行うことができるのである。
【0085】
また,本例では,上記フロントエンドパネル10が有する島状部121及び骨部122をも鋳込不良なく鋳造することができ,フロントエンドパネル10を高品質で製造することができる。また,フロントエンドパネル10は,上記のごとく,本体部11,島状部121としての部品取付部及び骨部122としてのステーを1回の鋳造で,一体的に成形することができる。それ故,鋳造コストの低減を図ることもできる。
【0086】
上記実施例においては,上記本発明を適用する製品である上記鋳造品1をフロントエンドパネル10としたが,この他にも,鋳造品1には上記島状部121及び骨部122を有する形状の各種製品を適用させることができる。
また,上記実施例においては,本体部ゲート311と中空部ゲート321とを介してキャビティ3に溶湯を充填する方法及びそれに用いる鋳造用金型2について示した。これに対し,鋳造品1の製造に当たって,中空部ゲート321のみを設けた鋳造用金型2を用い,中空部ゲート321のみから上記キャビティ3に溶湯を充填する方法を適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における,鋳造品の全体構成を示す説明図。
【図2】実施例における,鋳造品の一部分及び鋳造時に湯路に形成される鋳物部分とが繋がれている状態を示す説明図。
【図3】実施例における,鋳造用金型の構造を示す説明図。
【図4】実施例における,鋳造用金型に溶湯を充填した状態を示す説明図。
【図5】実施例における,鋳造用金型の固定型と中間型との間を開けた状態を示す説明図。
【図6】実施例における,鋳造用金型の中間型と可動型との間を開けた状態を示す説明図。
【図7】実施例における,キャビティから鋳造品を離型した状態を示す説明図。
【図8】実施例における,本体部ピンゲート及び中空部ピンゲートの構造を示す説明図。
【図9】実施例における,本体部ピンゲート及び中空部ピンゲートの絞り部を示す説明図。
【図10】実施例における,本体部ピンゲート及び中空部ピンゲートの終端部に設けた分流子を示す説明図。
【図11】実施例における,本体部ピンゲート及び中空部ピンゲートを可動型から固定型に向かって流路面積が拡大するテーパ状に形成した場合の鋳造用金型を示す説明図。
【符号の説明】
1...鋳造品,
10...フロントエンドパネル,
11...本体部,
12...中空部,
121...島状部,
122...骨部,
2...鋳造用金型,
21...固定型,
22...中間型,
23...可動型,
26...押出しピン,
3...キャビティ,
31...本体部キャビティ,
311...本体部ゲート,
312...本体部ピンゲート,
32...中空部キャビティ,
321...中空部ゲート,
322...中空部ピンゲート,
33...ランナー,
330...バランスランナー,
34...注湯部,
4...減圧手段,
Claims (20)
- 本体部と,該本体部を貫通するように設けられた中空部と,該中空部内において上記本体部から離隔して配設された島状部と,該島状部と上記本体部とを接続する骨部とを有する鋳造品を,該鋳造品の形状に対応したキャビティを有する金型を用いて製造する鋳造方法において,
上記金型には,上記キャビティにおける上記本体部を成形する部分である本体部キャビティに接続された本体部ゲートと,上記キャビティにおける上記中空部内の上記島状部及び上記骨部を成形する部分である中空部キャビティに接続された中空部ゲートとが設けられており,
上記本体部ゲート及び上記中空部ゲートは,それらに溶湯を導入するランナーに接続されており,
上記金型は,固定型,中間型及び可動型を重ねた3枚型構造を有しており,上記固定型と上記中間型との間には,上記ランナーが設けられており,上記中間型と上記可動型との間には,上記キャビティ,上記本体部ゲート及び上記中空部ゲートが設けられており,
上記中間型には,上記ランナーと上記本体部ゲートとを結ぶ本体部ピンゲートと,上記ランナーと上記中空部ゲートとを結ぶ中空部ピンゲートとが設けられており,
上記ランナーに送り込まれた溶湯を,上記本体部ピンゲート及び上記本体部ゲートと,上記中空部ピンゲート及び上記中空部ゲートとを介して上記キャビティへ充填し,
上記溶湯の充填を行った後には,上記中間型及び上記可動型を移動させて,上記固定型と上記中間型との間を開き,
次いで,上記可動型を移動させて,上記中間型と上記可動型との間を開き,上記ランナーに成形されたランナー鋳物を,上記本体部ピンゲート及び上記中空部ピンゲートに成形されたピンゲート鋳物から切断すると共に,該ピンゲート鋳物を上記中間型より離型し,
次いで,上記可動型より上記ピンゲート鋳物が繋がった状態の鋳造品を離型させることを特徴とする鋳造方法。 - 本体部と,該本体部を貫通するように設けられた中空部と,該中空部内において上記本体部から離隔して配設された島状部と,該島状部と上記本体部とを接続する骨部とを有する鋳造品を,該鋳造品の形状に対応したキャビティを有する金型を用いて製造する鋳造方法において,
上記金型には,上記キャビティにおける上記本体部を成形する部分である本体部キャビティに接続された本体部ゲートと,上記キャビティにおける上記中空部内の上記島状部及び上記骨部を成形する部分である中空部キャビティに接続された中空部ゲートとが設けられており,
上記本体部ゲート及び上記中空部ゲートは,それらに溶湯を導入するランナーに接続されており,
上記金型は,固定型,中間型及び可動型を重ねた3枚型構造を有しており,上記固定型と上記中間型との間には上記ランナーが,上記中間型と上記可動型との間には上記キャビティが,上記本体部ゲート及び上記中空部ゲートが設けられており,
上記中間型には,上記ランナーと上記本体部ゲートとを結ぶ本体部ピンゲートと,上記ランナーと上記中空部ゲートとを結ぶ中空部ピンゲートとが設けられており,
上記中間型と上記可動型との間には,上記本体部ピンゲートと上記本体部ゲートとの間の少なくとも一部及び上記中空部ピンゲートと上記中空部ゲートとの間の少なくとも一部に設けたバランスランナーを有しており,
上記ランナーに送り込まれた溶湯を,上記本体部ピンゲート及び上記本体部ゲートと,上記中空部ピンゲート及び上記中空部ゲートとを介して上記キャビティへ充填し,かつ,上記溶湯の少なくとも一部を,上記本体部ピンゲートから上記バランスランナーを介して上記本体部ゲートに供給すると共に,上記中空部ピンゲートから上記バランスランナーを介して上記中空部ゲートに供給することを特徴とする鋳造方法。 - 請求項1又は2において,上記鋳造品は,自動車用のフロントエンドパネルであり,シュラウドを有する上記本体部と,上記シュラウドの内側に形成された上記中空部と,該中空部内に配設された上記島状部としての部品取付部と,上記骨部として上記部品取付部を支えるステーとを有していることを特徴とする鋳造方法。
- 請求項3において,上記部品取付部は,モータ,ファン又はプーリーを取り付けるよう構成することを特徴とする鋳造方法。
- 本体部と,該本体部を貫通するように設けられた中空部と,該中空部内において上記本体部から離隔して配設された島状部と,該島状部と上記本体部とを接続する骨部とを有する鋳造品を製造する鋳造用金型であって,
上記金型は,固定型,中間型及び可動型を重ねた3枚型構造を有しており,
上記中間型と上記可動型との間には,上記本体部を成形する本体部キャビティと上記中空部内の上記島状部及び上記骨部を成形する中空部キャビティとを有するキャビティと,上記本体部キャビティに接続された本体部ゲートと,上記中空部キャビティに接続された中空部ゲートとが設けられており,
また,上記固定型と上記中間型との間には,上記本体部ゲート及び上記中空部ゲートに溶湯を導入するランナーが設けられており,
かつ,上記中間型には,上記ランナーと上記本体部ゲートとを結ぶ本体部ピンゲートと,上記ランナーと上記中空部ゲートとを結ぶ中空部ピンゲートとが設けられており,
上記中間型と上記可動型との間には,上記本体部ピンゲートと上記本体部ゲートとの間の少なくとも一部及び上記中空部ピンゲートと上記中空部ゲートとの間の少なくとも一部に設けたバランスランナーを有しており,
上記ランナーに送り込まれた溶湯を,上記本体部ピンゲート及び上記本体部ゲートと,上記中空部ピンゲート及び上記中空部ゲートとを介して上記キャビティへ充填するよう構成されていることを特徴とする鋳造用金型。 - 請求項5において,上記本体部ゲート又は上記中空部ゲートの少なくとも一方は複数設けてあることを特徴とする鋳造用金型。
- 請求項5又は6において,上記本体部ピンゲート及び/又は上記中空部ピンゲートは,上記固定型から上記可動型に向かって,又は上記可動型から上記固定型に向かって流路面積が拡大するテーパ状に形成してあることを特徴とする鋳造用金型。
- 請求項5〜7のいずれか一項において,上記本体部ピンゲートは,上記中間型において,上記ランナーと上記本体部ゲートとを結ぶよう貫通された入れ子セット穴に着脱可能に挿設された入れ子に貫通して設けられており,上記中空部ピンゲートは,上記中間型において,上記ランナーと上記中空部ゲートとを結ぶよう貫通された入れ子セット穴に着脱可能に挿設された入れ子に貫通して設けられていることを特徴とする鋳造用金型。
- 請求項5〜8のいずれか一項において,上記可動型側の上記キャビティの内壁における少なくとも一部の抜き勾配は1°以下であることを特徴とする鋳造用金型。
- 請求項5〜9のいずれか一項において,上記可動型には,上記キャビティにおける成形後の鋳造品を該キャビティから押し出す押出しピンが複数設けられていることを特徴とする鋳造用金型。
- 請求項10において,上記押出しピンは,上記本体部ピンゲート及び/又は上記中空部ピンゲートの近傍において,上記鋳造品に当接するよう設けられていることを特徴とする鋳造用金型。
- 請求項5〜11のいずれか一項において,上記可動型には,上記キャビティにおける成形後の鋳造品を該キャビティから押し出す押出しピンが複数設けられており,かつ,該押出しピンは,上記バランスランナーに接続された上記本体部ピンゲートの位置の近傍において,上記バランスランナーに当接するよう設けられていることを特徴とする鋳造用金型。
- 請求項5〜12のいずれか一項において,上記本体部ピンゲート及び/又は上記中空部ピンゲートにおける上記可動型に形成した終端部には,上記本体部ピンゲート及び/又は上記中空部ピンゲートの入口部に向けて突出した分流子が設けられていることを特徴とする鋳造用金型。
- 請求項13において,上記分流子の形状は,少なくとも一部の抜け勾配が1°以下であることを特徴とする鋳造用金型。
- 請求項5〜14のいずれか一項において,上記本体部ピンゲート及び/又は上記中空部ピンゲートが上記ランナーに接続する部分には,流路面積を絞った絞り部が設けられていることを特徴とする鋳造用金型。
- 請求項5〜15のいずれか一項において,上記ランナーは,上記本体部ピンゲートに上記溶湯を導入する本体部ランナーと,上記中空部ピンゲートに上記溶湯を導入する中空部ランナーとに分岐していることを特徴とする鋳造用金型。
- 請求項16において,上記本体部ランナーと上記中空部ランナーとは,それらへの上記溶湯の充填流量がほぼ等しくなるように,内径が調節してあることを特徴とする鋳造用金型。
- 請求項5〜17のいずれか一項において,上記キャビティには,該キャビティ内を減圧する減圧手段が接続してあることを特徴とする鋳造用金型。
- 請求項5〜18のいずれか一項において,上記鋳造品は,自動車用のフロントエンドパネルであり,シュラウドを有する上記本体部と,上記シュラウドの内側に形成された上記中空部と,該中空部内に配設された上記島状部としての部品取付部と,上記骨部として上記部品取付部を支えるステーとを有していることを特徴とする鋳造用金型。
- 請求項19において,上記部品取付部は,モータ,ファン又はプーリーを取り付けるよう構成してあることを特徴とする鋳造用金型。
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