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JP4776165B2 - 電気化学的デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、高周波認識タグに関し、詳細には電気化学デバイスによって変調された高周波認識タグに関する。詳細には、本発明は、印刷可能な電気化学トランジスタ・デバイスと共に、導電性有機および/または無機材料に基づく、印刷可能な静電気アンテナに関する。
遠隔読み取り認識タグには広範囲の異なる応用および用途がある(例えば、RFID HANDBOOK「Radio−Frequency Identification Fundamentals and Applications」by Klaus Finkenzeller、John Wiley & Sons Ltd、Baffins Lane、Chichester、West Sussex、P019 1UD、England、ISBN 0 471 98851 0を参照されたい)。技術の1つはMotorolaのBiStatix(R)技術などの容量結合認識システムである。これらのシステムでは、タグの知能部分(smart part)はアンテナ・ユニット(容量結合アンテナ)の近くに配置されたシリコン・ベースの集積回路にある。このチップは容量結合アンテナと共に、通常認識コードである信号を伝送するのに使用される。集積回路とアンテナ板(通常2個)の間の接続は回路内のトランジスタを経由することができる。トランジスタを経由する集積回路からの信号は、受信機が信号を認識しIDコードを検出するようにアンテナの特性を変調するのに使用される。
ポリマーおよび分子の両方でありうる半導電性および導電性有機材料は、例えば、スマート・ウィンドー(smart window)およびポリマー電池において動的着色剤等として電気化学デバイスなど、広範囲の電子デバイスに含まれてきた。移動性イオンを含む可逆的ドーピングおよび脱ドーピングは、異なる酸化還元状態間で材料を切り替える。
半導電性ポリマーは電界効果トランジスタ(FET)・デバイスの実現に使用されてきた。これらのデバイスのトランジスタ・チャンネルは、問題の半導電性ポリマーを含み、その機能は外的に印加された電界による半導電性ポリマーの電荷キャリアー特性の変化に基づくものである。それらのトランジスタでは、ポリマーは、電界が単に電荷をポリマー材料の内部に再分配するにすぎないという点で、従来の半導体として使用される。それらのトランジスタの1つは実現され、小型化するようにされ、完全にポリマー材料からなる集積回路の製造に使用することができる(PCT公開WO99/10939号)。頂部ゲートまたは底部ゲートのいずれかを備える、積み重ねたサンドイッチ構造が記載されている。また、ポリマーをトランジスタのチャンネルの半導電性材料として使用する同様の構造を備えるトランジスタ・デバイスは、欧州特許第1041653号に記載されている。
有機材料に基づく他の種類のトランジスタ・デバイスは、有機材料の電気化学的酸化還元反応を用いる。これらのデバイスは、電解質と酸化状態と還元状態の間で切り替え可能な導電性ポリマーを含む。そして、これらの酸化状態の1つは、材料の導電率が低伝導率であるか、好ましくはゼロの導電率であるが、他の酸化状態は第1の状態に比べて導電率が高い。電気化学的トランジスタ・デバイスは、例えば溶液中の酸化剤を検出するセンサーとして使用されてきた(概観のためには、Baughman and Shacklette、Proceedings of the Sixth Europhysics Industrial Workshop(1990)、47〜61頁を参照されたい)。さらに、電気化学型のトランジスタは、Rani et al、J Solid State Electrochem(1998)、第2巻、99〜101頁に報告されている。この従来技術のゲート電極の構成は、この参照文献の図1に示されている。
従来技術の容量結合認識デバイスの問題はそれらを製造するのが困難かつ高価(>0.50USD)なことである。特に、認識ユニットのチップ部品はタグをより安価に大量生産する可能性を制限している。さらに、従来技術のデバイスに使用される材料は環境への優しさに欠け、加工性がなく、経済的な生産の可能性がない。したがって、アンテナ−ロジック結合を単純化した認識回路の改善が必要である。
PCT公開WO99/10939号 欧州特許第1041653号 RFID HANDBOOK「Radio−Frequency Identification Fundamentals and Applications」by Klaus Finkenzeller、John Wiley & Sons Ltd、Baffins Lane、Chichester、West Sussex、P019 1UD、England、ISBN 0 471 98851 0 Baughman and Shacklette、Proceedings of the Sixth Europhysics Industrial Workshop(1990)、47〜61頁 Rani et al、J Solid State Electrochem(1998)、第2巻、99〜101頁 「Modern Coating and Drying Technology」E.D.Cohen及びE.B.Gutoff編、VCH Publishers Inc、New York、NY、USA J C Gustafsson et al in Solid State Ionics、69、145〜152(1994) Handbook of Oligo− and Polythiophenes、Ch 10.8、Ed D Fichou、Wiley−VCH、Weinheim(1999) P Schottland et al in Macromolecules、33、7051〜7061(2000) Technology Map Conductive Polymers、SRI Consulting(1999) M Onoda in Journal of the Electrochemical Society、141、338〜341(1994) M Chandrasekar in Conducting Polymers、Fundamentals and Applications、a Practical Approach、Kluwer Academic Publishers、Boston(1999) A J Epstein et al in Macromol Chem、Macromol Symp、51、217〜234(1991)
したがって、本発明の目的の一つは、活性アンテナ・ロジック結合を備える容量結合認識デバイスの技術を開発すること、および取り扱い、生産、廃棄、および他の特性が従来技術のそれらよりも優れたデバイスを提供することによって、この要求を満たすことである。
本発明の他の目的は、慣用の印刷技術によって広範囲の異なる硬質または可撓性基板に付着させることのできる、活性アンテナ・ロジック結合を備える容量結合認識デバイスを
提供することである。
さらに本発明の他の目的は、デバイスの廃棄が、それを付着させた任意の支持体と共に、取り扱いの問題が起きず、デバイスの使用に際して安全上の規制を受けないように、環境に安全な活性アンテナ・ロジック結合を備える容量結合認識デバイスを提供することである。
さらに本発明の他の目的は、材料のいくつかの異なる特性を組み合わせて、導電性有機材料の新しい用途を可能にすることである。
さらに本発明の目的は、良く知られ、比較的安価で規模拡大の容易な慣用の印刷方法または他の付着技術を用いる、それらのデバイスの製造方法を提供することである。
前述の目的は、独立請求項に定義した活性アンテナ・ロジック結合を備える容量結合認識デバイスによって満たされる。本発明の特定の実施態様は従属請求項に定義される。さらに、本発明は、以下の詳細説明から明らかな他の利点および特徴を有する。
すなわち、
(i)ソース・コンタクトと、
ドレイン・コンタクトと、
少なくとも1個のゲート電極と、
トランジスタ・チャンネルを含み、その酸化還元状態を変化させることによってその導電率を電気化学的に変化させる能力を有する有機材料を含む材料である、ソースとドレイン・コンタクトの間に配置されて電気的に直接接触する電気化学的活性要素と、
電気化学的活性要素および前記少なくとも1個のゲート電極と電気的に直接接触して、電気化学的活性要素と前記ゲート電極の間の電子の流れを防止するようにそれらの間に挿入された固形電解質(solidified electrolyte)とを有し、
ソース・コンタクトとドレイン・コンタクト間の電子の流れを前記ゲート電極に印加した電圧によって制御可能である電気化学的トランジスタ部材と、
(ii)ゲート電極に印加された電圧が、アンテナ部材の第1および第2パッドの間の電子の流れを制御してそれによって伝送デバイスの周波数応答を変化させることができるように、トランジスタ部材のソースが第1アンテナ・パッドと電気的に直接接触し、トランジスタ部材のドレインが第2アンテナ・パッドと電気的に直接接触する、第1アンテナ・パッドと第2アンテナ・パッドを有するアンテナ部材
を含む、支持された、または自立型の電気化学的デバイスが提供される。
本発明による伝送デバイスの構成は、例えば導電性有機材料を含む1層のパターン形成した材料を有する少数の層だけで積層伝送デバイスの実現を可能にし、その層は、電気化学的活性要素と同様に、アンテナ・パッドと、ソースおよびドレイン・コンタクトと、ゲート電極とを含む。そして、アンテナ・パッド、ソースおよびドレイン・コンタクト、ならびに電気化学的活性要素は前記材料の連続した1個の材料片で形成されることが好ましい。別法として、電気化学的活性要素と電気的に直接接触しているアンテナ・パッド、ソースおよびドレイン・コンタクトは、銀または炭素ベースの材料など、他の伝導性材料から形成することができよう。また、ゲート電極は、他の伝導性材料からなることができる。必要な電気化学反応を提供し、それによって活性要素の導電率を変化させ、したがってアンテナ・パッド間の電気的接続(抵抗)を変調するためには、固形電解質は、それが活性要素とゲート電極の両方に電気的に直接接触するように配置される。
伝送デバイスという用語は、例えば応答器(transponder)およびRF−I
D(高周波認識)タグを含むことを理解されたい。
好ましい実施形態では、活性要素と同様に、アンテナ・パッド、ソースおよびドレイン・コンタクト、ならびにゲート電極は、全て共通の面に置かれるように配置され、慣用の印刷方法によるデバイスの製造をさらに簡略化する。したがって、本発明のこの実施態様による伝送デバイスは、横方向のデバイス構成を用いる。固形電解質の層は、それがゲート電極の少なくとも部分を被覆し、同様に電気化学的活性要素を被覆するように有利に付着させることができる。この固形電解質層は、主要な2種類のトランジスタ構造のいずれをアンテナ・パッドの間に実現するかに部分的に依存して、連続でも分断されていてもよい。
本発明による電気化学的伝送デバイスは、ソース・コンタクトとドレイン・コンタクト間、したがって伝送機のアンテナ部材の2個のアンテナ・パッド間の電子流の制御を可能にする。電気化学的活性要素のトランジスタ・チャンネルの導電率は、その中の有機材料の酸化還元状態を変化させ、それによってアンテナの特性を変化させることによって修正することができる。これは、ゲート電極に電圧を印加し、電解質内に電界を発生させることによって達成される。電解質と電気化学的活性要素の間のコンタクト領域で電気化学的酸化還元反応が起き、有機材料の導電率を変化させる。トランジスタ・チャンネル内の有機材料は、前記酸化還元反応の結果、導電性状態から非導電性状態に修正されるか、または非導電性から導電性状態へ修正されるかのいずれかである。ゲート電極に十分高い電圧を印加すると、電気化学的活性要素はある場合には非可逆的酸化還元反応を受け、要素の導電率に恒久的な影響を与える。ある場合には、要素に本質的に非導電性を与えることさえ可能である。これは、例えば電気化学的活性要素がPEDOT:PSSから作られ、アンテナ・パッド(またはアンテナ・パッドと接地)が恒久的に互いに絶縁されている場合である。したがって、それらのデバイスのアンテナ特性は恒久的に変化して、デバイスに永久記憶機能を与える。したがって、それらのデバイスは、永久プログラム可能なロジック要素として使用することができ、例えば、活性要素が非導電性を与えられる場合に論理値ゼロ、非導電性を与えられる場合に論理値1を定める。プログラムされると、バイナリー情報はアンテナの特性を検出する適切な読み取りデバイスによって遠隔から読み取ることができる。
導電性有機材料および電解質の精密なパターン形成によって、本発明による伝送機の電気化学的トランジスタ部材は、二元安定(bi-stable)型またはダイナミック型のいずれにもすることができる。二元安定型トランジスタの実施態様では、ゲート電極に印加した電圧はトランジスタ・チャンネル中の導電率を変化させ、これは外部回路が破壊したとき、すなわち印加電圧が取り除かれたときにも維持される。印加した電圧によって誘起された電気化学的反応は、電気化学的活性要素およびゲート電極が互いに電気的に直接接触せずに電解質で分離されているので、逆戻りできない。この実施態様では、トランジスタ・チャンネルは小さな過渡ゲート電圧を使用するだけで非導電性状態と導電性状態の間で切り替えることができる。二元安定型トランジスタは、誘起された酸化還元状態で数日間、最も好ましくは、理想的な場合に恒久的に維持することができる。上述の非可逆的酸化還元反応とは対照的に、再プログラム可能なデバイスがこのようにして提供される。
したがって、本発明の二元安定型トランジスタの実施態様は、ゲート電極に短いパルスを印加するだけでそれをオンまたはオフに切り替えることの可能な記憶機能を提供する。トランジスタは、印加電圧を取り去った後にも、導電性または非導電性酸化還元状態に留まる。それらの二元安定型トランジスタのさらなる利点は、ゲートに印加する短い電圧パルスが、対応するダイナミックデバイスの運転に必要なゲート電圧の一画分よりも大きい必要がないので、電力がゼロに近い運転が可能になることである。
ダイナミック・トランジスタの実施態様では、材料の酸化還元状態の変化はゲート電圧を引き下げると即座に逆になる。この反転は電気化学的活性要素のトランジスタ・チャンネルに隣接する酸化還元シンク(sink)領域(volume)を設けることによって得られる。また、第2ゲート電極を設け、2個のゲート電極を、1つがトランジスタ・チャンネルにより近く、他が酸化還元シンク領域により近く、電気化学的活性要素のいずれの側にも配置されるように配置する。両方のゲート電極は電気化学的活性要素から電解質によって分離される。2個のゲート電極の間に電圧を印加することによって、電気化学的活性要素が極性化され、それによって、トランジスタ・チャンネルの有機材料が還元され、一方酸化還元シンク領域中の有機材料が酸化され、またはその逆の酸化還元反応が起き、したがってアンテナ応答が変調される。トランジスタ・チャンネルおよび酸化還元シンク領域は互いに電気的に直接接触しているので、ゲート電圧の引き下げは酸化還元反応の自発反転をもたらし、トランジスタ・チャンネルの当初の導電率が再び確立される。
また、本発明による電気化学的伝送機は、ポリマー・フィルムまたは紙などの支持体上で容易に実現できる点で特に利点がある。したがって、スクリーン印刷、オフセット印刷、インク・ジェット印刷およびフレキソグラフ印刷などの慣用の印刷技術、またはナイフ・コーティング、ドクター・ブレード・コーティング、押し出しコーティング、および「Modern Coating and Drying Technology」E.D.Cohen及びE.B.Gutoff編、VCH Publishers Inc、New York、NY、USAに記載されているある種のコーティングなどのコーティング技術によって、異なる成分を支持体上に付着させることができる。導電性ポリマーを有機材料として用いる本発明のこれらの実施態様では(材料仕様は以下を参照されたい)、この材料は電気重合、UV重合、熱重合、および化学重合などの方法による系中(in situ)の重合によって付着させることもできる。構成要素のパターン形成のためのこれらの付加技術の代替として、化学またはガス・エッチングによる局部的材料破壊などのサブトラクティブ技術、引っかき、刻み、摩擦、研磨などの機械的手段、または従来技術に知られている任意の他のサブトラクティブ方法も使用することができる。本発明の一局面は、本明細書に明記した材料から電気化学的伝送デバイスを製造する方法を提供する。
本発明の好ましい実施態様では、伝送デバイスの電気化学的トランジスタ部材は、部分的にまたは全体がデバイスの保護のためカプセル封入される。カプセル封入は、例えば固形電解質が機能するのに必要な溶媒を保持し、また、酸素がデバイスの電気化学的反応を阻害するのを防ぐ。カプセル封入は液相プロセスによって達成することができる。したがって、液相ポリマーまたは有機モノマーは、スプレー・コーティング、浸漬コーティングなどの方法、または任意の上記の従来の印刷技術を用いてデバイスの上に付着させることができる。付着の後、カプセル封入剤は、例えば紫外線または赤外線照射、溶媒蒸発、冷却または成分が付着の前に直接混合されるエポキシ接着剤など2成分系を使用することによって硬化することができる。代替として、カプセル封入は固形フィルムを伝送デバイスの電気化学的トランジスタ部材の上に積層することによって達成される。伝送デバイスの電気化学的トランジスタ部材の構成要素が支持体上に配置される本発明の好ましい実施態様では、この支持体は底部カプセル封入剤として機能することができる。この場合、カプセル封入はシートの上部のみを液層カプセル封入剤で被覆し、または固形フィルムで積層する必要がある点で、さらに都合よい。
他の好ましい実施態様では、センサーと同じ材料から構成されるそれらの印刷可能な伝送デバイスが提供される。この場合、センサーは本発明によるデバイスのトランジスタ部材の特性を変調するのに使用される。したがって、伝送ユニットそれ自体と同じ材料と付着技術を用いて、同じ支持体上に伝送デバイスのための印刷可能なセンサー記憶回路を実現することが可能である。次いで、印刷可能なセンサー・メモリーと伝送デバイスを含む集合体を全て同時に支持体上に印刷することができる。
本発明のアンテナ部材は、任意の既知の種類とすることができる。基本的に、アンテナ部材は、2個のアンテナ・パッドが放射部分として作動する二極要素である。2個のパッド間の電子流(すなわち抵抗)を制御することによって、高周波応答の周波数、電力、相および/または他のパラメーターを変化させることができる。トランジスタの状態、したがってトランジスタの状態を決定する特性は、同じアンテナ構造によって遠隔から読み取ることができる。変化させた高周波応答のパラメーターに依存して、異なる種類の遠隔読み取り構造を使用することができる。読み取りデバイスは、例えば本発明によるデバイス中のアンテナと同一または類似のアンテナを含むことができ、本発明のデバイスの近傍に置かれる。読み取りデバイスから放射される高周波は本発明による電気化学的デバイスのアンテナ部材で反射され、トランジスタ部材の状態に依存する高周波応答の効果で情報を抽出することができる。
ここで、本発明をその特定の実施態様および特定の材料を参照してより詳細に説明する。この詳細な説明は、例示のためであり、請求項の発明の範囲を制限するものではない。
以下の詳細な説明は、付随する図面と共に読み取ることによってより完全に理解されよう。
図1A〜Cは、アンテナ部材が二元安定型トランジスタに接続されている、本発明による伝送デバイスの一実施態様の構造の概略図であり、(A)は平面図、(B)はAのI−Iに沿った断面図、(C)はトランジスタ部材のドレインが接地に接続されている他の実施態様を示す。
図2A〜Cは、アンテナ部材がダイナミック・トランジスタに接続されている、本発明による伝送デバイスの構造の概略図であり、(A)は平面図、(B)はAのI−Iに沿った断面図、(C)はトランジスタ部材のドレインが接地に接続されている他の実施態様を示す。
図3A〜Cは、アンテナ部材が二元安定型トランジスタに接続されている、本発明による伝送デバイスの他の実施態様の構造の概略図であり、(A)は平面図、(B)はAのI−Iに沿った断面図、(C)はトランジスタ部材のドレインが接地に接続されている他の実施態様を示す。
図4および図5は、本発明によるトランジスタ部材のドレイン/ソース電圧のゲート電圧依存性を示す図である。
図6は、本発明による電気化学的デバイスを容量結合読み取りデバイスと共に示す図である。
図7は、図6の容量読み取りデバイスにおいて、トランジスタ部材のドレインがアンテナパットではなく接地に結合されている状態を示す図である。
図8は、図1に示す二元安定型トランジスタに接続されているデバイスで測定した場合の読み取り信号の特性変化を示すグラフである。
図9は、図2に示すダイナミック・トランジスタに接続されているデバイスで測定した場合の読み取り信号の特性変化を示すグラフである。
好ましい実施態様の詳細な説明
定義
二元安定型トランジスタ:トランジスタ・チャンネルが、ゲート電圧を取り去った場合にその酸化還元状態(したがってその導電率特性)を保持する、電気化学的トランジスタ・デバイス。
ダイナミック電気化学的トランジスタ:トランジスタ・チャンネルが、ゲート電圧を取り去った場合に自発的にその当初の酸化還元状態(したがってその当初の導電率特性)に戻る、電気化学的トランジスタ・デバイス。
ソース・コンタクト:トランジスタ・チャンネルに電荷キャリアを供給する電気コンタクト。本発明によれば、ソース・コンタクトは容量結合デバイス(すなわちアンテナ部材の第1パッド)の1つに接続される。
ドレイン・コンタクト:トランジスタ・チャンネルからの電荷キャリアを受容する電気コンタクト。本発明によれば、ドレイン・コンタクトは容量結合デバイスの1つに接続されるか、または接地に結合される(すなわちアンテナ部材の第2パッドまたは接地)。
ゲート電極:表面領域の任意の区画が固形電解質に電気的に直接接触し、したがって電気化学的活性要素にイオン性接触をする電気コンタクト。
電気化学的活性要素:本発明による「電気化学的活性要素」は、導電率を有する有機材料を含む一片の材料であり、導電率は前記有機材料の酸化還元状態を変化させることによって電気化学的に変化させることができる。電気化学的活性要素は、固形電解質を経由して少なくとも1個のゲート電極にイオン性接触する。電気化学的活性要素は、さらに同じまたは異なる材料からなるソースおよびドレイン・コンタクトの各々に独立してまたはその両方と一体化することができる。本発明の電気化学的トランジスタ・デバイス中の電気化学的活性要素は、トランジスタ・チャンネルを含み、さらに酸化還元シンク領域を含むことができる。
トランジスタ・チャンネル:電気化学的活性要素の「トランジスタ・チャンネル」は、ソース・コンタクトとドレイン・コンタクトの間に電気的接触を確立する。
酸化還元シンク領域:本発明のある実施態様では、電気化学的活性要素は「酸化還元シンク領域」をさらに含む。これは、トランジスタ・チャンネルに隣接して電気的に直接接触する電気化学的活性要素の一部であり、トランジスタ・チャンネルに電子を供給し、またはトランジスタ・チャンネルから電子を受容することができる。したがって、トランジスタ・チャンネル内のいかなる酸化還元反応も酸化還元シンク領域内の逆の反応によって補完される。
酸化還元状態:電気化学的活性要素の「酸化還元状態」を変化させることに言及するとき、これは電気化学的活性要素中の有機材料が酸化または還元のいずれかを受ける場合、同様に電気化学的活性要素内の電荷の再分配が行われて一方の末端部(例えばトランジスタ・チャンネル)が還元され、他の末端部(例えば酸化還元シンク領域)が酸化される場合を含む。後者の場合、電気化学的活性要素全体はその全体の酸化還元状態を保持するが、本明細書に使用される定義によれば、内部電荷キャリアの再分配のためいずれにしてもその酸化還元状態は変化する。
電気的な直接接触:界面を経由して電荷の交換を可能にする、2つの相(例えば電極と電解質)間の物理的な直接接触(共通界面)。界面を経由する電荷の交換は、電気的導電性相間の電子の移送、イオン性導電相間のイオンの移送、または、例えば電極と電解質または電解質と電気化学的活性要素間の界面における電気化学反応による、もしくはそれらの界面でのヘルムホルツ層の荷電に起因する容量性電流の発生による、電子流とイオン流間の転換を含むことができる。
固形電解質:本発明の目的のための「固形電解質」は、それを使用する温度で十分剛性があって、その塊の中の粒子/薄片が電解質の高粘度/剛性によって実質上不動化され、それが流動しまたは洩れない電解質を意味する。好ましい場合では、それらの電解質は適切なレオロジー特性を有し、例えば慣用の印刷方法によって一体化したシートまたはパターンの支持体の上でこの材料を容易に施すことができる。付着の後、電解質の処方物は溶媒の蒸発、または追加の化学薬品または紫外線照射、赤外線またはマイクロウェーブ照射、冷却またはその他の物理的効果によって起きる化学的架橋反応によって固化する。固形電解質はゼラチンまたはポリマー・ゲルなどの水性または有機溶媒含有ゲルを含むことが好ましい。しかし、固形ポリマー電解質も考えられ、本発明の範囲に包含される。さらに、本定義には、紙、織物、または多孔質ポリマーに含浸または任意の他の方法で収容された液状電解質溶液も包含される。本発明のある実施態様では、この材料は実際にその上に電気化学的トランジスタ・デバイスが配置された支持体であり、支持体がデバイス動作の一体化した部分を形成する。
材料
好ましくは、アンテナ・パッドは印刷可能なまたは印刷プロセスに適合性のある導電性材料から製造する。好ましくは、この導電性材料は、印刷および積層など、「ロール・トゥ・ロール」方式で取り扱える材料である。導電性材料は、好ましくは、アルミニウム、真鍮もしくは銅などの金属箔、または銀インク、カーボン・インク、もしくは導電性有機および/またはポリマー・コーティングもしくはインクなどの入手可能な導電性インクの群から選択される。
本発明のアンテナ部材に使用する有機材料は、好ましくは、少なくとも1つの酸化状態で電気的に伝導性であるポリマーを含み、場合によってはさらにポリアニオン化合物を含む。本発明の電気化学的トランジスタ部材に使用する導電性ポリマーは、好ましくは、例えばJ.C.Gustafsson et al in Solid State Ionics、69、145〜152(1994);Handbook of Oligo− and Polythiophenes、Ch 10.8、Ed D.Fichou、Wiley−VCH、Weinheim(1999);P.Schottland et al in Macromolecules、33、7051〜7061(2000);Technology Map Conductive Polymers、SRI Consulting(1999);M.Onoda in Journal of the Electrochemical Society、141、338〜341(1994);M Chandrasekar in Conducting Polymers、Fundamentals and Applications、a Practical Approach、Kluwer Academic Publishers、Boston(1999)、およびA.J.Epstein et al in Macromol Chem、Macromol Symp、51、217〜234(1991)に記載された、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリイソチアナフタレン、ポリフェニレンビニレン、およびそれらのコポリマーからなる群から選択される。特に好ましい実施態様では、有機材料は3,4−ジアルコキシチオフェンのポリマーまたはコポリマーであり、前記2種のアルコキシ基は同じであるかまたは異なってもよく、または場合によっては、共に置換されたオキシ−アルキレン−オキシ架橋を示してもよい。最も好ましい実施態様では、ポリマーは、ポリ(3,4−メチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−メチレンジオキシチオフェン)誘導体、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)誘導体、ポリ(3,4−プロピレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−プロピレンジオキシチオフェン)誘導体、ポリ(3,4−ブチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ブチレンジオキシチオフェン)誘導体、およびそれらとのコポリマーからなる群から選択される3,4−ジアルコキシチオフェンのポリマーまたはコポリマーである。したがって、ポリアニオン化合物は、好ましくは、ポリ(スチレンスルホナート)である。
好ましくは、本発明のトランジスタ部材に使用する固形電解質は結合剤を含む。この結合剤はゲル化特性を有することが好ましい。好ましくは、結合剤は、ゼラチン、ゼラチン誘導体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリサッカラ
イド、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンオキシド、ポリ(スチレンスルホン酸)、ポリ(ビニルアルコール)、ならびにそれらの塩およびコポリマーからなる群から選択され、場合によっては架橋されていてもよい。固形電解質はイオン塩をさらに含むことが好ましく、ゼラチンを使用する場合には硫酸マグネシウムが好ましい。好ましくは、固形電解質はその中の水を保持するために塩化マグネシウムなどの吸湿性塩をさらに含む。
本発明に使用する有機材料は、好ましくは、少なくとも1つの酸化状態で伝導性であるポリマーを含み、場合によってはさらにポリアニオン化合物を含む。本発明の電気化学的伝送デバイスに使用する導電性ポリマーは、好ましくはJ.C.Gustafsson et al in Solid State Ionics、69、145〜152(1994);Handbook of Oligo− and Polythiophenes、Ch 10.8、Ed D.Fichou、Wiley−VCH、Weinheim(1999);P.Schottland et al in Macromolecules、33、7051〜7061(2000)、Technology Map Conductive Polymers、SRI Consulting(1999);M.Onoda in Journal of the Electrochemical Society、141、338〜341(1994);M.Chandrasekar in Conducting Polymers、Fundamentals and Applications、a Practical Approach、Kluwer Academic Publishers、Boston(1999)およびA.J.Epstein et al in Macromol Chem、Macromol Symp、51、217〜234(1991)に記載された、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリイソチアナフタレン、ポリフェニレンビニレン、およびそれらのコポリマーからなる群から選択される。特に好ましい実施態様では、有機材料は3,4−ジアルコキシチオフェンのポリマーまたはコポリマーであり、前記2種のアルコキシ基は同じであるかまたは異なってもよく、または場合によって共に置換されたオキシ−アルキレン−オキシ架橋を示してもよい。最も好ましい実施態様では、ポリマーは、ポリ(3,4−メチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−メチレンジオキシチオフェン)誘導体、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)誘導体、ポリ(3,4−プロピレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−プロピレンジオキシチオフェン)誘導体、ポリ(3,4−ブチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ブチレンジオキシチオフェン)誘導体、およびそれとのコポリマーからなる群から選択された3,4−ジアルコキシチオフェンのポリマーまたはコポリマーである。ポリアニオン化合物はしたがってポリ(スチレンスルホナート)であることが好ましい。
本発明による伝送デバイスのいくつかの実施態様における支持体は、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、紙、例えば樹脂、ポリエチレン、またはポリプロピレンで被覆した被覆紙、積層紙、板紙、段ボール紙、ガラス、およびポリカーボネートからなる群から選択される。
主要なデバイス構成
容量結合アンテナ構造に組み込むことの可能な異なるトランジスタ:
電気化学的活性要素の有機材料およびコンタクト、電極、電解質を異なる方法でパターン形成することによって、2種類の主要な電気化学的トランジスタ・デバイスを実現することができる。ここで、これらの主要な種類に基づく本発明による電気化学的デバイス、いわゆる二元安定型およびダイナミック電気化学的トランジスタ・デバイスを、その図面
およびその動作原理の概要を参照しながら例示する。
二元安定型トランジスタ(タイプ1):図1Aおよび1Bは、二元安定型トランジスタが使用される本発明の一実施態様を図示している。トランジスタは、ソース・コンタクト1、ドレイン・コンタクト2、および電気化学的活性要素3を含み、その全てが有機材料の連続片から形成されている。ソース・コンタクト1はアンテナ部材の第1パッド8’に電気的に直接接触し、ドレイン・コンタクト2はアンテナ部材の第2パッド8”に電気的に直接接触する。ソースおよびドレイン・コンタクトの両方とも外部電源に電気的に接触し、それらの間に電圧Vdsを印加することが可能である。トランジスタは、ソースおよびドレイン・コンタクトならびに電気化学的活性要素と同じ有機材料から形成することのできるゲート電極4をさらに含む。ゲート電極4は外部電源と電気的に接触し、ゲート電極と電気化学的活性要素の間に電圧Vgを印加することができる。これはゲート4とソース1もしくはドレイン2の間、またはゲート4と電気化学的活性要素3の間に直接Vgを印加することによって実現することができる。これらの有機材料の全ては支持体6上に1層で付着された。この層の頂部上に、ゲート電極4および活性要素3の部分を被覆してゲル電解質5がある。さらに、ゲル電解質層5は溶媒の蒸発を防止するためにカプセル封入層7で被覆される。
図1に示したVgの極性の動作原理、およびその酸化状態で導電性であり、その中性状態に還元されるとき非導電性である有機材料の場合:ゲート電圧Vgがゲート電極4と電気化学的活性要素3の間に印加されると、ゲート電極は正(陽極)に極性化され、電気化学的活性要素は負(陰極)に極性化される。これは電気化学的活性要素の中およびゲート電極で電気化学反応を開始させ、トランジスタ・チャンネルの有機材料はゲート電極で酸化反応が起きるのと同時に還元される。トランジスタ・チャンネル中の還元された材料は劇的な伝導率の低下を示し、これはトランジスタ・チャンネルの停止および所与のソース−ドレイン電圧Vdsでのソースとドレインの間の電流を効果的に低下させる、すなわちトランジスタは「停止」モードである。ゲート電極と電気化学的活性要素に電圧を供給する外部回路が遮断されるとき、トランジスタ・チャンネルの酸化状態は維持される。ゲート電極4と電気化学的活性要素3の間の電子流が電解質5で妨害されるので、電気化学反応の逆転は不可能である。
したがって、二元安定型トランジスタは記憶機能を有する。ゲート電極に印加した短いパルスのゲート電圧Vgで、トランジスタ・チャンネルの起動または停止の切り替えが可能である。それぞれの導電率状態はゲート電圧を取り去っても(電源ゼロのデバイス)維持される。さらに電気化学的活性要素の導電特性を調節し、またはそれを当初の高い導電率モードに再起動することは、ゲート電極に異なる電圧を印加することによって行うことができる。
したがって、デバイスのトランジスタ部材を操作することによってアンテナ部材の特性を制御することができる。
図1Cは別の実施態様を示しており、第2アンテナ・パッドを省いてトランジスタ部材のドレインが直接接地電位に接続されている。
ダイナミック・トランジスタ:図2Aおよび2Bはダイナミック・トランジスタを使用する本発明によるデバイスを図示している。トランジスタは、ソース・コンタクト1、ドレイン・コンタクト2、および電気化学的活性要素3を含み、その全ては有機材料の連続片から形成された。ソース・コンタクト1はアンテナ部材の第1パッド8’に電気的に直接接触し、ドレイン・コンタクト2はアンテナ部材の第2パッド8”に電気的に直接接触している。電気化学的活性要素3はトランジスタ・チャンネル3aおよび酸化還元シンク
領域3bを含む。ソースおよびドレイン・コンタクトの両方とも外部電源と電気的に接触しており、それらの間に電圧Vdsを印加することが可能である。トランジスタは、電気化学的活性要素3のいずれの側かに配置された2個のゲート電極4aおよび4bをさらに含む。ゲート電極はソースとドレイン・コンタクト、および電気化学的活性要素と同じ材料から形成することができる。ゲート電極は外部電源と電気的に接触し、それらの間に電圧Vgを印加することができる。これらの有機材料の全ては支持体6上に1層で付着された。この層の頂部上に、ゲート電極4aと4b、および活性要素3の部分を被覆してゲル電解質5がある。さらに、ゲル電解質層5は溶媒の蒸発を防止するためにカプセル封入層7で被覆される。
図2に示したVgの極性の動作原理、およびその酸化状態で導電性であり、その中性状態に還元されるとき非導電性である有機材料の場合:ゲート電圧Vgがゲート電極4aと4bの間に印加されると、ゲート電極4aは正(陽極)に極性化され、電極4bは負(陰極)に極性化される。これは電気化学的活性要素の中で電気化学反応を開始させ、トランジスタ・チャンネル3a(ゲート電極4aに隣接する)の有機材料は還元され、一方、酸化還元シンク領域3b(ゲート電極4bに隣接する)中の有機材料は酸化される。これらの電気化学反応は電気化学的活性要素内部の電子の内部移動を必要とする。酸化還元シンク領域の酸化反応で放出された電子はトランジスタ・チャンネルに移動し、そこで有機材料の還元中に電気化学的活性要素のこの部分で起きる消費された電子を補充する。このトランジスタ・チャンネルの還元された領域は劇的な導電率の低下を示し、これはトランジスタ・チャンネルの停止および所与のソース−ドレイン電圧Vdsでのソースとドレインの間の電流を効果的に低下させる、すなわちトランジスタは「停止」モードである。ゲート電極4aと4bに電圧を印加する外部回路が遮断される場合、自発的な放電が起き、電気化学的活性要素内部に当初の酸化還元状態が再び確立されるまでトランジスタ・チャンネルの還元された材料から酸化還元シンク領域内の酸化された材料へ電子が流れる。全体的な電荷の中性を維持するため、電気化学的活性要素内部のこの電子の流れは固形電解質内部のイオンの流れを伴う。
図2Cは、第2アンテナ・パッドが省かれ、トランジスタ部材のドレインが接地電位に直接接続される別の実施態様を示している。
二元安定型トランジスタ(タイプ2):図3Aおよび3Bは二元安定型トランジスタを使用する本発明の他の実施態様を示しており、その構成は上記のダイナミック・トランジスタの構成に基づいている。図3Aおよび3Bを参照すれば、この二元安定型トランジスタの実施態様は前記ダイナミック・トランジスタと同じ構成要素を有し、相違点は固形電解質5がパターン形成されて電解質5aおよび5bの2つの分離した部分を形成することである。このパターン形成は電解質内部のイオンの流れを妨げる効果があり、この妨害はトランジスタ・チャンネル3aと酸化還元シンク領域3bの間に逆の電気化学反応が自発的に起きないことを意味する。上述した第1の二元安定型トランジスタ・デバイスの場合と類似して、ゲート電極に電圧を供給する外部回路が遮断されるとき、トランジスタ・チャンネルの酸化状態は維持される。
図3Cは、第2のアンテナ・パッドが省かれ、トランジスタ部材のドレインが接地電位に直接接続される別の実施態様を示している。
実験
対イオンとしてポリ(スチレンスルホネート)で部分的に酸化したポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(本明細書ではしばしばPEDOT:PSSと呼ばれる)のフィルムを、ソース電極に接続された一方のアンテナ・パッドとゲート電極に接続された他方のアンテナ・パッドを備えるT形状の構造にパターン形成することによって、アンテナ・パッドおよび二元安定型(タイプ1)トランジスタを実現した。また、対イオンとしてポリ(スチレンスルホネート)で部分的に酸化したポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)の同じフィルムからアンテナ・パッドをパターン形成した。設計は図1に示した2個のアンテナ・パッドと組み合わせた二元安定型トランジスタの図に従った。その当初の部分的に酸化された状態では、PEDOT:PSSフィルムは導電性であり、PEDOT:PSSの電気化学的な還元および酸化によって、トランジスタ・チャンネル中で2個のアンテナ・パッド間の電流を変調する機会が与えられる。全ての加工および材料取り扱いは環境雰囲気中で行った。
スクリーン印刷によるパターン形成:AGFAから供給されるOrgacon(R)EL−300Ω/平方のポリエステル・キャリア上にPEDOT:PSSを薄いフィルムとして加えた。導電性パターンをスクリーン印刷された不活性ペーストを使用して形成した。AGFAから供給されるOrgacon−Strupasゲルを次亜塩素酸ナトリム水溶液と混合し、濃度約1.2%の活性低減剤を得た。印刷は77線/cmメッシュのスクリーンを使用する手動スクリーン印刷板(Schneidlerから購入したMovivis)を用いて行った。1分後、大量の水で完全に洗浄してPEDOT:PSSから不活性剤を除去した。
ゲート電極の付着:PEDOT:PSSフィルムのパターン形成の後、ゲート電極を形成するPEDOT:PSS領域の頂部に銀ペースト(DU PONT 5000 導体)を印刷した。別法として、トランジスタ部分は、PEDOT:PSS溶液(Bayer社製Baytron P(R))を乾燥付加(drying−in)して局部的にゲート領域のPEDOT:PSSの厚さを増加することによって、全体を有機材料から作製することができる。それらの全有機トランジスタ部材はポリエステル箔の上に成功裏に実現された。
ゲル化電解質の付着:塩化カルシウム(2%)、イソプロパノール(35%)、およびゼラチン(10%)(Extracoゼラチン粉719−30)を約50℃で脱イオン水に溶解した(括弧内は得られたゲルの重量%)。PEDOT:PSSフィルムの頂部上にゲルを印刷することによって、パターン形成したPEDOT:PSSフィルム上にゲル化電解質の構造を形成した。ゲル化電解質の厚さは20〜100μmの範囲であった。ゲル化電解質構造は300μmまでの線幅を実現した。ゲル化電解質のスクリーン印刷は32メッシュのスクリーンを用いて行った。
カプセル封入:ゲル化電解質は、プラスチック塗料または箔など、デバイスをカプセル封入する防水コーティングで被覆した。数ヶ月の貯蔵寿命が達成された。
電気特性:全ての試験は環境雰囲気中、室温で行った。伝送機/読み取り部分はスペクトル分析器および2個のアンテナ・パッドに接続された誘導子からなっていた。したがって、本発明による電気化学的デバイス(応答器)への容量結合の変化は回路の共鳴周波数の変化として検出した。
結果
二元安定型トランジスタのソースおよびドレインにそれぞれ接続された2個のアンテナ・パッド:図1Aおよび1Bに図示したようなアンテナ・パッドと組み合わせた二元安定型トランジスタを実現した。本発明によるデバイスのトランジスタ部材は、0.25cm2のトランジスタ・チャンネルで、5mmのトランジスタ・チャンネル幅、および5mmのゲル幅を有していた。しかし、フォトリソグラフのフォトレジスト・パターン形成を活性イオン・プラズマ・エッチングと組み合わせて用いることによって、より小さな寸法を実現することができる。5〜20μmの範囲のチャンネル幅および20μmのゲル幅を実現することができる。
ゲート電極に印加したゲート電圧Vgは読み取り信号中0V〜0.7Vの間隔にあり、これを図4に示す。
ダイナミック・トランジスタのソースおよびドレインにそれぞれ接続された2個のアンテナ・パッド:図2Aおよび2Bに図示したような二元安定型トランジスタのソースおよびドレインにそれぞれ結合した2つのアンテナパットを備えたダイナミック・トランジスタを実現した。ダイナミック・トランジスタは、0.25cm2のトランジスタ・チャンネルで、5mmのトランジスタ・チャンネル幅、および5mmのゲル幅を有していた。フォトリソグラフ・パターン形成を用いることによって、4μmまでのより小さな寸法のPEDOTおよびゲルのパターンを達成することができる。これにより、4〜20μmの範囲のチャンネル幅および20μmのゲル幅を実現することができる。
一般に、ゲート電極に印加されるゲート電圧Vgは、0V〜3Vの範囲であった。図5は、異なるゲート電圧(0および3V)印加に対する読み取り出力特性を示す。
本発明のデバイスの読み取り出力の背景にある原理を図6に示す。電気化学的デバイスのトランジスタ部材と共に、アンテナ部材は図6の右部分61に示されており、アンテナ・パッド間の制御可能な抵抗またはインピーダンスは可変抵抗器/インピーダンス63として示されている。この可変抵抗器/インピーダンスは、実際にデバイスのトランジスタ部材であることを理解すべきである。図6の左部分62は、電圧供給およびLC回路を含む読み取りデバイスを示している。さらに、読み取りデバイスは、本発明による電気化学的デバイスからの応答を検出するための受信器ユニット(示されていない)を含む。読み取りデバイスが電気化学的デバイスの読み取りに使用される場合、それは同品と容量接触される。図において、これは読み取りデバイス62と電気化学的デバイス61の間のキャパシタ65で示される。読み取りデバイスは電気化学的デバイスと類似の構成を有することができることを理解すべきである。
図7は、図6と類似の状態を示しており、トランジスタ部材のドレインがここでは接地電位に接続されている。この場合、読み取りデバイスも図示のように接地電位に接続される。
図8には、異なるゲート電圧に対する二元安定型トランジスタ部材の応答曲線が示されている。図に示すように、周波数応答は印加したゲート電圧(それぞれ0Vおよび5V)に依存する。したがって、本発明の電気化学的デバイスのトランジスタ部材の状態変化はこの応答曲線の周波数移動によって遠隔から読み取ることができる。このようにして、アンテナ部材に容量結合した読み取りデバイスによって、本発明による電気化学的デバイスからIDコードを遠隔から読み取ることができる。見られるように、デバイスの周波数応答は、トランジスタが導電性状態の場合よりも絶縁状態の場合により高い。
図9は図8と類似の状態を示しているが、ダイナミック・トランジスタ部材の場合である。ここでも、図から見られるように、デバイスの周波数応答は、トランジスタが導電性状態の場合よりも絶縁状態の場合により高い。
トランジスタ部材の状態は環境の影響によって変化し、実際にそれによってデバイスを遠隔から読み取り可能なセンサーにすることが考えられる。例えば、電解質の特性は、温度、湿度、または他のいくつかの影響によって変化し、周波数応答を変化させることができる。
結論として、アンテナ部材に接続した電気化学的トランジスタに基づく伝送デバイスを
開示した。アンテナ部材の第1パッドはトランジスタのソースに接続され、アンテナ部材の第2パッドはトランジスタのドレインに接続される。2個のパッド間の電荷移動は本発明のデバイスのトランジスタ部材によって制御される。
アンテナ部材が二元安定型トランジスタに接続されている、本発明による伝送デバイスの一実施態様の平面図である。 アンテナ部材が二元安定型トランジスタに接続されている、本発明による伝送デバイスの一実施態様の、図1AのI−I線に沿った断面図である。 トランジスタ部材のドレインが接地に接続されている、本発明による伝送デバイスの別法の実施態様を示す図である。 アンテナ部材がダイナミック・トランジスタに接続されている、本発明による伝送デバイスの構造を示す平面図である。 アンテナ部材がダイナミック・トランジスタに接続されている、本発明による伝送デバイスの構造を示す、図1AのI−I線に沿った断面図である。 トランジスタ部材のドレインが接地に接続されている、本発明による伝送デバイスの別法の実施態様を示す図である。 アンテナ部材が二元安定型トランジスタに接続されている、本発明による伝送デバイスの他の実施態様の構造を示す平面図である。 アンテナ部材が二元安定型トランジスタに接続されている、本発明による伝送デバイスの他の実施態様の構造を示す、図3AのI−I線に沿った断面図である。 トランジスタ部材のドレインが接地に接続されている、本発明による伝送デバイスの別法の実施態様を示す図である。 本発明によるトランジスタ部材のドレイン電圧のゲート電圧依存性を示す図である。 本発明によるトランジスタ部材のソース電圧のゲート電圧依存性を示す図である。 本発明による電気化学的デバイスを容量結合読み取りデバイスと共に示す図である。 図6の容量結合読み取りデバイスにおいて、トランジスタ部材のドレインがアンテナ・パッドではなく接地に結合されている状態を示す図である。 図1に示す二元安定型トランジスタに接続されているデバイスで測定した場合の読み取り信号の特性変化を示すグラフである。 図2に示すダイナミック・トランジスタに接続されているデバイスで測定した場合の読み取り信号の特性変化を示すグラフである。

Claims (30)

  1. (i)ソース・コンタクト、
    ドレイン・コンタクト、
    少なくとも1個のゲート電極、
    トランジスタ・チャンネルを含み、電気化学的に活性要素の酸化還元状態を変化させることによって導電率を低下させた状態または非導電性状態にその導電率を電気化学的に低下させる能力を有する導電性有機材料を含む材料である、前記ソース・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトの間に配置されて電気的に直接接触する電気化学的活性要素、及び
    前記電気化学的活性要素および前記少なくとも1個のゲート電極と電気的に直接接触して、前記電気化学的活性要素と前記ゲート電極の間の電子の流れを防止するようにそれらの間に挿入された固形電解質とを有し、
    前記ソース・コンタクトと前記ドレイン・コンタクト間の電子の流れを前記ゲート電極に印加した電圧によって制御可能である電気化学的トランジスタ部材、並びに
    (ii)第1アンテナ・パッドが前記トランジスタ部材のソースと電気的に直接接触し、そして第2アンテナ・パッドが前記トランジスタ部材のドレインと電気的に直接接触する、前記第1アンテナ・パッドおよび前記第2アンテナ・パッドを有するアンテナ部材であって、
    前記第1および第2アンテナ・パッド、前記ソースおよびドレイン・コンタクト、並びに前記電気化学的活性要素は、導電性有機材料を含む前記材料の連続した材料片で形成され、導電性有機材料を含む前記材料の連続した材料片はパターン形成した層に配置され、および
    前記固形電解質は、前記パターン形成した層の前記電気化学的活性要素を被覆し、前記ゲート電極に印加された電圧がアンテナ部材の前記第1および第2アンテナ・パッド間の電子の流れを制御するアンテナ部材
    を含む、支持された、または自立型の高周波認識タグ
  2. 前記ソース・コンタクトと前記ドレイン・コンタクト、前記ゲート電極、および前記電気化学的活性要素が1つの共通面に配置される請求項1に記載の高周波認識タグ
  3. 前記固形電解質の連続的なまたは分断された層が、前記電気化学的活性要素を被覆し、前記ゲート電極を少なくとも部分的に被覆する請求項2に記載の高周波認識タグ
  4. 前記アンテナ・パッド、前記ソース・コンタクトとドレイン・コンタクト、および前記ゲート電極の少なくとも1個が、前記電気化学的活性要素と同じ材料から形成される請求項1〜3のいずれか一項に記載の高周波認識タグ
  5. 前記アンテナ・パッド、前記ソース・コンタクトと前記ドレイン・コンタクト、および前記ゲート電極の全てが、前記電気化学的活性要素と同じ材料から形成される請求項4に記載の高周波認識タグ
  6. 前記アンテナ・パッド、前記ソース・コンタクトと前記ドレイン・コンタクト、および前記電気化学的活性要素が、有機材料を含む前記材料の連続した材料片から形成される請求項4または5に記載の高周波認識タグ
  7. 前記トランジスタ・チャンネルが、前記ゲート電圧を取り去った際にその酸化還元状態を保持する請求項1〜6のいずれか一項に記載の高周波認識タグ
  8. 前記トランジスタ・チャンネルが、前記ゲート電圧を取り去った際に即座にその当初の酸化還元状態に戻る請求項1〜6のいずれか一項に記載の高周波認識タグ
  9. 前記電気化学的活性要素が、前記トランジスタ・チャンネルに隣接する酸化還元シンク領域をさらに含み、1個のゲート電極が前記トランジスタ・チャンネルにより近接し、そして一個のゲート電極が前記酸化還元シンク領域により近接するように前記電気化学的活性要素の両側に配置された2個のゲート電極を含む請求項8に記載の高周波認識タグ
  10. 前記有機材料がポリマーである請求項1〜9のいずれか一項に記載の高周波認識タグ
  11. 前記ポリマー材料が、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリイソチアナフタレン、ポリフェニレンビニレン、およびそれらのコポリマーからなる群から選択される請求項10に記載の高周波認識タグ
  12. 前記ポリマー材料が、3,4−ジアルコキシチオフェンのポリマーまたはコポリマーであり、ここで2つのアルコキシ基は同じであるかまたは異なっていてもよく、または一緒になってオキシ−アルキレン−オキシ架橋を形成したものである請求項11に記載の高周波認識タグ
  13. 前記ポリマー材料が、3,4−ジアルコキシチオフェンのポリマーまたはコポリマーであり、ここで2つのアルコキシ基が一緒になって、置換されたオキシ−アルキレン−オキシ架橋を形成したものである請求項11に記載の高周波認識タグ。
  14. 3,4−ジアルコキシチオフェンのポリマーまたはコポリマーが、ポリ(3,4−メチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−メチレンジオキシチオフェン)誘導体、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)誘導体、ポリ(3,4−プロピレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−プロピレンジオキシチオフェン)誘導体、ポリ(3,4−ブチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ブチレンジオキシチオフェン)誘導体、およびそれらとのコポリマーからなる群から選択される請求項12に記載の高周波認識タグ
  15. 前記有機材料がポリアニオン化合物をさらに含む請求項1〜14のいずれか一項に記載の高周波認識タグ
  16. 前記ポリアニオン化合物がポリ(スチレンスルホナート)である請求項15に記載の高周波認識タグ
  17. 前記固形電解質が結合剤を含む請求項1〜16のいずれか一項に記載の高周波認識タグ
  18. 前記結合剤が、ゼラチン、ゼラチン誘導体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリサッカライド、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンオキシド、ポリ(スチレンスルホン酸)、およびポリ(ビニルアルコール)、ならびにそれらの塩およびコポリマーからなる群から選択されるゲル化剤である請求項17に記載の高周波認識タグ
  19. 前記固形電解質がイオン性塩を含む請求項1〜18のいずれか一項に記載の高周波認識タグ
  20. 自立型である請求項1〜19のいずれか一項に記載の高周波認識タグ
  21. 支持体上に配置されている請求項1〜19のいずれか一項に記載の高周波認識タグ
  22. 前記支持体が、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、紙、被覆された紙、樹脂で被覆した紙、積層紙、板紙、段ボール紙、およびガラスからなる群から選択される請求項21に記載の高周波認識タグ
  23. (i)ソース・コンタクト、
    ドレイン・コンタクト、
    少なくとも1個のゲート電極、
    トランジスタ・チャンネルを含み、電気化学的に活性要素の酸化還元状態を変化させることによって導電率を低下させた状態または非導電性状態にその導電率を電気化学的に低下させる能力を有する導電性有機材料を含む材料である、前記ソース・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトの間に配置されて電気的に直接接触する電気化学的活性要素、及び
    前記電気化学的活性要素および前記少なくとも1個のゲート電極と電気的に直接接触して、前記電気化学的活性要素と前記ゲート電極の間の電子の流れを防止するようにそれらの間に挿入された固形電解質とを有し、
    前記ソース・コンタクトと前記ドレイン・コンタクト間の電子の流れを前記ゲート電極に印加した電圧によって制御可能である電気化学的トランジスタ部材、並びに
    (ii)アンテナ・パッドが前記トランジスタ部材のソースと電気的に直接接触し、
    前記トランジスタ部材の前記ドレインが接地に電気的に接続されるアンテナ・パッドを有するアンテナ部材であって、
    前記アンテナ・パッド、前記ソースおよび前記ドレイン・コンタクト、並びに前記電気化学的活性要素は、導電性有機材料を含む前記材料の連続した材料片で形成され、導電性有機材料を含む前記材料の連続した材料片はパターン形成した層に配置され、および
    前記固形電解質は、前記パターン形成した層の前記電気化学的活性要素を被覆し、前記ゲート電極に印加された電圧がアンテナ部材の前記アンテナ・パッドへの電子の流れを制御するアンテナ部材
    を含む、支持された、または自立型の高周波認識タグ
  24. アンテナ・パッド、コンタクト、電極、電気化学的活性要素および/または電解質が、
    印刷技術によって付着される請求項1〜23のいずれか一項に記載の高周波認識タグの製造方法。
  25. 前記アンテナ・パッド、前記コンタクト、前記電極、前記電気化学的活性要素、および前記電解質が、コーティング技術によって付着される請求項24に記載の方法。
  26. 前記デバイスにおいて有機材料がポリマーを含み、付着する方法が系中の重合によって支持体上に前記ポリマーを付着させることを含む請求項24または25に記載の方法。
  27. サブトラクティブ法を用いて前記コンタクト、前記電極、および前記電気化学的活性要素の任意の1個をパターン形成することを含む請求項24〜26のいずれか一項に記載の方法。
  28. パターン形成が、化学的エッチングによって行われる請求項27に記載の方法。
  29. パターン形成が、ガス・エッチングによって行われる請求項27に記載の方法。
  30. パターン形成が、引っかき、刻み、摩擦、研磨を含む機械的手段によって行われる請求項27に記載の方法。
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