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JP4763876B2 - Thermosetting adhesive composition and adhesive sheets - Google Patents

Thermosetting adhesive composition and adhesive sheets Download PDF

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JP4763876B2
JP4763876B2 JP2000151008A JP2000151008A JP4763876B2 JP 4763876 B2 JP4763876 B2 JP 4763876B2 JP 2000151008 A JP2000151008 A JP 2000151008A JP 2000151008 A JP2000151008 A JP 2000151008A JP 4763876 B2 JP4763876 B2 JP 4763876B2
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Nitto Denko Corp
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱硬化型接着剤組成物および接着シート類に関する。本発明の熱硬化型接着剤組成物および接着シート類は、特に、IC等の電子部品等を構成する金属等の補強材とポリイミドフイルム等の耐熱フィルムとの接着に有利に利用することができる。
【0002】
【従来の技術】
エポキシ系熱硬化型接着剤は、古くから検討され、強接着性、高耐熱性を必要とする様々な分野で使用されている。電子部品等の固定用途においても、信頼性の向上目的で、エポキシ系熱硬化型接着剤が使用されている。特に、フレキシブルプリント配線板と補強材との固定や、ボールグリッドアレイ等の半導体装置に用いられる回路基板と補強板または放熱板との固定等は、短時間のプレス成形が行われるため、当該固定等には速硬化性が要求されることから、かかる用途の接着剤には、アクリロニトリルブタジエンゴムを熱可塑性成分として含有するエポキシ系熱硬化型接着剤組成物が多く用いられている。
【0003】
こうした用途では、近年、補強板として金属材料が用いられるようになってきており、接着剤の特性としては、金属材料への接着性が重要となってきているが、アクリロニトリルブタジエンゴムを含有する前記エポキシ系熱硬化型接着剤組成物では金属材料への接着性が十分ではない。
【0004】
また、前記用途では、接着剤の特性として、各被着体への強接着性の要求もさることながら、近年の鉛フリーの傾向による、ハンダ耐熱温度の上昇により、接着剤には、部品実装時における耐熱性が要求されるようになった。しかし、アクリロニトリルブタジエンゴムを含有する前記エポキシ系熱硬化型接着剤組成物では、耐熱性を満足させることができなくなってきた。前記接着剤組成物の耐熱性は、接着剤組成物中のエポキシ樹脂成分の割合を増加させることにより向上させうるが、低分子量のエポキシ樹脂成分の増加により、接着時の流動性(糊はみだし)の問題や、応力集中による剥離強度の著しい低下等の問題があった。
【0005】
特開平10−93245号公報には、熱可塑性成分として、エポキシ基を有するアクリルゴムと、アクリロニトリルブタジエンゴム等の高分子量成分を用いたエポキシ系熱硬化型接着剤組成物が開示されており、当該接着剤組成物は電子部品の接着に有用であり、耐熱性を有することが示されている。このように従来より、熱可塑性成分としてはゴム成分のみが検討されている。また、当該公報には、アクリルゴムの構成成分としてカルボキシル基含有モノマーを共重合した場合は、架橋反応が進行し易く、接着剤ワニス状態でのゲル化、ゲル化が進んだ状態での硬化度の上昇により接着力の低下等の問題があるため好ましくないことが記載されている。すなわち、熱可塑性成分を含有するエポキシ系熱硬化型接着剤組成物の金属等への強接着性を発現させる場合に、熱可塑性成分中へのカルボキシル基の付加は不都合であることが示されている。
【0006】
また、前記用途では、接着剤の特性として、−50℃〜125℃での温度サイクル試験にて剥離が発生しないといった耐寒性が要求されるが、熱可塑性成分を含有するエポキシ系熱硬化型接着剤組成物は、低温、特に−50℃の雰囲気では弾性率の著しい上昇をきたし、耐寒性に関しては限界があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、比較的短時間で硬化しうる優れた作業性を有し、かつ金属材料等に対しても良好な接着性を示し、更には耐熱性を有する熱硬化型接着剤組成物およびその接着シートを提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、前記性能に加えて、耐寒性をも併せ有する熱硬化型接着剤組成物およびその接着シートを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を達成すべく熱可塑性成分を含有するエポキシ系熱硬化型接着剤組成物における熱可塑性成分について鋭意検討を重ねた結果、以下に示す組成の熱硬化型接着剤組成物により、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、熱硬化性成分および熱可塑性成分を含有してなる熱硬化型接着剤組成物であって、前記熱硬化性成分は、エポキシ樹脂及びその硬化剤を含み、前記熱可塑性成分は、アクリロニトリルブタジエン系ゴムおよびカルボキシル基含有モノマーをモノマーユニットとして7重量%以上含有してなり、かつガラス転移温度が0℃以上、重量平均分子量が500000以上のアクリル系樹脂を含有してなることを特徴とする熱硬化性接着剤組成物、に関する。
【0011】
本発明の熱硬化性接着剤組成物は、熱可塑性成分として、アクリロニトリルブタジエン系ゴムに加えて、前記特定のアクリル系樹脂を含有するエポキシ系熱硬化型接着剤組成物であり、特定のアクリル系樹脂を含有させることにより、耐熱性を低下させずに金属への強接着性を実現したものである。
【0012】
前記アクリル系樹脂は、分子内にエポキシ樹脂との反応性官能基であるカルボキシル基を、カルボキシル基含有モノマーのモノマーユニットとして7重量%以上含有するものである。前記含有率が7重量%未満であると、エポキシ樹脂との反応点が少なく耐熱性に乏しくなり、また、金属へ対する接着性も乏しくなる。かかる観点から、前記含有率は10重量%以上であるのが好ましい。一方、前記含有率の上限は特に制限されないが、貯蔵安定性の点から30重量%以下、さらには20重量%以下であるのがより好ましい。
【0013】
また、前記アクリル系樹脂は、ガラス転移温度が0℃以上のものである。ガラス転移温度が0℃未満であると接着シート類とした時の、粘着感の発現の原因となり、貼付け作業性の極端な低下を招き、また、耐熱性、接着性も悪い。かかる観点から、前記ガラス転移温度は5℃以上であるのが好ましい。一方、前記ガラス転移温度の上限は特に制限されないが、耐寒性の点で20℃以下、さらには15℃以下であるのがより好ましい。
【0014】
また、前記アクリル系樹脂は、重量平均分子量が500000以上のものである。重量平均分子量が500000未満であると、アクリル樹脂を構成するアクリルポリマー分子の絡み合い効果が小さくなり、耐熱性の低下をきたす。かかる観点から、前記重量平均分子量は600000以上であるのが好ましい。一方、前記重量平均分子量の上限は特に制限されないが、生産性の点で、2000000以下、さらには1500000以下であるのがより好ましい。
【0015】
前記熱硬化型接着剤組成物は、熱硬化性成分100重量部に対して、熱可塑性成分25〜65重量部を含有してなるように調製したものが好ましい。
【0016】
熱可塑性成分が少なくなると、耐寒性が低下する傾向にあることから、熱可塑性成分は30重量部以上とするのがより好ましい。一方、熱可塑性成分が多くなると、耐熱性が低下する傾向にあることから、熱可塑性成分は60重量部以下とするのがより好ましい。
【0017】
また、前記熱硬化型接着剤組成物において、アクリロニトリルブタジエン系ゴムが、アクリロニトリルをモノマーユニットとして25重量%以上含有してなることが好ましい。
【0018】
アクリロニトリルブタジエン系ゴムの前記アクリロニトリルの含有率を25重量%以上とすることにより極性を高くして、アクリル樹脂への相溶性を良好とすることができる。前記アクリロニトリルの含有率が25重量%未満では、アクリル樹脂への相溶性が低くポリイミドフィルム等への接着性が乏しくなる。なお、アクリロニトリルのモノマーユニットは27〜40重量%程度のものが好ましい。
【0019】
また、前記熱硬化型接着剤組成物において、熱可塑性成分中におけるアクリル系樹脂の割合が、40〜70重量%であることが好ましい。
【0020】
熱可塑性成分中におけるアクリル系樹脂の割合が少なくなると、アクリル系樹脂と熱硬化性成分との反応が十分行われず耐熱性が低下し、金属面への接着性も乏しくなる傾向があるため、アクリル系樹脂の前記割合は45重量%以上とするのがより好ましい。一方、アクリル系樹脂の前記割合が多くなると、耐熱性は向上するが、熱硬化性成分との架橋が密になりすぎ、剥離強度の低下をきたし、貯蔵安定性も低下する傾向があるため、アクリル系樹脂の前記割合は65重量%以下とするのがより好ましい。
【0021】
また、本発明の熱硬化型接着剤組成物は、シリコーンゴム粒子を含有してなることが好ましい。
【0022】
本発明の熱硬化型接着剤組成物中にシリコーンゴム粒子を含有させることにより、耐熱性の低下を招くことなく、耐寒性を向上させることができ、低温での接着力や耐衝撃性に優れた接着剤組成物が得られる。
【0023】
また、前記シリコーンゴム粒子を含有してなる熱硬化型接着剤組成物において、シリコーンゴム粒子は、熱硬化性成分および熱可塑性成分の合計100重量部に対して、0.5〜200重量部を含有してなることが好ましい。
【0024】
シリコーンゴム粒子による上記作用効果をより有効に発揮するには、シリコーンゴム粒子の前記使用量は10重量部以上とするのがより好ましい。また、シリコーンゴム粒子の前記使用量が多くなると、接着シート類としての凝集力、接着性能の低下をきたすおそれがあるため、シリコーンゴム粒子の前記使用量は30重量部以下とするのがより好ましい。
【0025】
さらに、本発明は、基材上に、前記熱硬化型接着剤組成物からなる接着層を設けた接着シート類、に関する。
【0026】
前記本発明の熱硬化型接着剤組成物を接着層として有する接着シート類は、比較的短時間で硬化しうる優れた作業性、かつ金属材料等に対しても良好な接着性、耐熱性を有すし、さらには耐寒性を有するものであり、IC等の電子部品等として有用である。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の熱硬化型接着剤組成物における熱硬化性成分は、エポキシ樹脂及びその硬化剤を含む。
【0028】
エポキシ樹脂としては、分子内に2個以上のエポキシ基を含有する各種化合物を例示できる。たとえば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族系エポキシ樹脂、フェノリック系エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル系エポキシ樹脂などがあげられる。また、エポキシ樹脂は、エポキシ当量や官能基数に応じて適宜に決定することができるが、耐熱性の観点よりエポキシ当量500以下のものが好適に用いられる。
【0029】
また、エポキシ樹脂は常温にて固形を呈するものが好ましい。常温にて液状であるエポキシ樹脂は、硬化前の接着シート類にタック感を与え、貼付け時に気泡混入、異物付着等の問題を生じさせるおそれがあり好ましくない。
【0030】
熱硬化性成分中のエポキシ樹脂の配合割合は、熱硬化性樹脂100重量部中、30〜70重量部程度とするのが好ましい。エポキシ樹脂の前記配合割合が30重量部少ないと、硬化が不十分であり、耐熱性も不十分となる傾向があることから、エポキシ樹脂の前記配合割合は40重量部以上とするのがより好ましい。一方、エポキシ樹脂の前記配合割合が70重量部より多いと、加熱硬化時の軟化、流動により、糊はみだし等の外観異常をきたし、貯蔵安定性も低下し、熱硬化物の著しい弾性率の上昇をきたし剥離強度の低下につながるおそれがあるため、エポキシ樹脂の前記配合割合は60重量部以下とするのがより好ましい。
【0031】
エポキシ樹脂の硬化剤は特に制限されず、各種のものを使用できるが、フェノール樹脂系の硬化剤が好ましい。フェノール樹脂系の硬化剤としては、たとえば、フェノールノボラック樹脂、ビスフェノールノボラック樹脂、キシリレンフェノール樹脂、クレゾールノボラツク樹脂等が用いられる。
【0032】
硬化剤の配合量は、エポキシ樹脂との当量により異なるが、熱硬化性成分100重量部中、30〜70重量部程度とするのが好ましい。硬化剤の前記配合割合が30重量部少ないと、硬化が不十分であり、耐熱性も不十分となるる傾向があることから、硬化剤の前記配合割合は40重量部以上とするのがより好ましい。一方、硬化剤の前記配合割合が70重量部より多いとまた、加熱硬化時の軟化、流動により、糊はみだし等の外観異常をきたし、未反応の樹脂成分も多くなり耐熱性の低下をきたすおそれがあるため、硬化剤の前記配合割合は60重量部以下とするのがより好ましい。
【0033】
熱硬化性成分は、エポキシ樹脂およびその硬化剤に加えて、各種の硬化促進剤を用いることができる。硬化促進剤としては、たとえば、各種イミダゾール系化合物及びその誘導体、ジシアンジアミド等があげられる。これら硬化促進剤はをマイクロカプセル化したものを使用することもできる。硬化促進剤の配合量は、熱硬化性成分100重量部中、0. 1〜5重量部程度とするのが好ましい。
【0034】
熱可塑性成分として用いる、アクリロニトリルブタジエン系ゴムは、特に制限されず、各種のものを使用できるが、水素化アクリロニトリルブタジエンゴムおよび/または末端カルボキシ変性アクリロニトリルブタジエンゴムが好適に用いられる。
【0035】
このようなアクリロニトリルブタジエン系ゴムとしては、たとえば、日本ゼオン株式会社から市販されているニポール1072、ゼットポール0020、ゼットポール1010、ゼットポール2000(いずれも商品名)、JSR株式会社から市販されているPNR−1H(商品名)等があげられ、なお、これらは、いずれも、アクリロニトリルブタジエン系ゴムは、アクリロニトリルをモノマーユニットとして25重量%以上してなる。
【0036】
熱可塑性成分として用いるアクリル系樹脂は、前記の通り、カルボキシル基含有モノマーをモノマーユニットとして前記7重量%以上含有してなり、かつガラス転移温度が0℃以上、重量平均分子量が500000以上のものである。
【0037】
かかるアクリル系樹脂としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル{(メタ)アクリル酸アルキルエステルとはアクリル酸アルキルエステルおよび/またはメタクリル酸アルキルエステルをいい、以下(メタ)とは同様の意味である。}を主たるモノマーユニットとしてなり、前記所定量のカルボキシル基含有モノマーをモノマーユニットとして共重合したものである。
【0038】
(メタ)アクリル酸アルキルエステルの具体例としては、たとえば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等を例示でき、これらを単独もしくは組合せて使用できる。また、カルボキシル基含有モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等を例示できる。その他、アクリル系樹脂には、共重合モノマーユニットとして、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等、さらには酢酸ビニル、スチレン等を、30重量%以下の範囲で併用しうる。
【0039】
なお、前記の通り、熱可塑性成分中、アクリル系樹脂が40〜70重量%程度とするのが好ましい。一方、熱可塑性成分中、アクリロニトリルブタジエン系ゴムは、その残部の30〜60重量%程度である。
【0040】
また、前記熱硬化性成分および熱可塑性成分を含む本発明の熱硬化接着剤組成物に、耐寒性改善の目的で添加しうるシリコーンゴム粒子としては各種のものを特に制限なく使用できる。たとえば、シリコーンゴム粒子としては、ジメチルジクロロシランの加水分解によるシラノールの重縮合により得られるもの、またこれにジメチルシロキサン単位の一部をビニル基で置換したものや、メチルフェニルシロキサン等を共重合することなどにより得られるものがあげられる。シリコーンゴム粒子の市販品としては、例えば、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製のトレフィルE−500、トレフィルE−501、官能基処理がされているトレフィルE−601(いずれも商品名)等があげられる。
【0041】
シリコーンゴム粒子は、種々の粒子形状を取りうるが、好ましくは球状であるのがよい。また平均粒径は、シリコーンゴム粒子を含む本発明の熱硬化型接着剤組成物から形成される接着層を、基材の片面または両面に設けてなる接着シート類を作成する場合に、上記接着層の厚さよりも小さい平均粒径となるようにするのが良く、通常は1〜100μm程度の範囲から適宜選択することができる。
【0042】
なお、前記の通り、シリコーンゴム粒子は、熱硬化性成分および熱可塑性成分の合計100重量部に対して、0.5〜200重量部程度である。
【0043】
さらに、本発明の熱硬化型接着剤組成物には、前記成分の他に、充填剤、顔料、老化防止剤、シランカップリング剤などの公知の各種の添加剤を、必要により応じて添加することができる。特にシランカップリング剤はシリコーンゴム粒子とエポキシ樹脂等の接着剤内部凝集力を向上させるうえで有用である。
【0044】
本発明の熱硬化型接着剤組成物の調製は、前記熱硬化性成分と熱可塑性成分、さらにはシリコーンゴム粒子を、好ましくは前記所定範囲となるように各成分を溶剤に溶解あるいは分散してワニスとすることにより行うことができる。ワニス化の溶剤としては、たとえば、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、トルエン、酢酸エチル、メタノール、エタノール等を使用できる。
【0045】
本発明の接着シート類は、たとえば、剥離ライナーとして用いられる剥離処理フィルムを基材とし、当該基材上に、本発明の熱硬化型接着剤組成物を塗布した後、加熱して溶剤を除去し、接着層を形成することにより作成することができる。
【0046】
また、本発明の接着シート類は、たとえば、基材としては、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルサルフォンフィルムなどのプラスチィックフィルム基材を使用して、この基材の片面または両面に本発明の熱硬化型接着剤組成物の層を貼り合わせた構造の基材付きの接着シート類とすることもできる。
【0047】
このようにして製造される接着シート類の接着層は、通常、厚さ10〜200μm程度とするのが好ましい。また、得られた接着シート類はシート状やテープ状などとして使用することができる。
【0048】
【実施例】
以下、本発明を実施例をあげて具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって何等限定されるものではない。なお、各例中、部、%はいずれも重量基準である。
【0049】
製造例 <アクリル樹脂A〜Eの製造方法>
表1に記載の各種モノマー及び重合溶媒(酢酸エチル)45部を三つ口フラスコに投入した後、窒素ガスを導入しながら2時間攪拌し、重合系内の酸素を除去した。次いで、過酸化ベンゾイル0. 2部を添加した後、60℃に昇温し反応を開始させ、攪拌と外浴温度で反応中の溶液の温度をできるだけ低温にコントロールしながら10時間反応させた。その反応液に酢酸エチル200部を加え、固形分濃度30%のアクリル系樹脂A〜Eの溶液を得た。得られたアクリル系樹脂A〜Eのガラス転移温度、重量平均分子量を表1に示す。なお、ガラス転移温度はDMSにより、重量平均分子量の測定はGPCにより行った。
【0050】
【表1】

Figure 0004763876
実施例1
熱可塑性成分として、アクリル系樹脂Aの溶液20部(固形分)およびメチルエチルケトンに固形分20%に溶解したアクリロニトリルブタジエンゴム(JSR株式会社製,商品名PNR−1H)の溶液20部(固形分)、ならびに熱硬化性成分として、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製,商品名YX−4000H)52部、フェノール樹脂(荒川化学工業株式会社製,商品名タマノルP−180)43部および硬化促進剤(旭チバ株式会社製,商品名ノバキュアーHX−3941HP)5部を混合し、均一に攪拌して、接着剤組成物のワニスを得た。得られたワニスを、剥離処理を施した厚さ75μmのポリエステルフイルム上に塗布し、130℃で3分間加熱し厚さ50μmの接着層を形成した接着シートを作成した。
【0051】
実施例2〜3、比較例1〜5
実施例1において、熱可塑性成分の種類またはその使用量を表2に示すように変えた他は実施例1と同様にして接着剤組成物のワニスを得た。また、実施例1と同様にして厚さ50μmの接着層を形成した接着シートを作成した。
【0052】
実施例4〜6
実施例1〜3において、接着剤組成物のワニスの調製にあたり、表2に示すように、さらにシリコーンゴム粒子(東レ・ダウコーニング株式会社,商品名トレフィンE−601)10部を加えた他は実施例1と同様にして接着剤組成物のワニスを得た。また、実施例1〜3と同様にして厚さ50μmの接着層を形成した接着シートを作成した。なお、実施例番号は順次に対応する。
【0053】
実施例および比較例で得られた接着シートについて以下の評価を行った。結果を表2に示す。
【0054】
<貼付け作業性>
接着シートを、80℃のラミネーターにて40mm角のSUS304に貼り合せ、次いでポリエステルフイルムを剥離した後、さらにポリイミド(宇部興産株式会社製:商品名ユーピレックス75S)を基材に用いたフレキシブルプリント基板を、プレス機にて150℃、1MPa、10秒の条件にて貼り合せ、熱風オーブン中にて150℃で1時間硬化させた。この時の外観を観察し外観異常なきものを○、剥離・ボイド等による外観異常が発生しているものを×とした。
【0055】
<対金属接着性>
接着シートを、80℃のラミネーターにてSUS304に貼り合せ、次いでポリエステルフイルムを剥離した後、さらにポリイミド(宇部興産株式会社製:商品名ユーピレックス75S)基材に用いたフレキシブルプリント基板を、プレス機にて150℃、1MPa、10秒の条件にて貼り合せ、熱風オーブン中にて150℃で1時間硬化させた。このサンプルを1cm幅に切断し、90℃方向に引張り速度50mm/分にて引き剥がし、その時の抵抗値(N/cm)を対金属接着性とした。
【0056】
<耐熱性>
接着シートを、80℃のラミネーターにて40mm角のSUS304に貼り合せ、次いでポリエステルフイルムを剥離した後、さらにポリイミド(宇部興産株式会社製:商品名ユーピレックス75S)を基材に用いたフレキシブルプリント基板を、プレス機にて150℃、1MPa、10秒の条件にて貼り合せ、熱風オーブン中にて150℃で1時間硬化させた。次いで、35℃、85%RHの加湿条件中に168時間放置後、直ちに最高温度260℃のハンダリフロー炉に投入し、外観異常の有無を観察した。外観異常なきものを○、剥離・ボイド等による外観異常が発生しているものを×とした。
【0057】
<耐寒性>
接着シートを、80℃のラミネーターにて40mm角のSUS304に貼り合せ、次いでポリエステルフイルムを剥離した後、さらにポリイミド(宇部興産株式会社製:商品名ユーピレックス75S)を基材に用いたフレキシブルプリント基板を、プレス機にて150℃、1MPa、10秒の条件にて貼り合せ、熱風オーブン中にて150℃で1時間硬化させた。このサンプルを、−55℃で30分放置し、その後、125℃に30分放置する工程を1サイクルとして1000サイクル試験を行い、外観異常の有無を観察した。外観異常なきものを○、剥離・ボイド等の外観異常が発生しているものを×とした。
【0058】
【表2】
Figure 0004763876
表2中、*1はJSR株式会社製:商品名PNR−1Hを、*2は日本ゼオン株式会社製:商品名ゼットポール2000を示す。
【0059】
表2から明らかなように、実施例1〜3の接着シートは、作業性、金属接着性、耐熱性のいずれにも優れていることが認められる。また、実施例4〜6の接着シートは耐寒性にも優れていることが認められ。一方、比較例1〜5 の接着シートは、上記特性のいずれかに劣っている。
【0060】
【発明の効果】
本発明の熱硬化型接着剤組成物および接着シート類は、比較的短時間で硬化しうる優れた作業性を有する。また、従来のアクリロニトリルブタジエン系ゴムの欠点であつた対金属接着性は、特定のアクリル樹脂を添加することにより改善されている。しかも、優れた耐熱性を示し、ハンダリフローの厳しい条件下でも劣化が少ない。また、シリコーンゴム粒子を添加することにより、耐熱性を損なわずに低温性を改良でき、温度サイクル試験等の厳しい条件下でも劣化が少なく、応力集中が起こる低温領域においても良好な接着性を有する。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a thermosetting adhesive composition and adhesive sheets. The thermosetting adhesive composition and adhesive sheets of the present invention can be advantageously used particularly for bonding a reinforcing material such as a metal constituting an electronic component such as an IC and a heat resistant film such as a polyimide film. .
[0002]
[Prior art]
Epoxy thermosetting adhesives have been studied for a long time and are used in various fields that require strong adhesion and high heat resistance. Epoxy thermosetting adhesives are also used for fixing electronic parts and the like for the purpose of improving reliability. In particular, fixing between a flexible printed wiring board and a reinforcing material, fixing between a circuit board used in a semiconductor device such as a ball grid array and a reinforcing plate or a heat radiating plate, etc. is performed because of short-time press molding. For example, epoxy-based thermosetting adhesive compositions containing acrylonitrile butadiene rubber as a thermoplastic component are often used as adhesives for such applications.
[0003]
In such applications, in recent years, metal materials have come to be used as reinforcing plates, and as a property of the adhesive, adhesion to metal materials has become important, but the above-mentioned containing acrylonitrile butadiene rubber. Epoxy thermosetting adhesive compositions do not have sufficient adhesion to metal materials.
[0004]
In addition, in the above-mentioned applications, as a characteristic of the adhesive, not only the demand for strong adhesion to each adherend, but also due to the rise in solder heat resistance due to the recent lead-free trend, the adhesive has no component mounting. Heat resistance in time has come to be required. However, the epoxy thermosetting adhesive composition containing acrylonitrile butadiene rubber cannot satisfy the heat resistance. Although the heat resistance of the adhesive composition can be improved by increasing the proportion of the epoxy resin component in the adhesive composition, the flowability during adhesion (extruding paste) is increased by increasing the low molecular weight epoxy resin component. And problems such as a significant decrease in peel strength due to stress concentration.
[0005]
JP-A-10-93245 discloses an epoxy thermosetting adhesive composition using an acrylic rubber having an epoxy group as a thermoplastic component and a high molecular weight component such as acrylonitrile butadiene rubber. The adhesive composition is useful for bonding electronic components and has been shown to have heat resistance. Thus, conventionally, only a rubber component has been studied as a thermoplastic component. In addition, in this publication, when a carboxyl group-containing monomer is copolymerized as a constituent component of acrylic rubber, the crosslinking reaction is likely to proceed, and the degree of cure in a state where gelation in an adhesive varnish state and gelation has progressed. It is described that it is not preferable because there is a problem such as a decrease in adhesive strength due to an increase in the thickness. That is, it has been shown that the addition of a carboxyl group to the thermoplastic component is inconvenient when the epoxy thermosetting adhesive composition containing the thermoplastic component exhibits strong adhesion to a metal or the like. Yes.
[0006]
Moreover, in the said use, although the cold resistance that peeling does not generate | occur | produce in the temperature cycling test in -50 degreeC-125 degreeC is requested | required as the characteristic of an adhesive agent, the epoxy-type thermosetting adhesion | attachment containing a thermoplastic component is required. The agent composition has a significant increase in elastic modulus at low temperatures, particularly in an atmosphere of −50 ° C., and has a limit on cold resistance.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention provides a thermosetting adhesive composition having excellent workability that can be cured in a relatively short time, showing good adhesion to metal materials, etc., and further having heat resistance, and its An object is to provide an adhesive sheet.
[0008]
Moreover, an object of this invention is to provide the thermosetting adhesive composition which has cold resistance in addition to the said performance, and its adhesive sheet.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies on the thermoplastic component in the epoxy-based thermosetting adhesive composition containing the thermoplastic component in order to achieve the above-mentioned problems, the present inventors have made a thermosetting adhesive composition having the following composition. The present inventors have found that the above object can be achieved by a product, and have completed the present invention.
[0010]
That is, the present invention is a thermosetting adhesive composition comprising a thermosetting component and a thermoplastic component, wherein the thermosetting component includes an epoxy resin and a curing agent thereof, and the thermoplastic component Contains 7% by weight or more of acrylonitrile butadiene rubber and carboxyl group-containing monomer as monomer units, and contains an acrylic resin having a glass transition temperature of 0 ° C. or more and a weight average molecular weight of 500,000 or more. It relates to a thermosetting adhesive composition.
[0011]
The thermosetting adhesive composition of the present invention is an epoxy thermosetting adhesive composition containing the specific acrylic resin in addition to acrylonitrile butadiene rubber as a thermoplastic component, and a specific acrylic By including a resin, strong adhesion to a metal is realized without reducing heat resistance.
[0012]
The acrylic resin contains 7% by weight or more of a carboxyl group, which is a reactive functional group with an epoxy resin, in the molecule as a monomer unit of a carboxyl group-containing monomer. When the content is less than 7% by weight, the reaction point with the epoxy resin is small and the heat resistance is poor, and the adhesion to metal is also poor. From this viewpoint, the content is preferably 10% by weight or more. On the other hand, the upper limit of the content is not particularly limited, but is preferably 30% by weight or less, more preferably 20% by weight or less from the viewpoint of storage stability.
[0013]
The acrylic resin has a glass transition temperature of 0 ° C. or higher. If the glass transition temperature is less than 0 ° C., it may cause a sticky feeling when used as an adhesive sheet, leading to an extreme decrease in the workability of application, and poor heat resistance and adhesion. From this viewpoint, the glass transition temperature is preferably 5 ° C. or higher. On the other hand, the upper limit of the glass transition temperature is not particularly limited, but is preferably 20 ° C. or lower, more preferably 15 ° C. or lower in terms of cold resistance.
[0014]
The acrylic resin has a weight average molecular weight of 500,000 or more. When the weight average molecular weight is less than 500,000, the entanglement effect of the acrylic polymer molecules constituting the acrylic resin is reduced, resulting in a decrease in heat resistance. From this viewpoint, the weight average molecular weight is preferably 600000 or more. On the other hand, the upper limit of the weight average molecular weight is not particularly limited, but is preferably 20000 or less, more preferably 1500000 or less in terms of productivity.
[0015]
The thermosetting adhesive composition is preferably prepared so as to contain 25 to 65 parts by weight of a thermoplastic component with respect to 100 parts by weight of the thermosetting component.
[0016]
When the thermoplastic component decreases, the cold resistance tends to decrease, so the thermoplastic component is more preferably 30 parts by weight or more. On the other hand, since the heat resistance tends to decrease when the thermoplastic component increases, the thermoplastic component is more preferably 60 parts by weight or less.
[0017]
In the thermosetting adhesive composition, the acrylonitrile butadiene-based rubber preferably contains 25% by weight or more of acrylonitrile as a monomer unit.
[0018]
By setting the content of the acrylonitrile in the acrylonitrile butadiene rubber to 25% by weight or more, the polarity can be increased and the compatibility with the acrylic resin can be improved. When the content of acrylonitrile is less than 25% by weight, the compatibility with acrylic resin is low and the adhesion to polyimide film and the like becomes poor. The monomer unit of acrylonitrile is preferably about 27 to 40% by weight.
[0019]
Moreover, in the said thermosetting adhesive composition, it is preferable that the ratio of the acrylic resin in a thermoplastic component is 40 to 70 weight%.
[0020]
If the ratio of the acrylic resin in the thermoplastic component is reduced, the reaction between the acrylic resin and the thermosetting component is not sufficiently performed and the heat resistance is lowered and the adhesion to the metal surface tends to be poor. The proportion of the resin is more preferably 45% by weight or more. On the other hand, when the proportion of the acrylic resin increases, the heat resistance is improved, but the crosslinking with the thermosetting component becomes too dense, resulting in a decrease in peel strength and a tendency to decrease the storage stability. The ratio of the acrylic resin is more preferably 65% by weight or less.
[0021]
The thermosetting adhesive composition of the present invention preferably contains silicone rubber particles.
[0022]
By including silicone rubber particles in the thermosetting adhesive composition of the present invention, cold resistance can be improved without causing a decrease in heat resistance, and excellent adhesive strength and impact resistance at low temperatures. An adhesive composition is obtained.
[0023]
Further, in the thermosetting adhesive composition containing the silicone rubber particles, the silicone rubber particles are added in an amount of 0.5 to 200 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the thermosetting component and the thermoplastic component. It is preferable to contain.
[0024]
In order to more effectively exert the above-described effects by the silicone rubber particles, the amount of the silicone rubber particles used is more preferably 10 parts by weight or more. In addition, when the amount of the silicone rubber particles used is increased, the cohesive force and adhesive performance of the adhesive sheets may be reduced. Therefore, the amount of the silicone rubber particles is more preferably 30 parts by weight or less. .
[0025]
Furthermore, this invention relates to the adhesive sheets which provided the contact bonding layer which consists of the said thermosetting adhesive composition on a base material.
[0026]
Adhesive sheets having the thermosetting adhesive composition of the present invention as an adhesive layer have excellent workability that can be cured in a relatively short time, and good adhesion and heat resistance to metal materials and the like. Furthermore, it has cold resistance and is useful as an electronic component such as an IC.
[0027]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The thermosetting component in the thermosetting adhesive composition of the present invention includes an epoxy resin and its curing agent.
[0028]
Examples of the epoxy resin include various compounds containing two or more epoxy groups in the molecule. For example, bisphenol type epoxy resin, aliphatic epoxy resin, phenolic type epoxy resin, halogenated bisphenol type epoxy resin, biphenyl type epoxy resin and the like can be mentioned. Moreover, although an epoxy resin can be suitably determined according to an epoxy equivalent and the number of functional groups, the epoxy equivalent of 500 or less is used suitably from a heat resistant viewpoint.
[0029]
The epoxy resin is preferably solid at room temperature. Epoxy resins that are liquid at room temperature are not preferred because they give tackiness to the adhesive sheets before curing, and may cause problems such as air bubbles and adhesion of foreign substances when applied.
[0030]
The blending ratio of the epoxy resin in the thermosetting component is preferably about 30 to 70 parts by weight in 100 parts by weight of the thermosetting resin. When the blending ratio of the epoxy resin is less than 30 parts by weight, the curing is insufficient and the heat resistance tends to be insufficient. Therefore, the blending ratio of the epoxy resin is more preferably 40 parts by weight or more. . On the other hand, if the blending ratio of the epoxy resin is more than 70 parts by weight, the appearance and abnormalities such as paste sticking out are caused by softening and flow during heat-curing, storage stability is lowered, and the elastic modulus of the thermoset is significantly increased. In this case, the blending ratio of the epoxy resin is more preferably 60 parts by weight or less because it may lead to a decrease in peel strength.
[0031]
The curing agent for the epoxy resin is not particularly limited, and various types can be used, but a phenol resin curing agent is preferable. As the phenol resin-based curing agent, for example, phenol novolak resin, bisphenol novolak resin, xylylene phenol resin, cresol novolak resin, or the like is used.
[0032]
Although the compounding quantity of a hardening | curing agent changes with equivalent with an epoxy resin, it is preferable to set it as about 30-70 weight part in 100 weight part of thermosetting components. When the blending ratio of the curing agent is less than 30 parts by weight, curing tends to be insufficient and heat resistance tends to be insufficient. Therefore, the blending ratio of the curing agent is more preferably 40 parts by weight or more. preferable. On the other hand, if the blending ratio of the curing agent is more than 70 parts by weight, the appearance and abnormalities such as paste sticking out may be caused by softening and flow during heat curing, and unreacted resin components may increase, resulting in a decrease in heat resistance. Therefore, the blending ratio of the curing agent is more preferably 60 parts by weight or less.
[0033]
As the thermosetting component, various curing accelerators can be used in addition to the epoxy resin and its curing agent. Examples of the curing accelerator include various imidazole compounds and derivatives thereof, dicyandiamide, and the like. These curing accelerators can be used in the form of microcapsules. The blending amount of the curing accelerator is preferably about 0.1 to 5 parts by weight in 100 parts by weight of the thermosetting component.
[0034]
The acrylonitrile butadiene rubber used as the thermoplastic component is not particularly limited, and various rubbers can be used, but hydrogenated acrylonitrile butadiene rubber and / or terminal carboxy-modified acrylonitrile butadiene rubber is preferably used.
[0035]
Examples of such acrylonitrile butadiene based rubbers are Nipol 1072, Zettopol 0020, Zettopol 1010, Zettopol 2000 (all trade names) and JSR Corporation, which are commercially available from Nippon Zeon Corporation. PNR-1H (trade name) and the like are mentioned, and these are all made of acrylonitrile butadiene based rubber containing acrylonitrile as a monomer unit at 25% by weight or more.
[0036]
As described above, the acrylic resin used as the thermoplastic component contains 7% by weight or more of a carboxyl group-containing monomer as a monomer unit, and has a glass transition temperature of 0 ° C. or more and a weight average molecular weight of 500,000 or more. is there.
[0037]
As such an acrylic resin, (meth) acrylic acid alkyl ester {(meth) acrylic acid alkyl ester means acrylic acid alkyl ester and / or methacrylic acid alkyl ester, and hereinafter (meth) has the same meaning. } Is a main monomer unit, and the predetermined amount of the carboxyl group-containing monomer is copolymerized as a monomer unit.
[0038]
Specific examples of the (meth) acrylic acid alkyl ester include, for example, methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, butyl (meth) acrylate, 2-ethylhexyl (meth) acrylate, and the like. Can be used alone or in combination. Examples of the carboxyl group-containing monomer include (meth) acrylic acid, maleic acid, fumaric acid, itaconic acid and the like. In addition, for acrylic resins, copolymer monomer units include (meth) acrylonitrile, glycidyl (meth) acrylate, 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, N-methylol (meth) acrylamide, and further vinyl acetate, Styrene or the like can be used in combination within a range of 30% by weight or less.
[0039]
In addition, as above-mentioned, it is preferable that acrylic resin shall be about 40 to 70 weight% in a thermoplastic component. On the other hand, acrylonitrile butadiene type rubber is about 30 to 60% by weight of the remainder in the thermoplastic component.
[0040]
In addition, various types of silicone rubber particles that can be added to the thermosetting adhesive composition of the present invention containing the thermosetting component and the thermoplastic component for the purpose of improving cold resistance can be used without particular limitation. For example, as silicone rubber particles, those obtained by polycondensation of silanol by hydrolysis of dimethyldichlorosilane, those obtained by substituting a part of dimethylsiloxane units with vinyl groups, and methylphenylsiloxane are copolymerized. Can be obtained. Commercially available silicone rubber particles include, for example, Toray Fill E-500, Trefill E-501 manufactured by Toray Dow Corning Silicone Co., Ltd., and Trefill E-601 (all are trade names) treated with functional groups. Is given.
[0041]
The silicone rubber particles can take various particle shapes, but preferably have a spherical shape. In addition, the average particle size is the above-mentioned adhesion when an adhesive sheet formed by providing an adhesive layer formed from the thermosetting adhesive composition of the present invention containing silicone rubber particles on one side or both sides of a substrate is prepared. The average particle size is preferably smaller than the thickness of the layer, and can be appropriately selected from a range of about 1 to 100 μm.
[0042]
In addition, as above-mentioned, a silicone rubber particle is about 0.5-200 weight part with respect to a total of 100 weight part of a thermosetting component and a thermoplastic component.
[0043]
In addition to the above components, various known additives such as fillers, pigments, anti-aging agents, and silane coupling agents are added to the thermosetting adhesive composition of the present invention as necessary. be able to. In particular, the silane coupling agent is useful in improving the internal cohesive force of adhesives such as silicone rubber particles and epoxy resin.
[0044]
The thermosetting adhesive composition of the present invention is prepared by dissolving or dispersing the thermosetting component, the thermoplastic component, and further the silicone rubber particles, preferably in the solvent so that each component is within the predetermined range. It can carry out by setting it as a varnish. As the varnishing solvent, for example, methyl ethyl ketone, acetone, methyl isobutyl ketone, cyclohexanone, toluene, ethyl acetate, methanol, ethanol and the like can be used.
[0045]
The adhesive sheets of the present invention have, for example, a release-treated film used as a release liner as a base material, and after applying the thermosetting adhesive composition of the present invention on the base material, the solvent is removed by heating. And it can create by forming a contact bonding layer.
[0046]
The adhesive sheets of the present invention use, for example, a plastic film substrate such as a polyimide film, a polyester film, a polytetrafluoroethylene film, a polyether ether ketone film, or a polyether sulfone film as the substrate. Also, adhesive sheets with a base material having a structure in which a layer of the thermosetting adhesive composition of the present invention is bonded to one side or both sides of the base material can be used.
[0047]
In general, the adhesive layer of the adhesive sheets manufactured in this manner preferably has a thickness of about 10 to 200 μm. Moreover, the obtained adhesive sheets can be used as a sheet form or a tape form.
[0048]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples. In each example, parts and% are based on weight.
[0049]
Production Example <Production Method of Acrylic Resins A to E>
Various monomers listed in Table 1 and 45 parts of a polymerization solvent (ethyl acetate) were charged into a three-necked flask and then stirred for 2 hours while introducing nitrogen gas to remove oxygen in the polymerization system. Subsequently, 0.2 part of benzoyl peroxide was added, and then the temperature was raised to 60 ° C. to start the reaction, and the reaction was carried out for 10 hours while stirring and controlling the temperature of the solution during the reaction as low as possible. 200 parts of ethyl acetate was added to the reaction solution to obtain solutions of acrylic resins A to E having a solid content concentration of 30%. Table 1 shows the glass transition temperatures and weight average molecular weights of the obtained acrylic resins A to E. The glass transition temperature was measured by DMS, and the weight average molecular weight was measured by GPC.
[0050]
[Table 1]
Figure 0004763876
Example 1
As thermoplastic components, 20 parts (solid content) of an acrylic resin A solution and 20 parts (solid content) of an acrylonitrile butadiene rubber (trade name PNR-1H, manufactured by JSR Corporation) dissolved in methyl ethyl ketone to a solid content of 20% In addition, as a thermosetting component, 52 parts of an epoxy resin (manufactured by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd., trade name YX-4000H), 43 parts of a phenol resin (manufactured by Arakawa Chemical Industry Co., Ltd., trade name Tamanol P-180) and curing acceleration 5 parts of an agent (trade name NOVACURE HX-3941HP manufactured by Asahi Ciba Co., Ltd.) was mixed and stirred uniformly to obtain a varnish of an adhesive composition. The obtained varnish was applied onto a 75 μm-thick polyester film subjected to a peeling treatment, and heated at 130 ° C. for 3 minutes to form an adhesive sheet having a 50 μm-thick adhesive layer.
[0051]
Examples 2-3 and Comparative Examples 1-5
A varnish of the adhesive composition was obtained in the same manner as in Example 1, except that the type of thermoplastic component or the amount of the thermoplastic component used was changed as shown in Table 2. Moreover, the adhesive sheet which formed the 50-micrometer-thick adhesive layer similarly to Example 1 was created.
[0052]
Examples 4-6
In Examples 1-3, in preparing the varnish of the adhesive composition, as shown in Table 2, 10 parts of silicone rubber particles (Toray Dow Corning Co., Ltd., trade name Trephine E-601) were added. A varnish of the adhesive composition was obtained in the same manner as in Example 1. Moreover, the adhesive sheet which formed the 50-micrometer-thick adhesive layer similarly to Examples 1-3 was created. Note that the example numbers correspond sequentially.
[0053]
The following evaluation was performed about the adhesive sheet obtained by the Example and the comparative example. The results are shown in Table 2.
[0054]
<Attachment workability>
After bonding the adhesive sheet to 40 mm square SUS304 with an 80 ° C. laminator and then peeling off the polyester film, a flexible printed circuit board using polyimide (Ube Industries, Ltd., trade name: Upilex 75S) as a base material Then, they were bonded together at 150 ° C. and 1 MPa for 10 seconds using a press machine, and cured in a hot air oven at 150 ° C. for 1 hour. The appearance at this time was observed, and those with no abnormal appearance were marked with ◯, and those with abnormal appearance due to peeling, voids, etc. were marked with x.
[0055]
<Adhesion to metal>
After bonding the adhesive sheet to SUS304 with an 80 ° C. laminator and then peeling off the polyester film, the flexible printed circuit board used for the polyimide (Ube Industries, Ltd. product name: Upilex 75S) substrate is used as a press machine. And then cured under conditions of 150 ° C. and 1 MPa for 10 seconds in a hot air oven at 150 ° C. for 1 hour. This sample was cut to a width of 1 cm and peeled off in the direction of 90 ° C. at a pulling speed of 50 mm / min. The resistance value (N / cm) at that time was defined as adhesion to metal.
[0056]
<Heat resistance>
After bonding the adhesive sheet to 40 mm square SUS304 with an 80 ° C. laminator and then peeling off the polyester film, a flexible printed circuit board using polyimide (Ube Industries, Ltd., trade name: Upilex 75S) as a base material Then, they were bonded together at 150 ° C. and 1 MPa for 10 seconds using a press machine, and cured in a hot air oven at 150 ° C. for 1 hour. Next, after leaving for 168 hours in a humidified condition of 35 ° C. and 85% RH, it was immediately put into a solder reflow furnace having a maximum temperature of 260 ° C., and the presence or absence of an appearance abnormality was observed. The case where there was no appearance abnormality was rated as ○, and the case where the appearance abnormality occurred due to peeling or voids was rated as ×.
[0057]
<Cold resistance>
After bonding the adhesive sheet to 40 mm square SUS304 with an 80 ° C. laminator and then peeling off the polyester film, a flexible printed circuit board using polyimide (Ube Industries, Ltd., trade name: Upilex 75S) as a base material Then, they were bonded together at 150 ° C. and 1 MPa for 10 seconds using a press machine, and cured in a hot air oven at 150 ° C. for 1 hour. The sample was allowed to stand at −55 ° C. for 30 minutes and then left at 125 ° C. for 30 minutes. A sample having no appearance abnormality was indicated by ○, and a sample having an appearance abnormality such as peeling or void was indicated by ×.
[0058]
[Table 2]
Figure 0004763876
In Table 2, * 1 indicates a product name PNR-1H manufactured by JSR Corporation, and * 2 indicates a product name Zettopol 2000 manufactured by Nippon Zeon Co., Ltd.
[0059]
As is clear from Table 2, it is recognized that the adhesive sheets of Examples 1 to 3 are excellent in workability, metal adhesion, and heat resistance. Moreover, it was recognized that the adhesive sheets of Examples 4 to 6 are also excellent in cold resistance. On the other hand, the adhesive sheets of Comparative Examples 1 to 5 are inferior to any of the above properties.
[0060]
【The invention's effect】
The thermosetting adhesive composition and adhesive sheets of the present invention have excellent workability that can be cured in a relatively short time. Further, the adhesion to metal, which is a drawback of the conventional acrylonitrile butadiene rubber, is improved by adding a specific acrylic resin. In addition, it exhibits excellent heat resistance and little deterioration under severe solder reflow conditions. Also, by adding silicone rubber particles, the low temperature property can be improved without impairing the heat resistance, there is little deterioration even under severe conditions such as a temperature cycle test, etc., and it has good adhesion even in the low temperature region where stress concentration occurs .

Claims (7)

熱硬化性成分および熱可塑性成分を含有してなる熱硬化型接着剤組成物であって、
前記熱硬化性成分は、エポキシ樹脂及びその硬化剤を含み、
前記熱可塑性成分は、アクリロニトリルブタジエン系ゴムおよびアクリル系樹脂を含有してなり、
前記アクリロニトリルブタジエン系ゴムは、アクリロニトリルとブタジエンとをモノマーユニットとして含有してなり、全モノマーユニットに占めるアクリロニトリルの含有率が25重量%以上であり、
前記アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとカルボキシル基含有モノマーとをモノマーユニットとして含有してなり、全モノマーユニットに占めるカルボキシル基含有モノマーの含有率が7重量%以上であり、かつガラス転移温度が℃以上、重量平均分子量が500000以上であることを特徴とする熱硬化性接着剤組成物。
A thermosetting adhesive composition comprising a thermosetting component and a thermoplastic component,
The thermosetting component includes an epoxy resin and its curing agent,
The thermoplastic component comprises acrylonitrile butadiene rubber and acrylic resin,
The acrylonitrile butadiene-based rubber contains acrylonitrile and butadiene as monomer units, and the content of acrylonitrile in all monomer units is 25% by weight or more,
The acrylic resin contains a (meth) acrylic acid alkyl ester and a carboxyl group-containing monomer as monomer units, the content of the carboxyl group-containing monomer in all monomer units is 7% by weight or more, and glass transition temperature of 5 ° C. or higher, the heat curable adhesive composition having a weight average molecular weight and wherein the at 500,000 or more.
熱硬化性成分100重量部に対して、熱可塑性成分25〜65重量部を含有してなることを特徴とする請求項1記載の熱硬化型接着剤組成物。  The thermosetting adhesive composition according to claim 1, comprising 25 to 65 parts by weight of a thermoplastic component with respect to 100 parts by weight of the thermosetting component. 前記硬化剤がフェノール樹脂系の硬化剤であることを特徴とする請求項1または2記載の熱硬化型接着剤組成物。 The thermosetting adhesive composition according to claim 1 or 2, wherein the curing agent is a phenol resin-based curing agent . 熱可塑性成分中におけるアクリル系樹脂の割合が、40〜70重量%であることを特徴とする請求項1、2または3記載の熱硬化型接着剤組成物。  The thermosetting adhesive composition according to claim 1, 2, or 3, wherein the ratio of the acrylic resin in the thermoplastic component is 40 to 70% by weight. さらに、シリコーンゴム粒子を含有してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の熱硬化型接着剤組成物。  The thermosetting adhesive composition according to claim 1, further comprising silicone rubber particles. 熱硬化性成分および熱可塑性成分の合計100重量部に対して、シリコーンゴム粒子0.5〜200重量部を含有してなることを特徴とする請求項5記載の熱硬化型接着剤組成物。  6. The thermosetting adhesive composition according to claim 5, comprising 0.5 to 200 parts by weight of silicone rubber particles with respect to 100 parts by weight of the total of the thermosetting component and the thermoplastic component. 基材上に、請求項1〜6のいずれかに記載の熱硬化型接着剤組成物からなる接着層を設けた接着シート類。  The adhesive sheet which provided the contact bonding layer which consists of a thermosetting type adhesive composition in any one of Claims 1-6 on the base material.
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