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JP4753284B2 - 乗用型田植機 - Google Patents

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JP4753284B2 JP2005073563A JP2005073563A JP4753284B2 JP 4753284 B2 JP4753284 B2 JP 4753284B2 JP 2005073563 A JP2005073563 A JP 2005073563A JP 2005073563 A JP2005073563 A JP 2005073563A JP 4753284 B2 JP4753284 B2 JP 4753284B2
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誠 井上
康弘 橋本
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本発明は、軽量でコンパクトな乗用型の田植機の構成に関するものである。
従来から乗用型の田植機の構成は良く知られており、特に、特許文献1では、機体の平面視において、左右一対の前後長手のメインフレームと、該両メインフレームの前部間を連結するフロントフレームと、それより後側間で両メインフレームを連結する棒状の連結フレームとで矩形枠を構成し、この矩形枠内にてフロントフレームと連結フレームとの間を前後に繋ぐ支持部材上にエンジンを搭載し、この支持部材の後端とミッションケースの最前端部とを機体の前後方向に配置される取付け部材にて連結したものが知られている。そして、このミッションケース内には、エンジンからの動力を前輪及び後輪にそれぞれ伝達する変速機構付きの走行伝動系とPTO軸への動力伝動機構とが内蔵された一体型のものであった。
特開平11−318131号公報(図3及び図21参照)
しかしながら、特許文献1の構成によれば、ミッションケースとエンジンとの取り付け位置が機体の前後方向に離れる結果、機体をコンパクトにできないし、部品点数も多くなり、コストの削減も困難になるという問題があった。
本発明は、上記従来の問題点を解決すべくなされたものであって、コンパクトな構成で、且つ組み付け精度が良好となり、製造コストも低減できる乗用型田植機を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明の乗用型田植機は、機体前部にエンジン及びミッションケースを配置し、機体後部に苗植付け装置を昇降可能に配置し、前記ミッションケースの後部に走行駆動系とPTO駆動変速機構とを内蔵し、その前部にステアリング駆動機構を内蔵した乗用型田植機において、側面視において、前記ミッションケースの前部側の高さが後部側の高さより低くなるように、前記ミッションケースの前後方向中途部位の上面に段部を形成し、左右に分割された分割ケースを一体化した前記ミッションケースの上面側のうち、前記段部よりも前側のミッションケース上面側に、左右に跨いだ平坦なエンジン支持部材をボルト固着し、前記エンジン支持部材の上面にエンジンの基部を固定し、該エンジンのシリンダヘッド側を上向きに後傾配置する一方、前記ステアリング駆動機構が内蔵された前記ミッションケースの前部で、前記エンジン支持部材よりも前側のミッションケース上面側に、ハンドルが取付けられているステアリング軸と、ステアリング軸の外周を囲むコラムとを立設したものである。
請求項1に記載の発明によれば、エンジンの基部をミッションケースの上面中途部における高さの低い箇所に固定し、エンジンのシリンダヘッドを上向きで走行機体の後方に傾斜するように配置したから、乗用型田植機をコンパクトにできるという効果を奏する。
さらに、田植機の組み付けの工程を少なくでき、且つ使用する部品点数も少なくなり、コストを低減できる。
次に、本発明の最良の実施形態に付いて、図面を参照しながら説明する。図1は乗用型田植機の側面図、図2は平面図、図3は乗用型田植機の走行機体を示す斜視図、図4はミッションケースに対するエンジンの組み付け部を示す側面図、図8〜図12はミッションケースを示す図である。
図1〜図3に示すように、本実施形態の4条植え式の乗用型田植機における走行機体は、前後方向に長い左右一対のフレームからなるメインフレーム1と、このメインフレーム1の間に配置される前後方向に長い一体型ケース体からなるミッションケース2とその後方に連結した断面下向きコ字型の伝動部フレーム3とからなる。
アルミ合金製等のミッションケース2は走行機体の左右に分割された分割ケースを内部機構の収容にボルト締めして一体化したものである。ミッションケース2の前後方向中途部の左右両側面にはフロントアクスルケース4が突設され、伝動部フレーム3の後端部にはリヤアクスルケース5が取り付けられている。そして、フロントアクスルケース4の左右両端には前輪4aが、リヤアクスルケース5の左右両端には後輪5aがそれぞれ取付けられている(図1〜図3参照)。
メインフレーム1の後端には、上下リンクからなる平行リンク機構6を介して苗植付け装置7が昇降可能に連結されている。なお、苗植付け装置7は、従来から公知の構造、即ち、ミッションケース2の後端に突出するPTO軸9から自在継手軸10を介して動力伝達される左右一対の植付け伝動ケース11と、上端が走行機体の後部に接近するように前傾配置された苗載台12と、各植付け伝動ケース11の下面に配置されたフロート13と、各植付け伝動ケース11の左右両側に取り付けられ、圃場面と苗載台12の下端との間を上下昇降しながら苗載台12上の苗マットから1株ずつに分割して植付けする植付爪付き植付機構14とからなる。そして、メインフレーム1の後端に設けられた昇降用油圧シリンダ15は平行リンク機構6に関連して取付けられ、苗植付け装置7を大きく昇降動させることができる。
また、メインフレーム1を上から覆うように取付けられた合成樹脂製の車体カバー16の上には、メインフレーム1から立設する座席支軸(図示せず)に座席体17が水平回動可能に装着されている。その前方には、フロントボンネット(エンジンフード)19が車体カバー16の上面に固定されて立設され、その内部には、後述するミッションケース2の上面前端側から立設するステアリング下軸20、エンジン21及び燃料タンク22等が配置されている。そして、ステアリング下軸20に対して自在継手27を介してステアリング上軸23が連結されており、上端に丸ハンドル24が取付けられているステアリング上軸23が走行機体の前後方向に屈曲可能(チルト可能)に構成されている。そして、ミッションケース2の上面の前部に立設し、且つステアリング下軸20の外周を囲む下コラム45の上端と、ステアリング上軸23の外周を囲む上コラム46との間にはチルト機構47及びその傾斜角度を複数段階において姿勢保持するための姿勢保持手段48が設けられている(図4〜図7参照)。
また、フロントボンネット19の上面左右中央部はその上面側から前端までの間、切欠き形成された平面視略U字状の空間であり、この空間をステアリング上軸23と一体的に前後動する可動カバー体25とこれに上向き回動可能に連結された補助カバー体26とにより覆われている。
ミッションケース2には、その前部内にステアリングのためのステアリング駆動機構28が内蔵され、中途部から後部内には、走行駆動系29とPTO駆動系30への動力伝達機構31とが内蔵されている(図8〜図12参照)。ミッションケース2は側面視において、その上面側の前部の高さが低く、中途部より後部にわたって高さが高くなるように、中途部に段部2aが形成されている(図8 〜図12参照)。この高さが低い側である段部2aには、ミッションケース2の上面にて左右に跨いだ平坦なエンジン支持部材32の足部をボルト固着する(図8参照)。エンジン支持部材32には、エンジン21の基部(クランクケース部)21aを固定し、このエンジン21のシリンダケース21b側を後上向きになるように傾斜させて配置する。なお、エンジン21は直立状にして固定しても良い。エンジン21の出力軸33とミッションケース2の前後方向の中途部一側面に突出した入力軸34とに、従来から公知の弛み調節機構35a付きのベルト伝動機構であるプーリ・ベルト33a,34a,35を設けて動力伝達し、入力軸34から動力伝達機構31に動力伝達する。
動力伝達機構31には、入力軸34からの動力伝達をオンオフする主クラッチ36と、ブレーキ機構37と、回転数を変速させる歯車式変速機構38と、差動機構39a付きのフロントアクスル軸39と、歯車式変速機構38からチエン伝動機構40を介して動力伝達される後部車輪への走行駆動系としての出力軸41と、歯車式変速機構38からPTOクラッチ42を介してミッションケース2の後端から後向きに突出するPTO軸9とを備えている(図9〜図12参照)。出力軸41からリヤアクスルケース5に動力伝達するチエン伝動機構43は、上述した伝動部フレーム3の内径部に配置されている(図1及び図4参照)。フロントアクスルケース4の横長筒部4bの基部がミッションケース2の側面にボルト固着され、この横長筒部4b内に配置されたフロントアクスル軸39から、前輪4aの車軸に動力伝達される。
左右前輪4aの操向方向を変更するピットマンアーム44a、コンロッド、タイロッドなどの舵取りリンク機構44はミッションケース2の前部のステアリング駆動機構28の下方に配置されている(図4、図5参照)。
なお、上コラム46の一側方(実施形態では機体の左側)に、主クラッチレバー49とミッションケース2の歯車式変速機構38を前進2段、中立段及び後進1段に切替操作するための主変速レバー50が配置され、上コラム46の他側方(実施形態では機体の右側)に、苗植付け装置7を昇降するための油圧シリンダ15を駆動する昇降操作レバー51が配置され、これらのレバー49〜51は上コラム46と一体的に前後方向に姿勢が変更可能である。
本発明に係る乗用型田植機の側面図である。 乗用型田植機の平面図である。 走行機体の全体の構造を示す斜視図である。 走行機体の前部の構造を示す側面図である。 ミッションケース、エンジン、フロントアクスルケース、及びステアリング機構の取付け状態を示す斜視図である。 ミッションケース、エンジン、及びハンドルを取付けした状態の走行機体の前左方から見た斜視図である。 ミッションケースにエンジンを搭載した状態の側面図である。 ミッションケースを走行機体の右上方から見た斜視図である。 ミッションケースの一部の内部を切欠きして示す側面図である。 ミッションケースの一部の内部を切欠きして示す平面図である。 ミッションケースの内部機構を示す側面図である。 ミッションケースの内部機構を示す平面図である。
1 メインフレーム
2 ミッションケース
2a 段部
4 フロントアクスルケース
5 リヤアクスルケース
7 苗植付け装置
9 PTO軸
16 車体カバー
19 フロントボンネット
20 ステアリング下軸
21 エンジン
23 ステアリング上軸
24 丸ハンドル
28 ステアリング駆動機構
29 走行駆動系
30 PTO駆動系
31 動力伝達機構
32 エンジン支持部材
33 出力軸
34 入力軸
33a,34a プーリ
35 ベルト
45 下コラム
46 上コラム
47 チルト機構
48 姿勢保持手段

Claims (1)

  1. 機体前部にエンジン及びミッションケースを配置し、機体後部に苗植付け装置を昇降可能に配置し、前記ミッションケースの後部に走行駆動系とPTO駆動変速機構とを内蔵し、その前部にステアリング駆動機構を内蔵した乗用型田植機において、
    面視において、前記ミッションケースの前部側の高さが後部側の高さより低くなるように、前記ミッションケースの前後方向中途部位の上面に段部を形成し、
    左右に分割された分割ケースを一体化した前記ミッションケースの上面側のうち、前記段部よりも前側のミッションケース上面側に、左右に跨いだ平坦なエンジン支持部材をボルト固着し、前記エンジン支持部材の上面にエンジンの基部を固定し、該エンジンのシリンダヘッド側を上向きに後傾配置する一方、
    前記ステアリング駆動機構が内蔵された前記ミッションケースの前部で、前記エンジン支持部材よりも前側のミッションケース上面側に、ハンドルが取付けられているステアリング軸と、ステアリング軸の外周を囲むコラムとを立設したことを特徴とする乗用型田植機。
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