JP4622280B2 - 樹脂組成物、プリプレグおよび積層板 - Google Patents
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(1)基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、ビスフェノールA型シアネート樹脂と、ヘキサアンミンコバルト(III)アセテートを含むことを特徴とする樹脂組成物。
(2)上記(1)に記載の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするプリプレグ。
(3)上記(2)に記載のプリプレグを1枚以上成形してなることを特徴とする積層板。
また、本発明のプリプレグは、上述の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするものである。
また、本発明の積層板は、上述のプリプレグを1枚以上成形してなることを特徴とするものである。
まず、本発明の樹脂組成物について説明する。
これらの中でも、ビスフェノールA型シアネート樹脂が汎用性や密着性の面から好ましく、ノボラック型シアネート樹脂が耐熱性の面から好ましい。
また、マンガンや亜鉛などの金属錯体化合物も触媒として用いられるが、ワニス中で容易に配位子交換反応を引き起こし、ワニス保存性が劣る欠点があった。
その理由としては、6配位3価コバルト錯体の安定性が高く、水や空気で酸化されず、また室温での配位子の交換反応が遅いため樹脂組成物の保存性に優れる。そして、高温では十分に配位子交換反応が起こるため、十分な触媒活性を有することが挙げられる。
これらの中でも、配位子に2座以上の配位子を含むものが好ましく、特にすべての配位子が2座以上の配位子である6配位3価コバルト錯体が好ましい。特にトリスアセチルアセトナートコバルト(III)が溶剤への溶解性から好ましい。
6配位3価コバルト錯体の含有量が前記下限値未満であると硬化が不十分となり耐熱性
が悪化する場合があり、前記上限値を超えると成形性が低下する場合がある。
本発明のプリプレグは、上述の樹脂組成物を基材に含浸させてなるものである。これにより、耐熱性等の各種特性に優れたプリプレグを得ることができる。
本発明のプリプレグで用いる基材としては、例えばガラス繊布、ガラス不繊布等のガラス繊維基材、あるいはガラス以外の無機化合物を成分とする繊布又は不繊布等の無機繊維基材、芳香族ポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂等の有機繊維で構成される有機繊維基材等が挙げられる。これら基材の中でも強度、吸水率の点でガラス織布に代表されるガラス繊維基材が好ましい。
前記樹脂ワニス中の固形分は、特に限定されないが、前記樹脂組成物の固形分40〜80重量%が好ましく、特に50〜65重量%が好ましい。これにより、樹脂ワニスの基材への含浸性を更に向上できる。
前記基材に前記樹脂組成物を含浸させ、所定温度、例えば80〜200℃で乾燥させることによりプリプレグを得ることができる。
本発明の積層板は、上述のプリプレグを少なくとも1枚成形してなるものである。これにより、
優れた誘電特性と耐熱性を有する積層板を得ることができる。
プリプレグ1枚のときは、その上下両面もしくは片面に金属箔あるいはフィルムを重ねる。
また、プリプレグを2枚以上積層することもできる。プリプレグを2枚以上積層するときは、積層したプリプレグの最も外側の上下両面もしくは片面に金属箔あるいはフィルムを重ねる。
次に、プリプレグと金属箔等とを重ねたものを加熱、加圧することで積層板を得ることができる。
前記加熱する温度は、特に限定されないが、120〜220℃が好ましく、特に150〜200℃が好ましい。
また、前記加圧する圧力は、特に限定されないが、2〜5MPaが好ましく、特に2.5〜4MPaが好ましい。
(1)樹脂ワニスの調製
ビスフェノールA型シアネート樹脂(チバガイギー社製B-40S)100重量部、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)0.16重量部にジメチルホルムアミドを加え、不揮発分濃度55重量%となるように樹脂ワニスを調製した。
上述の樹脂ワニスを用いて、ガラス繊布(厚さ0.18mm、日東紡績(株)製)100重量部に対して、樹脂ワニスを固形分で80重量部含浸させて、150℃の乾燥炉で5分間乾燥させ、樹脂含有量44.4重量%のプリプレグを得た。
上記プリプレグを6枚重ね、上下に厚さ35μmの電解銅箔を重ねて、圧力4MPa、温度200℃で120分間、220℃で60分間加熱加圧成形を行い、厚さ1.2mmの両面銅張積層板を得た。
(参考例1)
ビスフェノールA型シアネート樹脂の配合量を80.0重量部、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業社製153)の配合量を20重量部、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)の配合量を0.06重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ及び積層板を得た。
フェノールノボラック型シアネート樹脂(ロンザ社製PT-60)の配合量を100重量部、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)の配合量を0.08重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ及び積層板を得た。
ビスフェノールA型シアネート樹脂の配合量を100重量部、ヘキサアンミンコバルト(III)アセテートの配合量を0.08重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ及び積層板を得た。
トリスアセチルアセトナートコバルト(III)の代わりに、ナフテン酸コバルトを用い、表1の配合量とした以外は実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ及び積層板を得た。
トリスアセチルアセトナートコバルト(III)の代わりに、ナフテン酸亜鉛を用い、表1の配合量とした以外は実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ及び積層板を得た。
トリスアセチルアセトナートコバルト(III)の代わりに、2−メチルイミダゾールを用い、表1の配合量とした以外は実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ及び積層板を得た。
トリスアセチルアセトナートコバルト(III)の代わりに、ナフテン酸コバルトを用い、表1の配合量とした以外は実施例3と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ及び積層板を得た。
ガラス転移温度は粘弾性法によりtanδのピーク温度から求めた。
誘電率、誘電正接の測定はJIS C 6481に準拠して行い、周波数1MHzの静電容量を測定して求めた。
半田耐熱性は、JIS C 6481に準拠して測定した。測定は、煮沸2時間の吸湿処理を行った後、260℃の半田槽に120秒間浸漬した後で外観の異常の有無を調べた。
樹脂ワニスのゲルタイム変化率は、樹脂ワニス調整直後の170℃でのゲルタイム(t1)と樹脂ワニスを25℃で24時間放置した後の、170℃でのゲルタイム(t2)とから、下記式により算出した。
ゲルタイム変化率(%)=100×[(t1−t2)/t1]
(1)ビスフェノールA型シアネート樹脂(商品名:チバガイギー社製B−40S)
(2)フェノールノボラック型シアネート樹脂(商品名:ロンザ社製PT−60)
(3)臭素化エポキシ樹脂(商品名:大日本インキ化学工業社製153)
(4)トリスアセチルアセトナートコバルト(III)
(5)ヘキサアンミンコバルト(III)アセテート
Claims (3)
- 基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、ビスフェノールA型シアネート樹脂と、ヘキサアンミンコバルト(III)アセテートを含むことを特徴とする樹脂組成物。
- 請求項1に記載の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするプリプレグ。
- 請求項2に記載のプリプレグを1枚以上成形してなることを特徴とする積層板。
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