JP4622116B2 - 型内被覆成形方法及び型内被覆成形品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、金型内で樹脂成形品を所定形状に成形した後、その樹脂成形品の表面と金型のキャビティとの間に被覆剤を注入して硬化させることによって、同金型内で樹脂成形品の表面に被覆層を形成させる型内被覆成形方法及びその型内被覆成形方法を用いて製造された型内被覆成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の型内被覆成形方法としては、特開平5−318527号公報に開示されている成形体の製造方法が知られている。この成形体の製造方法は、同一金型内に熱可塑性樹脂を射出成形し、引き続き未硬化の熱硬化性樹脂を注入した後、上記の熱硬化性樹脂を硬化させるものである。そして、この製造方法によれば、表面の一部が熱硬化性樹脂で被覆された熱可塑性樹脂よりなる成形体を容易に製造することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記従来の成形体の製造方法では、熱硬化性樹脂を注入するための樹脂注入口が1つ設けられており、その樹脂注入口から成形体の表面に熱硬化性樹脂が注入されるように構成されていた。このため、この構成によれば、例えば、自動車用部品におけるエアコンの吹出し口等の多くの分岐した構造を有する格子状成形品や、サイドモール、バンパー等の長尺状の樹脂成形品(長尺品)に対しては、射出成形後の同一金型内で熱硬化性樹脂を注入して型内被覆成形する際に、被覆面全体に均一に被覆剤を行き渡らせることができないおそれがあった。
【0004】
すなわち、前記熱硬化性樹脂は、格子状成形品や長尺品等の成形体の一端部に配設された樹脂注入口から注入されるように構成されていたことから、その成形体の一端部から他端部までの距離が極めて長いうえ、形状によっては分岐部によってその距離がより一層長くなっている。さらに、前記成形体の一端部から他端部までの距離に比例して被覆されるべき面積も増大することから、熱硬化性樹脂を成形体の隅々まで均一に行き渡らせることが極めて困難であった。特に、成形体が著しく複雑に入り組んだ構造を有しているような場合には、その入り組んだ構造部分を熱硬化性樹脂によって被覆することができない可能性もあった。
【0005】
この発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、型内被覆成形方法によって製造される樹脂成形品の被覆面に被覆剤を充分に行き渡らせて、意匠性の高い被覆層を容易に形成させることができるように構成された型内被覆成形方法及び型内被覆成形品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の型内被覆成形方法は、金型内で樹脂成形品を所定形状に成形した後、その樹脂成形品の表面と金型のキャビティとの間に被覆剤を注入して硬化させることにより、同金型内で樹脂成形品の表面に被覆層を形成させる型内被覆成形方法において、前記樹脂成形品の表面に、第1の被覆剤及び該第1の被覆剤の色とは異なる色の第2の被覆剤を含んで構成された複数種類の被覆層が端部を接して形成されるとともに、前記複数種類の被覆層のそれぞれの端部に位置する樹脂成形品の表面に凹溝を形成するように構成し、前記金型には、複数の被覆剤注入口を設け、前記複数の被覆剤注入口は、前記第1の被覆剤を注入する複数の第1の被覆剤注入口と、前記複数の第1の被覆剤注入口とは異なるとともに前記第2の被覆剤を注入する複数の第2の被覆剤注入口とを備え、前記複数の第1の被覆剤注入口では、前記樹脂成形品の表面と金型のキャビティとの間に、前記複数の第1の被覆剤注入口の一つから注入された前記第1の被覆剤が、前記第1の被覆剤が注入された被覆剤注入口とは異なる第1の被覆剤注入口を通過した直後に、前記異なる第1の被覆剤注入口から前記第1の被覆剤を注入するように構成し、前記複数の第2の被覆剤注入口では、前記樹脂成形品の表面と金型のキャビティとの間に、前記複数の第2の被覆剤注入口の一つから注入された前記第2の被覆剤が、前記第2の被覆剤が注入された被覆剤注入口とは異なる第2の被覆剤注入口を通過した直後に、前記異なる第2の被覆剤注入口から前記第2の被覆剤を注入するように構成し、前記凹溝では、前記第1の被覆剤及び前記第2の被覆剤同士の押し返しによって、前記凹溝内でそれぞれの被覆剤の端部が接した構成を形成することを特徴とするものである。
【0007】
請求項2に記載の発明の型内被覆成形方法は、請求項1に記載の型内被覆成形方法において、前記凹溝の形成された部分は、前記樹脂成形品の表面と前記金型のキャビティとの間が、他の部分に比べて幅狭に形成されるように構成したことを特徴とするものである。
【0009】
請求項3に記載の発明の型内被覆成形方法は、請求項1又は請求項2に記載の型内被覆成形方法において、前記複数の被覆剤注入口は、第1の被覆剤を注入する複数の第1の被覆剤注入口と、前記複数の第1の被覆剤注入口とは異なるとともに前記第1の被覆剤の材質とは異なる材質の第2の被覆剤を注入する複数の第2の被覆剤注入口とを設けるように構成したことを特徴とするものである。
【0010】
請求項4に記載の発明の型内被覆成形品は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の型内被覆成形方法を用いて製造された型内被覆成形品であって、前記樹脂成形品の表面に被覆層が形成されていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項5に記載の発明の型内被覆成形品は、請求項1から請求項3のいずれかにに記載の型内被覆成形方法を用いて製造された型内被覆成形品であって、前記樹脂成形品の表面に、異なる被覆剤から構成された複数種類の被覆層が端部を接して形成されるとともに、前記異なる種類の被覆層間の境界部に位置する樹脂成形品の表面にV溝を形成したことを特徴とするものである。
【0013】
(作用)
上記請求項1に記載の発明によれば、同一金型内に同じ被覆剤を注入する複数個の被覆剤注入口を設けることができるとともに、同一金型内に異なる被覆剤を注入する複数種類の被覆剤注入口を設けることが可能となる。
【0014】
前者の場合には、樹脂成形品としての長尺品の表面(被覆面又は意匠面)に型内被覆成形方法を用いて被覆層を形成させる際に、その表面を被覆するための最適な位置に被覆剤注入口を一定間隔で均一に分散させて配設することができる。このとき、各被覆剤注入口によってカバーされる樹脂成形品の表面の面積をほぼ一定にすることが容易であることから、被覆剤によって被覆され難い部分を極めて容易に無くすことが可能である。また、樹脂成形品として多くの分岐構造を有する格子状成形品の表面を被覆する際にも同様に、入り組んだ複雑な構造を有することから被覆剤によって被覆され難い部分が存在する。この種の樹脂成形品に対しても、前記被覆され難い部分の近傍位置に被覆剤注入口を設けることによって、その部分に被覆剤を行き渡らせることが極めて容易になる。
【0015】
従って、従来より型内被覆成形方法によって被覆し難い構造を有する樹脂成形品に対しても、その表面全体により均一な被覆層が容易に形成される。また、製造に要する手間や時間も容易に短縮される。
【0016】
一方、後者の場合には、同一金型内において樹脂成形品の表面(被覆面又は意匠面)に複数種類の被覆層を形成させるのが容易であり、樹脂成形品の表面により多様な被覆層を形成させて意匠性を高めることができる。また、製造に要する手間や時間も容易に短縮される。
また、樹脂成形品の表面において、複数の被覆剤注入口から注入される同じ被覆剤の流れがぶつかり合うことによって形成されるウェルドラインの発生が極めて効果的に解消される。さらに、前記複数の被覆剤注入口から注入される同じ被覆剤の流れが乱されることなく所定方向に整流されることから、全体として未被覆の表面側に向かう大きな流れが発生し、樹脂成形品の表面全体に被覆剤を行き渡らせることが容易となる。
【0018】
さらに、1つの型内被覆成形用金型内に、異なる被覆剤を注入するように構成された複数種類の被覆剤注入口を配設することができる。この構成により、同一金型内において樹脂成形品の表面に異なる被覆剤を被覆することができ、樹脂成形品の表面に様々に色や材質を変化させた模様を極めて容易に形成させることが可能となる。また、その作業は同一金型内で行われるために、極めて迅速かつ安価に行うことができる。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、金型内の最適な位置に配設された被覆剤注入口から注入された被覆剤によって被覆面全体が均一に被覆された極めて意匠性の高い型内被覆成形品が提供される。この型内被覆成形品は、単一被覆層が形成されたものとすることができる一方で、複数種類の被覆層が形成されたものとすることもできる。前記複数種類の被覆層が形成された型内被覆成形品は、例えば、模様を形成したり、部分的に強度を高めたり、意匠性を高めたりした表面を備えており、多様性に富んだものとなり得る。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、異なる被覆剤から構成される被覆層間の境界部が明確に目視され得る意匠性の高い型内被覆成形品が極めて容易かつ安価に提供され得る。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、この発明を具体化した第1実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0023】
図1(a)、(b)に示すように、型内被覆成形品としてのサイドモール11は、PP(ポリプロピレン)、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)、PA(ポリアミド)、PPE(ポリフェニレンエーテル)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)/ABSアロイ等の熱可塑性樹脂(合成樹脂)により長尺状(ほぼ長四角板状)に形成された樹脂成形品としての基材12と、その基材12の表面(意匠面)を被覆する第1被覆層13及び第2被覆層14とから構成されている。このサイドモール11は、自動車の外装における意匠性を高めるために、ボディーの両側部に固着させて使用される。
【0024】
基材12は、その上端部中央位置に、正面長四角形状に形成されるとともに、中央部が僅かに膨出した形状(側断面逆コ字状)に形成された第1意匠部16と、同じく中央部が僅かに膨出した形状(側断面逆コ字状)に形成された第2意匠部17とから正面長四角形状に形成されている。これら第1意匠部16及び第2意匠部17の表面は、いずれも滑らかな平滑面によって構成されている。前記第1意匠部16と第2意匠部17との境界部には、断面横V字状に形成されたV溝18がその境界線全体に渡って連続して設けられている。
【0025】
第1意匠部16の表面(意匠面)を構成する第1意匠面16aは、前記第1被覆層13によって全体が均一かつ平滑に被覆されている。この第1被覆層13は、金属調塗料やメッキ塗装塗料等の光輝性の被覆剤(第1被覆剤)によって構成され、サイドモール11に高い意匠性を付与することができるようになっている。また、第2意匠部17の表面(意匠面)を構成する第2意匠面17aは、第2被覆層14によって全体が均一かつ平滑に被覆されている。この第2被覆層14は、メタリック塗料やボディー同色塗料等の第2被覆剤によって構成され、ボディの傷付きを防止するとともにサイドモール11に高い意匠性を付与することができるようになっている。
【0026】
次に、上記サイドモール11の製造方法について説明する。
図2(a)、(b)に模式的に示すように、上記サイドモール11を製造するための型内被覆成形用金型21は、固定金型部22と移動金型部23とを備えている。固定金型部22の中央部には、基材12の裏面の形状をなすキャビティ(彫刻面)が形成されている。移動金型部23は、移動金型本体24と、その移動金型本体24の型割り面(PL面)側に設けられた第1スライドコア25、第2スライドコア26、第3スライドコア27、第4スライドコア28及び第5スライドコア29とから構成されている。
【0027】
第1スライドコア25は、移動金型本体24の中央部に凹設された第1凹設部25a内で、固定金型部22のキャビティに対して近接又は離間する方向にスライド可能に構成されている。この第1スライドコア25の一側面には、基材12の意匠面(第1意匠面16a及び第2意匠面17a)の形状をなすキャビティ(彫刻面)が形成されている。また、第2から第5スライドコア26〜29は、いずれも移動金型本体24のPL面側に設けられた第2凹設部、第3凹設部、第4凹設部28a及び第5凹設部29a内で、第1スライドコア25の各側面に対して密接又は離間するようにスライド可能に構成されている。
【0028】
第2スライドコア26には、略示される樹脂射出装置31の先端から射出される溶融樹脂を通過させるためのスプル32が貫設されている。第3スライドコア27の外側部中央には、キャビティ内に被覆剤を注入するための第1被覆剤注入装置33が設けられている。第5スライドコア29の外側部には、前記第3スライドコア27側から第2スライドコア26側に向かって順に、第2被覆剤注入装置34、第3被覆剤注入装置35及び第4被覆剤注入装置36が一定間隔に並べて配設されている。一方、第4スライドコア28の外側部には、前記第3スライドコア27側から第2スライドコア26側に向かって順に、第一被覆剤注入装置37、第二被覆剤注入装置38及び第三被覆剤注入装置39がほぼ一定間隔に並べて配設されている。
【0029】
前記第1から第4被覆剤注入装置33〜36は第2被覆層14を構成する第2被覆剤を収容し、第一から第三被覆剤注入装置37〜39は第1被覆層13を構成する第1被覆剤を収容しており、それ以外の構成は全て同じである。これら各被覆剤注入装置33〜39はそれぞれ、対応するスライドコア27〜29を横切ってキャビティ内へと連通可能に構成された第1被覆剤注入口33a、第2被覆剤注入口34a、第3被覆剤注入口35a、第4被覆剤注入口36a、第一被覆剤注入口37a、第二被覆剤注入口38a及び第三被覆剤注入口39aを備えており、内部に収容された被覆剤を各被覆剤注入口33a〜39aを通してキャビティ内へと予め設定された所定のタイミングで注入するように構成されている。
【0030】
さて、この型内被覆成形用金型21を用いてサイドモール11を製造する際には、まず、図2(b)に示すように固定金型部22に対して移動金型部23を型締めした状態で、樹脂射出装置31の先端からスプル32を通して溶融樹脂をキャビティ内に射出した後に冷却・硬化させて基材12を成形する。
【0031】
次に、第2から第5スライドコア26〜29を第1スライドコア25と離間する方向にスライドし、第1スライドコア25を移動金型本体24側に僅かに後退(型開き)させた後、再び第2から第5スライドコア26〜29を第1スライドコア25に密接するようにスライドさせる。このとき、図3(a)に示されるように、基材12の意匠面と第1スライドコア25のキャビティ(彫刻面)との間に僅かな間隙(第2キャビティ40)が形成されるとともに、その第2キャビティ40と各被覆剤注入口33a〜39aとが連通可能な状態になる。また、図3(b)に示されるように、第1意匠部16と第2意匠部17との境界部に設けられたV溝18部分における各意匠面16a,17aと、第1スライドコア25の彫刻面との間隙αは、その他の部分における間隙βと比べて著しく狭くなっている。
【0032】
次に、第一被覆剤注入装置37内から第一被覆剤注入口37aを通して第1被覆剤41(41a)を前記第2キャビティ40内に注入させるとともに、第1被覆剤注入装置33内から第1被覆剤注入口33aを通して第2被覆剤42(42a)を第2キャビティ40内に注入させる。このとき、前記第1被覆剤41aは、第一被覆剤注入口37a側に位置する第1意匠面16aの一端部全体を被覆した後、その第1意匠面16aの他端部へと長手方向に向かって拡がるとともに、第2被覆剤42aは、第1被覆剤注入口33a側に位置する第2意匠面17aの一端部全体を被覆した後、その第2意匠面17aの他端部へと長手方向に向かって拡がる。また、第1意匠面16aと第2意匠面17aとの境界部においては、前記V溝18部分における狭い間隙αにより被覆剤41,42の伸展拡散が著しく抑制されることに加えて、両被覆剤41,42同士の押し返しにより、ほぼV溝18の中央に沿った境界線が形成される。
【0033】
続いて、前記第1被覆剤41aが第二被覆剤注入口38aを通過した直後に、第二被覆剤注入口38aから第2キャビティ40内に第1被覆剤41(41b)を注入させる。さらに、前記第1被覆剤41bが第三被覆剤注入口39aを通過した直後に、第三被覆剤注入口39aから第2キャビティ40内に第1被覆剤41を注入させ、第1被覆剤41により第1意匠面16a全体が被覆される。同様に、前記第2被覆剤42aが第2被覆剤注入口34aを通過した直後に、第2被覆剤注入口34aから第2キャビティ40内に第2被覆剤42(42b)を注入させ、その第2被覆剤42bが第3被覆剤注入口35aを通過した直後に、第3被覆剤注入口35aから第2被覆剤42(42c)を注入させる。さらに、前記第2被覆剤42cが第4被覆剤注入口36aを通過した直後に、第4被覆剤注入口36aから第2被覆剤42を注入させ、第2被覆剤42により第2意匠面17a全体が被覆される。
【0034】
なお、前記第1意匠面16aの一端部から他端部へと拡がる第1被覆剤41と、第2意匠面17aの一端部から他端部へと拡がる第2被覆剤42とは、互いに同じ速度で伸展拡散するように構成されるのが好ましい。さらに、前記伸展拡散過程における両被覆剤41,42の進行方向の先端が、基材12の両意匠面16a,17aにおいて上下方向に揃いながら伸展拡散されるように構成するのがより好ましい。
【0035】
最後に、前記第1意匠面16a及び第2意匠面17a全体を被覆する被覆剤41,42を冷却硬化させた後、固定金型部22と移動金型部23とを型開きしてサイドモール11を取り出す。なお、前記被覆剤41,42が硬化される前に、第1スライドコア25を固定金型部22側に僅かにスライドさせて、被覆剤41,42を意匠面の隅々まで伸展させるように構成するのが好ましい。
【0036】
上記のように製造されたサイドモール11は、基材12の第1意匠面16a全体に渡って、光輝性の第1被覆剤41からなる第1被覆層13がほぼ均一な厚さで被覆されているうえ、その第1被覆層13の表面が第1スライドコア25の彫刻面を3次元的にそのまま写し取った平滑面によって構成されている。さらに、基材12の第2意匠面17a全体に渡って、第2被覆層14がほぼ均一な厚さで被覆されているうえ、その第2被覆層14の表面が第1スライドコア25の彫刻面を3次元的にそのまま写し取った平滑面によって構成されている。
【0037】
加えて、これら第1被覆層13と第2被覆層14との境界部には、V溝18の中央に沿って、前記両被覆剤41,42が明確な境界線を形成している。なお、前記V溝18に沿った境界線が多少上下にずれて形成されていた場合であっても、V溝18部分における第1被覆層13と第2被覆層14との境界部には所定の深み(奥行き)が存在していることから、サイドモール11の外観における意匠性はかなり高く保持され得る。
【0038】
上記第1実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
(イ) 第1実施形態の型内被覆成形方法では、第1から第4被覆剤注入口33a〜36aより注入される第2被覆剤42によって第2被覆層14が形成されるように構成されている。このため、第2意匠面17aの長手方向全体に渡って、極めて容易かつ確実に第2被覆剤42を行き渡らせることができるうえ、第2意匠面17aの幅方向全体に渡っても容易かつ確実に第2被覆剤42を行き渡らせることができる。同様に、第一から第三被覆剤注入口37a〜39aより注入される第1被覆剤41によって第1被覆層13が形成されるように構成されていることから、第1意匠面16aの長手方向及び幅方向全体に渡って、極めて容易かつ確実に第1被覆剤41を行き渡らせることができる。特に、被覆剤41,42の流動性が低い場合であっても、隣接して設けられた被覆剤注入口までの比較的短い距離到達させることができれば、基材12全体を被覆することが容易である。
【0039】
さらに、この型内被覆成形方法では、第一から第三被覆剤注入口37a〜39aより第1被覆剤41を注入し、第1から第4被覆剤注入口33a〜36aより第2被覆剤42を注入するように構成されている。このため、同じ型内被覆成形用金型21を用いた一度の型内被覆成形過程によって、サイドモール11に複数種類の被覆層を同時に形成させることができる。
【0040】
また、この型内被覆成形方法によれば、型内被覆成形用金型21を用いて、基材12の成形及び2種類の被覆層13,14の形成を同時に行うことができるように構成されている。このため、サイドモール11の製造に要する手間及び時間を削減して製造コストを低減させることが容易である。一方、従来より、本実施形態の第1被覆層13に相当する光輝箔モールの装飾においては、予め別体で製造された光輝箔テープを基材の表面に貼着することによって行われていた。この従来の光輝箔モールの装飾では、光輝箔テープを製造する手間とそれを基材に貼着する手間が製造コストの著しい上昇を招いていたのに対し、本実施形態の型内被覆成形方法によればそれらの手間を省くことが可能であり、特にサイドモール11の大量生産時における経済効果は非常に大きい。
【0041】
加えて、この型内被覆成形方法では、一方の被覆剤注入口から注入された第1被覆剤41又は第2被覆剤42が他方の被覆剤注入口を通過した直後に、その他方の被覆剤注入口から第1被覆剤41又は第2被覆剤42が注入されるように構成されている。このため、被覆剤41,42が基材12一端部から他端部へとその長手方向に向かって整流されるように構成されていることから、被覆剤41,42により意匠面全体を長手方向及び幅方向ともに極めて効率よく被覆することができる。
【0042】
(ロ) このサイドモール11は、第1意匠部16と第2意匠部17との境界部にV溝18が形成されていることから、同じ型内被覆成形用金型21を用いた一度の型内被覆成形過程によって、第1被覆層13と第2被覆層14との境界を明確に分けることができる。さらに、このV溝18は、第1被覆剤41と第2被覆剤42とを同時に第2キャビティ40内に注入した場合でも、それらが容易に混ざり合ったり、それらの境界線が上下に大幅に乱れたりしないようにすることができる。また、両被覆剤41,42が微視的に混ざり合ったりした場合であっても、前記V溝18の深み(奥行き)によって、サイドモール11の外観は極めて高い意匠性が確保されている。
【0043】
(第2実施形態)
以下、第2実施形態を上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
第2実施形態の型内被覆成形品としてのサイドモール11は、上記第1実施形態と同じ構成である。図4(a)、(b)に示すように、第2実施形態の型内被覆成形用金型21は、上記第1スライドコア25の代わりに、第1スライドコア25をV溝18の中央線に沿って上下に2分割した第1上部スライドコア51と第1下部スライドコア52とを備えている。これら両スライドコア51,52は、第1凹設部25a内でそれぞれ独立してスライドするように構成されている。
【0044】
さて、この型内被覆成形用金型21を用いてサイドモール11を製造する際には、まず、固定金型部22に対して移動金型部23を型締めした状態で、樹脂射出装置31から溶融樹脂をキャビティ内に射出した後に冷却硬化させて基材12を成形する。
【0045】
次に、第2から第5スライドコア26〜29をそれぞれ、第1上部スライドコア51及び第1下部スライドコア52と離間する方向にスライドさせた後、第1下部スライドコア52を移動金型本体24側に僅かに後退(型開き)させる。続いて、図4(a)に示すように、第2から第5スライドコア26〜29を両スライドコア51,52に密接させるようにスライドさせた後、上記第1実施形態と同様のタイミングで、第1被覆剤注入装置33、第2被覆剤注入装置34、第3被覆剤注入装置35及び第4被覆剤注入装置36から第2キャビティ40内に第2被覆剤42を注入させて硬化させる。
【0046】
次に、第4スライドコア28を第1上部スライドコア51と離間する方向にスライドさせた後、第1上部スライドコア51を移動金型本体24側に僅かに後退(型開き)させる。続いて、図4(b)に示すように、第4スライドコア28を第1上部スライドコア51に密接させるようにスライドさせた後、上記第1実施形態と同様のタイミングで、第一被覆剤注入装置37、第二被覆剤注入装置38及び第三被覆剤注入装置39から第2キャビティ40内に第1被覆剤41を注入させて硬化させる。
【0047】
この第2実施形態のサイドモール11は、第2被覆層14を形成させるための第2キャビティ40の上端部が、第1上部スライドコア51によって物理的に仕切られた状態で第2被覆剤42が注入及び硬化されることから、第1被覆層13と第2被覆層14との境界線がV溝18の中央線に沿って極めて明確に分けられる。
【0048】
従って、この第2実施形態の型内被覆成形方法によれば、上記第1実施形態の(イ)と同じ効果が発揮される。さらに、第1スライドコア25をV溝18の中央線に沿って第1上部スライドコア51と第1下部スライドコア52とに分割して構成したことにより、第1被覆層13と第2被覆層14との境界部をV溝18の中央線に沿って明確に分けることができる。加えて、前記境界部は、微視的に見た場合でも混ざり合ったり上下に乱れたりしていないことから、サイドモール11の意匠性が極めて高く保持されている。
【0049】
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 第1被覆層13を設けない構成のサイドモール11を製造すること。このサイドモール11は、長尺状に形成された基材12の意匠面全体が第2被覆層14によって被覆されている。このサイドモール11を製造するための型内被覆成形用金型21は、V溝18を形成させるためのキャビティが省略されているうえ、第一から第三被覆剤注入装置37〜39及び第一から第三被覆剤注入口37a〜39aが省略されている以外は上記第1実施形態の型内被覆成形用金型21と同じである。
【0050】
・ 各実施形態の型内被覆成形用金型21において、第2から第4被覆剤注入口34a〜36a、又は第二及び第三被覆剤注入口38a,39aを省略してもよい。或いは、第2から第4被覆剤注入口34a〜36a、並びに第二及び第三被覆剤注入口38a,39aを省略してもよい。
【0051】
・ 図5(a)に示すように、第2実施形態の型内被覆成形用金型21を用いてサイドモール11を製造する際に、まず、基材12の意匠面全体(第1意匠面16a及び第2意匠面17a)に第2被覆剤42を被覆した後、第1上部スライドコア51を僅かに後退させて第1意匠面16aに第1被覆剤41を被覆するように構成してもよい。
【0052】
・ 図5(b)に示すように、自動車用エアコンの吹出し口を構成する基材61全体又は基材61前端部の意匠面に被覆剤を被覆する際に、同一金型内に設けられた二点鎖線で示される複数の被覆剤注入装置62〜66及び被覆剤注入口62a〜66aを用いること。なお、前記基材61の表面に被覆剤を注入するタイミングとしては、まず被覆剤注入口62aから第2キャビティ内に被覆剤を注入した後、その被覆剤が被覆剤注入口63a及び66aを通過した直後に、被覆剤注入口63a及び66aから第2キャビティ内に被覆剤を注入する。続いて、前記被覆剤が被覆剤注入口64a及び65aを通過した直後に、被覆剤注入口64a及び65aから第2キャビティ内に被覆剤を注入するように構成される。
【0053】
・ V溝18を設ける代わりに、同じ被覆層が形成される意匠面の端縁に沿って、断面長方形状、断面台形状、断面三角形状、断面半円形状等に形成された突条又は断面長方形状、断面台形状、断面半円形状等に形成された凹溝を形成してもよい。
【0054】
・ 第1被覆層13の端部と第2被覆層14の端部とが接しないように構成してもよい。
・ 第1意匠部16と第2意匠部17との境界部が平坦に形成された、すなわちV溝18が形成されていない基材12の意匠面に、第2実施形態の第1上部スライドコア51及び第1下部スライドコア52を備えた型内被覆成形用金型21を用いて、第1被覆層13及び第2被覆層14を形成させること。
【0055】
・ 被覆剤41,42は上記実施形態の塗料系のものに限定されず、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂であってもよい。
・ 各実施形態の型内被覆成形用金型21を、射出圧縮成形用の金型又は射出プレス成形用の金型に改良してもよい。
【0056】
・ 各実施形態の型内被覆成形用金型21において、第2から第5スライドコア26〜29を省略するとともに、第2から第5凹設部28a,29aを省略して移動金型本体24をPL面の前端部まで延設すること。或いは、第2から第5スライドコア26〜29を移動金型本体24に固設して一体化してもよい。さらに、前記延設された移動金型本体24内に、第1から第4被覆剤注入口33a〜36a及び第一から第三被覆剤注入口37a〜39aを設けること。
【0057】
・ 各実施形態の型内被覆成形用金型21において、第1から第5スライドコア25〜29,51,52を省略するとともに、第1から第5凹設部25a〜29aを省略して移動金型本体24をPL面の前端部まで延設すること。或いは、第1から第5スライドコア25〜29,51,52を移動金型本体24に固設して一体化させてもよい。さらに、前記延設された移動金型本体24(移動金型部23)内に、第1から第4被覆剤注入口33a〜36a及び第一から第三被覆剤注入口37a〜39aを設けること。
【0058】
このように構成した場合でも、基材12の意匠面と移動金型部23の彫刻面との間に被覆剤41,42を注入させることが可能であり、この場合には型内被覆成形用金型21の構成を簡略化することができる。特に、基材12を熱可塑性樹脂によって構成した場合には、その冷却・硬化の進行によって基材12が型内被覆成形用金型21内で僅かに収縮することから、その収縮による隙間内に被覆剤41,42を比較的容易に注入させることができる。
【0059】
さらにこのとき、基材12の意匠面と移動金型部23の彫刻面との間に被覆剤41,42を注入する前に、固定金型部22と移動金型部23との型締め力を減少させることによって、被覆剤41,42を注入しやすくするのが好ましい。また、固定金型部22に対して移動金型部23を僅かに後退させて型開きし、PL面を僅かに離間させて基材12の意匠面と移動金型部23の彫刻面との間に被覆剤41,42をさらに注入させやすくしてもよく、この場合には被覆剤41,42のPL面からの漏れを最小限にとどめるように工夫して構成するのが好ましい。
【0060】
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 請求項1から請求項3のいずれかに記載の型内被覆成形方法において、前記樹脂成形品の成形後から被覆剤の注入前までの間に、前記金型を型開きして前記樹脂成形品の表面と金型のキャビティとの間に被覆剤を注入するための間隙を形成し、その間隙内に被覆剤を注入するように構成したことを特徴とする型内被覆成形方法。このように構成した場合、型内被覆成形方法によって製造される樹脂成形品の被覆面に、所定の厚みを有する被覆層を容易に形成させることができることから、意匠性をさらに高めることができる。
【0061】
・ 請求項1から請求項3のいずれかに記載の型内被覆成形方法において、前記樹脂成形品の成形後から被覆剤の注入前までの間に、前記金型を型開きして前記樹脂成形品の表面と金型のキャビティとの間に被覆剤を注入するための間隙を形成し、その間隙内に被覆剤を注入した後、前記間隙を圧縮するように構成したことを特徴とする型内被覆成形方法。このように構成した場合、型内被覆成形方法によって製造される樹脂成形品の被覆面に、被覆剤をより一層効果的に行き渡らせることができる。さらに、樹脂成形品の表面と被覆剤との接着性を容易に高めることができる。また、注入する被覆剤量を少なくしたり、被覆剤注入口の数を減らしたりすることも可能である。
【0062】
・ 請求項1から請求項3のいずれかに記載の型内被覆成形方法を用いて製造された型内被覆成形品であって、長尺状又は格子状に形成された樹脂成形品の表面に被覆層が形成されていることを特徴とする型内被覆成形品。
【0063】
・ 請求項1から請求項3のいずれかに記載の型内被覆成形方法を用いて製造された型内被覆成形品であって、前記樹脂成形品の表面に異なる被覆剤から構成された複数種類の被覆層が形成されるとともに、前記同じ被覆剤によって被覆された被覆層の端部に位置する樹脂成形品の表面に突条を形成したことを特徴とする型内被覆成形品。
【0064】
・ 請求項1から請求項3のいずれかに記載の型内被覆成形方法に用いられる型内被覆成形用金型であって、複数の被覆剤注入口を備えたことを特徴とする型内被覆成形用金型。
【0065】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明の型内被覆成形方法によれば、型内被覆成形方法によって製造される樹脂成形品の被覆面に被覆剤を充分に行き渡らせて、意匠性の高い被覆層を容易に形成させることができる。また、金型内に注入された被覆剤の流れを整えて、ウェルドラインの発生を防止しつつ樹脂成形品の被覆面全体に被覆剤を容易に行き渡らせることができる。
【0067】
さらに、同一金型内で異なる複数種類の色の被覆剤を容易に被覆することができる。
【0068】
請求項3に記載の発明の型内被覆成形方法によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、同一金型内で複数種類の材質の被覆剤を容易に被覆することができる。
【0070】
請求項4に記載の発明の型内被覆成形品によれば、型内被覆成形方法によって製造される樹脂成形品の被覆面に被覆剤を充分に行き渡らせて、意匠性の高い被覆層を容易に形成させることができる。
【0071】
請求項5に記載の発明の型内被覆成形品によれば、異なる被覆剤から構成される被覆層間の境界部の意匠性を容易に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は第1実施形態のサイドモールを示す正面図、(b)は図1(a)の1b−1b線から見たサイドモールを示す側断面図。
【図2】 (a)は第1実施形態のPL面側から見た移動金型部を示す模式図、(b)は図2(a)の2b−2b線から見た型内被覆成形金型を示す断面図
【図3】 (a)は第1実施形態の型内被覆成形用金型を模式的に示す断面図、(b)は図3(a)の部分拡大断面図。
【図4】 (a)及び(b)はいずれも、第2実施形態の型内被覆成形用金型を模式的に示す断面図。
【図5】 (a)は実施形態以外の型内被覆成形用金型を模式的に示す断面図、(b)は実施形態以外の自動車用エアコンの吹出し口を示す正面図。
【符号の説明】
11…型内被覆成形品としてのサイドモール、12…樹脂成形品としての基材、13…被覆層としての第1被覆層、14…被覆層としての第2被覆層、16a…樹脂成形品の表面としての第1意匠面、17a…樹脂成形品の表面としての第2意匠面、18…V溝、21…金型としての型内被覆成形用金型、33a…被覆剤注入口としての第1被覆剤注入口、34a…被覆剤注入口としての第2被覆剤注入口、35a…被覆剤注入口としての第3被覆剤注入口、36a…被覆剤注入口としての第4被覆剤注入口、37a…被覆剤注入口としての第一被覆剤注入口、38a…被覆剤注入口としての第二被覆剤注入口、39a…被覆剤注入口としての第三被覆剤注入口、41…被覆剤としての第1被覆剤、42…被覆剤としての第2被覆剤、61…樹脂成形品としての基材、62a〜66a…被覆剤注入口。
Claims (5)
- 金型内で樹脂成形品を所定形状に成形した後、その樹脂成形品の表面と金型のキャビティとの間に被覆剤を注入して硬化させることにより、同金型内で樹脂成形品の表面に被覆層を形成させる型内被覆成形方法において、
前記樹脂成形品の表面に、第1の被覆剤及び該第1の被覆剤の色とは異なる色の第2の被覆剤を含んで構成された複数種類の被覆層が端部を接して形成されるとともに、前記複数種類の被覆層のそれぞれの端部に位置する樹脂成形品の表面に凹溝を形成するように構成し、
前記金型には、複数の被覆剤注入口を設け、
前記複数の被覆剤注入口は、前記第1の被覆剤を注入する複数の第1の被覆剤注入口と、前記複数の第1の被覆剤注入口とは異なるとともに前記第2の被覆剤を注入する複数の第2の被覆剤注入口とを備え、
前記複数の第1の被覆剤注入口では、前記樹脂成形品の表面と金型のキャビティとの間に、前記複数の第1の被覆剤注入口の一つから注入された前記第1の被覆剤が、前記第1の被覆剤が注入された被覆剤注入口とは異なる第1の被覆剤注入口を通過した直後に、前記異なる第1の被覆剤注入口から前記第1の被覆剤を注入するように構成し、
前記複数の第2の被覆剤注入口では、前記樹脂成形品の表面と金型のキャビティとの間に、前記複数の第2の被覆剤注入口の一つから注入された前記第2の被覆剤が、前記第2の被覆剤が注入された被覆剤注入口とは異なる第2の被覆剤注入口を通過した直後に、前記異なる第2の被覆剤注入口から前記第2の被覆剤を注入するように構成し、
前記凹溝では、前記第1の被覆剤及び前記第2の被覆剤同士の押し返しによって、前記凹溝内でそれぞれの被覆剤の端部が接した構成を形成することを特徴とする型内被覆成形方法。 - 請求項1に記載の型内被覆成形方法において、
前記凹溝の形成された部分は、前記樹脂成形品の表面と前記金型のキャビティとの間が、他の部分に比べて幅狭に形成されるように構成したことを特徴とする型内被覆成形方法。 - 請求項1又は請求項2に記載の型内被覆成形方法において、
前記複数の被覆剤注入口は、第1の被覆剤を注入する複数の第1の被覆剤注入口と、前記複数の第1の被覆剤注入口とは異なるとともに前記第1の被覆剤の材質とは異なる材質の第2の被覆剤を注入する複数の第2の被覆剤注入口とを設けるように構成したことを特徴とする型内被覆成形方法。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の型内被覆成形方法を用いて製造された型内被覆成形品であって、
前記樹脂成形品の表面に被覆層が形成されていることを特徴とする型内被覆成形品。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の型内被覆成形方法を用いて製造された型内被覆成形品であって、
前記樹脂成形品の表面に、異なる被覆剤から構成された複数種類の被覆層が端部を接して形成されるとともに、前記異なる種類の被覆層間の境界部に位置する樹脂成形品の表面にV溝を形成したことを特徴とする型内被覆成形品。
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