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JP4619392B2 - 空間多重伝送用送信方法及び通信装置 - Google Patents

空間多重伝送用送信方法及び通信装置 Download PDF

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JP4619392B2 JP2007284460A JP2007284460A JP4619392B2 JP 4619392 B2 JP4619392 B2 JP 4619392B2 JP 2007284460 A JP2007284460 A JP 2007284460A JP 2007284460 A JP2007284460 A JP 2007284460A JP 4619392 B2 JP4619392 B2 JP 4619392B2
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Description

本発明は、同一の周波数チャネルを用い、異なる複数の送信アンテナより独立な信号系列を空間多重し、複数の通信相手への情報伝達を実現する高速無線アクセスシステムにおいて、時変動による特性劣化を考慮した空間多重伝送用送信方法及び通信装置に関する。
近年、2.4GHz帯または5GHz帯を用いた高速無線アクセスシステムとして、IEEE802.11g規格、IEEE802.11a規格などの普及が目覚ましい。これらのシステムでは、マルチパスフェージング環境での特性を安定化させるための技術である直交周波数分割多重(OFDM : Orthogona1 Frequency Division Multiplexing)変調方式を用い、最大で54Mbpsの伝送速度を実現している。ただし、ここでの伝送速度とは物理レイヤ上での伝送速度であり、実際にはMAC(Medium Access Contro1)レイヤでの伝送効率が50〜70%程度であるため、実際のスループットの上限値は30Mbps程度である。一方で、有線LANの世界ではEthernet(登録商標)の100Base−Tインタフェースをはじめ、各家庭にも光ファイバを用いたFTTH(Fiber to the home)の普及から、100Mbpsの高速回線の提供が普及しており、無線LANの世界においても更なる伝送速度の高速化が求められている。
そのための技術としては、マルチユーザMIMO(Multiple Input Multiple Output)送信技術がよく知られている。マルチユーザMIMO送信技術とは、送信局側において複数の送信アンテナから同一周波数同一タイミングで異なる独立な信号を複数の通信相手に送信し、複数の通信相手の受信アンテナ全体を巨大な受信アレーとみなして下りスループットの向上を実現する技術である。
マルチユーザMIMO送信技術の一例としてBD(Block Diagonalization)送信技術を例として示す。送信装置のアンテナ素子数をMt、通信相手の数をMa、i番目の通信相手の受信アンテナ素子数をMr(i)、i番目の通信相手に同時、同周波数帯において送信する通信系列数をL(i)、Mt≧Mr(i)として通信相手を決定する方法の一例を示す。
図6は伝搬環境に最適となるように送信指向性を制御し、空間多重を行い伝送速度を向上させる、従来技術におけるBD指向性制御法の構成例である。図6において、符号901はデータ分割回路、902は送信信号変換回路、903−1〜903−Mは無線部、904−1〜904−Mはアンテナ素子、905はチャネル情報取得回路、906は通信相手選択回路、907は送信符号化法決定回路、908は送信モード決定回路である。
アンテナ904−1〜904−M及び無線部903−1〜903−Mは、無線信号の送受信を行うことが可能であり、これらを介して送信部の各アンテナ904−1〜904−Mと通信相手の各アンテナ間のチャネル情報をチャネル情報取得回路905において推定することができる。このチャネル情報の取得方法はここでは明記しないが、アンテナ904−1〜904−Mにおいて既知信号の受信を行った際に得られる情報を元に推定するか、もしくは受信信号に含まれるフィードバック情報に含まれる情報によって、チャネル情報が取得される。
通信相手選択回路906において通信を行う複数の通信相手が決定されると、当該通信相手のチャネル情報が送信符号化法決定回路907に入力される。送信符号化法決定回路907は入力されたチャネル情報を用いて各信号系列の送信ウェイトと通信品質を算出し、送信モード決定回路908は、データストリーム数、データストリームに対応する変調方式と符号化率等からなる送信モードを決定し、送信信号変換回路902へ出力する。
データ出力回路901では対応する通信相手へのデータを生成し、既知信号の付与や、符号化などの変換を送信信号変換回路902で行った後、無線部903−1〜903−Mに入力され、アンテナ904−1〜904−Mを介して無線信号として送信される。
以下、マルチユーザMIMO送信の例として、BD指向性制御法について示す。図6において、チャネル情報取得回路905において得られたi番目の通信相手に対するチャネル情報を表すチャネル行列H(Mr(i)×Mt行列)は下式のように特異値分解により、右特異行列V(Mt×Mt行列)、左特異行列U(Mr(i)×Mr(i)行列)及び固有値の二乗根√λi,1,√λi,2,・・・√λi,Mr(i)を対角要素とし、非対角行列を0とする行列D(Mr(j)×Mt行列)に分けることができる。
Figure 0004619392
ここでHi,jkは送信装置のk番目のアンテナからi番目の通信相手におけるj番目のアンテナまでの伝達係数を表す。右特異行列Vのうち、V'は固有値に対応する列ベクトル群、V''は0に対応する列ベクトル群である。
シングルユーザ通信において、最大の周波数利用効率が得られる方法として知られる固有ベクトル送信においては、列ベクトルV'を送信ウェイトとすることで、対応する固有値λで表せる信号電力を得ることができる(λi,1≧λi,2≧…≧λi,Mr(i))。上付きの添え字Hは共役複素行列を表す。
BD法を用いて、Maの通信相手に同一周波数同一タイミングのチャネルを用いて送信することを考え、通信相手Maのうちi番目の通信相手に注目する。まず基地局はi番目の通信相手に対し、i番目の通信相手以外の通信相手Ma−1のチャネル行列からなる集合行列を以下のように算出する。
Figure 0004619392
R'はj番目の通信相手に仮定した受信ウェイトである。このH に対し、特異値分解を行うと、
Figure 0004619392
と表すことができる。ここで、V は平方根を対角要素にもつ対角行列D に対応する信号空間ベクトルでありV は固有値がないもしくは固有値0に対応するヌル空間ベクトルである。
ここで、ヌル空間V に対し、送信を行うと、i以外の通信相手が形成する受信ウェイトに対し、干渉を生じない。そこで、この送信空間において得られる通信品質を評価するには、i番目の通信相手のチャネル行列に対し、このヌル空間ウェイトV を乗算して得られる行列の特異値を計算すればよい。
Figure 0004619392
よって送信ウェイトとして、V [V'''L(i)を送信ウェイトとすることで、D'''の対角成分の二乗値であるヌル空間固有値、λ'i,1,…,λ'i,Mr(i)に対応する品質が得られることになる。ここで、[A]は右特異行列Aの列ベクトルから、高い固有値に対応するL個の列ベクトルからなるMt×Lの行列を表すこととする。
また、このヌル空間固有値は繰り返し演算により増大させることが可能であり、数式(4)で得られた左特異行列U'''のエルミート行列を、数式(2)で用いた受信ウェイトR'として用いることで、通信品質を向上させることができる。BD法の達成可能な周波数利用効率を求めると、
Figure 0004619392
と表すことができる。ここで、熱雑音の分数値は1と仮定しており、P' は電力配分を表す対角行列、対角要素はP'i,1 ,…,P'i,Mr(i) と表すことができる。|A|は行列Aの行列式を表す。i番目の通信相手の達成可能な周波数利用効率は、
Figure 0004619392
とあらわせる。
しかし、上記送信ウェイトを求めるために用いたチャネル行列が、実際に通信を行う際のチャネル行列との間に誤差が生じると、ユーザ間に干渉が生じ、通信品質が劣化する。よって、データストリーム数、変調方式、符号化率をこの時変動による通信品質の劣化を考慮せず決定すると、受信側で大きなビット誤りが生じ、マルチユーザMIMO通信による通信速度の増大効果を得られなくなる。
Q.H.Spencer, A.L.Swindlehurst, and M. Haardt, "Zero-Forcing Methods for Downlink Spatia1 Multiplexing in Multiuser MIMO Channels," IEEE Trans. Sig. Processing, vol.52, issue 2, Feb.2004,pp.461- 71.
上記の手段は複数の通信相手に対し、同一時間、同一周波数帯において、空間多重により高い周波数利用効率を得ることを可能とするが、チャネルが時間変動する場合には、通信の大きな障害となる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、時変動による通信品質の劣化の大きさをあらかじめ考慮し、受信側においで情報に大きな誤りが生じるのを防ぐことができる空間多重伝送用送信方法及び通信装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明は、複数のアンテナ素子を備え、複数の通信相手通信装置に対し、同一周波数チャネル及び同一時刻に空間多重して送信を行う通信装置における通信方法であって、前記通信相手通信装置から受信した受信信号に基づいて、前記通信相手通信装置に対応するチャネル情報を推定して取得するチャネル情報取得ステップと、取得したチャネル情報、もしくはチャネル情報から得られる情報を記憶するチャネル記憶ステップと、前記チャネル記憶ステップにて記憶された複数の時間に対応するチャネル情報を用い、時変動による通信品質劣化量を推定する時変動特性劣化評価ステップと、時変動特性劣化評価ステップで推定されたチャネルの時変動量と、送信ウェイト決定に用いるチャネル情報の推定時間と送信予定時間との差から、送信により得られる信号品質を推定し、データストリーム数、データストリームにわりあてる変調方式、符号化率等からなる送信モードを決定する送信モード決定ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明は、複数のアンテナ素子を備え、複数の通信相手通信装置に対し、同一周波数チャネル及び同一時刻に空間多重して送信を行う通信装置における通信方法であって、前記通信相手通信装置から受信した受信信号に基づいて、前記通信相手通信装置に対応するチャネル情報を推定して取得するチャネル情報取得ステップと、チャネル情報から信号空間ベクトルを算出する信号空間算出ステップと、取得した信号空間ベクトルを記憶するチャネル記憶ステップと、前記チャネル記憶ステップにて記憶された複数の時間に対応する信号空間ベクトルを用い、時変動による通信品質劣化量を推定する時変動特性劣化評価ステップと、時変動特性劣化評価ステップで推定されたチャネルの時変動量と、送信ウェイト決定に用いるチャネル情報の推定時間と送信予定時間との差から、送信により得られる信号品質を推定し、データストリーム数、データストリームにわりあてる変調方式、符号化率等からなる送信モードを決定する送信モード決定ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明は、複数のアンテナ素子を備え、複数の通信相手通信装置に対し、同一周波数チャネル及び同一時刻に空間多重して送信を行う通信装置における通信方法であって、前記通信相手通信装置から受信した受信信号に基づいて、前記通信相手通信装置に対応するチャネル情報を推定して取得するチャネル情報取得ステップと、チャネル情報から信号空間ベクトルを算出する信号空間算出ステップと、取得した信号空間ベクトルを記憶するチャネル記憶ステップと、前記チャネル記憶ステップに記憶された複数の時間に対応する信号空間ベクトルの内積値を演算し、時変動による干渉電力の増大量を推定する時変動特性劣化評価ステップと、時変動特性劣化評価ステップで推定されたチャネルの時変動量と、送信ウェイト決定に用いるチャネル情報の推定時間と送信予定時間との差から、送信により得られる信号品質を推定し、データストリーム数、データストリームにわりあてる変調方式、符号化率等からなる送信モードを決定する送信モード決定ステップと、を含むことを特徴とする。
上記発明において、前記送信モード決定ステップは、前記時変動特性劣化評価ステップで推定されたチャネルの時変動量と、送信ウェイト決定に用いるチャネル情報の推定時間と送信予定時間との差から、各通信相手通信装置における干渉量を推定し、干渉量がある規定値より小さくなるように電力配分を決定し、決定された電力配分を用いた送信により得られる信号品質を推定し、データストリーム数、データストリームにわりあてる変調方式、符号化率等からなる送信モードを決定する送信モード決定ステップ、を含むことを特徴とする。
本発明は、複数の通信相手通信装置に対し、同一周波数チャネル及び同一時刻に空間多重して送信を行う通信装置であって、複数のアンテナと、前記複数のアンテナを通じて無線信号を送受信する無線部と、前記無線部が前記通信相手通信装置から受信した受信信号に基づいて、前記通信相手通信装置のチャネル情報を推定して取得するチャネル情報取得回路と、前記チャネル情報取得回路が推定したチャネル情報もしくはチャネル情報から得られる情報を記憶するチャネル情報記憶回路と、前記チャネル情報記憶回路に記憶された情報を用い、時変動による通信品質劣化量を推定する時間変動判定回路と、前記チャネル情報取得回路が取得した前記チャネル情報もしくは、通信相手通信装置からの信号に基づいて、信ウェイトと対応するストリームの通信品質を演算する送信符号化法決定回路と、演算された通信品質に対し、時変動特性および送信ウェイトを決定するのに用いたチャネルを推定した時間と、送信予定時間との遅延時間から、劣化度を考慮したうえで、データストリーム数とデータストリームに変調方式、符号化率等からなる送信モードを決定する送信モード決定回路と、を備えることを特徴とする。
本発明は、複数の通信相手通信装置に対し、同一周波数チャネル及び同一時刻に空間多重して送信を行う通信装置であって、複数のアンテナと、前記複数のアンテナを通じて無線信号を送受信する無線部と、前記無線部が前記通信相手通信装置から受信した受信信号に基づいて、前記通信相手通信装置ごとにチャネル情報を推定して取得するチャネル情報取得回路と、前記チャネル情報取得回路が推定したチャネル情報から、信号空間ベクトルを演算し、記憶するチャネル情報記憶回路と、前記チャネル情報記憶回路に記憶された複数の時間に対応する信号空間ベクトルを用い、時変動による通信品質劣化量を推定する時間変動判定回路と、前記チャネル情報取得回路が取得した前記チャネル情報もしくは、通信相手通信装置からの信号に基づいて、信ウェイトと対応するストリームの通信品質を演算する送信符号化法決定回路と、演算された通信品質に対し、時変動特性および送信ウェイトを決定するのに用いたチャネルを推定した時間と、送信予定時間との遅延時間から、劣化度を考慮したうえで、データストリーム数とデータストリームに変調方式、符号化率等からなる送信モードを決定する送信モード決定回路と、を備えることを特徴とする。
本発明は、複数の通信相手通信装置に対し、同一周波数チャネル及び同一時刻に空間多重して送信を行う通信装置であって、複数のアンテナと、前記複数のアンテナを通じて無線信号を送受信する無線部と、前記無線部が前記通信相手通信装置から受信した受信信号に基づいて、前記通信相手通信装置ごとにチャネル情報を推定して取得するチャネル情報取得回路と、前記チャネル情報取得回路が推定したチャネル情報から、信号空間ベクトルを演算し、記憶するチャネル情報記憶回路と、前記チャネル情報記憶回路に記憶された複数の時間に対応する信号空間ベクトルとの内積値を演算し、時変動による干渉電力の増大量を推定する時間変動判定回路と、前記チャネル情報取得回路が取得した前記チャネル情報もしくは、通信相手通信装置からの信号に基づいて、信ウェイトと対応するストリームの通信品質を演算する送信符号化法決定回路と、演算された通信品質に対し、時変動特性および送信ウェイトを決定するのに用いたチャネルを推定した時間と、送信予定時間との遅延時間から、劣化度を考慮したうえで、データストリーム数とデータストリームに変調方式、符号化率等からなる送信モードを決定する送信モード決定回路と、を備えることを特徴とする。
上記発明において、前記送信モード決定回路は、前記時間変動判定回路で推定されたチャネルの時変動量と、送信ウェイトを決定するチャネルの推定時間と送信予定時間との差から、各通信相手通信装置における干渉量を推定し、干渉量がある規定値より小さくなるように電力配分を決定し、決定された電力配分を用いた送信により得られる信号品質を推定し、データストリーム数、データストリームにわりあてる変調方式、符号化率等からなる送信モードを決定する、ことを特徴とする。
本発明によれば、複数の通信相手局宛に、1つまたは複数の信号系列を同一周波数チャネル上で同時刻に空間多重を用いる際に、時変動の影響による送信により得られる信号品質を推定し、データストリーム数、データストリームにわりあてる変調方式、符号化率等からなる送信モードを決定することができる。時変動の影響による送信により得られる信号品質を予め推定し、送信モードを決定することで、受信側においで情報に大きな誤りが生じるのを防止できる。
以下、本発明の種々の実施形態について、図面を参照して説明する。図1に本発明の第1の実施形態における送信部の構成例を示す。図1において、101はデータ分割回路、102は送信信号変換回路、103−1〜103−Mは無線部、104−1〜104−Mはアンテナ、105はチャネル情報取得回路、106は通信相手選択回路、107は送信符号化法決定回路、108は送信モード決定回路、109は時間変動判定回路、190は送信ウェイト決定ブロックを示す。
従来技術の場合と同様に、アンテナ104−1〜104−M及び無線部103−1〜103−Mは、無線信号の送受信を行うことが可能であり、無線部103−1〜103−Mにおいて変換された受信信号をもとに、チャネル情報取得回路105において、送信部の各アンテナ104−1〜104−Mと複数の通信相手の受信アンテナ、もしくは受信ビームとの間のチャネル情報を推定することができる。
このチャネル情報の取得方法はここでは明記しないが、アンテナ104−1〜104−Mにおいて既知信号の受信を行った際に得られる情報を元に推定するか、もしくは受信信号に含まれるフィードバック情報によって、各通信相手に対するチャネル行列の情報が取得され、チャネル情報記憶回路109に出力される。
時間変動判定回路110は、チャネル情報記憶回路109、もしくは通信相手からのフィードバック情報から各通信相手のチャネルの時間に対する変動量を推定する。
通信相手選択回路106から通信相手が出力されると、チャネル情報記憶回路109は対応する通信相手のチャネル情報を送信符号化法決定回路107に出力し、時間変動判定回路110は送信モード決定回路108に対応する通信相手のチャネル時変動特性を出力する。
送信符号化法決定回路107では、チャネル情報をもとに送信符号化方法と対応するデータストリームの通信品質を推定し、送信モード決定回路108に出力する。
送信モード決定回路108は、送信符号化法決定回路107から入力された符号化方法とデータストリームの通信品質、時間変動判定回路110から入力されたチャネル時変動特性、チャネルの推定を行った時間から送信を行うまでの遅延時間から、通信時のデータストリームの通信品質を推定し、データストリーム数、変調方式、符号化率等からなる送信モードを決定し、送信信号変換回路102に出力する。
時間変動判定回路110での時変動による干渉量の増大の評価方法を以下に示す。ここで、時刻tにおけるi番目の通信相手と基地局の間のチャネル行列をHi,tとおく。チャネルを時間tl、t2で推定し、時刻tに送信を行う場合を考える。相関値を用いる場合には、
Figure 0004619392
を求める。時間t2において推定したチャネル行列を用いて時刻tに送信を行う際には、遅延時間はt−t2となる。この際のチャネルのずれを評価する場合には、たとえば
Figure 0004619392
のように線形補間により推定することができる。または、実際のチャネルの測定結果から相関値の時間に対する推移を関数で以下のように定義する。
Figure 0004619392
ここで、τは時変動を規格化するための定数であり、数式(7)のρt2−t1とこれに対する遅延時間Δt=t2−t1を数式(9)に代入することで求めることができる。遅延時間t−t2に対応する相関値は、ここで得られた時変動τと、遅延時間t−t2の値を数式(9)に代入することで得られる。基地局は相関値と干渉電力とを関数で定義しておき、送信を行った際の干渉電力量Iを推定する。
Figure 0004619392
ここで、Pはi番目の通信相手以外の通信相手に割り当てた送信電力を表す。
時変動が存在しない場合に得られるi番目の通信相手のj番目のデータストリームの信号電力をSi,jとすると、信号対干渉伝量SINR(Signal to Interference ratio)i,jは、
Figure 0004619392
と推定される。この推定された信号品質を用いて、変調方式、符号化率などの送信モードを決定することができる。
ここで、αはリスク定数であり、α=1で本来の推定値が得られるが、αを1より小さくすることで、時変動に対して影響を受けにくく、通信速度の低い通信が、αを1以上にすることで、時変動に対して影響を受けやすいが、通信速度の高い通信を形成することができる。
また、数式(7)で得られる相関値は、数式(1)で導出した、固有値に対応する右特異行列V'を用いて求めることができる。時刻tにおける右特異行列をV'i,tとすると、
Figure 0004619392
と定義することができる。時間t2で推定したチャネル行列を用いて時間tに送信を行う際の、遅延時間Δt=t−t2に対応する相関値ρ’は、数式(8)、(9)と同様に得られる。干渉電力Iは数式(10)のように得ることができる。または、データストリーム数Lによって異なる関数を以下のように用意することもできる。
Figure 0004619392
次に干渉電力を直接推定することを考える。再びi番目の通信相手に信号を送信することを考えると、時刻tのチャネル情報を用いて形成されている送信ウェイトWi,tは以下のように表すことができる。
Figure 0004619392
チャネルに時変動がない場合には、ヌル空間固有値、λ'i,jに対応する信号電力を得ることができる。チャネルに時変動がある場合に、時間t0に推定した送信ウェイトWi,t0を時刻tのチャネルに適用すると、信号電力の減少と、干渉電力の増大の2つの信号劣化要因が生じる。i番目の通信相手に対するj番目のストリームに注目すると、時間tにおける送信で得られる信号対干渉雑音電力は
Figure 0004619392
と表すことができる。ここで、βは信号電力の劣化度を表し、Ii,jは干渉電力量、lは熱雑音の分散値を表す。数式(15)における1行目から2行目への近似は、信号電力の減少によるSINRへの影響は、干渉電力の増大Ii,jに比べると無視できることによる。
ここで、i番目の通信相手以外の通信相手への送信を考え、i番目の通信相手以外の通信相手に対する送信ウェイトの集合行列をW i,T0と定義する。T0は1〜Ma番目の通信相手のチャネルの推定時間から構成されるベクトルである。時刻tに送信を行った際に、チャネルに時変動がなければ、この送信ウェイトとi番目の通信相手に対する時間tのチャネル行列の間には
Figure 0004619392
が成り立っている。P''i,T0はi番目の通信相手以外の通信相手への電力配分を表す対角行列である。ここで、Ri,tはi番目の端末で時刻tの信号を受信した際に用いるi番目の端末への送信信号に対する受信ウェイトであり、各通信相手とのチャネル行列、送信ウェイト、などの情報から決定でき、例えば、数式(1)、数式(4)の左特異行列U,U'''や、最大比合成ウェイト、(Hi,ti,t0やZero-forcingウェイト、(Hi,ti,t0−1や、(Hi,tT0−1の行ベクトルもしくは、Minimum Mean Square Error ウェイトなどを用いることができる。ここで、WT0は、全通信相手への送信ウェイトの集合行列であり、(A)−1は、行列Aの擬似逆行列を表す。
チャネル時間変動が存在すれば、数式(16)は成り立たず、以下のように行列が値を持つ。
Figure 0004619392
生じる全体の干渉電力は‖Γi,t−t0 と表すことができる。以下Γi,t−t0を干渉空間行列と呼ぶ。i番目の通信相手のj番目のストリームにおける干渉電力Ii,j
Figure 0004619392
として得ることができる。ri,j,tは、Ri,tのj番目の列ベクトルである。
チャネル情報記憶回路109は、干渉電力を推定する通信相手に対し、複数の時間におけるチャネルの情報を記憶する。通信相手候補となる全ての通信相手に対して時間tl_kにチャネル行列を推定し(1≦k≦Ma)、干渉電力を推定するi番目の通信相手については時間t2_iにもチャネル行列を推定する。1番目からMa番目の通信相手においてそれぞれ推定されたチャネル行列H1,t1_1〜HMa,t1_Maを用いて、BD法による送信ウェイトを計算し、得られた送信ウェイトW1,t1_1〜W1,t1_Maのうちi番目の通信相手に対応する送信ウェイト以外の送信ウェイトから構成された集合送信ウェイト行列を
Figure 0004619392
と定義する。i番目の通信相手のj番目のデータストリームに生じる干渉電力は、i番目の通信相手に対し時間t2_iで推定したチャネル行列を用いて、
Figure 0004619392
と表すことができる。時刻tに時間t2で推定したチャネル行列を用いて送信した場合の干渉電力は、
Figure 0004619392
のように線形補完により推定することができる。αは補正係数であり、1より大きく設定すれば干渉電力を大きく見積もることで、安定した通信を実現でき、1より小さく設定すればまたは、高いスループットを得る変調方式を割り当てることができる。実際のチャネルの測定結果から干渉電力の時間に対する増大の仕方により、干渉電力の時間に対する推移を関数で定義することもできる。例えば、以下のように関数gを用いる。
Figure 0004619392
ここで、Pはi番目の通信相手以外に割り当てた送信電力であり、τはI'i,jにI''i,jを代入し、Δtにt2−t1を代入することで得られ、再びΔt=t−t2を代入することで、I''i,jを得ることができる。
しかし、送信ウェイトの集合行列W i,T0の演算負荷は非常に大きい。そこで、他通信相手の情報を用いずに干渉電力の推定を行う対象となる端末の情報を用いて干渉電力を推定することを考える。
数式(1)を時刻tの情報を含めて再び書き直すと以下のように表せる。
Figure 0004619392
V'i,tは信号空間に対応する右特異行列であり、V''i,tはヌル空間に対応する右特異行列である。Di,tの対角要素は固有値λi,1,t、…λiMr(i),tの二乗根となっている。ここで、BD法による通信を行った際にi番目の通信相手の受信ウェイトがUi,tであったと仮定する。このとき、他通信相手への送信信号はヌル空間である右特異行列V''i,tを用いて送信された送信空間を介して放射されることとなる。時間が経過したことによる干渉空間行列は、ヌル空間に対応する右特異行列V''i,tにより以下のように表現できる。
Figure 0004619392
マルチユーザMIMO通信における時間経過による干渉電力の増大は、ヌル空間に送信されていた信号が信号空間に入ることにより生じるものとして扱うことができる。よって数式(23)により表現できる干渉空間行列は数式(17)で表現される干渉空間行列と高い相関を有する。
数式(23)において、j番目の固有値に対応するデータストリームのSINRi,j,t
Figure 0004619392
と表すことができる。ここで、P''' はj番目の通信相手以外の通信相手へ割り当てた送信電力Pを他通信相手へのストリーム数で割ったものであり、V'i,j,tは時間tにおける右特異行列V'i,tのj番目に高い固有値に対応する列ベクトルを表し、SINRi,j,t0は時間t0つまり遅延なしでチャネルが正確であった場合のSINRを表す。実際には干渉電力が0であるため、SINRi,j,t0=P' i,j,t0λi,j,t0である。P' i,j,t0はi番目の通信相手のj番目のデータストリームに用いる送信電力である。
数式(24)の2行目から3行目、3行目から4行目の展開では、干渉電力の増大に比べると、固有値の変動は無視できると仮定しており、λi,j,t0≒λi,j,tを用いている。数式(24)から、i番目の通信相手のj番目のデータストリームにおけるSINRの減少比の推定値χ''i,j,t−t0は、
Figure 0004619392
で表すことができる。
ここで、時間t1とt2のチャネル情報からχ''i,j,t2−t1を求め、送信予定時間tにおけるSINRの減少比を推定することを考えると、関数を以下のように定義し、用いることができる。
Figure 0004619392
ここで、τは、χ'i,j,Δtにχ''i,j,t2−t1を代入し、Δtにt2−t1を代入することで得られ、再びΔt=t−t2を代入することでχ'i,j,t−t2を得ることができる。
また、遅延時間t−t0に対応する干渉電力の推定地I''i,j
Figure 0004619392
として得ることができ、数式(21)や数式(22)を用いて、送信予定時間における干渉電力を推定できる。
チャネル情報記憶回路109は、干渉電力を推定するi番目の通信相手について、時間t1、t2に対応するチャネル行列Hj,t1、Hj,t2を推定する。時間変動判定回路110は、チャネル行列Hj,t1、とHj,t2に特異値分解を行い、信号に対応する右特異行列V'i,t1、V'i,t2をそれぞれ求める。時間t1からt2のチャネルの変動に対するSINRの干渉電力は、
Figure 0004619392
と表すことができる。ここで、p''' はi番目以外の通信相手に用いる送信電力を他通信相手へのデータストリーム数で割ったものである。
数式(27)において、時間変動判定回路110は、特異値分解を行わずにチャネル行列から得られる基底ベクトルをV'i,tやv'i,j,tとして用いることができる。例えば、グラムシュミットの直交化法を用いて、チャネル行列Hi,tとHi,tの信号空間に対応する基底ベクトルを算出し、数式(27)のV'i,tやv'i,j,tとして用いることができ、グラムシュミットの繰り返し演算によるパワーメソッドによりえられる基底ベクトルを用いることもできる。
時間t2から時間t1への干渉電量の増大量がわかれば、時間t1に時間t2で推定したチャネル行列を用いて送信した場合の時刻tにおける干渉電力は、
Figure 0004619392
のように線形補間により推定することができる。または、実際のチャネルの測定結果から干渉電力の時間に対する増大の仕方により、干渉電力の時間に対する推移を関数で定義することもできる。例えば、数式(22)を用いて時間tにおける干渉電力を推定できる。
送信符号化法決定回路107においては、推定したチャネル行列を用いた送信符号化法とその際得られる品質を推定し、時間変動判定回路110で推定された、干渉電力の増大と、時変動がない場合の信号電力とを考慮し、送信モード決定回路108において、各通信相手通信装置における干渉量を推定し、干渉量がある規定値より小さくなるように電力配分を決定し、決定された電力配分を用いた送信により得られる信号品質を推定し、データストリーム数、データストリームにわりあてる変調方式、符号化率等からなる送信モードを決定する。
すなわち、数式(15)からSINRを推定し、データストリームに適した変調方式、符号化率からなる送信モードを割り当てることができる。また、数式(10)、(13)、(22)の推定された送信予定時間における干渉電力や、数式(26)の劣化比χi,j,Δ†は他の通信相手に対する電力割り当て量によって値を制御できるため、これらの値に閾値を予め設け、この閾値以下の干渉電力、もしくはSINRの劣化量になるように電力配分を決定することもできる。
また、これらの干渉電力、SINRの劣化量の推定は、直交波周波数分割多重方式などのマルチキャリア伝送に適用することも可能であり、この場合、干渉電力、もしくはSINRの劣化量の値は、マルチキャリア全体で平均化したものを用いたり、任意の一つもしくは複数のシングルキャリアでの推定値を用いたり、各シングルキャリアでの推定値を個別に用いたりすることができる。
また、送信予定時間とチャネル情報の推定時間差による干渉電量やSINRの劣化量の推定については、複数の時間に取得されたチャネル情報を用い、予め容易した関数でフィッティングを行い、送信予定時間における干渉電量やSINRの劣化量を得ることができる。
本発明の実施形態の効果を示すため、送信アンテナ素子数を8、各通信相手の受信アンテナ数を4、通信相手数を2とした際のマルチユーザMIMOのBDにおける干渉電力の増大を数式(27)から推定される推定干渉電力と、実際の干渉電力との比較で示す。ここで、例としてマルチキャリア伝送である直交波周波数分割多重方式(OFDM)を用いることとする。
チャネル行列は屋内実験で実際に測定したものを用いる。信号形式を802.11aと同様に作成したFFTポイント64のOFDM信号を送信し、48のサブキャリアでチャネル行列を得た。装置は1msecごとにチャネル行列の取得が可能であり、ここで、100msecの時間変動分のデータを示す。測定は40m×26mの部屋で行われ、屋内には、10人程度が作業をしており、伝搬環境は時間的に変動する。
2ユーザのうちの1ユーザの最も大きい値を持つ1番目のヌル固有値から順に2番目、3番目、4番目に対応するデータストリームに対する、推定された干渉電力と、実際の干渉電力の結果をそれぞれ図2〜図5に示す。
図2〜図5において、縦軸は熱雑音を1として規格化された干渉電力である。図2(A)、図3(A)、図4(A)、及び図5(A)に示すグラフが実際の干渉電力が時間に対し増大していくのを示し、図2(B)、図3(B)、図4(B)、及び図5(B)に示すグラフが時間0(msec)のチャネル行列から得られる右特異行列と固有値、t(msec)後のチャネル行列の右特異行列から、干渉電力を推定した結果である。5つのラインはそれぞれ異なる時間の測定結果を用いている。図2〜図5に示すグラフからわかるように、本発明による推定結果では、1ユーザ分のチャネル情報しか用いないにもかかわらず、干渉電力の推移を推定可能であることが示された。
以上詳細に説明した様に、本発明によれば、複数の通信相手局宛に、1つまたは複数の信号系列を同一周波数チャネル上で同時刻に空間多重を用いる際に、干渉電力を推定し、最適な送信モードを決定することが可能となる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
本発明の実施形態における送信部の構成例を示す図である。 本発明の実施形態における効果を説明するためのグラフである。 本発明の実施形態における効果を説明するためのグラフである。 本発明の実施形態における効果を説明するためのグラフである。 本発明の実施形態における効果を説明するためのグラフである。 従来技術における無線局の送信部の構成例を示す図である。
符号の説明
101 データ出力回路
102 送信信号変換回路
103−1〜103−M 無線部
104−1〜104−Mアンテナ
105 チャネル情報取得回路
106 通信相手選択回路
107 送信符号化法決定回路
108 送信モード決定回路
109 チャネル情報記憶回路
110 時間変動判定回路

Claims (8)

  1. 複数のアンテナ素子を備え、複数の通信相手通信装置に対し、同一周波数チャネル及び同一時刻に空間多重して送信を行う通信装置における通信方法であって、
    前記通信相手通信装置から受信した受信信号に基づいて、前記通信相手通信装置に対応するチャネル情報を推定して取得するチャネル情報取得ステップと、
    取得したチャネル情報、もしくはチャネル情報から得られる情報を記憶するチャネル記憶ステップと、
    前記チャネル記憶ステップにて記憶された複数の時間に対応するチャネル情報を用い、時変動による通信品質劣化量を推定する時変動特性劣化評価ステップと、
    時変動特性劣化評価ステップで推定されたチャネルの時変動量と、送信ウェイト決定に用いるチャネル情報の推定時間と送信予定時間との差から、送信により得られる信号品質を推定し、データストリーム数、データストリームにわりあてる変調方式、符号化率等からなる送信モードを決定する送信モード決定ステップと、
    を含むことを特徴とする空間多重伝送用送信方法。
  2. 複数のアンテナ素子を備え、複数の通信相手通信装置に対し、同一周波数チャネル及び同一時刻に空間多重して送信を行う通信装置における通信方法であって、
    前記通信相手通信装置から受信した受信信号に基づいて、前記通信相手通信装置に対応するチャネル情報を推定して取得するチャネル情報取得ステップと、
    チャネル情報から信号空間ベクトルを算出する信号空間算出ステップと、
    取得した信号空間ベクトルを記憶するチャネル記憶ステップと、
    前記チャネル記憶ステップにて記憶された複数の時間に対応する信号空間ベクトルを用い、時変動による通信品質劣化量を推定する時変動特性劣化評価ステップと、
    時変動特性劣化評価ステップで推定されたチャネルの時変動量と、送信ウェイト決定に用いるチャネル情報の推定時間と送信予定時間との差から、送信により得られる信号品質を推定し、データストリーム数、データストリームにわりあてる変調方式、符号化率等からなる送信モードを決定する送信モード決定ステップと、
    を含むことを特徴とする空間多重伝送用送信方法。
  3. 複数のアンテナ素子を備え、複数の通信相手通信装置に対し、同一周波数チャネル及び同一時刻に空間多重して送信を行う通信装置における通信方法であって、
    前記通信相手通信装置から受信した受信信号に基づいて、前記通信相手通信装置に対応するチャネル情報を推定して取得するチャネル情報取得ステップと、
    チャネル情報から信号空間ベクトルを算出する信号空間算出ステップと、
    取得した信号空間ベクトルを記憶するチャネル記憶ステップと、
    前記チャネル記憶ステップに記憶された複数の時間に対応する信号空間ベクトルの内積値を演算し、時変動による干渉電力の増大量を推定する時変動特性劣化評価ステップと、
    時変動特性劣化評価ステップで推定されたチャネルの時変動量と、送信ウェイト決定に用いるチャネル情報の推定時間と送信予定時間との差から、送信により得られる信号品質を推定し、データストリーム数、データストリームにわりあてる変調方式、符号化率等からなる送信モードを決定する送信モード決定ステップと、
    を含むことを特徴とする空間多重伝送用送信方法。
  4. 前記送信モード決定ステップは、
    前記時変動特性劣化評価ステップで推定されたチャネルの時変動量と、送信ウェイト決定に用いるチャネル情報の推定時間と送信予定時間との差から、各通信相手通信装置における干渉量を推定し、干渉量がある規定値より小さくなるように電力配分を決定し、決定された電力配分を用いた送信により得られる信号品質を推定し、データストリーム数、データストリームにわりあてる変調方式、符号化率等からなる送信モードを決定する送信モード決定ステップ、
    を含むことを特徴とする請求項1から記載のうちいずれかに記載の空間多重伝送用送信方法。
  5. 複数の通信相手通信装置に対し、同一周波数チャネル及び同一時刻に空間多重して送信を行う通信装置であって、
    複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナを通じて無線信号を送受信する無線部と、
    前記無線部が前記通信相手通信装置から受信した受信信号に基づいて、前記通信相手通信装置のチャネル情報を推定して取得するチャネル情報取得回路と、
    前記チャネル情報取得回路が推定したチャネル情報もしくはチャネル情報から得られる情報を記憶するチャネル情報記憶回路と、
    前記チャネル情報記憶回路に記憶された情報を用い、時変動による通信品質劣化量を推定する時間変動判定回路と、
    前記チャネル情報取得回路が取得した前記チャネル情報もしくは、通信相手通信装置からの信号に基づいて、信ウェイトと対応するストリームの通信品質を演算する送信符号化法決定回路と、
    演算された通信品質に対し、時変動特性および送信ウェイトを決定するのに用いたチャネルを推定した時間と、送信予定時間との遅延時間から、劣化度を考慮したうえで、データストリーム数とデータストリームに変調方式、符号化率等からなる送信モードを決定する送信モード決定回路と、
    を備えることを特徴とする通信装置。
  6. 複数の通信相手通信装置に対し、同一周波数チャネル及び同一時刻に空間多重して送信を行う通信装置であって、
    複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナを通じて無線信号を送受信する無線部と、
    前記無線部が前記通信相手通信装置から受信した受信信号に基づいて、前記通信相手通信装置ごとにチャネル情報を推定して取得するチャネル情報取得回路と、
    前記チャネル情報取得回路が推定したチャネル情報から、信号空間ベクトルを演算し、記憶するチャネル情報記憶回路と、
    前記チャネル情報記憶回路に記憶された複数の時間に対応する信号空間ベクトルを用い、時変動による通信品質劣化量を推定する時間変動判定回路と、
    前記チャネル情報取得回路が取得した前記チャネル情報もしくは、通信相手通信装置からの信号に基づいて、信ウェイトと対応するストリームの通信品質を演算する送信符号化法決定回路と、
    演算された通信品質に対し、時変動特性および送信ウェイトを決定するのに用いたチャネルを推定した時間と、送信予定時間との遅延時間から、劣化度を考慮したうえで、データストリーム数とデータストリームに変調方式、符号化率等からなる送信モードを決定する送信モード決定回路と、
    を備えることを特徴とする通信装置。
  7. 複数の通信相手通信装置に対し、同一周波数チャネル及び同一時刻に空間多重して送信を行う通信装置であって、
    複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナを通じて無線信号を送受信する無線部と、
    前記無線部が前記通信相手通信装置から受信した受信信号に基づいて、前記通信相手通信装置ごとにチャネル情報を推定して取得するチャネル情報取得回路と、
    前記チャネル情報取得回路が推定したチャネル情報から、信号空間ベクトルを演算し、記憶するチャネル情報記憶回路と、
    前記チャネル情報記憶回路に記憶された複数の時間に対応する信号空間ベクトルとの内積値を演算し、時変動による干渉電力の増大量を推定する時間変動判定回路と、
    前記チャネル情報取得回路が取得した前記チャネル情報もしくは、通信相手通信装置からの信号に基づいて、信ウェイトと対応するストリームの通信品質を演算する送信符号化法決定回路と、
    演算された通信品質に対し、時変動特性および送信ウェイトを決定するのに用いたチャネルを推定した時間と、送信予定時間との遅延時間から、劣化度を考慮したうえで、データストリーム数とデータストリームに変調方式、符号化率等からなる送信モードを決定する送信モード決定回路と、
    を備えることを特徴とする通信装置。
  8. 前記送信モード決定回路は、
    前記時間変動判定回路で推定されたチャネルの時変動量と、送信ウェイトを決定するチャネルの推定時間と送信予定時間との差から、各通信相手通信装置における干渉量を推定し、干渉量がある規定値より小さくなるように電力配分を決定し、決定された電力配分を用いた送信により得られる信号品質を推定し、データストリーム数、データストリームにわりあてる変調方式、符号化率等からなる送信モードを決定する、
    ことを特徴とする請求項から記載のうちいずれかに記載の通信装置。
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