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JP4608683B2 - ポリエステル複合繊維 - Google Patents

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Description

本発明は、植物由来のポリ乳酸を一成分とする芯鞘型の複合繊維であって、芯鞘部の界面接着性に優れ、ポリ乳酸を用いていながらも強度が高く、衣料用途、産業資材用途等様々な用途に使用することができるポリエステル複合繊維に関するものである。
合成繊維の中でも特にポリエステル繊維は、その優れた寸法安定性、耐候性、機械的特性、耐久性、さらにはリサイクル性等から、衣料、産業資材として不可欠のものとなっており、様々な分野、用途において広く使用されている。
従来の合成繊維は、その大部分が石油などの限りある貴重な化石資源を原料としている。またこれらは自然環境下ではほとんど分解されず、廃棄処理が問題となっている。これに対し、ポリ乳酸はトウモロコシなどの植物資源を原料としており、ポリ乳酸を繊維化したポリ乳酸系繊維は、種々の製品に加工された後、コンポストまたは土壌中などの自然環境下では最終的に炭酸ガスと水に分解される完全生分解性を持つ。
しかしながら、ポリ乳酸繊維は、強度、耐摩耗性が従来の合成繊維よりも劣っている。このため、従来のポリ乳酸繊維は、ディスポーザブルの日用資材、農林園芸資材等の用途が主流であり、衣料用、土木建築用、水産資材用、自動車資材用等の強度が要求される分野での使用は限定されているのが現状である。
このようなポリ乳酸繊維の問題点を解決する手段の一つとしては、強度が要求される用途に使用する場合、質量や厚みを増大させて強度や耐摩耗性をカバーしている。
例えば、特許文献1には、ポリ乳酸の耐摩耗性の低さを補うために、芳香族ポリエステルとポリ乳酸よりなる芯鞘型複合繊維であって、鞘部が芳香族ポリエステル、芯部がポリ乳酸のポリエステル複合繊維が提案されている。
特許文献2では、鞘部が芳香族ポリエステル、芯部がポリ乳酸の芯鞘型のポリエステル複合繊維であって、鞘部を形成する芳香族ポリエステルの皮膜厚さが0.4μm以上であるものが提案されている。芳香族ポリエステルとポリ乳酸を用いた複合繊維では複合界面の接着性が悪くなることから、芯部と鞘部との複合界面の接着性を高め、界面剥離を抑制するために、芯部および/又は鞘部に相溶化剤を含有させることが記載されている。芯部と鞘部の複合界面で剥離が生じると、紡糸、延伸工程や製編織工程等の工程通過性が悪化したり、得られる布帛に白化が生じたり、繊維の強度が低下するという問題が生じる。
しかしながら、特許文献2に記載の相溶化剤を含有させる方法では界面剥離を防ぐ効果は十分ではなく、未だにポリ乳酸を用いた芯鞘型の複合繊維において、界面接着性に優れた繊維は得られていない。
特開2004−353161 特開2005−187950
本発明は、上記の問題点を解決するものであって、芳香族ポリエステルとポリ乳酸からなる芯鞘型の複合繊維において、芯鞘部の界面接着性に優れ、ポリ乳酸を用いていながら強度が高く、白化等もなく品位が高く、様々な用途に使用することが可能なポリエステル複合繊維を提供しようとするものである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討の結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、芳香族ポリエステルとポリ乳酸よりなる芯鞘型複合繊維であって、鞘成分が芳香族ポリエステル中にポリ乳酸が0〜10質量%含有された混合物、芯成分がポリ乳酸中に芳香族ポリエステルが0〜10質量%含有された混合物であり、かつ鞘成分中のポリ乳酸含有率と芯成分中の芳香族ポリエステル含有率の和が3質量%以上であることを特徴とするポリエステル複合繊維を要旨とするものである。
本発明のポリエステル複合繊維は、芯鞘部の界面接着性に優れているため、ポリ乳酸成分を構成成分としながらも強度が高く、品位にも優れており、衣料、産業資材用途等様々な用途に使用することが可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリエステル複合繊維は、鞘成分が芳香族ポリエステルを主成分とし、芳香族ポリエステル中にポリ乳酸が0〜10質量%含有された混合物であり、芯成分はポリ乳酸を主成分とし、ポリ乳酸中に芳香族ポリエステルが0〜10質量%含有された混合物である。
本発明のポリエステル複合繊維は、芯成分と鞘成分のいずれか一方又は両方において、他方の成分を混合した混合物とすることで、芯鞘部の界面付近に同種ポリマーが存在し、同種ポリマーが結合することによって界面接着性に優れるものである。中でも、芯成分と鞘成分の両方において他方の成分を混合した混合物とすることが好ましい。
鞘成分は、芳香族ポリエステルを主成分とし、芳香族ポリエステル中にポリ乳酸が0〜10質量%、中でも好ましくは1〜8質量%含有された混合物である。ポリ乳酸の含有量が10質量%を超えると、芳香族ポリエステルとポリ乳酸との相溶性が悪くなり、強度低下や操業不調が起こりやすい。
芯成分は、ポリ乳酸を主成分とし、ポリ乳酸中に芳香族ポリエステルが0〜10質量%、中でも好ましくは1〜8質量%含有された混合物である。芳香族ポリエステルの含有量が10質量%を超えると、ポリ乳酸と芳香族ポリエステルとの相溶性が悪くなり、強度低下や操業不調が起こりやすい。
さらに、鞘成分中のポリ乳酸含有量と芯成分中の芳香族ポリエステル含有量の和は3質量%以上であり、中でも好ましくは4〜16質量%である。この含有量の和が3質量%未満では、芯鞘部の界面付近での同種ポリマーの結合が少なくなり、界面接着性に劣るものとなる。
本発明のポリエステル複合繊維の芯成分の主成分となるポリ乳酸と鞘成分中に含有させるポリ乳酸としては以下のものが挙げられる。
ポリD−乳酸、ポリL−乳酸、ポリD−乳酸とポリL−乳酸との共重合体であるポリDL−乳酸、ポリD−乳酸とポリL−乳酸との混合物(ステレオコンプレックス)、ポリD−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体、ポリL−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体、ポリD−乳酸又はポリL−乳酸と脂肪族ジカルボン酸及び脂肪族ジオールとの共重合体、あるいはこれらのブレンド体とすることが好ましい。
そして、ポリ乳酸は、上記のようにL−乳酸とD−乳酸が単独で用いられているもの、もしくは併用されているものであるが、中でも融点が120℃以上、融解熱が10J/g以上であることが好ましい。
つまり、ポリ乳酸のホモポリマーであるL−乳酸やD−乳酸の融点は約180℃であるが、D−乳酸とL−乳酸との共重合体の場合、いずれかの成分の割合を10モル%程度とすると、融点はおよそ130℃程度となる。さらに、いずれかの成分の割合を18モル%以上とすると、融点は120℃未満、融解熱は10J/g未満となって、ほぼ完全に非晶性の性質となる。このような非晶性のポリマーとなると、製造工程において特に熱延伸し難くなり、高強度の繊維が得られ難くなるという問題が生じたり、繊維が得られたとしても、耐熱性、耐摩耗性に劣ったものとなるため好ましくない。
そこで、ポリ乳酸としては、ラクチドを原料として重合する時のL−乳酸やD−乳酸の含有割合で示されるL−乳酸とD−乳酸の含有比(モル比)であるL/D又はD/Lが、82/18以上のものが好ましく、中でも90/10以上、さらには95/5以上とすることが好ましい。
また、ポリ乳酸の中でも、上記したようなポリD−乳酸とポリL−乳酸との混合物(ステレオコンプレックス)は、融点が200〜230℃と高く、布帛にした後の高温染色やアイロン加工も可能となり、特に好ましい。
ポリ乳酸とヒドロキシカルボン酸の共重合体である場合は、ヒドロキシカルボン酸の具体例としてはグリコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシペンタン酸、ヒドロキシヘプタン酸、ヒドロキシオクタン酸等が挙げられる。中でもヒドロキシカプロン酸またはグリコール酸を用いることがコスト面からも好ましい。
ポリ乳酸と脂肪族ジカルボン酸及び脂肪族ジオールとの共重合体の場合は、脂肪族ジカルボン酸及び脂肪族ジオールとしては、セバシン酸、アジピン酸、ドデカン二酸、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。
上記のようにポリ乳酸に他の成分を共重合させる場合は、ポリ乳酸を80モル%以上とすることが好ましい。80モル%未満であると、共重合ポリ乳酸の結晶性が低くなり、融点120℃未満、融解熱10J/g未満となりやすい。
また、ポリ乳酸の分子量としては、分子量の指標として用いられるASTM D−1238法により、温度210℃、荷重2160gで測定したメルトフローレートが、1〜100(g/10分)であることが好ましく、より好ましくは5〜50(g/10分)である。メルトフローレートをこの範囲とすることにより、強度、湿熱分解性、耐摩耗性が向上する。
さらには、ポリ乳酸の耐久性を高める目的で、ポリ乳酸に脂肪族アルコール、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物、オキサジン化合物、エポキシ化合物などの末端封鎖剤を添加してもよい。
本発明の目的を損なわない範囲であれば、必要に応じて、ポリ乳酸中に熱安定剤、結晶核剤、艶消剤、顔料、耐光剤、耐候剤、滑剤、酸化防止剤、抗菌剤、香料、可塑剤、染料、界面活性剤、難燃剤、表面改質剤、各種無機及び有機電解質、その他類似の添加剤を添加してもよい。
そして、芯成分の主成分となるポリ乳酸と鞘成分中に含有させるポリ乳酸としては、芯鞘部の界面でのポリマーの結合を考慮し、同種のものを用いることが好ましい。
次に、本発明のポリエステル複合繊維の鞘成分の主成分となる芳香族ポリエステルと芯成分中に含有させる芳香族ポリエステルとしては以下のものが挙げられる。
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートなどのポリアルキレンテレフタレートを主体としたポリエステルであって、イソフタル酸、5−スルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、コハク酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸、およびエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂肪族ジオールや、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシペンタン酸、ヒドロキシヘプタン酸、ヒドロキシオクタン酸などのヒドロキシカルボン酸、ε−カプロラクトンなどの脂肪族ラクトン等を共重合していてもよい。
本発明の芳香族ポリエステルとしては、中でも芳香族ジカルボン酸成分が全酸成分の70mol%以上である芳香族ポリエステルが好ましい。芳香族ジカルボン酸成分が全酸成分に対して70mol%未満であると、芳香族ポリエステルの耐湿熱分解性、耐候性などが低下しやすくなる。
また、芳香族ポリエステルの融点は、本発明の芯鞘複合繊維を構成するポリ乳酸との融点差が大きすぎると、複合紡糸に際して紡糸操業性を阻害したり、ポリ乳酸の熱分解を引き起こすことがあるので、融点が200〜255℃程度のものを用いることが好ましい。
このような融点を有し、芳香族ジカルボン酸成分が全酸成分の70mol%以上である芳香族ポリエステルとしては、イソフタル酸を共重合したPET、ポリトリメチレンテレフタレート(ホモポリエステル)、ポリブチレンレテフタレート(ホモポリエステル)を用いることが好ましい。
また、芳香族ポリエステル中にも、本発明の目的を損なわない範囲であれば、必要に応じて、熱安定剤、結晶核剤、艶消剤、顔料、耐光剤、耐候剤、滑剤、酸化防止剤、抗菌剤、香料、可塑剤、染料、界面活性剤、難燃剤、表面改質剤、各種無機及び有機電解質、その他類似の添加剤を添加することができる。
そして、鞘成分の主成分となる芳香族ポリエステルと芯成分中に含有させる芳香族ポリエステルとしては、芯鞘部の界面でのポリマーの結合を考慮し、同種のものを用いることが好ましい。
次に、本発明のポリエステル複合繊維の形状について説明する。本発明のポリエステル複合繊維は、繊維の長さ方向に対して垂直に切断した断面の形状(横断面形状)が芯鞘形状を呈する芯鞘型複合繊維であって、上記のような芳香族ポリエステルを主成分とする混合物が鞘部に配され、ポリ乳酸を主成分とする混合物が芯部に配されている。
芳香族ポリエステルを主成分とする混合物が鞘部に配されるということは、繊維の表面全体を芳香族ポリエステルを主成分とする混合物が覆うように配置されていることである。そして、芯部は1つであっても複数であってもよい。
つまり、芯鞘形状としては、芯部が1つである同心芯鞘型や偏心芯鞘型のものであっても、芯部が複数個である海島型等の複合形態のものであってもよい。
上記のような芯鞘型の複合形状を呈していれば、断面形状は丸断面に限定されるものではなく、扁平断面、多角形、多葉形、ひょうたん形、アルファベット形(T型、Y型等)、井型等の各種の異形のものであってもよい。また、これらの形状において中空部を有するものでもよい。
芯鞘成分の質量比率は、鞘成分が芯成分を十分に覆うために、80/20〜20/80とすることが好ましく、さらに好ましくは70/30〜30/70である。芯成分の比率を大きくすればポリ乳酸の比率が大きくなり、生分解性が向上し、鞘成分の比率を大きくすれば芳香族ポリエステルの比率が大きくなり、強度や耐熱性が向上する。このため、目的や用途に応じてこれらの範囲内で芯鞘比率を適宜選択することが好ましい。
本発明のポリエステル複合繊維は単糸の形状を示すものであるので、本発明のポリエステル複合繊維(単糸)を複数本集合させた繊維(マルチフィラメント)として、長繊維や短繊維として使用することができる。また、複数本集合させることなくモノフィラメントとして用いてもよい。
単糸繊度は、生産性、操業安定性や生分解性を考慮して、1.0〜40dtexが好ましく、中でも2.0〜20dtexが好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。なお、実施例中の各物性値の測定法及び評価法は次のとおりである。
(1)ポリ乳酸のメルトフローレート値(g/10分):前記の方法で測定した。
(2)芳香族ポリエステルの相対粘度:フェノールと四塩化エタンの等質量混合物を溶媒とし、ウベローデ粘度計を使用して、試料濃度0.5g/100cc、温度20℃の条件で測定した。
(3)ポリ乳酸の融点(℃)、融解熱(J/g):パーキンエルマー社製の示差走査熱量計DSC−2型を使用し、昇温速度20℃/分の条件で測定した。
(4)ポリ乳酸のL−乳酸とD−乳酸の含有比(モル比):超純水と1Nの水酸化ナトリウムのメタノール溶液の等質量混合溶液を溶媒とし、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法により測定した。カラムにはsumichiral OA6100を使用し、UV吸収測定装置により検出した。
(5)強度(cN/dtex):島津製作所(株)製オートグラフ AG−1型を用い、試料長25cm、引張速度30cm/min、初荷重が繊度の1/20で測定した。
(6)複合繊維の界面接着性:得られた複合繊維(マルチフィラメント)に1000T/mの撚りをかけ、撚りをかけたままの状態で繊維の長手方向に沿って垂直に繊維を切断し、切断面を電子顕微鏡で500倍に拡大して観察した。断面写真10枚を観察し、単糸1本でも剥離が生じているものがあれば剥離有りとし、下記の基準により4段階評価した。
◎:剥離有りが1枚もない
○:剥離有りが1〜2枚
△:剥離有りが3〜5枚
×:剥離有りが6枚以上
実施例1
ポリ乳酸として、融点170℃、L−乳酸とD−乳酸の含有比であるL/Dが98.5/1.5、メルトフローレート値(以降、MFRとする。)が23g/10分、相対粘度1.85のポリDL乳酸を用い、芳香族ポリエステルとして、相対粘度1.37、融点217℃のイソフタル酸15モル%共重合したPETを用い、それぞれのチップを減圧乾燥した後、芯成分がポリ乳酸92質量%、PET8質量%、鞘成分がPET92質量%、ポリ乳酸8質量%となるようにブレンドした混合物のチップを同心芯鞘型複合溶融紡糸装置に供給して溶融紡糸を行った。このとき、複合比(質量比)を50/50とし、紡糸温度240℃で溶融紡糸を行った。紡出糸条を冷却した後、引取速度3000m/分で引き取って高配向未延伸糸条を得た。得られた未延伸糸を延伸倍率1.6倍、温度140℃で延伸した。得られた繊維は、160dtex/48fの丸断面形状のものであった。
実施例2
芯成分にポリ乳酸96質量%、PET4質量%、鞘成分にPET96質量%、ポリ乳酸4質量%となるようにブレンドした混合物を用いた以外は、実施例1と同様に行った。
実施例3
芯成分にポリ乳酸98質量%、PET2質量%、鞘成分にPET98質量%、ポリ乳酸2質量%となるようにブレンドした混合物を用いた以外は、実施例1と同様に行った。
実施例4
芯成分にポリ乳酸92質量%、PET8質量%となるようにブレンドした混合物、鞘成分にPET(100%)を用いた以外は、実施例1と同様に行った。
実施例5
芯成分にポリ乳酸(100%)、鞘成分にPET92質量%、ポリ乳酸8質量%となるようにブレンドした混合物を用いた以外は、実施例1と同様に行った。
比較例1
芯成分にポリ乳酸(100%)、鞘成分にPET(100%)を用いた以外は、実施例1と同様に行った。
比較例2
芯成分にポリ乳酸99質量%、PET1質量%、鞘成分にPET99質量%、ポリ乳酸1質量%となるようにブレンドした混合物を用いた以外は、実施例1と同様に行った。
比較例3
複合繊維ではなく、ポリ乳酸のみの単一型の繊維とし、通常の溶融紡糸装置を用いて紡糸温度230℃で溶融紡糸した以外は、実施例1と同様に行った。
参考例1
複合繊維ではなく、芳香族ポリエステルのみの単一型の繊維とし、通常の紡糸装置を用いて紡糸温度250℃で溶融紡糸した以外は、実施例1と同様に行った。
表1から明らかなように、実施例1〜5の複合繊維は、界面接着性が良好であり、強度にも優れるものであった。一方、比較例1、比較例2の複合繊維は、芯鞘部の界面でのポリマーの結合が少なかったため、界面接着性が悪いものであった。また、比較例3の繊維はポリ乳酸のみからなる繊維であったため、強度が低かった。

Claims (1)

  1. 芳香族ポリエステルとポリ乳酸よりなる芯鞘型複合繊維であって、鞘成分が芳香族ポリエステル中にポリ乳酸が0〜10質量%含有された混合物、芯成分がポリ乳酸中に芳香族ポリエステルが0〜10質量%含有された混合物であり、かつ鞘成分中のポリ乳酸含有率と芯成分中の芳香族ポリエステル含有率の和が3質量%以上であることを特徴とするポリエステル複合繊維。
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