JP4699595B2 - 開封陳列箱 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、商品陳列時における広告表示機能を備えた切離帯付き開封陳列箱に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、店頭での商品の陳列に際し、商品を梱包した箱を多数積み上げ、最上段の箱を開封して商品を露出させ、箱の開口部の後方に商品の広告を表示したパネルを立てかけたり、箱の前側から商品のポスターを垂らしたりして、消費者への訴求力を高めようとすることがある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように陳列するには、商品を梱包した箱とは別に表示パネルやポスターを小売店に配布しなければならず、その固定には粘着テープ等を要する。
【０００４】
そこで、この発明は、梱包用の箱を使用して、簡単に商品の広告表示ができるようにしようとするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この発明は、各一対の平面板及び側面板を交互に連設して角筒状に折り曲げ、平面板及び側面板の両側縁からそれぞれ外端板及び内端板を延出し、内端板と外端板とを順次内側へ折り曲げて貼り合わせることにより端面を閉止し、対向する側面板及びその両端の内端板に切離帯を設けて、その上方が上トレーとなり、下方が下トレーとなる部分とし、上トレーとなる部分には、平面板と一方の側面板に跨って、切離帯を下端とする屈曲した切目及び直線の折目に挟まれた差込片を形成すると共に、折目の切離帯に臨む端部に切溝を設け、下トレーとなる部分には、一方の側面板に切離帯から下方へ延びる切溝を設けておき、商品陳列時には、切離帯を切断して上トレーと下トレーとに分割し、商品を受ける下トレーから上トレーを取り外した後、上トレーの切目を切断し、平面板と側面板との稜部における差込片の折り曲げを伸ばした状態で、折目を軸として差込片を平面板の表面側へ起こすことにより、差込片をスタンド状とし、これに伴い、上トレーの平面板の表面を前方へ向けて、上トレーと下トレーの切溝を噛み合うように差し込むと、上トレーが差込片により起立状態で支持され、上トレーを表示パネルとして使用できるようにしたのである。
【０００６】
【発明の実施の形態】
この発明の第１実施形態を図１乃至図４に基づいて説明する。
【０００７】
図１に示すブランクは、上トレー１となる部分と、下トレー２となる部分とから成り、各一対の平面板３及び側面板４を交互に連設して、平面板３の両端縁から外端板５を、側面板４の両端縁から内端板６をそれぞれ延出し、外方の側面板４の開放側縁に継代片７を連設したものとなっている。
【０００８】
そして、各側面板４及びその両端の内端板６にはライナカットにより切離帯８が設けられ、その中央部には切込により押込部９が設けられている。
【０００９】
また、上トレー１の平面板３と内方の側面板４の稜部には、屈曲したジッパ状の切目１０及び直線の折目１１に挟まれた差込片１２が形成され、折目１１の切離帯８側の端部には切溝１３が設けられている。さらに、外方の側面板４の下トレー２の部分には、切離帯８に臨む切溝１４が設けられている。
【００１０】
このようなブランクを箱体に組み立てて、缶飲料等の商品を梱包するには、図２に示すように、各一対の平面板３及び側面板４を筒状に巻き込み、継代片７を反対側の平面板３に貼り付け、内端板６及び外端板５を順次内側へ折り曲げて内端板６に外端板５を重ね、これらを貼り合わせて封緘する。
【００１１】
一方、この箱体を開封して、図３及び図４に示すような形態で商品を陳列するには、まず、押込部９を押し込んで切離帯８を切断し、箱体を上トレー１と下トレー２とに分割して、商品を受ける下トレー２から上トレー１を取り外す。
【００１２】
次いで、上トレー１において、切目１０を切断し、折目１１を軸として差込片１２を平面板３の表面側へ起こし、この平面板３の表面を前方へ向けて、スタンド状となった差込片１２を下トレー２の商品の間に挿入しつつ、切溝１３、１４が噛み合うように、上トレー１を下トレー２に差し込む。
【００１３】
このように差し込むと、上トレー１は起立した状態で支持されるので、前方へ向く平面板３の表面に商品をアピールするデザインを印刷しておくことにより、上トレー１を広告用の表示パネルとして使用できる。
【００１４】
なお、図５に示すように、上トレー１の平面板３の表面に、商品の缶と同じデザインの板紙１５を湾曲させて差し込むと、消費者に商品を具体的にイメージさせることができ、優れた訴求効果が得られる。
【００１５】
また、図６に示すように、切溝１４の形成に際し、その一側縁に繋がった溝片１６を切り起こすようにすると、梱包状態では溝片１６が閉じているので、箱内への塵埃の進入が防止される。この構造は、切溝１３にも適用できる。
【００１６】
【発明の効果】
以上のように、この発明では、梱包用の箱体を上トレーと下トレーとに分割して、上トレーと下トレーの切溝を噛み合うように差し込むと、上トレーがその差込片により起立状態で支持されるようにしたので、上トレーを表示パネルとして使用でき、手軽に訴求力の高い陳列を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の第１実施形態のブランクを示す図
【図２】同上の梱包状態を示す斜視図
【図３】同上の陳列状態を示す斜視図
【図４】同上の縦断側面図
【図５】同上の表示面の他例を示す斜視図
【図６】同上の切溝の他例を示す斜視図
【符号の説明】
１ 上トレー
２ 下トレー
３ 平面板
４ 側面板
５ 外端板
６ 内端板
８ 切離帯
１０ 切目
１１ 折目
１２ 差込片
１３、１４ 切溝

Claims (1)

1. 各一対の平面板３及び側面板４を交互に連設して角筒状に折り曲げ、平面板３及び側面板４の両側縁からそれぞれ外端板５及び内端板６を延出し、内端板６と外端板５とを順次内側へ折り曲げて貼り合わせることにより端面を閉止し、対向する側面板４及びその両端の内端板６に切離帯８を設けて、その上方が上トレー１となり、下方が下トレー２となる部分とし、上トレー１となる部分には、平面板３と一方の側面板４に跨って、切離帯８を下端とする屈曲した切目１０及び直線の折目１１に挟まれた差込片１２を形成すると共に、折目１１の切離帯８に臨む端部に切溝１３を設け、下トレー２となる部分には、一方の側面板４に切離帯８から下方へ延びる切溝１４を設けておき、商品陳列時には、切離帯８を切断して上トレー１と下トレー２とに分割し、商品を受ける下トレー２から上トレー１を取り外した後、上トレー１の切目１０を切断し、平面板３と側面板４との稜部における差込片１２の折り曲げを伸ばした状態で、折目１１を軸として差込片１２を平面板３の表面側へ起こすことにより、差込片１２をスタンド状とし、これに伴い、上トレー１の平面板３の表面を前方へ向けて、上トレー１と下トレー２の切溝１３，１４を噛み合うように差し込むと、上トレー１が差込片１２により起立状態で支持される開封陳列箱。

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