JP4698954B2 - 替刃式剃刀における刃体取付部 - Google Patents
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Description
互いに重合される両挟着板3,4のうち、一方の挟着板3に支持孔9が設けられているとともに他方の挟着板4に支軸10が設けられ、この両挟着板3,4を相対移動させてこの支軸10をこの支持孔9に挿嵌することにより、両挟着板3,4が重合状態で回動可能に支持されている。その重合状態では、両挟着板3,4間の背縁3a,4a側に介在された板ばね15の弾性力により、この両背縁3a,4a間が押し広げられて両挟着板3,4が回動し、その回動に伴い両挟着板3,4間の腹縁3b,4b側が互いに狭められてこの両腹縁3b,4b側の保持面13,14間に刃体18が挟着される。
* 両挟着板3,4の組付状態では、固定側挟着板3に形成された係止凹部16と、可動側挟着板4に形成された係止凸部17とが互いに係合され、互いに挿嵌された支持孔9と支軸10とが離脱するのを阻止している。両挟着板3,4を板ばね15の弾性力に抗して互いに圧接して重ねた状態で相対移動させる際、可動側挟着板4の係止凸部17が固定側挟着板3の案内面11に摺接しながら係止凹部16に係入されるため、固定側挟着板3に対し可動側挟着板4が傾いた状態で両挟着板3,4を相対移動させなければならない。従って、支持孔9と支軸10とを互いに合わせにくくなり、両挟着板3,4の組付作業が行いにくくなる。一方、この係止凸部17の高さを小さくすると、可動側挟着板4の傾きが小さくなって支持孔9と支軸10とを互いに合わせ易くなる反面、支持孔9と支軸10との離脱を阻止する機能を十分に果たすことができない。
* 請求項1の発明
請求項1の発明にかかる替刃式剃刀の刃体取付部(1)は、下記のように構成されている。
請求項1の発明を前提とする請求項2の発明において、前記凸部(32)にあって前記弾性体(13)との当接部分で両挟着板(3,4)の相対移動方向(X)に対し直交する方向を含む面上で背縁(4a)と腹縁(4b)とを結ぶ方向(Z)に沿う寸法(L)は、この弾性体(13)にあってこの凸部(32)との当接部分で両挟着板(3,4)の相対移動方向(X)に対し直交する方向を含む面上で背縁(4a)と腹縁(4b)とを結ぶ方向(Z)に沿う寸法(W)以上の値に設定されている。そのため、相対移動方向(X)に対し直交する方向(Z)で弾性体(13)に対し凸部(32)を均一に当接させることができる。
従って、請求項2の発明では、両挟着板(3,4)が互いに傾かない状態で両挟着板(3,4)を相対移動させることができ、支持孔(9)と支軸(10)とを互いに合わせ易くなる。また、従来技術と比較して、支持孔(9)と支軸(10)との離脱を阻止する機能を高めることができる。
* 請求項3の発明
請求項1または請求項2の発明を前提とする請求項3の発明において、前記山部(37)は、一方の相対向内面から他方の相対向内面側へ向けて立ち上がる周面(39)と、頂上部(38)でこの周面(39)の先端外周部(39a)の内側に形成された端面(40)とからなり、この端面(40)に前記ストッパ面(40a)が形成されている。ちなみに、この山部(37)については、請求項4の発明のような柱形状や、そのほか錐形状や錐台形状など種々の形態を考えることができ、また、ある程度小さい面積の端面(40)であれば、端面(40)に対する周面(39)の傾斜角度はさほど問題としない。
従って、請求項3の発明では、山部(37)の頂上部(38)に形成したストッパ面(40a)を削る作業が簡単になる。
請求項3の発明を前提とする請求項4の発明において、前記山部(37)は、前記周面(39)と端面(40)とを有する柱形状に形成されている。
従って、請求項4の発明では、山部(37)の頂上部(38)に形成したストッパ面(40a)を削る作業が簡単になる。
* 請求項5の発明
請求項1から請求項4のうちいずれか一つの請求項の発明を前提とする請求項5の発明は、下記のように構成されている。
従って、請求項5の発明では、両挟着板(3,4)を互いに重ねて支持孔(9)と支軸(10)とを互いに挿嵌する作業が行い易くなる。
請求項5の発明を前提とする請求項6の発明においては、前記一方の挟着板(3)に設けた位置決め部位はマーク(42)であり、前記他方の挟着板(4)に設けた位置決め部位は他方の挟着板(4)の端縁部(43)である。
刃体取付部1は、長柄2から連続して形成された固定側挟着板3と、この固定側挟着板3に対し左右方向Yで重合される可動側挟着板4とからなる。この両挟着板3,4は、例えば、ダイカストや金属射出成形(MIM)等より一体成形される。この両挟着板3,4の内側である重合面には、上下方向Zで対辺となる背縁3a,4aと腹縁3b,4bとの間の中間位置で支持溝5,6がこの背縁3a,4a及び腹縁3b,4bに沿って前端3c,4cから後端3d,4dにわたり延設されている。なお、図2(a)に示すように、可動側挟着板4において、前端4cと後端4dとの間の最大寸法Jは約50mmに設定されているとともに、背縁4aと腹縁4bとの間の最大寸法Kは約18mmに設定され、これらの寸法J,Kは適宜変更してもよい。これらの支持溝5,6内において前後両側に支持凸部7,8が形成されている。これらの支持溝5,6の内面5a,6a及び支持凸部7,8の外面7a,8aはそれぞれ円弧面になっている。この固定側挟着板3の両支持凸部7には断面円形状の支持孔9(回動支持部)が支持溝5に沿って前後方向Xへ貫設されている。この可動側挟着板4の両支持凸部8には断面円形状の支軸10(回動支持部)が支持溝6に沿って後方へ突設されている。
Claims (6)
- 互いに重合される両挟着板をそれらの重合面に沿うように相対移動させてそれらの回動支持部で回動可能に支持し、この両挟着板間の背縁側に介在させた弾性体の弾性力によりこの両背縁間を押し広げて両挟着板を回動させ、その回動に伴い両挟着板間の腹縁側を互いに狭めてこの両腹縁側の保持面間に刃体を挟着する替刃式剃刀において、
前記両挟着板の背縁側の相対向内面のうち、一方の相対向内面には他方の相対向内面側へ接近するように突出する頂上部を有する前記弾性体を設け、前記弾性体は、両挟着板の相対移動方向に沿って延びる板状のばねであって、前記頂上部と、その頂上部から両挟着板の相対移動方向の両側で一方の相対向内面側へ向けて延びる両脚部とを有し、
他方の相対向内面には、この両挟着板を相対移動させた際に、この弾性体に係合される凸部を設けるとともに、この凸部の外周のうち両挟着板の相対移動方向の両側でこの弾性体の頂上部が入り込む凹部を設け、前記凸部は、他方の相対向内面から一方の相対向内面側へ向けて立ち上がる周面と、この周面の先端外周部の内側に形成された端面とを有し、
前記両挟着板を相対移動させた際に、前記両凹部のうち一方の凹部に前記弾性体の頂上部が入り込んだ状態から、前記凸部の端面がこの弾性体の頂上部に当接してその頂上部をその弾性力に抗して乗り越え、他方の凹部にこの弾性体の頂上部が入り込んだ状態で、この凸部の端面がこの弾性体に当接された状態を維持したまま係止されて、この弾性体の頂上部が他方の凹部から一方の凹部に入り込むのを規制し、
前記両挟着板の背縁側の相対向内面には、それぞれ、前記両挟着板間の腹縁側を互いに広げるためにこの両背縁間を弾性体の弾性力に抗して押し狭める際、互いに当接し得るストッパ面を設け、
この両背縁側の相対向内面のストッパ面のうち、少なくとも一方の相対向内面に設けたストッパ面は、一方の相対向内面側から他方の相対向内面側へ接近するように突出する山部の頂上部に形成されている
ことを特徴とする替刃式剃刀における刃体取付部。 - 前記凸部にあって前記弾性体との当接部分で両挟着板の相対移動方向に対し直交する方向を含む面上で背縁と腹縁とを結ぶ方向に沿う寸法は、この弾性体にあってこの凸部との当接部分で両挟着板の相対移動方向に対し直交する方向を含む面上で背縁と腹縁とを結ぶ方向に沿う寸法以上の値に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の替刃式剃刀における刃体取付部。
- 前記山部は、一方の相対向内面から他方の相対向内面側へ向けて立ち上がる周面と、頂上部でこの周面の先端外周部の内側に形成された端面とからなり、この端面に前記ストッパ面が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の替刃式剃刀における刃体取付部。
- 前記山部は、前記周面と端面とを有する柱形状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の替刃式剃刀における刃体取付部。
- 互いに重合される両挟着板のうち、一方の挟着板には挿脱口部を有する支持孔を設けるとともに、他方の挟着板にはこの挿脱口部に対し挿脱される挿脱軸部を有する支軸を設け、この両挟着板をそれらの重合面に沿う方向へ相対移動させてこの支軸をこの支持孔に挿嵌して両挟着板を回動可能に支持し、
前記両挟着板の重合面が互いに面する組付前状態で前記支軸の挿脱軸部が前記支持孔の挿脱口部にこの両挟着板の相対移動方向で面する挿嵌前状態に両挟着板を設定するように両挟着板の相対位置を決める位置決め部位を両挟着板に設け、これらの位置決め部位を互いに合わせて両挟着板を挿嵌前状態に設定する
ことを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一つの請求項に記載の替刃式剃刀における刃体取付部。 - 前記一方の挟着板に設けた位置決め部位はマークであり、前記他方の挟着板に設けた位置決め部位は他方の挟着板の端縁部であることを特徴とする請求項5に記載の替刃式剃刀における刃体取付部。
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