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JP4694285B2 - 内視鏡光源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内視鏡、電子内視鏡等に適した内視鏡光源装置に関する。
近年の電子内視鏡装置は、光源装置を内蔵したプロセッサに、先端部に電子カメラが搭載された電子スコープ、光学部材によってのみ観察するファイバースコープを接続して使用される。特に電子スコープは、観察する種々の部位に適した細さ、機能を備えるように種々形成され、使用されている。このような種々の電子スコープおよびファイバースコープの接続を可能にしたプロセッサでは、光源装置も種々の電子スコープおよびファイバースコープとの互換性を保つ必要がある。そのため従来の光源装置は、必要な光量が最も多い電子スコープに必要な光量を供給できるように光源装置が形成されている。
光源装置は、高輝度ランプで発光された照明光を、集光レンズによって、スコープのライトガイド、通常はオプティカルファイバーバンドルの入射端面に入射させる構成である。照明光量は電子スコープの種類によって異なり、観察部位によっても変わるので、光源装置には光量を機械的に調整する絞り装置が搭載されている。絞り装置として、光源ランプからの光を全て遮断できる大きさを有し、一部切欠き部が形成された先端部とアーム部とが一体となった絞りと、アーム部の先端に機械的に接続されたモータとで構成された装置が知られており、モータが回転することにより、絞りがアーム部の先端を軸として軸回転し、照明光量の調整が行われる(特許文献1)。また、他方、遮光板に異なる開口率または透過率の絞り開口を複数設け、その絞り開口を択一的に光源装置とライトガイドの入射端面との間(照明光路内)に位置させて入射端面に入射する光量を規制するものも考えられる。
特開2003‐305008号公報
光源装置には、メタルハロイドランプ、キセノンランプなどの高輝度ランプが使用されているが、ランプの輝度が高くなるに従って照明光に含まれる熱成分も多くなる。そのため、スコープの種類によっては、光源装置の光量を絞らなければ光量過多になるだけでなく、照明光の熱成分によってスコープの先端部の温度が上昇してしまうおそれがある。特に、映像の明るさを絞り装置は作動させずに電子シャッタ速度により調整するものでは、電子シャッタ速度を高速にして適切な明るさの映像を得ているが、照明光の光量が多すぎるためライトガイドの先端部、つまりスコープの先端部の温度が上昇してしまうおそれがあった。手動で明るさを調整する場合も同様のおそれがあった。
また、従来はスコープが接続されていなくても光源の点灯が可能であったため、照明光が最大量の状態でライトガイド接続口から漏れてしまい、支障をきたすことがあった。
本発明は、かかる従来技術に鑑みてなされ、接続されたスコープで許容される照明光量に応じて照明光量を規制するとともに、照明光量が不明なスコープでも安全な使用を可能とし、スコープを接続していない状態での照明光の漏れの影響を小さくできる内視鏡光源装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成する本発明は、接続されたライトガイドの入射端面に光源からの照明光を入射させる内視鏡光源装置であって、許容照明光量が段階的に異なる少なくとも3つ以上の複数のスコープを選択的に接続可能な接続手段と、前記接続手段に前記複数のスコープのいずれかが接続されたとき、接続された該スコープにそれぞれ備えられた記憶手段から該スコープの許容照明光量を読み込む読み込み手段と、前記複数のスコープのそれぞれの許容照明光量に対応する段階的に異なる開口率または透過率を持つ複数の絞り開口を備え、前記入射端面と光源との間に、前記複数の絞り開口のいずれか1つを択一的に設定する絞り手段と、前記接続手段に前記複数のスコープのいずれかが接続されて前記読み込み手段が許容照明光量を読み込んだときは、前記絞り手段に、前記複数の絞り開口のうち、読み込んだ許容照明光量に対応する開口率または透過率を持つ絞り開口を設定させ、前記接続手段に前記複数のスコープのいずれも接続されず前記読み込み手段が許容照明光量を読み込めないときは、前記絞り手段に、前記複数の絞り開口のうち最小の開口率または透過率を持つ絞り開口を設定させる制御手段と、を有することを特徴としている。
より具体的に、前記複数のスコープは、許容照明光量が最大の第1のスコープ、許容照明光量が中間の第2のスコープ、許容照明光量が最小の第3のスコープを備えることができ、前記複数の絞り開口は、前記第1、第2、第3のスコープの最大、中間、最小の許容照明光量に対応する最大、中間、最小の異なる開口率または透過率を持つ第1、第2、第3の絞り開口を備えることができる。
前記制御手段は、該制御手段に電源を供給するメインスイッチがオンされたときに、初期化処理として、前記絞り手段に、前記複数の絞り開口のうち最小の開口率または透過率を持つ絞り開口を設定させることができる。
前記許容照明光量に関する情報として、予め光量的、温度的に測定され、設定された識別情報を使用できる。
前記絞り手段の実施形態の一つは、前記複数の絞り開口が回動軸心を中心とする円周上に所定間隔で形成された円板と、該円板を回転駆動する駆動手段とを備え、前記制御手段は、前記複数の絞り開口のいずれか1つが前記入射端面と光源との間の照明光路を横断するように前記駆動手段を駆動する。
好ましい実施形態では、前記制御手段に電源を供給するメインスイッチを備え、前記制御手段は、前記メインスイッチがオンされたときに、前記複数の絞り開口のいずれか1つが前記入射端面と光源との間の照明光路を横断するように前記駆動手段を駆動する。
本発明の内視鏡光源装置は、前記読み込み手段が許容照明光量を読み込めたか否かを表示する表示手段を備えることが好ましい。
このように本発明によれば、接続されたスコープの情報に応じた開口率または透過率の絞り開口を選択し、選択した開口率または絞り開口が設定されないように制御するので、最大光量が多いスコープを接続しても光量過多によってスコープ先端部が過度に温度上昇することがなく、最大光量が少ないスコープを接続した場合でも十分な光量が得られるだけでなく、情報を読み込めなかったときは、絞り手段の最高開口率または最高透過率よりも低い開口率または透過率を選択するので、光量過多になることが無い。
以下、添付図面を参照して発明の実施形態について説明する。図1は、本発明を適用した電源装置の実施形態を内蔵したプロセッサの正面図、図2は図1の切断線III-IIIに沿って切断してプロセッサ内部の主要部品を示す平面図である。
プロセッサ10の正面には、電子スコープのコネクタを差し込むスコープ差し込み口11、差し込まれたコネクタが抜けないようにロックするスコープロックレバー12を備えている。スコープ差し込み口11は、電子スコープのコネクトピン等を接続するためのコネクタであって、このスコープ差し込み口11の下方に、電子スコープ、ファイバースコープのライトガイドコネクタが接続されるライトガイド差し込み口13が設けられている。
更に、プロセッサ10の正面には、スコープ差し込み口11の横位置に、操作パネル14が設けられていて、この操作パネル14にランプスイッチ16や、画質調整スイッチ(画質調整釦)17、調光選択スイッチ(調光選択釦)18、手動調整スイッチ19などの操作スイッチ、およびスコープ情報表示部20が設けられている。さらに操作パネル14の下方位置には、着脱自在なメモリーカードを装着するためのメモリーカードスロット21及びメインスイッチ15が設けられている。
プロセッサ10の内部には、ライトガイド差し込み口13の奥位置に、回転絞り板50が配置されている。この回転絞り板50は、円板の円周方向に複数の異なる開口率の絞り開口が設けられていて、絞り板駆動モータ22によっていずれかの絞り開口が、ライトガイド差し込み口13から差し込まれた、ライトガイド113の入射端面113aと対向するように回転駆動される。回転絞り板50を挟んで入射端面113aとは反対位置に集光レンズLが配置され、さらに集光レンズLの後方にランプ光源23が配置されている。ランプ光源23は高輝度のランプ35を内蔵していて、ランプ35から発せられた照明光は、集光レンズLで集束され、回転絞り板50のいずれかの絞り開口を透過した光束が入射端面113aに入射する。なお、ライトガイド113の入射端面113a近傍部は、金属製のライトガイドスリーブ114内に固定されている。
プロセッサ10内部にはさらに、ランプ光源23を点灯させるイグナイタ25を備えたランプ電源24が配置され、プロセッサ10の背面パネルにはランプ電源24を冷却するための冷却ファン26が設けられている。
プロセッサ10内部において、メモリーカードスロット21の近傍にはメモリーカードスロット21に挿入されたメモリーカードと電気的に接続され、メモリーカードの読み書き制御、例えばメモリーカードに書き込まれた情報を読み出し、あるいはプロセッサ10で処理された画像情報等の情報をメモリーカードに書き込む際のインタフェース回路となるカード基板27が設けられている。さらにプロセッサ10内には、このメモリーカード基板27、絞り板駆動モータ22の制御などプロセッサ10全体の動作を制御する制御回路、コネクタがスコープ差し込み口11に差し込まれた電子スコープの記憶手段から記憶情報を読み出し、電子スコープの撮像素子を駆動し、駆動して得た映像信号を処理して、モニタディスプレイ等に表示する画像処理回路等が搭載された制御基板28が搭載されている。制御基板28によって処理された映像信号は、バックパネル基板29に搭載された映像コネクタ等(不図示)から出力され、映像コネクタ等に接続されたモニタディスプレイ(不図示)に所定の映像が映し出される。
図3には、プロセッサ10の回路構成の主要部をブロックで記載した。スコープ差し込み口11内には、スコープインターフェイス31が設けられている。スコープインターフェイス31には、電子スコープに搭載されたメモリに書き込まれた情報を読み込む情報コネクタ、CCD等の撮像素子を駆動するクロックを送信し、撮像素子から出力された映像信号を入力する映像コネクタなど複数のコネクタが設けられている。各コネクタは、制御基板28に設けられた制御回路41の端子等の対応する端子に接続されている。
スコープロックスイッチ32は、スコープロックレバー12がロック状態に回動されたことを検知する検知スイッチである。スコープロックスイッチ32の状態信号は、制御回路41に入力される。
回転絞り板50を回動駆動する絞り板駆動モータ22は、制御回路41によって駆動制御される。そうして回転絞り板50の回転位置が、絞り位置センサ33によって検知され、検知信号が制御回路41に入力される。
ランプ光源23は、制御回路41の制御下でオン/オフするランプ電源24のイグナイタ25によって点灯される。またランプ光源23には、ランプ冷却用のファン23aが備えられていて、このファン23aは、制御回路41によって駆動制御される。ランプ光源23を点灯駆動するイグナイタ25は、AC入力37、通常は商用交流を電源とするランプ電源24によって駆動される。
AC入力37は、制御回路41等の電子回路を駆動する定電圧を出力するシステム電源38にも入力されている。制御回路41は、メインスイッチ15がオンになったときに起動して処理を開始し、ランプスイッチ16がオンになったときに、ランプオン信号をランプ電源24に送信し、イグナイタ25を介してランプ光源23を点灯させる。
制御回路41は、スコープインターフェース31を介して電子スコープのメモリ手段から絞りに関する情報を読み込み、照明光量調整時の回転絞り板50の最高開口率を選択する。この場合のスコープインターフェース31は、読み込み手段として機能する。
さらに制御回路41は、スコープインターフェース31を介して電子スコープの撮像素子を駆動して撮像素子から画像信号を入力する撮像処理を実行する。さらに制御回路41は、所定の画像信号処理を施して、モニタテレビ43に映し出し、あるいはカード基板27を介してメモリーカード42に画像信号を書き込む。なお制御回路41は、メインスイッチ15がオンされて起動すると、撮像処理を開始するが、撮像処理は、通常、制御系とは別個の画像処理回路が実行する。
また、制御回路41にはI/F回路39を介してキーボード等の入力手段が接続されていて、内視鏡検査に必要な個別情報をキーボード等によって入力可能な構成とされる。
図4は図3のプロセッサに接続可能な電子スコープの主要部の概要を示す図である。図4において、この電子スコープ100は、可撓性の挿入部101と操作部102を有し、操作部102から延びたユニバーサルチューブ103の先端にコネクタ104を備えている。可撓性の挿入部101先端部にはCCDセンサ105と照明光用の配光レンズL1が配置されている。CCDセンサ105は、挿入部101内を引き回された映像ライン106を介して、操作部102内に設けられたCCD駆動回路107が接続されている。CCD駆動回路107にはさらに、操作部102、ユニバーサルチューブ103内を引き回された映像ラインが、コネクタ104内に設けられた信号ピンに接続されている。操作部102内には、この電子スコープ100のタイプなどの情報を記憶したEEPROM109が搭載され、EEPROM109の入出力端子に接続された読み書きライン110がコネクタ104内の信号ピンに接続されている。さらに操作部102内には、動画撮影、静止画撮影などの操作をする機能釦111が設けられていて、機能釦111の接点に接続されたスイッチライン112が、コネクタ104内の信号ピンに接続されている。
配光レンズL1の後方には、ライトガイド113の射出端面113bが配置されている。ライトガイド113は、挿入部101、操作部102、ユニバーサルチューブ103を経てコネクタ104に導かれ、さらにコネクタ104内から突出するライトガイドスリーブ114内に挿入固定されている。ライトガイドスリーブ114の開放端面にライトガイド113の入射端面113aが臨んでいる。
この電子スコープ100に搭載されたEPROM109には、少なくともスコープのタイプを識別する情報が書き込まれている。この実施形態では、スコープのタイプとして、最大照明光量、つまりライトガイド113から出射させてもよい最大光量を段階的に複数のグループに分類してある。この実施形態では、大光量順に、タイプA、タイプBおよびタイプCの3グループに設定してある。
図5はプロセッサ10の光源装置付近の様子を説明する図である。図5において、ライトガイド差し込み口13から差し込まれたライトガイドスリーブ114(ライトガイド113)の入射端面113aと、ランプ光源23の前方に配置された集光レンズLとの間に、回転絞り板50が配置されている。入射端面113aは通常、ランプ光源23のランプ35および集光レンズLの光軸Oと直交するように、かつ集光レンズLの焦点Fから遠方にずれた位置に配置される。ランプ35から発せられた略平行な照明光は、集光レンズLによって焦点Fに集束され、回転絞り板50を透過した光束が焦点に集束され、その後拡散して入射端面113aに入射する。入射端面113aから入射した照明光束は、ライトガイド113内を導かれ、体内挿入部101先端部に配置されたライトガイド113の射出端面113b(図4)から射出し、配光レンズL1(図4)を透過して拡散し、被写体を照明する。
図6は同光源装置の絞りの実施形態である回転絞り板の正面図である。図6において、回転絞り板50は、アルミ製の円板50aからなり、円板50aの中心が回転中心50bとなり、絞り板駆動モータ22の回転軸に固定されている。さらに円板50aには、回転中心50bを中心とした円周上に所定間隔(中心角30度間隔)で12個の開口、この実施形態では第1絞り開口51a乃至第11絞り開口51kおよび補助灯開口53が形成されている。第1絞り開口51aは開口率75パーセントであり、第1絞り開口51aから右回りに、開口率が段階的に小さく設定されている。第2絞り開口51b乃至第11絞り開口51kの開口率はそれぞれ、50パーセント、35パーセント、25パーセント、18パーセント、13パーセント、9パーセント、7パーセント、5パーセント、3.5パーセント、2パーセントである。ただし、補助灯開口53は開口率100パーセントである。
ここで、電子スコープ100におけるタイプAは最大絞り開口率75パーセントの絞り開口51a、タイプBは最大絞り開口率50パーセントの絞り開口51b、タイプCは最大絞り開口率35パーセントの絞り開口51cをセットした光量に相当する。
この実施形態において、第1絞り開口51a乃至第11絞り開口51kは、開口領域に所定間隔で形成された多数の小孔52を有し、照明光がこれらの小孔52を透過し、また小孔52を規制する円板50aの表面で遮光されるように形成されている。
開口率を異ならせる構成は、実施例の一つではこの小孔52の密度(間隔)を異ならせており、他の実施例では密度(間隔)は一定で直径を異ならせており、さらに他の実施例では密度(間隔)および直径の両方を異ならせている。小孔の形状は任意であり、各絞り開口に異なる形状の小孔を混在形成してもよく、異なる形状の小孔の絞り開口を形成してもよい。また小孔の形状を円形とすれば形成および径を異ならせて形成することが容易であるが多角形、その他の形状でもよい。多角形にすれば、円形開口率を高くすることが容易である。

この回転絞り板50は、絞り板駆動モータ22によって段階的に駆動される。絞り板駆動モータ22はステッピングモータが好ましく、この実施形態ではステップ角0.75度のステッピングモータを使用してある。つまり絞り板駆動モータ22が40ステップ分回転すると、回転絞り板50が30度、絞り開口1個分回転する。
回転絞り板50には、初期回転位置を検出するための絞り位置穴54が開けられていて、この回転絞り板50が初期回転位置にあるときにこの絞り位置穴54を検知するように絞り位置センサ33(図5)が設けられている。絞り位置センサ33は、例えばフォトカプラであって、回転絞り板50が初期位置で停止しているときに絞り位置穴54がフォトカプラの光路を開放し、それ以外では円板50aがフォトカプラの光路を遮断するように構成されている。なお、この実施形態における初期位置は、第3絞り開口51cが照明光路中に位置する状態である。
さらにこのプロセッサ10には、ランプ光源23のランプ35が寿命等の何らかの理由で消えたときに動作する補助照明44が設けられている。ランプ35が消灯したことを制御回路41が検知すると、補助照明駆動機構45(図5)を作動させて補助照明44を照明光路内に進出させて点灯させる。その際制御回路41は、回転絞り板50を補助灯開口53が照明光路内に進出するように回転させる。
次に、この電子内視鏡装置の動作について、図7および図8に示したフローチャートを参照して説明する。この処理は、制御回路41の動作であって、制御回路41は、メインスイッチ15がオンされるとこのパワーオン処理に入る。
パワーオン処理に入ると、まず、回転絞り板50の状態を初期化する(ステップ(以下「S」と略す)11)。本実施形態では、絞り開口率35パーセントの第3絞り開口51cが照明光路に入るように回転絞り板50を回転させることが初期化処理である。
次に、スコープが装着されているか否かをチェックする(S13)。この実施形態では、スコープロックスイッチ32がオンしている否かで判断する。スコープが装着されているときは(S13;YES)、装着された電子スコープとプロセッサとの間でスコープ-プロセッサ通信を実行して、スコープ情報を入力する(S14)。スコープ情報の中には、少なくとも照明光量に関する情報、この実施形態ではスコープタイプA乃至Cが含まれている。
次に、スコープと通信できたか否かチェックする(S15)。通信不可であった場合(S15;YES)は、スコープ情報表示部20またはモニタテレビ43に「スコープ無し」表示をし(S16)、最大絞り開口率を35パーセントに設定する(S29)。通信不可でなかった場合(S15;NO)は、入力したスコープ情報に基づいてS17以降の処理、スコープタイプAであるかどうか(S17)、スコープタイプBであるかどうか(S21)、スコープタイプCであるかどうか(S25)を実行する。
スコープタイプAであった場合(S17;YES)は、最大絞り開口率75パーセントを選択し(S19)、スコープタイプBであった場合(S21;YES)は最大絞り開口率50パーセントを選択し(S23)、スコープタイプCであった場合(S17;NO、S21;NO、S25;YES)は、最大絞り開口率35パーセントを選択する(S29)。スコープタイプA、B、Cのいずれでも無かった場合(S17;NO、S21;NO、S25;NO)は、「非互換スコープ」である旨をスコープ情報表示部20またはモニタテレビ43に表示し(S27)、最高開口率35パーセントを選択する(S29)。ここで選択された最高開口率は、自動調光処理および手動調光処理における最高開口率となり、選択された最高開口率より高い開口率は設定されない。この規制により、照明光過多による発熱が防止される。
S19、S23、S29で選択された最大絞り開口率に合致する第1乃至第12絞り開口51a乃至51kのいずれかとなるように、回転絞り板50をステップ回転させる(S31)。設定された最大絞り開口率に合致する第1乃至第12絞り開口51a乃至51kをセットしたら、ランプ35が点灯していない状態においてランプスイッチ16が操作されたかどうかをチェックし(S33)、ランプスイッチ16が操作されない間はチェックを繰り返す(S33;NO、S33)。なお、この実施形態のランプスイッチ16はモーメンタリスイッチであって、制御回路41は、ランプ35が点灯していない状態で操作されると点灯させ、ランプ35が点灯している状態で操作されると消灯させる構成である。
ランプスイッチ16が操作されると(S33;YES)、ランプ35を点灯させる(S35)。そうして、画質調整スイッチがオンしているかどうかをチェックし(S37)、画質調整スイッチがオンしていれば画質調整を実行してS41に進み、(S37;YES、S39、S41)、画質調整スイッチオンしていなければ画質調整をスキップしてS41に進む(S37;NO、S41)。
S41では、調光選択スイッチ18によって自動調光が選択されているか手動調光が選択されているかをチェックする。
自動調光が選択されている場合(S41;自動調光)は、測光回路によって測光された被写体像の明るさに基づいて、明るさアップ、ダウン、そのままかどうかをチェックする(S43)。明るさアップの場合(S43;アップ)、つまり露出をオーバー側に調整する場合は、電子シャッタが最低速の1/60秒に設定されているかどうかをチェックする(S45)。すでに1/60秒に設定されている場合はそれ以上シャッタ速度を遅くすることができないのでそのままS62に進む(S45;YES、S62)。1/60秒に設定されていない場合(S45;NO)は、電子シャッタを低速側にシフトさせて(S47)からS62に進む。
明るさダウンの場合(S43;ダウン)、つまり露出をアンダー側に調整する場合は、電子シャッタ最高速が設定されているかどうかをチェックし(S49)、電子シャッタ最高速に設定されている場合(S49;YES)はそのままS62に進み、電子シャッタ最高速に設定されていない場合(S49;NO)は電子シャッタを高速側へシフトさせて(S51)からS62に進む。
明るさ維持の場合(S43;ホールド)、つまり露出調整しない場合は、そのままS62に進む。
手動調光が選択されている場合(S41;手動調光)は、手動調整スイッチ19によって明るさアップ、ダウン、そのままのいずれが選択されているかをチェックする(S53)。なお、手動調光が選択されている場合、この実施形態では電子シャッタ速度が1/60秒に固定されている。
手動調整スイッチ19により明るさアップが選択されている場合(S53;アップ)は、絞り開口率が最大値に設定されているかどうかをチェックする。絞り開口率が最大値に設定されている場合(S55;YES)は、そのままS62に進む。絞り開口率が最大値に設定されていない場合(S55;NO)は、回転絞り板50を絞り開口率大側に1段階シフト(回転)させて(S57)S62に進む。
手動調整スイッチ19により明るさダウンが選択されている場合(S53;NO)は、絞り開口率が最小値に設定されているかどうかをチェックし(S59)、最小値に設定されている場合(S59;YES)はそのままS62に進み、最小値に設定されていない場合(S59;NO)は、回転絞り板50を絞り開口率小側に1段階シフト(回転)させて(S61)からS62に進む。
手動調整スイッチ19によりいずれも選択されていない場合(S53;ホールド)は、そのままS62に進む。
S62では、スコープが抜かれたかどうか、つまりスコープロックスイッチ32がロック解除を検知したどうかチェックする。スコープが抜かれた場合(S62;YES)は最大絞り開口率を35パーセントに設定してS64に進み、スコープが抜かれていない場合(S62;NO)はそのままS64に進む。
S64では、ランプ35が点灯している状態においてランプスイッチ16が操作されたかどうかチェックし、ランプスイッチ16が操作されない場合(S64;NO)はS37に戻り、ランプスイッチ16が操作された場合(S64;YES)はランプ35を消灯させて(S65)、S33に戻る。
なお、メインスイッチ15がオフされた場合は、割り込み処理によってランプを消灯させてこの処理を抜ける。
以上の通り本発明の実施形態によれば、プロセッサ10に接続された電子スコープタイプに応じて照明光量を制限するので、最大光量が多い電子スコープを接続しても光量過多によって内視鏡先端部が過度に温度上昇することがなく、最大光量が少ない電子スコープを接続した場合でも十分な光量が得られる。
また、スコープタイプA乃至Cに対応する情報を有さない電子スコープやファイバースコープが装着されたときは最高開口率よりも小さい開口率を設定するので、光量過多による温度上昇の心配が無い。さらに、スコープが接続されていないと判断したときも最高開口率よりも小さい開口率を設定するので、ライトガイド差し込み口13から照明光が漏れたとしても光量が少なく、周囲への影響も小さい。しかも、かかる場合は非互換スコープである旨の表示、スコープが装着されていない旨の表示がなされるので、使用者は状況を簡単に把握できる。
本発明の内視鏡光源装置を適用したプロセッサの実施形態の概観を示す正面図である。 図1の切断線III-IIIに沿って切断して主要部をブロックで示す平面図である。 同プロセッサの実施形態の主要回路をブロックで示す図である。 同プロセッサに接続可能な電子スコープの主要部の概要を示す図である。 同プロセッサの光源装置付近の様子を説明する図である。 同光源装置の絞りの実施形態である回転絞り板の正面図である。 同プロセッサの照明に関する制御動作をフローチャートで示す図である。 同プロセッサの照明に関する制御動作をフローチャートで示す図である。
符号の説明
10 プロセッサ
11 スコープ差し込み口
12 スコープロックレバー
13 ライトガイド差し込み口
15 メインスイッチ
16 ランプスイッチ
21 メモリーカードスロット
22 絞り板駆動モータ
23 ランプ光源
24 ランプ電源
31 スコープインターフェイス(読み込み手段)
32 スコープロックスイッチ
33 絞り位置センサ
35 ランプ
38 システム電源
41 制御回路(制御手段)
42 メモリーカード
43 モニタテレビ
50 回転絞り板
51a 51b 51c 51d 51e 51f 51g 51h 51i 51j 51k 絞り開口
113 ライトガイド
113a 入射端面
114 ライトガイドスリーブ

Claims (7)

  1. 接続されたライトガイドの入射端面に光源からの照明光を入射させる内視鏡光源装置であって、
    許容照明光量が段階的に異なる少なくとも3つ以上の複数のスコープを選択的に接続可能な接続手段と、
    前記接続手段に前記複数のスコープのいずれかが接続されたとき、接続された該スコープにそれぞれ備えられた記憶手段から該スコープの許容照明光量を読み込む読み込み手段と、
    前記複数のスコープのそれぞれの許容照明光量に対応する段階的に異なる開口率または透過率を持つ複数の絞り開口を備え、前記入射端面と光源との間に、前記複数の絞り開口のいずれか1つを択一的に設定する絞り手段と、
    前記接続手段に前記複数のスコープのいずれかが接続されて前記読み込み手段が許容照明光量を読み込んだときは、前記絞り手段に、前記複数の絞り開口のうち、読み込んだ許容照明光量に対応する開口率または透過率を持つ絞り開口を設定させ、前記接続手段に前記複数のスコープのいずれも接続されず前記読み込み手段が許容照明光量を読み込めないときは、前記絞り手段に、前記複数の絞り開口のうち最小の開口率または透過率を持つ絞り開口を設定させる制御手段と、
    を有することを特徴とする内視鏡光源装置。
  2. 請求項1記載の内視鏡光源装置において、前記複数のスコープは、許容照明光量が最大の第1のスコープ、許容照明光量が中間の第2のスコープ、許容照明光量が最小の第3のスコープを備えており、前記複数の絞り開口は、前記第1、第2、第3のスコープの最大、中間、最小の許容照明光量に対応する最大、中間、最小の異なる開口率または透過率を持つ第1、第2、第3の絞り開口を備えている内視鏡光源装置。
  3. 請求項1または2記載の内視鏡光源装置において、前記制御手段は、該制御手段に電源を供給するメインスイッチがオンされたときに、初期化処理として、前記絞り手段に、前記複数の絞り開口のうち最小の開口率または透過率を持つ絞り開口を設定させる内視鏡光源装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載の内視鏡光源装置において、前記許容照明光量に関する情報は、予め光量的、温度的に測定され、設定された識別情報である内視鏡光源装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項記載の内視鏡光源装置において、前記絞り手段は、前記複数の絞り開口が回動軸心を中心とする円周上に所定間隔で形成された円板と、該円板を回転駆動する駆動手段とを備え、前記制御手段は、前記複数の絞り開口のいずれか1つが前記入射端面と光源との間の照明光路を横断するように前記駆動手段を駆動する内視鏡光源装置。
  6. 請求項5記載の内視鏡光源装置は、前記制御手段に電源を供給するメインスイッチを備え、前記制御手段は、前記メインスイッチがオンされたときに、前記複数の絞り開口のいずれか1つが前記入射端面と光源との間の照明光路を横断するように前記駆動手段を駆動する内視鏡光源装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項記載の内視鏡光源装置はさらに、前記読み込み手段が許容照明光量を読み込めたか否かを表示する表示手段を備えている内視鏡光源装置。
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