JP4693997B2 - Oxygen gas barrier film - Google Patents
Oxygen gas barrier film Download PDFInfo
- Publication number
- JP4693997B2 JP4693997B2 JP2001001037A JP2001001037A JP4693997B2 JP 4693997 B2 JP4693997 B2 JP 4693997B2 JP 2001001037 A JP2001001037 A JP 2001001037A JP 2001001037 A JP2001001037 A JP 2001001037A JP 4693997 B2 JP4693997 B2 JP 4693997B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- gas barrier
- pva
- oxygen gas
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸素ガスバリア性フィルム、特に包装用、さらには食品包装用フィルムとして好適な酸素ガスバリア性二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムに関する。さらに詳しくは、燃焼したときに塩化水素ガスを発生しない、酸素ガスバリア性、特に高湿度下での酸素ガスバリア性に優れたフィルム及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、酸素ガスバリア性フィルム及びそれを用いた包装材料は既に多く知られている。最も一般的な酸素ガスバリア性フィルムとしては、ポリ塩化ビニリデン系樹脂(以下「PVDC」と省略することがある)をコーティングしたPVDCコートフィルムがよく知られている。PVDCコートフィルムは吸湿性がほとんどなく、高湿度下でも良好な酸素ガスバリア性を有する。
【0003】
しかしながら、PVDCを用いたフィルムは燃焼により塩化水素ガスを発生することから、ダイオキシン発生の一因と考えられ、環境保護のために脱塩素による他の酸素ガスバリア性フィルムへの置換えが強く望まれている。しかしながら、現状では、高湿度下での酸素ガスバリア性が十分でないことや、高コストであることなどからPVDCの代替として満足できる素材はまだ得られていない。
【0004】
酸素ガスバリア性が高い樹脂素材としては、ポリビニルアルコール系樹脂(以下「PVA」と省略することがある)がよく知られている。PVAコートフィルム又はPVAフィルムは低湿度下では非常に優れた酸素ガスバリア性を示すが、吸湿性に優れるため、相対湿度が上昇するにつれ酸素ガスバリア性が低下し、実用性に乏しいと考えられていた。
【0005】
PVAの吸湿性を改善するために、エチレンと共重合させてエチレン・ビニルアルコール共重合体(以下「EVOH」と省略することがある)を使用することが知られているが、EVOHは低湿度下での酸素ガスバリア性がPVAに比して低いことが指摘されている。
【0006】
また、特開平3−30944号公報には「PVAのコーティング液に膨潤性を有するコロイド性含水層状ケイ酸塩化合物を添加する方法」が開示されている。また、特許2789705号公報には「膨潤性を有するコロイド性含水層状ケイ酸塩化合物及び分子内にシリル基を有する化合物の少なくとも1種により変性されたポリビニルアルコール」が開示されている。しかしながら、いずれのフィルムも高コストであり、低価格で高湿度下でも良好な酸素ガスバリア性を示すPVDCコートフィルムの代替にはなり得なかった。
【0007】
PVAを基材フィルムにコーティングした後、延伸することについては、特開昭49−64676号公報にはポリエチレンテレフタレートとの積層が記載されているが、上記従来の酸素ガスバリア性フィルムには、ポリプロピレン系樹脂一軸延伸シートにPVA溶液を塗布、延伸してもPVAと基材間の接着力は得られない、という問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の酸素ガスバリア性フィルムの有する問題点を解決し、PVDCコート二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムの代替として、容易に入手可能な包装材料としてPVAを選択し、PVAの問題点である、高湿度下での酸素ガスバリア性を改良することについて鋭意検討した結果、二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムを基材フィルムとし、接着剤層を介してPVA層を積層し、かつ、PVA層の結晶配向度を上げることにより、高湿度下でのPVA系フィルムの酸素ガスバリア性を大きく改善できることを見出した。本発明では、従来のPVAコート二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムでは得ることができなかった、高湿度下での高酸素ガスバリア性を有する二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の酸素ガスバリア性フィルムは、一方向に延伸したポリプロピレン系樹脂フィルムの少なくとも一方の側にポリビニルアルコール系樹脂層を積層後、前記延伸方向に対して直角方向に延伸されてなり、全反射X線回折法により求めた前記ポリビニルアルコール系樹脂面の赤道線反射の結晶配向角が60度以下であることを特徴とする。
【0010】
上記の構成からなる本発明の酸素ガスバリア性フィルムは、従来のPVAコート二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムでは得ることができなかった高湿度下での酸素ガスバリア性を有する二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムである。
【0011】
この場合、ポリビニルアルコール系樹脂層の膜厚が1μm以下であることができる。
【0012】
また、この場合、二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムとポリビニルアルコール系樹脂層とが、接着剤層を介して積層されてなることができる。
【0013】
また、この場合、接着剤層が、酸変性ポリオレフィン系樹脂からなることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の酸素ガスバリア性フィルムの実施の形態を説明する。
【0015】
本発明の酸素ガスバリア性フィルムは、二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムの少なくとも一方の側に接着剤層を介して積層されてなるポリビニルアルコール系樹脂層の全反射X線回折法で評価した結晶配向角が、60度以下になる方法であれば、その製造方法を限定しない。例えば、二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムの少なくとも一方の側に接着剤層が積層された未延伸フィルムを一方向に延伸し、しかるのち該接着剤層の表面にポリビニルアルコール系樹脂層を形成し、次いで前記延伸方向と直角方向に延伸する方法で製造することができる。あるいは、ポリプロピレン系樹脂フィルムの少なくとも一方の側に接着剤層が積層された二軸延伸フィルムの該接着層の表面に、ポリビニルアルコール系樹脂溶液をコーティングし、該コーティング液の乾燥過程においてカレンダーロールなどで該コーティング層に剪断ひずみを付与することによっても製造できる。
【0016】
上記のガスバリア性フィルムの製造方法により得られた二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムとポリビニルアルコール系樹脂層との積層体は接着が強固で、かつ、高湿度下で優れた酸素ガスバリア性を示す。
【0017】
本発明の酸素ガスバリア性フィルムは、二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムを基材樹脂フィルムとして、該フィルムの少なくとも一方の側に接着剤層を設け、さらに、該接着剤層を介してPVA層が形成されていることを基本構成とする多層樹脂フィルムである。
【0018】
ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の酸素ガスバリア性フィルムにヒートシール性樹脂など任意の樹脂フィルムや樹脂以外の材料を積層させて目的に応じた構成とすることも可能である。また、本発明の酸素ガスバリア性フィルムにラミネート加工、印刷加工など目的に応じて種々の加工を施してもよい。さらに、本発明の酸素ガスバリア性を阻害しない範囲で基材フィルムとPVA層との間に接着剤層以外の別の層を設けることも可能である。
【0019】
本発明で用いる二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムは、公知の二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムを用いることができ、その原料、混合比率などは特に限定されない。例えば、ポリプロピレンホモポリマー(プロピレン単独重合体)、ポリプロピレンを主成分としてエチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセンなどのα−オレフィンから選ばれる1種又は2種以上とのランダム共重合体やブロック共重合体など、あるいはこれらの重合体を2種以上混合した混合体によるものであってもよく、要するに二軸延伸されたポリプロピレン系樹脂フィルムであればよい。
【0020】
また、該フィルムの物性改質を目的として酸化防止剤、帯電防止剤、可塑剤など、公知の添加剤が添加されていてもよく、例えば、石油樹脂やテルペン樹脂などが添加された二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムでもよい。
【0021】
さらに、本発明に用いる二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムの膜厚は、機械強度、透明性など、所望の目的に応じて任意の膜厚とすることができ、特に限定されないが、通常は10〜250μmであることが推奨され、包装材料として用いる場合は15〜60μmであることが望ましい。
【0022】
さらに、本発明に用いる二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムには、目的に応じて、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、薬品処理などの従来公知の方法による表面処理や、公知のアンカー処理剤を用いたアンカー処理などが施されていてもよい。
【0023】
なお、本発明で用いることができる二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムは、二軸延伸ポリプロピレン系樹脂単層フィルムであってもよく、あるいは二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムを含む複数の樹脂フィルムが積層された積層型フィルムであってもよく、積層型フィルムとする場合の積層体の種類、積層数、積層方法などは特に限定されず、目的に応じて公知の方法から任意に選択することができる。
【0024】
本発明の酸素ガスバリア性フィルムにおける接着剤層は、二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムとPVA層の間に形成され、基材樹脂フィルムとPVA層とを接着させる作用を有するものである。
【0025】
従って本発明において接着剤層とは、二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムとPVA層の間に存在し、かつ、二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムとPVA層とを接着させることができるのであれば、介在する積層体の種類、積層数などは特に限定されない。
【0026】
このような接着剤層としてはその原料などは特に限定されないが、接着剤層が酸変性ポリオレフィン系樹脂を含むものが好ましい。例えば、接着剤層がポリオレフィン系重合体を(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸などの不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂を含むものが推奨され、特に0.01〜5モル%のマレイン酸又は無水マレイン酸をオレフィン重合体にグラフト共重合させたグラフト共重合体を含むものが接着剤層として好適に用いられる。
【0027】
また、接着剤層の厚みは特に限定されないが、接着性、コストの観点からも接着剤層の厚みは0.5〜5μmとすることが望ましい。また、接着剤層には目的に応じて帯電防止剤などの添加剤が添加されていてもよい。
【0028】
さらに、接着剤層の成分組成については特に限定されず、目的に応じて適宜組み合わせることができる。例えば、接着剤層が酸変性ポリオレフィン系樹脂と添加剤からなる場合、その成分組成は酸変性ポリオレフィン系樹脂を99%とし、添加剤を1%としてもよい。
【0029】
PVA層の結晶配向角を60度以下になるようにPVA結晶を配向せしめることにより、PVA層の高湿度下での酸素ガスバリア性が改良され、さらには従来の方法に比較すると薄膜でありながら酸素ガスバリア性の優れたフィルムが得られる。例えば、二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムと接着剤層の積層フィルムを一軸方向に延伸した後、PVA層を接着剤層に積層し、その後前記延伸方向に対し、直角方向に延伸する方法により上記の結晶配向角が達成される。その際に、結晶を効率良く配向させるために、延伸時の環境湿度、コート液中のPVA濃度、延伸時の温度を好適な条件に設定する必要がある。例えば、ケン化度99.7%、重合度1700のPVAを用いた場合、コート液の濃度は6〜12%の範囲に調整し、延伸温度を160〜165℃の範囲に設定するとPVAの結晶配向角は60度以下になる。ただし、このような条件は、使用するPVAの性質に依存するため適宜調整する必要があり上記に限定するものではない。
【0030】
接着剤層を介してポリプロピレン系樹脂フィルム上に積層したPVA層の結晶配向角は全反射X線回折法により求めることができる。全反射X線回折法とは、フィルム表面すれすれに入射するとX線が全反射される現象を利用して最表面の結晶構造を解析する方法である。X線領域では、物質の屈折率は真空(屈折率=1)よりもわずかに(10-5程度)小さいので、ある臨界角よりも小さい角度で全反射現象が現れる。理想的に平滑な表面の場合には、全反射する際にX線は表面から数nmしか内部に侵入しないため、最表面に存在する結晶からのみ回折が現れる。
【0031】
本発明においてPVA層が静電防止剤、滑り剤、アンチブロッキング剤などの公知の無機、有機の各種添加剤を含有していてもよく、本発明の目的を阻害しない範囲であれば、添加剤の種類、添加量については特に限定されない。
【0032】
PVA層の厚みは、必要とする酸素ガスバリア性に応じて任意の厚みとすることができるが、透明性、取り扱い性、経済性の観点から酸素ガスバリア性を発揮するのに必要最小限の厚みとすることが推奨される。通常は乾燥後の厚みで1μm以下とすることが好ましく、PVA層の結晶配向角が60度以下であれば、PVA層が1μm以下であっても優れた酸素ガスバリア性を有する。
【0033】
本発明において「優れた酸素ガスバリア性」とは、相対湿度85%雰囲気下で1000mL/m2・day・MPa以下の酸素透過度を有していることである。
【0034】
以下、本発明の酸素ガスバリア性フィルムの製造方法を詳述するが、該製造方法に適宜変更を加えて本発明のフィルムを製造することも全て本発明の技術範囲に含まれる。
【0035】
本発明の酸素ガスバリア性フィルムは、未延伸のポリプロピレン系樹脂フィルムの少なくとも一方の側に、接着剤層を形成した後、該フィルムを一方向に延伸し、その後該接着剤層の上層にPVA層を積層し、次いで前記延伸方向に対して直角方向に延伸することに要旨を有する製造方法を採用することによって製造することができる。
【0036】
未延伸のポリプロピレン系樹脂フィルムとしては、通常公知のものを用いることができ、その原料、添加剤、成膜方法などは特に限定されず、用途に応じた未延伸のポリプロピレン系樹脂フィルムを用いることができる。また、該フィルムの膜厚、表面処理の有無、積層の有無などについても上記した通り特に限定されず、要するにポリプロピレン系の樹脂フィルムであればよい。
【0037】
また、接着剤層は上記した様に二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムとPVA層とを接着させる作用を有するものであれば原料や添加剤の種類、量などは特に限定されない。その様な接着剤層としては酸変性ポリオレフィン系樹脂を含むものが望ましく、例えば、ポリオレフィン系重合体を(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸などの不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂が推奨され、特に0.01〜5モル%のマレイン酸又は無水マレイン酸をオレフィン重合体にグラフト共重合させたグラフト共重合体が好適に用いることができる。
【0038】
本発明では未延伸のポリプロピレン系樹脂フィルムの少なくとも一方の側に、接着剤層を形成するが、その形成方法としては、例えば、共押出し法によって接着剤層を未延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムに積層させることができる。
【0039】
なお、この際の温度条件は通常の温度設定の範囲内であれば特に限定されない。
【0040】
本発明は、例えば、接着剤層を積層した未延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムを一方向に延伸することにより達成されるが、この時の延伸方向は特に限定されない。また、延伸倍率は目的に応じて適宜決定することができ、特に限定されないが、通常4〜6倍とすることが望ましい。
【0041】
PVA層として、例えば、市販のポリビニルアルコール系樹脂を任意の量の可塑剤、添加剤と共に水に溶解したポリビニルアルコール系樹脂水溶液(以下、「PVA水溶液」と略記する。)を用いることができる。
【0042】
この際、PVA水溶液のコーティング性及びコーティング後の該フィルムの延伸性を阻害することなく、さらに優れた酸素ガスバリア性を付与するという観点からも、ポリビニルアルコール樹脂の重合度(以下、いずれも「数平均分子量」を示す。)は好ましくは300以上、より好ましくは500以上であり、また、好ましくは2600以下、より好ましくは2000以下とすることが推奨される。重合度が300未満になると、結晶化速度が速すぎるため、十分な延伸性が得られないことがある。また、重合度が2600を超えるとPVA水溶液粘度が高くなりすぎて、ゲル化しやすくなるためコーティングが困難となることがある。
【0043】
PVA層を接着剤層上に積層する方法としては特に限定されず公知の方法を採用すればよいが、例えば、リバースロールコーティング法、ロールナイフコーティング法、ダイコーティング法などの公知の方法によってPVA層を接着剤層に積層することができる。
【0044】
なお、本発明のガスバリア性フィルムに目的に応じて、さらに、任意の樹脂層などを形成させることも可能である。例えば、押出しラミネート法、あるいはドライラミネート法など公知の方法を用いてヒートシール性樹脂層を形成することも可能である。このようなヒートシール性樹脂層を形成する熱可塑性重合体としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン樹脂類、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−αオレフィンランダム共重合体、アイオノマー樹脂などが例示されるが、通常ヒートシール樹脂でもよい。なお、ダイオキシン対策などの環境面からも積層する樹脂には塩素を含有していない樹脂を形成することが望ましい。
【0045】
【実施例】
次に本発明を以下の実施例、比較例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、例中の濃度表示は、特に断らない限り重量基準であり、明細書中の特性値評価は以下の方法によった。
【0046】
1.酸素透過度
酸素透過度は、モダンコントロール社製「MOCON OX−TRAN 2/20」を使用し、23℃、相対湿度65%及び85%にコントロールした雰囲気下、測定時間は30分で実施した。酸素透過度の単位は、mL/(m2・24hr・MPa)で示した。
【0047】
2.結晶配向角
全反射X線回折法による結晶配向角の測定は以下の方法により求めた。X線発生器として、回転対陰極を備えたリガク社製RU−300を用いた。ターゲットはCuで、発生X線の波長は1.54オングストロームである。測定は50kV、250mAの出力で実施した。光学系として、ラインフォーカスでX線を取り出し、多層膜ミラーで集光後、絞りを用いてX線を絞った(S2スリットのサイズは、0.05mm×2mm)。ゴニオメーターはRINT Inplaneゴニオメーターを用いた。検出器はシンチレーションカウンターを用い、受光部には、0.2mm×10mmのスリット及びソーラースリットを設置した。試料は、十分な平面性が実現する適当な方法で試料台に設置する。例えば、平滑なシリコン製ウエハーにアルコール・流動パラフィンなどを用いて試料を貼り付けることにより上記の状態を実現することができる。ただし、用いるアルコール・流動パラフィンなどの液体は試料の状態、特にPVA層の結晶配向を変化させないものでなければならない。試料の状態が全反射X線回折測定の前後で変化していないことは、赤外分光法や複屈折測定により調べることができる。試料のPVA層の積層後の延伸方向とX線の入射方向は、ほぼ一致するように試料の方位を予め設定しておく。ゴニオメーターの調整を実施して試料のアライメントを行ったのちに、まず入射角の最適値を決定する操作を行う。入射角が大きすぎると全反射条件が満たされずに基材であるポリプロピレンの回折が強く現れる。また、入射角が小さすぎると十分な回折強度が得られない。最適な入射角は、次のようにして決定する。まず、0.1度程度の適当な入射角に設定し、ディテクターを試料表面に平行な面内でスキャンするいわゆるインプレーン測定を実施する(図1に定義するディテクター走査角度2θxと試料面内回転角度φ(=2θx/2)をスキャンする2θx/φスキャン)。得られた回折強度の2θx/φ依存曲線において、注目するPVAの赤道線反射に、基材のポリプロピレン結晶の回折の寄与が著しく現れているときは十分に全反射条件が満たされていないので、試料のアライメントを再調整し、また、入射角を変更して再度2θx/φスキャンの測定を実施する。注目するPVAの赤道線反射へのポリプロピレンの回折の寄与が十分小さくなるまで入射角の調整を行う。具体的には、コンピュータを用いてピーク分離を実施し、注目するPVAの赤道線反射のピーク位置において、ポリプロピレンからの反射の寄与がPVAの反射強度の10%以下になるまで上記操作を繰り返す。上記の条件を満たす入射角が得られたら、2θxを注目するPVA結晶のブラッグ角の位置に移動する。その状態で試料をφ方向に回転させながら回折強度のφ依存性を測定する。このようにして得られた回折強度のφ依存性は、PVA結晶の配向の程度を反映しており、結晶の一軸配向性が高いほど鋭いピークとなって現れる。この回折強度のφ依存性曲線に現れたピークの半価幅を結晶配向角とする。結晶配向角を求めるために用いるPVA結晶の赤道線反射は、基材のポリプロピレン結晶の回折角と異なる回折角を持つ反射のうち、全反射X線回折法で観測される回折強度が最も強いものを用いる。
【0048】
(実施例1及び実施例2)
PVAは表1に記載した重合度とケン化度を有するものを用いた。水溶液に表示記載のPVAを攪拌しながら徐々に投入し、均一に分散させた後、イソプロピルアルコールが6%となるように添加した。水溶液を密封後、攪拌しながら約90℃に加熱し、PVAを完全に溶解させ、表1記載のそれぞれの濃度のPVA水溶液を得た。
【0049】
基層としてポリプロピレン系樹脂97重量%に極性基を実質的に含まない石油樹脂(エスコレッツE5300:トーネックス社製)3重量%を混合した樹脂を用いた。接着剤層としては酸変性ポリオレフィン系樹脂を基層/接着剤層=19/1(重量比)の割合で、樹脂温度260℃になるように2層状態でTダイから共押出しして、温度25℃のキャスティングロールにてキャスティング後、縦方向に4倍延伸した。得られた積層フィルムの接着層上にリバースロールコーティング法にて表1記載のPVA水溶液をそれぞれ積層後、165℃の温度環境下で横方向に9倍延伸し、積層フィルムを得た。
【0050】
(実施例3)
PVAは表1に記載した重合度とケン化度を有するものを用い、基材コーティング方法は実施例1、2に準じたが、横方向の延伸倍率を6倍にした積層フィルムを得た。
【0051】
(比較例1)
PVAは表1に記載した重合度とケン化度を有するものを用いた。厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルム(極性基を実質的に含まない石油樹脂:エスコレッツE:5300:トーネックス社製を3重量%含む)のコロナ処理面にアンカー剤として、イソシアネート系接着剤を乾燥後コート量で0.3g/m2となるようにグラビアコートした。アンカー層上にPVA水溶液を同様にグラビアコートし、140℃で乾燥後、積層フィルムを得た。
【0052】
(比較例2)
実施例1に準じたが接着剤層を基層に積層せず、基層のみのフィルムに直接PVA層を積層する以外は実施例1と同様の方法により、積層フィルムを製造しようとしたが、PVAと基層の接着力がまったくなく、フィルム巻取り時に押さえロール側にPVA層が粘着して、剥がれ、実用性のあるフィルムを得ることができなかった。
【0053】
(比較例3)
PVAは表1に記載した重合度とケン化度を有するものを用いた。このPVAの8%水溶液をガラス板上に流延し乾燥固化させたPVAシートをモデル延伸機(TMロング)で縦方向、横方向にいずれも2倍延伸して厚さ約20μmのPVAフィルムを作成した。
【0054】
実施例1〜5、比較例1〜2のそれぞれの積層フィルムについて、結晶配向角並びに相対湿度65%と85%下での酸素透過度を測定し、表1に示した。
【0055】
表1に示したように、本発明の酸素ガスバリア性フィルムは従来のPVAコートフィルムに比較して、結晶配向度が向上しており、そのため高湿度下での酸素バリア性に優れ、かつ従来のPVAコートフィルムに比較してPVA層が薄膜でありながら、低湿度下では同等の酸素ガスバリア性が得られることが明らかとなった。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】
本発明の酸素ガスバリア性フィルムによれば、従来困難であった、二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムに高湿度下でも優れた酸素バリア性を付与することができるだけでなく、従来のPVA積層フィルムに比較してPVA層が薄膜で高酸素ガスバリア性のフィルムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】結晶配向角測定原理を示す図。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an oxygen gas barrier film, in particular, an oxygen gas barrier biaxially stretched polypropylene resin film suitable for packaging and as a food packaging film. More specifically, the present invention relates to a film that does not generate hydrogen chloride gas when burned and has excellent oxygen gas barrier properties, particularly oxygen gas barrier properties under high humidity, and a method for producing the same.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, many oxygen gas barrier films and packaging materials using the same have already been known. As the most general oxygen gas barrier film, a PVDC coat film coated with a polyvinylidene chloride resin (hereinafter sometimes abbreviated as “PVDC”) is well known. The PVDC coated film has almost no hygroscopicity and has a good oxygen gas barrier property even under high humidity.
[0003]
However, since a film using PVDC generates hydrogen chloride gas by combustion, it is considered to be a cause of the generation of dioxins, and replacement with another oxygen gas barrier film by dechlorination is strongly desired for environmental protection. Yes. However, at present, no satisfactory material has yet been obtained as a substitute for PVDC due to insufficient oxygen gas barrier properties under high humidity and high cost.
[0004]
As a resin material having a high oxygen gas barrier property, a polyvinyl alcohol resin (hereinafter sometimes abbreviated as “PVA”) is well known. PVA coated film or PVA film shows very good oxygen gas barrier properties under low humidity, but because of its excellent hygroscopicity, oxygen gas barrier properties declined as the relative humidity increased, and was considered to be poor in practicality. .
[0005]
In order to improve the hygroscopicity of PVA, it is known to use an ethylene / vinyl alcohol copolymer (hereinafter sometimes abbreviated as “EVOH”) by copolymerizing with ethylene. It has been pointed out that the lower oxygen gas barrier property is lower than that of PVA.
[0006]
JP-A-3-30944 discloses “a method of adding a colloidal hydrous layered silicate compound having swelling property to a PVA coating solution”. Japanese Patent No. 2789705 discloses “polyvinyl alcohol modified with at least one of a colloidal hydrous layered silicate compound having swelling properties and a compound having a silyl group in the molecule”. However, any of these films is expensive and could not be substituted for a PVDC-coated film that exhibits good oxygen gas barrier properties even at low cost and high humidity.
[0007]
Regarding the stretching after coating PVA on a base film, JP-A-49-64676 describes the lamination with polyethylene terephthalate. However, the conventional oxygen gas barrier film is a polypropylene-based film. There was a problem that even if a PVA solution was applied to a resin uniaxially stretched sheet and stretched, an adhesive force between the PVA and the substrate could not be obtained.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention solves the problems of the conventional oxygen gas barrier film and selects PVA as a readily available packaging material as an alternative to the PVDC-coated biaxially oriented polypropylene resin film. As a result of intensive studies on improving oxygen gas barrier properties under high humidity, a biaxially stretched polypropylene resin film is used as a base film, a PVA layer is laminated via an adhesive layer, and the PVA layer It has been found that the oxygen gas barrier property of a PVA film under high humidity can be greatly improved by increasing the degree of crystal orientation. An object of the present invention is to provide a biaxially stretched polypropylene resin film having a high oxygen gas barrier property under high humidity, which could not be obtained with a conventional PVA-coated biaxially stretched polypropylene resin film.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the oxygen gas barrier film of the present invention is formed by laminating a polyvinyl alcohol resin layer on at least one side of a polypropylene resin film stretched in one direction and then stretching in a direction perpendicular to the stretch direction. Thus, the crystal orientation angle of equator line reflection of the polyvinyl alcohol resin surface obtained by a total reflection X-ray diffraction method is 60 degrees or less.
[0010]
The oxygen gas barrier film of the present invention having the above structure is a biaxially stretched polypropylene resin film having an oxygen gas barrier property under high humidity that cannot be obtained with a conventional PVA-coated biaxially stretched polypropylene resin film. is there.
[0011]
In this case, the film thickness of the polyvinyl alcohol-based resin layer can be 1 μm or less.
[0012]
In this case, the biaxially stretched polypropylene resin film and the polyvinyl alcohol resin layer can be laminated via an adhesive layer.
[0013]
In this case, the adhesive layer can be made of an acid-modified polyolefin resin.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the oxygen gas barrier film of the present invention will be described.
[0015]
The oxygen gas barrier film of the present invention has a crystal orientation angle evaluated by a total reflection X-ray diffraction method of a polyvinyl alcohol-based resin layer laminated on at least one side of a biaxially stretched polypropylene-based resin film via an adhesive layer. However, if it is a method which becomes 60 degrees or less, the manufacturing method is not limited. For example, an unstretched film in which an adhesive layer is laminated on at least one side of a biaxially stretched polypropylene resin film is stretched in one direction, and then a polyvinyl alcohol resin layer is formed on the surface of the adhesive layer. Subsequently, it can manufacture by the method of extending | stretching in the orthogonal | vertical direction with the said extending | stretching direction. Alternatively, a polyvinyl alcohol resin solution is coated on the surface of the adhesive layer of a biaxially stretched film in which an adhesive layer is laminated on at least one side of a polypropylene resin film, and a calendar roll or the like is used in the drying process of the coating liquid. It can also be produced by applying a shear strain to the coating layer.
[0016]
The laminate of the biaxially stretched polypropylene resin film and the polyvinyl alcohol resin layer obtained by the above gas barrier film production method has strong adhesion and exhibits excellent oxygen gas barrier properties under high humidity.
[0017]
The oxygen gas barrier film of the present invention uses a biaxially stretched polypropylene resin film as a base resin film, an adhesive layer is provided on at least one side of the film, and a PVA layer is formed via the adhesive layer. It is the multilayer resin film which makes it a basic composition.
[0018]
However, the present invention is not limited to this, and an oxygen gas barrier film of the present invention may be laminated with an arbitrary resin film such as a heat-sealable resin or a material other than a resin to have a configuration according to the purpose. It is. In addition, the oxygen gas barrier film of the present invention may be subjected to various processes such as laminating and printing. Furthermore, it is also possible to provide another layer other than the adhesive layer between the base film and the PVA layer as long as the oxygen gas barrier property of the present invention is not impaired.
[0019]
As the biaxially stretched polypropylene resin film used in the present invention, a known biaxially stretched polypropylene resin film can be used, and its raw materials, mixing ratio, and the like are not particularly limited. For example, polypropylene homopolymer (propylene homopolymer), random copolymer or block copolymer with one or more selected from α-olefins such as ethylene, butene, pentene, hexene, etc., with polypropylene as the main component Alternatively, it may be a mixture of two or more of these polymers, and any biaxially stretched polypropylene resin film may be used.
[0020]
Further, for the purpose of modifying the physical properties of the film, known additives such as an antioxidant, an antistatic agent, and a plasticizer may be added. For example, biaxial stretching to which a petroleum resin, a terpene resin, or the like is added. A polypropylene resin film may be used.
[0021]
Furthermore, the film thickness of the biaxially stretched polypropylene resin film used in the present invention can be any film thickness depending on the desired purpose such as mechanical strength and transparency, and is not particularly limited. 250 μm is recommended, and when used as a packaging material, it is preferably 15 to 60 μm.
[0022]
Furthermore, for the biaxially stretched polypropylene resin film used in the present invention, depending on the purpose, for example, surface treatment by a conventionally known method such as corona discharge treatment, plasma treatment, ozone treatment, chemical treatment, or a known anchor treatment. An anchor treatment using an agent may be performed.
[0023]
The biaxially stretched polypropylene resin film that can be used in the present invention may be a biaxially stretched polypropylene resin single layer film, or a plurality of resin films including a biaxially stretched polypropylene resin film are laminated. A laminated film may be used, and the type of laminated body, the number of laminated layers, a lamination method, and the like in the case of a laminated film are not particularly limited, and can be arbitrarily selected from known methods according to the purpose.
[0024]
The adhesive layer in the oxygen gas barrier film of the present invention is formed between the biaxially stretched polypropylene resin film and the PVA layer, and has an action of bonding the base resin film and the PVA layer.
[0025]
Accordingly, in the present invention, the adhesive layer is present between the biaxially stretched polypropylene resin film and the PVA layer, and can intervene if the biaxially stretched polypropylene resin film and the PVA layer can be bonded. There are no particular limitations on the type of laminated body, the number of laminated layers, and the like.
[0026]
The raw material and the like of the adhesive layer are not particularly limited, but the adhesive layer preferably includes an acid-modified polyolefin resin. For example, it is recommended that the adhesive layer contains an acid-modified polyolefin resin obtained by modifying a polyolefin polymer with an unsaturated carboxylic acid such as (meth) acrylic acid, maleic acid, maleic anhydride, or fumaric acid. An adhesive layer containing a graft copolymer obtained by graft-copolymerizing 01 to 5 mol% of maleic acid or maleic anhydride to an olefin polymer is suitably used.
[0027]
Moreover, although the thickness of an adhesive bond layer is not specifically limited, From a viewpoint of adhesiveness and cost, it is desirable that the thickness of an adhesive bond layer shall be 0.5-5 micrometers. In addition, an additive such as an antistatic agent may be added to the adhesive layer depending on the purpose.
[0028]
Furthermore, it does not specifically limit about the component composition of an adhesive bond layer, According to the objective, it can combine suitably. For example, when the adhesive layer is composed of an acid-modified polyolefin resin and an additive, the component composition may be 99% for the acid-modified polyolefin resin and 1% for the additive.
[0029]
By orienting the PVA crystal so that the crystal orientation angle of the PVA layer is 60 degrees or less, the oxygen gas barrier property under high humidity of the PVA layer is improved. A film having excellent gas barrier properties can be obtained. For example, after stretching a biaxially oriented polypropylene resin film and a laminated film of an adhesive layer in a uniaxial direction, laminating a PVA layer on the adhesive layer, and then stretching the film in a direction perpendicular to the stretching direction as described above. A crystal orientation angle is achieved. At that time, in order to orient the crystals efficiently, it is necessary to set the environmental humidity during stretching, the PVA concentration in the coating solution, and the temperature during stretching under suitable conditions. For example, when PVA having a saponification degree of 99.7% and a polymerization degree of 1700 is used, the concentration of the coating liquid is adjusted to a range of 6 to 12%, and the stretching temperature is set to a range of 160 to 165 ° C. The orientation angle is 60 degrees or less. However, such conditions depend on the properties of the PVA to be used and need to be adjusted as appropriate, and are not limited to the above.
[0030]
The crystal orientation angle of the PVA layer laminated on the polypropylene resin film via the adhesive layer can be determined by a total reflection X-ray diffraction method. The total reflection X-ray diffraction method is a method for analyzing the crystal structure of the outermost surface by utilizing a phenomenon in which X-rays are totally reflected when incident on a grazing film surface. In the X-ray region, since the refractive index of the substance is slightly (about 10 −5 ) smaller than that of vacuum (refractive index = 1), the total reflection phenomenon appears at an angle smaller than a certain critical angle. In the case of an ideally smooth surface, X-rays penetrate only a few nm from the surface during total reflection, so that diffraction appears only from crystals present on the outermost surface.
[0031]
In the present invention, the PVA layer may contain various known inorganic and organic additives such as an antistatic agent, a slipping agent, and an antiblocking agent, and so long as the object of the present invention is not impaired. There is no particular limitation on the type and amount of addition.
[0032]
The thickness of the PVA layer can be set to any thickness depending on the required oxygen gas barrier property, but the minimum thickness necessary for exhibiting the oxygen gas barrier property from the viewpoint of transparency, handleability, and economy, It is recommended to do. In general, the thickness after drying is preferably 1 μm or less, and if the crystal orientation angle of the PVA layer is 60 degrees or less, even if the PVA layer is 1 μm or less, it has excellent oxygen gas barrier properties.
[0033]
In the present invention, “excellent oxygen gas barrier property” means having an oxygen permeability of 1000 mL / m 2 · day · MPa or less in an atmosphere with a relative humidity of 85%.
[0034]
Hereinafter, although the manufacturing method of the oxygen gas barrier film of this invention is explained in full detail, adding the change to this manufacturing method suitably and manufacturing the film of this invention is also all contained in the technical scope of this invention.
[0035]
In the oxygen gas barrier film of the present invention, an adhesive layer is formed on at least one side of an unstretched polypropylene resin film, and then the film is stretched in one direction, and then a PVA layer is formed on the adhesive layer. Can be manufactured by adopting a manufacturing method having the gist of extending the layers in the direction perpendicular to the extending direction.
[0036]
As the unstretched polypropylene-based resin film, generally known ones can be used, and the raw materials, additives, film forming methods, etc. are not particularly limited, and an unstretched polypropylene-based resin film according to the application is used. Can do. Further, the film thickness, presence / absence of surface treatment, presence / absence of lamination, etc. of the film are not particularly limited as described above, and may be any polypropylene-based resin film.
[0037]
In addition, the kind and amount of raw materials and additives are not particularly limited as long as the adhesive layer has an action of bonding the biaxially stretched polypropylene resin film and the PVA layer as described above. Such an adhesive layer preferably contains an acid-modified polyolefin resin. For example, a polyolefin polymer is modified with an unsaturated carboxylic acid such as (meth) acrylic acid, maleic acid, maleic anhydride, or fumaric acid. An acid-modified polyolefin-based resin is recommended, and a graft copolymer obtained by graft-copolymerizing 0.01 to 5 mol% maleic acid or maleic anhydride to an olefin polymer can be preferably used.
[0038]
In the present invention, an adhesive layer is formed on at least one side of an unstretched polypropylene-based resin film. For example, the adhesive layer is laminated on the unstretched polypropylene-based resin film by a coextrusion method. be able to.
[0039]
In addition, the temperature condition in this case will not be specifically limited if it is in the range of a normal temperature setting.
[0040]
The present invention can be achieved by, for example, stretching an unstretched polypropylene resin film having an adhesive layer laminated in one direction, but the stretching direction at this time is not particularly limited. Moreover, although a draw ratio can be suitably determined according to the objective and is not specifically limited, Usually, it is desirable to set it as 4-6 times.
[0041]
As the PVA layer, for example, a polyvinyl alcohol-based resin aqueous solution (hereinafter abbreviated as “PVA aqueous solution”) in which a commercially available polyvinyl alcohol-based resin is dissolved in water together with an arbitrary amount of a plasticizer and an additive can be used.
[0042]
At this time, the polymerization degree of the polyvinyl alcohol resin (hereinafter referred to as “several numbers”) is also provided from the viewpoint of imparting further excellent oxygen gas barrier properties without inhibiting the coating properties of the aqueous PVA solution and the stretchability of the film after coating. "Average molecular weight") is preferably 300 or more, more preferably 500 or more, and preferably 2600 or less, more preferably 2000 or less. When the degree of polymerization is less than 300, the crystallization speed is too high, and sufficient stretchability may not be obtained. On the other hand, when the polymerization degree exceeds 2600, the viscosity of the aqueous PVA solution becomes too high and gelation tends to occur, which may make coating difficult.
[0043]
The method for laminating the PVA layer on the adhesive layer is not particularly limited and may be a known method. For example, the PVA layer may be formed by a known method such as a reverse roll coating method, a roll knife coating method, or a die coating method. Can be laminated to the adhesive layer.
[0044]
In addition, according to the objective, it is also possible to form arbitrary resin layers etc. in the gas barrier film of this invention. For example, the heat-sealable resin layer can be formed using a known method such as an extrusion lamination method or a dry lamination method. Examples of the thermoplastic polymer for forming such a heat-sealable resin layer include high-density polyethylene (HDPE), low-density polyethylene (LDPE), polyethylene resins such as linear low-density polyethylene, polypropylene resin, and ethylene-vinyl acetate. Copolymers, ethylene-α olefin random copolymers, ionomer resins, and the like are exemplified, but heat seal resins may be generally used. In addition, it is desirable to form a resin that does not contain chlorine as the resin to be laminated from the environmental point of view such as dioxin countermeasures.
[0045]
【Example】
Next, the present invention will be specifically described using the following examples and comparative examples, but the present invention is not limited thereto. The concentration display in the examples is based on the weight unless otherwise specified, and the characteristic value evaluation in the specification is based on the following method.
[0046]
1. Oxygen permeability The oxygen permeability was measured by using a MONO OX-TRAN 2/20 manufactured by Modern Control Co., under an atmosphere controlled at 23 ° C., 65% relative humidity and 85% relative to 30 minutes. The unit of oxygen permeability was expressed in mL / (m 2 · 24 hr · MPa).
[0047]
2. The crystal orientation angle was measured by the following method by the crystal orientation angle total reflection X-ray diffraction method. As the X-ray generator, Rigaku RU-300 equipped with a rotating counter cathode was used. The target is Cu and the wavelength of the generated X-ray is 1.54 angstroms. The measurement was performed at an output of 50 kV and 250 mA. As an optical system, X-rays were extracted with a line focus, condensed with a multilayer mirror, and then X-rays were focused using a diaphragm (the size of the S2 slit was 0.05 mm × 2 mm). A RINT Inplane goniometer was used as the goniometer. The detector used was a scintillation counter, and a 0.2 mm × 10 mm slit and a solar slit were installed in the light receiving part. The sample is placed on the sample stage by an appropriate method that realizes sufficient flatness. For example, the above state can be realized by attaching a sample to a smooth silicon wafer using alcohol, liquid paraffin, or the like. However, the liquid such as alcohol and liquid paraffin to be used must not change the state of the sample, particularly the crystal orientation of the PVA layer. It can be examined by infrared spectroscopy or birefringence measurement that the state of the sample has not changed before and after the total reflection X-ray diffraction measurement. The orientation of the sample is set in advance so that the stretching direction after the lamination of the PVA layer of the sample and the incident direction of the X-ray substantially coincide. After adjusting the goniometer and aligning the sample, first, an operation for determining the optimum value of the incident angle is performed. If the incident angle is too large, the total reflection condition is not satisfied and the diffraction of polypropylene as a base material appears strongly. If the incident angle is too small, sufficient diffraction intensity cannot be obtained. The optimum incident angle is determined as follows. First, an appropriate incident angle of about 0.1 degree is set, and so-called in-plane measurement is performed in which the detector is scanned in a plane parallel to the sample surface (detector scanning angle 2θx defined in FIG. 1 and sample in-plane rotation). 2θx / φ scan for scanning angle φ (= 2θx / 2). In the 2θx / φ dependence curve of the obtained diffraction intensity, the total reflection condition is not sufficiently satisfied when the diffraction contribution of the polypropylene crystal of the base material appears remarkably in the equatorial reflection of the PVA of interest. The alignment of the sample is readjusted, and the 2θx / φ scan measurement is performed again by changing the incident angle. The incident angle is adjusted until the contribution of polypropylene diffraction to the equatorial reflection of the PVA of interest is sufficiently small. Specifically, peak separation is performed using a computer, and the above operation is repeated until the contribution of reflection from polypropylene becomes 10% or less of the reflection intensity of PVA at the peak position of the equatorial reflection of PVA. When an incident angle satisfying the above conditions is obtained, 2θx is moved to the position of the Bragg angle of the PVA crystal of interest. In this state, the φ dependency of the diffraction intensity is measured while rotating the sample in the φ direction. The φ dependence of the diffraction intensity thus obtained reflects the degree of orientation of the PVA crystal, and the higher the uniaxial orientation of the crystal, the sharper the peak. The half width of the peak appearing in the φ dependence curve of the diffraction intensity is defined as the crystal orientation angle. The equatorial reflection of the PVA crystal used to determine the crystal orientation angle has the strongest diffraction intensity observed by the total reflection X-ray diffraction method among the reflections having a diffraction angle different from that of the polypropylene crystal of the base material. Is used.
[0048]
(Example 1 and Example 2)
PVA having a polymerization degree and a saponification degree described in Table 1 was used. The indicated PVA was gradually added to the aqueous solution while stirring and dispersed uniformly, and then isopropyl alcohol was added to 6%. After sealing the aqueous solution, the solution was heated to about 90 ° C. with stirring to completely dissolve the PVA, thereby obtaining PVA aqueous solutions having respective concentrations shown in Table 1.
[0049]
As the base layer, a resin obtained by mixing 97% by weight of a polypropylene resin and 3% by weight of a petroleum resin substantially free of polar groups (Escoretz E5300: manufactured by Tonex Corp.) was used. As the adhesive layer, an acid-modified polyolefin resin is coextruded from a T-die in a two-layer state at a ratio of base layer / adhesive layer = 19/1 (weight ratio) so that the resin temperature becomes 260 ° C., and a temperature of 25 After casting with a casting roll at 0 ° C., the film was stretched 4 times in the machine direction. The PVA aqueous solution described in Table 1 was laminated on the adhesive layer of the obtained laminated film by a reverse roll coating method, and then stretched 9 times in the transverse direction in a temperature environment of 165 ° C. to obtain a laminated film.
[0050]
(Example 3)
PVA having a polymerization degree and a saponification degree described in Table 1 was used, and the substrate coating method was in accordance with Examples 1 and 2, but a laminated film having a transverse draw ratio of 6 was obtained.
[0051]
(Comparative Example 1)
PVA having a polymerization degree and a saponification degree described in Table 1 was used. An isocyanate adhesive is used as an anchor agent on the corona-treated surface of a biaxially stretched polypropylene resin film having a thickness of 20 μm (petroleum resin substantially free of polar groups: Escollets E: 5300: 3% by weight manufactured by Tonex) After drying, gravure coating was performed so that the coating amount was 0.3 g / m 2 . The anchor layer was similarly gravure coated with an aqueous PVA solution and dried at 140 ° C. to obtain a laminated film.
[0052]
(Comparative Example 2)
Although it tried to manufacture a laminated | multilayer film by the method similar to Example 1 except having laminated | stacked the PVA layer directly on the film of a base layer only according to Example 1, but not laminating | stacking an adhesive bond layer on a base layer, There was no adhesive strength of the base layer, and the PVA layer adhered to the pressing roll side when the film was taken up and peeled off, so that a practical film could not be obtained.
[0053]
(Comparative Example 3)
PVA having a polymerization degree and a saponification degree described in Table 1 was used. The PVA sheet obtained by casting this 8% aqueous solution of PVA on a glass plate and drying and solidifying it was stretched twice in the longitudinal and transverse directions by a model stretching machine (TM long) to form a PVA film having a thickness of about 20 μm. Created.
[0054]
The laminated films of Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 and 2 were measured for crystal orientation angles and oxygen permeability under relative humidity of 65% and 85%, and are shown in Table 1.
[0055]
As shown in Table 1, the oxygen gas barrier film of the present invention has an improved degree of crystal orientation as compared with the conventional PVA-coated film, so that it has excellent oxygen barrier properties under high humidity and the conventional film. Although the PVA layer is a thin film as compared with the PVA coated film, it has been clarified that an equivalent oxygen gas barrier property can be obtained under low humidity.
[0056]
[Table 1]
[0057]
【The invention's effect】
According to the oxygen gas barrier film of the present invention, it is difficult not only to impart an excellent oxygen barrier property to a biaxially stretched polypropylene-based resin film even under high humidity, but compared to a conventional PVA laminated film. Thus, a high oxygen gas barrier film having a thin PVA layer can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing the principle of measuring a crystal orientation angle.
Claims (4)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001001037A JP4693997B2 (en) | 2001-01-09 | 2001-01-09 | Oxygen gas barrier film |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001001037A JP4693997B2 (en) | 2001-01-09 | 2001-01-09 | Oxygen gas barrier film |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002200715A JP2002200715A (en) | 2002-07-16 |
JP4693997B2 true JP4693997B2 (en) | 2011-06-01 |
Family
ID=18869718
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001001037A Expired - Lifetime JP4693997B2 (en) | 2001-01-09 | 2001-01-09 | Oxygen gas barrier film |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4693997B2 (en) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10510487A (en) * | 1994-12-02 | 1998-10-13 | モービル・オイル・コーポレーション | Heat sealable multilayer film containing polyvinyl alcohol layer |
JP2000052501A (en) * | 1998-06-03 | 2000-02-22 | Kuraray Co Ltd | Laminate and its manufacture |
JP2000062108A (en) * | 1998-08-13 | 2000-02-29 | Toppan Printing Co Ltd | Gas barrier film |
JP2001287277A (en) * | 1998-10-01 | 2001-10-16 | Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The | Method for manufacturing laminate |
JP2002052664A (en) * | 2000-08-08 | 2002-02-19 | Toyobo Co Ltd | Multilayered resin film having excellent oxygen gas barrier properties and method for manufacturing the same |
-
2001
- 2001-01-09 JP JP2001001037A patent/JP4693997B2/en not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10510487A (en) * | 1994-12-02 | 1998-10-13 | モービル・オイル・コーポレーション | Heat sealable multilayer film containing polyvinyl alcohol layer |
JP2000052501A (en) * | 1998-06-03 | 2000-02-22 | Kuraray Co Ltd | Laminate and its manufacture |
JP2000062108A (en) * | 1998-08-13 | 2000-02-29 | Toppan Printing Co Ltd | Gas barrier film |
JP2001287277A (en) * | 1998-10-01 | 2001-10-16 | Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The | Method for manufacturing laminate |
JP2002052664A (en) * | 2000-08-08 | 2002-02-19 | Toyobo Co Ltd | Multilayered resin film having excellent oxygen gas barrier properties and method for manufacturing the same |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002200715A (en) | 2002-07-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI488744B (en) | Laminated film | |
US6855406B2 (en) | Polyolefin resin composition and shrink film made from the same | |
JP2008036863A (en) | Gas barrier laminated film | |
WO2021020401A1 (en) | Gas barrier laminate and packaging material using same | |
JP7423786B2 (en) | laminated film | |
US6364987B1 (en) | Method for producing gas barrier film | |
KR20040036527A (en) | Laminated film, method of producing thereof and packaging bag | |
JP4747403B2 (en) | Method for producing multilayer resin film having excellent oxygen gas barrier property | |
CN114728512B (en) | Gas barrier film | |
JP4693997B2 (en) | Oxygen gas barrier film | |
JP7188651B1 (en) | Polypropylene films, laminates, packaging materials, and packages | |
JP4683251B2 (en) | Method for producing multilayer resin film having oxygen gas barrier property | |
JP4380121B2 (en) | Oxygen gas barrier film and method for producing the same | |
JP2002321320A (en) | Multilayered film having oxygen gas barrier property and manufacturing method therefor | |
JP4168629B2 (en) | Oxygen gas barrier film and method for producing the same | |
WO2022030361A1 (en) | Laminated film and packaging material | |
JP4019696B2 (en) | Oxygen gas barrier film and method for producing the same | |
JP4229269B2 (en) | Laminated vapor deposition film and use thereof | |
WO2023243390A1 (en) | Multilayer body and packaging bag | |
JP2004074448A (en) | Oxygen gas barrier film and manufacturing method therefor | |
JP2001138451A (en) | Oxygen gas barrier film and manufacturing method for the same | |
JP2000318034A (en) | Production of gas barrier film | |
WO2023127534A1 (en) | Biaxially-oriented polypropylene film | |
JP2001009979A (en) | Laminated film | |
JP2004082499A (en) | Multi-layer resin film with outstanding oxygen gas barrier properties and moistureproofness |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071225 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100318 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100324 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100521 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110126 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110223 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140304 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4693997 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |