JP4686054B2 - Inkjet recording device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置に関し、特に、インクジェットヘッドのインク吐出面(オリフィスプレート)に付着した余剰インクを拭き払ってインクの吐出不良を改善するワイプ手段を備えるインクジェット記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録装置では、インク液滴をインクジェットヘッドのオリフィスから吐出して印刷用紙等の被記録媒体に付着させて記録を行なっている。この吐出を開始する際には、前に吐出したインクがオリフィスプレートに付着しており、これを放置すれば吐出液滴の飛翔方向が乱れる、ヘッド駆動周波数に対応した吐出が不能となる、複数のサテライトが発生する等の吐出不良が生じる。また、前に吐出したインクが多量に付着した場合には、吐出不能となる可能性もある。さらに、一つのヘッドから複数の色のインクを吐出する場合、前に吐出したインクが残っていると混色を引き起こす要因となる。
【0003】
したがって、この付着されているインクを除去する必要がある。このようなオリフィスプレート上のインクの除去に際しては、弾性を有するワイパーブレードでオリフィスプレートを拭き払って付着インクを除去するワイプ手段をインクジェットヘッドの記録領域の外側に設け、インクジェットヘッドのオリフィスプレートをこのワイプ手段に対向する位置へ移動させて清掃を行うようにしている(以下、この拭き払い動作を「クリーニング」という)。
【0004】
ところでオリフィスプレートをクリーニングしたワイパーブレードには当然ながら拭き取ったインクが付着している。これを放置しておくと次回のクリーニングの際に逆にワイパーブレードからインクジェットヘッドにインクが付着して清浄化が著しく不十分となりかねない。このため、クリーニング後にワイパーブレード自体を清浄化して次回のクリーニングに備える必要がある。
【0005】
このような必要に対し、例えば、特開平11−188892号公報では、ワイパーを清掃するワイパークリーナーをインクカートリッジに着脱可能に設けた構成を開示している。また、特開平9−156115号公報では、ワイパーブレードを、二つのクリーニングエッジに挟まれる空間に格納し、ブレードを前進させると、その側面がクリーニングエッジの先端により擦られることによりワイパーブレードの清浄が行なわれる構成が開示されている。また、特開平9−57992号公報では、ウレタンフォーム等のインク吸収性を有する素材で形成した吸収体を備え、クリーニング後にワイパーブレードをこの吸収体に接触させてワイパーブレードに付着したインクを吸収体に吸収させてワイパーブレードの清掃を行う構成が開示されている。さらに特開平11−58752号の明細書では、インクジェットヘッドのオリフィスプレートに対して所定の間隔で移動可能なクリーニング手段を備え、このクリーニング手段はオリフィスと対向するクリーニング台とこのクリーニング台に洗浄液の液滴を形成する液滴形成手段とを有し、液滴をオリフィスに接触させて洗浄する構成が開示されている。
【0006】
しかし、産業用、業務用のインクジェット記録装置にあっては、使用期間が長くまたその使用条件が過酷である。さらにユーザーの要求水準も高いため、上記の発明をもってしてもユーザーの満足を十分に得ることはできなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、産業用、業務用のインクジェット記録装置においても十分にオリフィスプレートのクリーニングができるように、オリフィスプレートのワイパーの洗浄手段を備えたインクジェット記録装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載するように、オリフィスよりインクを吐出して記録をするインクジェットヘッドを備えるインクジェット記録装置において、上記ヘッドのオリフィスが形成された面であるオリフィスプレートをクリーニングするワイプ手段と、上記ワイプ手段を洗浄する洗浄手段とを備え、上記ワイプ手段は上記洗浄手段により装置上にて洗浄可能に構成されていることを特徴とするインクジェット記録装置を提供する。
【0009】
本発明によれば、ワイプ手段を装置から取り外すことなく洗浄手段にて洗浄して常に清浄な状態にしておくことができるので、インクジェットヘッドのオリフィスプレートのクリーニングを完全な状態にて行うことができる。
【0010】
上記請求項1に記載された発明においては、請求項2に記載するように、上記洗浄手段により洗浄されたワイプ手段を乾燥させる乾燥手段を具備することが好ましい。乾燥手段を設けることにより、洗浄手段で用いられる洗浄液が比較的揮発し難いものであっても、問題無く用いることが可能となり、また、洗浄の間隔が短くなった場合でも対応することが可能となるからである。
【0011】
上記請求項2に記載された発明においては、請求項3に記載するように、上記ワイプ手段は、複数のワイプ部を備えたワイプ部材と、上記ワイプ部を循環させる送り機構とを備え、上記ワイプ部は、上記オリフィスプレートのクリーニング位置、上記洗浄手段による洗浄位置、および上記乾燥手段による乾燥位置間を、上記送り機構により循環可能とされていることものであることが好ましい。
【0012】
ここで、「複数のワイプ部を備えたワイプ部材」とは、オリフィス先端部のクリーニングに直接関与する個別のワイプ部を複数備えたワイプ部材、およびオリフィス先端部のクリーニングに直接関与するワイプ部の一単位が連続して複数設けられているワイプ部材を含む概念である。
【0013】
この発明によれば、複数のワイプ部を送り機構にて順次クリーニングに供することができ、クリーニング後のワイプ部を送り機構にて順次洗浄することができる。さらに、洗浄後のワイプ部を順次乾燥に供することができる。したがって、洗浄されたワイプ部を再びクリーニングに供することができるので、ワイプ部材を繰り返しクリーニングに使用することができる。また、クリーニング作業の時間的自由度が増し、例えばクリーニング作業を短時間内に繰り返し行うことができる。
【0014】
また、請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載された発明においては、請求項4に記載するように、上記洗浄手段は、上記インクジェット装置に脱着可能に設けられ、洗浄液が充填された洗浄液カートリッジであることが好ましい。このように構成した場合には、例えば洗浄液がワイプ部材を繰り返し洗浄した結果、汚れが激しくなったような場合、清浄な洗浄液が充填された洗浄液カートリッジと簡単に交換することができるからである。
【0015】
上記請求項4に記載された発明においては、請求項5に記載するように、上記洗浄液カートリッジに超音波洗浄手段が具備されていることが好ましい。ワイプ部材の微小な凹凸部分のインク等が洗浄され、より完全な洗浄を行うことが可能となるからである。
【0016】
さらに、上記請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載された発明においては、請求項6に記載するように、上記ワイプ部材は、外周面上に軸心方向に略平行な複数の凸条からなるワイプ部を備えた円筒部材であり、上記複数の凸条からなるワイプ部の一つは、上記オリフィスプレートのクリーニング位置に配置され、他の一部は上記洗浄手段により洗浄される位置に配置されており、上記送り機構は上記円筒部材を軸周りに回転駆動させる回転駆動手段であることが好ましい。
【0017】
このようにすれば、送り機構にて円筒部材を所定角度ずつ回転させて、複数の凸条からなるワイプ部を順次クリーニングに供することができ、またクリーニング後のワイプ部を回転させることにより容易に洗浄することができるからである。
【0018】
また、請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載された発明においては、請求項7に記載するように、上記ワイプ部材は、環状のひも状部材であり、上記送り機構は上記環状のひも状部材に張力を与えるように配置された少なくともひとつの駆動部を含む複数の回転部材であり、上記ひも状部材の一部は上記オリフィスプレートのクリーニング位置に配置され、他の一部は上記洗浄手段による洗浄位置に配置されることが好ましい。
【0019】
本発明によれば、送り機構にてひも状部材を所定長さ送ることにより、順次クリーニングに供することができ、またクリーニング後のひも状部材を送り機構にて順次洗浄することができる。したがって、洗浄されたワイプ部が自動的に用意され、常に洗浄後のワイプ部でオリフィスプレートをクリーニングすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、図面を用いて具体的に説明する。図1は、本発明のインクジェット記録装置の一実施形態を示すものである。この例に示されるインクジェット記録装置においては、図示略のキャリッジに水平方向に移動可能に取り付けられたインクジェットヘッド10が備えられており、このインクジェットヘッド10の先端部にはインクを吐出するオリフィス11を有するオリフィスプレート12が設けられている。このオリフィスプレート12の表面上にはオリフィス11の開口が設けられ、印刷後には通常インク13が付着している。このオリフィスプレート12上に付着したインク13をクリーニングするのが、ワイプ手段14である。
【0021】
この例におけるワイプ手段14は、外周面上に軸心方向に略並行な複数の凸条からなすワイプ部15が形成された円筒状のワイプ部材16と、この円筒状のワイプ部材16を回転させる送り機構17とから概略構成されるものである。そして、このワイプ手段14近傍には、ワイプ手段14のワイプ部15の一部が洗浄液に浸漬するように配置された洗浄手段18が配置されている。この洗浄手段18は、内部に洗浄液19が充填された洗浄液カートリッジ20であり、この洗浄液カートリッジ20は、このインクジェット記録装置に脱着可能に取り付けられている。
【0022】
そして、上記ワイプ部15が上記送り機構17により回転されて洗浄液19に浸漬された後、さらに上記送り機構17により回転された位置に、乾燥手段21が配置されている。
【0023】
この例においては、まずオリフィスプレート12上のクリーニングを行おうとした場合、まずワイプ部15aが上記オリフィスプレート12をクレーニングすることができる位置に配置し、オリフィスプレート12の表面を拭くように移動させることにより、オリフィスプレート12のクリーニングを行う。この場合、ワイプ手段14と洗浄手段18とを一体に水平方向に不図示の駆動手段にて駆動する。ワイプ部材16のワイプ部15a(オリフィスプレート12のクリーニングに実際に供される部分)は、オリフィスプレート12の面と同一高さに配置されており、上記駆動手段による水平方向の駆動を受けて、インクジェットヘッド10の下方を通過する際に、オリフィスプレート12に付着するインク汚れを拭き取るようにしてクリーニングが実行される。
【0024】
クリーニング終了後、ワイプ手段14および洗浄手段18を所定の位置まで移動させ、円筒状のワイプ部材16を送り機構17により回転させることにより、ワイプ部15aを15cの位置に移動させる。この回転により、ワイプ部材16のワイプ部15の一部が洗浄手段18の洗浄液19内に浸漬される。洗浄液19内に浸漬されたワイプ部15は、洗浄液内で洗浄される。また、上記回転により洗浄液19内に浸漬され洗浄されたワイプ部15は、洗浄液19上に位置するようになり、ここで上記乾燥手段21により乾燥されることになる。また乾燥手段21により既に乾燥されたワイプ部15bは、上記回転により15aの位置に移動して次のオリフィスプレート12のクリーニングに供されることになる。
【0025】
本発明のインクジェット記録装置においては、上述した例に示されるようにオリフィスプレート12をクリーニングするワイプ手段14とこのワイプ手段14を洗浄する洗浄手段18を具備することを特徴とするものであり、さらに必要に応じて上記ワイプ手段14を乾燥させる乾燥手段21を有するものである。以下、各手段について説明する。
【0026】
(ワイプ手段)
本発明に用いられるワイプ手段は、上述した例に示されるように、通常ワイプ部15を有するワイプ部材16と、このワイプ部材16を移動させる送り機構17とから構成されるものである。
【0027】
本発明に用いられるワイプ部材としては、上記例に示すような円筒状のものであってもよいが、これに限定されるものではなく、後述する例に示すようなひも状のものを環状とした部材、さらには表面に凸条を有するシート状のものを繋げてキャタピラ状にして用いる部材等種々のものを用いることが可能である。
【0028】
ワイプ部材が円筒状のものである場合は、ワイプ部材は上述した例に示されるように円筒面上に軸方向に平行に形成された複数の凸条を有するような部材であってもよく、またワイプ部材の横断面が多角形形状のもの等であってもよく、オリフィスプレートをクリーニングする際にワイプ部がオリフィスプレートを線状で拭き取るようにワイプ部が形成されるような形状であれば特に限定されるものではない。
【0029】
ワイプ部材が環状のひも状物とされた例を、図2を用いて説明する。この例に示されるインクジェット記録装置は、上記図1に示す例と同様に、図示略のキャリッジに水平方向に移動可能に取り付けられたインクジェットヘッド10が備えられており、このインクジェットヘッド10の先端部にはインクを吐出するオリフィス11を有するオリフィスプレート12が設けられている。このオリフィスプレート12の表面上にはオリフィス11の開口が設けられ、印刷後には通常インク13が付着している。このオリフィスプレート12上に付着したインク13をクリーニングするためのワイプ手段14が具備されている。
【0030】
このワイプ手段14は、環状のひも状物であるワイプ部材16と、このワイプ部材16を支持する支持部30と、上記ワイプ部材16を移動させる送り機構17とを具備するものである。
【0031】
この例において、オリフィスプレート12をクリーニングするワイプ部は、ワイプ部材16上に連続して位置することになり、支持台30上に位置したワイプ部材16がワイプ部となる。
【0032】
また、この例における送り機構17は、支持台30上で上記ワイプ部材16が所定の張力を有するように配置され、少なくともその一つが駆動機構を有するロール状のものであり、このロールが回転することにより、ワイプ部材16が移動するように構成、配置されたものである。
【0033】
この例のインクジェット記録装置においては、上記図1に示す例と同様に、洗浄液19が充填された洗浄液カートリッジ20からなる洗浄手段18と、上記洗浄手段18により洗浄されたワイプ部材16を乾燥させる位置に配置された乾燥手段21を具備するものである。
【0034】
このようなワイプ手段によるクリーニングは以下のように行われる。まず、オリフィスプレート12のクリーニングが必要となった場合には、まず支持台30および支持台30上に配置されたワイプ部材16が、オリフィスプレート12をクリーニングすることができる位置に配置され、オリフィスプレート12表面を拭き取るように移動することにより、オリフィスプレート12表面をクリーニングする。この際、図2に示すように、ワイプ部材16は支持部30上を複数回横切っていることから、このワイプ手段を用いてクリーニングを行った場合は、一回のクリーニング操作でオリフィスプレート12上を複数回ワイプ部材が拭き取ることになり、より洗浄効率を上げることができる。
【0035】
このようにしてクリーニングが終わった後、ワイプ部材16は送り機構の作用により移動させられ、オリフィスプレート12上をクリーニングした部分については、洗浄手段18の洗浄液19内に浸漬するように移動される。洗浄液19内で洗浄されていたワイプ手段16は、乾燥手段21により乾燥された後、送り機構17により上記支持台30上の位置に配置され、次のクリーニングに供される。
【0036】
なお、この例においてワイプ部材16の断面形状は、円形、楕円傾、重用傾、三角形、星型、リング状等任意の形状を取ることができる。また、断面形状はワイプ部材16の長さ方向に一定である必要はなく、長さ方向にねじれていてもよい。
【0037】
本発明に用いられるワイプ部材は、上記例に示すように、円筒状のもの、環状のもの等種々の形状のものであってもよいが、その材質は、ある程度の弾性を有し、洗浄液に膨潤されないものであることが好ましい。具体的には、ブチルゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム等の各種ゴム、スポンジ状の材質等を用いることが可能である。
【0038】
本発明のワイプ手段に用いられる送り機構は、ワイプ部材の形状に応じたものを用いることが可能であり、例えば上記円筒状のワイプ部材であれば、送り機構はその軸を回転させる機構であり、また上述した例に示すようにワイプ部材が環状のものであれば、ワイプ部材に対し所定の張力を与え、そして必要なときにワイプ部材を移動させることができるように、少なくとも一つに駆動部を有する複数のロールとなる。
【0039】
このようなワイプ手段は、ワイプ手段が固定されておりこのワイプ手段の位置に上記インクジェットヘッドが移動してクリーニングが行われるようにしてもよいし、またワイプ手段側に移動手段を有しており、これによりワイプ手段がインクジェットヘッドのオリフィスプレートに移動してクリーニングするようにしてもよい。
【0040】
(洗浄手段)
本発明に用いられる洗浄手段は、上記ワイプ手段に付属するように具備されている点に特徴を有する。すなわち、クリーニングにより汚れたワイプ部を有するワイプ部材を、送り機構により移動させることにより簡単に洗浄手段により洗浄することができる点に利点を有するものであるので、洗浄手段はワイプ手段と一体に設けられていることが好ましいのである。
【0041】
また、本発明においては、この洗浄手段は脱着可能にインクジェット記録装置、中でもワイプ手段に取り付けられている。このように脱着可能であることから、洗浄手段自体が、複数回の洗浄により洗浄能力が低下した場合に、容易に洗浄手段を取り換えることが可能となり、これにより常に清浄なワイプ部材をクリーニングに供することができるからである。
【0042】
本発明に用いられる洗浄手段は、これに限定されるものではないが、洗浄液が充填された洗浄液カートリッジとすることができる。この場合の洗浄液としては、例えば用いられるインクの溶媒等が好適に用いられる。
【0043】
さらに本発明においては、この洗浄手段により、効率良くワイプ部材を洗浄するために、上記洗浄液カートリッジに超音波洗浄手段を設けてもよい。この超音波洗浄手段を用いて洗浄を行うことにより、ワイプ部材の微細な凹凸内部に存在するインク等も洗浄することが可能であることから、ワイプ手段によるオリフィスプレートのクリーニングをより完全に行うことができるからである。
【0044】
(乾燥手段)
本発明のインクジェット記録装置においては、必要に応じて乾燥手段が設けられている。すなわち、洗浄液が極めて揮発性が高く、特に乾燥が必要ない場合や、ワイプ部材がある程度溶剤を含んだ状態で用いられる場合等においては、乾燥手段を設ける必要が無いケースはある。しかしながら、通常は完全に乾燥させるため、乾燥手段が設けられている。
【0045】
このような乾燥手段は、ブロワー等の風力によるものや、ヒータにより加熱するもの、さらにはこれらの組み合わせ等が用いられる。
【0046】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0047】
【実施例】
インクジェットヘッドとして、30μmφ、128個のオリフィス開口部をもつステンレス製のオリフィスプレートを有するインクジェットヘッドを使用し、インクジェット用のインクを6000Hzの周波数にて90秒間吐出した。
【0048】
吐出後、図2に示すようなブチルゴム製の環状のひも状物ワイプ部材を有するクリーニング装置にてオリフィスプレート表面をクリーニングした。クリーニング終了後、上記条件にてインクジェットからの吐出を開始し、この90秒間の吐出中に、ワイプ部材のクリーニングに用いた部分は、送り機構であるロールにより送られ、インクジェット用インクの溶媒を主溶媒とする洗浄液中に浸された。これと同時に洗浄液に浸されていた部分は洗浄液中から引き上げられ、遠赤外線ヒータにより乾燥され、乾燥された部分は次のクリーニングに備えられた。
【0049】
上記吐出および洗浄動作を、1000回毎に洗浄液カートリッジを交換し、10000回繰り返したところ、128のオリフィス全てに目詰まりが無く、飛行曲がり等の吐出不良の無い再現性の良い吐出を持続することができた。
【0050】
また、このときワイプ部材上にインクが固化した物質が付着することは無く、インクが固化した物質起因およびワイプ手段起因によるゴミ、コンタミが、被吐出媒体に影響を及ぼすことは無かった。
【0051】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明のインクジェット記録装置によれば、オリフィスプレートをクリーニングするワイプ手段をインクジェット記録装置から取り外すことなく洗浄手段にて洗浄することが可能であり、これにより常に上記ワイプ手段を清浄な状態にしておくことができる。したがって、インクジェットヘッドのオリフィスプレートのクリーニングを完全な状態にて行うことができ、正確なインクジェット記録装置による吐出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録装置の一例を示す概略図である。
【図2】本発明の他の実施例を示す概略図である。
【符号の説明】
10 … インクジェットヘッド
11 … オリフィス
12 … オリフィスプレート
14 … ワイプ手段
16 … ワイプ部材
17 … 送り機構
18 … 洗浄手段
21 … 乾燥手段[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an ink jet recording apparatus, and more particularly to an ink jet recording apparatus provided with a wiping unit that wipes off excess ink adhering to an ink discharge surface (orifice plate) of an ink jet head to improve ink discharge failure.
[0002]
[Prior art]
In an ink jet recording apparatus, ink droplets are ejected from an orifice of an ink jet head and attached to a recording medium such as printing paper to perform recording. When starting this ejection, the previously ejected ink adheres to the orifice plate, and if left untreated, the flight direction of the ejected droplets is disturbed, and ejection corresponding to the head drive frequency becomes impossible. Inadequate discharge such as the generation of satellites occurs. In addition, when a large amount of previously ejected ink adheres, it may become impossible to eject. Further, when a plurality of colors of ink are ejected from one head, mixing of the previously ejected ink may cause color mixing.
[0003]
Therefore, it is necessary to remove the adhered ink. When removing the ink on the orifice plate, a wipe means for wiping off the orifice plate with an elastic wiper blade to remove the adhering ink is provided outside the recording area of the inkjet head. Cleaning is performed by moving to a position facing the wiping means (hereinafter, this wiping operation is referred to as “cleaning”).
[0004]
Incidentally, the wiped ink that has been cleaned of the orifice plate is naturally adhered to the wiper blade. If this is left unattended, the ink may adhere to the inkjet head from the wiper blade during the next cleaning, and the cleaning may become extremely insufficient. For this reason, it is necessary to clean the wiper blade itself after cleaning to prepare for the next cleaning.
[0005]
In response to such a need, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-188892 discloses a configuration in which a wiper cleaner for cleaning a wiper is detachably provided on an ink cartridge. In JP-A-9-156115, when the wiper blade is stored in a space between two cleaning edges and the blade is advanced, the side surface of the wiper blade is rubbed by the tip of the cleaning edge to clean the wiper blade. The arrangement to be performed is disclosed. Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-57992 discloses an absorber formed of a material having an ink absorptivity such as urethane foam, and an ink adhering to the wiper blade by bringing the wiper blade into contact with the absorber after cleaning. A structure is disclosed in which the wiper blade is cleaned by absorbing it. Further, in the specification of Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-58752, a cleaning means is provided that can move at a predetermined interval with respect to the orifice plate of the ink jet head. The cleaning means includes a cleaning table facing the orifice and a cleaning liquid on the cleaning table. There is disclosed a configuration having a droplet forming means for forming a droplet and cleaning the droplet by contacting the orifice.
[0006]
However, industrial and commercial ink jet recording apparatuses have a long use period and severe use conditions. Further, since the user's requirement level is high, even with the above invention, the user's satisfaction could not be sufficiently obtained.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made in view of the above problems, and an ink jet recording provided with a wiper cleaning means for an orifice plate so that the orifice plate can be sufficiently cleaned even in an industrial or business ink jet recording apparatus. The object is to provide an apparatus.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention provides an ink jet recording apparatus comprising an ink jet head for recording by discharging ink from an orifice, as defined in claim 1, on the surface on which the orifice of the head is formed. An ink jet recording apparatus comprising: a wiper for cleaning an orifice plate; and a cleaning unit for cleaning the wiper, wherein the wiper is configured to be cleaned on the apparatus by the cleaning unit. provide.
[0009]
According to the present invention, since the wiping means can be cleaned by the cleaning means without being removed from the apparatus and can always be kept in a clean state, the orifice plate of the inkjet head can be completely cleaned. .
[0010]
In the invention described in claim 1, it is preferable to provide drying means for drying the wipe means cleaned by the cleaning means, as described in claim 2. By providing a drying means, even if the cleaning liquid used in the cleaning means is relatively difficult to volatilize, it can be used without any problem, and even when the cleaning interval is shortened. Because it becomes.
[0011]
In the invention described in claim 2, as described in claim 3, the wipe means includes a wipe member having a plurality of wipe parts, and a feed mechanism for circulating the wipe parts, It is preferable that the wiper can be circulated by the feeding mechanism between the cleaning position of the orifice plate, the cleaning position by the cleaning means, and the drying position by the drying means.
[0012]
Here, the “wipe member having a plurality of wipe portions” refers to a wipe member having a plurality of individual wipe portions that are directly involved in cleaning the orifice tip portion, and a wipe member that is directly involved in cleaning the orifice tip portion. It is a concept including a wipe member in which a plurality of units are continuously provided.
[0013]
According to the present invention, a plurality of wipe parts can be sequentially subjected to cleaning by the feeding mechanism, and the wiped parts after cleaning can be sequentially washed by the feeding mechanism. Furthermore, the wipe part after washing | cleaning can be used for drying sequentially. Therefore, since the cleaned wipe part can be again used for cleaning, the wipe member can be repeatedly used for cleaning. Further, the degree of freedom in time of the cleaning operation is increased, and for example, the cleaning operation can be repeatedly performed within a short time.
[0014]
Further, in the invention described in any one of claims 1 to 3, as described in claim 4, the cleaning means is detachably provided on the ink jet apparatus, and the cleaning liquid is provided. A filled cleaning liquid cartridge is preferable. In such a configuration, for example, when the cleaning liquid repeatedly cleans the wipe member and, as a result, the dirt becomes intense, it can be easily replaced with a cleaning liquid cartridge filled with a clean cleaning liquid.
[0015]
In the invention described in claim 4, as described in claim 5, it is preferable that the cleaning liquid cartridge is provided with ultrasonic cleaning means. This is because the ink or the like on the minute uneven portions of the wipe member is washed, and more complete washing can be performed.
[0016]
Furthermore, in the invention described in any one of claims 1 to 5, as described in claim 6, the wipe member is substantially parallel to the axial direction on the outer peripheral surface. A cylindrical member having a plurality of convex strips, wherein one of the plurality of convex strips is disposed at a cleaning position of the orifice plate, and the other part is cleaned by the cleaning means. It is preferable that the feed mechanism is a rotational drive means for rotationally driving the cylindrical member around an axis.
[0017]
In this way, the cylindrical member can be rotated by a predetermined angle by the feed mechanism so that the wiping portion composed of a plurality of ridges can be used for cleaning sequentially, and easily by rotating the wiping portion after cleaning. This is because it can be washed.
[0018]
In the invention described in any one of claims 1 to 5, as described in claim 7, the wipe member is an annular string-like member, and the feeding mechanism is A plurality of rotating members including at least one drive unit arranged to apply tension to the annular string-like member, a part of the string-like member being arranged at a cleaning position of the orifice plate, It is preferable that the part is disposed at a position where the cleaning means performs cleaning.
[0019]
According to the present invention, the string-like member is fed by a predetermined length by the feeding mechanism, so that it can be sequentially used for cleaning, and the cleaned string-like member can be sequentially washed by the feeding mechanism. Accordingly, a cleaned wipe portion is automatically prepared, and the orifice plate can always be cleaned with the wipe portion after cleaning.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to the drawings. FIG. 1 shows an embodiment of an ink jet recording apparatus of the present invention. In the ink jet recording apparatus shown in this example, an
[0021]
The wipe means 14 in this example rotates a cylindrical wipe
[0022]
Then, after the wipe unit 15 is rotated by the
[0023]
In this example, when the cleaning on the
[0024]
After the cleaning is completed, the wiping
[0025]
The ink jet recording apparatus of the present invention is characterized by comprising a wiping means 14 for cleaning the
[0026]
(Wipe means)
As shown in the above-described example, the wiping means used in the present invention includes a wiping
[0027]
The wipe member used in the present invention may be a cylindrical member as shown in the above example, but is not limited to this, and a string member as shown in the example described later is annular. It is possible to use various members such as a member that is used in a caterpillar shape by connecting a sheet member having a protruding line on the surface.
[0028]
When the wipe member is cylindrical, the wipe member may be a member having a plurality of ridges formed in parallel to the axial direction on the cylindrical surface as shown in the above-described example, Also, the wipe member may have a polygonal cross section, etc., as long as the wipe portion is formed so that the orifice plate is wiped in a linear shape when cleaning the orifice plate. It is not particularly limited.
[0029]
An example in which the wipe member is an annular string will be described with reference to FIG. As in the example shown in FIG. 1, the ink jet recording apparatus shown in this example includes an
[0030]
The wiping means 14 includes a wiping
[0031]
In this example, the wipe part for cleaning the
[0032]
Further, the
[0033]
In the ink jet recording apparatus of this example, as in the example shown in FIG. 1, the cleaning means 18 including the cleaning
[0034]
Cleaning by such a wiping means is performed as follows. First, when the
[0035]
After the cleaning is completed in this way, the wipe
[0036]
In this example, the cross-sectional shape of the wipe
[0037]
As shown in the above example, the wipe member used in the present invention may have various shapes such as a cylindrical shape and an annular shape, but the material thereof has a certain degree of elasticity and is suitable for cleaning liquid. It is preferable that it is not swollen. Specifically, various rubbers such as butyl rubber, silicon rubber, and urethane rubber, sponge-like materials, and the like can be used.
[0038]
The feeding mechanism used in the wiping means of the present invention can be one according to the shape of the wiping member. For example, in the case of the cylindrical wiping member, the feeding mechanism is a mechanism for rotating the shaft. Also, if the wipe member is annular as shown in the above example, at least one drive is applied so that a predetermined tension is applied to the wipe member and the wipe member can be moved when necessary. It becomes the some roll which has a part.
[0039]
Such a wiping means may be such that the wiping means is fixed and the inkjet head moves to the position of the wiping means for cleaning, and the wiping means has a moving means on the wiping means side. Thus, the wiping means may be moved to the orifice plate of the ink jet head for cleaning.
[0040]
(Washing means)
The cleaning means used in the present invention is characterized in that it is provided so as to be attached to the wiping means. In other words, the cleaning means is provided integrally with the wiping means because the wiping member having the wiping portion soiled by the cleaning can be easily cleaned by the cleaning means by being moved by the feeding mechanism. It is preferable that
[0041]
In the present invention, the cleaning means is detachably attached to the ink jet recording apparatus, particularly the wiping means. Since it can be detached in this way, it becomes possible to easily replace the cleaning means when the cleaning means itself is deteriorated in the cleaning ability by a plurality of times of cleaning, thereby always providing a clean wipe member for cleaning. Because it can.
[0042]
The cleaning means used in the present invention is not limited to this, but can be a cleaning liquid cartridge filled with a cleaning liquid. As the cleaning liquid in this case, for example, a solvent of the ink used is preferably used.
[0043]
Further, in the present invention, an ultrasonic cleaning means may be provided in the cleaning liquid cartridge in order to efficiently clean the wipe member by this cleaning means. By cleaning with this ultrasonic cleaning means, it is possible to clean the ink etc. present in the fine irregularities of the wipe member, so the orifice plate is cleaned more completely by the wipe means. Because you can.
[0044]
(Drying means)
In the ink jet recording apparatus of the present invention, drying means is provided as necessary. That is, there are cases where it is not necessary to provide a drying means when the cleaning liquid is very volatile and drying is not particularly necessary, or when the wipe member is used in a state containing a certain amount of solvent. However, a drying means is usually provided for complete drying.
[0045]
As such drying means, those using wind power such as a blower, those heated by a heater, and combinations thereof are used.
[0046]
The present invention is not limited to the above embodiment. The above-described embodiment is an exemplification, and the present invention has any configuration that has substantially the same configuration as the technical idea described in the claims of the present invention and that exhibits the same effects. Are included in the technical scope.
[0047]
【Example】
As an inkjet head, an inkjet head having a stainless steel orifice plate having 30 μmφ and 128 orifice openings was used, and inkjet ink was ejected at a frequency of 6000 Hz for 90 seconds.
[0048]
After discharging, the surface of the orifice plate was cleaned with a cleaning device having an annular string-like wipe member made of butyl rubber as shown in FIG. After the cleaning is completed, ejection from the ink jet is started under the above conditions. During the 90 seconds of ejection, the portion used for cleaning the wipe member is fed by a roll that is a feed mechanism, and the solvent of the ink for ink jet is mainly used. It was immersed in a cleaning solution as a solvent. At the same time, the portion immersed in the cleaning solution was pulled up from the cleaning solution and dried by a far infrared heater, and the dried portion was prepared for the next cleaning.
[0049]
When the above discharge and cleaning operations are repeated 10,000 times after replacing the cleaning liquid cartridge every 1000 times, all 128 orifices are not clogged, and there is no discharge failure such as flight bends, so that reproducible discharge is maintained. I was able to.
[0050]
At this time, the solidified material of the ink did not adhere to the wiping member, and dust and contamination due to the solidified material of the ink and the wiping means did not affect the medium to be ejected.
[0051]
【The invention's effect】
As described above, according to the ink jet recording apparatus of the present invention, the wiping means for cleaning the orifice plate can be cleaned by the cleaning means without removing it from the ink jet recording apparatus. Can be kept clean. Therefore, the orifice plate of the ink jet head can be completely cleaned, and the ink jet recording apparatus can perform accurate ejection.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view showing an example of an ink jet recording apparatus of the present invention.
FIG. 2 is a schematic view showing another embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (3)
前記ヘッドのオリフィスが形成された面であるオリフィスプレートをクリーニングするワイプ手段と、前記ワイプ手段を洗浄する洗浄手段と、前記洗浄手段により洗浄されたワイプ手段を乾燥させる乾燥手段と、を備え、
前記ワイプ手段は前記洗浄手段により装置上にて洗浄可能に構成されており、
前記乾燥手段は、風力によるもの、加熱によるもの、または、これらの組み合わせであり、
前記ワイプ手段は、複数のワイプ部を備えたワイプ部材と、前記ワイプ部を循環させる送り機構とを備え、前記ワイプ部は、前記オリフィスプレートのクリーニング位置、前記洗浄手段による洗浄位置、および前記乾燥手段による乾燥位置間を、前記送り機構により循環可能とされており、
前記ワイプ部材は、環状のひも状部材であり、前記送り機構は前記環状のひも状部材に張力を与えるように配置された少なくともひとつの駆動部を含む複数の回転部材であり、前記ひも状部材の一部は前記オリフィスプレートのクリーニング位置に配置され、他の一部は前記洗浄手段による洗浄位置に配置され、
一回の前記クリーニング操作で、前記オリフィスプレート上を複数回前記ワイプ部材が拭き取ることを特徴とするインクジェット記録装置。In an inkjet recording apparatus including an inkjet head that records by discharging ink from an orifice,
Wiping means for cleaning an orifice plate which is a surface on which the orifice of the head is formed, cleaning means for cleaning the wiping means, and drying means for drying the wiping means cleaned by the cleaning means ,
The wiping means is configured to be washable on the apparatus by the cleaning means ,
The drying means is by wind, by heating, or a combination thereof,
The wiping means includes a wiping member having a plurality of wiping portions, and a feed mechanism for circulating the wiping portions. The wiping portion includes a cleaning position of the orifice plate, a cleaning position by the cleaning means, and the drying unit. Between the drying positions by the means, it is possible to circulate by the feeding mechanism,
The wipe member is an annular string-like member, and the feeding mechanism is a plurality of rotating members including at least one drive unit arranged to apply tension to the annular string-like member, and the string-like member Is disposed at the cleaning position of the orifice plate, and the other part is disposed at the cleaning position by the cleaning means,
An ink jet recording apparatus, wherein the wipe member wipes the orifice plate a plurality of times by one cleaning operation .
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