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JP4683391B2 - ハイドロリックラッシュアジャスタの給油構造 - Google Patents

ハイドロリックラッシュアジャスタの給油構造 Download PDF

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Description

本発明は、レシプロ内燃機関の動弁機構において間隙の自動調整を行うハイドロリックラッシュアジャスタにオイルを供給する給油構造に関するものである。
レシプロ内燃機関の吸排気バルブは、回転カムを用いて駆動することが一般的である。このようなバルブ駆動機構の間隙(バルブクリアランス)は、騒音の発生を防止しかつ信頼性を確保するため、その管理が重要である。
従来、エンジンの潤滑油を作動油とし、経時変化等に起因してバルブクリアランスが開く方向の動弁機構の変化が生じた際に、自動的にバルブクリアランスの調整を行うハイドロリックラッシュアジャスタ(油圧式間隙調整装置)が知られている。
ハイドロリックラッシュアジャスタは、高負荷運転時等に作動油中に混入する気泡が増加して噛み込みが生ずると、過大な沈み込みが発生する等の不具合が発生する。
これに対し、従来、作動油の気泡率に応じてラッシュアジャスタ油路を遮断するバルブを備えることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−282510号公報
しかし、ハイドロリックラッシュアジャスタに潤滑油を供給する油路は、例えば動弁系等のエンジンの他の部分に潤滑油を供給する油路と接続されていることから、エンジンの停止中にハイドロリックラッシュアジャスタ用の油路から他の油路に潤滑油が流出し、ハイドロリックラッシュアジャスタ内の作動油保持が困難となる場合があった。特に、水平対向エンジン、V型エンジンや、直列エンジンであっても傾斜して搭載される場合等においては、ハイドロリックラッシュアジャスタの動作方向が水平又は大きく傾斜して配置されることから、このような問題が生じやすい。
本発明の課題は、エンジン停止時にハイドロリックラッシュアジャスタの作動油を確実に保持できるハイドロリックラッシュアジャスタの給油構造を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1の発明は、エンジンの潤滑油を作動油として動弁系の間隙を調整するハイドロリックラッシュアジャスタと、オイルポンプから前記エンジンの摺動部に潤滑油を供給する潤滑用油路から分岐して設けられ、前記ハイドロリックラッシュアジャスタに前記潤滑油を供給するラッシュアジャスタ用油路とを備えるハイドロリックラッシュアジャスタの給油構造において、前記ラッシュアジャスタ用油路は、前記潤滑用油路への接続部と、前記ハイドロリックラッシュアジャスタとの中間部に、前記ハイドロリックラッシュアジャスタよりも高い位置に配置された領域を有し、前記ラッシュアジャスタ用油路における前記ハイドロリックラッシュアジャスタの下流側に接続され、前記ハイドロリックラッシュアジャスタよりも高い位置に配置された容器状のリザーバを備えることを特徴とするハイドロリックラッシュアジャスタの給油構造である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のハイドロリックラッシュアジャスタの給油構造において、前記潤滑用油路と前記ラッシュアジャスタ用油路との接続部は、前記ハイドロリックラッシュアジャスタよりも高い位置に配置されることを特徴とするハイドロリックラッシュアジャスタの給油構造である
本発明によれば、ラッシュアジャスタ用油路の潤滑油用油路への接続部と、ハイドロリックラッシュアジャスタとの中間部に、ハイドロリックラッシュアジャスタよりも高い位置に配置された領域を設けることによって、潤滑油が重力によってハイドロリックラッシュアジャスタ側から潤滑油用油路側へ流出することを防止できるから、エンジン停止時にハイドロリックラッシュアジャスタの作動油を確実に保持することができる。
本発明は、エンジン停止時にハイドロリックラッシュアジャスタの作動油を確実に保持できるハイドロリックラッシュアジャスタの給油構造を提供するという課題を、ハイドロリックラッシュアジャスタにオイルを供給するオイルギャラリと、動弁系摺動部にオイルを供給するオイルギャラリとを、ハイドロリックラッシュアジャスタよりも高い位置において分岐させ、ハイドロリックラッシュアジャスタ側から動弁系側へのオイルの重力による漏出を防止することによって解決した。
以下、本発明を適用したハイドロリックラッシュアジャスタの給油構造を備えたエンジンの実施例を説明する。なお、明細書等の記載において、上下、水平、高低等の方向は、車両搭載時のエンジンの姿勢を基準としたものであり、上下方向は重力方向と実質的に同じものとする。
このエンジンは、例えば、乗用車等の自動車の走行用動力源として用いられるレシプロ式の内燃機関であり、1番及び3番シリンダを車両右側、2番及び4番シリンダを車両左側に振り分けた状態で車体に対して縦置きされた水平対向4気筒エンジンである。
図1は、エンジンの潤滑システムの構成を示すブロック図である。
エンジン1は、オイルパン10、オイルストレーナ20、オイルポンプ30、オイルフィルタ40、右側シリンダブロック50R、左側シリンダブロック50L、右側シリンダヘッド100R、左側シリンダヘッド100Lを備えている。
オイルパン10は、エンジン1の下部に設けられたトレイ状の部材であって、エンジン1の潤滑油であり、また、後述するハイドロリックラッシュアジャスタ200の作動油でもあるエンジンオイル(以下、「オイル」と称する)が貯留されるものである。
オイルストレーナ20は、オイルポンプ30の吸入口に接続されたオイルの取入部であって、オイルパン10の内部に配置されている。オイルストレーナ20は、例えば金網等のスクリーンによってオイル中の比較的大きい異物片を除去するものである。
オイルポンプ30は、オイルストレーナ20を介して取り入れられたオイルを、加圧してエンジン1の各部に搬送するものである。オイルポンプ30は、例えば、エンジン1の出力によって駆動されるトロコイドロータ型のものであって、ポンプボディ内で組み合わされたインナロータ及びアウタロータで構成され、インナロータがエンジン1のクランクシャフトの回転と連動して回転するようになっている。
また、オイルポンプ30は、吐出側の油圧が過大となることを防止するリリーフバルブを備えている。
オイルフィルタ40は、例えばペーパエレメントを用いてオイルポンプ30が吐出するオイルを濾過するフルフロー・カートリッジ式のものである。
オイルフィルタ40から出たオイルは、右側シリンダブロック50R、左側シリンダブロック50Lの内部に設けられた図示しないオイルギャラリ(油路)にそれぞれ圧送される。
右側シリンダブロック50R、左側シリンダブロック50Lは、例えばアルミニウム合金等の軽合金を鋳造して形成され、これに鉄製ライナを挿入した1番、3番シリンダ、2番、4番シリンダをそれぞれ備えている。右側シリンダブロック50R、左側シリンダブロック50Lは、エンジン1の中央部において二つ割りに構成され、図示しないクランクシャフトは、この合わせ部に設けられたジャーナルベアリングによって支持される。
右側シリンダブロック50R、左側シリンダブロック50L内のオイルギャラリに供給されたオイルは、その一部がこれらの内部に設けられたジャーナルベアリング及びコンロッドベアリングに供給され、他部は右側シリンダヘッド100R、左側シリンダヘッド100Lにそれぞれ供給される。また、ジャーナルベアリング及びコンロッドベアリングに供給されたオイルは、潤滑対象部から漏出した後に自然落下によってオイルパン10に還流し、エンジン1内を循環する。また、オイルの一部は、飛沫によってコンロッドのスモールエンドやシリンダ内壁部を潤滑する。
右側シリンダヘッド100R、左側シリンダヘッド100Lは、それぞれ対応するバンクのシリンダに設けられた吸排気バルブを開閉する動弁駆動機構を備えている。なお、右側シリンダヘッド100Rと左側シリンダヘッド100Lとは実質的にほぼ同じ構成を備えているので、以下、右側シリンダヘッド100Rについて説明する。
図2は、右側シリンダヘッドにおける動弁駆動機構の構成を示す模式図である。
右側シリンダヘッド100Rは、例えば、気筒あたり4バルブを備えたDOHC型のものであって、ヘッド本体110、吸気バルブ120、排気バルブ130、吸気カムシャフト140、排気カムシャフト150、吸気ロッカアーム160、排気ロッカアーム170、ハイドロリックラッシュアジャスタ(HLA)200を備えている。また、吸排気方向は、吸気が上方、排気が下方となっている。
ヘッド本体110は、例えばアルミニウム合金等の軽合金を鋳造して形成され、燃焼室111、吸気ポート112、排気ポート113が形成されている。
燃焼室111は、右側シリンダブロック50Rに形成されたシリンダの内部に対向して配置されている。
吸気ポート112は、図示しないインテークマニホールドと接続され、燃焼室111に燃焼用の空気(新気)を導入する流路である。
排気ポート113は、図示しないエキゾーストマニホールドと接続され、燃焼室111から燃焼済みの排ガスを排出する流路である。
また、ヘッド本体110には、後に説明するオイルギャラリが形成されている。
吸気バルブ120は、吸気ポート112を開閉するものであって、バルブガイド121、バルブスプリング122、リテーナ123を備えている。
排気バルブ130は、排気ポート113を開閉するものであって、バルブガイド131、バルブスプリング132、リテーナ133を備えている。
吸気バルブ120、排気バルブ130は、それぞれ丸棒状に形成されたバルブステムの燃焼室111側の先端部に、外径側につば状に張り出して形成された弁体を一体に形成したものである。
バルブガイド121,131は、吸気バルブ120、排気バルブ130のバルブステムを、それぞれヘッド本体110に対してその軸方向に摺動可能に支持する円筒状の部材であって、ヘッド本体110に対して圧入されている。
バルブスプリング122,132は、吸気バルブ120、排気バルブ130をそれぞれ閉じる方向に付勢するコイルスプリングである。
リテーナ123,133は、吸気バルブ120、排気バルブ130のバルブステムの外周面部からつば状に張り出して形成され、バルブスプリング122,132のカム側の端部と当接し、これらを保持するものである。
吸気カムシャフト140、排気カムシャフト150は、それぞれ吸気バルブ120、排気バルブ130を開く方向に駆動するものであって、吸気ロッカアーム160、排気ロッカアーム170と当接し、これらを対応するHLA200のプランジャ先端部を支点(ピボット)として揺動させるカム面部をそれぞれ備えている。吸気カムシャフト140、排気カムシャフト150は、クランクシャフトの回転をタイミングベルト等によって伝達することによって、クランクシャフトの回転と同期して、その半分の角速度で回転駆動される。
吸気ロッカアーム160、排気ロッカアーム170は、それぞれ吸気カムシャフト140、排気カムシャフト150によって揺動方向に駆動され、吸気バルブ120、排気バルブ130を押圧することによってこれらをリフトさせるものである。
吸気ロッカアーム160、排気ロッカアーム170は、それぞれほぼ円弧状に形成され、その周方向における一方の端部には、HLA200のプランジャ220の先端部222が挿入される凹部が形成され、他方の端部は、吸気バルブ120、排気バルブ130を押圧するようになっている。また、円弧の外径側に相当する面部には、カムシャフト側のカム面部と当接するローラが形成されている。
HLA200は、オイルを作動油として吸気バルブ120、排気バルブ130のバルブクリアランスを自動的に調整する間隙調整装置である。
図3は、HLA200の構成を示す図である。
HLA200は、ボディ210、プランジャ220、リテーナ230、チェックボール240、ボールスプリング250、プランジャスプリング260を備えている。
ボディ210は、ほぼ円筒状に形成され、給油穴211、回転止め212を備えている。また、ボディ210は、プランジャ220が突き出す側と反対側の端部が閉塞されている。
給油穴211は、ボディ210の外周面から内周面へかけて貫通して形成され、ボディ210の外側からプランジャ220の内部側へオイルを導入するものである。
回転止め212は、ボディ210の外周面部に設けられ、HLA200がヘッド本体110に形成された装着穴に挿入された際に、その軸回りに回転することを防止するものである。
プランジャ220は、ボディ210の内径側に、ボディ210の中心軸方向に沿って相対移動可能な状態で挿入されている。プランジャ220は、胴部221がほぼ円筒状に形成されるとともに、その吸気ロッカアーム160、排気ロッカアーム170と当接する先端部222を閉塞して形成されている。この先端部222は、ほぼ球面状の凸面として形成され、ボディ210から突き出して配置され、吸気ロッカアーム160、排気ロッカアーム170が揺動する支点として機能する。
また、プランジャ220は、給油穴223、エア排出穴224が形成されている。
給油穴223は、胴部221の外周面から内周面にかけて貫通して形成され、ボディ210の給油穴211から供給されたオイルをプランジャ220の内部に導入するものである。
エア排出穴224は、胴部221の給油穴223よりも先端部222側の領域に設けられ、その外周面から内周面にかけて貫通して形成され、プランジャ220の内部に混入した空気が排出されるものである。
リテーナ230は、プランジャ220の先端部222とは反対側の端部に接続される円筒状の部材であって、プランジャ220に対して固定された状態で、プランジャ220とともにボディ210に対して相対移動可能に支持されている。リテーナ230は、その内周面部から内径側へ突き出して形成されたリングプレート状のボール保持部231を備えている。ボール保持部231は、その中央部に、チェックボール240よりも径が小さいボール保持穴が形成され、その内周面は、ボール240の外周面に適合した凹面状に形成されている。
チェックボール240は、リテーナ230のボール保持部231に対して、プランジャ220とは反対側から当接して上述したボール保持穴を閉塞するものである。
ボールスプリング250は、チェックボール240を、ボール保持部231に対して加圧接触させるコイルスプリングである、
プランジャスプリング260は、リテーナ230をボディ210から抜き出す方向に付勢するコイルスプリングである。
HLA200は、プランジャ220とリテーナ230の内部に形成される低圧室Lと、リテーナ230の後端部とボディ210の内面によって囲まれた領域である高圧室Hとの差圧によってチェックボール240がリテーナ230のボール保持穴を開閉することによって、オイルが低圧室L側から高圧室H側へ移動してプランジャ220をボディ210から繰り出し、バルブクリアランスの調整を自動的に行う。
また、HLA200は、図2に示すように、吸気側においては、吸気バルブ120の上方において、プランジャ220の先端部222が持ち上がった状態で傾斜して配置され、排気側においては、排気バルブ130の下方において、ボディ210の中心軸方向がほぼ水平となる状態で配置されている。このとき、HLA200は、ボディ210の給油穴211が上方となるように配置されている。
また、右側シリンダヘッド100Rは、以下説明するオイルギャラリを備えている。
図4は、右側シリンダヘッド100R内におけるオイルギャラリを示す斜視図である。
図5は、図4のオイルギャラリ内におけるオイルの流れを示す模式図である。
図4に示すように、右側シリンダヘッド100Rは、1番シリンダ、3番シリンダにそれぞれ2本ずつの吸気バルブ120、排気バルブ130が設けられ、HLA200は、各バルブに対してそれぞれ設けられている。
右側シリンダヘッド100Rは、インレットオイルギャラリ310、動弁潤滑用オイルギャラリ320、HLA用オイルギャラリ330を備え、各オイルギャラリは、例えば、ヘッド本体110の内部に、深穴加工を施すことによって形成されている。
インレットオイルギャラリ310は、右側シリンダブロック50Rのオイルギャラリと接続され、右側シリンダブロック50R側からオイルが流入する部分である。インレットオイルギャラリ310は、右側シリンダヘッド100R内において、すべてのHLA200よりも高い位置に配置されるとともに、第1縦ギャラリ331とよりも動弁潤滑用オイルギャラリ320とのほうが高い位置で連結されるように斜めに延在している。
動弁潤滑用オイルギャラリ320は、動弁駆動機構の潤滑に用いられるオイルを供給するものであって、インレットオイルギャラリ310の端末から、その下側に延在して形成されている。オイルギャラリ320は、吸気カムシャフト140及び排気カムシャフト150の図示しないフロントジャーナル部に接続されている。オイルはここから吸気カムシャフト140及び排気カムシャフト150の内部を通されて、各カム部のベース面から漏出し、吸気ロッカアーム160及び排気ロッカアーム170のローラを潤滑する。また、オイルの一部は、飛沫によってバルブステム及びHLA200のプランジャ220の先端部222を潤滑する。そして、動弁機構部を潤滑した後のオイルは、重力によってオイルパン10に戻され、エンジン1内を循環する。
HLA用オイルギャラリ330は、HLA200にその作動油として用いられるオイルを供給するものであって、第1縦ギャラリ331、排気側ギャラリ332、第2縦ギャラリ333、吸気側ギャラリ334を順次接続して構成されている。
第1縦ギャラリ331は、インレットギャラリ310から分岐して、インレットギャラリ310から下側へ延在して形成されている。第1縦ギャラリ331のインレットギャラリ310からの分岐部は、上述したインレットギャラリ310からの動弁潤滑用ギャラリ320の分岐部よりも、インレットギャラリ310における上流側(シリンダブロック側)かつ下側に設けられている。
排気側ギャラリ332は、第1縦ギャラリ331の下端部からクランクシャフトの軸線方向(ほぼ水平方向)に延在し、排気バルブ130側の4つのHLA200の上部を通過して、これらにオイルを供給するものである。
第2縦ギャラリ333は、排気側ギャラリ332の第1縦ギャラリ331側とは反対側の端部から上方へ延在して形成されている。
吸気側ギャラリ334は、第2縦ギャラリ333の上端部からクランクシャフトの軸線方向に延在し、吸気バルブ120側の4つのHLA200の上部を通過して、これらにオイルを供給するものである。
ここで、吸気側ギャラリ332及び排気側ギャラリ334は、その中心軸が対応するHLA200のボディ210の中心軸に対してオフセットして配置されている。このため、HLA200のボディ210は、給油穴211が各ギャラリ内に開口した状態で配置される。
そして、エンジン1の運転時において、オイルは、図5に示すように、インレットギャラリ310を介して右側シリンダヘッド100R内に流入し、動弁潤滑用ギャラリ320とHLA用ギャラリ330とに分岐して流入する。HLA用ギャラリ330内に流入したオイルは、第1縦ギャラリ331、排気側ギャラリ332、第2縦ギャラリ333、吸気側ギャラリ334を順次経由して流れ、HLA200へのオイルの供給が行われる。
また、HLA用ギャラリ330は、リザーバ335、エア抜き穴336を備えている。
リザーバ335は、吸気側ギャラリ334の第1縦ギャラリ331側の端部と連結され、この吸気側ギャラリ334よりも高い位置に配置されている。リザーバ335は、その内部の広さを、他のギャラリよりも広くすることによって、オイルの貯留可能量を多くした容器状の部分である。また、リザーバ335は、HLA用ギャラリ330内の空気がその浮力によって流入し、その上端部付近に貯留されるエア溜りの機能も備えている。
エア抜き穴336は、リザーバ335内に溜まったエアを排出するものであって、リザーバ335の上端部からほぼ水平に形成され、その先端部は、オリフィス(小孔)を介して図示しないカムカバー内の空間部に開放されている。
以上説明した本実施例のハイドロリックラッシュアジャスタの給油構造によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)HLA用ギャラリ330と、動弁潤滑用ギャラリ320に接続されたインレットギャラリ310との接続部を、全てのHLA200よりも高い位置に配置することによって、エンジン1の停止時に動弁潤滑用ギャラリ320からオイルがリーク(漏出)した場合であっても、HLA用ギャラリ330内においてこの接続部よりも低い領域に貯留されたオイルは、重力によって動弁潤滑用ギャラリ320側へリークすることがないから、エンジン停止時におけるHLA200の作動油を確実に保持することができる。これによって、HLA200をほぼ水平に配置した場合であっても、その機能を確保することができる。
(2)HLA用ギャラリ300は、全てのHLA200よりも高い位置に配置されたリザーバ335を備えているから、エンジン1の停止時にHLA200へのオイル供給を確実に行うとともに、HLA用ギャラリ330内のエアを集めて貯留しておくことができる。
(3)リザーバ335の上端部にエア抜き穴336を設けたから、エンジン1の停止時にエアの排出を行うことができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)実施例は、カムがロッカアームを介してバルブを駆動し、HLAはヘッド本体に対して固定され、ロッカアームの支点を繰り出すことによってバルブクリアランスを調整するものであったが、本発明はこれに限らず、例えば、カムが直接バルブリフタを押圧する直動式の構成とし、バルブリフタにHLAを内蔵した構成(ハイドロリックバルブリフタ)としてもよい。
また、ロッカアームを用いる構成において、HLAを吸気バルブと排気バルブとの間に配置してもよい。
さらに、本発明は、DOHC型のヘッドに限らず、SOHC等の他の形式のものにも適用することができる。
(2)実施例のエンジンは、例えば水平対向エンジンであるが、本発明はこれに限らず、直列、V型、W型等の各種多気筒エンジンや、単気筒エンジンにも適用することができる。
(3)実施例は、ラッシュアジャスタ用油路と潤滑用油路との接続部をハイドロリックラッシュアジャスタよりも高い位置に設けているが、この接続部がハイドロリックラッシュアジャスタよりも低い位置にある場合でも、接続部とハイドロリックラッシュアジャスタとの間の少なくとも一部の領域を、ハイドロリックラッシュアジャスタよりも高い位置に配置すれば同様の効果を得ることができる。
本発明を適用したハイドロリックラッシュアジャスタの給油構造を備えたエンジンの実施例における潤滑システムの構成を示すブロック図である。 図1のエンジンの右側シリンダヘッドにおける動弁駆動機構の構成を示す模式図である。 図1のエンジンのハイドロリックラッシュアジャスタの構成を示す図である。 図1のエンジンの右側シリンダヘッド内におけるオイルギャラリを示す斜視図である。 図4のオイルギャラリ内におけるオイルの流れを示す模式図である。
符号の説明
1 エンジン
10 オイルパン
20 オイルストレーナ
30 オイルポンプ
40 オイルフィルタ
50R 右側シリンダブロック
50L 左側シリンダブロック
100R 右側シリンダヘッド
100L 左側シリンダヘッド
110 ヘッド本体
120 吸気バルブ
130 排気バルブ
140 吸気カムシャフト
150 排気カムシャフト
160 吸気ロッカアーム
170 排気ロッカアーム
200 ハイドロリックラッシュアジャスタ
310 インレットオイルギャラリ
320 動弁潤滑用オイルギャラリ
330 HLA用オイルギャラリ
331 第1縦ギャラリ
332 排気側ギャラリ
333 第2縦ギャラリ
334 吸気側ギャラリ
335 リザーバ
336 エア抜き穴

Claims (2)

  1. エンジンの潤滑油を作動油として動弁系の間隙を調整するハイドロリックラッシュアジャスタと、
    オイルポンプから前記エンジンの摺動部に潤滑油を供給する潤滑用油路から分岐して設けられ、前記ハイドロリックラッシュアジャスタに前記潤滑油を供給するラッシュアジャスタ用油路と
    を備えるハイドロリックラッシュアジャスタの給油構造において、
    前記ラッシュアジャスタ用油路は、前記潤滑用油路への接続部と、前記ハイドロリックラッシュアジャスタとの中間部に、前記ハイドロリックラッシュアジャスタよりも高い位置に配置された領域を有し、
    前記ラッシュアジャスタ用油路における前記ハイドロリックラッシュアジャスタの下流側に接続され、前記ハイドロリックラッシュアジャスタよりも高い位置に配置された容器状のリザーバを備えること
    を特徴とするハイドロリックラッシュアジャスタの給油構造。
  2. 請求項1に記載のハイドロリックラッシュアジャスタの給油構造において、
    前記潤滑用油路と前記ラッシュアジャスタ用油路との接続部は、前記ハイドロリックラッシュアジャスタよりも高い位置に配置されること
    を特徴とするハイドロリックラッシュアジャスタの給油構造
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