JP4681822B2 - 低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法および該方法より得られる低誘電率非晶質シリカ系被膜 - Google Patents
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Description
しかしながら、CVD法の最新技術を用いて得られるシリカ系被膜(特許文献1などに記載)では、比誘電率が3.0以下のものが得られるものの、従来の塗布法の場合と同様、比誘電率の低下に伴って被膜の膜強度も低下するという欠点がある。また、ポリアリール樹脂、フッ素添加ポリイミド樹脂やフッ素樹脂などのCVD被膜、あるいはこれらの塗布液を用いて形成される被膜では、比誘電率が2前後となるが、基板表面との密着性が悪く、また微細加工に用いるレジスト材料との密着性も悪く、さらには耐薬品性や耐酸素プラズマ性に劣るなどの問題がある。
比誘電率が3.0以下で、高い被膜強度を有する低誘電率非晶質シリカ系被膜を基板上に形成する方法であって、
(a)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および下記一般式(I)で示されるアルコキシシラン(AS)をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解して得られるケイ素化合物を含む液状組成物を調製する工程、
XnSi(OR)4-n (I)
(式中、Xは水素原子、フッ素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、フッ素置換アルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、Rは水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、アリール基もしくはビニル基を表す。また、nは0〜3の整数である。)
(b)該液状組成物を基板上に塗布する工程、
(c)該基板を80〜350℃の温度で加熱処理する工程、および
(d)該基板上に形成された被膜にエレクトロンビームを照射して該被膜をキュアする工程
を含むことを特徴としている。
比誘電率が3.0以下で、高い被膜強度を有する低誘電率非晶質シリカ系被膜を基板上に形成する方法であって、
(a)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解または部分加水分解した後、上記一般式(I)で示されるアルコキシシラン(AS)またはその加水分解物もしくは部分加水分解物と混合し、さらに必要に応じてこれらの一部または全部を加水分解して得られるケイ素化合物を含む液状組成物を調製する工程、
(b)該液状組成物を基板上に塗布する工程、
(c)該基板を80〜350℃の温度で加熱処理する工程、および
(d) 該基板上に形成された被膜にエレクトロンビームを照射して該被膜をキュアする工程
を含むことを特徴としている。
前記調製工程(a)で使用されるアルコキシシランは、メチルトリメトキシシラン(MTMS)、メチルトリエトキシシラン(MTES)またはその混合物であることが好ましい。
前記調製工程(a)で使用されるテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)は、テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド(TPAOH)、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド(TBAOH)またはその混合物であることが好ましい。
(i)前記塗布工程(b)の操作をスピンコート法で行う。
(ii)前記加熱工程(c)の操作を1〜10分間、窒素ガス雰囲気下または空気雰囲気下で行う。
(iii)前記キュア工程(d)の操作を、加速電圧10〜26kVのエレクトロンビームを用いてその照射線量が50〜1000μC/cm2となるように行う。
(iV)前記キュア工程(d)の操作を280〜410℃に加熱された不活性ガス雰囲気下で行う。
さらに、前記被膜の好ましき用途としては、半導体基板上に形成される層間絶縁膜などがある。
(a) 塗布液の調製工程
塗布液A
本発明による第一の低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法においては、被膜形成用塗布液として、テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および下記一般式(I)で示されるアルコキシシラン(AS)をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解して得られるケイ素化合物を含む液状組成物が使用される。
XnSi(OR)4-n (I)
(式中、Xは水素原子、フッ素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、フッ素置換アルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、Rは水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、アリール基もしくはビニル基を表す。また、nは0〜3の整数である。)
ここで、前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)としては、テトラメチルオルソシリケート、テトラエチルオルソシリケート、テトラプロピルオルソシリケート、テトライソプロピルオルソシリケート、テトラブチルオルソシリケートなどが挙げられる。この中でも、テトラエチルオルソシリケート(TEOS)、テトラメチルオルソシリケート(TMOS)またはその混合物を使用することが好ましい。
さらに、前記テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)としては、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラn-オクチルアンモニウムハイドロオキサイド、n-ヘキサデシルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイド、n-オクタデシルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイドなどが挙げられる。この中でも、テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド(TPAOH)、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド(TBAOH)またはその混合物を使用することが好ましい。
しかし、ナトリウム(Na)やカリウム(K)などのアルカリ金属元素の化合物からなる不純物がそれぞれ元素基準で50重量ppbより多く含まれると、半導体基板を構成するトランジスタ部分へ拡散し、トランジスタの劣化を引き起こすことがある。また、臭素(Br)や塩素(Cl)などのハロゲン元素の化合物からなる不純物がそれぞれ元素基準で1重量ppmより多く含まれると、半導体基板を構成するアルミニウム配線や銅配線などが腐食して、致命的な損傷を与えることがある。
さらに、本発明者らは、これらのアルカリ金属元素化合物の不純物が50重量ppbより多く含まれると、テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および前記一般式(I)で示されるアルコキシシラン(AS)をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解する際に、この不純物が触媒として作用し、結果として得られるケイ素化合物がゼオライト状の結晶性シリカとなることを見出した。その結果、基板上に形成されるシリカ系被膜がゼオライト結晶質となるため、その被膜表面が凹凸となり、平滑な表面が得られないことが分かった。
本発明において使用される、前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)と前記アルコキシシランのモル比(TAOS/AS)は、SiO2換算基準で6/4〜2/8、好ましくは5/5〜3/7の範囲にあることが望ましい。ここで、前記モル比(TAOS/AS)が6/4を超えると、得られるシリカ系被膜の疎水性が悪くなる。また、当該モル比が2/8未満であると、テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)によるテンプレート効果が小さくなるので、被膜中に形成される細孔(細孔容積)が少なくなり、2.5以下の比誘電率を有するシリカ系被膜を得ることが難しくなる。
本発明方法で使用される被膜形成用塗布液(塗布液A)は、
(i)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および上記一般式(I)で示されるアルコキシシラン(AS)を有機溶媒と混合した後、10〜30℃の温度でこれらの成分が十分に混合するまで100〜200rpmの速度で攪拌し、
(ii)次に、攪拌下にある該混合溶液中にテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の水溶液を5〜20分かけて滴下した後、さらに10〜30℃の温度で30〜90分間、100〜200rpmの速度で攪拌し、
(iii)次いで、30〜80℃の温度に加熱した後、この温度に保ちながら1〜72時間、100〜200rpmの速度で撹拌することにより、前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および前記アルコキシシラン(AS)の加水分解物であるケイ素化合物を含む液状組成物として調製することができる。
この場合、上記に示す滴下方法(すなわち、前記(i)で調製されたTAOS 、ASおよび有機溶媒からなる混合溶液中に前記(ii)のTAAOHの水溶液を滴下する方法)に代えて、前記(i)で調製されたテトラアルキルオルソシリケート(TAOS)、アルコキシシラン(AS)および有機溶媒からなる混合溶液を、上記と同様な条件下(温度10〜30℃、攪拌速度100〜200rpm)で、前記(ii)のテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の水溶液中に30〜90分かけてゆっくりと滴下してもよい。(すなわち、これらの方法は、本発明で使用される被膜形成用塗布液の第一の調製方法である。)
本発明方法で使用される有機溶媒としては、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類、炭化水素類などが挙げられ、より具体的には、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノプロピルエーテルなどのグリコールエーテル類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコールなどのグリコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチルなどのエステル類、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタンなどの炭化水素類やトルエン、キシレン、メシチレンなどの芳香族炭化水素類が挙げられる。この中でも、エタノールなどのアルコール類を使用することが好ましい。
また、この有機溶媒の使用量は、特に限定されるものではないが、前記のシリカ系被膜形成成分(TAOS +AS)に対する重量混合比(有機溶媒/(TAOS+AS))が1/1〜3/1、好ましくは1/1〜2.5/1の範囲にあることが望ましい。
前記加水分解の反応条件としては、30〜80℃、好ましくは35〜60℃の温度で、攪拌しながら1〜72時間、好ましくは10〜48時間かけて行うことが望ましい。
XnSi(OR)4-n (I)
XnSiX'4-n (II)
(式中、Xは水素原子、フッ素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、フッ素置換アルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、Rは水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、X'はハロゲン原子を表す。また、nは0〜3の整数である。)
ここで、シリカ系微粒子は、前記一般式(I)のアルコキシシランの一種以上を有機溶媒に混合して、水およびアンモニアの存在下で加水分解・縮重合させることによって得ることができ、またその表面に前記のアルコキシシランおよび/またはハロゲン化シランの加水分解物を反応させて得られるポリシロキサン(PS)を含む塗布液を用いて基板上にシリカ系被膜を形成した場合、比誘電率が3.0以下と小さく、しかも比較的、疎水性に優れた被膜が得られることが知られている。(その詳細については、特開平9−315812号公報などを参照のこと。)
ここで、この重量混合比(PS/(TAOS+AS))が1/3を超えると、形成されるシリカ系被膜の膜強度が弱くなり、10.0 GPa以上のヤング弾性率からなる被膜強度を有するものが得られなくなる。さらに、比誘電率が増加して、3.0以下の比誘電率を有するシリカ系被膜を得ることが難しくなる。その理由は、テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)の量が少なくなって、テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)によるテンプレート効果が小さくなるためである。
このようにして得られたシリカ系被膜形成成分、すなわちa)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)およびアルコキシシラン(AS)の加水分解物であるケイ素化合物、またはb)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)およびアルコキシシラン(AS)の加水分解物であるケイ素化合物とポリシロキサン(PS)を含む液状組成物を被膜形成用塗布液として使用する場合には、その塗布液中に該シリカ系被膜形成成分(ケイ素化合物、またはケイ素化合物およびPS)を、SiO2換算基準で2〜40重量%、好ましくは5〜20重量%の範囲で含んでいることが望ましい。
ここで、この含有量が40重量%を超えると、塗布液の経時安定性が悪くなり、また2重量%未満であると、均一な被膜を形成することが難しくなる。
これにより、高い膜強度を有し、疎水性に優れた平滑な低誘電率非晶質シリカ系被膜を形成するための塗布液を得ることができる。
本発明による第二の低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法においては、被膜形成用塗布液として、テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解または部分加水分解した後、下記一般式(I)で示されるアルコキシシラン(AS)またはその加水分解物もしくは部分加水分解物と混合し、さらに必要に応じてこれらの一部または全部を加水分解して得られるケイ素化合物を含む液状組成物が使用される。
XnSi(OR)4-n (I)
(式中、Xは水素原子、フッ素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、フッ素置換アルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、Rは水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、アリール基もしくはビニル基を表す。また、nは0〜3の整数である。)
ここで、前記のテトラアルキルオルソシリケート(TAOS)、アルコキシシラン(AS)およびテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)は、塗布液Aの調製用に例示したものと同じものを使用することができる。
この液状組成物(塗布液B) の調製は、テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)を加水分解または部分加水分解した後、アルコキシシラン(AS)またはその加水分解物もしくは部分加水分解物を混合し、さらに必要に応じてそれらの一部または全部を加水分解させる形で行われる。
ここで、前記アルコキシシラン(AS)をあらかじめ加水分解(または部分加水分解)した後に混合する場合には、前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)の加水分解(または部分加水分解)の場合と同様に、前記テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で行うことが望まれる。
また、これらの成分を混合する場合、塗布液Aの場合と同様に、前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)と前記アルコキシシラン(AS)のモル比(TAOS/AS)が、SiO2換算基準で6/4〜2/8、好ましくは5/5〜3/7の範囲となるように混合することが望ましい。
本発明で使用される被膜形成用塗布液(塗布液B)は、
(i)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)を有機溶媒と混合した後、10〜30℃の温度でこれらの成分が十分に混合するまで100〜200rpmの速度で攪拌し、
(ii)次に、攪拌下にある該混合溶液中にテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の水溶液を5〜20分かけて滴下した後、さらに10〜30℃の温度で30〜90分間、100〜200rpmの速度で攪拌し、
(iii)次いで、30〜80℃の温度に加熱した後、この温度に保ちながら0.5〜72時間、100〜200rpmの速度で撹拌して、前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)の加水分解物および/または部分加水分解物を含む混合溶液を調製し、
(iv)さらに、上記一般式(I)で示されるアルコキシシラン(AS)またはこれを有機溶媒と混合したものを、前記(iii)で得られた混合溶液中に混合した後、10〜30℃の温度でこれらの成分が十分に混合するまで100〜200rpmの速度で攪拌し、
(v)次に、攪拌下にある該混合溶液中にテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の水溶液を5〜20分かけて滴下した後、さらに10〜30℃の温度で30〜90分間、100〜200rpmの速度で攪拌し、
(vi)次いで、前記(v)で得られた混合溶液を30〜80℃の温度に加熱した後、この温度に保ちながら10〜30時間、100〜200rpmの速度で撹拌することにより、
前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および前記アルコキシシラン(AS)の加水分解物であるケイ素化合物を含む液状組成物として調製することができる。
(i)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)を有機溶媒と混合した後、10〜30℃の温度でこれらの成分が十分に混合するまで100〜200rpmの速度で攪拌し、
(ii)次に、攪拌下にある該混合溶液中にテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の水溶液を5〜20分かけて滴下した後、さらに10〜30℃の温度で30〜90分間、100〜200rpmの速度で攪拌し、
(iii)次いで、30〜80℃の温度に加熱した後、この温度に保ちながら0.5〜72時間、100〜200rpmの速度で撹拌して、前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)の加水分解物および/または部分加水分解物を含む混合溶液を調製し、
(iv)さらに、上記一般式(I)で示されるアルコキシシラン(AS)を有機溶媒と混合した後、10〜30℃の温度でこれらの成分が十分に混合するまで100〜200rpmの速度で攪拌し、
(v)次に、攪拌下にある該混合溶液中にテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の水溶液を5〜20分かけて滴下した後、さらに10〜30℃の温度で30〜90分間、100〜200rpmの速度で攪拌し、
(vi)次いで、30〜80℃の温度に加熱した後、この温度に保ちながら0.5〜72時間、100〜200rpmの速度で撹拌して、前記アルコキシシラン(AS)の加水分解物および/または部分加水分解物を含む混合溶液を調製し、
(vii)次に、前記(iii)で得られた混合溶液と前記(vi)で得られた混合溶液を混合した後, 10〜30℃の温度でこれらの成分が十分に混合するまで100〜200rpmの速度で攪拌し、
(viii)さらに、必要に応じ前記(vii)で得られた溶液を30〜80℃の温度に加熱した後、この温度に保ちながら10〜30時間、100〜200rpmの速度で撹拌することにより、
前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および前記アルコキシシラン(AS)の加水分解物であるケイ素化合物を含む液状組成物として調製することができる。
前記の有機溶媒としては、塗布液Aの調製用に例示したものと同じものを使用することができる。ここで、前記テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および前記アルコキシシラン(AS)と混合するそれぞれの有機溶媒は、その種類(たとえば、アルコール類)が同じであれば異なっていてよいが、できるだけ同一なものであることが望ましい。
さらに、前記の混合有機溶媒中に滴下されるテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の水溶液は、塗布液Aの場合と同様に、蒸留水または超純水中にテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)を5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%の割合で含んでいることが望ましい。
このようにして得られた液状組成物中に含まれるケイ素化合物(TAOS およびASの加水分解物)の数平均分子量は、塗布液Aの場合と同様に、ポリエチレンオキサイド換算で500〜1000000、好ましくは1000〜100000の範囲にあることが望ましい。
XnSi(OR)4-n (I)
XnSiX'4-n (II)
(式中、Xは水素原子、フッ素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、フッ素置換アルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、Rは水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、X'はハロゲン原子を表す。また、nは0〜3の整数である。)
しかし、このポリシロキサン(PS)の含有量は、塗布液Aの場合と同様に、前記のシリカ系被膜形成成分(TAOS +AS)に対する重量混合比(PS/(TAOS+AS))が、SiO2換算基準で1/3以下、好ましくは1/4以下であることが望ましい。
これにより、高い膜強度を有し、疎水性に優れた平滑な低誘電率非晶質シリカ系被膜を形成するための塗布液を得ることができる。
一般に、このような塗布液の塗布方法としては、スピンコート法、ディップコート法、ロールコート法、転写法などが採用されているが、本発明においても、このような従来公知の方法を用いて低誘電率非晶質シリカ系被膜を形成することができる。この中でも、半導体基板上などに被膜形成用塗布液を塗布する場合には、スピンコート法が好適で、塗布膜厚の均一性や低発塵性などにおいて優れている。従って、本発明においては、このスピンコート法による塗布法を採用することが望ましいが、大口径の半導体基板上などに塗布する場合には、転写法などを採用してもよい。
このようにして基板上に塗布された被膜は、80〜350℃の温度にて加熱処理される。
ここで、この加熱処理を、350℃を超えた温度で行うと、上記の塗布被膜中に含まれる有機溶媒が急激に蒸発して、被膜中に比較的、大口径の細孔や空隙を形成してしまうこともあるので、その被膜強度が低下することがある。従って、この加熱処理は、必要に応じその温度を80〜350℃の範囲で段階的に上げて行うことが望ましい。たとえば、150℃の温度にて1分間、250℃の温度にて1分間、さらに350℃の温度にて1分間などの段階的温度で加熱処理する方法等である。また、この加熱処理を80℃未満の温度で行うと、上記の塗布被膜中に含まれる有機溶媒の殆どが蒸発せずにそのまま被膜中に残ってしまうことが多く、この加熱処理の目的を達成することができないばかりでなく、形成される被膜の膜厚にムラが生じることがある。
また、この加熱処理は、被膜の膜厚などによっても異なるが、1〜10分、好ましくは2〜5分をかけて行うことが望ましい。
次いで、前記の加熱処理を施された被膜は、不活性ガス雰囲気下でエレクトロンビームを照射することによりキュア(硬化処理)される。
前記キュア工程(d)で照射されるエレクトロンビームは、加速電圧が10〜26kVの範囲にあることが望ましい。ここで、加速電圧が26kVを超えると、シリコン基板(シリコンウェハー)やその上に形成されるシリカ系被膜等へのダメージが大きくなり、さらには該被膜の比誘電率が所望値(3.0以下)より大きくなってしまうことがある。また、加速電圧が10kV未満であると、所望の被膜強度(例えば、ヤング弾性率が10 GPa 以上)を有するシリカ系被膜が得られないことがある。
また、エレクトロンビームの照射線量は、50〜1000μC/cm2、好ましくは300〜600μC/cm2範囲にあることが望ましい。ここで、照射線量が1000μC/cm2を超えると、形成されるシリカ系被膜の比誘電率が所望値(3.0以下)より大きくなってしまうことがあり、また50μC/cm2未満であると、所望の被膜強度(例えば、ヤング弾性率が10 GPa 以上)を有するシリカ系被膜が得られないことがある。
また、このキュア処理は、被膜形成用塗布液の種類や被膜の膜厚などによっても異なるが、5〜90分、好ましくは10〜60分かけて行うことが望ましい。さらに、このキュア処理は、前記加熱工程の場合と同様に、枚葉式のホットプレート上に基板を載せて行うことが好ましい。
本発明による低誘電率非晶質シリカ系被膜は、上記の被膜形成方法より得られる被膜で、3.0以下の比誘電率を有し、しかも10.0 GPa以上のヤング弾性率(Young's Modulus)と1.0 GPa 以上の硬度(Hardness)からなる被膜強度を有している。また、上記の被膜形成方法によれば、被膜中に含まれる細孔の平均細孔径が3nm以下で、しかも2nm以下のミクロポア(Micropores)の細孔含有率が70%以上であるシリカ系被膜を容易に形成することができる。これらの物理的特性は、前記の低い比誘電率と高い膜強度を与える上で重要な要素の一つである。よって、本発明においては、昨今の半導体製造業界からの要望に合致したシリカ系被膜を提供することができる。
さらに、上記の被膜形成方法によれば、被膜の表面粗さ(Rms)が1nm以下である平滑な表面を有するシリカ系被膜を容易に形成することができる。(この表面粗さは、原子間力顕微鏡AMFで測定された値の二乗平均粗さである。)これにより、基板上に形成された被膜の表面を平坦化するための煩雑な研磨処理などを施す必要性が必ずしもなくなるので、上述したゼオライト被膜のもつ欠点を解消することができる。
また、本発明によるシリカ系被膜は、半導体基板上、多層配線構造の配線層間、素子表面および/またはPN接合部を設けてなる基板上、あるいは当該基板上に設けられた多層の配線層間などに形成して使用される。この中でも、本発明によるシリカ系被膜は、半導体基板上などに形成される層間絶縁膜の用途として用いることが好適である。
また、本発明方法より得られるシリカ系被膜は、上記の性状のほかに、半導体基板などの被膜形成面との密着性、耐アルカリ性などの耐薬品性や耐クラック性に優れ、さらには耐酸素プラズマ性やエッチング加工性などのプロセス適合性においても優れた特性を備えている。すなわち、本発明によるシリカ系被膜では、本願発明者らが過去に出願した発明などで達成されたものに加えて、比誘電率が3.0以下と小さく、しかもヤング弾性率が10.0 GPa以上で硬度が1.0 GPa 以上からなる膜強度と耐吸湿性(疎水性)を兼ね備えた効果を奏することができる。
得られたテトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド(TPAOH)の水溶液に超純水を加えて、10重量%の濃度に調整し、該水溶液中に不純物として含まれるナトリウム(Na)およびカリウム(K)のアルカリ金属元素の化合物、並びに臭素(Br)および塩素(Cl)のハロゲン族元素の化合物の量をそれぞれ原子吸光法(AAS法、(株)日立製作所製偏光ゼーマン原子吸光光度計Z-5710)およびイオンクロマト法(DIONEX製2020i)で測定した。
さらに、上記のイオン交換処理を行う前の前記テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイドの水溶液(市販品)に超純水を加えて、10重量%の濃度に調整した後、同様にその中に含まれる不純物の含有量を測定した。
これらの混合溶液に、高純度化された前記テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液298.3g(10重量%のTPAOHを含む)を10分かけて滴下し、さらに20℃の温度で200rpmの速度で1時間撹拌した。その後、50℃の温度に加熱し、この温度条件下にて200rpmの速度で攪拌しながら20時間、前記のシリカ系被膜形成成分(TEOS およびMTMS)の加水分解を行った。
次に、これらの基板を枚葉式のホットプレート上に載置して、表1に示す条件下で加熱処理を行った。この加熱処理工程では、被膜中に含まれる有機溶媒(PGP)などが蒸発してくるので、これらを系外に排出した。
さらに、これらの基板を枚葉式のホットプレート上に載せたまま、表1に示す条件下で該基板上に形成された被膜にエレクトロンビームを照射して、該被膜のキュア処理を行った。次に、これらの基板(実施例基板(1)〜(3))を室温近くの温度まで冷却した後、系外に取り出した。
次いで、基板上に形成されたシリカ系被膜の(i)比誘電率(水銀プローブ法、周波数1MHz、Solid State Measurements 製SSM495)、(ii)被膜強度(ヤング弾性率Young's Modulus、ナノインデンテーション法、MTS Systems Corp製ナノインデンターXP)および(iii)被膜硬度(Hardness、ナノインデンテーション法、MTS Systems Corp製ナノインデンターXP)を測定した。
さらに、前記実施例基板(1)〜(3)と同様にしてシリカ系被膜(第一層目)を形成した基板を作成し、次にこの基板上に従来公知の方法で銅二層配線を形成した実施例基板(1)’〜(3)’を得た。なお、ここで第二層目のシリカ系被膜の形成その他は、前記の第一層目と同様な条件下で行った。次いで、このようにして得られた実施例基板(1)’〜(3)’について、シリカ系被膜の外観と基板への損傷の有無を観測した。その結果を表2に示す。
なお、この実施例1で使用された上記の処理装置および測定・分析装置については、以下に示す実施例2および比較例1でも同じものを使用した。
次いで、この混合溶液に、メチルトリメトキシシラン127.3g(MTMS、信越化学工業(株)製)と99.5重量%濃度のエタノール342.1g(ETOH、和光純薬(株)製)を混合した溶液を混合し、20℃の温度に保持しながら、150rpmの速度で10分間、攪拌した。次に、高純度化された前記テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイドの水溶液208.8g(10重量%のTPAOHを含む)を10分かけて滴下し、さらに20℃の温度で150rpmの速度で1時間、撹拌した。その後、50℃の温度に加熱し、この温度条件下にて200rpmの速度で攪拌しながら25時間、メチルトリメトキシシランおよびその他の被加水分解成分(テトラエチルオルソシリケートの部分加水分解物など)の加水分解を行った。
次に、この基板を枚葉式のホットプレート上に載置して、表1に示す条件下で加熱処理を施した。この加熱処理工程では、被膜中に含まれる有機溶媒(PGP)などが蒸発してくるので、これらを系外に排出した。
さらに、この基板を枚葉式のホットプレート上に載せたまま、表1に示す条件下で該基板上に形成された被膜にエレクトロンビームを照射して、該被膜のキュア処理を行った。次に、この基板(実施例基板(4))を室温近くの温度まで冷却した後、系外に取り出した。
次いで、基板上に形成されたシリカ系被膜の(i)比誘電率、(ii)被膜強度(ヤング弾性率)および(iii)被膜硬度を測定した。
さらに、実施例1と同様にして、前記実施例基板(4)上に銅二層配線を形成した実施例基板(4) ’を得た。次いで、このようにして得られた実施例基板(4) ’について、シリカ系被膜の外観と基板への損傷の有無を観測した。その結果を表2に示す。
次に、これらの基板を枚葉式のホットプレート上に載置して、表1に示す条件下で加熱処理を施した。この加熱処理工程では、被膜中に含まれる有機溶媒(PGP)などが蒸発してくるので、これらを系外に排出した。
さらに、これらの基板を枚葉式のホットプレート上に載せたまま、表1に示す条件下で該基板上に形成された被膜にエレクトロンビームを照射して、該被膜のキュア処理を行った。次に、これらの基板(比較例基板(1)〜(6))を室温近くの温度まで冷却した後、系外に取り出した。
次いで、基板上に形成されたシリカ系被膜の(i)比誘電率、(ii)被膜強度(ヤング弾性率)および(iii)被膜硬度を測定した。
さらに、実施例1と同様にして、前記比較例基板(1)〜(6)上に銅二層配線を形成した比較例基板(1) ’〜(6) ’を得た。次いで、このようにして得られた比較例基板(1) ’〜(6) ’について、シリカ系被膜の外観と基板への損傷の有無を観測した。その結果を表2に示す。
また、本発明方法においては、シリコンウェハー基板(実施例基板(1)〜(4)および実施例基板(1) ’〜(4) ’)が410℃を超えた温度に曝されることがないため、該基板上に配設された銅配線やアルミニウム配線等にダメージを与えないばかりでなく、エレクトロンビームの照射に用いられる加速電圧が10〜26kVの範囲にあり、しかもその照射線量が50〜1000μC/cm2の範囲にあるため、該基板やその上に形成される被膜にもまったくダメージを与えないことが判った。
さらに付言すれば、比較例基板(1)(キュア処理温度が450℃)では、ヤング弾性率が10.0 GPa以上で硬度が1.0 GPa 以上の被膜は得られるものの、その被膜の比誘電率が3.0を超えていることが判った。さらに、比較例基板(1) ’では、その基板上に配設された銅配線に損傷が見られた。一方、比較例基板(2)(キュア処理温度が250℃)では、比誘電率が3.0以下の被膜が得られるものの、ヤング弾性率が10.0 GPa 未満であり、また硬度が1.0 GPa 未満であった。しかし、比較例基板(2) ’では、その基板に何ら損傷が見られなかった。
また、比較例基板(5)(照射量が1500μC/cm2)では、ヤング弾性率が10.0 GPa以上で硬度が1.0 GPa 以上の被膜は得られるものの、その被膜の比誘電率が3.0を超えていることが判った。さらに、比較例基板(5) ’では、その基板およびその上に形成された被膜に損傷が見られた。一方、比較例基板(6)(エレクトロンビームの照射なし)では、比誘電率が3.0以下の被膜が得られるものの、ヤング弾性率が10.0 GPa 未満であり、また硬度も1.0 GPa 未満であった。しかし、比較例基板(6) ’では、その基板に何ら損傷が見られなかった。
Claims (9)
- 比誘電率が3.0以下であり、しかもヤング弾性率が10.0GPa以上で硬度が1.0GPa以上である高い被膜強度を有する低誘電率非晶質シリカ系被膜を基板上に形成する方法であって、
(a)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および下記一般式(I)で示されるアルコキシシラン(AS)を、アルカリ金属元素の化合物およびハロゲン族元素の化合物からなる不純物を実質的に除去して高純度化されたテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解して得られるケイ素化合物と前記テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)とを含み、しかも前記ケイ素化合物が、テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)とアルコキシシラン(AS)とのモル比(TAOS/AS)がSiO 2 換算基準で6/4〜2/8の範囲にあり、さらにテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)とシリカ系被膜形成成分(TAOS+AS)とのモル比(TAAOH/(TAOS+AS))がSiO 2 換算基準で1/10〜7/10の範囲にある条件下で前記シリカ系被膜形成成分(TAOS+AS)を加水分解させたものである液状組成物を調製する工程、
XnSi(OR)4−n (I)
(式中、Xは水素原子、フッ素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、フッ素置換アルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、Rは水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、アリール基もしくはビニル基を表す。また、nは1〜3の整数である。)
(b)該液状組成物を基板上に塗布する工程、
(c)該基板を80〜350℃の温度で加熱する工程、および
(d)該基板上に形成された被膜に、280〜410℃の温度に加熱された不活性ガス雰囲気下で、加速電圧10〜26kVのエレクトロンビームを照射線量が50〜1000μC/cm2となるように照射して該被膜をキュアする工程
を含むことを特徴とする低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法。 - 比誘電率が3.0以下であり、しかもヤング弾性率が10.0GPa以上で硬度が1.0GPa以上である高い被膜強度を有する低誘電率非晶質シリカ系被膜を基板上に形成する方法であって、
(a)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)を、アルカリ金属元素の化合物およびハロゲン族元素の化合物からなる不純物を実質的に除去して高純度化されたテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解または部分加水分解した後、下記一般式(I)で示されるアルコキシシラン(AS)またはその加水分解物もしくは部分加水分解物と混合し、これらの一部または全部を加水分解して得られるケイ素化合物と前記テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)とを含み、しかも前記ケイ素化合物が、テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)とアルコキシシラン(AS)とのモル比(TAOS/AS)がSiO 2 換算基準で6/4〜2/8の範囲にあり、さらにテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)とシリカ系被膜形成成分(TAOS+AS)とのモル比(TAAOH/(TAOS+AS))がSiO 2 換算基準で1/10〜7/10の範囲にある条件下で前記シリカ系被膜形成成分(TAOS+AS)を加水分解させたものである液状組成物を調製する工程、
X n Si(OR) 4−n (I)
(式中、Xは水素原子、フッ素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、フッ素置換アルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、Rは水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、アリール基もしくはビニル基を表す。また、nは1〜3の整数である。)
(b)該液状組成物を基板上に塗布する工程、
(c)該基板を80〜350℃の温度で加熱する工程、および
(d)該基板上に形成された被膜に、280〜410℃の温度に加熱された不活性ガス雰囲気下で、加速電圧10〜26kVのエレクトロンビームを照射線量が50〜1000μC/cm2となるように照射して該被膜をキュアする工程
を含むことを特徴とする低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法。 - 前記調製工程(a)で使用されるテトラアルキルオルソシリケート(TAOS)が、テトラエチルオルソシリケート(TEOS)、テトラメチルオルソシリケート(TMOS)またはその混合物であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法。
- 前記調製工程(a)で使用されるアルコキシシラン(AS)が、メチルトリメトキシシラン(MTMS)、メチルトリエトキシシラン(MTES)またはその混合物であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法。
- 前記調製工程(a)で使用されるテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)が、テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド(TPAOH)、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド(TBAOH)またはその混合物であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法。
- 前記塗布工程(b)における操作をスピンコート法にて行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法。
- 前記加熱工程(c)における操作を1〜10分間、窒素ガス雰囲気下または空気雰囲気下で行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の低誘電率非晶質シリカ系被膜の形成方法。
- 請求項1〜7に記載の方法から得られる被膜が、3.0以下の比誘電率と、ヤング弾性率が10 GPa以上で硬度が1.0 GPa 以上からなる膜強度を有することを特徴とする低誘電率非晶質シリカ系被膜。
- 前記被膜が、半導体基板上に形成された層間絶縁膜であることを特徴とする請求項8に記載の低誘電率非晶質シリカ系被膜。
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