以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、この実施の形態で説明するデジタルテレビジョン放送受信装置11の外観と、このデジタルテレビジョン放送受信装置11を中心として構成されるネットワークシステムの一例を概略的に示している。
すなわち、デジタルテレビジョン放送受信装置11は、主として、薄型のキャビネット12と、このキャビネット12を起立させて支持する支持台13とから構成されている。そして、キャビネット12には、例えば液晶表示パネル等を備えた平面パネル型ディスプレイである映像表示器14、一対のスピーカ15,15、操作部16、リモートコントローラ17から送信される操作情報を受ける受光部18等が設置されている。
また、このデジタルテレビジョン放送受信装置11は、第1のLAN(local area network)端子19、第2のLAN端子20及びUSB(universal serial bus)端子21を備えている。
このうち、第1のLAN端子19は、LAN対応HDD(hard disk drive)専用ポートとして使用されるもので、接続されたNAS(network attached storage)であるLAN対応のHDD22に対して、イーサネット(登録商標)により情報の記録再生を行なうために使用される。
このように、LAN対応HDD専用ポートとしての第1のLAN端子19を設けることにより、他のネットワーク環境やネットワーク使用状況等に影響されることなく、HDD22に対してハイビジョン画質による番組の情報記録を安定して行なうことができるようになる。
また、第2のLAN端子20は、イーサネット(登録商標)を用いた一般的なLAN対応ポートとして使用されるもので、例えばハブ23を介して、LAN対応のHDD24、PC(personal computer)25、デジタル放送受信機能を有するHDD内蔵のDVD(digital versatile disk)レコーダ26等の機器を接続し、これらの機器と情報伝送を行なうために使用される。
なお、DVDレコーダ26については、第2のLAN端子20を介して通信されるデジタル情報が制御系のみの情報であるため、デジタルテレビジョン放送受信装置11との間でアナログの映像及び音声情報を伝送するために、専用のアナログ伝送路27を設ける必要がある。
さらに、この第2のLAN端子20は、ハブ23に接続されたブロードバンドルータ28を介して、例えばインターネット等のネットワーク29に接続可能であり、そのネットワーク29を介して遠隔地にあるPC30やVODサービス等のコンテンツ提供サービスを行なう情報提供業者のサーバ31等と情報伝送を行なうために使用される。
また、上記USB端子21は、一般的なUSB対応ポートとして使用されるもので、例えばハブ32を介して、携帯電話33、デジタルカメラ34、メモリカード(図示せず)に対するカードリーダ/ライタ35、HDD36、キーボード37等のUSB機器を接続し、これらのUSB機器と情報伝送を行なうために使用される。
図2は、上記したデジタルテレビジョン放送受信装置11の主要な信号処理系を示している。すなわち、BS/CSデジタル放送受信用のアンテナ38で受信した衛星デジタル放送信号は、入力端子39を介して衛星デジタル放送用のチューナ40に供給されることにより、所望のチャンネルの放送信号が選局される。
そして、このチューナ40で選局された放送信号は、PSK(phase shift keying)復調器41に供給されてTS(transport stream)が復調される。このTSは、TS復号器42に供給されてデジタルの映像信号及び音声信号等に復号化された後、信号処理部43に出力される。
また、地上波放送受信用のアンテナ44で受信した地上デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子45を介して地上デジタル放送用のチューナ46に供給されることにより、所望のチャンネルの放送信号が選局される。
そして、このチューナ46で選局された放送信号は、OFDM(orthogonal frequency division multiplexing)復調器47に供給されてTSが復調される。このTSは、TS復号器48に供給されてデジタルの映像信号及び音声信号に復号化された後、上記信号処理部43に出力される。
また、上記地上波放送受信用のアンテナ44で受信した地上アナログテレビジョン放送信号は、入力端子45を介して地上アナログ放送用のチューナ49に供給されることにより、所望のチャンネルの放送信号が選局される。そして、このチューナ49で選局された放送信号は、アナログ復調器50に供給されてアナログの映像信号及び音声信号に復調された後、上記信号処理部43に出力される。
ここで、上記信号処理部43は、TS復号器42,48からそれぞれ供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対して、選択的に所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部51及び音声処理部52に出力している。
また、上記信号処理部43には、複数(図示の場合は4つ)の入力端子53a,53b,53c,53dが接続されている。これら入力端子53a〜53dは、それぞれ、アナログの映像信号及び音声信号を、デジタルテレビジョン放送受信装置11の外部から入力可能とするものである。
そして、この信号処理部43は、上記アナログ復調器50及び各入力端子53a〜53dからそれぞれ供給されたアナログの映像信号及び音声信号を選択的にデジタル化し、そのデジタル化された映像信号及び音声信号に対して所定のデジタル信号処理を施した後、グラフィック処理部51及び音声処理部52に出力している。
このうち、グラフィック処理部51は、信号処理部43から供給されるデジタルの映像信号に、OSD(on screen display)信号生成部54で生成されるOSD信号を重畳して出力する機能を有する。また、このグラフィック処理部51は、信号処理部43の出力映像信号と、OSD信号生成部54の出力OSD信号とを選択的に出力することや、両出力をそれぞれ画面の半分を構成するように組み合わせて出力することができる。
そして、グラフィック処理部51から出力されたデジタルの映像信号は、映像処理部55に供給される。この映像処理部55は、入力されたデジタルの映像信号を、前記映像表示器14で表示可能なフォーマットのアナログ映像信号に変換した後、映像表示器14に出力して映像表示させるとともに、出力端子56を介して外部に導出させる。
また、上記音声処理部52は、入力されたデジタルの音声信号を、前記スピーカ15で再生可能なフォーマットのアナログ音声信号に変換した後、スピーカ15に出力して音声再生させるとともに、出力端子57を介して外部に導出させる。
ここで、このデジタルテレビジョン放送受信装置11は、上記した各種の受信動作を含むその全ての動作を制御部58によって統括的に制御されている。この制御部58は、CPU(central processing unit)58aを内蔵しており、前記操作部16からの操作情報を受け、または、リモートコントローラ17から送出され前記受光部18で受信した操作情報を受けて、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御している。
この場合、制御部58は、主として、そのCPU58aが実行する制御プログラムを格納したROM(read only memory)58bと、該CPU58aに作業エリアを提供するRAM(random access memory)58cと、各種の設定情報及び制御情報等が格納される不揮発性メモリ58dとを利用している。
また、上記制御部58は、通信I/F59を介して第1のLAN端子19に接続されている。これにより、制御部58は、第1のLAN端子19に接続されたLAN対応のHDD22と、通信I/F59を介して情報伝送を行なうことができる。この場合、制御部58は、DHCP(dynamic host configuration protocol)サーバ機能を有し、第1のLAN端子19に接続されたLAN対応のHDD22にIP(internet protocol)アドレスを割り当てて制御している。
さらに、上記制御部58は、通信I/F60を介して第2のLAN端子20に接続されている。これにより、制御部58は、第2のLAN端子20に接続された各機器(図1参照)と、通信I/F60を介して情報伝送を行なうことができる。
また、上記制御部58は、USB I/F61を介して前記USB端子21に接続されている。これにより、制御部58は、USB端子21に接続された各機器(図1参照)と、USB I/F61を介して情報伝送を行なうことができる。この場合、制御部58は、ユーザの操作に基づいて、ネットワーク29経由で特定のサーバ31にアクセスし、所望のサービスの閲覧やコンテンツの取得を行なうように機能する。
このとき、上記制御部58は、サーバ31から送信されたコンテンツを受信して、映像表示器14での映像表示やスピーカ15での音声再生に供させたり、例えばHDD22,24,36等の記録再生機器への記録に供させたりするように機能している。
すなわち、デジタルテレビジョン放送受信装置11は、サーバ31から取得したコンテンツに対して、映像表示器14で映像表示するように処理すること、サイト34から取得したコンテンツをスピーカ15で音声出力するように処理することの少なくとも一方を行なう再生機能を有している。
また、上記制御部58は、USB I/F61を介して前記USB端子21に接続されている。これにより、制御部58は、USB端子21に接続された各機器(図1参照)と、USB I/F61を介して情報伝送を行なうことができる。
また、上記制御部58は、ブラウザ部58eを備えている。このブラウザ部58eは、前述したように、ネットワーク29経由で特定のサーバ31にアクセスし、アクセスしているサーバ31上で公開されているサービスを閲覧したり、サーバ31から所望のコンテンツを取得したりする機能を行なっている。
図3は、上記リモートコントローラ17の外観を示している。このリモートコントローラ17には、主として、電源キー17a、第1のモード切替キー17b、第2のモード切替キー17c、チャンネル選局キー17d、チャンネルアップダウンキー17e、音量調整キー17f、カーソル上キー17g、カーソル下キー17h、カーソル左キー17i、カーソル右キー17j、決定キー17k、メニューキー17l、戻るキー17m、終了キー17n等が設けられている。
また、このリモートコントローラ17には、再生停止キー17o、再生/一時停止キー17p、逆方向スキップキー17q、順方向スキップキー17r、早戻しキー17s、早送りキー17t等が設けられている。
すなわち、上記サーバ31からVODサービスにより取得したコンテンツに対しては、リモートコントローラ17の再生停止キー17oや再生/一時停止キー17pを操作することにより、再生、停止、一時停止を行なうことが可能となる。
また、リモートコントローラ17の逆方向スキップキー17qや順方向スキップキー17rを操作することにより、再生しているコンテンツを、その再生方向に対して逆方向や順方向に一定量ずつスキップさせる、いわゆる、逆方向スキップや順方向スキップを行なうことができる。
さらに、リモートコントローラ17の早戻しキー17sや早送りキー17t等を操作することにより、再生しているコンテンツを、その再生方向に対して逆方向や順方向に連続的に高速で再生させる、いわゆる、早戻し再生や早送り再生を行なうことができる。
上記のような構成となされたデジタルテレビジョン放送受信装置11において、以下、サーバ31から所望のコンテンツを取得して再生する処理動作について説明する。この場合、サーバ31は、それぞれが多数のコンテンツのプレイリストを含む複数のチャンネルを配信している。そして、サーバ31は、ユーザによって特定のチャンネルが選択され、さらに、その選択されたチャンネル内で所定のコンテンツが選択されると、その選択されたコンテンツを送信するチャンネル型のVODサービスを行なっているものとする。
具体的に言えば、サーバ31は、VODサービスのために用意している各種のコンテンツを、例えばジャンル別やタイトル別等の種類別に分け、種類別に分けられた各コンテンツを、それぞれ時間軸上に沿って配列した複数のプレイリストを作成し、この複数のプレイリストをそれぞれチャンネルとして選択可能に配信する、放送ライクなサービスを行なっているものとする。
このようなサービスを行なうことにより、サーバ31は、VODサービスのために用意している各コンテンツだけを利用した、例えば映画チャンネルやスポーツチャンネル等を作成して配信することができる。このため、ユーザは、所望のチャンネルを選択するだけの容易な操作で、自己の嗜好に対応するコンテンツをサーバ31から取得し視聴することができ、サーバ31の有する膨大なコンテンツの中から所望のコンテンツを検索する煩雑さから解放されることになる。
また、このようなチャンネルで配信される各コンテンツは、通常のオンエアー放送、つまり、放送局側でタイムスケジュールに沿って一方的に放送しているものではなく、例えばサーバ31がVODサービスによる配信のために用意しているコンテンツである。
このため、ユーザは、リモートコントローラ17を操作することにより、選択されたチャンネルで再生されているコンテンツに対して、再生の停止、一時停止、上述した逆方向スキップや順方向スキップ、または、早戻し再生や早送り再生等の特殊処理を行なうことが可能であり、ひいては、過去の時間帯に割り振られているコンテンツや未来の時間帯に割り振られているコンテンツを再生すること等が可能となっている。
まず、ユーザは、サーバ31からチャンネル型のVODサービスを利用して所望のコンテンツを取得し再生する場合、リモートコントローラ17を操作して、サーバ31に対してチャンネル型のVODサービスを要求する。
この要求は、ユーザがリモートコントローラ17のメニューキー17lを操作して、階層構造となされた複数のメニュー画面に分け入ることにより、サーバ31に対してチャンネル型のVODサービスを要求するためのメニュー画面に到達し、そのメニュー画面上でチャンネル型のVODサービスを要求することにより行なわれる。そして、上記ブラウザ部58eは、リモートコントローラ17を介してユーザからの要求を受けると、ネットワーク29を介して当該サービスを提供するサーバ31に要求を通知する。
次に、ブラウザ部58eは、サーバ31からチャンネル型VODサービスを受けるために必要な操作手順に関する情報(コンテンツ)を受信すると、当該コンテンツを解析して必要な処理を実行する。ここで、サーバ31から送信されるコンテンツは、例えば、HTML(hypertext markup language)により記述された情報であり、静止映像等の映像情報や、各種の処理を実行するためのスクリプトと称されるプログラム(ソフトウェア)を含んでいる。
この場合、ブラウザ部58eは、サーバ31から送信されるコンテンツに基づいて、図4(a)に示すようなチャンネル選択モード画面62を生成して、映像表示器14に表示させる。このチャンネル選択モード画面62は、選択されたチャンネルのコンテンツを静止画あるいは動画として表示するためのウインドウ領域62a、図4(b)に示す番組選択モード画面63に遷移するための操作領域62b、図4(c)に示す全画面再生モード画面64に遷移するための操作領域62c、複数(図示の場合は1〜6までの6つ)のチャンネルを指定するためのチャネル表示領域62dを含んでいる。なお、ウインドウ領域62aには、例えば選択されたチャンネルで配信されるコンテンツのビデオクリップを表示するようにすることもできる。
このチャンネル選択モード画面62において、ユーザがリモートコントローラ17のカーソル上,下,左,右キー17g〜17jまたはチャンネル選局キー17dを操作して、チャネル表示領域62dの中の例えばチャンネル6に対応する領域にカーソルkを当てると、チャンネル6が選択される。この状態で、リモートコントローラ17の決定キー17kが操作されると、チャンネル6で現在の時間帯に配信されているコンテンツの映像が、ウインドウ領域62aに表示される。
また、チャンネル選択モード画面62において、操作領域62bにカーソルkを当てて決定キー17kが操作されると、ブラウザ部58eは、サーバ31に対して番組選択モード画面63に遷移するように要求する。すると、サーバ31は、ブラウザ部58eからの要求に応じて、前述したような操作手順に関する情報(コンテンツ)を送信する。ブラウザ部58eでは、サーバ31から送信されるコンテンツを受信して解析し、番組選択モード画面63を映像表示器14に表示させる。
この番組選択モード画面63は、現在選択されているコンテンツの映像(静止画あるいは動画)を表示するためのウインドウ領域63a、選択されたチャンネルに含まれる複数のコンテンツを静止画表示するためのウインドウ領域63b、チャンネル選択モード画面62に遷移するための操作領域63c、現在選択されているコンテンツに関する情報を提示するためのウインドウ領域63dを含んでいる。
このうち、上記ウインドウ領域63bには、複数(図示の場合は4つ)の表示領域63b1〜63b4が水平方向に配列されている。そして、例えば、表示領域63b2には、時間軸上で現在送信されているコンテンツの静止画が表示されている。また、表示領域63b1には、時間軸上で現在送信されているコンテンツの前、つまり、過去方向に存在するコンテンツの静止画が表示されている。
さらに、表示領域63b3には、時間軸上で現在送信されているコンテンツの後、つまり、未来方向に存在するコンテンツの静止画が表示されている。また、表示領域63b4には、時間軸上で現在送信されているコンテンツの次の次に送信されるコンテンツの静止画が表示されている。すなわち、ウインドウ領域63b上においては、図4で右側の表示領域63b1〜63b4ほど時間軸上で後、つまり、未来方向に存在するコンテンツが表示されていることになる。
また、番組選択モード画面63において、ユーザがリモートコントローラ17のカーソル上,下,左,右キー17g〜17jを操作して、ウインドウ領域63bの中の所定の表示領域63b1〜63b4にカーソルkを当てると、その領域に表示されているコンテンツが選択され、そのコンテンツの映像がウインドウ領域63aに表示される。つまり、同一チャンネル内の任意のコンテンツを選択することができる。この状態でリモートコントローラ17の決定キー17kが操作されると、ブラウザ部58eは、サーバ31に対して全画面再生モード画面64に遷移するように要求する。
また、上記チャネル選択モード画面62において、操作領域62cにカーソルkを当てて決定キー17kが操作された場合にも、ブラウザ部58eは、サーバ31に対して全画面再生モード画面64に遷移するように要求する。
この全画面再生モード画面64においては、ブラウザ部58eが、チャネル選択モード画面62で選択されたチャンネルのコンテンツ、または、番組選択モード画面63で選択されたコンテンツを、サーバ31から取得して解析し、映像表示器14の映像表示領域全体に映像表示させる全画面再生処理を実行する。
ここで、サーバ31からは、コンテンツを再生するために必要なメタデータが送信される。このメタデータには、コンテンツのタイトルやサイズ等のコンテンツ関連情報が含まれている。そして、ブラウザ部58eは、当該メタデータを解析し、コンテンツの再生に必要な情報を抽出して全画面再生処理を実行している。
この全画面再生モード画面64では、サーバ31から送信されたストリームデータが、上記信号処理部43によりデコードされる。すなわち、サーバ31から送信されたストリームデータは、符号化された映像コンテンツと音声コンテンツとが多重化されたデータである。
そして、映像表示器14には、信号処理部43によりデコードされた映像コンテンツが全画面表示される。また、デコードされた音声コンテンツは、スピーカ15から音声に変換されて再生出力される。
なお、全画面再生は、画面の上下左右のいずれかに所定幅の枠が表示されるような場合も含むものとする。つまり、コンテンツを画面のほぼ全体に表示するような態様も全画面再生に含まれるものとする。このような再生処理により、ユーザは、選択したチャンネルに含まれるコンテンツ(ここでは現在送信中のコンテンツ)を、全画面再生モード画面64で視聴することができる。
また、全画面再生モード画面64において、リモートコントローラ17の第1のモード切替キー17bが操作されると、ブラウザ部58eは、サーバ31に対してチャネル選択モード画面62に遷移するように要求し、これにより、全画面再生モード画面64からチャネル選択モード画面62に直接遷移することができる。
さらに、全画面再生モード画面64において、リモートコントローラ17の第2のモード切替キー17cが操作されると、ブラウザ部58eは、サーバ31に対して番組選択モード画面63に遷移するように要求し、これにより、全画面再生モード画面64から番組選択モード画面63に直接遷移することができる。
ここで、このような全画面再生モード画面64でのコンテンツ再生中に、ユーザがリモートコントローラ17のカーソル左キー17iを操作すると、同一チャンネルに含まれるコンテンツの中で、現在視聴しているコンテンツから時間軸上で前、つまり、過去方向に存在するコンテンツに順次切り替えて再生することができる。
また、全画面再生モード画面64でのコンテンツ再生中に、ユーザがリモートコントローラ17のカーソル右キー17jを操作すると、同一チャンネルに含まれるコンテンツの中で、現在視聴しているコンテンツから時間軸上で後、つまり、未来方向に存在するコンテンツに順次切り替えて再生することができる。
すなわち、全画面再生モード画面64において、ユーザがリモートコントローラ17のカーソル左または右キー17i,17jを操作すると、ブラウザ部58eは、チャンネル選択モード画面62や番組選択モード画面63等に遷移することなく、同じチャンネルの他のコンテンツの再生処理に切り替えるように機能する。
この場合、ブラウザ部58eは、サーバ31から送信されるコンテンツを取得して解析するときに、HTML情報に含まれるスクリプト(指定の処理を実行するためのソフトウェア)により、全画面再生すべきコンテンツを切り替える処理を実行している。
すなわち、全画面再生モード画面64で、図5(b)に示すようなコンテンツ65bを再生しているときに、ユーザがリモートコントローラリモコン20のカーソル左キー17iを操作すると、ブラウザ部58eは、指定のスクリプトの起動により、過去方向のコンテンツに切り替える処理を実行する。つまり、ブラウザ部58eは、現在再生しているコンテンツより時間軸上で前(過去方向)に存在するコンテンツについて全画面再生モード画面64で再生することをサーバ31に要求する。
そして、ブラウザ部58eは、サーバ31から取得したコンテンツを解析し、全画面再生処理を実行する。全画面再生処理では、前述のように、サーバ31から送信されたストリームデータは、信号処理部43によりデコードされる。これにより、図5(a)に示すように、図5(b)に示した現在再生中のコンテンツ65bから、時間軸上で前に送信されるコンテンツ65aの全画面再生に遷移される。
一方、全画面再生モード画面64で、図5(b)に示すようなコンテンツ65bを再生しているときに、リモートコントローラリモコン20のカーソル右キー17jが操作されると、ブラウザ部58eは、指定のスクリプトの起動により、未来方向のコンテンツに切り替える処理を実行する。すなわち、ブラウザ部58eは、現在再生しているコンテンツより時間軸上で後(未来方向)に存在するコンテンツについて全画面再生モード画面64で再生することをサーバ31に要求する。
そして、ブラウザ部58eは、サーバ31から取得したコンテンツを解析し、全画面再生処理を実行する。これにより、図5(c)に示すように、図5(b)に示した現在再生中のコンテンツ65bから、時間軸上で後に送信されるコンテンツ65cの全画面再生に遷移される。
すなわち、ブラウザ部58eは、全画面再生モード画面64におけるコンテンツの再生中でも機能しており、リモートコントローラ17によりコンテンツを切り替える操作、つまり、カーソル左または右キー17i,17jの操作が行なわれると、全画面再生モード画面64を維持したままで、同一チャンネル内の別のコンテンツに遷移するコンテンツ切り替え処理を自動的に実行している。
このため、全画面再生モードで選択したコンテンツの再生中に、一度チャンネル選択モード画面62や番組選択モード画面63に戻ることなく、全画面再生モード画面64のままで、過去方向又は未来方向のコンテンツにシームレスに切り替えることができる。これにより、ユーザは、モード画面を切り替えるような煩わしい操作を行なうことなく、簡易な操作を行なうだけで、全画面再生モード画面64のままでシームレスなコンテンツの切り替えを実現することができる。
ところで、上記したチャンネル型のVODサービスにおいて、サーバが1つのチャンネル内で配信可能なコンテンツの数、つまり、1つのチャンネルで提供されるプレイリストに掲載されたコンテンツの数は有限である。すなわち、同一チャンネル内で複数のコンテンツが時間軸に沿って配信されるチャンネル型VODサービスの場合、未来方向に選択可能なコンテンツには限界がある。つまり、時間軸上で最後に位置するコンテンツが存在することになる。
そこで、この実施の形態では、全画面再生モード画面64でコンテンツを再生中に、時間軸上で最後に位置するコンテンツの最後の部分が再生された場合、最後に位置するコンテンツの再生が終了した旨を示すとともに、最後に位置するコンテンツの再生が終了した旨を示した後、チャンネル内に含まれる他のコンテンツをさらに再生させるようにしている。具体的には、以下に述べる2つのサービス形態を提供している。
まず、第1のサービス形態は、全画面再生モード画面64でコンテンツを再生中に、時間軸上で最後に位置するコンテンツの最後の部分が再生された場合、同じチャンネル内の時間軸上で先頭(最初)に位置するコンテンツを最初から自動的に再生するようにしている。
すなわち、1つのチャンネル内で複数のコンテンツが時間軸に沿って配信されており、全画面再生モード画面64において、図6(a)が時間軸上で先頭に位置するコンテンツ66aを示し、図6(b)が現在配信されているコンテンツ66bを示し、図6(c)が時間軸上で最後に位置するコンテンツ66cを示しているとする。
すると、時間軸上で最後に位置するコンテンツ66cの最後の部分の再生が終了したとき、ブラウザ部58eは、自動的に、時間軸上で先頭に位置するコンテンツ66aを最初から再生するように機能する。
このように、コンテンツ66cの再生が終了した後、自動的に時間軸上で先頭に位置するコンテンツ66aの再生が開始されることにより、ユーザは、先に再生していたコンテンツ66cが、現在選択しているチャンネルの時間軸上で最後に位置するコンテンツであることを容易に認識することができる。これにより、ユーザの取り扱いを便利にして実用に適するものとすることができる。
この場合、ブラウザ部58eは、サーバ31から送信されるスクリプトに基づいて、時間軸上で最後に位置するコンテンツ66cの最後の部分の再生が終了したとき、時間軸上で先頭に位置するコンテンツ66aを最初から再生する処理を実行している。
また、時間軸上で最後に位置するコンテンツ66cの最後の部分の再生が終了した後、時間軸上で先頭に位置するコンテンツ66aの再生が行なわるということは、時間軸に沿って配列された複数のコンテンツがループしたことになる。このような場合、図6(a)に示すように、表示されるコンテンツ66aに重ねて、例えば「2週目」のような表示を行なって、ユーザにループしたこと(時間軸上で最後に位置するコンテンツが終了したこと)を認識させると、ユーザの取り扱いをより便利にすることができる。
なお、このようなループしたことの表示処理も、ブラウザ部58eがサーバ31から送信されたスクリプトに基づいて実行している。
なお、上記では、時間軸上で最後に位置するコンテンツの再生が終了した後、時間軸上で先頭に位置するコンテンツを最初から再生する処理を実行しているが、ユーザが再生を希望するコンテンツを予め選択しておくことにより、当該コンテンツを再生する処理を実行することも可能である。つまり、最後に位置するコンテンツの再生が終了した後に、当該チャンネル内に含まれる他のコンテンツ(最後に位置するコンテンツであってもかまわない)を選択的に再生することが可能である。
図7は、上記した第1のサービス形態の処理動作をまとめたフローチャートを示している。この処理は、チャンネル型VODサービスにおいて特定のチャンネルで配信される任意のコンテンツの再生が、全画面再生モード画面64で行なわれている状態で開始(ステップS1)される。
すると、サーバ31は、ステップS2で、現在再生中のコンテンツの再生が終了したか否かを判別し、終了したと判断された場合(YES)、ステップS3で、現在再生しているコンテンツよりも時間軸上で未来に配信予定されているコンテンツが存在するか否かを判別する。
そして、未来に配信予定のコンテンツが存在しないと判断された場合(NO)、サーバ31は、ステップS4で、時間軸上で先頭に位置するコンテンツのストリームデータを送信し、ステップS5で、コンテンツがループしたことを記憶する。
また、上記ステップS3で未来に配信予定のコンテンツが存在すると判断された場合(YES)、サーバ31は、ステップS6で、次に再生するべきコンテンツのストリームデータを送信する。
上記ステップS5またはステップS6の後、ブラウザ部58eは、ステップS7で、サーバ31から送信されたストリームデータを受信して、全画面再生モード画面64で再生する。
次に、サーバ31は、ステップS8で、コンテンツのループが行なわれたか否かを判別し、ループが行なわれたと判断された場合(YES)、ステップS9で、ループが行なわれた旨を表示するための情報、つまり、図6(a)では「2週目」を表示させるための情報を送信する。
すると、ブラウザ部58eは、ステップS10で、サーバ31から送信されたループが行なわれた旨を表示するための情報を、全画面再生モード画面64で再生中の時間軸上で最初に位置するコンテンツに重ねて表示する。
その後、サーバ31は、ステップS11で、VODサービスの終了が要求されたか否かを判別し、要求されていないと判断された場合(NO)、ステップS2の処理に戻され、VODサービスの終了が要求されたと判断された場合(YES)、処理を終了(ステップS12)する。
この図7に示したフローチャートに記述されている処理動作は、基本的に、ブラウザ部58eがサーバ31から送信されたスクリプトに基づいて実行している。しかしながら、例えば、サーバ31から送信されるメタデータに、時間軸上で最後に位置するコンテンツの最後の部分が再生されたことを示す情報が含まれていれば、ブラウザ部58eがその情報に基づいて時間軸上で最後に位置するコンテンツの最後の部分が再生されたことを検出し、自動的に時間軸上で先頭に位置するコンテンツの再生を実行するように構成することができる。
また、同時に、ブラウザ部58eが、時間軸上で最後に位置するコンテンツの最後の部分が再生されたことの検出結果に基づいて、ループしたことを示す情報を生成し、時間軸上で先頭に位置するコンテンツに重ねて表示させるように構成することができる。
次に、第2のサービス形態について説明する。この第2のサービス形態では、全画面再生モード画面64でコンテンツを再生中に、時間軸上で最後に位置するコンテンツの最後の部分が再生された場合、そのコンテンツより後に配信されるコンテンツが存在しない旨と、次の新たなコンテンツが配信されるまでに要する時間とを、ユーザに表示するようにしている。
すなわち、1つのチャンネル内で複数のコンテンツが時間軸に沿って配信されており、全画面再生モード画面64において、図8(a)が時間軸上で先頭に位置するコンテンツ67aを示し、図8(b)が現在配信されているコンテンツ67bを示し、図8(c)が時間軸上で最後に位置するコンテンツ67cを示しているとする。
すると、時間軸上で最後に位置するコンテンツ67cの最後の部分の再生が終了したとき、ブラウザ部58eは、図8(d)に示すように、コンテンツ67cより後に配信されるコンテンツが存在しない旨を示す「放送は終了しました」というメッセージと、次のコンテンツが更新されるまでに要する時間を示す「更新まで2時間30分」というメッセージとを含む放送終了画面67dを自動的に表示するように機能している。
このように、コンテンツ67cの再生が終了した後、自動的に放送終了画面67dによりメッセージを表示させることによって、ユーザは、先に再生していたコンテンツ67cが、現在選択しているチャンネルの時間軸上で最後に位置するコンテンツであることを容易に認識することができる。これにより、ユーザの取り扱いを便利にして実用に適するものとすることができる。
この場合、ブラウザ部58eは、サーバ31から送信されるスクリプトに基づいて、時間軸上で最後に位置するコンテンツ67cの最後の部分の再生が終了したとき、メッセージを再生する処理を実行している。
そして、コンテンツが更新されると、図8(e)に示すように、更新後の複数のコンテンツのうち時間軸上で先頭に位置するコンテンツ67eから、全画面再生モード画面64での再生が行なわれる。
図9は、上記した第2のサービス形態の処理動作をまとめたフローチャートを示している。この処理は、チャンネル型VODサービスにおいて特定のチャンネルで配信される任意のコンテンツの再生が、全画面再生モード画面64で行なわれている状態で開始(ステップS13)される。
すると、サーバ31は、ステップS14で、現在再生中のコンテンツの再生が終了したか否かを判別し、終了したと判断された場合(YES)、ステップS15で、現在再生しているコンテンツよりも時間軸上で未来に配信予定されているコンテンツが存在するか否かを判別する。
そして、未来に配信予定のコンテンツが存在しないと判断された場合(NO)、サーバ31は、ステップS16で、現在時刻と次にコンテンツが更新される時刻とを取得し、現在時刻と更新時刻との差から更新までに要する時間を算出する。そして、サーバ31は、ステップS17で、上記のメッセージを含む放送終了画面67dを表示するためのコンテンツのストリームデータを作成して送信する。
すると、ブラウザ部58eは、ステップS18で、サーバ31から送信された放送終了画面67dを表示するためのコンテンツのストリームデータを受信して、全画面再生モード画面64で再生する。
その後、サーバ31は、ステップS19で、次のコンテンツの更新時刻に達したか否かを判別し、更新時刻に達していないと判断された場合(NO)、ステップS16の処理に戻される。
また、上記ステップS19で次のコンテンツの更新時刻に達したと判断された場合(YES)、サーバ31は、ステップS20で、プレイリストを更新し、ステップS21で、更新後の現在配信すべきコンテンツのストリームデータを送信する。
一方、上記ステップS15で、現在再生しているコンテンツよりも時間軸上で未来に配信予定されているコンテンツが存在すると判断された場合(YES)、サーバ31は、ステップS22で、次に再生するべきコンテンツのストリームデータを送信する。
そして、上記ステップS21またはステップS22の後、ブラウザ部58eは、ステップS23で、サーバ31から送信されたコンテンツのストリームデータを受信して、全画面再生モード画面64で再生する。
その後、サーバ31は、ステップS24で、VODサービスの終了が要求されたか否かを判別し、要求されていないと判断された場合(NO)、ステップS14の処理に戻され、VODサービスの終了が要求されたと判断された場合(YES)、処理を終了(ステップS25)する。
この図9に示したフローチャートに記述されている処理動作も、基本的に、ブラウザ部58eがサーバ31から送信されたスクリプトに基づいて実行している。しかしながら、例えば、サーバ31から送信されるメタデータに、時間軸上で最後に位置するコンテンツの最後の部分が再生されたことを示す情報や更新時間等が含まれていれば、ブラウザ部58eがその情報に基づいて時間軸上で最後に位置するコンテンツの最後の部分が再生されたことを検出し、自動的にメッセージを作成して放送終了画面67dを表示させるように構成することができる。
ここで、上記した実施の形態では、デジタルテレビジョン放送受信装置11を例に説明したが、これに限らず、例えばSTB(set top box)、PCや携帯電話等にも、この発明は広く適用することができるものである。
また、サーバ31が配信可能なコンテンツや、例えばHDD22,24,36等の記録再生機器に記録されているコンテンツの中から、ユーザの設定した検索条件に対応するコンテンツを検索し、その検索された各コンテンツをリスト化して、テレビジョン放送に使用されていない空きチャンネルに対応付けることにより、お好みチャンネルを作成することができる。なお、検索条件を変えることにより、複数のお好みチャンネルを作成することができる。そして、このようにして作成されたお好みチャンネルに対しても、この発明は広く適用することができるものである。
なお、この発明は上記した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を種々変形して具体化することができる。また、上記した実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜に組み合わせることにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良いものである。さらに、異なる実施の形態に係る構成要素を適宜組み合わせても良いものである。