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JP4677895B2 - エンジンの制御方法及び制御装置 - Google Patents

エンジンの制御方法及び制御装置 Download PDF

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JP4677895B2 JP2005372566A JP2005372566A JP4677895B2 JP 4677895 B2 JP4677895 B2 JP 4677895B2 JP 2005372566 A JP2005372566 A JP 2005372566A JP 2005372566 A JP2005372566 A JP 2005372566A JP 4677895 B2 JP4677895 B2 JP 4677895B2
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Description

本発明は、エンジン(内燃機関)の制御方法及び制御装置、特に吸気絞り弁の下流に排気の一部をEGRガスとして導入するEGR装置と、吸気弁の近傍にあって作動状態で燃焼室内にガス流動を生じさせるガス流動制御弁とを備えるものに関する。
EGR装置とガス流動制御弁とを備え、EGRガスの導入中にサージが悪化する場合にガス流動制御弁を閉作動状態とするエンジンの制御装置において、ガス流動制御弁の閉作動状態を検出する検出手段を設け、ガス流動制御弁の設定閉作動状態と、検出手段により検出される実際の閉作動状態との違いが生じたときに、ガス流動制御弁を閉じることができない故障が生じたと判定してEGR率を低下させ、ガス流動制御弁の故障に伴うサージの悪化を抑制するものがある(特許文献1参照)。
特開平6−173780号公報
ところで、ガス流動制御弁を吸気弁の近傍に位置させている場合に、燃焼室内のEGRガスを含んだ混合気が、ピストンの上昇に伴って、開弁している吸気弁とポート壁との隙間を介してガス流動制御弁の近傍へと吹き返し、EGRガスと吸気ポートに存在する燃料及びブローバイガス等の粘着成分が、この吹き返したEGRガスにより熱せられガス流動制御弁にデポジットとして付着・堆積すると、このデポジットの付着・堆積によりガス流動制御弁が開状態や閉状態のまま固着しガス流動制御弁が作動不良となる故障が生じ得る。ここで、粘着成分は未燃HCつまり燃えることなく吸気ポートに残存するガソリン粒子である。
この場合に、上記特許文献1の技術を適用して、ガス流動制御弁の作動不良を検出するのでは、作動不良を検出するための検出手段(スイッチやセンサ)が必要となり、コストがかかる。
そこで本発明は、デポジットとしての粘着成分の付着・堆積によりガス流動制御弁が作動不良に陥ることのなきようにするエンジンの制御方法及び制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、吸気絞り弁の下流に排気の一部をEGRガスとして導入するEGR装置と、吸気弁の近傍にあって作動状態で燃焼室内にガス流動を生じさせるガス流動制御弁とを備え、EGR領域になると、所定EGR率のEGRガスが導入されるように前記EGR装置を制御すると共に、EGRガスの導入中に前記ガス流動制御弁を閉作動状態とする一方、前記吸気弁の閉時期を可変に制御し得る吸気弁閉時期可変機構を備え、エンジンの運転条件が予め定められたデポジット生成域内にあるか否かを判定し、エンジンの運転条件がデポジット生成域内にあることが判定されたとき、前記吸気弁閉時期可変機構を用いてピストンが上昇に入る前の位置まで吸気弁閉時期を進角させるように構成する。
また、本発明は、吸気絞り弁の下流に排気の一部をEGRガスとして導入するEGR装置と、吸気弁の近傍にあって作動状態で燃焼室内にガス流動を生じさせるガス流動制御弁とを備え、EGR領域になると、所定EGR率のEGRガスが導入されるように前記EGR装置を制御すると共に、EGRガスの導入中に前記ガス流動制御弁を閉作動状態とする一方、燃焼室内のEGRガスを含んだ混合気の前記ガス流動制御弁近傍への吹き返しにより、EGRガスと粘着成分が前記ガス流動制御弁にデポジットとして付着・堆積している場合に、このデポジットによる前記ガス流動制御弁の固着トルクが前記ガス流動制御弁用アクチュエータの駆動トルク未満となるまでガス流動制御弁の雰囲気温度を上昇させるように構成する。
本発明によれば、吸気絞り弁の下流に排気の一部をEGRガスとして導入するEGR装置と、吸気弁の近傍にあって作動状態で燃焼室内にガス流動を生じさせるガス流動制御弁とを備え、EGR領域になると、所定EGR率のEGRガスが導入されるように前記EGR装置を制御すると共に、EGRガスの導入中に前記ガス流動制御弁を閉作動状態とする一方、前記吸気弁の閉時期を可変に制御し得る吸気弁閉時期可変機構を備え、エンジンの運転条件が予め定められたデポジット生成域内にあるか否かを判定し、エンジンの運転条件がデポジット生成域内にあることが判定されたとき、前記吸気弁閉時期可変機構を用いてピストンが上昇に入る前の位置まで吸気弁閉時期を進角させる。これにより、EGRガスを含んだ混合気の吹き返しを抑制できるので、デポジットの付着・堆積によるガス流動制御弁の固着といった作動不良を未然に防止できる。デポジットの付着・堆積によるガス流動制御弁の作動不良を未然に防止できれば、ガス流動制御弁に作動不良が生じたか否かといった故障を検出するための検出手段を持たずに、所定EGR率のEGRガスが導入されるようにするEGR率制御を継続的に実行することができる。また、ガス流動制御弁自体の診断システムと検出手段が不要となり、コストを削減できる。
また、本発明によれば、吸気絞り弁の下流に排気の一部をEGRガスとして導入するEGR装置と、吸気弁の近傍にあって作動状態で燃焼室内にガス流動を生じさせるガス流動制御弁とを備え、EGR領域になると、所定EGR率のEGRガスが導入されるように前記EGR装置を制御すると共に、前記EGRガスの導入中に前記ガス流動制御弁を閉作動状態とする一方、燃焼室内のEGRガスを含んだ混合気の前記ガス流動制御弁近傍への吹き返しにより、EGRガスと粘着成分が前記ガス流動制御弁にデポジットとして付着・堆積している場合に、このデポジットによる前記ガス流動制御弁の固着トルクが前記ガス流動制御弁用アクチュエータの駆動トルク未満となるまでガス流動制御弁の雰囲気温度を上昇させるので、デポジットの付着堆積によりガス流動制御弁に開固着や閉固着といった作動不良が生じていても、ガス流動制御弁を作動させることができる。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。図1はエンジンの制御方法に直接使用するエンジンの制御装置の概略図である。ここで、エンジンはL−ジェトロニック方式のガソリン噴射エンジンである。
吸気絞り弁23により調量される空気は、吸気コレクタ2に蓄えられた後、吸気マニホールド3を介して各気筒の燃焼室5に導入される。燃料は各気筒の吸気ポート4に配置された燃料噴射弁21より、エアフローメータ32により検出される吸入空気流量と、クランク角センサ(33、34)からの信号に基づいて演算されるエンジン回転速度とに応じ、所定のタイミングで吸気ポート内に間欠的に噴射供給される。
吸気弁15に向けて噴射された燃料は、吸気と混合して混合気を作り、この混合気は吸気弁15を閉じることで燃焼室5内に閉じこめられ、ピストン6の上昇によって圧縮され、点火プラグ14により着火されて燃焼する。この燃焼によるガス圧がピストン6を押し下げる仕事を行い、このピストン6の往復運動はクランクシャフト7の回転運動へと変換される。燃焼後のガス(排気)は排気弁16が開いたとき排気通路8へと排出される。
排気通路8には三元触媒9を備える。三元触媒9は排気の空燃比が理論空燃比を中心とした狭い範囲にあるとき、排気に含まれるHC、CO及びNOxを同時に効率よく除去できる。このため、エンジンコントローラ31では運転条件(吸入空気量と回転速度Neから定まる)に応じて燃料噴射弁21からの基本燃料噴射パルス幅Tpを定めると共に、三元触媒9の上流に設けたO2センサ(図示しない)からの信号に基づいてこの基本燃料噴射パルス幅Tpをフィードバック制御する。
上記の吸気絞り弁23はスロットルモータ24により駆動される。運転者が要求するトルクはアクセルペダル41の踏み込み量(アクセル開度)に現れるので、エンジンコントローラ31ではアクセルセンサ42からの信号に基づいて目標トルクを定め、この目標トルクを実現するための目標空気量を定め、この目標空気量が得られるようにスロットルモータ24を介して吸気絞り弁23の開度を制御する。
主に燃費向上のため、EGR装置を備える。EGR装置は、排気通路8と吸気マニホールド3を連通するEGR通路25と、このEGR通路25を介して吸気マニホールド3へと流れる排気の一部(つまりEGRガス)の量(あるいは率)を調整し得るEGR弁26と、このEGR弁26を駆動するアクチュエータとしてのステップモータ27とからなり、EGRガスが吸気マニホールド3に導入されると、ポンピングロスが減ってそのぶん燃費が良くなる。EGR弁26を駆動する方式はこれに限られない。例えば、ステップモータ以外の他のモータにより駆動するようにしてもかまわないし、油圧アクチュエータにより駆動するようにしてもかまわない。
ここで、EGR率は、1サイクル当たりに燃焼室5に導入されるEGRガス量を、同じく1サイクル当たりに燃焼室5に導入される新気量で除算した値に100を掛けた値(%)で定義されている。EGR率の基本値Regr0[%]は、例えば図2のように、エンジン回転速度Neとエンジン負荷(例えば基本燃料噴射パルス幅Tp)をパラメータとする運転領域において、4つの領域R1〜R4に分けて予め定められており、最も低負荷低回転速度側にある領域R1で最も大きく、高負荷高回転速度側の領域R2、領域R3と小さくなり、最も高負荷高回転速度側の領域R4でゼロ[%]となる値である。
このように、EGR率基本値を低負荷低回転速度側ほど大きくしているのは、低負荷低回転速度側ほど吸気絞り弁23が閉じられ、ポンピングロスが大きくなるので、ポンピングロスが大きくなるほど、EGR率を大きくしてEGRガスを大量に吸気絞り弁23下流に導入しポンピングロスを減らすためである。
エンジンコントローラ31(制御手段)では、エンジンの負荷と回転速度により定まる運転条件から図2に示す最適なEGR率基本値Regr0を求め、これをエアフローメータ32により検出される吸入空気流量に乗算してEGRガス流量を算出し、このEGRガス流量が流れるEGR弁開口面積を算出し、このEGR弁開口面積が得られるステップ数を算出し、このステップ数をステップモータ27に出力する。EGR率基本値Regr0が大きいほどステップ数が大きくなり、ステップ数が大きいほどEGR弁26が大きく開かれ、大量のEGRガスが吸気マニホールド3に導入される。
低負荷低回転速度側でERG率基本値Regr0を大きくするとポンピングロスが減少するものの、その一方で、大量のEGRガスの導入により燃焼室5内での燃焼が不安定となり、燃焼変動を惹起し、サージを悪化させる方向に向かう。このサージ悪化を抑制するには燃焼室5内においてEGRガスを含んだ混合気にガス流動を与えて燃焼状態を改善することである。このため、吸気弁15近傍の吸気マニホールド3にスワールコントロールバルブ18を備えている。例えば、図3に示したように、燃焼室5の近くで2つの独立ポート4a、4bに分岐して燃焼室5に開口するいわゆる独立デュアルポートを形成し、2つの各開口部に吸気弁15a、15bを備える。このうち一方の独立ポート4aに、この独立ポート4aを開閉するスワールコントロールバルブ18を設け、このスワールコントロールバルブ18をステップモータ19(ガス流動制御弁用アクチュエータ)により開閉駆動する。スワールコントロールバルブ18を駆動する方式はこれに限られない。例えば、ステップモータ以外の他のモータにより駆動するようにしてもかまわないし、油圧アクチュエータにより駆動するようにしてもかまわない。
サージ悪化域(EGR領域内にあってサージが悪化し易い運転域)を例えば図4に示したように予め定めておき(縦のハッチング部分参照)、そのサージ悪化域では、エンジンコントローラ31によりステップモータ19を駆動してスワールコントロールバルブ18を閉作動状態にする。このとき、スワールコントロールバルブ18のある側の独立ポート4aからはEGRガスを含んだ混合気が殆ど導入されないのに対して、他方の側の独立ポート4bよりEGRガスを含んだ混合気のほぼ全てが導入され、これにより燃焼室5内に、シリンダ軸周りに流れるガス流動(つまりスワール)が生じる。スワールが生じると、そのぶん燃焼速度が早まり、これによってEGRガス導入状態での燃焼状態が改善され、サージの悪化が抑えられる。
サージ悪化域以外の運転域になると、エンジンコントローラ31では、ステップモータ19を駆動してスワールコントロールバルブ18を開作動状態とする。このときにはEGRガスを含んだ混合気が2つの独立ポート4a、4bより均等に導入され互いの流れが燃焼室5内で打ち消し合うので、燃焼室5内でのスワールが弱められる。
本実施形態では、ガス流動制御弁がスワールコントロールバルブ18である場合で説明するが、タンブルコントロールバルブである場合でもかまわない。
吸気弁15の上部には吸気弁用カム17が設けられ、この吸気弁用カム17により吸気弁15が開閉駆動される。吸気弁用カム17は、クランクシャフト7により駆動される吸気弁用カムシャフト28と一体に設けられており、この吸気弁用カムシャフト28とカムスプロケット(図示しない)との間に介在して、作動角一定のまま吸気弁用カム18の位相を連続的に制御し得る吸気弁タイミングコントロール機構(以下「VTC機構」という。)29を備えている。
このVTC機構29(吸気弁閉時期可変機構)では、VTC機構用アクチュエータ(図示しない)に信号を与えないとき、吸気弁用カムシャフト28が最遅角位置にあり、VTC機構用アクチュエータに与える制御量を増やすほどカムスプロケットに対して吸気弁用カムシャフト28が進角側に回転するようになっている。言い換えると、VTC機構用アクチュエータに信号を与えないとき、吸気弁15が閉じるタイミング(つまり吸気弁閉時期IVC)が最も遅い位置(最遅角位置)にあり、VTC機構用アクチュエータに与える制御量を増やすほど吸気弁15が閉じるタイミングが早くなる(吸気弁閉時期IVCが進角側に進む)。
このVTC機構29は後述するようにデポジット生成域で用いられる。
さて、スワールコントロールバルブ18を吸気弁15近傍に有するEGR装置付きガソリンエンジンにおいては、吸気弁閉時期との関係により、いったん燃焼室5内に流入した、EGRガスを含んだ混合気の一部が独立ポート4a、4bへと吹き返すことがあり、その際、このコントロールスワールバルブ18にEGRガスと粘着成分がデポジットとして付着したり堆積してスワールコントロールバルブ18が閉固着したり開固着したりするなど、スワールコントロールバルブ18が作動不良に陥ることがある。ここで、粘着成分とは未燃HCつまり燃えることなく吸気ポート4に残存する燃料(ガソリン)及びブローバイガスの粒子である。
本実施形態では、スワールコントロールバルブ18へのデポジットの付着・堆積によりスワールコントロールバルブ18が作動不良に陥ることの無いように、次の〈対策1〉、〈対策2〉、〈対策3〉の3つの対策を実行することで、スワールコントロールバルブ18自体の診断システムを不要にしている。
〈対策1〉燃焼室5内のEGRガスを含んだ混合気の吹き返しにより、EGRガスと粘着成分がスワールコントロールバルブ18にデポジットとして付着・堆積し易い運転条件で、VTC機構29を用いて、吸気弁閉時期IVCを吹き返しが弱まる位置まで進角し、燃焼室5からの粘着成分を含んだ混合気の吹き返し量を低減する。
EGRガスと粘着成分がスワールコントロールバルブ18にデポジットとして付着・堆積し易い運転条件としては、例えば図4に示したように、スワールコントロールバルブ18にデポジットが付着・堆積し易い運転領域(以下「デポジット生成域」という。)を予め定めておく。図4において、(a)はデポジット生成域がサージ悪化域に含まれる場合、(b)はデポジット生成域がサージ悪化域と一部で重なる場合を示している。なお、デポジット生成域がEGR領域内にあることはいうまでもない。
吸気弁閉時期IVCを進角させると、吹き返しが弱まる理由を図5を参照して説明すると次の通りである。すなわち、燃焼室5に流入する混合気には慣性があるので、吸入空気の充填効率を高めるには、図5実線で示したように、吸気下死点BDC後に吸気弁15を閉じることであるが、吸気下死点BDCよりピストン6が上昇する圧縮行程に入るので、このピストン6の上昇を受けて、燃焼室5に導入されていたガス(EGRガスを含んだ混合気)のうちの一部が、開いている吸気弁15とポート壁との隙間を介して独立ポート4a、4bへと押し戻される(吹き返される)のであるから、ピストン6の上昇を受けて、燃焼室5内のガスの一部が独立ポート4a、4bへと押し戻される前に、つまり図5破線で示したように吸気下死点BDCより前(ピストン6が上昇に入る前)の位置に吸気弁15を閉じてやれば、独立ポート4a、4bへのガスの吹き返しを弱める(吹き返し量を低減する)ことができるためである。
〈対策2〉スワールコントロールバルブ18近傍の吸気ポート4の雰囲気温度を上げると、スワールコントロールバルブ18に付着・堆積しているデポジットが溶解し、デポジットの固着トルクを低下させることができるため、ステップモータ19のモータトルクがデポジットの固着トルクに打ち勝つほどスワールコントロールバルブ18近傍の吸気ポート4の雰囲気温度を上昇させてやれば、デポジットが付着・堆積していても、スワールコントロールバルブ18が作動し得ることとなり、スワールコントロールバルブ18の作動を保証できる。そこで、EGR領域となったとき、即座に目標EGR率(所定EGR率)のEGRガスが導入されるようにするEGR率制御を実行するのではなく、準備段階としてスワールコントロールバルブ18を閉作動状態としなくてもサージが悪化しないEGR率の上限値での運転を一定時間行い、スワールコントロールバルブ18近傍の雰囲気温度を上げて、スワールコントロールバルブ18に付着・堆積しているデポジットを固体から液体へと溶解させ、デポジットの固着トルクをステップモータ19のモータトルク未満にまで低下させる。
〈対策3〉万が一、上記の〈対策1〉、〈対策1〉を行うことなく、スワールコントロールバルブ18が開固着したり閉固着している作動不良の状態で目標EGR率のEGRガスが導入されるようにするEGR率制御に移行した場合でも、エンジン回転速度センサ(33、34)に基づいてエンジンの回転変動量を検出し、この回転変動量に基づいてスワールコントロールバルブ18に開固着や閉固着といった作動不良があるか否かを判定し、作動不良があると判定されるときには目標EGR率を低下させ、運転性の悪化を最小限にとどめるようにする。
エンジンコントローラ31(制御手段)で実行されるこの制御を以下のフローチャートを参照して詳述する。
図6は上記〈対策1〉を実行する、つまりVTC機構29を用いて吸気弁閉時期IVCを進角処理するためのもので、一定時間毎(例えば10msec毎)に実行する。
ステップ1〜3では、エンジンの負荷と回転速度から定まる運転条件が、今回デポジット生成域にあるか否か、前回はデポジット生成域にあったか否かをみる。
デポジット生成域は、図4に示したようにサージ悪化域に含まれていたり((a)参照)、サージ悪化域と一部が重なっていたり((b)参照)、あるいはサージ悪化域と同じであったりする。これは、デポジットがスワールコントロールバルブ18近傍に生成し易いのはEGRガスと粘着成分が冷やされる排気温度が低い運転域、つまり低負荷低回転側の運転域であるためである。また、低回転速度域では燃焼室5に流入する混合気の慣性力が小さいので、容易に吸気ポート4へと吹き返すためである。
今回デポジット生成域にありかつ前回はデポジット生成域になかったとき、つまり今回初めてデポジット生成域になったときにはステップ1、2よりステップ4に進み、吸気ポート4への吹き返しが弱まるように吸気弁閉時期IVCを最遅角位置より所定クランク角度だけ進ませる信号をVTC機構29に出力する。
今回デポジット生成域にありかつ前回はデポジット生成域にあったとき、つまり続けてデポジット生成域にあるときにはそのまま今回の処理を終了する。ただし、このときにも、吸気弁閉時期IVCを所定クランク角度だけ進ませる信号をVTC機構29に出力する操作は続けている。
今回デポジット生成域になくかつ前回はデポジット生成域にあったとき、つまり今回初めてデポジット生成域からデポジット生成域以外へと切換わったときにはステップ1、3よりステップ5に進み、VTC機構29への出力をやめ、吸気弁閉時期IVCを元の最遅角位置に戻す。
今回デポジット生成域になくかつ前回はデポジット生成域になかったとき、つまり続けてデポジット生成域にないときにはそのまま今回の処理を終了する。このとき、VTC機構29に出力されておらず、吸気弁閉時期IVCは最遅角位置にある。
このようにして、図6のフローにより、デポジット生成域にある限り、VTC機構29を用いて吸気弁閉時期IVCを所定クランク角度だけ進ませることで、吸気ポート4への吹き返しを弱め、スワールコントロールバルブ18へのデポジットの付着・堆積を未然に回避するようにする。
図7(A)及び図7(B)は目標EGR率の設定及びスワールコントロールバルブ18の開閉制御を行うためのもので、図6とは独立に一定時間毎(例えば10msec毎)に実行する。
このうち、図7(A)は上記〈対策2〉を実行する、つまりスワールコントロールバルブ18近傍に付着・堆積しているデポジットの雰囲気温度を上昇させる部分、図7(B)のステップ24〜28、30〜33は上記〈対策3〉を実行する、つまりEGR領域で回転変動があるときに目標EGR率を低下させる部分である。
順に説明すると、図7(A)においてステップ11では作動保証フラグ(始動時にゼロに初期設定)をみる。ここでは作動保証フラグ=0であるとして説明すると、このときステップ12に進みEGR領域にあるか否かをみる。EGR領域は、図2に示したR1、R2及びR3の3つの領域である。エンジンの負荷と回転速度から定まる運転点が領域R1、R2、R3のいずれかに含まれていればEGR領域にあると、これに対してエンジンの負荷と回転速度から定まる運転点が領域R1、R2、R3のいずれにも含まれていなければ(つまり領域R4にあれば)EGR領域にないと判断する。EGR領域になければそのまま今回の処理を終了する。
EGR領域にあるときにはステップ12よりステップ13に進み、準備開始フラグ(始動時にゼロに初期設定)をみる。ここでは準備開始フラグ=0であるとして説明すると、このときステップ14に進み、所定のEGR率上限値を目標EGR率として設定する。ここで、所定のEGR上限値は、サージ抑制のためスワールコントロールバルブ18を閉作動状態としなくても済むEGR率の上限値で、予め設定しておく。
デポジットによりスワールコントロールバルブ18が閉固着していたり開固着していても、所定のEGR率上限値が目標EGR率として設定され、かなりの量の高温のEGRガスがスワールコントロールバルブ18近傍の吸気ポート4に供給されると、固体状態のデポジットがEGRガスの高熱を受けて加熱され、温度上昇し溶解してゆく。このデポジットの溶解に合わせてデポジットの有する固着トルクが低下してゆく。
ステップ15ではタイマを起動する。このタイマは所定のEGR率上限値を目標EGR率として設定してからの時間を計測するためのものである。タイマとしては、例えばエンジンコントローラ31の内部に備えるタイマを用いることができる。
ステップ16では準備開始フラグ=1として、所定のEGR率上限値を目標EGR率として設定している、つまりスワールコントロールバルブ18の作動前の準備を開始したことを表す。
次回以降もEGR領域にあるときには、この準備開始フラグ=1により、次回からステップ13よりステップ17に進むことになる。ステップ17ではタイマ値と所定値を比較する。
所定のEGR率上限値を目標EGR率として設定することにより、上記のように、固体状態のデポジットがEGRガスの高熱を受けて溶解しデポジットの有する固着トルクがモータトルク未満になれば、デポジットが付着・堆積していてもスワールコントロールバルブ18の作動を保証できる。この場合、所定のEGR率上限値を目標EGR率として設定してから、デポジットの有する固着トルクがモータトルク未満になるまでの時間は実験により予めわかるので、その時間に余裕代を加算した時間を所定値として定めておけばよい。すなわち、所定値は所定のEGR率上限値を目標EGR率として設定してから、デポジットの有する固着トルクがモータトルク未満になるまでの時間に余裕代を加算した時間である。
タイマ値が所定値未満であるときにはそのまま今回の処理を終了する。このとき、目標EGR率は所定のEGR率上限値に設定されている。
タイマ値が所定値以上になると、スワールコントロールバルブ18を作動させる、つまり、目標EGR率のEGRガスが導入されるようにするEGR率制御に移行する前の準備は終了した、従ってスワールコントロールバルブ18の作動が保証されると判断し、ステップ18に進んで作動保証フラグ=1とする。ステップ19では、EGR領域を外れた後に再びEGR領域に入る場合に備えて準備開始フラグ=0とする。
作動保証フラグ=1により次回からステップ11より図7(B)に進む。
図7(B)においてステップ20ではEGR領域にあるか否かをみる。この操作は図7(A)のステップ12と同じである。EGR領域にあればステップ21に進みエンジンの負荷と回転速度Neから、図2を内容とするマップを検索することにより、EGR率基本値Megr0を算出する。例えば、エンジンの負荷と回転速度から定まる運転点が図2に示す領域R1に属していれば、その領域R1のEGR率基本値を、エンジンの負荷と回転速度から定まる運転点が図2に示す領域R2に属していれば、その領域R2のEGR率基本値を、またエンジンの負荷と回転速度から定まる運転点が図2に示す領域R3に属していれば、その領域R3のEGR率基本値をそれぞれ求める。
各領域R1、R2、R3にはこの順に大きな値が入っている。前述のように低負荷低回転速度側ほど大きな値を入れているのは、低負荷低回転速度側ほど吸気絞り弁23の開度が小さくポンピングロスが大きいので、低負荷低回転速度側ほどEGR弁26を大きく開いて吸気絞り弁23下流に導入されるEGRガス量を多くしてポンピングロスを減らすためである。
ステップ22ではサージ悪化域か否かをみる。サージ悪化域は例えば図4に示したように予め分かっているので、サージ悪化域にあれば、ステップ23に進み、スワールコントロールバルブ18を閉作動状態とするようにステップモータ19に指示を出す。これによって、燃焼室5内にスワールを生じさせて燃焼状態を改善し、燃焼変動が生じないようにしてサージを抑制する。
ステップ24ではエンジン回転速度Neからこの所定時間当たりの変動量を回転変動量ΔNとして算出し、ステップ25でこの算出した回転変動量ΔNと所定値を比較する。回転変動量ΔNが所定値未満であれば回転変動はない、つまりスワールコントロールバルブに開固着はないと判断しステップ26に進み、ステップ21で得ているEGR率基本値Megr0をそのまま目標EGR率として設定する。
ステップ25で回転変動量ΔNが所定値以上であれば回転変動があると判断する。ステップ23でスワールコントロールバルブ18を閉作動状態とすることを指示しており、これを受けて実際にスワールコントロールバルブ18が閉作動状態となっていれば、上記の燃焼変動が、従って回転変動が生じることはない。これを逆に言うと、ステップ23でスワールコントロールバルブ18を閉作動状態とすることを指示しているのに、実際にはスワールコントロールバルブ18が開固着して閉作動状態になければ、上記の燃焼変動が、従って回転変動が生じることとなる。すなわち、回転変動により、スワールコントロールバルブ18に開固着があるか否かを判定している。
回転変動があるときにはステップ27に進んで、EGR率減量補正量の前回値に所定値ΔRを加算した値をEGR率減量補正量の今回値とすることによりEGR率減量補正量Rgenを更新する。EGR率減量補正量Rgenの初期値はゼロである。従って、初めて回転変動が生じたと判定されたときには減量補正量Rgenは所定値ΔRとなる。
ステップ28では、ステップ21で得ているEGR率基本値Megr0からこのEGR率減量補正量Rgenを差し引いた値を目標EGR率として設定する。
回転変動があるか否かの判定は一定時間毎に実行されるので、次回にも回転変動が生じたと再び判定されたときには減量補正量RgenはΔR×2となる。このようにして、減量補正量Rgenが増えてゆき、この増えてゆく減量補正量Rgenで目標EGR率が減量補正される。この目標EGR率の減量補正は回転変動が、従って上記の燃焼変動がなくなるまで続く。
このようにして、燃焼変動が生じなくなる範囲にまで目標EGR率を減量補正することで、スワールコントロールバルブ18に開固着という作動不良が生じている場合においても、サージを抑制することができる。
ステップ22でサージ悪化域にないときにはステップ29に進みスワールコントロールバルブ18を開作動状態とするようにステップモータ19に指示を出す。
ステップ30以降はステップ24以降と同様である。ステップ30ではエンジン回転速度Neからこの所定時間当たりの変動量を回転変動量ΔNとして算出し、ステップ31でこの算出した回転変動量ΔNと所定値を比較する。回転変動量ΔNが所定値未満であれば回転変動はない、つまりスワールコントロールバルブに閉固着はないと判断しステップ26に進み、ステップ21で得ているEGR率基本値Megr0をそのまま目標EGR率として設定する。
ステップ31で回転変動量ΔNが所定値以上であれば回転変動があると判断する。ステップ29でスワールコントロールバルブ18を開作動状態とすることを指示しており、これを受けて実際にスワールコントロールバルブ18が開作動状態になっていれば、燃焼変動が、従って回転変動が生じることはない。これを逆に言うと、ステップ29でスワールコントロールバルブ18を開作動状態とすることを指示しているのに、実際にはスワールコントロールバルブ18が閉固着して開作動状態になければ、サージ悪化域以外の運転域にあるために与えなくとも良いスワールが生成され、却って燃焼が不安定となり、回転変動が生じることとなる。すなわち、回転変動により、スワールコントロールバルブ18に閉固着があるか否かを判定している。
回転変動があるときにはステップ32に進んで、EGR率減量補正量の前回値に所定値ΔRを加算した値をEGR率減量補正量の今回値とすることによりEGR率減量補正量Rgenを更新する。EGR率減量補正量Rgenの初期値はゼロである。従って、初めて回転変動が生じたと判定されたときには減量補正量Rgenは所定値ΔRとなる。
ステップ33では、ステップ21で得ているEGR率基本値Megr0からこのEGR率減量補正量Rgenを差し引いた値を目標EGR率として設定する。
回転変動があるか否かの判定は一定時間毎に実行されるので、次回にも回転変動が生じたと再び判定されたときには減量補正量RgenはΔR×2となる。このようにして、減量補正量Rgenが増えてゆき、この増えてゆく減量補正量Rgenで目標EGR率が減量補正される。この目標EGR率の減量補正は回転変動が、従って上記の燃焼変動がなくなるまで続く。
このようにして、回転変動が生じなくなる範囲にまで目標EGR率を減量補正することで、スワールコントロールバルブ18に閉固着という作動不良が生じている場合においても、回転変動を抑制することができる。
一方、ステップ20でEGR領域にない、つまり作動保証フラグ=1となった後に運転条件の変化があり、EGR領域でなくなったと判断し、このときにはステップ34、35に進みスワールコントロールバルブ18を開作動状態とするようにステップモータ19に指示を出し、目標EGR率=0とする。
ステップ36では次回にEGR領域になったときに備えるため作動保証フラグ=0とする。
EGR領域を外れた後に、再びEGR領域になったときには、図7(A)のステップ11、12よりステップ13へと進むことになり、上記の操作を繰り返す。
このようにして、EGR領域になったときには、直ぐに目標EGR率のEGRガスが導入されるようにするEGR率制御に移行するのではなく、デポジットの固着トルクがステップモータ19のモータトルク未満となるまでスワールコントロールバルブに付着・堆積しているデポジットの雰囲気を昇温し、その後で目標EGR率のEGRガスが導入されるようにするEGR率制御に移行させる。
図7(A)、図7(B)により設定される目標EGR率は、図示しないフローにおいてステップ数に変換され、このステップ数がステップモータ19に出力される。
なお、エンジンを一度暖めれば、エンジンが運転されている以上、デポジットとしてのEGRガスと粘着成分が液状となり、EGRガスと粘着成分が液状のときにはスワールコントロールバルブ18が固着することはないので、エンジンの始動後に、一度、作動保証フラグ=1となった後には、EGR領域を外れてから再びEGR領域に入り直したとき、スワールコントロールバルブ18の作動前の準備を行うことなく、即座にスワールコントロールバブル18を閉作動させて、目標EGR率が得られるようにステップモータ27を制御するように構成することもできる。
ここで本実施形態の作用効果を説明する。
本実施形態(請求項1、7に記載の発明)によれば、EGR弁26(EGR装置)、スワールコントロールバルブ18(ガス流動制御弁)とを備え、EGR領域になると、目標EGR率(所定EGR率)のEGRガスが導入されるようにEGR弁26を制御すると共に(図7(B)のステップ20、21、26参照)、EGRガスの導入中にサージが悪化する場合にスワールコントロールバルブ18を閉作動状態とする(図7(B)のステップ22、23参照)一方で、VTC機構29(吸気弁閉時期可変機構)を備え、燃焼室5内のEGRガスを含んだ混合気のスワールコントロールバルブ18近傍への吹き返しにより、EGRガスと粘着成分がスワールコントロールバルブ18にデポジットとして付着・堆積し易い運転条件であるか否かを判定し(図6のステップ1参照)、当該運転条件であることが判定されたとき、VTC機構29を用いて吹き返しが弱まる位置まで吸気弁閉時期を進角させている(図6のステップ1、2、4参照)。
これにより、EGRガス(粘着成分となる燃料を含む)を含んだ混合気の吹き返しを抑制できるので、デポジットの付着・堆積によるスワールコントロールバルブ18の固着といった作動不良を未然に防止できる。デポジットの付着・堆積によるスワールコントロールバルブ18の作動不良を未然に防止できれば、スワールコントロールバルブ18に作動不良が生じたか否かといった故障を検出するための検出手段を持たずに、目標EGR率のEGRガスが導入されるようにするEGR率制御を継続的に実行することができる。また、スワールコントロールバルブ18自体の診断システムと検出手段が不要となり、コストを削減できる。
本実施形態(請求項3、9に記載の発明)によれば、EGR弁26(EGR装置)と、スワールコントロールバルブ18(ガス流動制御弁)とを備え、EGR領域になると、目標EGR率(所定EGR率)のEGRガスが導入されるようにEGR弁26を制御すると共に(図7(B)のステップ20、21、26参照)、EGRガスの導入中にサージが悪化する場合にスワールコントロールバルブ18を閉作動状態とする(図7(B)のステップ22、23参照)一方で、燃焼室内のEGRガスを含んだ混合気のスワールコントロールバルブ18近傍への吹き返しにより、EGRガスと粘着成分がスワールコントロールバルブ18にデポジットとして付着・堆積している場合に、このデポジットの固着トルクがステップモータ19のモータトルク(ガス流動制御弁用アクチュエータの駆動トルク)未満となるまでスワールコントロールバルブ18の雰囲気温度を上昇させるので(図7(A)のステップ11、12、13、14参照)、デポジットの付着・堆積によりスワールコントロールバルブ18に開固着や閉固着といった作動不良が生じていても、スワールコントロールバルブ18を作動させることができる。
本実施形態(請求項6、12に記載の発明)によれば、エンジンの回転変動を検出し、EGRガスの導入中に回転変動があるときに目標EGR率を低下させるので(図7(B)のステップ24〜28、30〜33参照)、デポジットの付着・堆積によりスワールコントロールバルブ18に開固着や閉固着といった作動不良が生じたまま目標EGR率(所定EGR率)のEGRガスが導入されるようにするEGR率制御を実行して燃焼不良に至っても、運転性の悪化を最小限にとどめることができる。
請求項1のEGR率制御処理手順は図7(B)のステップ20、21、26により、閉作動処理手順は図7(B)のステップ22、23により、運転条件判定処理手順は図6のステップ1により、進角処理手順は図6のステップ1、2、4によりそれぞれ果たされている。
請求項3のEGR率制御処理手順は図7(B)のステップ20、21、26により、閉作動処理手順は図7(B)のステップ22、23により、雰囲気温度上昇処理手順は(図7(A)のステップ11、12、13、14によりそれぞれ果たされている。
請求項7EGR率制御手段の機能は図7(B)のステップ20、21、26により、閉作動手段の機能は図7(B)のステップ22、23により、運転条件判定手段の機能は図6のステップ1により、進角手段の機能は図6のステップ1、2、4によりそれぞれ果たされている。
請求項9のEGR率制御手段の機能は図7(B)のステップ20、21、26により、閉作動手段の機能は図7(B)のステップ22、23により、雰囲気温度上昇手段の機能は(図7(A)のステップ11、12、13、14によりそれぞれ果たされている。
本発明の第1実施形態のエンジンの制御装置の概略構成図。 EGR率基本値の特性図。 スワールコントロールバルブの配置図。 サージ悪化域とデポジット生成域とを示す領域図。 VTC機構の働きを説明するための吸気弁リフトの特性図。 吸気弁閉時期の進角処理を説明するためのフローチャート。 目標EGR率の設定及びスワールコントロールバルブの開閉制御を説明するためのフローチャート。 目標EGR率の設定及びスワールコントロールバルブの開閉制御を説明するためのフローチャート。
符号の説明
3 吸気マニホールド
4 吸気ポート
8 排気通路
11 エンジンコントローラ(制御手段)
15 吸気弁
18 スワールコントロールバルブ(ガス流動制御弁)
19 ステップモータ(ガス流動制御弁用アクチュエータ)
26 EGR弁(EGR装置)
29 VTC機構(吸気弁閉時期可変機構)

Claims (12)

  1. 吸気絞り弁の下流に排気の一部をEGRガスとして導入するEGR装置と、
    吸気弁の近傍にあって作動状態で燃焼室内にガス流動を生じさせるガス流動制御弁と
    を備え、
    EGR領域になると、所定EGR率のEGRガスが導入されるように前記EGR装置を制御するEGR率制御処理手順と、
    EGRガスの導入中に前記ガス流動制御弁を閉作動状態とする閉作動処理手順と
    を含むエンジンの制御方法において、
    前記吸気弁の閉時期を可変に制御し得る吸気弁閉時期可変機構を備え、
    エンジンの運転条件が予め定められたデポジット生成域内にあるか否かを判定する運転条件判定処理手順と、
    エンジンの運転条件が前記デポジット生成域内にあることが判定されたとき、前記吸気弁閉時期可変機構を用いてピストンが上昇に入る前の位置まで吸気弁閉時期を進角させる進角処理手順と
    を含むことを特徴とするエンジンの制御方法。
  2. 吸気絞り弁の下流に排気の一部をEGRガスとして導入するEGR装置と、
    吸気弁の近傍にあって作動状態で燃焼室にガス流動を生じさせるガス流動制御弁と
    を備え、
    EGR領域になると、所定のEGR率のEGRガスが導入されるように前記EGR装置を制御するEGR率制御処理手順と、
    EGRガスの導入中に前記ガス流動制御弁を閉作動状態とする閉作動処理手順と
    を含むエンジンの制御方法において、
    燃焼室内のEGRガスを含んだ混合気の前記ガス流動制御弁近傍への吹き返しにより、EGRガスと粘着成分が前記ガス流動制御弁にデポジットとして付着・堆積している場合に、このデポジットによる前記ガス流動制御弁の固着トルクが前記ガス流動制御弁用アクチュエータの駆動トルク未満となるまでガス流動制御弁の雰囲気温度を上昇させる雰囲気温度上昇処理手順
    を含むことを特徴とするエンジンの制御方法。
  3. 前記閉作動処理手順は、EGRガスの導入中であってエンジンの運転条件が予め定められたサージ悪化域内にあるとき前記ガス流動制御弁を閉作動状態とする処理手順であることを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンの制御方法。
  4. 前記雰囲気温度上昇処理手順は、予め設定されたEGR率での運転を一定時間実行する処理手順であることを特徴とする請求項2に記載のエンジンの制御方法。
  5. 前記ガス流動制御弁の雰囲気温度を上昇させるのは前記ガス流動制御弁を作動させる前であることを特徴とする請求項2または4に記載のエンジンの制御方法。
  6. エンジンの回転変動を検出する回転変動検出処理手順と、
    前記EGRガスの導入中に回転変動があるときにEGR率を低下させる処理手順と
    を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンの制御方法。
  7. 吸気絞り弁の下流に排気の一部をEGRガスとして導入するEGR装置と、
    吸気弁の近傍にあって作動状態で燃焼室内にガス流動を生じさせるガス流動制御弁と
    を備え、
    EGR領域になると、所定EGR率のEGRガスが導入されるように前記EGR装置を制御するEGR率制御手段と、
    EGRガスの導入中に前記ガス流動制御弁を閉作動状態とする閉作動手段と
    を含むエンジンの制御装置において、
    前記吸気弁の閉時期を可変に制御し得る吸気弁閉時期可変機構を備え、
    エンジンの運転条件が予め定められたデポジット生成域内にあるか否かを判定する運転条件判定手段と、
    エンジンの運転条件が前記デポジット生成域内にあることが判定されたとき、前記吸気弁閉時期可変機構を用いてピストンが上昇に入る前の位置まで吸気弁閉時期を進角させる進角手段と
    を含むことを特徴とするエンジンの制御装置。
  8. 吸気絞り弁の下流に排気の一部をEGRガスとして導入するEGR装置と、
    吸気弁の近傍にあって作動状態で燃焼室内にガス流動を生じさせるガス流動制御弁と
    を備え、
    EGR領域になると、所定EGR率のEGRガスが導入されるように前記EGR装置を制御するEGR率制御手段と、
    EGRガスの導入中に前記ガス流動制御弁を閉作動状態とする閉作動手段と
    を含むエンジンの制御装置において、
    燃焼室内のEGRガスを含んだ混合気の前記ガス流動制御弁近傍への吹き返しにより、EGRガスと粘着成分が前記ガス流動制御弁にデポジットとして付着・堆積している場合に、このデポジットによる前記ガス流動制御弁の固着トルクが前記ガス流動制御弁用アクチュエータの駆動トルク未満となるまでガス流動制御弁の雰囲気温度を上昇させる雰囲気温度上昇手段
    を含むことを特徴とするエンジンの制御装置。
  9. 前記閉作動手段は、EGRガスの導入中であってエンジンの運転条件が予め定められたサージ悪化域内にあるとき前記ガス流動制御弁を閉作動状態とする手段であることを特徴とする請求項7または8に記載のエンジンの制御装置。
  10. 前記雰囲気温度上昇手段は、予め設定されたEGR率での運転を一定時間実行する手段であることを特徴とする請求項8に記載のエンジンの制御装置。
  11. 前記ガス流動制御弁の雰囲気温度を上昇させるのは前記ガス流動制御弁を作動させる前であることを特徴とする請求項8または10に記載のエンジンの制御装置。
  12. エンジンの回転変動を検出する回転変動検出手段と、
    前記EGRガスの導入中に回転変動があるときにEGR率を低下させる手段と
    を含むことを特徴とする請求項7または8に記載のエンジンの制御装置。
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