JP4675009B2 - Bulking agent for paper and method for producing bulky paper - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙用嵩高剤及び嵩高紙の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、強度、表面強度及びサイズ度の大きい嵩高紙を製造することができる紙用嵩高剤及び嵩高紙の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パルプ資源の不足、パルプ価格の高騰、地球環境保護の必要性などによって、パルプの使用量をできるだけ抑えるために、紙製品の坪量を下げる努力がなされている。新聞用紙、印刷用紙、記録用紙、包装用紙、板紙、壁紙、襖用原紙、裏打ち紙などの紙製品の坪量を低減することにより、コスト低減はもちろん、森林資源の保護など、地球環境問題の解決に大きな効果をもたらすと考えられる。
また一方では、印刷適性やボリューム感のある高品質の紙が求められており、紙の嵩を高くした密度の低い嵩高紙が要望されている。従来より、嵩を高くする方法として、架橋パルプを用いる方法や、合成繊維との混抄、パルプ繊維に無機物を充填するなどの方法が行われている。しかし、架橋パルプを用いる方法や合成繊維との混抄による方法では、紙のリサイクルが難しく、コスト的にも高くなり、また、無機物の充填による方法では、紙の強度を著しく低下させるという欠点がある。
これらの欠点を解消するために、抄紙時に有機化合物を添加して嵩を高くする嵩高剤が検討されている。例えば、紙力を損なうことなく嵩高いシートが得られる紙用嵩高剤として、特開平11−200283号公報には、油脂系非イオン界面活性剤、糖アルコール系非イオン界面活性剤又は糖系非イオン界面活性剤を含有する紙用嵩高剤が、特開平11−200284号公報には、高級脂肪酸のアルキレンオキサイド付加物を含有する紙用嵩高剤が、特再WO98/03730号公報には、高級アルコールのアルキレンオサイド付加物を含有する紙用嵩高剤が提案されている。また、特開平11−350380号公報には、サイズ剤の効果を損なうことなく嵩高なシートが得られる紙用嵩高剤として、オキシアルキレン基を有する多価アルコール脂肪酸エステル化合物が提案されている。しかし、これらの化合物は、嵩高の効果が弱く、紙の強度、表面強度やサイズ度の低下が避けられない。
高級アルコールのアルキレンオキサイド付加物、高級脂肪酸のアルキレンオキサイド付加物、油脂系非イオン活性剤などには、分子内に親水性の高いポリアルキレンオキサイド鎖が存在するために、サイズ度が著しく低下する。また、多価アルコール脂肪酸エステル化合物は、水とのなじみが悪く、そのままでは使用できないために、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤などの界面活性剤を使用しなければ、水や熱水に分散あるいは乳化させることが困難であり、この際に使用する界面活性剤によって、サイズ度を著しく低下させることになる。さらに、水や熱水に容易に乳化分散しないものは、乳化分散工程を別途に組み込むことが必要になる。
新聞用紙、印刷用紙、記録用紙、包装用紙、板紙、壁紙、襖紙原紙やその裏打ち紙などの多くの紙製品においては、紙の強度、表面強度やサイズ度は重要な特性であり、この特性に影響を与えることは大きな欠点となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、嵩高効果に優れ、紙の強度、表面強度及びサイズ度の低下を極力抑え、冷水や熱水に乳化分散して容易に使用することができる紙用嵩高剤及び該嵩高剤を用いる嵩高紙の製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、多価カルボン酸の高級アルキルエステル化合物又は高級アルキルアミド化合物であって、平均して1分子当たり0.7個以上のカルボキシル基がエステル化又はアミド化され、0.3個以上のカルボキシル基が遊離カルボキシル基である化合物又はその塩を紙用嵩高剤として用いると、紙の強度、表面強度及びサイズ度を損なうことなく、紙を嵩高にすることが可能となることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)多価カルボン酸又は該酸無水物と、炭素数12〜36のアルコール及び炭素数12〜44のアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物との反応生成物であって、平均して多価カルボン酸が有する又は該酸無水物に由来する1分子当たり0.7個以上のカルボキシル基がエステル化又はアミド化され、0.3個以上のカルボキシル基が遊離カルボキシル基である化合物又はその遊離カルボキシル基が中和されて塩となった化合物を含有することを特徴とする紙用嵩高剤、
(2)平均して1分子当たり1個以上のカルボキシル基がエステル化又はアミド化された化合物又はその塩となった化合物を含有する第1項に記載の紙用嵩高剤、
(3)平均して1分子当たり0.5個以上のカルボキシル基が遊離カルボキシル基である化合物又はその遊離カルボキシル基が中和されて塩となった化合物を含有する第1項又は第2項に記載の紙用嵩高剤、
(4)塩が、アンモニウム塩、アミン塩又はアルカリ金属塩である第1項ないし第3項のいずれかに記載の紙用嵩高剤、
(5)第1項ないし第4項のいずれかに記載の遊離カルボキシル基を有する化合物を含有する紙用嵩高剤を、アンモニア、アミン類又はアルカリ金属水酸化物の水溶液に分散又は溶解し、製紙工程に添加して抄紙することを特徴とする嵩高紙の製造方法、及び、
(6)第1項ないし第4項のいずれかに記載の遊離カルボキシル基が中和されて塩となった化合物を含有する紙用嵩高剤を、そのまま又は水に分散若しくは溶解し、製紙工程に添加して抄紙することを特徴とする嵩高紙の製造方法、
を提供することを目的としてなされたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の紙用嵩高剤は、多価カルボン酸又は該酸無水物と、炭素数12〜36のアルコール及び炭素数12〜44のアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物との反応生成物であって、平均して多価カルボン酸が有する又は該酸無水物に由来する1分子当たり0.7個以上のカルボキシル基がエステル化又はアミド化され、0.3個以上のカルボキシル基が遊離カルボキシル基である化合物又はその遊離カルボキシル基が中和されて塩となった化合物を含有する。
本発明に用いる多価カルボン酸又は該酸無水物としては、例えば、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、カルボキシル基を有する酸化ワックスなど又はこれらの無水物、アルケニル無水コハク酸、アルケンマレイックアンハイドライドコポリマー(ダイヤカルナ由来)などの酸無水物、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸などのオキシカルボン酸又はこれらの無水物、マレイン酸、アクリル酸などの単独重合体若しくは共重合体又はこれらの無水物などを挙げることができる。これらの多価カルボン酸又は該酸無水物は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0006】
本発明に用いる炭素数12〜36のアルコールは、飽和アルコール、不飽和アルコール、芳香族アルコールのいずれでもよく、炭化水素基は、直鎖状であっても、分岐を有していてもよく、さらにヒドロキシル基で置換されていてもよい。このようなアルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、12−ヒドロキシステアリルアルコール、ダイマージオール、合成アルコールなどの高級アルコール類、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ジノニルフェノールなどのアルキルフェノール類、ノニルシクロヘキサノールなどのアルキルシクロヘキサノール、アビエチルアルコールなどの脂環族アルコール類などを挙げることができる。これらのアルコールは、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。アルコールの炭素数が12未満であると、嵩高性が発現しないおそれがあり、また、サイズ度が低下するおそれがある。アルコールの炭素数が36を超えると、エステル化された化合物をアルカリ塩にしても水に分散しにくくなり、取り扱いが困難になるおそれがある。
【0007】
本発明に用いる炭素数12〜44のアミンは、第一級アミン又は第二級アミンであり、炭化水素基は、飽和、不飽和のいずれでもよく、直鎖状であっても、分岐を有していてもよく、さらにヒドロキシル基で置換されていてもよい。このようなアミンとしては、例えば、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、イソステアリルアミン、オレイルアミン、ベヘニルアミン、12−ヒドロキシ−9−オクタデセニルアミンなどの第一級アミン、ジラウリルアミン、ジステアリルアミン、ジベヘニルアミンなどの第二級アミン、その他の合成アミン類などを挙げることができる。これらのアミンは、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。アミンの炭素数が12未満であると、嵩高性が発現しないおそれがあり、また、サイズ度が低下するおそれがある。アミンの炭素数が44を超えると、アミド化された化合物をアルカリ塩にしても、水に分散しにくくなり、取り扱いが困難になるおそれがある。さらに、本発明においては、アルコールとアミンを併用して、多価カルボン酸又は該酸無水物にエステル化反応とアミド化反応を行うこともできる。
【0008】
本発明の紙用嵩高剤は、多価カルボン酸又は該酸無水物と、炭素数12〜36のアルコール及び炭素数12〜44のアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物との反応により得られるエステル化合物又はアミド化合物であって、原料の多価カルボン酸が有するカルボキシル基又は原料の酸無水物に由来するカルボキシル基が、平均して1分子当たり0.7個以上エステル化又はアミド化され、0.3個以上が遊離カルボキシル基である化合物又はその遊離カルボキシル基が中和されて塩となった化合物を含有する。さらに、平均して1分子当たり1個以上のカルボキシル基がエステル化又はアミド化さた化合物又はその塩を含有することがより好ましい。また、平均して1分子当たり0.5個以上のカルボキシル基が遊離カルボキシル基である化合物又はその塩を含有することがより好ましい。平均して1分子当たりのエステル化又はアミド化されたカルボキシル基が0.7個未満であると、嵩高効果が低下するおそれがある。平均して1分子当たりの遊離カルボキシル基が0.3個未満であると、アルカリ剤を用いて塩にしても、冷水や熱水などの水に対する乳化分散性が不良であるるおそれがある。
【0009】
エステル化又はアミド化された化合物が有する遊離カルボキシル基に対して、適当な対イオンを選択して塩とすることにより、この化合物の塩を冷水や熱水などの水に分散、乳化又は可溶化させることができる。その結果、非イオン界面活性剤などの乳化剤を全く使用しなくてもすむか、あるいは、その使用量を極めて少量にとどめることができ、紙の強度、表面強度やサイズ度への影響を最小限にとどめることができる。特に、本発明の紙用嵩高剤に用いるエステル化合物又はアミド化合物に残された遊離カルボキシル基が塩になっている場合には、製紙工場において容易に冷水や熱水などの水に分散、乳化又は可溶化させて使用することができるために、工程管理も容易となる。
カルボキシル基の対イオンを形成するために用いるアルカリ剤としては、例えば、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物などを挙げることができる。これらのアルカリ剤は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明の紙用嵩高剤において、エステル化又はアミド化され、遊離カルボキシル基を有する化合物又はその遊離カルボキシル基が中和されて塩となった化合物は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。また、本発明の紙用嵩高剤は、界面活性剤や溶剤類を配合して、冷水や熱水などへの分散性、乳化性又は溶解性を改善することができる。
本発明の紙用嵩高剤に用いるエステル化合物又はアミド化合物の製造方法に特に制限はなく、例えば、多価カルボン酸とアルコール又はアミンを混合し、無触媒又は酸やアルカリなどの触媒の存在下に、加熱、脱水反応することにより得ることができ、あるいは、酸無水物とアルコール又はアミンを混合し、無触媒又は酸やアルカリなどの触媒の存在下に、加熱、開環反応、及び、必要に応じて脱水反応することにより得ることもできる。
【0010】
本発明の嵩高紙の製造方法の第一の態様においては、本発明の遊離カルボキシル基を有する化合物を含有する紙用嵩高剤を、アンモニア、アミン類又はアルカリ金属水酸化物の水溶液に分散又は溶解し、製紙工程に添加して抄紙する。本発明の嵩高紙の製造方法の第二の態様においては、本発明の遊離カルボキシル基が中和されて塩となった化合物を含有する紙用嵩高剤を、そのまま又は水に分散若しくは溶解し、製紙工程に添加して抄紙する。本発明の紙用嵩高剤を添加する製紙工程に特に制限はなく、例えば、離解工程直後、叩解前後、薬品などを添加する調成前後、抄紙前、また、古紙の場合には再生処理前後など、いずれの工程においても添加することができる。
本発明の嵩高紙の製造方法に用いるパルプに特に制限はなく、例えば、広葉樹、針葉樹などから得られる木材パルプ、バガス、ケナフ、竹パルプなどの植物繊維、パルプモールドなどの繊維材料などを挙げることができる。また、本発明における紙としては、植物繊維、その他の繊維を膠着させて製造したものであって、素材としてレーヨン、ポリエステルなどの合成高分子物質を用いて製造した合成紙や、繊維状無機材料を配合した紙なども含むものである。
本発明方法において、本発明の紙用嵩高剤の添加量に特に制限はないが、エステル化又はアミド化され遊離カルボキシル基を有する化合物又はその塩が、パルプに対して0.05〜2重量%であることが好ましく、0.2〜1重量%であることがより好ましい。
本発明方法においては、紙料に他の薬剤を添加することができる。他の薬剤としては、例えば、湿潤紙力剤、乾燥紙力剤、澱粉、ポリビニルアルコールなどの紙力剤、ドライヤー剥離剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤、脱墨剤、サイズ剤、紙質改善剤、填料、顔料、染料、消泡剤などを挙げることができる。これらの他の薬剤は、紙料調成工程において、単独に添加することができ、あるいは、あらかじめ本発明の紙用嵩高剤に混合して添加することもできる。
【0011】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において、試験紙は下記の方法により評価した。
(1)密度
JIS P 8118に準じて測定した。密度が小さいほど、嵩高性が良好である。
(2)不透明度
JIS P 8138に準じ、COLORIMETER[(株)村上色彩技術研究所、CM−53D]を用いて測定した。
(3)白色度
JIS P 8123に準じ、測色機[(株)ミノルタ、CM−3700d]を用いて測定した。
(4)乾燥比破裂強度
JIS P 8112に準じて測定した。
(5)湿潤比破裂強度
試験紙を20℃の水に10分間浸漬したのち、JIS P 8112に準じて測定した。
(6)表面強度
JIS P 8129 2.1のワックスを用いる方法に準じて測定した。
(7)サイズ度
JIS P 8122に準じて測定した。
(8)含水伸度
JIS P 8111にしたがって前処置した試験紙に、鉛筆で長さ15cmの実線を画き、20℃の水に15分間浸漬したのちの実線の長さを測定し、含水伸度を算出した。
【0012】
実施例1
温度計と窒素ガス吹き込み管を取り付けた4つ口フラスコに、無水マレイン酸98g(1モル)とステアリルアルコール270g(1モル)を取り、窒素ガスを吹き込みながらマントルヒーターで徐々に加熱昇温し、100〜110℃で2時間エステ化反応を行い、マレイン酸モノステアリルエステルを得た。このエステルは、水には乳化分散しなかったが、80℃の0.2重量%水酸化ナトリウム水溶液に分散した。
広葉樹晒しクラフトパルプと針葉樹晒しクラフトパルプを重量比70/30で配合し、ろ水度440mLに叩解してパルプスラリーを調製した。このパルプスラリーをケミスターラーを用いて撹拌しながら、嵩高剤として上記のエステルを80℃の0.2重量%水酸化ナトリウム水溶液に分散した分散液を、エステルの添加量がパルプに対して0.5重量%になるように添加し、その5分後に硫酸バンドを加えてpHを4.5に調整し、その5分後にエマルジョンサイズ剤[日本PMC(株)、AL−120F]をパルプに対して1重量%添加し、さらにその5分後に湿潤紙力剤[日華化学(株)、トータス604T]をパルプに対して0.7重量%添加し、10分間撹拌を継続して、紙料を調成した。次に、試験用角型シートマシンで坪量80g/m2に抄紙し、プレス機を用いて700kPaで5分間プレスしたのち、試験用ヤンキードライヤーを用いて105℃で3分間乾燥し、試験紙を得た。
得られた試験紙の密度は0.562g/cm3、不透明度は87.6%、白色度は79.1、乾燥比破裂強度は2.40、湿潤比破裂強度は0.94、表面強度は6A、サイズ度は41秒、含水伸度は1.01%であった。
【0013】
実施例2
実施例1と同様にして、マレイン酸モノステアリルエステル368g(1モル)を得、この化合物に徐々にトリエタノールアミン149g(1モル)を加えて中和し、マレイン酸モノステアリルエステルのトリエタノールアミン塩を得た。この塩は、熱水に乳化分散した。
この塩を熱水に乳化分散した分散液を嵩高剤として用い、塩の添加量がパルプに対して0.5重量%になるように添加し、実施例1と同様にして試験紙を抄紙し、評価を行った。
実施例3
実施例1と同様な4つ口フラスコに、マレイン酸116g(1モル)、ベヘニルアルコール326g(1モル)及び触媒としてパラトルエンスルホン酸0.6gを取り、窒素ガスを吹き込みながらマントルヒーターで徐々に加熱昇温し、200〜210℃で5時間エステル化反応を行い、マレイン酸モノベヘニルエステルを得た。次いで、90℃に冷却し、48重量%水酸化ナトリウム水溶液83g(NaOH1モル)を徐々に加えて中和し、マレイン酸モノベヘニルエステルのナトリウム塩を得た。この塩は、熱水に乳化分散した。
実施例2と同様にして試験紙を抄紙し、評価を行った。
実施例4
実施例1と同様な4つ口フラスコに、無水トリメリット酸192g(1モル)、ステアリルアルコール513g(1.9モル)、セチルアルコール24g(0.1モル)及び触媒としてパラトルエンスルホン酸0.8gを取り、実施例3と同様にして、トリメリット酸のジエステルを得、次いで、実施例2と同様にしてトリエタノールアミンで中和し、トリメリット酸ジエステルのトリエタノールアミン塩を得た。この塩は、熱水に乳化分散した。
実施例2と同様にして試験紙を抄紙し、評価を行った。
【0014】
実施例5
実施例1と同様な4つ口フラスコに、トリメリット酸210g(1モル)、ステアリルアルコール540g(2モル)及び触媒としてパラトルエンスルホン酸0.9gを取り、実施例3と同様にして、トリメリット酸ジステアリルエステルを得た。次いで、48重量%水酸化ナトリウム水溶液83g(NaOH1モル)を徐々に加えて中和し、トリメリット酸ジステアリルエステルのナトリウム塩を得た。この塩は、熱水に乳化分散した。
実施例2と同様にして試験紙を抄紙し、評価を行った。
実施例6
実施例1と同様な4つ口フラスコに、無水フタル酸148g(1モル)とイソステアリルアルコール270g(1モル)を取り、実施例1と同様にして140〜150℃で2時間エステル化反応を行い、フタル酸モノイソステアリルエステルを得、次いで28重量%アンモニア水61g(NH31モル)で中和し、フタル酸モノイソステアリルエステルのアンモニウム塩を得た。この塩は、60℃の水に乳化分散した。
この塩を60℃の水に乳化分散した分散液を嵩高剤として用い、塩の添加量がパルプに対して0.5重量%になるように添加し、実施例2と同様にして試験紙を抄紙し、評価を行った。
実施例7
実施例1と同様な4つ口フラスコに、アジピン酸146g(1モル)、オレイルアルコール289g(1.08モル)、ステアリルアルコール32g(0.12モル)及び触媒としてパラトルエンスルホン酸0.6gを取り、実施例3と同様にして、アジピン酸エステルを得た。次いで、48重量%水酸化カリウム水溶液93g(KOH0.8モル)を用いて中和し、アジピン酸エステルのカリウム塩を得た。この塩は、60℃の水に乳化分散した。
実施例6と同様にして試験紙を抄紙し、評価を行った。
【0015】
実施例8
実施例1と同様な4つ口フラスコに、ステアリルアミン484g(1.8モル)、セチルアミン29g(0.12モル)及びミリスチルアミン17g(0.08モル)を取り、窒素ガスを吹き込みながらマントルヒーターで徐々に加熱し、170℃に昇温した。次いで、無水トリメリット酸192g(1モル)を、約2時間かけて徐々に添加した。添加終了後、徐々に加熱昇温し、200〜220℃で5時間アミド化反応を行い、トリメリット酸ジアミドを得た。このアミドは、水には乳化分散しなかったが、80℃の0.2重量%水酸化ナトリウム水溶液に容易に分散した。
実施例1と同様にして試験紙を抄紙し、評価を行った。
実施例9
実施例8と同様にして、トリメリット酸ジアミドを得、次いで、48重量%水酸化ナトリウム水溶液83g(NaOH1モル)を徐々に加えて中和し、トリメリット酸ジアミドのナトリウム塩を得た。この塩は、熱水に乳化分散した。
実施例2と同様にして試験紙を抄紙し、評価を行った。
実施例10
実施例1と同様な4つ口フラスコに、ステアリルアミン264g(0.98モル)とセチルアミン0.6g(0.02モル)を取り、窒素ガスを吹き込みながらマントルヒーターで徐々に加熱し、100℃に昇温した。次いで、無水マレイン酸98g(1モル)を、約2時間かけて徐々に添加した。添加終了後、100〜120℃で2時間アミド化反応を行い、マレイン酸モノアミドを得た。次いで、実施例2と同様にしてトリエタノールアミンで中和し、マレイン酸モノアミドのトリエタノールアミン塩を得た。この塩は、熱水に乳化分散した。
実施例2と同様にして試験紙を抄紙し、評価を行った。
【0016】
実施例11
実施例10と同様にして、ベヘニルアミン325g(1モル)に無水フタル酸148g(1モル)を添加して、140〜150℃で2時間アミド化反応を行い、フタル酸モノベヘニルアミドを得た。次いで、48重量%水酸化ナトリウム水溶液83g(NaOH1モル)を徐々に加えて中和し、フタル酸モノベヘニルアミドのナトリウム塩を得た。この塩は、熱水に乳化分散した。
実施例2と同様にして試験紙を抄紙し、評価を行った。
実施例12
実施例8と同様にして、オレイルアミン267(1モル)に無水クエン酸192g(1モル)を添加し、クエン酸モノオレイルアミドを得た。次いで、実施例2と同様にしてトリエタノールアミンで中和し、クエン酸モノオレイルアミドのモノエタノールアミン塩を得た。この塩は、60℃の水に乳化分散した。
実施例6と同様にして試験紙を抄紙し、評価を行った。
実施例13
実施例8と同様にして、ジステアリルアミン365g(0.7モル)にコハク酸118g(1モル)を添加し、コハク酸ジステアリルアミド[(C18H37)2NCOCH2CH2COOH]を得た。次いで、48重量%水酸化ナトリウム水溶液83g(NaOH1モル)を徐々に加えて中和し、コハク酸ジステアリルアミドのナトリウム塩を得た。この塩は、熱水に乳化分散した。
実施例2と同様にして試験紙を抄紙し、評価を行った。
実施例14
実施例1と同様な4つ口フラスコに、中和価342mgKOH/gのアルケニル無水コハク酸328g(1モル)、オレイルアルコール241g(0.9モル)及びステアリルアルコール27g(0.1モル)を取り、実施例1と同様にして、アルケニルコハク酸モノエステル化物を得、次いで、実施例2と同様にしてトリエタノールアミンで中和し、アルケニルコハク酸モノエステルのトリエタノールアミン塩を得た。この塩は、40℃の水に乳化分散した。
この塩を40℃の水に乳化分散した分散液を嵩高剤として用い、塩の添加量がパルプに対して0.5重量%になるように添加し、実施例2と同様にして試験紙を抄紙し、評価を行った。
実施例15
実施例10と同様にして、ステアリルアミン269g(1モル)に中和価342mgKOH/gのアルケニル無水コハク酸328g(1モル)を添加して、アルケニルコハク酸モノステアリルアミドを得た。次いで、48重量%水酸化ナトリウム水溶液83g(NaOH1モル)を徐々に加えて中和し、アルケニルコハク酸モノステアリルアミドのナトリウム塩を得た。この塩は、熱水に乳化分散した。実施例2と同様にして試験紙を抄紙し、評価を行った。
【0017】
比較例1
ステアリン酸ナトリウムは、熱水に乳化分散した。
ステアリン酸ナトリウムを熱水に乳化分散し、実施例2と同様にして試験紙を抄紙し、評価を行った。
得られた試験紙の密度は0.601g/cm3、不透明度は84.5%、白色度は77.8、乾燥比破裂強度は2.63、湿潤比破裂強度は1.10、表面強度は7A、サイズ度は42秒、含水伸度は1.19%であった。
比較例2
ステリルアルコールのエチレンオキサイド5モル付加物は、40℃の水に乳化分散した。
ステリルアルコールのエチレンオキサイド5モル付加物を40℃の水に乳化分散した分散液を嵩高剤として用い、ステリルアルコールのエチレンオキサイド5モル付加物の添加量がパルプに対して0.5重量%になるように添加し、実施例2と同様にして試験紙を抄紙し、評価を行った。
比較例3
ステアリン酸のエチレンオキサイド5モル・プロピレンオキサイド5モル付加物は、冷水に乳化分散した。
ステアリン酸のエチレンオキサイド5モル・プロピレンオキサイド5モル付加物を冷水に乳化分散した分散液を嵩高剤として用い、ステアリン酸のエチレンオキサイド5モル・プロピレンオキサイド5モル付加物の添加量がパルプに対して0.5重量%になるように添加し、実施例2と同様にして試験紙を抄紙し、評価を行った。
【0018】
比較例4
ペンタエリスリトールのステアリン酸テトラエステルは、水に乳化分散しなかった。
ペンタエリスリトールのステアリン酸テトラエステルに、ラウリルアルコールのエチレオキサイド10モル・プロピレンオキサイド7.5モルランダム付加物10重量%を配合し、熱水に乳化分散した分散液を嵩高剤として用い、ペンタエリスリトールのステアリン酸テトラエステルの添加量がパルプに対して0.5重量%になるように添加し、実施例2と同様にして試験紙を抄紙し、評価を行った。
比較例5
マレイン酸ジステアリルエステルは、水に乳化分散しなかった。
比較例4と同様にして、マレイン酸ジステアリルエステルの分散液を調製し、試験紙を抄紙して評価を行った。
比較例6
嵩高剤を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、試験紙を抄紙し、評価を行った。
実施例1〜15で合成した化合物とそれらの水への乳化分散性及び比較例1〜5で使用した化合物の水への乳化分散性を、第1表に示す。また、実施例1〜15及び比較例1〜6の試験紙の評価結果を、第2表に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】
第1表に見られるように、多価カルボン酸又は該酸無水物と、炭素数16〜22のアルコール又は炭素数14〜36のアミンとの反応生成物であって、平均して1分子当たり0.7〜2個のカルボキシル基がエステル化又はアミド化され、平均して0.8〜1.3個のカルボキシル基が遊離カルボキシル基であり、遊離カルボキシル基が中和されて塩となった化合物は、乳化剤を用いなくとも温水又は熱水に容易に乳化分散する。また、遊離カルボキシル基が中和されていない化合物は、水には乳化分散しないが、アルカリ水溶液には容易に乳化分散する。
第2表に見られるように、本発明の紙用嵩高剤を添加して抄紙した実施例1〜15の嵩高紙は、従来の嵩高剤を用いて抄紙した比較例1〜5の嵩高紙に比べて、紙厚が厚く、密度が小さく、嵩高性に優れ、不透明度、白色度ともに良好であり、乾燥比破裂強度、湿潤比破裂強度ともに大きく、表面強度の低下が少なく、サイズ度が大きく、含水伸度が小さい。
【0023】
【発明の効果】
本発明の紙用嵩高剤を用いて嵩高紙を抄紙すると、嵩高さの増したボリューム感ある高品質の嵩高紙を得ることができ、パルプ原料の使用量を低減し、抄紙速度の向上や、原料コストの低減が可能になる。また、嵩高紙の不透明度や白色度も向上するために、無機填料などの使用量を低減し、嵩高紙の品質を向上することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method of manufacturing a bulky agent and bulky paper for paper. More specifically, the present invention relates to a paper bulking agent capable of producing a bulky paper having high strength, surface strength and sizing, and a method for producing the bulky paper.
[0002]
[Prior art]
In recent years, efforts have been made to reduce the basis weight of paper products in order to reduce the amount of pulp used as much as possible due to a shortage of pulp resources, a rise in pulp prices, and the need to protect the global environment. By reducing the basis weight of paper products such as newsprint, printing paper, recording paper, wrapping paper, paperboard, wallpaper, base paper for paper, backing paper, etc. It is thought to have a big effect on the solution.
On the other hand, there is a demand for high-quality paper with printability and volume feeling, and there is a demand for bulky paper with low density and high paper bulk. Conventionally, as a method for increasing the bulk, a method using a cross-linked pulp, a mixed paper with a synthetic fiber, or a method of filling a pulp fiber with an inorganic substance has been performed. However, the method using cross-linked pulp or the method based on blending with synthetic fibers makes it difficult to recycle the paper and increases the cost, and the method based on filling with inorganic substances has a drawback that the strength of the paper is significantly reduced. .
In order to eliminate these drawbacks, a bulking agent that increases the bulk by adding an organic compound during papermaking has been studied. For example, as a paper bulking agent capable of obtaining a bulky sheet without impairing paper strength, JP-A-11-200263 discloses an oil-based nonionic surfactant, a sugar alcohol-based nonionic surfactant, or a sugar-based non-surfactant. A paper bulking agent containing an ionic surfactant is disclosed in JP-A No. 11-200284, a paper bulking agent containing an alkylene oxide adduct of a higher fatty acid is disclosed in Japanese Patent Publication No. WO 98/03730. Paper bulking agents containing an alkylene oxide adduct of alcohol have been proposed. Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-350380 proposes a polyhydric alcohol fatty acid ester compound having an oxyalkylene group as a bulking agent for paper from which a bulky sheet can be obtained without impairing the effect of the sizing agent. However, these compounds have a weak bulky effect, and a decrease in paper strength, surface strength and sizing degree cannot be avoided.
Higher alcohol alkylene oxide adducts, higher fatty acid alkylene oxide adducts, oil-based nonionic activators, and the like have a highly hydrophilic polyalkylene oxide chain in the molecule, so that the degree of size is significantly reduced. In addition, since the polyhydric alcohol fatty acid ester compound is not compatible with water and cannot be used as it is, a surfactant such as an anionic surfactant, a cationic surfactant, or a nonionic surfactant is not used. It is difficult to disperse or emulsify in water or hot water, and the degree of sizing is significantly reduced by the surfactant used at this time. Furthermore, those that are not easily emulsified and dispersed in water or hot water need to incorporate an emulsifying and dispersing step separately.
In many paper products such as newsprint, printing paper, recording paper, wrapping paper, paperboard, wallpaper, base paper and backing paper, paper strength, surface strength and sizing are important characteristics. Influencing the process is a major drawback.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
INDUSTRIAL APPLICABILITY The present invention uses a bulking agent for paper, which is excellent in bulking effect, suppresses a decrease in paper strength, surface strength and sizing degree as much as possible, and can be easily used by emulsifying and dispersing in cold water or hot water. It has been made for the purpose of providing a method for producing bulky paper.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the inventors of the present invention are higher alkyl ester compounds or higher alkyl amide compounds of polyvalent carboxylic acids, and on average 0.7 or more molecules per molecule. When a carboxyl group is esterified or amidated, and a compound or salt thereof in which 0.3 or more carboxyl groups are free carboxyl groups is used as a bulking agent for paper, the strength, surface strength and sizing degree of the paper are not impaired. The present inventors have found that the paper can be made bulky, and have completed the present invention based on this finding.
That is, the present invention
(1) A reaction product of a polyvalent carboxylic acid or the acid anhydride and at least one compound selected from the group consisting of an alcohol having 12 to 36 carbon atoms and an amine having 12 to 44 carbon atoms, A compound in which 0.7 or more carboxyl groups are esterified or amidated per molecule derived from the polyhydric carboxylic acid or derived from the acid anhydride, and 0.3 or more carboxyl groups are free carboxyl groups Or a bulking agent for paper, characterized by containing a compound in which the free carboxyl group is neutralized to form a salt,
(2) The paper bulking agent according to item 1, comprising a compound in which one or more carboxyl groups per molecule on average is esterified or amidated or a salt thereof;
(3) In the first or second item containing a compound having an average of 0.5 or more carboxyl groups per molecule as a free carboxyl group or a compound obtained by neutralizing the free carboxyl group into a salt Bulking agent for paper as described,
(4) The bulking agent for paper according to any one of Items 1 to 3, wherein the salt is an ammonium salt, an amine salt or an alkali metal salt,
(5) A paper bulking agent containing the compound having a free carboxyl group described in any one of Items 1 to 4 is dispersed or dissolved in an aqueous solution of ammonia, amines or alkali metal hydroxides to make paper A method for producing a bulky paper, characterized in that it is added to the process to make paper, and
(6) The paper bulking agent containing the compound obtained by neutralizing the free carboxyl group according to any one of Items 1 to 4 into a salt, as it is or dispersed or dissolved in water, method for producing a bulky paper, wherein the paper making process by adding,
It was made for the purpose of providing.
[0005]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The paper bulking agent of the present invention is a reaction product of a polyvalent carboxylic acid or the acid anhydride and at least one compound selected from the group consisting of alcohols having 12 to 36 carbon atoms and amines having 12 to 44 carbon atoms. Average of 0.7 or more carboxyl groups per molecule that the polycarboxylic acid has or is derived from the acid anhydride is esterified or amidated, and 0.3 or more carboxyl groups It contains a compound that is a free carboxyl group or a compound obtained by neutralizing the free carboxyl group to form a salt.
Examples of the polyvalent carboxylic acid or acid anhydride used in the present invention include malonic acid, succinic acid, maleic acid, fumaric acid, glutaric acid, adipic acid, phthalic acid, trimellitic acid, pyromellitic acid, and carboxyl group. Oxidized wax, etc. or anhydrides thereof, alkenyl succinic anhydride, acid anhydrides such as alkene maleic anhydride copolymer (from Diacarna), oxycarboxylic acids such as malic acid, tartaric acid, citric acid or the anhydrides thereof, Mention may be made of homopolymers or copolymers of maleic acid, acrylic acid, etc. or their anhydrides. These polycarboxylic acids or acid anhydrides can be used alone or in combination of two or more.
[0006]
The alcohol having 12 to 36 carbon atoms used in the present invention may be any of saturated alcohol, unsaturated alcohol, and aromatic alcohol, and the hydrocarbon group may be linear or branched. Further, it may be substituted with a hydroxyl group. Examples of such alcohols include higher alcohols such as lauryl alcohol, myristyl alcohol, cetyl alcohol, stearyl alcohol, isostearyl alcohol, oleyl alcohol, behenyl alcohol, 12-hydroxystearyl alcohol, dimer diol, and synthetic alcohol, octylphenol, and nonylphenol. And alkylphenols such as dinonylphenol, alkylcyclohexanols such as nonylcyclohexanol, and alicyclic alcohols such as abiethyl alcohol. These alcohols can be used individually by 1 type, or can also be used in combination of 2 or more type. If the alcohol has less than 12 carbon atoms, the bulkiness may not be exhibited, and the sizing degree may decrease. When the number of carbon atoms of the alcohol exceeds 36, even if the esterified compound is an alkali salt, it is difficult to disperse in water, which may make handling difficult.
[0007]
The amine having 12 to 44 carbon atoms used in the present invention is a primary amine or a secondary amine, and the hydrocarbon group may be either saturated or unsaturated, and may be linear or branched. It may be substituted with a hydroxyl group. Examples of such amines include primary amines such as laurylamine, myristylamine, cetylamine, stearylamine, isostearylamine, oleylamine, behenylamine, 12-hydroxy-9-octadecenylamine, dilaurylamine, Examples include secondary amines such as distearylamine and dibehenylamine, and other synthetic amines. These amines can be used individually by 1 type, or can also be used in combination of 2 or more type. If the amine has less than 12 carbon atoms, the bulkiness may not be exhibited, and the sizing degree may decrease. When the number of carbon atoms of the amine exceeds 44, even if the amidated compound is converted to an alkali salt, it may be difficult to disperse in water and handling may be difficult. Furthermore, in the present invention, an esterification reaction and an amidation reaction can be performed on a polyvalent carboxylic acid or the acid anhydride by using an alcohol and an amine in combination.
[0008]
The bulking agent for paper of the present invention is obtained by reacting a polyvalent carboxylic acid or the acid anhydride with at least one compound selected from the group consisting of alcohols having 12 to 36 carbon atoms and amines having 12 to 44 carbon atoms. The resulting ester compound or amide compound is an esterification or amidation on average of 0.7 or more carboxyl groups derived from the starting polyhydric carboxylic acid or the starting acid anhydride per molecule. And a compound in which 0.3 or more is a free carboxyl group or a compound in which the free carboxyl group is neutralized to form a salt. Furthermore, it is more preferable to contain a compound or a salt thereof in which one or more carboxyl groups per molecule are esterified or amidated on average. Further, it is more preferable to contain a compound or a salt thereof in which 0.5 or more carboxyl groups per molecule are free carboxyl groups on average. If the average number of esterified or amidated carboxyl groups per molecule is less than 0.7, the bulky effect may be reduced. If the average number of free carboxyl groups per molecule is less than 0.3, even if a salt is formed using an alkaline agent, the emulsification dispersibility in water such as cold water or hot water may be poor.
[0009]
Disperse, emulsify, or solubilize the salt of this compound in water such as cold water or hot water by selecting a suitable counter ion for the free carboxyl group of the esterified or amidated compound to form a salt Can be made. As a result, it is not necessary to use emulsifiers such as nonionic surfactants at all, or the amount used can be kept to a very small amount, with minimal impact on paper strength, surface strength and sizing. It can be kept in. In particular, when the free carboxyl group left in the ester compound or amide compound used in the paper bulking agent of the present invention is a salt, it can be easily dispersed, emulsified or dispersed in water such as cold water or hot water in a paper mill. Since it can be used after being solubilized, process management becomes easy.
Examples of the alkali agent used for forming the counter ion of the carboxyl group include ammonia, methylamine, dimethylamine, trimethylamine, ethylamine, diethylamine, triethylamine, monoethanolamine, diethanolamine, triethanolamine and other amines, hydroxylation sodium, an alkali metal hydroxide such as potassium hydroxide. These alkali agents can be used individually by 1 type, or can also be used in combination of 2 or more type.
In the paper bulking agent of the present invention, a compound having a free carboxyl group or a compound in which the free carboxyl group is neutralized into a salt by esterification or amidation can be used alone, or Two or more kinds may be used in combination. Moreover, the bulking agent for paper of this invention can mix | blend surfactant and solvents and can improve the dispersibility, emulsifiability, or solubility to cold water or hot water.
There is no particular limitation on the production method of the ester compound or amide compound used for the paper bulking agent of the present invention. For example, a polyvalent carboxylic acid and an alcohol or amine are mixed, and in the presence of a catalyst such as an acid or alkali It can be obtained by heating, dehydration reaction, or by mixing an acid anhydride with an alcohol or amine, and heating, ring-opening reaction, and as necessary in the presence of a catalyst such as an acid or alkali. Accordingly, it can be obtained by dehydration reaction.
[0010]
In the first aspect of the method for producing bulky paper of the present invention, the bulking agent for paper containing the compound having a free carboxyl group of the present invention is dispersed or dissolved in an aqueous solution of ammonia, amines or alkali metal hydroxides. Then, it is added to the paper making process to make paper. In the second aspect of the method for producing bulky paper of the present invention, the bulking agent for paper containing a compound obtained by neutralizing the free carboxyl group of the present invention to form a salt is dispersed or dissolved in water as it is, Paper is added to the papermaking process. There is no particular limitation on the papermaking process to which the paper bulking agent of the present invention is added, for example, immediately after the disaggregation process, before and after beating, before and after preparation of adding chemicals, before papermaking, and before and after recycling processing in the case of used paper In any step, it can be added.
The pulp used in the method for producing the bulky paper of the present invention is not particularly limited, and examples thereof include wood pulp obtained from broad-leaved trees, conifers, plant fibers such as bagasse, kenaf, bamboo pulp, and fiber materials such as pulp molds. Can do. Further, the paper in the present invention is produced by glueing vegetable fibers and other fibers, and synthetic paper produced using a synthetic polymer substance such as rayon or polyester as a raw material, or a fibrous inorganic material It also includes papers that contain
In the method of the present invention, the amount of the bulking agent for paper of the present invention is not particularly limited, but the compound having a free carboxyl group or esterified or amidated or a salt thereof is 0.05 to 2% by weight based on the pulp. it is preferably, and more preferably 0.2 to 1 wt%.
In the process of the present invention, it is possible to add other drugs to the stock. Other agents include, for example, wet paper strength agents, dry paper strength agents, starch strength, polyvinyl alcohol and other paper strength agents, dryer release agents, pitch control agents, slime control agents, deinking agents, sizing agents, and paper quality improving agents. , Fillers, pigments, dyes, antifoaming agents and the like. These other chemicals can be added alone in the stock preparation step, or can be added in advance to the paper bulking agent of the present invention.
[0011]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples.
In Examples and Comparative Examples, test paper was evaluated by the following methods.
(1) Density
The measurement was performed according to JIS P 8118. The smaller the density, the better the bulkiness.
(2) Opacity
According to JIS P 8138, it was measured using COLORIMTER [Murakami Color Research Laboratory, CM-53D].
(3) Whiteness
According to JIS P 8123, the measurement was performed using a colorimeter [Minolta, Inc., CM-3700d].
(4) Dry specific burst strength
It measured according to JIS P8112.
(5) Wet specific burst strength
The test paper was immersed in water at 20 ° C. for 10 minutes, and then measured according to JIS P8112.
(6) Surface strength
It measured according to the method using the wax of JIS P 8129 2.1.
(7) Size
It measured according to JIS P8122.
(8) Water content elongation
A 15 cm long solid line was drawn with a pencil on a test paper pretreated according to JIS P 8111, the length of the solid line was measured after being immersed in water at 20 ° C. for 15 minutes, and the water content elongation was calculated.
[0012]
Example 1
In a four-necked flask equipped with a thermometer and a nitrogen gas blowing tube, maleic anhydride 98 g (1 mol) and stearyl alcohol 270 g (1 mol) are taken, and heated gradually with a mantle heater while blowing nitrogen gas, An esterification reaction was carried out at 100 to 110 ° C. for 2 hours to obtain maleic acid monostearyl ester. This ester was not emulsified and dispersed in water, but was dispersed in a 0.2 wt% sodium hydroxide aqueous solution at 80 ° C.
Hardwood bleached kraft pulp and softwood bleached kraft pulp were blended at a weight ratio of 70/30 and beaten to a freeness of 440 mL to prepare a pulp slurry. While stirring this pulp slurry using a chemistrer, a dispersion obtained by dispersing the above ester as a bulking agent in a 0.2 wt% aqueous sodium hydroxide solution at 80 ° C. was added to the pulp in an amount of ester added to the pulp. After 5 minutes, a sulfuric acid band was added to adjust the pH to 4.5, and 5 minutes later, an emulsion sizing agent [Japan PMC, AL-120F] was added to the pulp. 1% by weight, and after 5 minutes, 0.7% by weight of wet paper strength agent [Nikka Chemical Co., Ltd., Tortoise 604T] is added to the pulp and stirring is continued for 10 minutes. Was prepared. Then, a basis weight of 80 g / m in the test square sheet machine 2 And then pressed at 700 kPa for 5 minutes using a press machine and then dried at 105 ° C. for 3 minutes using a test Yankee dryer to obtain a test paper.
The density of the test paper obtained is 0.562 g / cm Three The opacity is 87.6%, the whiteness is 79.1, the dry specific burst strength is 2.40, the wet specific burst strength is 0.94, the surface strength is 6A, the sizing degree is 41 seconds, and the water content elongation is 1 It was 0.01%.
[0013]
Example 2
In the same manner as in Example 1, 368 g (1 mol) of maleic acid monostearyl ester was obtained, and 149 g (1 mol) of triethanolamine was gradually added to this compound to neutralize it. Salt was obtained. This salt was emulsified and dispersed in hot water.
Using a dispersion obtained by emulsifying and dispersing this salt in hot water as a bulking agent, adding the salt so that the amount of salt added is 0.5% by weight with respect to the pulp. And evaluated.
Example 3
Into the same four-necked flask as in Example 1, 116 g (1 mol) of maleic acid, 326 g (1 mol) of behenyl alcohol and 0.6 g of paratoluenesulfonic acid as a catalyst were gradually heated with a mantle heater while blowing nitrogen gas. The temperature was raised and an esterification reaction was carried out at 200 to 210 ° C. for 5 hours to obtain a maleic acid monobehenyl ester. Next, the mixture was cooled to 90 ° C. and neutralized by gradually adding 83 g of a 48 wt% aqueous sodium hydroxide solution (NaOH 1 mol) to obtain a sodium salt of maleic acid monobehenyl ester. This salt was emulsified and dispersed in hot water.
Papermaking The test paper in the same manner as in Example 2, it was evaluated.
Example 4
In a four-necked flask similar to that in Example 1, 192 g (1 mol) of trimellitic anhydride, 513 g (1.9 mol) of stearyl alcohol, 24 g (0.1 mol) of cetyl alcohol, and para-toluenesulfonic acid as a catalyst were added. 8 g was taken, and a diester of trimellitic acid was obtained in the same manner as in Example 3, and then neutralized with triethanolamine in the same manner as in Example 2 to obtain a triethanolamine salt of trimellitic acid diester. This salt was emulsified and dispersed in hot water.
A test paper was made in the same manner as in Example 2 and evaluated.
[0014]
Example 5
In a four-necked flask similar to Example 1, 210 g (1 mol) trimellitic acid, 540 g (2 mol) stearyl alcohol and 0.9 g paratoluenesulfonic acid as a catalyst were used. The merit acid distearyl ester was obtained. Next, 83 g of a 48 wt% aqueous sodium hydroxide solution (NaOH 1 mol) was gradually added to neutralize to obtain a sodium salt of trimellitic acid distearyl ester. This salt was emulsified and dispersed in hot water.
A test paper was made in the same manner as in Example 2 and evaluated.
Example 6
In a four-necked flask similar to that in Example 1, 148 g (1 mol) of phthalic anhydride and 270 g (1 mol) of isostearyl alcohol are taken and subjected to esterification at 140 to 150 ° C. for 2 hours in the same manner as in Example 1. To obtain monoisostearyl ester of phthalic acid, and then 61 g of 28% by weight aqueous ammonia (NH Three 1 mol) to obtain an ammonium salt of phthalic acid monoisostearyl ester. This salt was emulsified and dispersed in 60 ° C. water.
Using a dispersion obtained by emulsifying and dispersing this salt in water at 60 ° C. as a bulking agent, adding the salt so that the amount of salt added is 0.5% by weight with respect to the pulp. Paper was made and evaluated.
Example 7
In a four-necked flask similar to Example 1, 146 g (1 mol) of adipic acid, 289 g (1.08 mol) of oleyl alcohol, 32 g (0.12 mol) of stearyl alcohol and 0.6 g of paratoluenesulfonic acid as a catalyst were used. In the same manner as in Example 3, an adipic acid ester was obtained. Subsequently, it neutralized using 93 g (KOH 0.8 mol) of 48 weight% potassium hydroxide aqueous solution, and the potassium salt of adipic acid ester was obtained. This salt was emulsified and dispersed in 60 ° C. water.
Test paper was made in the same manner as in Example 6 and evaluated.
[0015]
Example 8
Into a four-necked flask similar to Example 1, stearylamine 484 g (1.8 mol), cetylamine 29 g (0.12 mol) and myristylamine 17 g (0.08 mol) were taken, and a mantle heater was blown with nitrogen gas. And gradually heated to 170 ° C. Next, 192 g (1 mol) of trimellitic anhydride was gradually added over about 2 hours. After completion of the addition, the temperature was gradually raised and the amidation reaction was carried out at 200 to 220 ° C. for 5 hours to obtain trimellitic acid diamide. This amide was not emulsified and dispersed in water, but was easily dispersed in a 0.2 wt% aqueous sodium hydroxide solution at 80 ° C.
Papermaking The test paper in the same manner as in Example 1 and evaluated.
Example 9
Trimellitic acid diamide was obtained in the same manner as in Example 8, and then neutralized by gradually adding 83 g of a 48 wt% aqueous sodium hydroxide solution (1 mol of NaOH) to obtain a sodium salt of trimellitic acid diamide. This salt was emulsified and dispersed in hot water.
Papermaking The test paper in the same manner as in Example 2, it was evaluated.
Example 10
In a four-necked flask similar to that in Example 1, 264 g (0.98 mol) of stearylamine and 0.6 g (0.02 mol) of cetylamine were taken and gradually heated with a mantle heater while blowing nitrogen gas to 100 ° C. The temperature was raised to. Next, 98 g (1 mol) of maleic anhydride was gradually added over about 2 hours. After completion of the addition, an amidation reaction was performed at 100 to 120 ° C. for 2 hours to obtain maleic acid monoamide. Subsequently, it neutralized with triethanolamine in the same manner as in Example 2 to obtain a triethanolamine salt of maleic acid monoamide. This salt was emulsified and dispersed in hot water.
A test paper was made in the same manner as in Example 2 and evaluated.
[0016]
Example 11
In the same manner as in Example 10, 148 g (1 mol) of phthalic anhydride was added to 325 g (1 mol) of behenylamine, and amidation reaction was performed at 140 to 150 ° C. for 2 hours to obtain phthalic acid monobehenylamide. . Next, 83 g (NaOH 1 mol) of 48 wt% sodium hydroxide aqueous solution was gradually added to neutralize to obtain a sodium salt of phthalic acid monobehenyl amide. This salt was emulsified and dispersed in hot water.
A test paper was made in the same manner as in Example 2 and evaluated.
Example 12
In the same manner as in Example 8, 192 g (1 mol) of citric anhydride was added to oleylamine 267 (1 mol) to obtain citric acid monooleylamide. Subsequently, it neutralized with triethanolamine in the same manner as in Example 2 to obtain a monoethanolamine salt of citric acid monooleylamide. This salt was emulsified and dispersed in 60 ° C. water.
Test paper was made in the same manner as in Example 6 and evaluated.
Example 13
In the same manner as in Example 8, 118 g (1 mol) of succinic acid was added to 365 g (0.7 mol) of distearylamine, and succinic acid distearylamide [(C 18 H 37 ) 2 NCOCH 2 CH 2 COOH] was obtained. Then, 83 g of 48% by weight aqueous sodium hydroxide solution (NaOH 1 mol) was gradually added to neutralize to obtain a sodium salt of succinic acid distearylamide. This salt was emulsified and dispersed in hot water.
Papermaking The test paper in the same manner as in Example 2, it was evaluated.
Example 14
Into a four-necked flask similar to that in Example 1, 328 g (1 mol) of alkenyl succinic anhydride having a neutralization value of 342 mg KOH / g, 241 g (0.9 mol) of oleyl alcohol and 27 g (0.1 mol) of stearyl alcohol were taken. Then, an alkenyl succinic acid monoester product was obtained in the same manner as in Example 1, and then neutralized with triethanolamine in the same manner as in Example 2 to obtain a triethanolamine salt of an alkenyl succinic acid monoester. This salt was emulsified and dispersed in 40 ° C. water.
Using a dispersion obtained by emulsifying and dispersing the salt in water at 40 ° C. as a bulking agent, adding the salt so that the amount of salt added is 0.5% by weight with respect to the pulp. Paper was made and evaluated.
Example 15
In the same manner as in Example 10, 328 g (1 mol) of alkenyl succinic anhydride having a neutralization value of 342 mg KOH / g was added to 269 g (1 mol) of stearylamine to obtain alkenyl succinic acid monostearylamide. Then, 83 g of 48 wt% sodium hydroxide aqueous solution (1 mol of NaOH) was gradually added to neutralize to obtain a sodium salt of alkenyl succinic acid monostearylamide. This salt was emulsified and dispersed in hot water. Papermaking The test paper in the same manner as in Example 2, it was evaluated.
[0017]
Comparative Example 1
Sodium stearate was emulsified and dispersed in hot water.
Sodium stearate was emulsified and dispersed in hot water, and a test paper was made in the same manner as in Example 2 for evaluation.
The density of the obtained test paper is 0.601 g / cm. Three The opacity is 84.5%, the whiteness is 77.8, the dry specific burst strength is 2.63, the wet specific burst strength is 1.10, the surface strength is 7A, the sizing degree is 42 seconds, and the water content elongation is 1 19%.
Comparative Example 2
The 5-mole ethylene oxide adduct of steryl alcohol was emulsified and dispersed in water at 40 ° C.
A dispersion obtained by emulsifying and dispersing an ethylene oxide 5 mol adduct of steryl alcohol in water at 40 ° C. was used as a bulking agent, and the addition amount of the ethylene oxide 5 mol adduct of steryl alcohol was 0.5% by weight based on the pulp. The test paper was made in the same manner as in Example 2 and evaluated.
Comparative Example 3
An adduct of 5 moles of ethylene oxide and 5 moles of propylene oxide was emulsified and dispersed in cold water.
A dispersion obtained by emulsifying and dispersing 5 mol of an ethylene oxide / 5 mol propylene oxide adduct of stearic acid in cold water was used as a bulking agent, and the addition amount of an ethylene oxide 5 mol / propylene oxide 5 mol adduct of stearic acid was The test paper was added in the same manner as in Example 2 and evaluated.
[0018]
Comparative Example 4
Pentaerythritol stearic acid tetraester was not emulsified and dispersed in water.
Pentaerythritol stearic acid tetraester compounded with 10% by weight of 10 mole% of random adduct of 10 moles of lauryl alcohol and 7.5 moles of propylene oxide, and used as a bulking agent, is a dispersion emulsified and dispersed in hot water. Stearic acid tetraester was added in an amount of 0.5% by weight based on the pulp, and a test paper was made in the same manner as in Example 2 for evaluation.
Comparative Example 5
Maleic acid distearyl ester was not emulsified and dispersed in water.
In the same manner as in Comparative Example 4, a maleic acid distearyl ester dispersion was prepared, and a test paper was made for evaluation.
Comparative Example 6
A test paper was made and evaluated in the same manner as in Example 1 except that the bulking agent was not added.
Table 1 shows the compounds synthesized in Examples 1 to 15 and their emulsifying dispersibility in water and the compounds used in Comparative Examples 1 to 5 in water. Table 2 shows the evaluation results of the test papers of Examples 1 to 15 and Comparative Examples 1 to 6.
[0019]
[Table 1]
[0020]
[Table 2]
[0021]
[Table 3]
[0022]
As can be seen in Table 1, a reaction product of a polyvalent carboxylic acid or the acid anhydride and an alcohol having 16 to 22 carbon atoms or an amine having 14 to 36 carbon atoms, on average, per molecule 0.7 to 2 carboxyl groups were esterified or amidated, and on average 0.8 to 1.3 carboxyl groups were free carboxyl groups, and the free carboxyl groups were neutralized to form salts. The compound is easily emulsified and dispersed in warm water or hot water without using an emulsifier. In addition, a compound whose free carboxyl group is not neutralized is not emulsified and dispersed in water, but is easily emulsified and dispersed in an aqueous alkaline solution.
As can be seen in Table 2, the bulky papers of Examples 1 to 15 which were made by adding the paper bulking agent of the present invention to the bulky papers of Comparative Examples 1 to 5 which were made using a conventional bulking agent. Compared with thick paper, small density, high bulkiness, good opacity and whiteness, large both dry specific burst strength and wet specific burst strength, little decrease in surface strength, large size The water content elongation is small.
[0023]
【The invention's effect】
When making a bulky paper using the paper bulking agent of the present invention, it is possible to obtain a high-quality bulky paper with a sense of volume with an increased bulkiness, reducing the amount of pulp raw material used, improving the papermaking speed, Raw material costs can be reduced. Further, since the opacity and whiteness of the bulky paper are also improved, the amount of inorganic filler used can be reduced, and the quality of the bulky paper can be improved.
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