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JP4673401B2 - ベルトエッジテープの貼り付け方法及び装置 - Google Patents

ベルトエッジテープの貼り付け方法及び装置 Download PDF

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JP4673401B2
JP4673401B2 JP2008500367A JP2008500367A JP4673401B2 JP 4673401 B2 JP4673401 B2 JP 4673401B2 JP 2008500367 A JP2008500367 A JP 2008500367A JP 2008500367 A JP2008500367 A JP 2008500367A JP 4673401 B2 JP4673401 B2 JP 4673401B2
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Description

本発明は、タイヤの成型におけるベルトエッジテープの貼り付け方法及び装置に関するものである。
一般に、タイヤ(主として乗用車タイヤ)Tは、複数のゴム部材とコードを主材とする複数の補強部材を含んで構成されている。代表的には、図10に示すように、インナーライナー2、トレッド3、サイドウオール4、リムストリップまたはチェーファー5等のゴム部材が、コ−ドを含む補強部材である力−カス層6やベルト層7、ビードコア8a及びビートフィラー8bよりなるビード体8と組み合わされてタイヤTが構成されている。図9にタイヤの各構成部材の1例を分解して示している。
前記ベルト層7は、主として金属製の多数本の補強コードを並列してゴム材中に埋設してなるベルト材よりなるもので、前記コードがタイヤ周方向に対し所定の角度を持つ傾斜方向をなしており、通常、前記コードの傾斜方向が反対方向になるように積層した幅を異にした複数層のベルト7a,7bよりなる。一般的に、下層(第1層)のベルト7aが上層(第2層)のベルト7bより幅広である。図10では図示を省略しているが、前記ベルト層7の上には、合成繊維コード入りリボンのスパイラル巻きによる補強層9が設けられる。
そして、前記ベルト層7においては、前記両ベルト7a,7bの側端部のエッジを保護しかつセパレーション等の不良発生を防止する目的で、前記ベルト7a,7b間の両側端部には、クッションゴム的な役目をするゴム材よりなる所謂ベルトエッジテープ1が介層されている。さらに必要に応じて、前記両ベルト7a,7b間の側端部より内方位置に、ベルト間のせん断歪みに対する緩衝部材としてのベルト間パッド(図示省略)が介層されている。
従来、タイヤ成型とは別の工程において、ベルトを製造するとともに、製造されたベルトに対し前記ベルトエッジテープ1を貼り付けていた。近年、タイヤ成型中のベルト貼り付け工程における成型ドラムとの対向位置においてベルトを製造しながら、製造されたベルトを成型ドラムに供給して貼り付け成型することが行われている。これに伴って、前記ベルトエッジテープ1やベルト間パッドについても、下層の前記ベルト7aを貼り付けた後の工程において貼り付けることとしている。前記ベルトエッジテープ1がベルト層間パッドを兼ねる場合もある。
前記ベルトエッジテープ1の貼り付けは、主として成型ドラムの回転にあわせて押出機により未加硫のゴム材を所定幅、所定厚みのテープ状に押し出すとともに、こうして押し出したベルトエッジテープ1を押さえロールにより押圧しながら前記ベルト7aの側端部の上に貼り付ける。
この際、前記ベルト材の形態、特に製作上の斜めの接合端や傾斜方向のコード端が存する側端部の形態上、前記成型ドラムの回転方向によっては、前記押さえロールがベルトに対して逆撫で状態になって、押さえロールに引っ掛かりが生じたり、ゴム材よりなるベルトエッジテープが破損する虞があり、スムーズに押圧し貼り付けることができない場合がある。
すなわち、前記ベルト材は、長手方向に延びる補強コードを含む所定幅の帯状材料を、ベルト幅に相当する長さでベルト層のコード角度に対応した所定の角度(通常、20°前後)で斜めに切断し、切断された短冊状のベルト材片を切断端が両側縁になるように揃えて側辺同士を接合することにより、タイヤ1周分の長さ、あるいは長尺のベルト材を作製している(例えば、特許文献1及び特許文献2)。
このため、前記ベルト材の側端部には、図8に例示するように、傾斜方向をなす前記補強コードCの切断端が露出することに加え、多数の短冊状ベルト材片bの斜めの接合端も存在し、さらに前記短冊状のベルト材片bの前記傾斜による鋭角の先端b1が存することになる。接合状態にもよるが、前記の先端b1がわずかに反り返りぎみになったり、凸状になっていることがある。
そのため、前記ベルト側端部における前記ベルトエッジテープの貼り付けの際、前記成型ドラムを常に同方向に回転させて貼り付けるようにした場合は、いずれか一方の側端部の側では、前記押さえロールが傾斜したコード端や前記ベルト材片の鋭角の先端に対して逆撫でする方向に押圧して貼り付けることになり、その結果、前記押さえロールに引っ掛かりが生じてスムーズに押圧できず、ベルトエッジテープが破れたり、押圧不足が生じることになる。
特開平11−99564号公報 特開2000−280373号公報
本発明は、上記の問題を解消するためになしたものであり、タイヤ成型上においてベルト層間の側端部に介層するゴム材よりなるベルトエッジテープの貼り付けを容易にし、しかも傾斜方向をなすコード端あるいは短冊状ベルト材片の鋭角の先端が押さえロールに引っ掛かったりすることがなく、該押さえロールによりスムーズに確実に押圧して貼り付けることができ、ベルトエッジテープの貼り付け精度を高めることができる、ベルトエッジテープの貼り付け方法及び装置を提供するものである。
本発明は、タイヤ成型中の一工程において、傾斜方向の補強コードを含む複数のベルトの層間に介層するゴム材よりなるベルトエッジテープを、成型ドラムの外周面に貼り付けられているベルトの側端部に貼り付ける方法であって、前記成型ドラムと対向する供給装置により、前記ベルトエッジテープを該成型ドラムの回転にあわせてドラム外周面に向かって供給しながら、供給位置よりも前記成型ドラムの回転方向前方側で押さえロールにより押圧して、ドラム外周面上のベルトの両側端部のそれぞれに前記エッジテープを貼り付ける際、テープ貼り付け側になるベルト側端部におけるコード端部が回転方向後側になる方向に前記成型ドラムを回転させて、前記エッジテープを該側端部に貼り付けることを特徴とする。
前記の方法によれば、ベルトの両側端部において前記ベルトエッジテープを貼り付ける際、両側端部のいずれの側においても、該側端部におけるコード端部が回転方向後側になる方向に前記成型ドラムを回転させるので、傾斜したコード端部やベルト材片の鋭角の先端に対して逆撫ですることがなく、押さえロールにより前記傾斜の流れ方向に押圧しながら前記ベルトエッジテープを確実にかつスムーズに貼り付けることができる。
前記供給装置としては、前記ベルトエッジテープを所定の断面形状で前記成型ドラムに向けて押し出す押出機を用いるのがよく、これにより、未加硫のゴム材よりなるベルトエッジテープを押し出しながら前記ベルト側端部に前記のようにスムーズに貼り付けることができる。特に、前記押出機により押し出されるベルトエッジテープの断面形状を適宜設定することにより、該テープをベルト間パッドを兼ねるものとすることができ、従来のベルト間パッドを省略することも可能になる。
前記のベルトエッジテープの貼り付け方法において、前記ベルトは、並列した複数の補強コードをゴム材に埋設してなるベルト用帯状材料を斜めに切断し、切断された短冊状ベルト材片をコードが斜め方向をなすように多数枚整列して接合したベルト材よりなり、成型ドラムに貼り付けられた前記ベルトの両側端部のそれぞれに前記ベルトエッジテープを貼り付ける際、テープ貼り付け側のベルト側端部における前記ベルト材片の端部が回転方向後側になる方向に前記成型ドラムを回転させるものとするのがよい。
これにより、ベルトの製造上において、長尺の帯状材料を斜めに切断して得られた短冊状ベルト材片を整列して接合してなるベルトの側端部においても、斜めにカットされた鋭角の先端に対して逆撫ですることがなく、前記押さえロールによる押圧の際に引っ掛かりが生じさせずに前記ベルトエッジテープを貼り付けることができる。
また、本発明は、タイヤ成型中の一工程において、傾斜方向の補強コードを含む複数のベルトの層間に介層するゴム材よりなるベルトエッジテープを、成型ドラムの外周面に貼り付けられているベルトの両側端部に貼り付ける装置であって、正逆回転が可能な成型ドラムと対向して、該成型ドラムの回転に合わせてドラム外周面に向かって前記ベルトエッジテープを供給する供給装置を備え、該供給装置には、その上下部において前記ベルトエッジテープを成型ドラム外周面に対し押圧し得る上下一対の押さえロールがそれぞれ押圧動作可能に設けられており、この上下の押さえロールが、それぞれ前記成型ドラムの正逆回転に応じて回転方向前方側になる側で押圧動作するように設けられてなることを特徴とする。
これにより、成型ドラムの外周面に貼り付けられている下層のベルトの一方の側端部と、他方の側端部において、成型ドラムの回転方向を反対方向にして、いずれの側においても、該側端部のコード端部が回転方向後側になる方向に回転させて、前記ベルトエッジテープを前記回転にあわせて貼り付けるとともに、該回転方向前方側で押さえロールにより押圧して貼り付けることができる。そのため、仮にベルトの側端部に存する短冊状ベルト材片の鋭角の先端が反り返り状態になっていても、前記押さえロールが引っ掛かったりすることがなく、該ロールによりスムーズに且つ確実に押圧しながらベルトエッジテープを貼り付けることができ、以て上記の方法を良好に実施できる。
前記のベルトエッジテープの貼り付け装置において、前記供給装置が、前記ベルトエッジテープを所定の断面形状で前記成型ドラムに向けて押し出す押出機であり、前記上下一対の押さえロールが該押出機のヘッド部に設けられてなるものが好ましく、これにより、未加硫のゴム材よりなるベルトエッジテープを押し出しながら、前記のようにベルト側端部にスムーズに貼り付けることができる。
前記のベルトエッジテープの貼り付け装置において、その外周面に貼り付けられたベルトのテープ貼り付け側のベルト側端部におけるコード端部が回転方向後側になる方向に回転するように制御される。これにより、前記ベルトの両側端部のそれぞれにおいて、テープ貼り付け側になる側端部におけるコード端部が回転方向後側になるように回転させて貼り付けることができる。
また、前記ベルトエッジテープの貼り付け装置において、前記成型ドラムは前記供給装置に対してドラム幅方向に相対移動可能であり、該成型ドラムの外周面に貼り付けられているベルトの両側端部の一方及び他方にそれぞれ前記供給装置が対向位置して、前記ベルトエッジテープを貼り付けるように設けられてなるものとすることができる。これにより、ベルトの両側端部のベルトエッジテープの貼り付けを問題なく行うことができる。
前記のベルトエッジテープの貼り付け装置において、前記上下一対の押さえロールは、前記供給装置のヘッド部において押圧方向に揺動可能に支持されるとともに、押圧駆動手段により交互に押圧動作するようように設けられているものが好ましい。これにより、上記方法を良好に実施できる。
本発明のベルトエッジテープの貼り付け方法及び装置によれば、複数のベルトの層間に介層されるベルトエッジテープを、成型ドラム上に貼り付けられているベルトの両側端部のそれぞれにおいて、該側端部におけるコード端部が回転方向後側になる方向に、両側端部で互いに反対方向に成型ドラムを回転させて、かつ回転方向前方側で押さえロールにより押圧して貼り付けることができるので、ベルト側端部においてコード端あるいは該ベルト材を構成する短冊状ベルト材片の鋭角の先端が回転方向の後側に向くことになり、押さえロールが逆撫で状態にならず、引っ掛かり等を生じさせずに良好な押圧状態を確保でき、ベルトエッジテープの貼り付けを良好に行うことができる。
次に本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
図1はタイヤ成型工程中のベルトエッジテープの貼り付け工程部分の略示平面図、図2は同上の成型ドラムと押出機の位置関係を示す拡大平面図、図3は同拡大側面図である。図4はベルトの一方の側端部でのベルトエッジテープの貼り付け状態の一部の側面図、図5は同上の一部の斜視図、図6は他方の側端部でのベルトエッジテープの貼り付け状態の一部の側面図、図7はベルト側端部に対するベルトエッジテープ貼り付け時の平面説明図である。
図において、符号Dは複数のベルト7a,7bよりなるベルト層7による円筒状のベルトバンドを成型するための拡縮可能な成型ドラムを示している。この成型ドラムDは、移動用の支持台Eに回転駆動可能に支持されて、複数のベルト7a,7bのうちの下層(第1層)のベルト7aの貼り付け成型位置P1からベルトエッジテープ1の貼り付け位置P2に搬送されてくる。この成型ドラムDは、後述する押出機に対し外周面上の下層のベルト7aの一方の側端部が対向する位置と、他方の側端部が対向する位置で移動が静止するように設けられる。このほか、押出機をドラム幅方向に相対的に移動させるように設けて実施する場合もある。
図中の符号10は、前記貼り付け位置P2の成型ドラムDの外周面に貼り付けられている下層のベルト7aの両側端部に貼り付けるベルトエッジテープ、つまり未加硫のゴム材よりなるベルトエッジテープ1の供給装置としての押出機を示している。前記の供給装置としては、前記押出機10以外の装置、例えば別の工程で所定幅、所定厚みのテープ状に押し出したベルトエッジテープをリール等に巻き取っておき、これを巻き戻して引き出し供給する装置を利用することもできるが、この実施例では、前記成型ドラムDと対向するように設置した押出機10により、成型ドラムDの外周面に向かって前記ベルトエッジテープ1を押し出しながら貼り付ける場合について説明する。
図の押出機10は、本体部11が移動手段20上に設置されて、前記貼り付け位置P2の成型ドラムDに対して接近離間方向に移動可能に設けられており、貼り付け時には前記成型ドラムDの外周面に対し貼り付けに適する所定の間隔を保有する位置まで接近するように構成されている。また、前記成型ドラムDの外径に応じて前記接近位置を調整できるようになっている。
前記押出機10は、本体部11の内部に押し出し用のスクリュー軸(図示せず)を備えるとともに、ヘッド部12にギアポンプ(図示せず)と、所定の幅、所定厚みの断面形状に成形するためのダイス13を備えている。ベルトエッジテープ1がベルト間パッドを兼ねる場合は、それに応じた幅、厚みで押し出すことができるダイス13が用いられる。この押出機10による押し出し作用は、前記成型ドラムDの回転に対応した速度で押し出すように制御装置(図示せず)により制御される。14はギアポンプの駆動用モータである。
前記ヘッド部12には、その上下部において、それぞれダイス13より押し出し成形される未加硫のゴム材よりなるベルトエッジテープ1を、前記成型ドラムDの回転方向に応じて回転方向前方側で外周面に対し押圧する上下一対の押さえロール15a,15bが設けられている。
この上下の押さえロール15a,15bは、それぞれ前記ヘッド部12にアーム部材16a,16bを介して押圧動作方向に揺動可能に軸支されるとともに、適宜押圧駆動手段17a,17bの作動により、交互にあるいは任意に押圧動作するように設けられている。特に、前記成型ドラムDの回転に対応して前記押出機10が作動して前記ベルトエッジテープ1を押し出すとともに、上下の押さえロール15a,15bが、前記成型ドラムDの回転方向に応じてその回転方向前方側になる側のロールが押圧動作するように構成されている。
すなわち、前記成型ドラムDが、押出機10との対向側で上方向きに回転するときは、図4及び図5のように、下側の押さえロール15bが非押圧状態で、上側の押さえロール15aが押圧動作を行い、また、下方向きに回転するときは、図6のように、上側の押さえロール15aは非押圧状態で、下側の押さえロール15bが押圧動作を行うように設定されている。
前記一対の押さえロール15a,15bは、一つの押圧駆動手段の作動により交互に押圧動作するように設けることも、それぞれ別に押圧駆動手段により個々に押圧動作させるように設けて実施することもできる。
また、前記成型ドラムDは、ドラム外周面に貼り付けられた下層のベルト7aにおける補強コードCの傾斜方向に応じて、テープ貼り付け側の側端部におけるコード端部が回転方向後側になる方向に回転するように回転方向が制御される。
すなわち、図7のように、成型ドラムDの外周面におけるベルト7aのテープ貼り付け側が左側の側端部であって、コードの傾斜方向が右上がりの傾斜をなす場合は、前記成型ドラムDが上方向き(実線矢印方向)に回転し、またテープ貼り付け側が右側の側端部であって、コードの傾斜方向が左下がりの傾斜をなす場合は、前記成型ドラムDが下方向き(点線矢印方向)に回転するように設定され制御される。そして、この回転方向に応じて、前記押さえロール15a,15bの押圧動作が前記のように制御される。
上記したベルトエッジテープ1の貼り付け装置により、未加硫のゴム材よりなるベルトエッジテープ1を成型ドラムD上の下層のベルト7aの側端部に貼り付ける際、前記一方の側端部を押出機10に対向位置させた状態において、前記押出機10のヘッド部12を前記成型ドラムD上のベルト7aに対し所定の間隔を保有する位置まで接近移動させる。この状態で、ベルト側端部におけるコード端部が回転方向後側になる方向(図7の実線矢印方向)に前記成型ドラムDを回転させるとともに、この回転に対応して、前記押出機10を作動させて所定の断面形状でゴム材よりなるベルトエッジテープ1を押し出し、同時に、上側の押さえロール15aを押圧動作させて、前記ベルトエッジテープ1を前記ベルト7aの一方の側端部(図は左側の側端部)の上に貼り付ける。
こうして、一方のベルトエッジテープ1の少なくとも1周分の貼り付けが完了すると、前記押出機10の作動を停止し押し出しを中止するとともに、前記押さえロール15aにより押圧したままで回転を続けることにより、該ベルトエッジテープ1を引きちぎるようにして切断する。この後、前記押さえロール15aによる押圧を解除する。
そして、前記成型ドラムDを幅方向に移動させて、他方の側端部を前記押出機10に対向位置させる。この状態において、前記成型ドラムDを、該側端部の側の傾斜したコード端部が回転方向後側になるように、前記一方側の回転方向とは逆方向に、つまりは下方向き(図7の点線矢印方向)に成型ドラムDを回転させるとともに、この回転に対応して、前記押出機10を作動させてゴム材よりなるベルトエッジテープ1を押し出し、同時に、下側の押さえロール15bを押圧動作させて、前記ベルトエッジテープ1を前記ベルト7aの他方の側端部の上に貼り付ける。このベルトエッジテープ1の少なくとも1周分の貼り付けが完了すると、前記同様に該ベルトエッジテープを切断した後、前記押さえロール15bの押圧を解除し、さらに押出機10の全体を待機位置に後退させる。
このベルトエッジテープ1の貼り付け完了後は、前記成型ドラムDを、上層(第2層)のベルト7bの貼り付け成型位置(図示せず)に移動させ、該ベルト7bを貼り付け成型することにより、前記ベルトエッジテープ1を上下2層のベルト7a,7bの層間の側端部に介層する。
ベルト間パッドについては、必要に応じて、前記ベルトエッジテープ1の貼り付けとは別に貼り付けてベルト間に介層することも、また、前記ベルトエッジテープ1がベルト間パッドを兼ねる構成とし、該ベルト間パッドの貼り付けを省略することもできる。
上記のように、下層のベルト7aの両側端部それぞれのベルトエッジテープ1の貼り付けを、該テープ貼り付け側のベルト側端部におけるコード端部が回転方向後側になる方向に回転させて、その回転方向前方側で押さえロール15a又は15bにより押圧して貼り付けるので、ベルト側端部においてコード端あるいは該ベルト材を構成する短冊状ベルト材片bの鋭角の先端b1が回転方向の後側に向くことになる。そのため、前記押さえロール15a又は15bが逆撫で状態にならず、仮にベルト材片の鋭角の先端b1が反り返りぎみで凸となっていても、前記押さえロール15a,15bが引っ掛かったり、ベルトエッジテープ1が破断したりすることがなく、全周に渡って略均一に確実に押圧できることになり、該ベルトエッジテープ1の貼り付けを円滑にかつ精度よく行うことができる。
特に、上記した押出機10のヘッド部12の上下一対の押さえロール15a,15bを設けて、該押さえロール15a,15bを回転方向に応じて押圧を制御する装置を用いることにより、上記のベルトエッジテープ1の貼り付けを容易に且つ自動的に行うことができる。
なお、トラック、バス用などの重荷重用タイヤのように、ベルト層が前記2層のベルトのほかに、最内層(第1層)に緩衝用のベルトを有する3層構造をなす場合においても、最大幅の中間層(第2層)のベルトと、その上の第3層のベルトとの層間において、上記同様にベルトエッジテープを貼り付けるようにして実施することができる。なお、最内層のベルトと中間層の間にはベルト間パッドが介層される。
本発明のベルトエッジテープの貼り付け方法及び装置は、複数層のベルト層を有するタイヤの成型工程中の一部において、ベルトエッジの保護やセパレーション不良防止のためにベルト層間に介層するゴム材よりなるベルトエッジテープの貼り付けに好適に利用でき、さらにはベルト間パッドを兼ねるベルトエッジテープの貼り付けにも利用できる。
本発明の1実施例を示すタイヤ成型工程中のベルトエッジテープの貼り付け工程部分の略示平面図である。 同上の成型ドラムと押出機の配置関係を示す一部の略示拡大平面図である。 同上の押出機のヘッド部の部分の拡大側面図である。 同上のベルト層の一方の側端部でのベルトエッジテープの貼り付け状態の一部の側面図である。 同上の一部の斜視説明図である。 同上の他方の側端部でのベルトエッジテープの貼り付け状態の一部の側面図である。 同上のベルト層に対するベルトエッジテープの貼り付け時の平面説明図である。 ベルト層の一側端部の拡大説明図である。 タイヤの各構成部材の1例を分解して示す略示説明図である。 タイヤ構造の断面説明図である。
符号の説明
b…短冊状ベルト材片、b1…鋭角の先端、C…補強コード、D…成型ドラム、E…移動用支持台、T…タイヤ、1…ベルトエッジテープ、2…インナーライナー、3…トレッド、4…サイドウォール、5…リムストリップ、6…カーカス層、7…ベルト層、7a…下層のベルト、7b…上層のベルト、8…ビード体、8a…ビードコア、8b…ビードフィラー、9…補強層、10…押出機、11…本体、12…ヘッド部、13…ダイス、14…駆動用モータ、15a,15b…上下の押さえロール、16a,16b…アーム部材、17a,17b…押圧駆動手段、20…移動手段。

Claims (8)

  1. タイヤ成型中の一工程において、傾斜方向の補強コードを含む複数のベルトの層間に介層するゴム材よりなるベルトエッジテープを、成型ドラムの外周面に貼り付けられているベルトの側端部に貼り付ける方法であって、
    前記成型ドラムと対向する供給装置により、前記ベルトエッジテープを該成型ドラムの回転にあわせてドラム外周面に向かって供給しながら、供給位置よりも前記成型ドラムの回転方向前方側で押さえロールにより押圧して、ドラム外周面上のベルトの両側端部のそれぞれに前記ベルトエッジテープを貼り付ける際、テープ貼り付け側になるベルト側端部におけるコード端部が回転方向後側になる方向に前記成型ドラムを回転させて、前記エッジテープを該側端部に貼り付けることを特徴とするベルトエッジテープの貼り付け方法。
  2. 前記供給装置として、前記ベルトエッジテープを所定の断面形状で前記成型ドラムに向けて押し出す押出機を用いる請求項1に記載のベルトエッジテープの貼り付け方法。
  3. 前記ベルトは、並列した複数の補強コードをゴム材に埋設してなるベルト用帯状材料を斜めに切断し、切断された短冊状ベルト材片をコードが斜め方向をなすように多数枚整列して接合したベルト材よりなり、成型ドラムに貼り付けられた前記ベルトの両側端部のそれぞれに前記ベルトエッジテープを貼り付ける際、テープ貼り付け側のベルト側端部における前記ベルト材片の端部が回転方向後側になる方向に前記成型ドラムを回転させる請求項1又は2に記載のベルトエッジテープの貼り付け方法。
  4. タイヤ成型中の一工程において、傾斜方向の補強コードを含む複数のベルトの層間に介層するゴム材よりなるベルトエッジテープを、成型ドラムの外周面に貼り付けられているベルトの両側端部に貼り付ける装置であって、
    正逆回転が可能な成型ドラムと対向して、該成型ドラムの回転に合わせてドラム外周面に向かって前記ベルトエッジテープを供給する供給装置を備え、該供給装置には、その上下部において前記ベルトエッジテープを成型ドラム外周面に対し押圧し得る上下一対の押さえロールがそれぞれ押圧動作可能に設けられており、この上下の押さえロールが、それぞれ前記成型ドラムの正逆回転に応じて回転方向前方側になる側で押圧動作するように設けられてなることを特徴とするベルトエッジテープの貼り付け装置。
  5. 前記供給装置が、前記ベルトエッジテープを所定の断面形状で前記成型ドラムに向けて押し出す押出機であり、前記上下一対の押さえロールが該押出機のヘッド部に設けられてなる請求項4に記載のベルトエッジテープの貼り付け装置。
  6. 前記成型ドラムは、その外周面に貼り付けられたベルトのテープ貼り付け側のベルト側端部におけるコード端部が回転方向後側になる方向に回転するように制御されることを特徴とする請求項4又は5に記載のベルトエッジテープの貼り付け装置。
  7. 前記成型ドラムは前記供給装置に対してドラム幅方向に相対移動可能であり、該成型ドラムの外周面に貼り付けられているベルトの両側端部の一方及び他方にそれぞれ前記供給装置が対向位置して、前記ベルトエッジテープを貼り付けるように設けられてなる請求項6に記載のベルトエッジテープの貼り付け装置。
  8. 前記上下一対の押さえロールは、前記供給装置のヘッド部において押圧方向に揺動可能に支持されるとともに、押圧駆動手段により交互に押圧動作するように設けられている請求項6に記載のベルトエッジテープの貼り付け装置。
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