JP4672132B2 - スプレー用噴射遅延装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スプレー缶のノズルステムに装着されかつ噴射時に前記ステムと共に下方に押し下げて係止され、所定時間経過後に噴射を開始するためのスプレー用噴射遅延装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特に、大量の消毒剤、殺菌及び殺虫剤等の薬剤を所定時間に亘って無人の室内全体に噴射して殺菌、殺虫或いは消毒処理する際に、その処理時間中、作業者をこれら薬剤に晒されることから保護するために、所定時間に亘って室外に待避させねばならない。作業者が噴射装置を作動した直後からこの待避に要する時間を待って噴射が開始されると言った形式の遅延噴射装置を備えたスプレー缶は、特開平9−25509号公報等により従来から知られるところである。
【0003】
この種のエアゾール噴射器において、従来よりバルブを作動してから作業者が待避可能な所定時間を置いて噴射を開始させる手段として、バルブ側の噴射オリフィスとスプレー缶のバルブステムとの間に水溶性崩壊剤を介在させ、予めバルブステムを押し下げて噴射可能な状態に押し釦兼用キャップをセットしておき、次いで、その上端部に開放して設けられた注水部に水等の液体を注入し、水溶性崩壊剤にこの液体を上から含浸させて徐々に崩壊させ、所定時間経過後にバルブステムと噴射オリフィスとの間に通路を形成することで、実際の噴射が開始されるといった構造のものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来技術において、噴射遅延時間は水溶性崩壊剤の崩壊時間およびスプレー缶内のガス圧に依存するために、一定かつ正確な遅延時間を得ることは、その性質上困難であった。特に、多数のスプレー缶を1個所で同時に使用する場合には、噴射遅延時間を正確に設定することは不可欠となる。勿論1個のスプレー缶を1個所で使用する場合にも、使用者がその場から退避する時間的余裕を考慮すると、かかる正確性は十分に確保されねばならない。しかも、崩壊剤が溶解することによりその残渣或いは破片が、実際の噴射ガス圧により周囲に飛散し、使用環境を汚染する惧れがある。叉、同時に、噴射される内容物が人体に有害なものである場合、かかる事態は避けられねば成らない。そこで本発明は、従来の遅延噴射スプレー装置におけるこのような問題を解決するために、簡単な構成で、使用環境の温度変化によるガス圧の変化に係らず安定的かつ正確な遅延時間が得られると同時に崩壊剤を使用しない形式の安全且つ清潔なスプレー用噴射遅延装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記した目的は、本発明によれば、上記した構成のスプレー用噴射遅延装置において、前記遅延装置が、スプレー缶に係止された肩カバーと、噴射時にノズルステムを押し下げると同時に前記肩カバーに係合保持される上端部に噴口を備えた円筒形のノズル本体と、該本体内に一体的に嵌挿固定されると同時に前記ノズルステムに係合する下端部、流出孔が穿設された周壁及び案内通路が開口する上端部により画成されたガス貯留室を備えた下方部分と、上端面に開口を有しかつ前記長手方向軸線に沿って下方に向けて付勢されたピストンを摺動可能に収容するための環状凹所が穿設された上方部分とから成る筒状体と、前記筒状体の外周面に対して長手方向軸線に沿って摺動可能に取着されかつその円筒部分が前記流出孔を被うと共に前記ノズル本体内面との間で前記噴口に通じるガス通路を画成している有底円筒状の円筒制御部材とから構成され、前記案内通路が、前記筒状体の上端面と前記円筒制御部材との間に噴射制御空間を画成するために、前記ピストンの中心部分を長手方向軸線に沿って貫通しており、前記案内通路内において、噴射に先立って前記ガス貯留室内の僅かな量のガスを前記噴射制御空間内に徐々に漏出させて実質的に噴射遅延時間を決定する透過性の微量調整体が設けられており、前記微量調整体と前記ガス貯留室との間の前記案内通路内に該貯留室からのガス流路を制限及び閉止するための押下げ部材が軸方向移動可能に配設されており、筒状体下方部分と前記ピストンとの間に前記押下げ部材により制限された案内通路を通ったガスの圧力を緩衝するための容積可変の圧力調整室が形成可能となっており、前記案内通路から前記噴射制御空間へのガスの漏出が、前記円筒制御部材を上昇させると同時に該制御部材の下端部を上昇させて前記流出孔を開放し、前記ガス貯蔵室内のガスを前記ガス通路を通って噴口から噴出させ、かつ、前記押下げ部材が、前記案内通路を閉止するように成したことにより達成される。
【0006】
本発明による上記した構成の噴射遅延装置は、最初にノズル本体を下方に押し下げて、スプレー缶に係止された肩カバーに係合保持させることで一連の遅延噴射操作が開始される。すなわち、スプレー缶のノズルステムは開放され、ガス状内容物がガス貯留室内に充填される。貯留室内のガスは、案内通路に押下げ部材外周面により画成された環状の流路による制限を受けながら流入し、次いで、圧力調整室内に流入して下方に向けた付勢力に抗してピストンを押し上げる。そして、このガス流は、微量調整体を介して案内通路を通って噴射制御空間に徐々に送られ、円筒制御部材を上昇位置に持ち来す。このことにより、筒状体の下方部分の周壁に穿設された流出孔が円筒制御部材の上昇により開放され、貯留室内部の加圧されたガスがガス通路を通って噴口に送られ、噴口からガス化液体の噴射が開始される。その場合、噴射作業を持続させるために、噴射制御空間内の圧力はその間一定に維持されねばならないので、ガス貯蔵室から案内通路へのガスの流入は押下げ部材が、そのガス圧により上限位置に持ち来されることにより停止される。
【0007】
上記した本発明による噴射遅延装置の構成において、内通路内に設けた微量調整体は、噴射制御空間へのガスの流入に要する時間である噴射遅延時間を設定しており、その透過性を適宜選択することにより遅延時間の変更が可能となる。一方、製造過程で充填されるガス圧の設定及び使用時の温度及びその変化に起因するスプレー缶内のガス圧の変化を考慮して、微量調整体を通過する単位時間当たりのガス流量を安定化するために、容積可変の圧力調整室が案内通路中に設けられており、案内通路に流入するガス圧の変化を緩衝することにより、遅延噴射中のガス圧は安定化し、一層遅延時間の正確性が確保される。また、押下げ部材により案内通路を遮断して調整室内のガス圧を一定に保つ事によって円筒制御部材を上昇位置に安定的に保持して流出孔を開放状態に維持している。
【0008】
本発明による噴射遅延装置に係る1つの実施の形態によれば、前記ピストンが、前記筒状体内に密封嵌挿されており、該筒状体内の空気圧により下方に向けて付勢されている。かかる構成により、圧力調整室は、ピストン内部に、特にバネを挿入して下方への強い付勢力を作用させていないので、僅かなガス圧で確実な緩衝作用が得られるので、特に低圧或いは小容量のスプレー缶に取付けて使用する場合に好ましい結果が得られる。
【0009】
またもう1つの本発明による噴射遅延装置に係る実施の形態によれば、前記ピストンが、バネの弾性力により下方に向けて付勢されている。かかる構成により、圧力調整室の形成は、流入するガス流がバネの弾性力に抗してピストンを持ち上げることとなるので、ばね定数の異なったバネに変更することによって適切な緩衝作用が得られる。
【0010】
なお、好ましくは、この実施の形態におけるガス貯留室は、筒状体の下方部分の大半を占める容積を有していることが望ましく、即ち、サージタンクとして機能するので、遅延時間全体に亘って安定したガス流を案内通路に供給することが可能であるので、特に大容量或いは高圧のスプレー缶に取付けて使用するのに適している。
【0011】
上述した如く、微量調整体は、実質的にその透過性が遅延時間を決定しており、圧力調整室から送られてくる略一定の圧力下のガスの透過が定量的及び定常的に持続されることが必要であり、その材質及び形状は、連続発泡体、焼結体、人工皮革、不織布等からなる板状体が実際上好ましく、特に、人工皮革は、とりわけ安定した透過性が得られかつ装着及び加工も容易であると言った利点を有している。
【0012】
以下、本発明による遅延噴射スプレー装置を添付図面を参照して幾つかの実施の形態について以下詳細に説明する。
【0013】
【実施例】
図1は、本発明によるスプレー用遅延噴射装置の縦断面図を示し、左半分に非使用状態を右半分に使用状態を示している。図2は同じくスプレー用遅延噴射装置の実施の形態を示し非使用状態における要部縦断面図であり、図3は、図2に示したスプレー用遅延噴射装置の縦断面図を示し、左半分に非使用状態を右半分に使用状態を示している。
【0014】
図1において、本発明によるスプレー用遅延噴射装置は、ノズルステムTを備えたスプレー缶Sの上端部に固定された目金板の周縁リム20の外周部分に周方向内方に伸びる爪22により係合して固定された肩カバー21が設けられている。上端部に噴口12を有する筒状のノズル本体1は、有底円筒形であり、その下端部において、肩カバー21の内周フランジ23に対して内側から係合する複数個の外周突起24を備えており、ノズル本体1は、肩カバー21に対して一旦係合すると完全にその状態に保持されるようになっている。
【0015】
ノズル本体1内には筒状体2が一体的に固定されており、この筒状体2は、上方部分2aと下方部分2bとから構成されている。下方部分2bは、下端部でノズル本体1の内周面に嵌挿固定されると同時にその中央部分3がノズルステムTを長手方向軸線Aに沿って内部に係合している。さらに、下方部分2bは、周壁4に流出孔5を穿設されており、その上端部には案内通路7が開口しているガス貯留室6を備えている。一方、上方部分2aは、上端面に上部開口8を有しており、かつ、長手方向軸線Aに沿って下方に向けて付勢されたピストン10を摺動可能に収容するための環状凹所9が穿設されている。
【0016】
有底円筒状の円筒制御部材11が、筒状体2の外周面に対して長手方向軸線Aに沿って摺動可能に取着されている。その円筒部分が流出孔5の開口を被っており、同時に、ノズル本体1の内面との間で噴口12に通じるガス通路13を画成している。
【0017】
筒状体2の上方部分2a内に穿設された案内通路7が、その延長部分を形成する如く、筒状体2の上端面と円筒制御部材11との間において噴射制御空間14を画成するために、ピストン10の中心部分を長手方向軸線Aに沿って貫通して延びている。さらに、案内通路7の内部には、この案内通路7を遮断する形で半径方向に形成されかつ貫通細孔25(図2参照)を備えた仕切壁19が設けられている。この仕切壁19の上には、噴射に先立ってガス貯留室6内の僅かな量のガスを噴射制御空間14内に透過性の微量調整体15が設けられており、この微量調節体15はガスを徐々に噴射制御空間14内に漏出させて実質的に噴射遅延時間を決定している。
【0018】
なお、案内通路7の上方出口開口には、微量調節体15の上から押圧するように、円筒状のキャップ18が嵌入され、その底部は上記した貫通細孔25と共に微量調節体15の透過性を確保するための貫通細孔26(図2参照)を備えかつ微量調節体が案内通路からガス圧で上方に飛び出すのを抑止するために、前記微量調節体の表面に当接している。
【0019】
実質的にはプランジャで構成される押下げ部材16が、この微量調整体15とガス貯留室6との間の案内通路7内にガス貯留室6からのガス流路を制限及び閉止するために軸方向移動可能に配設されている。なお、押下げ部材16の外周面は、案内通路内で軸方向に延びる放射状配置された多数のリブによって摺動可能に保持されており、これら多数のリブはそれらの間にガス流路を形成している。
【0020】
更に、容積可変の圧力調整室17が、筒状体2の下方部分2bとピストン10との間に押下げ部材16の外周面により制限された案内通路7を通ったガスの圧力を緩衝するために画成可能となっており、その際、ピストン10は、環状凹所9と共に気密空間を画成しており、このような圧力調整室17が形成される場合において、かかる気密状態は、実質的にピストンを下方に向けて付勢することとなる。また、噴射時には、押下げ部材16が案内通路7を密閉するので所定の容積値でピストン共々固定される。なお、図1の左側半分に示されているように、非作動時には、この圧力調整室17は画成されていない。
【0021】
案内通路7から微量調整体15を介した噴射制御空間14への僅かな量のガスの緩徐な漏出が継続され、円筒制御部材11を所定の高さ位置にまで上昇させると、円筒制御部材11の下端部11aを上昇させて流出孔5を開放し、ガス貯蔵室6内のガスをガス通路13を通って噴口12から噴出させることとなる。この流出孔5の開放と同時に押下げ部材16は、拡大した直径を有する下方頭部の裏側環状面をガス貯留室6の案内通路開口部周縁面に対して弾性環状シールを介して案内通路7を密閉している。このことにより、一旦所定の高さ位置にまで上昇した円筒制御部材11を、そのままの状態で維持し、噴射状態を継続させることを可能とする。
【0022】
図1において、容積可変の圧力調整室17は、ピストン10の下端面と筒状体2の下方部分2bの上端面との間に押下げ部材16の軸部分を中心とした環状空間として右半分においては示されているが、左半分においては、かかる空間の存在は認められない。このことは、作動開始時にのみに限って形成されかつ作用するもので、そのストローク量はかなり大きく、従って、圧力緩衝能力も大きなものである。このことは、かかる噴射遅延装置が相当な変動幅のガス圧に対しても追従可能であることを意味し、その結果、高温度下におけるガス圧上昇及び低温度下におけるガス圧低下にも適応可能であり、同時に微量調整体15に対しても安定したガス圧が加わることとなり、装置全体の安全性も確保される。
【0023】
図2及び図3において、この実施の形態に関する構成の大半は図1に示した本発明によるスプレー缶用噴射遅延装置の構成並びに作用と概ね一致しており、従って同じ部材に就いては図1に用いられたものと同じ符号を使用して、以下にこの形態独自の構成のみに就いて説明する。
【0024】
図2及び図3において、筒状体2の上方部分2aは、上端面に上部開口8を有しており、かつ、長手方向軸線Aに沿って下方に向けてコイルスプリングが好ましいバネ27の弾性力により付勢されたピストン10を備えている。圧力調整室17の形成は、流入するガス流がバネ27の弾性力に抗してピストン10を持ち上げることとなるので、図1に示した実施の形態よりかなり大きなガス圧が適用されることが可能であり、したがって、特に大容量或いは高圧のスプレー缶に取付けて使用するのに適している。勿論、ガスの膨張力が極めて大きく増大する高温度の環境においての使用にも適している。また、符号28は、シリンダボアを構成する環状凹所9の息抜き孔であり、符号29は、円筒制御部材11に穿設された息抜き孔であり、これらの孔は、ガス通路13に開放しており、噴射時にそのガス圧がピストン10の背面側に作用してピストンが静的バランスを保つための補助力を環状凹所9内において付与している。
【0025】
1つの応用例として、ばね定数の異なったコイルスプリングに上記したバネ27に代えて使用することによって、使用するガス圧に応じた適切な緩衝作用が得られる。なお、この実施の形態におけるガス貯留室6は、大容量或いは高圧のスプレー缶に取付けて使用することを考慮すると、筒状体2の下方部分2bの大半を占める容積を有していることが望ましく、即ち、サージタンクとして機能するので、遅延時間全体に亘って安定したガス流を案内通路に供給することが可能となる。また、このような弾性力の大きなバネ及び大きなガス貯留室6を設けることで装置全体の耐圧性を向上させる必要が生じるが、ノズルステムが接続する筒状体2の下方部分2bの中央部分3を別個の嵌め込み可能な構成とした底部ジョイント30に置き換えることが好ましい。
【0026】
【発明の効果】
叙上の如き構成を有するので、噴射遅延時間を多様な環境下においても安定的に且つ正確に設定及び制御可能であり、しかも実際の噴射ガスは全く別系統のガス通路を介してガス貯留室の流出孔から直接噴口に供給されそして外界に噴射されるので、液体及び崩壊剤を使用する必要も無く極めて安全且つ清潔であると言った効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるスプレー用遅延噴射装置の縦断面図を示し、左半分に非使用状態を右半分に使用状態を示している。
【図2】同じくスプレー用遅延噴射装置の実施の形態を示し非使用状態における要部縦断面図である。
【図3】図2に示したスプレー用遅延噴射装置の縦断面図を示し、左半分に非使用状態を右半分に使用状態を示している。
【符号の説明】
1 ノズル本体
2 筒状体
2a 上方部分
2b 下方部分
3 中央部分
4 周壁
5 流出孔
6 ガス貯留室
7 案内通路
8 上部開口
9 環状凹所
10 ピストン
11 円筒制御部材
12 噴口
13 ガス通路
14 噴射制御空間
15 微量調整体
16 押下げ部材
17 圧力調整室
18 キャップ
19 仕切壁
20 周縁リム
21 肩カバー
22 爪
23 内周フランジ
24 外周突起
25 貫通細孔
26 貫通細孔
27 バネ
28 息抜き孔
29 息抜き孔
30 底部ジョイント
A 長手方向軸線
S スプレー缶
T ノズルステム
Claims (3)
- スプレー缶のノズルステムに装着されかつ噴射時に前記ステムと共に下方に押し下げて係止され、所定時間経過後に噴射を開始するためのスプレー用噴射遅延装置において、
前記遅延装置が、スプレー缶に係止された肩カバーと、
噴射時にノズルステムを押し下げると同時に前記肩カバーに係合保持される上端部に噴口を備えた円筒形のノズル本体と、
該本体内に一体的に嵌挿固定されると同時に前記ノズルステムに係合する下端部、流出孔が穿設された周壁及び案内通路が開口する上端部により画成されたガス貯留室を備えた下方部分と、上端面に開口を有しかつ前記長手方向軸線に沿って下方に向けて付勢されたピストンを摺動可能に収容するための環状凹所が穿設された上方部分とから成る筒状体と、
前記筒状体の外周面に対して長手方向軸線に沿って摺動可能に取着されかつその円筒部分が前記流出孔を被うと共に前記ノズル本体内面との間で前記噴口に通じるガス通路を画成している有底円筒状の円筒制御部材とから構成され、
前記案内通路が、前記筒状体の上端面と前記円筒制御部材との間に噴射制御空間を画成するために、前記ピストンの中心部分を長手方向軸線に沿って貫通しており、
前記案内通路内において、噴射に先立って前記ガス貯留室内の僅かな量のガスを前記噴射制御空間内に徐々に漏出させて実質的に噴射遅延時間を決定する透過性の微量調整体が設けられており、
前記微量調整体と前記ガス貯留室との間の前記案内通路内に該貯留室からのガス流路を制限及び閉止するための押下げ部材が軸方向移動可能に配設されており、
筒状体下方部分と前記ピストンとの間に前記押下げ部材により制限された案内通路を通ったガスの圧力を緩衝するための容積可変の圧力調整室が形成可能となっており、
前記案内通路から前記噴射制御空間へのガスの漏出が、前記円筒制御部材を上昇させると同時に該制御部材の下端部を上昇させて前記流出孔を開放し、前記ガス貯蔵室内のガスを前記ガス通路を通って噴口から噴出させ、かつ、前記押下げ部材が、前記案内通路を閉止するように成したことを特徴とするスプレー用噴射遅延装置。 - 前記ピストンが、前記筒状体内に密封嵌挿されており、該筒状体内の空気圧により下方に向けて付勢されていることを特徴とする請求項1に記載のスプレー用噴射遅延装置。
- 前記ピストンが、バネの弾性力により下方に向けて付勢されていることを特徴とする請求項1に記載のスプレー用噴射遅延装置。
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