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JP4670132B2 - Conjugated diene polymer and process for producing the same - Google Patents

Conjugated diene polymer and process for producing the same Download PDF

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JP4670132B2
JP4670132B2 JP2000259861A JP2000259861A JP4670132B2 JP 4670132 B2 JP4670132 B2 JP 4670132B2 JP 2000259861 A JP2000259861 A JP 2000259861A JP 2000259861 A JP2000259861 A JP 2000259861A JP 4670132 B2 JP4670132 B2 JP 4670132B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、補強剤としてシリカ等の無機充填剤を配合した場合に、転がり抵抗が小さく、優れたウェットスキッド性を有し、更に、耐摩耗性及び加工性にも優れた共役ジエン系重合体、及びその製造方法に関する。本発明の該共役ジエン系重合体を含むゴム成分と、補強剤としてシリカ等の無機充填剤とを含有するゴム組成物からなる加硫ゴムは、特に、タイヤトレッドとして有用である。
【0002】
【従来の技術】
近年の自動車に対する低燃費化の要求に伴い、転がり抵抗が小さく、耐摩耗性及び破壊特性に優れ、更に、操縦安定性の代表的な指標であるウェットスキッド抵抗の大きい共役ジエン系重合体等の原料ゴムが必要とされている。
タイヤの転がり抵抗を低減するためには加硫ゴムのヒステリシスロスを小さくすればよい。このヒステリシスロスは各種の物性を指標として評価することができる。例えば、50〜80℃における反発弾性が大きい、50〜80℃におけるtandが小さい、或いはグッドリッチ発熱が小さい原料ゴムが好ましい。ヒステリシスロスの小さい原料ゴムとしては、天然ゴム、イソプレンゴム及びブタジエンゴム等が挙げられるが、これらはウェットスキッド抵抗が小さいという問題を有する。
【0003】
一方、近年、タイヤ用ゴム組成物において、補強剤としてシリカ等の無機充填剤を使用する、或いは無機充填剤とカーボンブラックとを併用する方法が提案されている。無機充填剤を使用し、或いは無機充填剤とカーボンブラックとを併用したタイヤトレッドでは、転がり抵抗が小さく、ウェットスキッド抵抗に代表される操縦安定性に優れる。しかし、加硫ゴムの耐摩耗性及び引張強度等に劣ると言う問題がある。そしてその一因が、共役ジエン系重合体に対する無機充填剤の親和性がカーボンブラックよりも小さく、十分な補強効果が得られない点にあると考えられている。
【0004】
特に、無機充填剤のシリカと共役ジエン系重合体との親和性を高めるため、シリカと親和性のある官能基を導入した共役ジエン系重合体を用いることが従来より検討されている。例えば、ヒドロキシル基を導入した共役ジエン系ゴム(WO96/23027号公報)、アルコキシシリル基を導入した共役ジエン系ゴム(特開平9−208623号公報)、及びアルコキシシリル基とアミノ基またはヒドロキシル基とを導入した共役ジエン系ゴム(特開平9−208633)が提案されている。しかしこれらの官能基を導入した共役ジエン系ゴムの多くは、シリカと混合する際にシリカとの相互作用が強いため、分散不良が生じたり、加工時の発熱が大きく、加工性に劣る等の問題を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の従来の問題を解決するものであり、1)水系媒体中にてメルカプトシラン化合物存在下に共役ジエン単量体または該単量体と芳香族ビニル単量体とを重合することを特徴とする共役ジエン系重合体の製造方法。
および、2)水系媒体中にてメルカプトシラン化合物を分割または連続的に重合系中に添加して共役ジエン単量体、または該単量体と芳香族ビニル単量体とを重合することを特徴とする共役ジエン系重合体の製造方法。並びに、3)上記の製造方法により得られ、繰り返し単位として▲1▼共役ジエン単位40〜99質量%、▲2▼芳香族ビニル単位1〜50質量%、▲3▼その他の単量体0〜20質量%からなる重合体であって、重量平均分子量が50,000〜2,000,000である共役ジエン系重合体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
タイヤトレッドを形成するためのゴム組成物には、通常、引張強度、耐摩耗性等の向上を目的として、補強剤が配合されているが、シリカ等は、凝集し易いため均一に分散させることが容易ではない。そして、補強剤が均一に分散していないゴム組成物を用いた場合には、補強剤を配合することによる所期の効果が得られないことに加え、加工性が大幅に悪化することがある。そのため、一般にシランカップリング剤を配合することにより分散性の向上が図られている。
【0007】
しかし、ゴム成分として、水系媒体中にてメルカプトシラン化合物存在下に共役ジエン単量体または該単量体と芳香族ビニル単量体とを重合して得られる共役ジエン系重合体を用いることにより、シランカップリング剤の配合量を低減しても、或いはシランカップリング剤を配合しなくても、加工性に優れ、耐摩耗性等を十分に向上させ得ることが見出された。
【0008】
本発明は、このような知見に基づいてなされたものである。
本発明によれば、水系媒体中にてメルカプトシラン化合物存在下に共役ジエン単量体または該単量体と芳香族ビニル単量体とを含む単量体を重合することにより、繰り返し単位として▲1▼共役ジエン単位40〜99質量%、▲2▼芳香族ビニル単位1〜50質量%、▲3▼その他の単量体0〜20質量%からなる重合体であって、重量平均分子量が50,000〜2,000,000である共役ジエン系重合体が提供される。
【0009】
本発明の共役ジエン系重合体は、メルカプトシラン化合物存在下に重合して得られる、共役ジエン単量体単位を必須成分とし、必要に応じて芳香族ビニル単量体単位を含有する。
【0010】
上記メルカプトシラン化合物は、一分子中にアルコキシシリル基とメルカプト基とを有する化合物である。メルカプトシラン化合物の具体例としては、例えば下記一般式で表される化合物が挙げられる。
HS−R1−Si(R33-n(O−R2n
【0011】
上記一般式中のR1、R2はアルキル基を表し、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基等が挙げられ、好ましくは、 n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、n−ヘキシル基である。
3はアルキル基、アリール基またはアラルキル基を表す。アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基等が挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基である。アリール基としては、例えばフェニル基、アルキル基置換のフェニル基等が挙げられる。アラルキル基としては、例えばベンジル基、フェネチル基、アルキル基置換のベルジル基等が挙げられる。
上記一般式中のnは、1〜3の整数を表し、好ましくは2〜3の整数を示す。
【0012】
メルカプトシラン化合物の好ましい具体例としては、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリn−プロポキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジn−プロポキシシラン、3−メルカプトプロピルトリiso−プロポキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジiso−プロポキシシラン、3−メルカプトプロピルトリn−ブトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジn−ブトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリiso−ブトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジiso−ブトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリsec−ブトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジsec−ブトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリtert−ブトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジtert−ブトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリヘキサノキシシラン等が挙げられる。これらの中でも、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリn−プロポキシシラン、3−メルカプトプロピルトリiso−プロポキシシラン、3−メルカプトプロピルトリn−ブトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリiso−ブトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリsec−ブトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリtert−ブトキシシラン等が好ましい。
これらのメルカプトシランはそれぞれ単独で、あるいは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
【0013】
共役ジエン単量体としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、及びクロロプレン等が挙げられる。これらの単量体▲1▼は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
共重合体中の共役ジエン単量体単位の含有量は、40〜100質量%である。
特に50〜80質量%であることが好ましい。共役ジエン単量体単位の含有量が40質量%未満であると、反発弾性が小さくなり、tanδが大きくなる。
芳香族ビニル単量体としては、スチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、4−tert−ブチルスチレン及びtert−ブトキシスチレン等が挙げられる。これらの単量体▲2▼は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
その他の単量体としてはアクリロニトリル、メチルメタクリレート等があげられる。
【0014】
共重合体中の芳香族ビニル単量体単位の含有量は0〜60質量%である。特に50〜20質量%であることが好ましい。芳香族ビニル単量体単位の含有量が60質量%を越えると共役ジエン単量体単位の含有量が40質量%未満であると、反発弾性が小さくなり、tanδが大きくなる。
【0015】
本発明の共役ジエン系重合体のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)により求めたポリスチレン換算の重量平均分子量は50,000〜2,000,000であり、100,000〜1,500,000が特に好ましい。重量平均分子量が50,000未満であるとtanδや耐摩耗性に劣り、2,000,000を越えると加工性に劣り、いずれも好ましくない。
【0016】
本発明の共役ジエン系重合体の質量平均分子量は、重合において使用するメルカプトシラン化合物の添加量により制御する。更に、メルカプトシラン化合物に加え、通常ラジカル重合にて使用されるアルキルメルカプタンに代表される連鎖移動剤を併用することで質量平均分子量を制御してもよい。
【0017】
本発明の共役ジエン系重合体の製造方法としては、水系媒体中にてメルカプトシラン化合物存在下に共役ジエン単量体及び必要に応じて芳香族ビニル単量体をラジカル重合する方法が挙げられる。
【0018】
重合方法は特に限定は無いが、通常乳化重合が採用される。乳化重合は通常の重合方法を用いればよく、所定の上記単量体を乳化剤存在下に水系媒体中で乳化し、ラジカル重合開始剤により重合を開始し、所定の重合転化率に達した後、重合停止剤にて重合を停止する方法が挙げられる。
【0019】
乳化剤としては、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤及び両性界面活性剤等が挙げられる。また、ふっ素系の界面活性剤を使用することもできる。これらの乳化剤は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。通常、アニオン系界面活性剤がよく用いられ、例えば、炭素数10以上の長鎖脂肪酸塩、ロジン酸塩が用いられる。具体的には、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸のカリウム塩及びナトリウム塩等が挙げられる。
【0020】
ラジカル重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、tert−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、パラメンタンヒドロパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド及びジクミルパーオキサイド等の有機過酸化物を使用することができる。また、アゾビスイソブチロニトリルにより代表されるジアゾ化合物、過硫酸カリウムにより代表される無機過酸化物、及びこれら過酸化物と硫酸第一鉄との組み合せにより代表されるレドックス系触媒等を用いることもできる。これらのラジカル重合開始剤は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
【0021】
本発明においては、共役ジエン系重合体の分子量を調節するために連鎖移動剤として上記メルカプトシラン化合物を用いる。連鎖移動剤としてメルカプトシラン化合物に加えて、tert−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン、四塩化炭素、チオグリコール類、ジテルペン、タ−ピノーレン及びγ−テルピネン類等の連鎖移動剤を併用することもできる。
【0022】
共役ジエン系重合体の重合において、各単量体、乳化剤、ラジカル重合開始剤及び連鎖移動剤等は、反応容器に全量を投入してから重合を開始してもよいし、反応継続時に連続的或いは間欠的に添加してもよい。目的とする共役ジエン系重合体の分子量および分子量分布を制御する上で、メルカプトシラン化合物を含む連鎖移動剤を重合反応中に分割して、あるいは連続的に重合系中へ添加する方法が有効である。
【0023】
重合は酸素を除去した反応器を用いて0〜100℃で行うことができ、0〜80℃の重合温度で行うことが好ましい。反応途中で温度或いは攪拌等の操作条件などを適宜に変更することもできる。重合方式は連続式でもよいし、回分式であってもよい。
【0024】
重合転化率が大きくなるとゲル化する傾向が認められる。そのため重合転化率は80%以下に抑えることが好ましく、特に重合転化率30〜70%の範囲で重合を停止することが好ましい。重合の停止は所定の重合転化率に達した時点で、重合停止剤を添加することによって行われる。重合停止剤としては、ヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のアミン化合物、ヒドロキノン等のキノン化合物等が用いられる。
【0025】
重合停止後、得られた共役ジエン系重合体ラテックスから必要に応じ、水蒸気蒸留等の方法にて未反応単量体を除去し、次いで、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化カリウム等の塩、及び必要に応じ塩酸、硝酸、硫酸等を添加し、共役ジエン系重合体をクラムとして凝固することができる。また、共役ジエン系重合体ラテックスに伸展油を添加した後に凝固させることにより油展ゴムとして取り出すことも可能である。伸展油としては、通常のゴム用伸展油であればよく、例えばナフテン系、パラフィン系、芳香族油系が挙げられる。
クラムは洗浄、脱水後、ドライヤー等で乾燥し、目的とする共役ジエン系重合体を得ることができる。
【0026】
本発明の共役ジエン系重合体を実用に共する場合、通常、補強剤及び加硫剤等を配合し、ゴム組成物とするが、その際にゴム成分として、必要に応じて本発明以外のその他の共役ジエン系ゴムを併用することができる。その他のゴム成分としては、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム、ブタジエン−スチレン−イソプレン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合ゴム、天然ゴム及びクロロプレンゴム等が挙げられる。
【0027】
補強剤としては、シリカ、水酸化アルミニウム等の無機充填剤、カーボンブラック、カーボン−シリカデュアルフェーズフィラーを挙げることができる。特にシリカが用いられる。このシリカとしては特に限定されなず一般に合成ゴムの明色補強配合剤として用いられている物を使用することができる。シリカの配合量としては、ゴム成分を100質量部とした場合に2〜100質量部、特に30〜90質量部とすることが好ましい。シリカの含有量が2部未満であると、十分な補強効果が得られず、耐ウェットスキッド性等が低下することがあるため好ましくない。一方、この含有量が100部であれば十分な補強効果が得られ、これを越えて多量に含有させる必要はない。
【0028】
シリカとカーボンブラックとを併用する場合、その合計量を10〜100部、特に50〜90部とすることが好ましい。この合計量が10部未満であると、十分な補強効果が得られず、耐ウェットスキッド性等が低下することがあるため好ましくない。一方、この含有量が100部であれば十分な補強効果が得られ、これを越えて多量に含有させる必要はない。更に、シリカとカーボンブラックとの量比は特に限定されないが、シリカを100部とした場合に、カーボンブラックを5〜30部、特に10〜15部とすることが好ましい。この範囲の量比であれば、優れた耐ウェットスキッド性、引張強度及び反発弾性等を併せ有する加硫ゴムとすることができる。
【0029】
このように、本発明の共役ジエン系重合体用いて得られる加硫ゴムは、優れた耐ウェットスキッド性、引張強度及び反発弾性等を有している。また、良好な加工性をも併せ有しており、このゴム組成物は、第5発明のように、タイヤ用ゴム組成物として有用であり、特に、タイヤトレッド用として好適である。
【0030】
更に、上記の補強剤の他、以下の各種の成分を配合することができる。
充填剤として、クレー、炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウム等を適量配合することもできる。また、石油系配合油である芳香族系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、パラフィン系プロセスオイル等のゴム用伸展油を配合することができる。この伸展油としては、芳香族系及びナフテン系のプロセスオイルが好ましい。
【0031】
加硫促進剤として、アルデヒドアンモニア系、グアニジン系、チオウレア系、チアゾール系及びジチオカルバミン酸系などが使用することができ、これらはゴム成分を100質量部とした場合に、0.5〜15部、特に1〜10部配合することが好ましい。更に、加硫剤としては、硫黄が代表的なものであるが、その他に硫黄含有化合物、過酸化物等を用いることもできる。この加硫剤は、ゴム成分を100部とした場合に、通常、0.5〜10部、特に1〜6部配合することが好ましい。
【0032】
この他に、シランカップリング剤、亜鉛華、加硫助剤、老化防止剤及び加工助剤などを適量配合することもできる。
【0033】
また、本発明の共役ジエン系重合体を用いたゴム製品は、以下のようにして製造することができる。
先ず、本発明の共役ジエン系重合体を含むゴム成分、シリカ、カーボンブラック、カ−ボン−シリカデュアル・フェイズフィラー等の補強剤、ゴム用伸展油、その他の配合剤などをバンバリーミキサ等の混練機を使用して70〜180℃の温度で混練する。その後、混練物を冷却し、これにさらに硫黄等の加硫剤及び加硫促進剤などを、バンバリーミキサ或いはミキシングロール等を用いて配合し、所定の形状に成形する。次いで、140〜180℃の温度で加硫し、所要の加硫ゴム、即ち、ゴム製品を得る。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。
尚、スチレンの結合量及び各物性の測定は以下の方法により行った。
【0035】
(a)結合スチレン量(質量%);赤外吸収スペクトル法により検量線を作成して求めた。
(b)ムーニー粘度[(ML1+4(100℃)];JIS K 6300に準拠し、測定温度1000℃、予熱1分、測定4分の条件で測定した。
(c)加工性;ゴム組成物をロールにより混練した際のロールへの巻き付き性により評価した。尚、評価基準は以下のとおりである。
◎;ロール面からの浮きがなく、優れている。○;僅かに浮き上がる程度であり、良好である。△;巻き付くが、浮き上がり易く、劣っている。×;ほとんど巻き付かず、非常に劣っている。
(d)引張特性;JIS K 6301に準拠し、3号型試験片を用い、測定温度25℃、引張速度500mm/分の条件で、破断時伸びEB(%)及び引張強さTB(MPa)を測定した。
(e)反発弾性;ダンロップトリプソメ−タを用いて50℃で測定した。
(f)tanδ;米国レオメトリックス社製の動的アナライザー(RDA)を使用し、動歪み3%、周波数10Hz、測定温度50℃の条件で測定した。数値が小さいほど、転がり抵抗が小さく良好である。
(g)ランボーン摩耗指数;ランボーン型摩耗試験機を使用し、スリップ率が60%での摩耗量を算出した。測定温度は50℃である。指数が大きいほど耐摩耗性は良好である。
【0036】
製造例1〜2
重合用容器に水200質量部、ロジン酸石鹸4.5質量部、表1のメルカプトシラン化合物、及び表1の組成の単量体を仕込んだ。重合用容器の温度を5℃に設定し、ラジカル重合開始剤としてp−メンタンハイドロパーオキサイド0.1質量部、エチレンジアミン4酢酸ナトリウム0.07質量部、硫酸第1鉄7水和物0.05質量部、及びソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.15質量部添加して重合を開始した。重合転化率が60%に達した時点でジエチルヒドロキシルアミンを添加して重合を停止させた。次いでスチームストリッピングにより未反応単量体を回収して、共役ジエン系重合体ラテックスを得た。
これを硫酸と塩化ナトリウムにより凝固させてクラムとした。クラムを熱風乾燥機で乾燥させ共役ジエン系重合体No.1〜2を得た。共役ジエン系重合体の性状を表1に示した。
【0037】
製造例3
重合用容器に水200質量部、ロジン酸石鹸4.5質量部、3−メルカプトプロピルトリiso−プロポキシシラン0.09質量部、及び表1の組成の単量体を仕込んだ。重合用容器の温度を5℃に設定し、ラジカル重合開始剤としてp−メンタンハイドロパーオキサイド0.1質量部、エチレンジアミン4酢酸ナトリウム0.07質量部、硫酸第1鉄7水和物0.05質量部、及びソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.15質量部添加して重合を開始した。3−メルカプトプロピルトリsec−ブトキシシランを、重合転化率が15%に達した時点、30%に達した時点、及び重合転化率45%に達した時点でそれぞれ0.09質量部づつ添加し重合を継続した。次いで重合転化率が60%に達した時点でジエチルヒドロキシルアミンを添加して重合を停止させた。次いでスチームストリッピングにより未反応単量体を回収して、共役ジエン系重合体ラテックスを得た。
これを硫酸と塩化ナトリウムにより凝固させてクラムとした。クラムを熱風乾燥機で乾燥させ共役ジエン系重合体No.3を得た。共役ジエン系重合体の性状を表1に示した。
【0038】
製造例4
重合用容器に水200質量部、ロジン酸石鹸4.5質量部、メルカプトシラン化合物に変えてtert−ドデシルメルカプタン0.3質量部、及び表1の組成の単量体を仕込んだ。重合用容器の温度を5℃に設定し、ラジカル重合開始剤としてp−メンタンハイドロパーオキサイド0.1質量部、エチレンジアミン4酢酸ナトリウム0.07質量部、硫酸第1鉄7水和物0.05質量部、及びソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.15質量部添加して重合を開始した。重合転化率が60%に達した時点でジエチルヒドロキシルアミンを添加して重合を停止させた。次いでスチームストリッピングにより未反応単量体を回収して、共役ジエン系重合体ラテックスを得た。
これを硫酸と塩化ナトリウムにより凝固させてクラムとした。クラムを熱風乾燥機で乾燥させ共役ジエン系重合体No.4を得た。共役ジエン系重合体の性状を表1に示した。
【0039】
ゴム組成物及び加硫ゴムの調製
表1の共役ジエン系重合体を使用し、表2の配合処方でラボプラストミル(東洋精機株式会社製)により混練してゴム組成物とした。その後、加硫プレスにより160℃で20分加硫し、表2に記載の実施例1〜5及び比較例1〜2の加硫ゴムを得た。これら実施例1〜5及び比較例1〜2のゴム組成物及び加硫ゴムの物性を測定した。その結果を表2に併記した。
【0040】
尚、上記の配合処方において用いた配合剤としては、以下のものを用いた。
▲1▼シリカ;日本シリカ株式会社製、商品名「ニプシルAQ」
▲2▼シランカップリング剤;デグッサ社製、商品名「Si69」
▲3▼アロマオイル;富士興産社製「フッコール・アロマックス#3」
▲4▼老化防止剤;大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクラック810NA」
▲5▼加硫促進剤(a);大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーCZ」
▲6▼加硫促進剤(b);大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーD」
【0041】
表2の結果によれば、実施例1〜5のゴム組成物ではいずれも加工性に優れ、また、加硫ゴムの物性も良好であることが分かる。また、tandが小さいため、タイヤに用いた場合に転がり抵抗を小さくすることができる。更に、ランボーン摩耗指数も十分に大きく、耐摩耗性に優れた加硫ゴムが得られることが分かる。また、シランカップリング剤の配合量を減らした実施例3及び5においては、配合物ムーニー粘度の上昇が小幅に抑えられ、他の実施例と同等の引張強度及び耐摩耗性の結果得られており、シランカップリング剤を減量しても優れた性能のゴム組成物及び加硫ゴムが得られていることが分かる。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、共役ジエン系重合体に対し、補強剤としてシリカ等の無機充填剤を配合することにより、良好な加工性を有するゴム組成物とすることができる。また、このゴム組成物は転がり抵抗が小さく、優れた耐ウェットスキッド性及び耐摩耗性等を有する加硫ゴムとすることができ、特にタイヤ用として有用である。
【0043】
【表1】

Figure 0004670132
【0044】
【表2】
Figure 0004670132
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention provides a conjugated diene polymer having a low rolling resistance, excellent wet skid properties, and excellent wear resistance and workability when an inorganic filler such as silica is blended as a reinforcing agent. And a manufacturing method thereof. A vulcanized rubber comprising a rubber composition containing the rubber component containing the conjugated diene polymer of the present invention and an inorganic filler such as silica as a reinforcing agent is particularly useful as a tire tread.
[0002]
[Prior art]
With the recent demand for fuel efficiency reduction for automobiles, such as conjugated diene polymers with low rolling resistance, excellent wear resistance and fracture characteristics, and high wet skid resistance, which is a representative indicator of steering stability, etc. Raw rubber is needed.
In order to reduce the rolling resistance of the tire, the hysteresis loss of the vulcanized rubber may be reduced. This hysteresis loss can be evaluated using various physical properties as indices. For example, a rubber material having a large impact resilience at 50 to 80 ° C., a small tand at 50 to 80 ° C., or a small Goodrich heat generation is preferable. Examples of the raw rubber having a small hysteresis loss include natural rubber, isoprene rubber, butadiene rubber, and the like, but these have a problem of low wet skid resistance.
[0003]
On the other hand, in recent years, methods for using an inorganic filler such as silica as a reinforcing agent in a tire rubber composition, or using an inorganic filler and carbon black in combination have been proposed. A tire tread using an inorganic filler or a combination of an inorganic filler and carbon black has low rolling resistance and excellent steering stability typified by wet skid resistance. However, there is a problem that the vulcanized rubber is inferior in wear resistance and tensile strength. One reason for this is considered to be that the affinity of the inorganic filler for the conjugated diene polymer is smaller than that of carbon black, and a sufficient reinforcing effect cannot be obtained.
[0004]
In particular, in order to increase the affinity between silica and a conjugated diene polymer as an inorganic filler, it has been conventionally studied to use a conjugated diene polymer into which a functional group having an affinity for silica is introduced. For example, a conjugated diene rubber introduced with a hydroxyl group (WO96 / 23027), a conjugated diene rubber introduced with an alkoxysilyl group (JP-A-9-208623), an alkoxysilyl group and an amino group or a hydroxyl group A conjugated diene rubber (Japanese Patent Laid-Open No. 9-208633) in which is introduced is proposed. However, many of the conjugated diene rubbers introduced with these functional groups have strong interaction with silica when mixed with silica, resulting in poor dispersion, large heat generation during processing, and poor processability. Have a problem.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention solves the above-mentioned conventional problems, and 1) polymerizes a conjugated diene monomer or the monomer and an aromatic vinyl monomer in the presence of a mercaptosilane compound in an aqueous medium. A process for producing a conjugated diene polymer.
And 2) A mercaptosilane compound is divided or continuously added to a polymerization system in an aqueous medium to polymerize a conjugated diene monomer or the monomer and an aromatic vinyl monomer. A method for producing a conjugated diene polymer. And 3) as a repeating unit obtained by the above production method, (1) 40 to 99% by mass of a conjugated diene unit, (2) 1 to 50% by mass of an aromatic vinyl unit, and (3) other monomers 0 to An object of the present invention is to provide a conjugated diene polymer having a weight average molecular weight of 50,000 to 2,000,000, the polymer comprising 20% by mass.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The rubber composition for forming a tire tread is usually mixed with a reinforcing agent for the purpose of improving tensile strength, abrasion resistance, etc., but silica etc. is easily dispersed and dispersed uniformly. Is not easy. When a rubber composition in which the reinforcing agent is not uniformly dispersed is used, in addition to obtaining the desired effect by adding the reinforcing agent, workability may be greatly deteriorated. . Therefore, dispersibility is generally improved by blending a silane coupling agent.
[0007]
However, as a rubber component, by using a conjugated diene monomer or a conjugated diene polymer obtained by polymerizing the monomer and an aromatic vinyl monomer in the presence of a mercaptosilane compound in an aqueous medium. It has been found that even if the amount of the silane coupling agent is reduced or no silane coupling agent is added, the workability is excellent and the wear resistance and the like can be sufficiently improved.
[0008]
The present invention has been made based on such knowledge.
According to the present invention, by repeating a conjugated diene monomer or a monomer containing the monomer and an aromatic vinyl monomer in the presence of a mercaptosilane compound in an aqueous medium, 1) a polymer comprising 40 to 99% by mass of a conjugated diene unit, (2) 1 to 50% by mass of an aromatic vinyl unit, and (3) 0 to 20% by mass of another monomer having a weight average molecular weight of 50 Conjugated diene polymers that are from 2,000 to 2,000,000 are provided.
[0009]
The conjugated diene polymer of the present invention contains a conjugated diene monomer unit obtained by polymerization in the presence of a mercaptosilane compound as an essential component, and optionally contains an aromatic vinyl monomer unit.
[0010]
The mercaptosilane compound is a compound having an alkoxysilyl group and a mercapto group in one molecule. Specific examples of the mercaptosilane compound include compounds represented by the following general formula.
HS-R 1 -Si (R 3 ) 3-n (O-R 2) n
[0011]
R 1 and R 2 in the above general formula represent an alkyl group, for example, methyl group, ethyl group, n-propyl group, iso-propyl group, n-butyl group, iso-butyl group, sec-butyl group, tert- A butyl group, an n-pentyl group, an iso-pentyl group, an n-hexyl group, a cyclohexyl group, an octyl group, a nonyl group, a decyl group, a dodecyl group, and the like are preferable, and an n-propyl group, an iso-propyl group, An n-butyl group, an iso-butyl group, a sec-butyl group, a tert-butyl group, an n-pentyl group, an iso-pentyl group, and an n-hexyl group.
R 3 represents an alkyl group, an aryl group or an aralkyl group. Examples of the alkyl group include methyl, ethyl, n-propyl, iso-propyl, n-butyl, iso-butyl, sec-butyl, tert-butyl, n-pentyl, and iso-pentyl. Group, n-hexyl group, cyclohexyl group, octyl group, nonyl group, decyl group, dodecyl group, and the like, and a methyl group, an ethyl group, an n-propyl group, and an iso-propyl group are preferable. Examples of the aryl group include a phenyl group and an alkyl group-substituted phenyl group. Examples of the aralkyl group include a benzyl group, a phenethyl group, and an alkyl group-substituted versyl group.
N in the above general formula represents an integer of 1 to 3, preferably an integer of 2 to 3.
[0012]
Specific preferred examples of the mercaptosilane compound include 3-mercaptopropyltrimethoxysilane, 3-mercaptopropylmethyldimethoxysilane, 3-mercaptopropyltriethoxysilane, 3-mercaptopropylmethyldiethoxysilane, 3-mercaptopropyltrin- Propoxysilane, 3-mercaptopropylmethyldi-n-propoxysilane, 3-mercaptopropyltriiso-propoxysilane, 3-mercaptopropylmethyldiiso-propoxysilane, 3-mercaptopropyltri-n-butoxysilane, 3-mercaptopropylmethyl Di-n-butoxysilane, 3-mercaptopropyltriiso-butoxysilane, 3-mercaptopropylmethyldiiso-butoxysilane, 3-mercaptopropyltrisec- Tokishishiran, 3-mercaptopropyl methyl di sec- butoxysilane, 3-mercaptopropyl tri tert- butoxysilane 3-mercaptopropyl methyl di tert- butoxysilane 3-mercaptopropyl tri hexanoate silane, and the like. Among these, 3-mercaptopropyltriethoxysilane, 3-mercaptopropyltri-n-propoxysilane, 3-mercaptopropyltriiso-propoxysilane, 3-mercaptopropyltri-n-butoxysilane, 3-mercaptopropyltriiso-butoxy Silane, 3-mercaptopropyltrisec-butoxysilane, 3-mercaptopropyltritert-butoxysilane and the like are preferable.
These mercaptosilanes can be used alone or in combination of two or more.
[0013]
Examples of the conjugated diene monomer include 1,3-butadiene, isoprene, 2,3-dimethyl-1,3-butadiene, chloroprene, and the like. These monomers (1) may be used alone or in combination of two or more.
Content of the conjugated diene monomer unit in a copolymer is 40-100 mass%.
In particular, the content is preferably 50 to 80% by mass. When the content of the conjugated diene monomer unit is less than 40% by mass, the rebound resilience decreases and tan δ increases.
Examples of aromatic vinyl monomers include styrene, 2-methylstyrene, 3-methylstyrene, 4-methylstyrene, α-methylstyrene, 2,4-dimethylstyrene, 2,4-diisopropylstyrene, and 4-tert-butyl. Examples include styrene and tert-butoxystyrene. These monomers (2) may be used alone or in combination of two or more.
Examples of other monomers include acrylonitrile and methyl methacrylate.
[0014]
Content of the aromatic vinyl monomer unit in a copolymer is 0-60 mass%. In particular, the content is preferably 50 to 20% by mass. When the content of the aromatic vinyl monomer unit exceeds 60% by mass, the rebound resilience decreases and the tan δ increases when the content of the conjugated diene monomer unit is less than 40% by mass.
[0015]
The polystyrene-reduced weight average molecular weight determined by GPC (gel permeation chromatography) of the conjugated diene polymer of the present invention is 50,000 to 2,000,000, particularly 100,000 to 1,500,000. preferable. When the weight average molecular weight is less than 50,000, tan δ and abrasion resistance are inferior, and when it exceeds 2,000,000, workability is inferior.
[0016]
The mass average molecular weight of the conjugated diene polymer of the present invention is controlled by the amount of mercaptosilane compound used in the polymerization. Furthermore, in addition to the mercaptosilane compound, the mass average molecular weight may be controlled by using a chain transfer agent typified by alkyl mercaptan which is usually used in radical polymerization.
[0017]
Examples of the method for producing the conjugated diene polymer of the present invention include a method of radical polymerization of a conjugated diene monomer and, if necessary, an aromatic vinyl monomer in the presence of a mercaptosilane compound in an aqueous medium.
[0018]
The polymerization method is not particularly limited, but usually emulsion polymerization is employed. Emulsion polymerization may be performed by using a normal polymerization method. After the predetermined monomer is emulsified in an aqueous medium in the presence of an emulsifier, polymerization is initiated by a radical polymerization initiator, and after reaching a predetermined polymerization conversion rate, The method of stopping polymerization with a polymerization terminator is mentioned.
[0019]
Examples of the emulsifier include anionic surfactants, nonionic surfactants, cationic surfactants, and amphoteric surfactants. Moreover, a fluorine-type surfactant can also be used. These emulsifiers may use only 1 type and can also use 2 or more types together. Usually, anionic surfactants are often used, and for example, long-chain fatty acid salts and rosinates having 10 or more carbon atoms are used. Specific examples include capric acid, lauric acid, myristic acid, palmitic acid, oleic acid, and potassium and sodium salts of stearic acid.
[0020]
As radical polymerization initiators, organic peroxides such as benzoyl peroxide, lauroyl peroxide, tert-butyl hydroperoxide, cumene hydroperoxide, paramentane hydroperoxide, di-tert-butyl peroxide and dicumyl peroxide Things can be used. Also, a diazo compound typified by azobisisobutyronitrile, an inorganic peroxide typified by potassium persulfate, and a redox catalyst typified by a combination of these peroxides and ferrous sulfate are used. You can also. These radical polymerization initiators may be used alone or in combination of two or more.
[0021]
In the present invention, the mercaptosilane compound is used as a chain transfer agent in order to adjust the molecular weight of the conjugated diene polymer. In addition to mercaptosilane compounds as chain transfer agents, chain transfer agents such as alkyl mercaptans such as tert-dodecyl mercaptan and n-dodecyl mercaptan, carbon tetrachloride, thioglycols, diterpenes, terpinolene and γ-terpinenes are used in combination. You can also
[0022]
In the polymerization of the conjugated diene polymer, each monomer, emulsifier, radical polymerization initiator, chain transfer agent, etc. may be started after the entire amount is charged into the reaction vessel, or continuously when the reaction is continued. Or you may add intermittently. In order to control the molecular weight and molecular weight distribution of the target conjugated diene polymer, it is effective to divide the chain transfer agent containing the mercaptosilane compound into the polymerization reaction or add it continuously to the polymerization system. is there.
[0023]
The polymerization can be performed at 0 to 100 ° C. using a reactor from which oxygen has been removed, and is preferably performed at a polymerization temperature of 0 to 80 ° C. During the reaction, the operating conditions such as temperature or stirring can be appropriately changed. The polymerization method may be a continuous method or a batch method.
[0024]
As the polymerization conversion rate increases, a tendency to gel is observed. Therefore, the polymerization conversion rate is preferably suppressed to 80% or less, and it is particularly preferable to stop the polymerization in the range of the polymerization conversion rate of 30 to 70%. The polymerization is stopped by adding a polymerization terminator when a predetermined polymerization conversion rate is reached. As the polymerization terminator, amine compounds such as hydroxylamine and diethylhydroxylamine, quinone compounds such as hydroquinone, and the like are used.
[0025]
After the polymerization is stopped, the unreacted monomer is removed from the obtained conjugated diene polymer latex by a method such as steam distillation, if necessary, and then a salt such as sodium chloride, calcium chloride, potassium chloride, and the like. Depending on the conditions, hydrochloric acid, nitric acid, sulfuric acid or the like can be added to coagulate the conjugated diene polymer as crumb. It is also possible to take out as an oil-extended rubber by adding an extension oil to the conjugated diene polymer latex and then coagulating it. The extender oil may be a normal extender oil for rubber, and examples thereof include naphthenic, paraffinic, and aromatic oils.
The crumb can be washed and dehydrated and then dried with a dryer or the like to obtain the desired conjugated diene polymer.
[0026]
When the conjugated diene polymer of the present invention is practically used, usually, a reinforcing agent and a vulcanizing agent are blended to form a rubber composition. In this case, as a rubber component, if necessary, other than the present invention Other conjugated diene rubbers can be used in combination. Other rubber components include styrene-butadiene copolymer rubber, butadiene rubber, isoprene rubber, butadiene-isoprene copolymer rubber, butadiene-styrene-isoprene copolymer rubber, acrylonitrile-butadiene copolymer rubber, acrylonitrile-styrene-butadiene copolymer. Examples thereof include polymer rubber, natural rubber, and chloroprene rubber.
[0027]
Examples of the reinforcing agent include inorganic fillers such as silica and aluminum hydroxide, carbon black, and carbon-silica dual phase filler. In particular, silica is used. The silica is not particularly limited, and those generally used as a light color reinforcing compounding agent for synthetic rubber can be used. As a compounding quantity of a silica, when a rubber component is 100 mass parts, it is preferable to set it as 2-100 mass parts, especially 30-90 mass parts. If the silica content is less than 2 parts, a sufficient reinforcing effect cannot be obtained, and wet skid resistance and the like may be deteriorated. On the other hand, if this content is 100 parts, a sufficient reinforcing effect is obtained, and it is not necessary to contain a large amount beyond this.
[0028]
When silica and carbon black are used in combination, the total amount is preferably 10 to 100 parts, particularly 50 to 90 parts. If the total amount is less than 10 parts, a sufficient reinforcing effect cannot be obtained, and wet skid resistance and the like may be deteriorated. On the other hand, if this content is 100 parts, a sufficient reinforcing effect is obtained, and it is not necessary to contain a large amount beyond this. Furthermore, the amount ratio of silica and carbon black is not particularly limited, but when silica is 100 parts, the carbon black is preferably 5 to 30 parts, particularly 10 to 15 parts. When the amount ratio is within this range, a vulcanized rubber having both excellent wet skid resistance, tensile strength, rebound resilience, and the like can be obtained.
[0029]
Thus, the vulcanized rubber obtained using the conjugated diene polymer of the present invention has excellent wet skid resistance, tensile strength, rebound resilience, and the like. Moreover, it has favorable processability, and this rubber composition is useful as a rubber composition for tires as in the fifth invention, and is particularly suitable for tire treads.
[0030]
Furthermore, in addition to the reinforcing agent described above, the following various components can be blended.
As fillers, clay, calcium carbonate, magnesium carbonate, and the like can be blended in appropriate amounts. Also, rubber extending oils such as aromatic process oils, naphthenic process oils, paraffinic process oils, etc., which are petroleum compounded oils, can be blended. As this extending oil, aromatic and naphthenic process oils are preferred.
[0031]
As the vulcanization accelerator, aldehyde ammonia type, guanidine type, thiourea type, thiazole type and dithiocarbamic acid type can be used, and these are 0.5 to 15 parts when the rubber component is 100 parts by mass, It is particularly preferable to add 1 to 10 parts. Further, as a vulcanizing agent, sulfur is a typical one, but other sulfur-containing compounds, peroxides and the like can also be used. This vulcanizing agent is usually preferably blended in an amount of 0.5 to 10 parts, particularly 1 to 6 parts, when the rubber component is 100 parts.
[0032]
In addition, a suitable amount of a silane coupling agent, zinc white, vulcanization aid, anti-aging agent, processing aid and the like can be blended.
[0033]
Further, a rubber product using the conjugated diene polymer of the present invention can be produced as follows.
First, kneading rubber components including the conjugated diene polymer of the present invention, reinforcing agents such as silica, carbon black, carbon-silica dual phase filler, rubber extender oil, other compounding agents, etc. Kneading at a temperature of 70 to 180 ° C. using a machine. Thereafter, the kneaded product is cooled, and further, a vulcanizing agent such as sulfur and a vulcanization accelerator are blended using a Banbury mixer or a mixing roll, and formed into a predetermined shape. Next, vulcanization is performed at a temperature of 140 to 180 ° C. to obtain a required vulcanized rubber, that is, a rubber product.
[0034]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples.
In addition, the measurement of the bond amount of styrene and each physical property was performed with the following method.
[0035]
(A) Amount of bound styrene (% by mass): Determined by preparing a calibration curve by infrared absorption spectroscopy.
(B) Mooney viscosity [(ML 1 + 4 (100 ° C.)]; Measured according to JIS K 6300 under the conditions of a measurement temperature of 1000 ° C., a preheating of 1 minute, and a measurement of 4 minutes.
(C) Workability: The rubber composition was evaluated by the rollability when the rubber composition was kneaded with the roll. The evaluation criteria are as follows.
A: Excellent with no lifting from the roll surface. ○: Slightly floating and good. Δ: Wound, but easily lifted and inferior. X: Almost no winding and very inferior.
(D) Tensile properties; in accordance with JIS K 6301, using No. 3 type test piece, at a measurement temperature of 25 ° C. and a tensile speed of 500 mm / min, elongation at break EB (%) and tensile strength TB (MPa) Was measured.
(E) Rebound resilience: Measured at 50 ° C. using a Dunlop trypometer.
(F) tan δ: Using a dynamic analyzer (RDA) manufactured by Rheometrics, Inc., USA, measurement was performed under the conditions of dynamic strain 3%, frequency 10 Hz, and measurement temperature 50 ° C. The smaller the value, the smaller the rolling resistance and the better.
(G) Lambourne wear index: The wear amount at a slip rate of 60% was calculated using a Lambourne wear tester. The measurement temperature is 50 ° C. The higher the index, the better the wear resistance.
[0036]
Production Examples 1-2
A polymerization vessel was charged with 200 parts by mass of water, 4.5 parts by mass of rosin acid soap, a mercaptosilane compound in Table 1, and a monomer having the composition in Table 1. The temperature of the polymerization container was set to 5 ° C., and 0.1 parts by mass of p-menthane hydroperoxide, 0.07 parts by mass of ethylenediaminetetraacetate as a radical polymerization initiator, 0.05 mg of ferrous sulfate heptahydrate Polymerization was started by adding 0.15 parts by mass and sodium formaldehyde sulfoxylate. When the polymerization conversion reached 60%, diethylhydroxylamine was added to terminate the polymerization. Subsequently, the unreacted monomer was recovered by steam stripping to obtain a conjugated diene polymer latex.
This was coagulated with sulfuric acid and sodium chloride to obtain crumb. The crumb was dried with a hot air dryer and conjugated diene polymer No. 1-2 were obtained. Properties of the conjugated diene polymer are shown in Table 1.
[0037]
Production Example 3
A polymerization vessel was charged with 200 parts by weight of water, 4.5 parts by weight of rosin acid soap, 0.09 parts by weight of 3-mercaptopropyltriiso-propoxysilane, and a monomer having the composition shown in Table 1. The temperature of the polymerization container was set to 5 ° C., and 0.1 parts by mass of p-menthane hydroperoxide, 0.07 parts by mass of ethylenediaminetetraacetate as a radical polymerization initiator, 0.05 mg of ferrous sulfate heptahydrate Polymerization was started by adding 0.15 parts by mass and sodium formaldehyde sulfoxylate. 3-mercaptopropyltri-sec-butoxysilane was added in an amount of 0.09 parts by mass when the polymerization conversion rate reached 15%, 30% and when the polymerization conversion rate reached 45%. Continued. Next, when the polymerization conversion reached 60%, diethylhydroxylamine was added to terminate the polymerization. Subsequently, the unreacted monomer was recovered by steam stripping to obtain a conjugated diene polymer latex.
This was coagulated with sulfuric acid and sodium chloride to obtain crumb. The crumb was dried with a hot air dryer and conjugated diene polymer No. 3 was obtained. Properties of the conjugated diene polymer are shown in Table 1.
[0038]
Production Example 4
A polymerization vessel was charged with 200 parts by mass of water, 4.5 parts by mass of rosin acid soap, 0.3 parts by mass of tert-dodecyl mercaptan instead of the mercaptosilane compound, and a monomer having the composition shown in Table 1. The temperature of the polymerization container was set to 5 ° C., and 0.1 parts by mass of p-menthane hydroperoxide, 0.07 parts by mass of ethylenediaminetetraacetate as a radical polymerization initiator, 0.05 mg of ferrous sulfate heptahydrate Polymerization was started by adding 0.15 parts by mass and sodium formaldehyde sulfoxylate. When the polymerization conversion reached 60%, diethylhydroxylamine was added to terminate the polymerization. Subsequently, the unreacted monomer was recovered by steam stripping to obtain a conjugated diene polymer latex.
This was coagulated with sulfuric acid and sodium chloride to obtain crumb. The crumb was dried with a hot air dryer and conjugated diene polymer No. 4 was obtained. Properties of the conjugated diene polymer are shown in Table 1.
[0039]
Preparation of Rubber Composition and Vulcanized Rubber The conjugated diene polymer shown in Table 1 was used and kneaded with a lab plast mill (manufactured by Toyo Seiki Co., Ltd.) according to the formulation shown in Table 2 to obtain a rubber composition. Then, it vulcanized | cured for 20 minutes at 160 degreeC with the vulcanization press, and the vulcanized rubber of Examples 1-5 and Comparative Examples 1-2 of Table 2 was obtained. The physical properties of the rubber compositions and vulcanized rubbers of Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 and 2 were measured. The results are also shown in Table 2.
[0040]
In addition, the following were used as a compounding agent used in said compounding prescription.
(1) Silica; manufactured by Nippon Silica Co., Ltd., trade name “Nipsil AQ”
(2) Silane coupling agent; manufactured by Degussa, trade name “Si69”
(3) Aroma oil: “Fukkor Aromax # 3” manufactured by Fuji Kosan Co., Ltd.
(4) Anti-aging agent: Ouchi Shinsei Chemical Co., Ltd., trade name “NOCRACK 810NA”
(5) Vulcanization accelerator (a): Ouchi Shinsei Chemical Co., Ltd., trade name “Noxeller CZ”
(6) Vulcanization accelerator (b); manufactured by Ouchi Shinsei Chemical Industry Co., Ltd., trade name “Noxeller D”
[0041]
According to the results in Table 2, it can be seen that the rubber compositions of Examples 1 to 5 are all excellent in processability and the physical properties of the vulcanized rubber are also good. In addition, since tand is small, rolling resistance can be reduced when used in a tire. Furthermore, it can be seen that a vulcanized rubber having a sufficiently large Lambourne wear index and excellent wear resistance can be obtained. Further, in Examples 3 and 5 in which the amount of the silane coupling agent was reduced, the increase in the compound Mooney viscosity was suppressed to a small extent, and as a result of the same tensile strength and wear resistance as in the other examples. It can be seen that a rubber composition and a vulcanized rubber having excellent performance are obtained even when the amount of the silane coupling agent is reduced.
[0042]
【The invention's effect】
According to this invention, it can be set as the rubber composition which has favorable workability by mix | blending inorganic fillers, such as a silica, with a conjugated diene type polymer as a reinforcing agent. Further, this rubber composition has a low rolling resistance and can be a vulcanized rubber having excellent wet skid resistance and abrasion resistance, and is particularly useful for tires.
[0043]
[Table 1]
Figure 0004670132
[0044]
[Table 2]
Figure 0004670132

Claims (2)

水系媒体中にてメルカプトシラン化合物を分割または連続的に重合系中に添加して、共役ジエン単量体または該単量体と芳香族ビニル単量体とを重合することを特徴とする共役ジエン系重合体の製造方法。 The mercaptosilane compound in an aqueous medium is added to the division or continuously polymerization system, it was or conjugated diene monomer is characterized by polymerizing the said monomer body and aromatic vinyl monomer A method for producing a conjugated diene polymer. 請求項1に記載の製造方法により得られ、繰り返し単位として(1)共役ジエン単位40〜99質量%、(2)芳香族ビニル単位1〜50質量%、(3)その他の単量体0〜20質量%からなる重合体であって、重量平均分子量が50,000〜2,000,000である共役ジエン系重合体。 It is obtained by the production method according to claim 1 and (1) 40 to 99% by mass of a conjugated diene unit as a repeating unit, (2) 1 to 50% by mass of an aromatic vinyl unit, (3) other monomers 0 to A conjugated diene polymer having a weight average molecular weight of 50,000 to 2,000,000, the polymer comprising 20% by mass.
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