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JP4668253B2 - 照明システム - Google Patents

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JP4668253B2
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Description

本発明は照明環境を損なわず省エネを図る照明システムに関するものである。
従来から、省エネを目的として照度を制御する照明システムがある。これら照明システムは、複数の照明器具を連動して照明器具からの明るさを自動コントロールする。このことにより、窓などから入射する太陽光、いわゆる昼光がある場合に人工光である蛍光灯器具からの余分な明るさをカットするものである。
即ち、昼光と人工光の加算された光量を一定にすることで、昼光量が大きい場合に人工光の出力を減少させ、照明環境を損なわず省エネを図る照明システムである。
複数の照明器具を連動させる照明システムとしては、従来から様々な技術がある。
図12〜15は特開平11−214179号公報に記載の従来の照明システムを示す。
図12は従来の照明システムを構成する蛍光灯器具を示す外観図、図13は同照明システムの床から鉛直方向に天井を見た複数の蛍光灯器具の配置図、図14は同照明システムの天井に複数の蛍光灯器具を備えた部屋の断面図、図15は同照明システムの照明コントローラ55の内部構成を示すブロック図であり、照明コントローラ56,57も同様の構成となる。
図12において、1は蛍光灯器具本体(以下、単に蛍光灯器具と称す)、2は蛍光灯であり、通常、蛍光灯器具1には蛍光灯2が2灯搭載される。3は蛍光灯器具1に取り付けられた反射板、4は点灯装置であり反射板3の内側に搭載されている。
図13において、38は照明エリアである部屋、39は窓を示す。
40〜54はそれぞれ図12に示す蛍光灯器具1と同等のもので、部屋38に3×5列の計15台設置した例を示している。55〜57は照明コントローラ、58〜60は信号線である。
蛍光灯器具40〜54は、窓39側から窓39との距離で3つのグループに分割される。これは昼光入射の度合い、即ち昼光利用量が異なり、部屋38全体の蛍光灯器具40〜54を同一に制御することが困難となるためである。
蛍光灯器具40〜44はグループ(1)61に分割され、グループ(1)61には蛍光灯器具40〜44と照明コントローラ55が信号線58によって接続されている。また、グループ(2)62には蛍光灯器具45〜49と照明コントローラ56が信号線59で接続されている。さらに、グループ(3)63には蛍光灯器具50〜54と照明コントローラ57が信号線60で接続されている。
図14において、図13と同一符号は同一部分を示す。64は天井、65は床面、蛍光灯器具40〜44から床面65に向かって描かれた矢印66は蛍光灯器具40〜44のそれぞれから出力される光を模擬するものである。また、矢印67は光66が床面65で反射され照明コントローラ55に向う反射光を図示したものである。
図15において、55は照明コントローラ、70は照度センサ、71は照度設定回路、72は照度センサ70と照度設定回路71の2つの出力を入力する比較回路、73は比較回路72に接続され、信号線58に調光信号を出力する出力回路である。この照明コントローラ55は照度センサ70〜出力回路73とから構成され、照明コントローラ56,57も56と同様に照度センサ70〜出力回路73とから構成されている。
なお、照度センサ72は光電変換素子であるフォトダイオードからなり、視感度補正フィルタを付けて人間の目と同じ明るさを検知するよう構成されている。
次に、従来の照明システムについてグループ(1)61を代表に動作を説明する。
グループ(1)61内の照明コントローラ55に信号線58で蛍光灯器具40〜44が並列接続され、照明コントローラ55から出力される制御信号が蛍光灯器具40〜44の全てに同時に伝わるようになっている。
そして、点灯装置4からの点灯信号に基づいて蛍光灯器具40〜44が点灯すると、それぞれの蛍光灯2から床面65に光出力66が放射される。床面65に放射された光出力66は床面65によって反射され、反射された一部の反射光67が照明コントローラ55内の照度センサ70に到達する。照度センサ70は光入力を電気信号に変換して比較回路72に送出する。
一方、照度設定回路71には要求される照度、例えば700 [lx]の照度相当の電気信号が生成される。比較回路72は照度センサ70の出力と照度設定回路71の出力を比較し、照度センサ70の出力が照度設定回路71の出力より小さければ出力回路73に調光度アップ指令を出力し、逆に大きければ調光度ダウン指令を出力する。ここで調光度とは、図12に示される蛍光灯器具1の明るさの指標を示すもので、調光度が大きい程光出力が大きいことを表すものである。
この光出力は、蛍光灯器具1内の点灯回路4により蛍光灯2の電力を制御することで可変される。
比較回路72から調光度アップ、又は調光度ダウン指令を受けた出力回路73は信号線58に調光度に対応した信号を各点灯装置4に出力し、蛍光灯器具40〜44が同時に同出力となるように制御される。
したがって、グループ(1)61の照明エリアが一定の照度に制御されることになる。グループ(2)62、グループ(3)63も同様に制御され、一定照度が保たれるが、窓39からの昼光の入射度合いが異なるため、グループ毎に調光度は異なることになる。
しかしながら、図12〜15に示した従来の照明システムでは、照明コントローラ55、56、57と蛍光灯器具40〜54は信号線58、59、60で接続する必要があり、照明コントローラ55、56、57の施工にコストがかかるという問題点があった。
また、既存の蛍光灯器具の点灯装置が照明コントローラ55、56、57からの制御信号を受け取れるようにする変更に手間がかかるという問題点もあった。
本発明はかかる問題点を解決するためになされたもので、各照明器具への信号線の配線作業が不要とし、しかもシステム収容の照明器具が同期して光出力が変化し、安定した照度を実現できる照明システムを得ることを目的とする。
本願の請求項1の発明は、赤外線送信器と赤外線受信器を有する調光制御可能な照明器具を複数台隣接配置して1つのグループを構成し、このグループを複数グループ隣接配置して照明器具群を構成し、前記各グループの複数の照明器具のうち、1つの照明器具は、照度を検出する照度センサを備え、前記各グループの前記照度センサの検出結果に基づいて各グループ毎に調光度を設定し、まず、照度センサを有する前記照明器具の前記赤外線送信器より当該グループの前記調光度情報を含む調光制御情報を有する赤外線を隣接する照明器具に送信し、照度センサを有しない照明器具が受信した場合は受信した前記調光度情報をそのまま送信し、照度センサを有する照明器具が受信した場合は受信した前記調光度情報に自身のグループの調光度情報を追加して送信し、前記照明器具群の全ての照明器具に全てのグループの調光度情報が受信された後に、全ての照明器具が同期して調光制御を行うように構成したものである。
本願の請求項1の発明においては、赤外線送信器と赤外線受信器を有する調光制御可能な照明器具を複数台隣接配置して1つのグループを構成し、このグループを複数グループ隣接配置して照明器具群を構成し、前記各グループの複数の照明器具のうち、1つの照明器具は、照度を検出する照度センサを備え、前記各グループの前記照度センサの検出結果に基づいて各グループ毎に調光度を設定し、まず、照度センサを有する前記照明器具の前記赤外線送信器より当該グループの前記調光度情報を含む調光制御情報を有する赤外線を隣接する照明器具に送信し、照度センサを有しない照明器具が受信した場合は受信した前記調光度情報をそのまま送信し、照度センサを有する照明器具が受信した場合は受信した前記調光度情報に自身のグループの調光度情報を追加して送信し、前記照明器具群の全ての照明器具に全てのグループの調光度情報が受信された後に、全ての照明器具が同期して調光制御を行うようにしたので、1つのグループの照度センサを有する照明器具の赤外線送信器から調光制御情報を有する赤外線の送信時から各グループの照明器具に互いの調光制御情報の全てが追加された後に各グループ毎に同時に各グループの全ての照明器具の調光制御が行われることになり、全ての照明器具が同時に調光変化、即ち光出力が変化するように動作するため、照度制御時において安定した照度を実現することができる。
また、照度制御時に隣接する照明器具は赤外線受信器が受信した調光制御情報の赤外線を赤外線送信器が送信し、次々と隣接する照明器具に調光制御情報を赤外線により中継して行くので、各照明器具への信号線の配線作業が不要である。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1の照明システムを構成する蛍光灯器具を示す外観図、図2は同照明システムを構成する別の蛍光灯器具を示す外観図、図3は同照明システムを構成する蛍光灯器具内の点灯装置のブロック図、図4は同照明システムを構成する別の蛍光灯器具内の点灯装置のブロック図、図5は同照明システムの床から鉛直方向に天井を見た複数の蛍光灯器具の配置図、図6は同照明システムの天井に複数の蛍光灯器具を備えた部屋の断面図、図7は同照明システムの運用を示す模式図、図8は同照明システムの制御信号の伝送に用いる赤外線信号の構成図、図9は同照明システムの制御回路の制御状況を示すフローチャート、図10は同照明システムの別の制御回路部の制御状況を示すフローチャート、図11は同照明システムの赤外線信号の伝送状況を示すタイムチャート図である。
本発明の実施の形態1は、従来の照明システムと同様に、省エネを目的として窓から入射される昼光を利用するもので、昼光と蛍光灯器具からの光で得られた照度を一定に保つものである。ここでは、照明エリアに3×5列の計15台設置した例について説明する。
本発明の実施の形態1の蛍光灯器具は2種類あり、大きな違いは照度センサを搭載するか否かである。
図1は一方の蛍光灯器具を示し、1は蛍光灯器具本体(以下、単に蛍光灯器具と称す)、2は蛍光灯、3は蛍光灯器具1に取り付けられた反射板、4aは点灯装置で、点灯装置4aは反射板3の内側に設置されるが、点灯装置4aの一部に設けられた赤外線受光器5および赤外線送信器6は反射板3に切り抜かれた孔から飛び出した構造となっている。
図2は他方の蛍光灯器具を示し、1は蛍光灯器具、2は蛍光灯、3は蛍光灯器具1に取り付けられた反射板、4bは点灯装置である。点灯装置4bは反射板3の内側に設置されるが、点灯装置4bの一部に設けられた赤外線受信器5及び赤外線送信器6は反射板3に切り抜かれた孔から飛び出した構造となっている。
7は照度センサで、赤外線受信器5及び赤外線送信器6と同様に点灯装置4bに搭載され、反射板3に切り抜かれた孔から飛び出した構造となっている。なお、照度センサ7は従来例で説明したものと同様の構成のものである。
図3は点灯装置4aの内部構成を示す。この点灯装置4aは赤外線受信器5と、赤外線送信器6と、赤外線受信器5の信号を受け取ると共に赤外線送信器6に信号を送り、内部にタイマー9を備えた制御回路8aと、制御回路8aからの指令により蛍光灯2に与える高周波の電力を可変し、蛍光灯2を調光するインバータ10とで構成されている。
図4は点灯装置4bの内部構成を示す。この点灯装置4bは赤外線受信器5と、赤外線送信器6と、照度センサ7と、赤外線受信器5及び照度センサ7の信号を受け取ると共に赤外線送信器6に信号を送り、内部にタイマー9と照度設定回路71と比較回路72を備えた制御回路8bと、制御回路8bからの指令により蛍光灯2に与える高周波の電力を可変し、蛍光灯2を調光するインバータ10とで構成されている。
図3、4において、赤外線送信器6は搬送波(38KHz)で振幅変調された赤外光をデータコードでパルス変調し、制御信号を送信する。制御信号は蛍光灯2の明るさを示す調光信号などの情報を1つのフレームで構成される。赤外線受信器5は制御信号を載せた赤外光を受光し、電気信号に変換する。即ち、制御信号のデータコードによってパルス変調された赤外線の復調を行う。
制御回路8a、8bは赤外線受信器5によって受信した制御信号を解読し、調光信号としてインバータ9に送り、インバータ9の点灯電力によって蛍光灯2を調光する。また、制御回路8a、8bは送信信号を組み立て赤外線送信器6に送るよう動作する。
図4において、照度センサ7の出力は、比較回路72によって照度設定回路72の出力とで大小比較が行われ、照度センサ7の出力が大きい場合は、制御回路8bからインバータ10に対し調光度ダウン指令を出力し、逆に小さい場合は調光度アップ指令を出力する。
図5において、38は事務所など1つに区切られた照明エリアである部屋、39は部屋38に設けられた窓であり、窓39の外から昼光が入射することを前提する。
11〜25はそれぞれ図1及び図2に示す蛍光灯器具1又は2であり、蛍光灯器具13、18及び23は図2に示す照度センサ7が搭載された蛍光灯器具2であり、それ以外は図1に示す蛍光灯器具1と同様のものである。
蛍光灯器具11〜25は窓39からの距離により3つのグループに分割される。グループ(1)61は蛍光灯器具11〜15、グループ(2)62は蛍光灯器具16〜20、グループ(3)は蛍光灯器具21〜25のグループ分けである。 各グループに1台、グループ中央の位置に照度センサ7搭載の蛍光灯器具13、18、23が配置される。
図5において、蛍光灯器具11〜25の上部に書かれた送信番号は、各蛍光灯器具に割り付けられた赤外線の送信順序を示す番号であり、各蛍光灯器具から発信される赤外線の衝突防止を目的として、蛍光灯器具からの赤外線発信時間を規制するものである。例えば、蛍光灯器具13は送信番号=1に割り付けられているため、最初に赤外線送信を可能とし、次に送信番号=2である蛍光灯器具14、送信番号=3である蛍光灯器具15という具合に順番に赤外線を送信する。
この送信番号の割り付けは、照度センサ7を搭載した蛍光灯器具の何れかを“1”として、送信番号=1の蛍光灯器具に隣接する蛍光灯器具を“2”、更に送信番号=2に隣接する器具を“3”と、次々に設定され、最後の送信番号に割り付けられる蛍光灯器具と送信番号=1の蛍光灯器具同士も隣接するようにしている。これは、全ての蛍光灯器具が赤外線の中継を行うためである。
図6において、図5と同一符号は同一部分を示する。64は天井、65は床面、蛍光灯器具11〜15から床面65に向かって描かれた矢印66は蛍光灯器具11〜15のそれぞれから出力される光を模擬するものである。また、矢印67は光66が床面65で反射され蛍光灯器具13内の照度センサ7に向う反射光を図示したものである。
図7において、蛍光灯器具13から発せられる赤外線が隣接の蛍光灯器具12、14に伝わる様子を表している。30は赤外線を示すものである。また、図7では図示されていないが、蛍光灯器具13からの赤外線30は隣接する周りの蛍光灯器具12、14、17,18及び19に伝わり、図示以外の蛍光灯器具17、18、19にも到達する。
次に、本発明の実施の形態1の照明システムの動作を図8〜図11を併用して説明する。
図8は赤外線信号の構成を示すもので、31は送信番号で、各蛍光灯器具に割り付けられた送信の番号であり、赤外線を送信する蛍光灯器具の送信番号情報となるものである。32は制御情報数で、次に続く制御情報の数を示すものである。33〜36は制御情報である。
例えば、伝送する制御情報信号が制御情報(1)33のみであれば制御情報数=1となり、制御情報(1)と制御情報(2)であれば制御情報数=2、制御情報信号がn個あれば制御情報数=nとなる。
このように、赤外線信号は送信する情報量によって可変長となる。また、制御情報(1)はグループ情報37aと調光度37bに細分化され、グループ内を同じ調光度に設定するコマンドが入力される。制御情報(2)34、制御情報(3)35、制御情報(n)36も同様となる。
実施の形態1では3つのグループ分けとなっているため制御情報数は“3”となり、制御情報(1)、制御情報(2)および制御情報(3)が使われる。
図9の制御フローチャートは照度センサ7を搭載した蛍光灯器具13、18、23内の制御回路8bの動作を示すものであり、図10の制御フローチャートは照度センサ7を搭載しない蛍光灯器具11、12、14、15、16、17、19、20、21、22、24および25内の制御回路8aの動作を示すものである。
図11において、縦軸に蛍光灯器具を示し、横軸に送信番号に割り付けられた送信時間を示している。図中、黒で塗りつぶされたブロック3種類は赤外線送信信号を示し、同送信時間帯で白抜きされたブロックはその赤外線信号を受信した信号を示すものである。
まず、図9のフローチャートに沿って照度センサ7を搭載した蛍光灯器具13、18,23の動作を説明する。
本発明の実施の形態1の照明システムに電源が投入されると、制御回路8b内あるメモリ(図示省略)に記憶されている点灯プログラムの指令に基づいてすべての蛍光灯器具が所定の調光度、仮に70%の調光度で点灯したものとする。
図9において、ステップ1では蛍光灯器具13、18、23にあるそれぞれの制御回路8bではその内部にある比較回路72の比較結果から調光度を設定する。これは、比較回路72が照度センサ7の出力と照度設定回路71の出力の大小比較を行い、前者が後者より大きい場合に調光度を所定数減少させ、小さい場合に所定数増加させる。
例えば、照度センサ7の出力が大きければ、設定照度に対し明るすぎるため調光度を69%にし、逆に小さければ暗すぎるので調光度を71%にするよう設定される。ここでは、蛍光灯器具13は69%、蛍光灯器具18は70%、蛍光灯器具23は71%に調光度が設定されるものとする。
次にステップ2において、送信番号の値を判断する。蛍光灯器具13は送信番号が“1”に割り付けられているため、ステップ3に進み、蛍光灯器具18と蛍光灯器具23は送信番号が“1”でないためステップ6に進む。蛍光灯器具13は、ステップ3、ステップ4及びステップ5を順次実行する。
蛍光灯器具13はステップ3においてタイマー9の設定を行う。タイマー9の設定時間は、図8に示す1フレームの赤外線信号を送信するために設定された時間をTとして、蛍光灯器具の全台数nの2倍から送信番号Nを引いた結果にTを乗算した値に設定される。
式で表すと、(2n−N)×Tとなる。
したがって、蛍光灯器具の全台数=15、送信番号=1であるので、タイマー9の設定時間は(2×15−1)Tとなり、その結果29T時間に設定される。このタイマー9の設定時間は全ての蛍光灯器具が送信し終える時間として設定される。
次に、ステップ4において、蛍光灯器具13の制御回路8bが赤外線で送るための送信フレームを組み立てる。送信フレームは図8に示すもので、蛍光灯器具13の情報が入力される。
従って、送信番号31は“1”、制御情報数32は“1”、制御情報(1)32内のグループ情報37aは“1”、調光度37bは“69”で送信フレームが組み立てられる。
次にステップ5において、搬送波で振幅変調された赤外光を、組み立てられた送信フレームでパルス変調し、蛍光灯器具13の点灯装置4bの赤外線送信器6から赤外線出力として送信する。 図11の[1]で示す黒塗りのブロックが赤外線送信信号を示す。また、この時間帯が送信番号=1となり、送信順番の始点となる。そして、ステップ6に進む。
蛍光灯器具13、18,23は、ステップ6において赤外線受信器5を用い、それぞれ他の蛍光灯器具から発せられる赤外線信号を受信する。赤外線の受信が無い場合は、ステップ7で送信時間であるかを判断するが、蛍光灯器具13はすでに送信済みであるため、次のステップ8のタイマー完了かを判断する。
先ほど設定したタイマー9は29T時間経過しなければ完了とならないため、ステップ6に戻ることになる。
ステップ6において赤外線受信が有る場合は、ステップ9のタイマー設定完了かを判断する。蛍光灯器具13は既にステップ3でタイマー9の設定を行っているため、ステップ11に進む。それ以外の蛍光灯器具18,23はステップ10に進み、ステップ3と同様にタイマー9を設定する。
蛍光灯器具18は図11の[2]で示す赤外線受信信号に相当し、蛍光灯器具13から送信された赤外線信号となる。蛍光灯器具23は[3]で示す赤外線信号に相当し、蛍光灯器具24から送信された赤外線信号である。
次に、ステップ11で受信した赤外線信号が既に受信済みの制御情報かを判断する。初めて受信する制御情報であればステップ12に進み、ステップ12では受信した送信番号から送信時間を算出する。
蛍光灯器具18では[2]の赤外線信号であるため、受信の送信番号は“1”であり、この送信番号を基準に自身の送信番号8の送信時間を算出することになる。即ち、7T時間後が送信時間となる。また、蛍光灯器具23では受信の送信番号6を基準に自身の送信番号9の送信時間である3T時間後を算出する。
ステップ11において、同じ制御情報を受信した例としては、蛍光灯器具13では[4]、蛍光灯18では[5]、蛍光灯器具23では[6]に代表されるように灰色に塗りつぶされたブロックがそれに相当する。
ステップ7において、送信時間と判断した場合はステップ13に進み、制御情報の送信完了かを判断する。蛍光灯器具18では自グループ内の制御情報を送信していないため、ステップ14に進み送信フレームを組み立てる。この時、既にグループ(1)61の制御情報(1)を受けているので制御情報数を“2”とし、制御情報(1)33に続きに制御情報(2)を加える。
制御情報(2)は“2”、調光度37bはステップ1で設定された調光度70が入力される。同様に、蛍光灯器具23は既にグループ(1)61の制御情報(1)と既にグループ(2)62の制御情報(2)を受けているので、制御情報数を“3”にし、グループ情報37a=3と調光度37b=71からなる制御情報(3)を加えて送信フレームを組み立てる。
そして、ステップ15において赤外線信号を送出する。蛍光灯器具18では図11の[7]、蛍光灯器具23では[8]に示すものである。ステップ13で制御情報の送信が完了したと判断した場合は、ステップ14を飛び越してステップ15に進み、受信した制御情報数と制御情報の内容は変えずに送信番号を自身の送信番号に書き換えて赤外線信号の送信を行う。この場合は、蛍光灯器具13においては[9]、蛍光灯器具18では[10]に相当する。
ステップ8においてタイマー9が完了すると、ステップ1で生成した調光度をインバータ10に送り、インバータ10は蛍光灯2の調光制御を行うことになる。この調光度を変化させるタイミングは、タイマー9の動作により照度センサ7を搭載した蛍光灯器具13、18及び23で同期する。
また、次に説明する照度センサなしの蛍光灯器具においても、タイマー9が同様の動作となるため、全ての蛍光灯器具が同期して調光度が設定されることになる。
ステップ16が完了すると、再びステップ1に戻り、照度比較入力から調光度設定を行う。この時、設定照度に達していない場合は何度も、ステップ1を繰り返すことになる。
即ち、設定照度より明るい場合は1%づつ調光度を減少して設定調光度を送信し、逆に暗い場合は1%増加して設定調光度を送信することになる。
続いて、図10のフローチャートに沿って照度センサ7を搭載しない蛍光灯器具11及びその他の蛍光灯器具の動作を説明する。
ステップ20において赤外線の受信が無い場合はステップ21に進み、ステップ21で送信時間かの判断を行う。送信時間でない場合はステップ22を実行する。
ステップ22はタイマー完了を判断し、タイマー完了でなければステップ20に戻る。この流れは図9で説明したものと同様となる。
ステップ20において、赤外線信号の受信がある場合はステップ23、ステップ24、ステップ25、ステップ26と進み、この一連の動作については図9におけるステップ9からステップ12と同様の動作となる。
蛍光灯器具11では図11の[11]、蛍光灯器具12では[12]、蛍光灯器具13では[13]などの白抜きのブロックが赤外線受信信号である。これらの赤外線を受けた場合は、ステップ25において、同制御情報の受信でないと判断してステップ26を実行する。
例えば、[14]で示す白抜きの赤外線受信信号は、[12]を送信する以前に制御信号が追加された赤外線信号を受信したため、[12]の受信信号を取り消し、[14]の受信信号を送信するよう準備する。
ステップ21で送信時間がくればステップ27で、受信した制御情報を赤外線信号として送信する。この時、受信した制御情報数と制御情報の内容は変えずに送信番号を自身の送信番号に書き換えて赤外線信号の送信を行う。
ステップ22で、タイマー9のタイマー時間が完了した判断した場合は、ステップ28を実行する。ステップ28はインバータ10を介して蛍光灯2を調光制御することになる。
以上説明した各蛍光灯器具の動作をまとめると、照度センサ7を搭載した蛍光灯器具は照度センサ7の出力と設定照度との比較結果に基づき調光度の設定を行う。
設定された調光度はグループ情報と一緒に制御情報として赤外線を媒体に送信される。この時、蛍光灯器具に割り付けられた送信順序を規制する送信番号情報を同時に送ることで赤外線の衝突を防止する。
赤外線信号を受信した蛍光灯器具は、隣接する他の蛍光灯器具に制御情報を中継する目的で、受信した制御情報を赤外線を用い転送する。但し、照度センサ7を搭載する器具においては、自グループの制御情報を受信制御情報に追加して赤外線送信を行う。
また、各蛍光灯器具が赤外線送信を行っているため、何度も同じ制御情報を受信することになり、この場合は最初に受けた制御情報のみの送信を行う動作する。しかし、既に受信された制御情報と異なった構成の制御情報を受信した場合は最新の受信制御情報のみの送信を行う。
また、蛍光灯器具内の制御回路には、タイマーを備え、受信した送信番号でタイマー時間を設定し、タイマー時間完了後に蛍光灯の調光制御を行うことで全ての蛍光灯器具が同時に調光変化、即ち光出力が変化するよう動作する。
このことにより、システム収容の蛍光灯器具が同期して光出力を変化させるため、安定した照度下で照度比較を行うことができる。
本発明の実施の形態1で蛍光灯器具を3グループで分割しているが、グループ数はいくらでも良く、制御情報はグループ数追加されることになる。
また、この実施の形態1では、照度センサと設定調光度の比較結果によって設定調光度を1%増減しているが、この限りでなく、例えば両者の差が大きければ1%以上の増減を行っても良い。
また、本発明の実施の形態1では、照度センサを有する照明器具が生成する調光制御情報は、グループ情報と調光情報と送信番号とからなり、各々の照明器具は送信番号に割り付けられた送信時間で調光制御情報を送信するようにしたので、蛍光灯器具に割り付けられた送信順序を規制する送信番号の情報を同時に送ることで、各グループとの赤外線の衝突を防止することができる。
さらに、本発明の実施の形態1では、照度センサを有しない照明器具及び前記照度センサを有する照明器具は、照度センサを有する点灯装置を備えた照明器具の赤外線送信器から調光制御情報を有する赤外線の最初の送信時から各グループの照明器具に互いの調光制御情報の全てが追加されるまでの所定時間を設定するタイマーを備えたので、タイマーにより設定された時間中に各々のグループの照明器具に互いの調光制御情報の全てを複合させることができ、タイマーにより設定された時間完了後に、各グループ毎に同時に各グループの全ての照明器具の調光制御を行うことができ、その後引き続きタイマーにより設定された時間完了毎に全ての照明器具に対して各グループ毎に同時に各グループの全ての照明器具の調光制御を連続して行うことができる。
本発明の実施の形態1の照明システムを構成する蛍光灯器具を示す外観図。 同照明システムを構成する別の蛍光灯器具を示す外観図である。 同照明システムを構成する蛍光灯器具内の点灯装置のブロック図である。 同照明システムを構成する別の蛍光灯器具内の点灯装置のブロック図である。 同照明システムの床から鉛直方向に天井を見た複数の蛍光灯器具の配置図である。 同照明システムの天井に複数の蛍光灯器具を備えた部屋の断面図である。 同照明システムの運用を示す模式図である。 同照明システムの制御信号の伝送に用いる赤外線信号の構成図である。 同照明システムの制御回路の制御状況を示すフローチャートである。 同照明システムの別の制御回路部の制御状況を示すフローチャートである。 同照明システムの赤外線信号の伝送状況を示すタイムチャート図である。 従来の照明システムを構成する蛍光灯器具を示す外観図である。 同照明システムの床から鉛直方向に天井を見た複数の蛍光灯器具の配置図である。 同照明システムの天井に複数の蛍光灯器具を備えた部屋の断面図である。 同照明システムの照明コントローラの内部構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 蛍光灯器具、2 蛍光灯、4a 点灯装置、4b 点灯装置、5 赤外線受光器、6 赤外線送信器、7 照度センサ、8a 制御回路、8b 制御回路、9 タイマー、10 インバータ、11〜25 蛍光灯器具、30 赤外線信号、61 グループ(1)、62 グループ(2)、63 グループ(3)、70 照度センサ、71 照度設定回路、72 比較回路。

Claims (6)

  1. 赤外線送信器と赤外線受信器を有する調光制御可能な照明器具を複数台隣接配置して1つのグループを構成し、このグループを複数グループ隣接配置して照明器具群を構成し、
    前記各グループの複数の照明器具のうち、1つの照明器具は、照度を検出する照度センサを備え、
    前記各グループの前記照度センサの検出結果に基づいて各グループ毎に調光度を設定し、
    まず、照度センサを有する前記照明器具の前記赤外線送信器より当該グループの前記調光度情報を含む調光制御情報を有する赤外線を隣接する照明器具に送信し、
    照度センサを有しない照明器具が受信した場合は受信した前記調光度情報をそのまま送信し、
    照度センサを有する照明器具が受信した場合は受信した前記調光度情報に自身のグループの調光度情報を追加して送信し、
    前記照明器具群の全ての照明器具に全てのグループの調光度情報が受信された後に、全ての照明器具が同期して調光制御を行うことを特徴とする照明システム。
  2. 前記照度センサを有する照明器具が生成する調光制御情報は、グループ情報と調光度情報と送信番号からなり、各々の照明器具は送信番号に割り付けられた送信時間で調光制御情報を送信することを特徴とする請求項1記載の照明システム。
  3. 前記照度センサを有しない照明器具及び前記照度センサを有する照明器具は、照度センサを有する照明器具の赤外線送信機から調光制御情報を有する赤外線の最初の送信時から各グループの照度センサを有する照明器具に対外の調光制御情報の全てが追加されるまでの所定時間を設定するタイマーを備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の照明システム。
  4. 赤外線送信器と赤外線受信器を有する調光制御可能な照明器具を複数台隣接配置して1つのグループを構成し、このグループを複数グループ隣接配置して照明器具群を構成し、
    前記各グループの複数の照明器具のうち、1つの照明器具は、照度を検出する照度センサを備え、
    前記各グループの前記照度センサの検出結果に基づいて各グループ毎に調光度を設定し、
    この各グループ毎の調光度とグループ情報とを対とした各グループ毎の制御情報を生成し、
    前記照明器具は前記制御情報を送信する順番を決定する照明器具群を対象とした送信番号を有し、
    この送信番号に従って前記照明器具の前記赤外線送信器より当該送信番号と前記制御情報で構成される調光制御情報を有する赤外線を隣接する照明器具に送信し、
    照度センサを有しない照明器具が受信した場合は受信した前記調光制御情報の送信番号を自身の送信番号に置き換え制御情報はそのまま送信し、
    照度センサを有する照明器具が受信した場合は受信した前記調光制御情報の送信番号を自身の送信番号に置き換えるとともに受信した制御情報に自身のグループの制御情報を追加して送信し、
    前記照明器具群の全ての照明器具に全てのグループの制御情報が含まれた前記調光制御情報が受信された後に、全ての照明器具が同期して調光制御を行うことを特徴とする照明システム。
  5. 前記送信番号は照度センサを有した照明器具を起点とし、当該番号の照明器具に隣接する照明器具より順に番号を付与し、最後の送信番号は起点とした照明器具に隣接する照明器具に付与することを特徴とする請求項1から4記載の照明システム。
  6. 前記各グループの各々の照明器具のうち照度センサを有する照明器具は、求める明るさを設定する照度設定回路と、この照度設定回路の出力と前記照度センサの出力とを比較する比較回路を有し、前記比較回路の出力に基づいて照度センサの出力が大きければ一定の割合で調光度を減少し、照度センサの出力が小さければ一定の割合で調光度を増加して得られた調光度を前記調光制御情報として送信し、目標照度に達するように繰り返し比較して調光度を設定することを特徴とする請求項1から5記載の照明システム。
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