JP4663594B2 - ローダ作業装置 - Google Patents
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Description
例えば特許文献1のローダ作業機において、ブームは、該ブームとマストとの間に介装されたブームシリンダによって上下揺動可能とされている。また、ブームの先端側には、バケット及びバケットシリンダが配置されており、該バケットシリンダの伸縮によりバケットがスクイ・ダンプ動作する。また、これらブームシリンダ及びバケットシリンダに供給する圧油を制御するコントロールバルブがマストに取り付けられており、該コントロールバルブから運転席に向けてコントロールレバーが延びている。該コントロールレバーを操作することで、ブームシリンダ及びバケットシリンダの揺動が制御される。
即ち、本発明における課題解決のための技術的手段は、第1に、コントロールバルブを備えた車体の左右側方に起立状に配備される筒状のマストと、該マストに枢支されたブームと該ブームを揺動させるブームシリンダとを具備すると共に前記マストを介して車体の前部に配備されるローダと、前記コントロールバルブからブームシリンダに至る圧油流通経路を形成する油圧ホースとを備えているローダ作業装置において、
前記マストの上部には、前記ブームを枢支するブーム枢支部とブームシリンダを枢支するシリンダ枢支部とが互いに上下となる位置に設けられ、
前記油圧ホースは、前記コントロールバルブ側から延びて前記マストの下部からマスト内に入り込み、該マスト内を上方に向けて配設され、前記マストのブーム枢支部とシリンダ枢支部との間からマスト外へ抜け出て前記ローダに向けて延びている。
第2に、前記ブームシリンダは、筒状のシリンダチューブと、該シリンダチューブに出入自在に挿通されているピストンロッドとを備え、該ピストンロッドがブームの中途部に枢支されると共にシリンダチューブがマストに枢支されており、該シリンダチューブのピストンロッド側端部及びマスト側端部に前記油圧ホースがそれぞれ連結され、
前記油圧ホースは、前記マストから外へ抜け出ると共にブームに沿って配設されている。
第3に、前記マスト及び油圧ホースを左右一対備え、前記左右マストを車体から左右方向外方突出した端部で支持する支持台と、該支持台に連結され且つ車体下部外側方に沿って車体の前部から後部に亘るように前後方向に配置された左右一対の連結フレームとが設けられ、
左右一方の前記油圧ホースは、前記コントロールバルブから連結フレームに沿って左右一方のマスト下部まで配設され、左右他方の前記油圧ホースは、前記左右一方の油圧ホースの中途部から車体を横切って左右他方のマスト下部まで配設されている。
また、本発明は、コントロールバルブを備えた車体の左右側方に起立状に配備される筒状のマストと、油圧アクチュエータを具備すると共に前記マストを介して車体の前部に配備されるローダと、コントロールバルブから該油圧アクチュエータに至る圧油流通経路を形成する油圧ホースとを備えているローダ作業装置において、
前記油圧ホースは、コントロールバルブ側から延びて前記マストの下部からマスト内に入り込み、該マスト内を上方に向けて配設され、前記マストの上部からマスト外へ抜け出て前記ローダに向けて延びていることを特徴としている。
また、前記ローダは、前記マストに枢支されたブームを備え、前記油圧アクチュエータは該ブームを揺動させる油圧シリンダであって、該油圧シリンダは、筒状のシリンダチューブと、該シリンダチューブに出入自在に挿通されているピストンロッドとを備え、該ピストンロッドがブームの中途部に枢支されると共にシリンダチューブがマストに枢支されており、該シリンダチューブのピストンロッド側端部及びマスト側端部に前記油圧ホースがそれぞれ連結されていることが好ましい。
また、前記マストの上部には、前記ブームを枢支するブーム枢支部と前記油圧シリンダを枢支するシリンダ枢支部とが互いに上下となる位置に設けられ、前記油圧ホースは、これらブーム枢支部とシリンダ枢支部の間からマスト外に抜け出ていることが好ましい。
図6において、作業車1は、トラクタ2と、該トラクタ2の前部にローダ3を配備可能なローダ作業装置4とを備えると共に、トラクタ2の後部にバックホー(図示省略)を装着可能なTLB(トラクタ・ローダ・バックホー)と呼称されるものである。
トラクタ2の車体2aは、エンジン6と、該エンジン6の後部にフライホイールハウジング等を介して連結されるクラッチハウジングと、該クラッチハウジングの後方に連結されるミッションケースとを備え、左右一対の前輪7及び後輪8によって走行可能に支持されている。
また、車体2aの後部左右両側には、後輪8の内側を覆う後輪フェンダがそれぞれ設けられ、これら左右一対の後輪フェンダの間には運転席15が配備されている。運転席15の前方にはステアリングハンドル16を含む操縦部17が配備されている。
また、左右一対の後輪フェンダの前下端部間にはフロアシート19が前方突出状に設けられている。該フロアシート19は操縦部17及び運転席15の下方まで延設されている。
また、運転席15の下方であって一方の後輪フェンダ(本実施形態においては右側方)の内方側には、コントロールバルブ20が設けられている。また、運転席15の右側方に該コントロールバルブ20を操作するためのコントロールレバー21が配備されており、該コントロールレバー21は、ロッドを介してコントロールバルブ20のスプール部に連結されている。
図1及び図2に示す如く、作業機装着フレーム31は、車体2aの前側方に該車体2aから左右方向外方突出状に配置された支持台33と、該支持台33を車体2aに取付固定する取付ブラケット34と、前記支持台33の立設されたマスト35と、車体2aの側方に前後方向に配置される連結フレーム36とを左右一対備えている。
支持台33は、左右方向の軸心を有する円筒状の管材からなり、該支持台33の左右方向内端部に取付ブラケット34が溶接等によって固定されている。
また、連結フレーム36は、長尺の板材によって形成され、車体2aの下部側方に沿って該車体2aの前部から後部に亘るように前後方向に配置されている。
連結フレーム36の前部は、支持台33の左右方向中途部に連結され、該連結フレーム36の後部は、ボルト等の締結具を介して後車軸ケース等の車体2aに連結されている。また、連結フレーム36の後端部には、バックホーを着脱自在に装着するバックホー取付部(作業機取付部)36aが設けられている。
また、各マスト35は、第2ボス44よりも上方となる位置でロプス18の前支柱18aを支持している。
図4及び図6に示す如く、ローダ3は、左右一対のマスト35の上部に左右方向の軸心廻りに回動自在に枢支連結される左右一対のブーム55と、該左右一対のブーム55の前端側に左右方向の軸心廻りに回動自在に枢支連結されたバケット56とを有する。
各ブーム55は、基端側(後端側)が車体2aに対し同側に配備されているマスト35の第2ボス44に挿通されるピンによって、該マスト35に左右方向の軸心回りに回動自在に枢支されている。該ピン及び第2ボス44により、マスト35の上部にブーム枢支部57が形成されることとなる。また、ブーム55の先端側には、バケット56が左右方向の軸心回りに回動自在に枢支されている。また、左右一対のブーム55の前部側は連結パイプ58によって相互に連結されている。
また、各ブーム55の前部上側にはバケットシリンダ61が配置されており、該バケットシリンダ61の基端側はブーム55の中途部に枢支され、バケットシリンダ61の先端側に一対のリンク56aを介してバケット56が連結されている。該バケットシリンダ61の伸縮によりバケット56がスクイ・ダンプ動作される。
図2に示す如く、圧油流通経路32は、該コントロールバルブ20から右側のブーム55に向けて配設される右側圧油流通系統71と、車体2a上で該右側圧油流通系統71の中途部から分岐して左側のブーム55に向けて配設される左側圧油流通系統72とを備えている。
右側ブーム用配管系統73は、コントロールバルブ20から連結フレーム36に沿ってマスト35の下部まで延びる配管部材75と、該マスト35の下部からブームシリンダ60まで延びる油圧ホース76とをそれぞれ備えている。
該油圧ホース76は、マスト35の下部にて配管部材75に連結され、マスト35の第1開口部45を通じてマスト35内に入り込み、該マスト35内を上方に向けて延び、一方の油圧ホース76がマスト35の第2開口部52からマスト35外に抜け出る状態に配設され、他方の油圧ホース76が第3開口部53からマスト35外に抜け出る状態に配設されている。ここで、第2開口部52及び第3開口部53はブーム枢支部57とシリンダ枢支部59の間に配備されているため、マスト35内の油圧ホース76はブーム55とブームシリンダ60の間からマスト35外に抜け出ている。そして、一方の油圧ホース76がブームシリンダ60のシリンダチューブ60aのマスト側端部にエルボを介して連結されると共に、他方の油圧ホース76が該シリンダチューブ60aのピストンロッド側端部にエルボを介して連結されている。
図2及び図6に示す如く、左側圧油流通系統72は、左側のブームシリンダ60に圧油を供給する2本の左側ブーム用配管系統82を備え、該左側ブーム用配管系統82は、右側ブーム用配管系統73の配管部材75の中途部から車体2aを横切って左側のマスト35の下部まで延びる配管部材83と、該マスト35の下部からブームシリンダ60まで延びる油圧ホース84とを備えている。該油圧ホース84は、マスト35の下部にて配管部材83に連結され、前記第1開口部45を通じてマスト35内に入り込み、該マスト35内を上方に向けて延び、一方の油圧ホース84がマスト35の第2開口部52からマスト35外に抜け出る状態に配設され、他方の油圧ホース84が第3開口部53からマスト35外に抜け出る状態に配設されている。これにより、マスト35内の油圧ホース84はブーム55とブームシリンダ60の間からマスト35外に抜け出た状態でブームシリンダ60のシリンダチューブ60aに連結されている。
本実施の形態によれば、圧油流通経路32の右側圧油流通系統71や左側圧油流通系統72の中途部を形成する油圧ホース76、78、84が車体側からマスト35の内部を通じてローダ側まで配設されている。このため、該油圧ホース76、78、84によって運転席15に着座する運転者の前方視界が妨げられる虞はない。また、該油圧ホース76、78、84はそれぞれマスト35に防護されるため、これら油圧ホース76、78、84が車体側方の障害物等に衝突したり擦れたりする虞もない。更には、該油圧ホース76、78、84がマスト35内に隠れることとなって作業車1の見栄えも向上することとなる。
以上、本発明の実施の形態を詳述したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。例えば、本実施の形態においては、例えば左側のマスト35には4本の油圧ホースが収容されることとなるが、これらの内の何れかのみをマスト35内に収容し、残りの油圧ホースをマスト35の外側方又は内側方に配設する構成を採用する場合にも、本実施の形態と同様の効果を奏する。また、バケット用配管系統74を左側圧油流通系統72に配備する場合にも、本実施の形態と同様の効果を奏する。
また、上記ローダ3にブーム55、バケット56に加えて、油圧アクチュエータにより作動する他の作業具(ロールグラブやフォーク等)をさらに配備することも可能である。この場合、圧油流通経路32にコントロールバルブ20から他の作業具の油圧アクチュエータに至る配管系統を設け、該配管系統の中途部を構成する油圧ホースをマスト35に挿通させる構成を採用することも可能である。
2 トラクタ
2a 車体
3 ローダ
4 ローダ作業装置
15 運転席
20 コントロールバルブ
31 作業機装着フレーム
32 圧油流通経路
33 支持台
34 取付ブラケット
35 マスト
36 連結フレーム
55 ブーム
56 バケット
57 ブーム枢支部
59 シリンダ枢支部
60 ブームシリンダ
60a シリンダチューブ
60b ピストンロッド
61 バケットシリンダ
71 右側圧油流通系統
72 左側圧油流通系統
73 右側ブーム用配管系統
74 バケット用配管系統
76 油圧ホース
82 左側ブーム用配管系統
84 油圧ホース
Claims (3)
- コントロールバルブ(20)を備えた車体(2a)の左右側方に起立状に配備される筒状のマスト(35)と、該マスト(35)に枢支されたブーム(55)と該ブーム(55)を揺動させるブームシリンダ(60)とを具備すると共に前記マスト(35)を介して車体(2a)の前部に配備されるローダ(3)と、前記コントロールバルブ(20)からブームシリンダ(60)に至る圧油流通経路(32)を形成する油圧ホースとを備えているローダ作業装置において、
前記マスト(35)の上部には、前記ブーム(55)を枢支するブーム枢支部(57)とブームシリンダ(60)を枢支するシリンダ枢支部(59)とが互いに上下となる位置に設けられ、
前記油圧ホースは、前記コントロールバルブ(20)側から延びて前記マスト(35)の下部からマスト(35)内に入り込み、該マスト(35)内を上方に向けて配設され、前記マスト(35)のブーム枢支部(57)とシリンダ枢支部(59)との間からマスト(35)外へ抜け出て前記ローダ(3)に向けて延びていることを特徴とするローダ作業装置。 - 前記ブームシリンダ(60)は、筒状のシリンダチューブ(60a)と、該シリンダチューブ(60a)に出入自在に挿通されているピストンロッド(60b)とを備え、該ピストンロッド(60b)がブーム(55)の中途部に枢支されると共にシリンダチューブ(60a)がマスト(35)に枢支されており、該シリンダチューブ(60a)のピストンロッド側端部及びマスト側端部に前記油圧ホースがそれぞれ連結され、
前記油圧ホースは、前記マスト(35)から外へ抜け出ると共にブーム(55)に沿って配設されていることを特徴とする請求項1に記載のローダ作業装置。 - 前記マスト(35)及び油圧ホースを左右一対備え、前記左右マスト(35)を車体(2a)から左右方向外方突出した端部で支持する支持台(33)と、該支持台(33)に連結され且つ車体(2a)下部外側方に沿って車体(2a)の前部から後部に亘るように前後方向に配置された左右一対の連結フレーム(36)とが設けられ、
左右一方の前記油圧ホースは、前記コントロールバルブ(20)から連結フレーム(36)に沿って左右一方のマスト(35)下部まで配設され、左右他方の前記油圧ホースは
、前記左右一方の油圧ホースの中途部から車体(2a)を横切って左右他方のマスト(35)下部まで配設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のローダ作業装置。
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- 2006-07-05 JP JP2006185513A patent/JP4663594B2/ja active Active
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