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JP4650505B2 - 有機el素子の検査方法 - Google Patents

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JP4650505B2 JP2008055075A JP2008055075A JP4650505B2 JP 4650505 B2 JP4650505 B2 JP 4650505B2 JP 2008055075 A JP2008055075 A JP 2008055075A JP 2008055075 A JP2008055075 A JP 2008055075A JP 4650505 B2 JP4650505 B2 JP 4650505B2
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Description

本発明は、有機EL素子の検査方法に関するものである。
有機EL素子は、一般に、基板上に、下部電極としての陽極、発光層を含む有機膜、上部電極としての陰極を積層してなるが、有機材料を用いているために、電界や熱によって変質や拡散が起こりやすく、これにより上下両電極の短絡が発生することがある。特に初期のリーク電流が検出限界(たとえば1nA以下)であっても、駆動時に、突然、上下両電極の短絡に至る場合がある。
これに対し、特許文献1に示される方法では、有機EL素子の形成後、陰極をプラス極、陽極をマイナス極として、両電極間に発光時に印加する順電圧とは反対の逆バイアス電圧であって、予め求めた欠陥部の破壊電圧及び有機EL素子の破壊電圧の間、且つ、有機EL素子の実駆動時の逆バイアス電圧以上となる電圧範囲の電圧を印加し、欠陥部を顕在化させてオープン破壊するエージングを行うようにしている。これによれば、逆バイアス電圧の印加によって欠陥部にリーク電流が生じ、このリーク電流によるジュール熱で有機材料が膨張して上部電極を飛散されるので、欠陥部が電気的にオープン状態となり、駆動時にリークが生じないようになる。なお。欠陥部とは、異物などの段差によって有機膜が局所的に薄くなり、短絡し易くなっている部位であり、オープン化された欠陥部(以下、オープン欠陥と示す)は、上部電極の飛散により局所的な非発光部となる。
ところが、本発明者が検討したところ、上部電極の膜厚が135nm以上と厚膜の場合、エージングにより生じるオープン欠陥の殆んどが、目視確認できる大きさ(例えば穴径が150μm以上)となることが明らかとなった。このように、目視確認できる大きさのオープン欠陥は、表示品質上問題となる。
また、特許文献2に示される方法では、膜厚が135nm以上の上部電極を有する有機EL素子に対し、上下両電極間に逆バイアス電圧として第1の電圧V1を印加して欠陥部を顕在化させるエージングを行った後、上下両電極間に逆バイアス電圧として第2の電圧V2を印加し、この第2の電圧V2を印加したときに正常品のリーク電流よりも欠陥品のリーク電流が大きくなる時間内において、リーク電流の測定を行う。そして、測定されたリーク電流に基づいて有機EL素子の良否を判定するようにしている。これによれば、膜厚が135nm以上の上部電極を有する有機EL素子に対し、リークの発生しやすい欠陥部を顕在化させて良否判定を適切に行うことができる。
特許第3562522号明細書 特開2007−66707号公報
しかしながら、本発明者がさらに検討したところ、膜厚が135nm以上の上部電極を有する有機EL素子でエージングにより顕在化されたオープン欠陥は、その大きさ(孔径)によらず、膜厚が135nm未満の上部電極を有する有機EL素子でエージングにより顕在化されたオープン欠陥よりも、駆動時にオープン欠陥が短絡不良に至りやすいことが明らかとなった。
これは、上部電極が厚く飛散しにくいため、エージングによってオープン欠陥が発生しても、オープン欠陥の構造(形状)が短絡しやすい構造(換言すれば、上部電極が下部電極に近い構造)となるうえに、駆動時にオープン欠陥の部位で上下電極が短絡しても、駆動時の電圧がエージングの電圧より小さいために、再度オープン化しにくいためであると考えられる。
したがって、膜厚が135nm以上の上部電極を有する有機EL素子では、市場における短絡不良を防止するために、オープン欠陥を検出する必要がある。上記したように、穴径が大きいものについては目視にて確認することで、オープン欠陥を検出することもできる。しかしながら、オープン欠陥は電気的にオープン状態であるため、目視で確認できない大きさ(例えば穴径が150μm未満)のオープン欠陥については、特許文献2に示されるエージング後のリーク電流測定によっても検出することができない。
本発明は上記問題点に鑑み、膜厚が135nm以上の上部電極を有する有機EL素子において、エージングによって生じたオープン欠陥を検出し、良否判定を適切に行うことのできる有機EL素子の検査方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に、本発明者は鋭意検討を行った。詳細を後述するが、上部電極としての陰極の膜厚が135nm以上であること以外は一般的な構成を有する有機EL素子を用い、上部電極と下部電極の間に欠陥部を顕在化させる電圧Vを印加した。そして、電圧Vを印加する全期間において(すなわちエージング工程中において)、両電極間に流れるリーク電流を測定した。その結果、エージングによってオープン欠陥が生じた有機EL素子では、瞬間電流(瞬間的に大きな値を示すリーク電流)が検出されることを新たに見出した。
請求項1に記載の発明は、上記知見に基づくものであり、基板上に、下部電極、発光層を含む有機膜、膜厚135nm以上の上部電極が順に積層された有機EL素子の検査方法であって、上下両電極のうち、陰極側をプラス極、陽極側をマイナス極として両電極間に電圧Vを印加し、有機膜に存在する欠陥部を顕在化させるエージング工程と、両電極間に電圧Vを印加する全期間において、28μs以下の一定の時間間隔Sで、両電極間に流れるリーク電流を測定するリーク電流測定工程と、リーク電流としての瞬時電流の検出有無により、有機EL素子の良否を判定する判定工程と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、上記したように、エージング中にリーク電流を測定し、リーク電流としての瞬時電流の検出有無により、有機EL素子がオープン欠陥を有するか否かを識別することができるので、良否判定を適切に行うことができる。
また、一定の時間間隔Sで電圧Vの印加中ずっとリーク電流をサンプリングすると、瞬時電流を検出するためのデータ取得数を低減しつつ、測定されたリーク電流に基づいて良否判定などする装置の構成を簡素化することができる。特に時間間隔Sを28μs以下とするため、瞬時電流を確実に検出することができる。この点については、本発明者によって確認されている。
請求項1に記載の発明においては、請求項2に記載のように、エージング工程における電圧Vを、有機EL素子の実駆動時に印加される電圧の大きさよりも大きくすると良い。エージング工程は、実駆動時に生じる欠陥を顕在化させる工程であるので、本発明によれば、欠陥の顕在化を促進することができる。
請求項1又は請求項2に記載の発明においては、請求項3に記載のように、エージング工程における電圧Vを直流電圧とすると良い。これによれば、電圧を印加するための電源のコストを抑えることができる。また、電圧の制御が簡単になる。
請求項1〜3いずれかに記載の発明においては、請求項4に記載のように、同一の基板上に複数の有機EL素子がマトリクス状に形成された場合には、エージング工程において、複数の有機EL素子における両電極に対し、一括して電圧Vを印加すると良い。これによれば、複数の有機EL素子に対して一括でオープン欠陥を顕在化させることができる。
請求項1〜4いずれかに記載の発明においては、請求項5に記載のように、電圧Vの印加前と印加後に有機EL素子を点灯させることで、両電極の電気的な接続状態を検査しても良い。このように電圧Vの印加前と印加後に、順方向の電圧を両電極に印加して点灯検査をすると、エージング前の時点やエージング中に両電極の電気的な接続状態が不良となった有機EL素子を検出することができる。すなわち、上記した方法によるオープン欠陥有無の検査の信頼性を向上することができる。
先ず、本発明の実施形態について説明する前に、本発明者が本発明を創作するに至った経緯を説明する。本発明者は、エージングにより顕在化された欠陥部としてのオープン欠陥(異物などの段差によって有機膜が局所的に薄くなり、短絡し易くなっている部位であって、エージング工程での電圧印加により上部電極の飛散した局所的な非発光部)について鋭意検討を行った。先ず、上部電極としての陰極の膜厚と短絡不良発生率との関係について精査した。
詳しくは、基板上に、下部電極としての陽極、有機膜、上部電極としての陰極が積層され、上部電極の膜厚が異なる複数種類の有機EL素子を準備し、各有機EL素子について、エージングにより生じたオープン欠陥(目視できないものも含む)の個数N1を測定した。そして、上下両電極間に実駆動電圧15Vを10h印加した後、オープン欠陥のうち、駆動によって短絡に至ったもの(オープン欠陥の部位で上下電極が短絡したもの)の個数N2を測定して、短絡不良発生率(N2/N1)を求めた。
その結果、図1に示すように、上部電極の膜厚が135nm以上では、上部電極の膜厚が135nm未満に比べて短絡不良発生率が大きく、駆動時にオープン欠陥が短絡不良に至りやすいことが明らかとなった。また、上部電極としての膜厚が135nm以上の有機EL素子でエージングにより顕在化されたオープン欠陥は、その大きさ(孔径)によらず、上部電極の膜厚が135nm未満に比べて、駆動時にオープン欠陥が短絡不良に至りやすいことが明らかとなった。図1は、上部電極の膜厚と短絡不良発生率との関係を示す図である。
これは、エージングによってオープン欠陥が発生しても、上部電極の膜厚が薄いものに比べて厚膜である上部電極が飛散しにくく、上部電極がオープン欠陥を介して下部電極の近くに位置することとなるため、駆動時にオープン欠陥部位で上下電極が短絡しやすいことが一因であると考えられる。また、駆動時にオープン欠陥部位で短絡しても、駆動時の電圧がエージングの電圧より小さいために、再度オープン化しにくいことも一因であると考えられる。
このように、従来では表示品質の点で影響がないとされてきた、目視で確認できない大きさ(例えば穴径が150μm未満)のオープン欠陥についても、膜厚が135nm以上の上部電極を有する有機EL素子では、市場において短絡不良が生じる恐れがあることが判明した。
そこで、本発明者は、上部電極としての陰極の膜厚が135nm以上の有機EL素子について、目視以外でのオープン欠陥を検出する方法を見出すべく鋭意検討を行った。具体的には、陰極と下部電極としての陽極の間に欠陥部を顕在化させる電圧Vを印加しつつ、電圧Vの印加期間中、両電極間に流れるリーク電流を測定した。その結果、図2に示すように、エージングによってオープン欠陥が生じない有機EL素子ではリーク電流がほぼ一定であったが、エージングによってオープン欠陥が生じた有機EL素子では、リーク電流としてスパイク様の瞬間的に大きな電流(以下、瞬時電流と示す)が流れることを新たに見出した。図2は、エージング中に有機EL素子に流れるリーク電流の変化を示す図であり、実線がオープン欠陥の生じた有機EL素子、破線がオープン欠陥の生じない有機EL素子の結果を示している。また、横軸を電圧印加時間、縦軸をリーク電流(I)の対数値(logI)としている。この瞬時電流は、欠陥部が電気的にオープン状態となる現象が短期間で起こるために生じるものと考えられる。なお、エージング後に上下両電極間に流れるリーク電流を測定した場合には、オープン欠陥の生じない有機EL素子とオープン欠陥の生じた有機EL素子とで上記のような差は見られなかった。本発明は、この知見に基づくものであり、以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図3は、本発明の第1実施形態に係る有機EL素子の概略構成を示す断面図である。図3に示す有機EL素子100は、基板10、陽極20、発光層を含む有機膜30、陰極40を有している。この有機EL素子100は、陰極40の膜厚が135nm以上と厚膜であること以外は、一般的な有機EL素子と同様の膜構成となっている。
基板10は、母材(基材)としての役割を果たすものであり、ガラスやプラスチックなどからなる透明基板である。基板10の一面上には、下部電極としての陽極20が積層されている。陽極20の構成材料としては、インジウムスズ酸化物(ITO)などの導電性及び光透過性を有する材料を採用することができる。陽極20における基板10とは反対側の表面上には、有機膜30が積層されている。有機膜30としては、周知の構成、すなわち、発光層のみからなる単層型や発光層以外の正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層などを含む多層型を採用することができる。そして、有機膜30における陽極20とは反対側の表面上には、上部電極としての陰極40が積層されている。陰極40の構成材料としては、アルミニウムなどの導電性の材料を採用することができる。
そして、この有機EL素子100においては、実駆動時には、陽極20をプラス極、陰極40をマイナス極として両電極20,40間に順電圧を印加することにより、有機膜30にて発光がなされ、例えば基板10側から光が取り出されるようになっている。
ここで、本実施形態では、同一の基板10に対して、上記した有機EL素子100を行列状(マトリクス状)に複数個形成している。図4は、複数の有機EL素子をマトリクス状に形成した構成を示す概略平面図である。
図4に示されるように、陽極20及び陰極40が、基板10上において互いに交差するようにそれぞれストライプ状に形成されており、これら上下両電極20、40が交差して重なり合う部位が、画素すなわち図3に示される有機EL素子100として構成されている。
このようなマトリクス状に配置された有機EL素子100においては、図示しない駆動回路によって、複数個の有機EL素子100のうち、所望のものを発光させることで、ディスプレイパネルとして使用できるようになっている。
次に、有機EL素子100の製造方法について説明する。図5は、有機EL素子の製造方法を示す工程フロー図である。図6は、製造工程のうち、検査工程を説明するフロー図である。図7は、有機EL素子を検査するための装置構成を模式的に示す図である。
図5に示されるように、先ず上記構成の有機EL素子100を形成する(ステップ10)。具体的には、基板10上にスパッタなどにより下部電極としての陽極20を形成し、有機発光材料を用いて蒸着法により有機膜30を形成する。次いで、アルミニウムなどを蒸着することにより、上部電極としての陰極40を膜厚135nm以上(たとえば、300nm程度)となるように形成する。ここで、本実施形態では、陽極20及び陰極40を、フォトリソグラフィーなどにより、図4に示されるようにストライプ状にそれぞれパターニングすることで、有機EL素子100をマトリクス状に複数個形成する。ここまでが、素子形成工程であり、これにより、図3及び図4に示される有機EL素子100が形成される。
そして、形成された有機EL素子100に対して検査を実行する(ステップ20)。この検査方法が本実施形態に係る特徴部分である。本実施形態においては、図5に示されるように、検査工程を、有機EL素子100の製造工程の一工程として、上記した素子形成工程に続いて連続的に実施する。この検査工程は、有機EL素子100における陰極40をプラス極、陽極20をマイナス極として両電極20,40間に、上記順電圧とは逆方向の直流電圧すなわち逆バイアス電圧を印加し、欠陥部を顕在化させる処理を行うエージング工程と、エージング工程の電圧V印加の全期間において、両電極20,40間に流れるリーク電流を測定するリーク電流測定工程を備えている。すなわち、エージングしつつリーク電流の測定を行う。
具体的には、図6に示されるように、先ず両電極20,40間に逆バイアス電圧Vを印加してエージングを行う(ステップ21)。この逆バイアス電圧Vは、有機EL素子100に存在する欠陥部が顕在化する電圧を印加する。本実施形態では、逆バイアス電圧Vを、有機EL素子100の実駆動時に印加される電圧の大きさよりも大きくすることで、オープン欠陥の顕在化を促進するようにしている。この逆バイアス電圧Vの印加は、図7に示されるように直流電源110を用いて行うことができる。本実施形態では、図7に示されるように、複数個の有機EL素子100における上下両電極20,40をそれぞれ、共通の配線を用いて直流電源110に接続し、制御部130により、複数個の有機EL素子100に対して一括して逆バイアス電圧Vを印加するように直流電源110の作動を制御する。したがって、複数個の有機EL素子100について、一括してオープン欠陥有無の検査(検査工程)を行うことができ、短時間の処理が可能となる。しかしながら、逆バイアス電圧Vの印加(検査工程)は、個々の有機EL素子100毎に行っても良い。
また、逆バイアス電圧Vの印加とともに、両電極20,40間に流れるリーク電流の測定を開始する(ステップ22)。本実施形態では、図7に示されるように、直流電流を測定する電流測定部120が、陰極40と直流電源110との間に電気的に介在されている。なお、電流測定部120は、陽極20と直流電源110との間に介在されても良い。そして、有機EL素子100に逆バイアス電圧Vを印加した状態で、電流測定部120によって有機EL素子100のリーク電流を測定するように、電流測定部120の作動が制御部130によって制御される。また、電流測定部120によって測定されたリーク電流が制御部130に送られ、制御部130では、このリーク電流の値と所定の閾値とを比較して、オープン欠陥の有無を検出する。したがって、一定の時間間隔Sでデータを取得するように、電流測定部120の作動が制御部130によって制御される。
このように、制御部130によって作動制御された電流測定部120により、一定の時間間隔Sで逆バイアス電圧Vの印加中ずっとリーク電流の測定がなされる場合(サンプリングされる)には、時間間隔Sが小さいほど、瞬時電流を測定できる確率が高まる。しかしながら、時間間隔Sを小さくするほど、データ取得数が増えるため、検査装置のコストが増加する。そこで、本発明者は、時間間隔Sと瞬時電流検出率(オープン欠陥検出率)との関係について精査した。オープン欠陥有無については、目視及び顕微鏡による確認を行った。その結果、図8に示すように、時間間隔Sを28μs以下とすれば、瞬時電流、すなわちオープン欠陥を確実に検出することができることを見出した。なお、28μsは、測定された瞬時電流の半値幅とほぼ一致するものであり、本実施形態では、時間間隔Sを28μsとした。図8は、時間間隔Sとオープン欠陥検出率(瞬時電流検出率)との関係を示す図である。
図6のステップ23に示すように、これら逆バイアス電圧Vの印加とリーク電流の測定は、逆バイアス電圧Vの印加からの経過時間が、欠陥部を顕在化させるための所定時間を経過するまで、実施される。なお、経過時間(欠陥部を顕在化させるための所定時間)は、逆バイアス電圧Vによって変化するので、印加される逆バイアス電圧Vに応じて適宜設定される。本実施形態では、逆バイアス電圧Vが28V、印加時間を60秒とした。
所定時間が経過した後、逆バイアス電圧の印加とリーク電流の測定を終了する(ステップ24,25)。以上により、検査工程(エージング工程及びリーク電流測定工程)が終了となる。そして、図5に示されるように、判定工程では、検査工程(リーク電流測定工程)にて測定されたリーク電流に基づいて、有機EL素子100の良否を判定する(ステップ30)。本実施形態では、上記したように、電流測定部120によって測定されたリーク電流が、制御部130にて所定の閾値と比較され、瞬間的に閾値を超えるものがオープン欠陥を有するものと判定される。なお、一度閾値を超えてから逆バイアス電圧Vの印加が終了するまでずっと閾値を超えるものが、陽極20と陰極40が短絡したものと判定される。また、閾値以下のものは、陽極20と陰極40が短絡しておらず、且つ、オープン欠陥を有していないものと判定される。なお、有機EL素子100の構造によって、オープン欠陥を有していない正常素子のリーク電流値が異なり、逆バイアス電圧Vによっても瞬時電流のピーク値が変化する。したがって、オープン欠陥有無の判定基準となる閾値は、それぞれの条件に応じて適宜設定される。以上により、有機EL素子100が、実駆動時に短絡に至るオープン欠陥を有しているか否かの判定がなされる。本実施形態では、上記したように、検査工程及び判定工程を、自動化することができる。
このように、本実施形態に係る有機EL素子100の検査方法によれば、膜厚が135nm以上の陰極40を有する有機EL素子100に対し、両電極20,40間に逆バイアス電圧Vを印加して欠陥部(オープン欠陥及び陽極20と陰極40の短絡欠陥)を顕在化させつつ、このときに測定されるリーク電流に基づいて有機EL素子100の良否を判定するようにしている。
したがって、リーク電流としての瞬時電流の検出有無により、有機EL素子100がオープン欠陥を有するか否かを識別することができるので、良否判定を適切に行うことができる。
また、本実施形態では、時間間隔Sを28μs以下として、両電極20,40間に流れるリーク電流をサンプリングするので、瞬時電流を検出するためのデータ取得数を低減しつつ、瞬時電流を確実に検出することができる。また、検査装置の構成を簡素化することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態では、エージング工程における逆バイアス電圧Vを直流電圧とする例を示した。このように直流電圧とすると、電圧を印加するための電源のコストを抑えることができる。また、電圧の制御が簡単になる。しかしながら、直流でなくてもよく交流でもよい。実効電圧として狙いの電圧になればよい。
本実施形態では、検査工程を、有機EL素子100の製造工程の一工程として、素子形成工程に続いて連続的に実施する例を示した。しかしながら、素子形成工程とは間を空けて独立した工程として実施しても良い。
本実施形態では、検査工程(リーク電流測定工程)の後に、判定工程を実施する例を示した。しかしながら、リーク電流測定工程と判定工程とを同時に行っても良い。つまり、リーク電流の測定と同時に良否判定を行ってもよい。瞬時電流の検出方法も上記例に限定されるものではない。例えば直流電源110と陰極40との間に接続された電流測定用抵抗に生じた電圧がコンパレータにて基準電圧と比較され、瞬時電流の有無に応じて、コンパレータの出力が「1」「0」のいずれかとなるような構成としても良い。この場合、サンプリングではなく、逆バイアス電圧Vの印加中ずっと連続してリーク電流を測定することができるので、瞬時電流を確実に検出することができる。また、所定時間の経過を待たずに、瞬時電流が検出された時点で、検査工程を終了としても良い。
本実施形態では、検査工程及び判定工程が自動化された例を示したが、特に自動化に限定されるものではない。
また、本実施形態では特に言及しなかったが、逆バイアス電圧Vの印加前と印加後に、有機EL素子100における陰極40をマイナス極、陽極20をプラス極として両電極20、40間に順方向の電圧を印加して有機EL素子100を点灯させることで、両電極20,40の電気的な接続状態を検査しても良い。このように点灯検査をすると、エージング前の時点ですでに両電極20,40の電気的な接続状態が不良となっている有機EL素子100や、エージング中に両電極20,40の電気的な接続状態が不良となった有機EL素子100を検出することができる。すなわち、本実施形態に示したオープン欠陥有無の検査の信頼性を向上することができる。
上部電極の膜厚と短絡不良発生率との関係を示す図である。 エージング中に有機EL素子に流れるリーク電流の変化を示す図である。 第1実施形態に係る有機EL素子の概略構成を示す断面図である。 複数の有機EL素子をマトリクス状に形成した構成を示す概略平面図である。 有機EL素子の製造方法を示す工程フロー図である。 製造工程のうち、検査工程を説明するフロー図である。 有機EL素子を検査するための装置構成を模式的に示す図である。 時間間隔Sとオープン欠陥検出率(瞬時電流検出率)との関係を示す図である。
符号の説明
10・・・基板
20・・・陽極(下部電極)
30・・・有機膜
40・・・陰極(上部電極)
100・・・有機EL素子
110・・・直流電源
120・・・電流測定部
130・・・制御部

Claims (5)

  1. 基板上に、下部電極、発光層を含む有機膜、膜厚135nm以上の上部電極が順に積層された有機EL素子の検査方法であって、
    前記上下両電極のうち、陰極側をプラス極、陽極側をマイナス極として前記両電極間に電圧Vを印加し、前記有機膜に存在する欠陥部を顕在化させるエージング工程と、
    前記両電極間に電圧Vを印加する全期間において、28μs以下の一定の時間間隔Sで、前記両電極間に流れるリーク電流を測定するリーク電流測定工程と、
    前記リーク電流としての瞬時電流の検出有無により、前記有機EL素子の良否を判定する判定工程と、を備えることを特徴とする有機EL素子の検査方法。
  2. 前記エージング工程における電圧Vは、前記有機EL素子の実駆動時に印加される電圧の大きさよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子の検査方法。
  3. 前記エージング工程における電圧Vは、直流電圧であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の有機EL素子の検査方法。
  4. 同一の前記基板上に、複数の前記有機EL素子がマトリクス状に形成され、
    前記エージング工程では、複数の前記有機EL素子における前記両電極に対し、一括して前記電圧Vを印加することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の有機EL素子の検査方法。
  5. 前記両電極間に電圧Vを印加する前と印加した後に、前記有機EL素子を点灯させることで、前記両電極の電気的な接続状態を検査することを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の有機EL素子の検査方法。
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