以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。本実施形態では、本発明に係る遊技設備装置と、この遊技設備装置を適用可能なスロットマシン(パチスロ遊技機)について説明を行う。
図1から3に示すように、スロットマシン1は、前面が開放した箱形の機枠8(筐体)の内部に各種の機器が設けられるとともに、この機枠8の前面に、前面枠2が、片開き形式に開閉可能に設けられることで概略構成されている。なお、前面枠2の開閉状態は、後述する台間機40(遊技設備装置30)に接続された枠開放センサ9(図5に図示)によって検出されるようになっている。
前面枠2の上部には、スロットマシン1の装飾のための上部パネル3が配されている。この上部パネル3は、例えばキャラクタや装飾図柄、入賞となる図柄組合せ態様などが描かれた半透明の板部材で、裏面側からランプで照らされるようになっている。また、前面枠2の上端部の左右には音声を出力するスピーカ4,4が配されている。なお、上部パネル3に、液晶表示パネルを備え、遊技に関する演出表示のほか、様々な情報などを表示可能な画像表示装置を設けるようにしても良い。また、リールを備える変動表示装置を設けても良い。
また、前面枠2の中央部には、スロットマシン1の装飾のための中央パネル5が配されている。この中央パネル5は、例えばキャラクタや装飾図柄、入賞となる図柄組合せ態様などが描かれた半透明の板部材で、裏面側からランプで照らされるようになっている。また、この中央パネル5の中央部には、後方を視認可能な(例えば透明の)図柄表示窓(図示略)が形成され、この図柄表示窓を透して機枠8内に配された変動表示手段(図示略)を視認可能となっている。この変動表示手段は、複数の識別図柄が外周面に表示された複数の(例えば3つ)円筒形のリールが左右方向に沿って配されたものである。各リールにはそれぞれ、リール用モータ(ステッピングモータ)が設けられていて、各リールを独立して回転駆動ならびに回転停止することが可能となっている。これによって、図柄表示窓の奥にて複数種類の図柄を、例えば上から下へと循環するように変動させる(図柄を変動表示させる)ことができるようになっている。
このような変動表示の開始後、所定の停止操作(後述するリールストップボタン24a,24b,24cの操作)に基づき、各リール用モータがリールの回転を停止することで、図柄表示窓に所定数の図柄が表示されるようになっている。ここで、各リールは、各々の図柄列中の図柄のうち、連続する所定数(例えば、3つ)の図柄が図柄表示窓を介して視認可能となっており、これによって図柄表示窓に図柄が上下に3列、左右に3列の計9つ表示されるようになっている。すなわち、変動表示手段と図柄表示窓が複数の図柄を変動表示可能な複数の図柄表示部を有する変動表示装置を構成していることとなる。
この変動表示装置にて表示される上下3列、左右3列の計9つの図柄に対しては、複数の有効化可能ラインが設定されている。すなわち、例えば、変動表示装置における各リール中段の図柄を横切る有効化可能ライン(中段横ライン)、各リール上段の図柄を横切る有効化可能ライン(上段横ライン)、各リール下段の図柄を横切る有効化可能ライン(下段横ライン)、左リール下段−中リール中段−右リール上段にかけて各リールを斜めに横切る有効化可能ライン(右上がりの斜めライン)、及び、左リール上段−中リール中段−右リール下段にかけて各リールを斜めに横切る有効化可能ライン(右下がりの斜めライン)の5つの有効化可能ラインが設定されている。
そして、ベット数(賭数)に応じて所定数の有効化可能ラインが有効化されて各々有効ラインとなるようになっていて、例えば、ベット数1で中段横ラインが有効化、ベット数2で中段横ラインに加え、上下段横ラインが有効化、ベット数3で上中下段横ラインに加え、右上がり、右下がりラインが有効化される。なお、ベット数が3の場合でのみ遊技が可能な所謂3枚がけ専用としても良く、この場合は常に5つの有効化可能ラインが有効になる。
この有効ライン上に、複数種類設定された入賞のうち何れかに対応する図柄組合せ態様で図柄が停止表示することにより入賞結果態様が成立し、各入賞結果態様に対応した所定数の賞メダル(遊技価値)の払い出し等を行うようになっている。
そして、ボーナス図柄が有効ライン上に並んだ場合には、そのボーナス図柄組合せ態様によってビックボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)の何れかの入賞が成立する。このビックボーナス入賞、レギュラーボーナス入賞(いわゆる大当たり)があった際には、容易に多量の遊技媒体を獲得可能なボーナスゲームを実行可能となる。
また、中央パネル5における図柄表示窓の下部には、図示しないクレジット数表示器、払出数表示器、獲得枚数表示器が設けられている。クレジット数表示器は、クレジットとして記憶されているメダル数を表示し、払出数表示器は、ボーナスゲーム時の払出枚数を表示するものである。また、獲得枚数表示器は入賞時の獲得枚数を表示するものである。これらの表示器は、後方を透視可能な透明部材の奥に、例えば、7セグメントのLEDからなる表示器を備えるもので、その点灯状態によって各種情報を表示するようになっている。
また、中央パネル5における図柄表示窓の下部には、図示しないベット数表示器、遊技状態表示器が設けられている。このベット数表示器は、その奥に配されたランプの点灯状態によりメダルのベット数を表示するものである。また、遊技状態表示器には、GAMEOVERランプ部、WAITランプ部、REPLAYランプ部、BETCREDITランプ部が設けられている。GAMEOVERランプ部は、図柄の変動表示が停止されて1回のゲームが終了したことをその奥に配されたランプの点灯によって報知するものである。WAITランプ部の奥にはランプが配されており、このランプが、スタートレバー21が操作されてから全てのリールが回転開始し、リールストップボタン24a,24b,24cによる停止操作が可能となるまでの期間に点灯することで、該期間中であることを報知するようになっている。REPLAYランプ部は、リプレイ入賞の入賞結果態様が成立して次回遊技がリプレイになったことをその奥に配されたランプの点灯によって報知するものである。BETCREDITランプ部は、遊技が行われておらず、しかもベット可能な状態のときに、その奥に配されたランプが点滅を繰り返すものである。
また、中央パネルの下側には、前側に突出する段部が形成されていて、その段部の上面が前面棚14とされている。この前面棚14には、メダル投入部15、1ベットボタン(図示略)、マックスベットボタン16が設けられている。
メダル投入口をなすメダル投入部15は、前面棚14におけるスロットマシン1の前面側から見て右側(前面枠2の開放端側)にあって、メダルを投入してベットする(賭けを行う)ためのものである。このメダル投入部15に投入されたメダルは通過経路17に流入するようになっている。また、メダル投入部15から投入されたメダルが通過する通過経路17には、メダルの通過を検出するメダルセレクタ18が設けられており、このメダルセレクタ18による検出情報をもとにメダルの投入枚数がカウントされる。
また、前面枠2の前面側から見た右側部であってメダル投入部15の上下位置とほぼ同じ上下位置に、後述するメダル貸機50から払い出されるメダルを受け入れるメダル投入口をなすメダル導入口10が形成されている。このメダル導入口10から投入されたメダルが通過するメダル導入通路11は、メダル投入部15から投入されたメダルが通過する通過経路17に、メダルセレクタ18が設けられた位置よりも上流側で合流するようになっている。これにより、メダル導入口10から投入されたメダルもメダル投入部15から投入されたメダルと同様にメダルセレクタ18により検出され、その投入枚数がカウントされるようになっている。すなわち、メダル導入口10からメダル投入部15を介さずに直接メダルをスロットマシン1に投入できるようになっている。
なお、メダル投入口をなすメダル投入部15、メダル導入口10に最大ベット数(例えば3枚)を超えるメダルが投入された場合であって、クレジット可能な状態とされている場合、最大ベット数を超えた分のメダルは、所定数(例えば50枚)までクレジットとしてスロットマシン1に記憶され、以降のゲームで使用できるようになっている。また、クレジットとして記憶可能な所定数を超えるメダルが投入された場合は、受皿27に返却されるようになっている。また、クレジット不可能な状態とされている場合は、最大ベット数を超えた分のメダルは受皿27に返却されるようになっている。
また、1ベットボタンは、操作を一度行う毎に1枚ずつベットすることができるものであり、マックスベットボタン16は、操作を一度行うことでベット数の限度数(例えば3枚)までベットすることができるものである。
また、前面枠2の前面であって、前面棚14の下側には、クレジットの可、不可を選択するためのクレジット選択ボタン20、一区切りのゲームを開始するためのスタートレバー21、メダル投入部15内でメダル詰まりが発生した場合にこれを解消するためのメダル詰まり解消ボタン22、前面枠2を開くための鍵を差し込む鍵穴23が設けられている。
さらに、前面枠2の前面であって、前面棚14の下側には、左リール、中リール、および、右リールとそれぞれ1対1で対応付けられ、対応するリールの回転をそれぞれ停止させて図柄を停止表示させるためのストップボタン、即ち、左リールストップボタン24a、中リールストップボタン24b、および、右リールストップボタン24cが設けられている。なお、これらリールストップボタン24a,24b,24cは、例えば、色付きの半透明の樹脂などから構成されている。そして、これらリールストップボタン24a,24b,24cの奥には、該リールストップボタン24a,24b,24cの操作により各リールを停止可能な状態であることを、点灯により報知するためのストップボタンLEDがそれぞれ設けられている。
そして、これらのボタン類が設けられた部分の下側となる、前面枠2の下部には、スロットマシン1の装飾のための下部パネル19が配されている。この下部パネル19は、例えばキャラクタや装飾図柄などが描かれた半透明の板部材で、裏面側からランプで照らされるようになっている。さらに、下部パネル19の下側であって前面枠2の最下部には、
払い出されたメダルが排出されるメダル排出口12と、メダル排出口12から排出されたメダルを受けて貯留する受皿27、音声を出力するためのスピーカ4,4、灰皿26が設けられている。
また、図示は省略するが、スロットマシン1の内部には、スロットマシン1を制御する遊技制御装置や、メダルを貯留するとともに遊技制御装置の制御の下で所定数のメダルを払い出すメダル払出機などが設けられている。
以上のような構成を有するスロットマシン1においては、遊技者がメダル投入口をなすメダル投入部15に、もしくは後述するようにメダル貸機50がメダル投入口をなすメダル導入口10にメダルを投入することによってベットされ、そのベット数に応じて有効ラインが設定される。また、最大ベット数を超えるメダルの投入があった場合であって、クレジット可能とされている場合は、所定数までクレジットとして記憶される。また、クレジットとして記憶されているメダルがある場合は、マックスベットボタン16を操作することで、クレジットが最大ベット数以上あれば最大ベット数までベットされる。なお、クレジットが最大ベット数未満の場合は、クレジットのすべてがベットされる。また、1ベットボタンを操作すると1枚ずつベットされる。
ベットを行った後、スタートレバー21を操作することによって、遊技制御装置において抽選処理がなされて入賞の有無が決定され、変動表示装置の変動表示が開始される。所定時間経過後、リールストップボタン24a,24b,24cを押すことによって、遊技制御装置における入賞の有無に基づく停止制御により変動表示装置が停止する。そして、変動表示装置において、有効ライン上で入賞に対応する所定の入賞結果態様が形成された場合に入賞が成立し、該入賞結果態様に対応した枚数のメダルがメダル払出装置から払い出されるとともに受皿27に排出される。もしくは、クレジットとして記憶される。以上で一区切りのゲームが終了し、以降、この操作を繰り返すことによって遊技を行うようになっている。
なお、当選した入賞によっては、リールストップボタン24a,24b,24cを押すタイミングによっては入賞が成立しない場合がある(いわゆる取りこぼし)。ただし、当選した入賞がビックボーナス入賞もしくはレギュラーボーナス入賞であった場合は、これらの入賞が成立するまで継続して入賞の権利が毎回のゲームに持ち越される。また、ビックボーナス入賞もしくはレギュラーボーナス入賞が成立した場合は、容易に多量の遊技媒体を獲得可能なボーナスゲームを実行可能となる。
図1に示すように、スロットマシン1の左右には、遊技設備装置30が配設されている。この遊技設備装置30は、スロットマシン1の前面側から見た左側(マックスベットボタン16が配設されている側)に配された台間機40と、スロットマシン1の前面側から見た右側(メダル投入部15が配設されている側)に配されたメダル貸機50とを備える。
台間機40は、遊技情報を表示可能な情報表示装置41と、台間機40の作動状態を表示する状態表示器42と、会員カードを挿入する会員カード挿入口43、貯メダルを払い出す処理を行わせる貯遊技媒体払出SW44を備えている。また、図5に示すように、この台間機40は、CPUやROM、RAMなどを有する制御装置45と、カード処理装置46、貯遊技媒体払出SW44を備えている。この台間機40は、スロットマシン1(遊技機)と通信可能に接続されているとともに、後述するメダル貸機50、呼出装置60、会員管理装置70、データ管理装置80などとも通信可能に接続され、これらの装置などから構成される図5に示すような会員管理システムの一部をなすものである。また、台間機40には、前面枠2の開閉状態を検出する枠開放センサ9が接続されている。
図1に示すように、情報表示装置41は、例えば、液晶表示器を備え、一側面に形成された開口から外部に露出する情報表示部41aにおいて、スロットマシン1の大当たり回数やゲーム数、金額情報の残高や、再プレイ可能な貯遊技媒体(貯メダル)数などの遊技に関連する遊技関連情報を表示することが可能となっている。また、情報表示装置41には情報表示部41aに合わせてタッチパネル41bが設けられており、各種情報を入力できるようになっている。なお、情報表示装置41に表示する表示内容は、遊技関連情報に限られず、例えば、ガイダンス用の情報として、開店時間、閉店時間、定休日、会員の募集、イベント開催の店内サービス情報などを表示するようにしても良い。また、後述する会員カードの挿入に伴って、ポイント数などの会員情報を表示できるようにしても良い。
また、会員カードを挿入するための会員カード挿入口43と、挿入された会員カードの情報を読み取るなどの処理を行うカード処理装置46は、後述する会員管理装置70と共に、会員を管理する会員管理手段をなすものである。この会員とは、予め遊技店において会員登録した遊技者であって、会員になると、例えば、新装開店時の優先入場サービスや遊技データ開示サービスなどを受けられるようになるとともに、遊技媒体としての遊技球やメダルを景品と交換せずに貯める(いわゆる貯球、貯メダルサービス)ことができるようになる。また、会員には、会員番号(会員識別情報)などの情報が記憶された磁気カードまたはICカードなどの会員カードが発行される。
また、台間機40においては、会員カード挿入口43に会員カードが挿入されたことに基づき、カード処理装置46によって会員カードに記憶されている情報を読み出し、会員管理装置70にこの情報を送信する。そして、会員管理装置70において、この送信された情報と、記憶管理されている会員情報とを照合し、遊技している会員を特定するようになっている。すなわち、カード処理装置46は、遊技店の会員を特定するための情報を入力する入力手段をなす。
貯遊技媒体払出SW44は、上述のように特定された会員が保有している貯遊技媒体としての貯メダルを払い出す処理を行わせるものであって、これを操作することで後述するメダル貸機50から貯メダル数以内の所定数のメダルが排出されるようになっている。なお、貯メダルの払い出しの際などには、会員カードの挿入に加えて、確実に会員本人であることを確認するために、例えば、タッチパネル41bを備える情報表示装置41において、予め設定しておいた暗証番号やパスワードの入力を求めるようになっている。すなわち、情報表示装置41は、遊技店の会員を特定するための情報を入力する入力手段をなす。
なお、会員を特定するための情報を入力する入力手段は、カード処理装置46や情報表示装置41に限られず、会員を特定するために指紋を読み取る装置など、その他の個人を特定可能な情報を入力する装置を用いることができる。
メダル貸機50は、メダル貸機50の作動状態を表示するモニタ51と、紙幣を挿入する紙幣挿入口52、挿入された紙幣を回収するための紙幣回収部53、メダルを補給するためのメダル補給部54、メダルを導出するメダル導出部55、メダル導出部55とスロットマシン1の側面に形成されたメダル導入口10を結ぶメダル投入部材56を備える。また、図5に示すように、このメダル貸機50は、CPUやROM、RAMなどを有する制御装置57、紙幣挿入口52から挿入された紙幣を識別する紙幣識別装置52a、所定数のメダルを払い出すメダル払出装置58、メダルの払い出しを中断するストッパ装置59を備える。
また、このメダル貸機50は台間機40と通信可能に接続されているとともに、台間機40を介してスロットマシン1からの遊技に関する情報(スタート情報(ベット情報)や払出数情報、クレジット数情報など)を受信可能に接続されている。そして、メダル貸機50の制御装置57ではこれらの情報に基づき、ゲームが開始したか否かのゲーム実行状態や、ビックボーナス(BB)やレギュラーボーナス(RB)状態等の遊技進行状態、クレジットの状態などのスロットマシンの遊技状態を監視する。すなわち、制御装置57がスロットマシン1の遊技状態を監視する監視手段をなす。
このメダル貸機50においては、紙幣挿入口52から挿入された紙幣を紙幣識別装置52aで識別し、その金額に応じてメダル払出装置58を動作させ所定数のメダルを払い出すようになっている。また、挿入された紙幣の金額を金額情報として記憶することも可能であり、該金額情報からの貸メダル払出要求の発生(例えば、タッチパネル41bからの入力)があった場合にもメダル払出装置58を動作させ所定数のメダルを払い出すようになっている。また、払い出し可能な貯遊技媒体(貯メダル)があるときに上述した台間機40において貯遊技媒体払出SW44が操作された場合にも所定数のメダルを払い出すようになっている。
すなわち、紙幣を正しく認識すること、金額情報からの払出要求を受けること、貯メダルからの払出要求を受けることで、メダル払出条件が成立し、メダルが払い出される。なお、メダル払出装置58には、払い出したメダルを検出する図示しない計数センサが設けられ、この計数センサからの検出信号が制御装置57に入力されるようになっている。これにより制御装置57において払い出したメダルの枚数を計数できるようになっている。
メダル貸機50に挿入された紙幣は紙幣回収部53に回収されるようになっている。この紙幣回収部53には鍵53aを備える扉53bが設けられており、係員が施錠を解除して扉53bを開けることで紙幣を回収できるようになっている。なお、メダル貸機50に紙幣回収部53を設けずに、島設備に設けられた紙幣回収機に回収されるようにしても良い。
また、払い出されるメダルはメダル貸機50の内部に設けられたタンクに貯留されたメダルを払いだすようになっており、タンクに貯留されたメダルが不足した場合はメダル補給部54から補給するようになっている。このメダル補給部54には、鍵54aを備える扉54bが設けられており、係員が施錠を解除して扉54bを開けることでメダルを補給できるようになっている。なお、メダル貸機50にメダル補給部を設けずに、島設備に設けられた補給装置から自動補給されるようにしても良い。
メダル払出装置58から払い出されたメダルは、メダル導出部55に至り、さらにメダル投入部材56を通ってメダル導入口10からスロットマシン1に投入されるようになっている。図3に示すように、このメダル導出部55は、スロットマシン1の前面側を構成する前面枠2に形成されたメダル導入口10へメダルを誘導するように、メダル貸機50の前側に突出するように配設されている。そして、図1に示すように、このメダル導出部55のスロットマシン側の側面からは、スロットマシン1へ向かってメダル投入部材56が延出している。メダル投入部材56は、その内部にメダルの厚みより若干広い前後幅を有するとともに、メダルの直径よりも若干広い上下幅を有する矩形筒状の流路を備え、メダルが前後に重ならないように一列に流下するようになっている。
また、図3に示すように、メダル導出部55には、メダル投入部材56の接続部に近い下流側部分に、メダル投入の中断条件が成立した場合にメダル払出装置58から払い出されたメダルがメダル投入部材56へ流入しないように遮断し、メダルの投入を中断するストッパ装置59が設けられている。なお、このストッパ装置59によるメダル投入の中断については後述する。
また、図4に示すように、メダル投入部材56の先端部およびメダル導入口10の外側には、メダル投入部材56とメダル導入口10を連結するための連結部材28,29が設けられている。上述したように前面枠2は、前面側から見て左側が機枠8に軸着されて扉状に回動可能とされているが、この連結部材28,29は前面枠2を閉鎖する動作に伴い、メダル投入部材56とメダル導入口10が自動的に連結されるようにするものである。
図2に示すように、メダル導入口10に設けられた連結部材28は、メダル導入口10の外側の周囲を囲むように前面枠2の側面に突出するように設けられ、その後端部にはメダル貸機50側へ延出するリブ状の係合部28aが形成されている。また、図4(a)に示すように、メダル投入部材56の先端部に設けられた連結部材29は、メダル投入部材56の下流側端部に設けられ、その後端部には、スロットマシン側へ延出するリブ状の係合部29aが形成されている。さらに、メダル投入部材56の先端部に設けられた連結部材29はメダル投入部材56に対して、上下に延在する回動軸29bを中心として前後に回動可能に取り付けられているとともに、図示しない付勢部材によって前方向へ付勢されている。また、メダル投入部材56に設けられた連結部材29は、メダル導入口10側の連結部材28より一回り大きく、図4(b)に示すように連結した状態では、メダル投入部材56側の連結部材29がメダル導入口10側の連結部材28の外側を覆うようになる。
このような構成を有する連結部材28,29においては、図4(a)に示すように、前面枠2を前側に開放した状態では、メダル投入部材56の先端部に設けられた連結部材29が、付勢部材に付勢されて前側に傾いた状態となり、メダル導入口10側の連結部材28を受け入れ可能な状態となる。なお、メダル投入部材56は左右方向に伸縮自在とされ、メダル貸機50とスロットマシン1の間隔に合わせてその長さを調節できるようになっている。
そして、前面枠2を閉鎖する方向に回動すると、メダル導入口10側の連結部材28に形成された係合部28aの背面が、メダル投入部材56側の連結部材29に形成された係合部29aの前面に当接するとともに、付勢部材の付勢力に抗して後方へ回動させる。これにより、図4(b)に示すように、メダル導入口10側の連結部材28がメダル投入部材56側の連結部材29の内部に収容され、メダル投入部材56とメダル導入口10が連結することとなる。また、前面枠2を開放する際には、メダル投入部材56側の連結部材29が前方向に回動するように付勢されていることから、自動的にメダル投入部材56とメダル導入口10の接続が解除されることとなる。
以上のことから、メダル投入部材56は、スロットマシン1に形成される遊技者がメダルを投入する投入口(メダル投入部15)とは別に設けられた投入口(メダル導入口10)に接続可能に構成されていることとなる。
呼出装置60は、スロットマシン1が固定される島設備であって、スロットマシン1の上側となる位置に設けられるものであって、CPUやROM、RAMなどを有する制御装置と、この制御装置に制御される、表示装置、ランプ・LED、呼出SW、表示切替SWを備え、台間機40(遊技設備装置30)と通信可能に接続されている。
この呼出装置60は、表示装置において、例えば、大当たりの回数やゲーム数、スランプグラフなどのスロットマシン1のデータを表示できるようになっている。また、表示切替SWを操作することによって表示装置の表示内容を、例えば、前日、前々日のスロットマシン1のデータなどに変更できるようになっている。呼出SWは、遊技者が係員を呼び出す際に用いるもので、これを操作することにより、ランプ・LEDが点灯するようになっている。また、ランプ・LEDは呼出SWが操作された場合の他、例えば、スロットマシン1でBB、RB入賞が成立した場合に点灯するようにしても良い。
会員管理装置70は、CPUやROM、RAMなどを有する制御装置71と、表示装置としてのモニタ72、入力装置としてのキーボード73、出力装置としてのプリンタ74、記憶装置としての外部記憶装置75を備え、各スロットマシン1に接続した遊技設備装置30(台間機40、メダル貸機50)、後述するデータ管理装置80などと通信可能に接続されている。この会員管理装置70は、外部記憶装置75に会員情報として、例えば、会員の氏名、年齢、生年月日、電話番号を各会員に付された会員番号毎に記憶管理しており、遊技設備装置30から送信された会員カードの情報と照合することで、遊技している会員を特定するものである。
また、会員管理装置70は、会員によって登録された暗証番号、パスワードを、各会員に付された会員番号毎に記憶管理しており、入力された暗証番号、パスワードと照合することで、より確実に会員本人であることを確認できるようになっている。さらに、貯遊技媒体数(貯球数、貯メダル数)も各会員に付された会員番号毎に記憶管理している。また、会員管理装置70は、以上のように会員番号毎に記憶管理されている会員データなどの各種情報をモニタ72に表示可能であるとともに、プリンタ74によって印刷することが可能である。さらに、キーボード73によって情報を入力することも可能となっている。その他に、上述のように特定された会員に対し、所定の条件に基づくポイントの付与を行うとともに、会員番号毎に付与されたポイント数の管理を行い、獲得したポイントに応じたサービスが受けられるようにしても良い。
データ管理装置80は、各スロットマシン1に接続した遊技設備装置30(台間機40、メダル貸機50)、会員管理装置70などと通信可能に接続され、各スロットマシン1の入球(メダル)データ、出球(メダル)データ、差球(メダル)データ、BB、RBの回数等のデータが時系列に従って記憶して管理できるようになっている。なお、データ管理装置80と会員管理装置70は一体の装置であっても良い。
次に、以上のような構成を有する遊技設備装置30におけるメダルの払い出しの制御について説明する。このメダルの払い出しの制御においては、メダル貸機50の制御装置57にてメダル払出条件の成立に基づき、所定数のメダルを連続的に払い出す制御が行われるとともに、当該連続払出状態中にスロットマシン1のメダル投入不可状態が発生した場合に該連続払出状態を中断する制御が行われる。以下、このような払出制御について図6を参照して説明する。
この払出制御においては、まず、払出条件が成立しているか否かの判定(ステップS1)が行われる。ここで、払出条件の成立とは、紙幣挿入口52から挿入された紙幣を紙幣識別装置52aで正しく認識したこと、金額情報からの貸メダル払出要求の発生(例えば、タッチパネル41bからの入力)があったこと、もしくは、払い出し可能な貯遊技媒体(貯メダル)があるときに貯遊技媒体払出SW44が操作され、その操作信号が台間機40から入力されたことである。
この払出条件が成立しているか否かの判定(ステップS1)において、払出条件が成立していない場合(ステップS1;N)は、払出制御を終了する。また、払出条件が成立しているか否かの判定(ステップS1)において、払出条件が成立している場合(ステップS1;Y)は、メダル払出装置58の作動を開始する処理(ステップS2)を行う。
メダル払出装置58の作動を開始する処理(ステップS2)においては、メダル払出装置58を動作させて、メダルの払い出しを開始する処理が行われる。メダルの払い出しは、成立した払出条件に基づく規定枚数のメダルが払い出されるまで継続されるようになっており、紙幣挿入口52から紙幣が挿入された場合や、金額情報からの貸メダル払い出し要求があった場合は、その金額に応じた枚数のメダルが払い出されるまで継続される。すなわち、例えば、1000円が投入された場合(1000円分の払い出し要求があった場合)は50枚のメダルが払い出されるまで継続される。また、台間機40において貯遊技媒体払出SW44が操作された場合は、指定された枚数もしくはあらかじめ設定されている枚数のメダルが払い出されるまで継続される。
メダル払出装置58の作動を開始する処理(ステップS2)を行った後、中断条件が成立しているか否かの判定(ステップS3)を行う。ここで、中断条件の成立とは、ゲームの開始や、ボーナスの発生など、メダルをスロットマシン1に投入しても受け付けられずに受皿27に返却されてしまうメダル投入不可状態になっていることである。この中断条件の成立は、スロットマシン1から台間機40を介して入力される遊技に関する情報に基づき、制御装置57がスロットマシン1の遊技状態を監視することで判定される。例えばゲームの開始は、スタートレバー21の押下に伴い出力されるスタート信号の受信や、スタート信号とともに、もしくは、スタート信号に代えて出力されるベット信号の受信など、スタートを特定するための信号の受信に基づき判定される。また、ボーナスの発生は、ボーナス状態中に出力されるボーナス信号の受信に基づき判定される。
なお、中断条件の成立に、クレジット数が最大値である場合(例えば50)や、クレジット数の値が、入賞により付与される最大賞メダル数(例えば15枚)が加算されるとクレジット数の最大値(例えば、50)に達する値(例えば、35以上)である場合、投入されたメダルをクレジットとして記憶しない状態(クレジット解除状態、クレジット不可状態)において最大ベット数(例えば、3)までベットされた状態を含んでもよい。
この中断条件が成立しているか否かの判定(ステップS3)において、中断条件が成立している場合(ステップS3;Y)は、メダル払出装置58の作動を停止する処理(ステップS6)、ストッパ装置59を作動する処理(ステップS7)を行い、メダルの払出を中断する。すなわち、制御装置57がメダル払出条件の成立に基づき所定数のメダルを連続的に払い出す制御を行うとともに、当該連続払出状態中に監視手段の監視結果によりスロットマシン1のメダル投入不可状態を検出した場合に該連続払出状態を中断する制御を行う払出制御手段をなす。また、中断条件が成立しているか否かの判定(ステップS3)において、中断条件が成立していない場合(ステップS3;N)は、規定枚数が払い出されたか否かの判定(ステップS4)を行う。
規定枚数が払い出されたか否かの判定(ステップS4)においては、メダル払出装置58に設けられた計数センサからの検出信号に基づき、制御装置57でカウントしている払出枚数が、成立した払出条件に基づく規定枚数に達したかが判定される。この規定枚数が払い出されたか否かの判定(ステップS4)において、規定枚数のメダルが払い出された場合(ステップS4;Y)は、メダル払出装置58の作動を停止する処理(ステップS5)を行い、払出処理を終了する。規定枚数が払い出されたか否かの判定(ステップS4)において、規定枚数のメダルが払い出されていない場合(ステップS4;N)は、中断条件が成立しているか否かの判定(ステップS3)に戻る。すなわち、規定枚数が払い出されるまで、中断条件が成立したか否かの判定(ステップS3)と、規定枚数が払い出されたか否かの判定(ステップS4)を繰り返すこととなる。
中断条件が成立しているか否かの判定(ステップS3)において、中断条件が成立している場合(ステップS3;Y)は、メダル払出装置58の作動を停止する処理(ステップS6)、ストッパ装置59を作動する処理(ステップS7)を行う。これらの処理により、メダル貸機50からスロットマシン1へのメダルの投入が中断される。なお、メダル払出装置58の停止に加え、より下流側に位置するストッパ装置59を作動させることで、中断条件の成立後にメダルが投入されることを確実に防止できる。これにより、投入されたメダルが受皿27返却されてしまうことを防止でき、遊技者による返却されたメダルの再投入などの煩わしい作業の発生を防止できる。
以上のことから、メダル払出装置58から払い出されたメダルがメダル投入部材56から投入されることを阻止するストッパ装置59を備え、払出制御手段(制御装置57)は、連続払出状態を中断する場合に、メダル払出装置58を停止するとともにストッパ装置59を作動させるようにしたこととなる。
メダル払出装置58の作動を停止する処理(ステップS6)、ストッパ装置59を作動する処理(ステップS7)を行った後、中断条件が解除されたか否かの判定(ステップS8)を行う。ここで、中断条件の解除とは、中断条件がゲームの開始であった場合はゲーム開始から所定時間後、中断条件がボーナスの発生であった場合はボーナス終了後(ボーナス情報を受信しなくなったとき)であり、メダルを投入しても受け付けられずに受皿27に返却されてしまうような状態が解除されることである。なお、中断条件が、クレジット数が最大値である状態(例えば50)や、クレジット数の値が入賞により付与される最大賞メダル数(例えば15枚)が加算されるとクレジット数の最大値(例えば、50)に達する値(例えば、35以上)である状態である場合は、これらの状態が解消された後である。また、投入されたメダルをクレジットとして記憶しない状態(クレジット解除状態、クレジット不可状態)において最大ベット数(例えば、3)までベットされた状態である場合は、ベットしたゲームの終了後ある。
この中断条件が解除されたか否かの判定(ステップS8)において、中断条件が解除された場合(ステップS8;Y)は、ストッパ装置59を復帰させる処理(ステップS9)を行う。また、中断条件が解除されたか否かの判定(ステップS8)において、中断条件が解除されていない場合(ステップS8;N)は、中断条件が解除されたか否かの判定(ステップS8)を中断条件の成立まで繰り返す。
ストッパ装置59を復帰させる処理(ステップS9)においては、ストッパ装置59を復帰させてメダル投入の中断を解除する処理を行う。そして、ストッパ装置59を復帰させる処理(ステップS9)を行った後、メダル払出装置58の作動を開始する処理(ステップS2)に戻り、メダルの投入を再開する。
以上のことから、スロットマシン1に隣設されて該スロットマシン1で使用するメダルを払い出すメダル払出装置58を備えた遊技設備装置30において、スロットマシン1に形成されたメダル投入口(メダル導入口10)に連通するように接続可能であって、メダル払出装置58から払い出されたメダルを該メダル投入口に直接投入可能なメダル投入部材56と、スロットマシン1の遊技状態を監視する監視手段(制御装置57)と、メダル払出条件の成立に基づき所定数のメダルを連続的に払い出す制御を行うとともに、当該連続払出状態中に監視手段の監視結果によりスロットマシン1のメダル投入不可状態を検出した場合に該連続払出状態を中断する制御を行う払出制御手段(制御装置57)と、を備えたこととなる。
次に、上述した遊技設備装置の変形例について、図7,8を参照して説明する。なお、主に上述の実施形態の遊技設備装置、スロットマシン1と異なる部分について説明し、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略する。本変形例の遊技設備装置30aは、メダル貸機50aにスロットマシン1の受皿27のメダルを取り込むメダル取込装置110を備えている。
メダル取込装置110は、メダル貸機50aの下部に設けられている。このメダル取込装置110は、受皿27に隣設するように前側に突出する取込皿111と、取り込んだメダルを検出する取込センサ(図示略)、メダルを揚送する揚送装置112を備えている。
取込皿111は、上方に開口した箱型に形成され、スロットマシン1の受皿27に隣設する前面側から見て左側の側壁には、外部に貫通する連通口113と、該連通口113の外側に突出する接続部材114が設けられている。この取込皿111の側壁の外側に形成された接続部材114は、左右方向に沿って延在する上方に開口した溝部を備えた樋状の部材で、溝部の底面および内側面は連通口113の底辺および側辺に沿うように形成されている。なお、この接続部材114は左右方向に伸縮自在とされ、メダル貸機50とスロットマシン1の間隔に合わせてその長さを調節できるようになっている。
スロットマシン1の受皿27には、この取込皿111に形成された連通口113と対向するように、メダル貸機50a側となる前面側から見て右側の側壁に外部に貫通する連通口27aが形成されている。そして、接続部材114のスロットマシン1側の端部は、前面枠2を閉鎖した状態において、溝部の底面および内側面が、受皿27に形成された連通口27aの底辺および側辺に沿うようになっている。これにより、取込皿111に形成された連通口113と受皿27に形成された連通口27aとが接続部材114を介して連通するようになっている。なお、受皿27に形成された連通口27aには、該連通口27aを開閉する図示しない開閉扉が設けられており、前面枠2を開放して接続部材114との接続を解除した際に連通口27aを閉鎖し、受皿27からメダルがこぼれないようにすることができる。
また、受皿27の底面27b、接続部材114の底面、取込皿111の底面111aは、段差なく連続するようになっており、さらに、メダル貸機50a側となる前面側から見て右側に向かって下る傾斜面とされている。これにより、受皿27に払い出されたメダルを、容易に取込皿111に受け入れることができるようになっている。
取込皿111の後方には、揚送装置112の取込口115が形成され、取込皿111に受け入れたメダルを揚送装置112に投入できるようになっている。この取込口115から揚送装置112に投入されたメダルは、メダル貸機50aの前面に設けられた取込開始ボタン116を操作することにより取り込みが開始されるようになっている。
また、この取込口115には、取込皿111から揚送装置112に投入されたメダルを検出する取込センサが設けられている。この取込センサからの検出信号は制御装置57に入力されるようになっており、制御装置57において取り込んだメダルの枚数を計数できるようになっている。また、制御装置57においては、取り込んだメダルの枚数を取込クレジット数に変換して記憶するようになっており、この取込クレジット数は、メダル貸機50aの前面に設けられた取込クレジット表示器117に表示されるようになっている。
また、揚送装置112には、取込口115から取り込んだメダルを上方に位置するメダル払出装置58に揚送する揚送手段が備えられており、取り込んだメダルを払い出しに用いることができるようになっている。
以上のような構成により、遊技者が獲得したメダル(受皿27に払い出されたメダル)も遊技者による投入作業無しでスロットマシン1に投入でき、快適な遊技環境を提供できる。また、メダルをスロットマシン1と遊技設備装置30との間で循環使用でき、メダル貸機50aへのメダルの補充回数を少なくすることができ、係員の作業を軽減できる。
次に、以上のような構成を有する遊技設備装置30aにおけるメダル貸機50aの制御装置57で行われる、メダル取込装置110で取り込んだメダルの払出処理について図8を参照して説明する。この取込メダル払い出し処理においては、まず、メダル取込装置110で取り込んだメダル数を変換した取込クレジットがあるか否かの判定(ステップT1)を行う。この取込クレジットがあるか否かの判定(ステップT1)において、取込クレジットがない場合(ステップT1;N)は、取込メダル払出処理を終了する。また、取込クレジットがあるか否かの判定(ステップT1)において、取込クレジットがある場合(ステップT1;Y)は、ゲームが開始されたか否かの判定(ステップT2)を行う。
ゲームが開始されたか否かの判定(ステップT2)においては、スロットマシン1から台間機40を介して入力される遊技に関する情報としてのスタート情報(ベット情報)に基づき、ゲームが開始されたかを判定し、メダルを投入しても受け付けられず受皿27に返却されてしまう場合であるかが判定される。このゲームが開始されたか否かの判定(ステップT2)において、ゲームが開始されている場合(ステップT2;Y)は、メダル払出装置58の作動を停止する処理(ステップT7)を行い、取込メダル払出処理を終了する。なお、ボーナス発生中も同じようにメダル払出装置58の作動を停止するようにしても良い。また、ゲームが開始されたか否かの判定(ステップT2)において、ゲームが開始されていない場合(ステップT2;N)は、クレジット数が所定数未満であるか否かの判定(ステップT3)を行う。
クレジット数が所定数未満であるか否かの判定(ステップT3)においては、スロットマシン1から台間機40を介して入力される遊技に関する情報としてのクレジット数情報に基づき、スロットマシン1に記憶されているクレジット数が所定数未満であるかが判定される。この所定数とは、入賞により付与される最大賞メダル数(例えば15枚)がクレジット数に加算されても、クレジット数の最大値(例えば、50)に達しないような値(例えば、35未満)とされている。すなわち、制御装置57がスロットマシン1のクレジット数を監視するクレジット数監視手段をなす。
このクレジット数が所定数未満であるか否かの判定(ステップT3)において、クレジット数が所定数未満でない場合(ステップT3;N)は、メダル払出装置58の作動を停止する処理(ステップT7)を行い、取込メダル払出処理を終了する。すなわち、この場合は、スロットマシン1にメダルを投入しても受皿27に返却されてしまう可能性がある場合である。また、クレジット数が所定数未満であるか否かの判定(ステップT3)において、クレジット数が所定数未満である場合(ステップT3;Y)は、メダル払出装置58を作動させる処理(ステップT4)を行い、メダルを払い出す。
以上のことから、払出制御手段(制御装置57)は、スロットマシン1のクレジット数を監視するクレジット数監視手段(制御装置57)を備え、該クレジット数が上限数未満で、かつ当該スロットマシン1の1入賞における最大賞メダル数が付与されても該上限数に達しない所定数を基準として、クレジット数の監視結果が該所定数未満の場合に、メダルの払出を行うと共に所定数に達した場合に払出を停止するようにしたこととなる。
メダル払出装置58を作動させる処理(ステップT4)を行った後、取込クレジットがあるか否かの判定(ステップT5)を行う。この取込クレジットがあるか否かの判定(ステップT5)において、取込クレジットがない場合(ステップT5;N)は、メダル払出装置58の作動を停止する処理(ステップT6)を行い、取込メダル払出処理を終了する。すなわち、この場合は、取込クレジットがすべて払い出された場合である。また、取込クレジットがあるか否かの判定(ステップT5)において、取込クレジットがある場合(ステップT5;Y)は、ゲームが開始されたか否かの判定(ステップT2)に戻る。すなわち、取込クレジットがすべて払い出されるまで上述の処理(ステップT2からT5)を繰り返すこととなる。
ここで、図8は取込クレジットに対する払出制御であるが、現金の投入や金額情報からの貸しメダルの払い出し要求、貯メダルからの払い出し要求などにより発生する払出クレジット(例えば、1000円投入時に一時記憶される50のデータ)に対する払出制御にも対応可能である。この場合は、取込クレジットがあるか否かの判定(ステップT1、T5)を払出クレジットがあるか否かの判定とする。また、このように払出クレジットに対する払出制御とすれば、上述した実施形態の遊技設備装置30における払出制御にも応用可能である。
なお、本変形例の遊技設備装置30aおいては、メダル取込装置110に揚送装置112を設けるとしたが、揚送装置112を設けずに、取込口115で取り込んだメダルを島設備の回収装置に排出するようにしても良い。
以上のことから、遊技者が保有するメダルを取り込むメダル取込装置110を備え、払出制御手段(制御装置57)は、メダル取込装置110から取り込んだ分のメダルを払い出すようにしたこととなる。
なお、以上の実施形態の遊技設備装置30,30aにおいては、メダルの払出を中断する場合、ストッパ装置59を作動させ、かつ、メダル払出装置58を停止するとしたが、メダル払出装置58を停止させるのみとしても良い。
また、メダル投入部材56をメダル投入部15とは異なるメダル導入口10に接続するとしたが、メダル投入部15に接続するようにしても良い。
スロットマシン1の遊技状態を監視する監視手段を、メダル貸機50の制御装置57としたが、スロットマシン1の遊技制御装置としても良いし、台間機40の制御装置45としても良い。ただし、メダル投入不可状態を検出した場合、または、メダル投入不可状態が解除された場合に、メダル貸機50に対してその旨を伝える情報を出力するように構成する。
また、メダル払出装置58に設けられた計数センサでメダルを計数して払い出しているが、ストッパ装置59でメダルの払出を中断する場合には、ストッパ装置59がメダル払出装置58よりも先に配設されていることから、既に払い出されたものとして計数されたメダルが、メダル払出装置58とストッパ装置59の間のメダル導出部55内で未投入となってしまう。そこで、ストッパ装置59にもメダル計数センサを設け、このセンサで投入されたメダルの計数を行うようにしてもよい。このようにすれば、仮にメダル導出部55内にメダルが残っていても、実際に投入されたメダルとしては計数しないため、メダルの投入管理を確実に行うことができる。また、メダル払出装置58の計数センサとストッパ装置59の計数センサの両方で払出メダルの数を管理することとなるのでより安全である。
また、スロットマシン1の側部に設けられたメダル導入口10の下方に、受皿27にメダルを排出するメダル排出口12とは別にメダル返却口を設け、メダル投入不可状態において投入されたメダルを当該メダル返却口に返却するように構成し、該メダル返却口に接続するメダル回収部材を遊技設備装置30に備え、メダル返却口から返却されたメダルをメダル回収部材から遊技設備装置30に取り込んでメモリ(返却クレジット)として記憶し、該記憶数分のメダルを再度メダル払出装置58から払い出すことで、ゲーム開始等により返却されたメダルが受皿27に排出されることを防止するような、スロットマシン1と遊技設備装置30からなる遊技設備(或いは遊技装置)としても良い。
この場合、上述した変形例のような遊技設備装置30aに、返却されたメダルの取込機能及び記憶機能を設ける必要がある。このように構成すれば、ストッパ装置59で払出が阻止できなかったメダルがあったとしても、その分のメダルも受皿27に返却されないので、遊技者が自ら投入する作業が必要ない。なお、メダル返却口にメダル回収部材を接続していないメダル返却口の不使用時には、返却メダルが受皿27のメダル排出口12に返却されるように、メダルセレクタ18の下流のメダル通路に分岐通路および振り分け装置を備えるようにする。この振り分け装置の切換は手動で行うようにしてもよいし、メダル回収部材の接続を検出して、或いは接続動作に連動して(メカ的に)切り換えるようにしてもよい。
また、ストッパ装置59を遊技設備装置30ではなくスロットマシン1に設けたスロットマシン1と遊技設備装置30からなる遊技設備(或いは遊技装置)としても良い。この場合には、スロットマシン1自体で自己の制御状態に応じて迅速にストッパ装置59を制御することが可能となる。なお、同時に遊技設備装置30でもスロットマシン1の状態を監視して払出の停止制御を行うことが好ましい。
また、メダル投入部材56を使用しないで、受皿27にメダルを払い出すタイプに変更できるように構成してもよい。この場合には、メダル導出部55の下部にメダル払出ノズルの接続部およびメダル払出口を設け、メダル投入部材56の代わりにメダル払出ノズルを使用して、受皿27にメダルを払い出すようにする。
また、遊技制御装置30の払出制御手段(制御装置57)は、払出条件分の全てのメダルを一度に払い出すのではなく、最高ベット枚数を1単位として、該1単位の払出を所定時間毎に行うようにしてもよい。このように制御すれば、通常の遊技者がメダル投入して遊技を行うような状態を自動で行うことが可能となる。なお、前記所定時間は遊技者のゲームの進行に対応した時間が好ましいが、遊技者がこの時間を調整できる機能を設けてもよい。また、スロットマシン1で賞やリプレイおよび特別遊技状態が発生した場合には、遊技の進行タイミングにズレが生じるため、上記の投入タイミングを変更したり、払出の動作を一時中断することが望ましい。
また、遊技設備装置30は、所定の金額(例えば、1000円)に対応したメダル枚数(50枚)を1単位とした連続払出制御を行うものとし、所定の金額以上の金額情報を記憶可能に構成し、該所定の金額に対応した枚数のメダルの払出が完了した場合には、金額情報の記憶が存在していることを条件に、次の払出として該所定の金額分の金額情報を変換して次の払出制御を自動的に開始するようにしてもよい。この場合、スロットマシン1で先に排出したメダルを全て(或いはほとんど)使用したことを監視して、その状態になった場合に、次の排出を行うようにする。
以上のような遊技設備装置30,30aは、スロットマシン1に隣設されて該スロットマシン1で使用するメダルを払い出すメダル払出装置58を備えた遊技設備装置30,30aであって、スロットマシン1に形成されたメダル投入口(メダル投入部15、メダル導入口10)に連通するように接続可能であって、メダル払出装置58から払い出されたメダルを該メダル投入口に直接投入可能なメダル投入部材56と、スロットマシン1の遊技状態を監視する監視手段(制御装置57)と、メダル払出条件の成立に基づき所定数のメダルを連続的に払い出す制御を行うとともに、当該連続払出状態中に監視手段の監視結果によりスロットマシン1のメダル投入不可状態を検出した場合に該連続払出状態を中断する制御を行う払出制御手段(制御装置57)と、を備えている。
したがって、スロットマシン1に形成されたメダル投入口に連通するように接続可能であって、メダル払出装置58から払い出されたメダルを該メダル投入口に直接投入可能なメダル投入部材56を備えるので、遊技者によるメダルの投入作業を軽減でき、遊技をスムーズに進行できるとともに、遊技機の稼働率を向上させることができる。
また、メダル払出条件の成立に基づき、所定数のメダルを連続的に払い出す制御を行うとともに、当該連続払出状態中にスロットマシン1のメダル投入不可状態が発生した場合に該連続払出状態を中断する制御を行う払出制御手段を備えたので、投入されたメダルが返却されてしまうのを防止でき、遊技者による返却メダルの再投入といった煩わしい作業の発生を防止できる。
また、メダル払出装置58から払い出されたメダルがメダル投入部材56から投入されることを阻止するストッパ装置59を備え、払出制御手段(制御装置57)は、連続払出状態を中断する場合に、メダル払出装置58を停止するとともにストッパ装置59を作動させるようにしている。
したがって、メダル払出装置58から払い出されたメダルがメダル投入部材56から投入されることを阻止するストッパ装置59を備え、払出制御手段は、連続払出状態を中断する場合に、メダル払出装置58を停止するとともにストッパ装置59を作動させるので、遊技設備装置30からスロットマシン1までの長い導出経路を有していても、メダルの実際の投入を迅速に停止することが可能となる。
すなわち、ストッパ装置59を設けることでより下流側でメダルの払出を停止でき、投入予定数を超えてスロットマシン1に投入されてしまうメダル数を減らすことができるので、受皿27に返却されるメダルを少なくでき、遊技者による返却メダルの再投入といった煩わしい作業の発生を防止できる。
また、遊技者が保有するメダルを取り込むメダル取込装置110を備え、払出制御手段(制御装置57)は、メダル取込装置110から取り込んだ分のメダルを払い出すようにしている。
したがって、遊技者が保有するメダルを取り込むメダル取込装置110を備え、払出制御手段は、メダル取込装置110から取り込んだ分のメダルを払い出すようにしたので、獲得したメダルも遊技者による投入作業無しでスロットマシン1に投入でき、快適な遊技環境を提供できる。
また、払出制御手段(制御装置57)は、スロットマシン1のクレジット数を監視するクレジット数監視手段(制御装置57)を備え、該クレジット数が上限数未満で、かつ当該スロットマシン1の1入賞における最大賞メダル数が付与されても該上限数に達しない所定数を基準として、クレジット数の監視結果が該所定数未満の場合に、メダルの払出を行うと共に所定数に達した場合に払出を停止するようにしている。
したがって、払出制御手段は、スロットマシン1のクレジット数を監視するクレジット数監視手段を備え、該クレジット数が上限数未満で、かつ当該スロットマシン1の1入賞における最大賞メダル数が付与されても該上限数に達しない所定数未満の場合に、メダルの払出を行うと共に所定数に達した場合に払出を停止するようにしたので、遊技者による返却メダルの再投入といった煩わしい作業の発生を防止できる。
すなわち、クレジットからゲームを実行できるようにクレジット数を所定数に比較的長い時間維持することが可能であり、メダルを投入口に投入するという作業を少なくすることができる。しかも、メダルの投入後、即座に賞が生じてもクレジット数がオーバーフローしてしまうことを極力防止できることから、せっかくクレジットしたのにも関わらすそれが原因でオーバーフローが生じて再度受皿27のメダルを再投入するという無駄を少なくすることができる。
また、メダル投入部材56は、スロットマシン1に形成される遊技者がメダルを投入する投入口(メダル投入部15)とは別に設けられた投入口(メダル導入口10)に接続可能に構成されている。
したがって、メダル投入部材56は、スロットマシン1に形成される遊技者がメダルを投入する投入口とは別に設けられた投入口に接続可能に構成されているので、遊技設備装置30のメダル投入部材56がスロットマシン1に接続されている状態でも、メダル投入部材56が邪魔にならないため、何ら問題なく遊技者はメダルを投入することができる。
なお、本発明の遊技設備装置30,30aは、メダルを使用したスロットマシンに対して用いられるのに限られるものではなく、遊技球を使用したスロットマシンなどに対しても適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。