本発明の一実施の形態について説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、本発明のワイヤレス制御システムをワイヤレスAV(audio visual)システムに適用した例について説明する。
図1は、本実施の形態にかかるワイヤレスAVシステム101の概要を示す概略ブロック図である。ここでは、ワイヤレスAVシステム101を、図12に示すようなディスプレイ分離型のワイヤレスTV受信機に適用した例を示している。
すなわち、上記ワイヤレスAVシステム101は、図12に示すように、TV本体ユニット103とワイヤレスセンタユニット102とで構成されている。
上記TV本体ユニット103は、バッテリ内蔵でワイヤレスのTV受像機を含んでおり、また、リモートコントローラ(以下、リモコンと称する)130を備えて、該TV本体ユニット103を介してワイヤレスセンタユニット102に接続されたビデオデッキなどのリモコン操作ができるようになっている。
また、上記ワイヤレスセンタユニット102は、BSやU/VHF等のアンテナ、DVDプレーヤやビデオデッキ等のAV機器等が接続されており、該AV機器からの映像及び/又は音声データ等をTV本体ユニット103へワイヤレス伝送するようになっている。
以下に、ワイヤレスAVシステム101の詳細について説明する。また、以下の説明において、単に「データ」と記した場合、制御データ、映像データ、音声データ等の一般のワイヤレスAVシステム101において送受される全てのデータを示すものとする。
上記ワイヤレスAVシステム101は、図1に示すように、ベース機器としてのワイヤレスセンタユニット102と、ポータブル端末としてのテレビジョン(TV)本体ユニット103とから構成されている。上記ワイヤレスセンタユニット102とTV本体ユニット103とは、ペアとなって無線伝送ネットワーク1を構成している。
上記ワイヤレスセンタユニット102及びTV本体ユニット103は、制御機器と被制御機器の両機器の機能を有している。すなわち、ワイヤレスセンタユニット102が制御機器として機能するとき、TV本体ユニット103は被制御機器として機能し、TV本体ユニット103が制御機器として機能するとき、ワイヤレスセンタユニット102は被制御機器として機能する。
ここで、上記無線伝送ネットワーク1では、上記ワイヤレスセンタユニット102とTV本体ユニット103との間で、IEEE802.11規格に準拠するSS(Spread Spectrum:スペクトラム拡散)無線方式によりデータが送受信されるものとする。
上記ワイヤレスセンタユニット102は、BS(broadcasting satellite)端子11、U/VHFアンテナ端子12、ダイバーシティ端子13の各アンテナ端子と、デジタルVTR、DVDプレーヤなどの機器を接続するS端子付きビデオ1入力端子(外部入力1)14、デコーダ入力用のビデオ2入力端子(外部入力2)15、モニタ/BS出力用のビデオ3入力端子(外部入力3)16、電源装置としてのAC電源部17及びCar−DC電源部18を備える。
なお、上記ワイヤレスセンタユニット102の詳細については、後述する。
上記TV本体ユニット103は、デジタルVTR、DVD(Digital Versatile Disc)プレーヤなどの機器を接続するTV出力用のビデオ4入力端子(外部入力4)21、電源装置としてのAC電源部22及びCar−DC電源部23に接続するための電源端子(図示せず)を備える。
上記TV本体ユニット103は、上記ワイヤレスセンタユニット102と分離可能でバッテリ内蔵により携帯又は可搬できる薄型表示装置であり、例えば液晶テレビジョン(以下、液晶テレビと称する)、無機EL(Electroluminescence)/有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイなどの種々の表示装置を含む広い概念であり、表示機構により限定されるものではない。
なお、上記TV本体ユニット103の詳細については後述する。
本実施の形態において、上記TV本体ユニット103は、主として表示機能や音響機能などを有し、一方、上記ワイヤレスセンタユニット102は、主としてチューナ部や上記TV本体ユニット103を制御する制御機能などを有している。なお、本実施の形態では、上記TV本体ユニット103は、薄型表示装置として液晶テレビを例にして説明する。例えば、図13に示すようなシステムが考えられる。この図13についての説明は後述する。
上記ワイヤレスセンタユニット102とTV本体ユニット103との間に形成される無線伝送ネットワーク1においては、上述したように、SS無線方式によりデータが送受信されている。ここでは、周波数帯として、2.4GHz帯が用いられている。なお、最近、周波数帯として5GHz帯が開放されているので、2.4GHz帯の代わりに5GHz帯を用いてもよい。
上記ワイヤレスセンタユニット102からTV本体ユニット103へは、MPEG(Moving Picture Expert Group)2の映像圧縮フォーマットを用いて、動画像データやDVD-Videoデータ、デジタル放送データを10Mbpsを超える通信回線で伝送する。また、ワイヤレスセンタユニット102とTV本体ユニット103のコマンド(制御信号)伝送も、上記のSS無線方式により行う。
ここで、MPEGについて説明する。
MPEGビデオやMPEGオーディオの符号化されたストリーム(ビット列)、さらに他の符号化ストリームも含めて実際のアプリケーションに適用する場合には、同期を含めて符号化ストリームを多重化して統合し1本化するとともに、そのストリームを蓄積メディアやネットワーク等が持つ、固有の物理フォーマットやプロトコルに適合したデータ形式にする必要がある。
MPEG2システムには、MPEG1と同様に1つのプログラムを構成するプログラム・ストリーム(MPEG2−PS,PS:Program Stream)と、複数のプログラムを構成できるトランスポート・ストリーム(MPEG2−TS,TS:Transport Stream)とがある。
MPEGストリームは、1ビットのフラグも多数あるがヘッダなどの各単位ごとにバイト整列されたバイト・ストリームである。MPEGシステム全体に共通した構造として固定長でないデータ部分には、長さを示す情報が先行して置かれ、不要な場合はその部分をスキップしたり、次のデータ群の先頭を確認して信頼性の高い分離処理ができるデータ構造となっている。
MPEG2符号化方式に準拠し、圧縮された映像、音声信号を受信する装置は、復号化側において映像、音声データのオーバーフロー、アンダーフローの防止するために、符号化側での映像、音声サンプリング周波数と、復号化側での映像、音声サンプリング周波数またはSTC(System Time Clock)を一致させる必要がある。
そのため、復号化装置ではMPEG2システム規格(ISO/IEC規格13818−1)で規定されたPCR(Program Clock Reference:プログラム時刻基準参照値)またはSCR(System Clock Reference:システム時刻基準参照値)を用いることにより、符号化側の映像、音声サンプリング周波数と復号化側の映像、音声サンプリング周波数を一致させている。
ここで、上記構成のワイヤレスAVシステム101のワイヤレスセンタユニット102とTV本体ユニット103との詳細について、図2および図3を参照しながら以下に説明する。
図2は、ワイヤレスセンタユニット102の概略を示すブロック図であり、図3は、TV本体ユニット103の概略を示すブロック図である。
図2に示すように、ワイヤレスセンタユニット102は、ワイヤレスセンタ2と、該ワイヤレスセンタ2からのデータをSS無線方式によりTV本体ユニット103(図1参照)に送信すると共に、該TV本体ユニット103からのコマンド(制御コマンド)を受信する通信手段(通信部)としてのSS送受信ユニット36とで構成されている。
ワイヤレスセンタ2は、BS端子11に接続され選局信号によりBS放送を受信・選局するBSチューナ31と、U/VHFアンテナ端子12に接続され選局信号によりU/VHF放送を受信・選局するU/VHFチューナ32と、BSチューナ31又はU/VHFチューナ32で受信・選局された映像・音声(AV)信号を復調する映像・音声復調部33と、音声切換信号により受信した音声とEPG(Electrical Program Guide:電子番組ガイド)などの番組に関する情報とを切換える音声切換部34と、ソース選択信号により受信した映像・音声情報、番組に関する情報、ビデオ1入力端子14、ビデオ2入力端子(デコーダ入力)15、ビデオ3入力端子(モニタ/BS出力兼用)16からの外部入力情報を選択する第1のAVセレクタ35と、各部を制御するためのワイヤレスセンタマイコン37と、このワイヤレスセンタマイコン37の制御プログラム、通信制御データ、さらに通信チャンネル変更プログラム等の種々のデータを記憶する電気的に書換可能な不揮発性メモリであるEEPROM(electrically erasable programmable ROM)38とを備えて構成される。
上記ワイヤレスセンタマイコン37は、BSチューナ31及びU/VHFチューナ32に対して選局信号41を送信し、音声切換部34に対して音声切換信号42を送信し、第1のAVセレクタ35に対してソース選択信号43を送信するようになっており、さらに、SS送受信ユニット36に対してTVコマンド44を送受信するようになっている。
また、上記ワイヤレスセンタマイコン37は、後述する制御データの生成を行う制御データ生成部、制御データに含まれる識別コードから被制御機器を識別するための識別部、識別した被制御機器に制御データを伝送する制御データ伝送部の機能も兼ねている。
上記選局信号41は、TV番組のチャンネルを指定するための情報を含んだ信号である。また、上記音声切換信号42は、主音声、副音声、ステレオ、モノラル等の音声を切り換えるための情報を含んだ信号である。さらに、上記ソース選択信号43は、ビデオ1入力端子14〜ビデオ3入力端子16等の外部機器からの音声・映像信号か、BSチューナ31及びU/VHFチューナ32によって受信された音声・映像信号かを選択するための情報を含んだ信号である。
すなわち、BSチューナ31及びU/VHFチューナ32は、ワイヤレスセンタマイコン37からの選局信号41によって指定された番組のチャンネルの放送を受信する。
また、音声切換部34は、映像・音声復調部33から出力される音声を、ワイヤレスセンタマイコン37からの音声切換信号42によって指定された音声に切り換える。
さらに、第1のAVセレクタ35は、ワイヤレスセンタマイコン37からのソース選択信号43によって指定されたソース(ビデオ1入力端子14等の外部機器からの映像・音声信号、BSチューナ31及びU/VHFチューナ32からの映像・音声信号)を選択する。
また、上記TVコマンド44は、ワイヤレスセンタマイコン37とSS送受信ユニット36との間で送受され、装置全体を制御するための制御信号である。
つまり、上記TVコマンド44は、ワイヤレスセンタマイコン37で生成されて、SS送受信ユニット36に送信され、さらに、該SS送受信ユニット36の通信相手の機器であるTV本体ユニット103に送信される。逆に、ワイヤレスセンタユニット102では、SS送受信ユニット36を介して、通信相手であるTV本体ユニット103からのTVコマンド71(図3参照)がワイヤレスセンタマイコン37にて受信される。
これにより、TV本体ユニット103では、通信相手であるワイヤレスセンタユニット102からのTVコマンド44を受信することで、該TV本体ユニット103の各部が制御され、ワイヤレスセンタユニット102では、通信相手であるTV本体ユニット103からのTVコマンド71(図3参照)を受信することで、該ワイヤレスセンタユニット102の各部が制御される。
なお、本実施の形態では、上記ワイヤレスセンタ2には、放送用のチューナとして、BSチューナ31、U/VHFチューナ32を備えた例を示したが、これらは、アナログ放送を受信するチューナであってもよいし、デジタル放送を受信するチューナであってもよい。また、デジタル放送用チューナも、衛星デジタル放送用チューナであってもよいし、地上デジタル放送用のチューナであってもよい。
上記SS送受信ユニット36は、ワイヤレスセンタ2内の第1のAVセレクタ35により選択されたデータをデジタル信号に変換するA/D変換部51、該A/D変換部51にてデジタル信号に変換されたデータをMPEG2の映像圧縮フォーマットに変換するMPEG2エンコーダ52、送信データ(MPEG2ストリームやコマンド等)をSS無線方式により送信するSS無線機及び無線制御部からなるSS無線送受信エンジン53、及びSS送信ユニット各部を制御するとともに、電波状態を検出する第1のSS−CPU54を備えて構成される。
上記SS無線送受信エンジン53は、TV本体ユニット103のSS送受信ユニット61(図3で後述する)に、映像及び/または音声データ等のMPEG2ストリームや制御データ等のコマンドを送信する送信機能と、SS送受信ユニット61から制御データ等のコマンドを受信する受信機能とを備える。
なお、本実施の形態では、ワイヤレスセンタユニット102を制御するためのプログラムをEEPROM38に書換可能に記録しているので、該プログラムを書き換えることにより、制御内容を容易に変更することができる。このように、ワイヤレスセンタユニット102において、書換可能なメモリに記憶するのは、システム開発のデバッグごとにマスクROMを変更する時間損失を回避するためである。つまり、プログラムROMを不揮発性メモリ、例えばEPROM,EEPROMとすることで、プログラム開発・修正時間の短縮の大幅な短縮を図っている。また、プログラムをダウンロードしてEEPROM38のプログラム内容を書き換えるようにすれば機能のアップグレードや機能の変更を容易に行うことが可能になる。
続いて、TV本体ユニット103の詳細について、図3を参照しながら以下に説明する。
図3に示すように、TV本体ユニット103は、TV本体3と、該TV本体3からのコマンドをSS無線方式によりワイヤレスセンタユニット102(図1参照)に送信すると共に、該ワイヤレスセンタユニット102からのデータを受信する通信手段としてのSS送受信ユニット61とで構成されている。
上記SS送受信ユニット61は、TVコマンド71を送受信してワイヤレスセンタユニット102のSS送受信ユニット36から送信されたMPEG2ストリームやコマンド伝送データを受信するとともに、受信したMPEG2ストリームなどを元データにデコード(復元)するようになっている。このSS送受信ユニット61の詳細については後述する。
上記TV本体3は、SS送受信ユニット61により復元したデータとTV出力用のビデオ4入力端子21を介して外部から入力されるAV信号とを選択する第2のAVセレクタ62と、映像信号を表示し音声信号を出力するLCD等からなるTV部63(報知手段の一部)と、TVコマンド71を送受信するとともに、ソース選択信号72、OSD(オン・スクリーン・ディスプレイ)信号73等を送信して装置全体の制御を行うTVマイコン64(報知手段の一部)と、TVマイコン64の制御プログラム、通信制御データ、さらに通信チャンネル変更プログラム等の種々のデータを記憶する電気的に書換可能な不揮発性メモリであるEEPROM65と、図示しないリモートコントロール装置(以下、リモコン装置という)からの制御コマンドを受光するリモコン受光部66と、バッテリ67と、バッテリ67の充放電を制御するバッテリチャージャマイコン68と、第2のAVセレクタ62から出力される映像信号と、TVマイコン64から出力されるOSD信号73とを合成してTV部63に出力するためのOSD合成部69とを備えて構成される。
上記TVマイコン64は、後述する制御データの生成を行う制御データ生成部、制御データに含まれる識別コードから被制御機器を識別するための識別部、識別した被制御機器に制御データを伝送する制御データ伝送部の機能も兼ねている。
上記SS送受信ユニット61は、SS無線方式により送信されたデータを受信するSS無線機及び無線制御部からなるSS無線送受信エンジン81、受信したMPEG2ストリームをデコードするMPEG2デコーダ82、デコードされたデータをアナログ信号に変換するD/A変換部83、及びSS送受信ユニット各部を制御するとともに、電波状態を検出する第2のSS−CPU84(通信状態検出手段)を備えて構成される。
上記SS無線送受信エンジン81は、ワイヤレスセンタユニット102のSS送受信ユニット36からのMPEG2ストリームやコマンド等を受信する受信機能と、SS送受信ユニット61からコマンド等を送信する送信機能とを備える。
特に、上記第2のSS−CPU84は、受信電波の電界強度、エラー率に基づく再送要求によりワイヤレスセンタユニット102とTV本体ユニット103間の通信状態(電波の強弱、通信路の妨害)を検出する電波状態検出手段としての機能を備える。検出された電波状態を示す情報は、TVコマンド71としてTVマイコン64に送られる。
本実施の形態では、TV本体ユニット103のSS送受信ユニット61内の第2のSS−CPU84が上記電波状態検出機能を備える構成を示したが、ワイヤレスセンタユニット102のSS送受信ユニット36内の第1のSS−CPU54が同様の機能を備え、検出した電波状態を示す情報をワイヤレスセンタユニット102からTV本体ユニット103にコマンド伝送する態様でもよい。あるいは、第1のSS−CPU54及び第2のSS−CPU84双方が電波状態検出機能を備える構成でもよい。さらに、上記電波状態検出機能をTVマイコン64又はワイヤレスセンタマイコン37が行う態様でもよい。
TVマイコン64は、装置全体の制御を行うとともに、検出された通信状態に基づいて、映像及び音声データが途絶えていること、通信チャンネル変更中であること、接続中であること、通信圏外を含む受信感度情報の各メッセージを知らせる報知手段としての機能を有する。
また、TVマイコン64は、通信が途絶えた時間を計測し、該通信が途絶えてから所定の設定時間が経過するまでは通信チャンネルを保持する通信チャンネル変更制御を行う。
さらに、TVマイコン64は、内部にOSD発生機能部を有し、番組チャンネル、時刻、音量などの情報をテレビ等の画面上に表示する。TV等の映像装置、テレビ会議システム等の電子機器では、番組チャンネル、時刻、音量などの情報をテレビ画面上に表示することが一般的になっている。OSDのデータは画像ではなく、ビットマップと呼ばれる形式で保持されており、このビットマップからY,Cb,Crで表されるYUV形式の画素値に変換され、その変換された画素がテレビ放送などの原画像の上に重畳される。この重畳動作は、上述したOSD合成部69にて行われる。
また、TV出力用のビデオ4入力端子21に、図示しないDVD等の画像再生装置を接続すれば、表示画面上に再生画像に重畳してOSD表示が可能である。
また、図示は省略するが、TV本体3は、スピーカ、キー入力部、カード型外部拡張記憶媒体を挿脱するためのスロット等を備え、カード型外部拡張記憶媒体を該スロットに装着してデータを直接読み取る構成としてもよい。カード型外部拡張記憶媒体は、例えば電源バックアップにより書き込まれた情報を保持するSRAM(Static RAM)カードや電源バックアップが不要なフラッシュメモリ等からなるコンパクトフラッシュ(登録商標)(CF)、スマートメディア、メモリスティク、さらにはコンパクトフラッシュ(登録商標)と同程度の大きさ又はPCカードTypeIIに装着可能な超小型ハードディスクドライブ(HDD)等である。
また、TV本体3に備えられたリモコン受光部66は、IR(Infrared Rays:赤外線)を使用する光通信ポート部であり、TV本体ユニット103又はワイヤレスセンタユニット102に対して各種操作を行うリモコン装置からの光信号を受光するようになっている。具体的には、上記のリモコン受光部66は、赤外線を利用してデータを伝送するための規格、IrDA(Infrared Data Association)、ASK等に準拠して光通信を行うためのI/Oポート、又は電波による無線通信ポートである。
また、上記バッテリ67は、TV本体ユニット103の各部に所定の電源を供給する。バッテリチャージャマイコン68は、バッテリ67が充電可能状態になったとき、例えばTV本体ユニット103がワイヤレスセンタユニット102やその他のクレードル等に装着されたことを検知し、バッテリ67の充電媒体に対し電力供給端子(いずれも図示略)を介して充放電の制御を行う。バッテリチャージャマイコン68は、具体的にはバッテリパックの放電電流を積算し、バッテリパックの残存容量が所定値以下になったと判断したときに充電を開始するとともに、充電時にはバッテリパックへの充電電流を積算しバッテリパックが満充電状態になったと判断したときに充電を停止させる。充電されたバッテリ67は、TV本体3が商用電源から切り離された場合に携帯TVの主電源となり、本体各部に電力を供給する。
次に、上記のような構成を有する本実施形態のワイヤレスAVシステム101において、ワイヤレスセンタ2とTV本体3との間で制御データを送受信する方法について説明する。
ここでは、ユーザからの入力に応じて、あるいは所定のプログラムによる動作によって、ワイヤレスセンタユニット102のワイヤレスセンタマイコン37が、SS送受信ユニット36、TV本体ユニット103のSS送受信ユニット61、又はTV本体3のTVマイコン64に対して、識別コードと制御コマンドを含む制御データを送信するものとする。
ここで、識別コードとは、複数ある被制御機器の何れに対する制御コマンドであるのか否かを識別するためのコードであり、通常、制御データのヘッダ部分に付加されるものである。
ワイヤレスセンタ2のワイヤレスセンタマイコン37によって送信されたTVコマンド44は、SS送受信ユニット36の第1のSS−CPU54によって受信される。TVコマンド44がSS送受信ユニット36に対する制御コマンドを含んだ制御データであるときには、第1のSS−CPU54により所定の処理が行われる。
ワイヤレスセンタマイコン37によって送信されたTVコマンド44がTV本体ユニット103のSS送受信ユニット61又はTVマイコン64に対しての制御データである場合には、SS送受信ユニット36の第1のSS−CPU54は、このデータに所定の符号化を施した後、SS無線送受信エンジン53により無線送信する。
上記無線データを受信したTV本体ユニット103のSS送受信ユニット61は、第2のSS−CPU84において制御データを識別し、この制御データがSS送受信ユニット61に対する制御データである場合には、第2のSS−CPU84により所定の処理が行われる。
受信データがTVマイコン64に対しての制御データである場合には、第2のSS−CPU84は、そのデータをTVコマンド71としてTVマイコン64に送信する。これにより、TVマイコン64は、TV本体3に対して所定の処理を行う。
図4(a)〜図4(c)は、上記したワイヤレスセンタユニット102及びTV本体ユニット103間での制御データ(以下、制御コマンドと称する)の送受信を模式的に示した図である。
なお、ここで、図4(a)〜図4(c)において、制御機器はワイヤレスセンタユニット102のワイヤレスセンタマイコン37を、無線局1はワイヤレスセンタユニット102のSS送受信ユニット36を、無線局2はTV本体ユニット103のSS送受信ユニット61を、被制御機器はTV本体ユニット103のTVマイコン64をそれぞれ示しているものとする。
図4(a)は、制御機器が自器内の無線局1(自局)に対して制御コマンドを含む制御データを送信する場合を示している。この場合を、第1の制御データ送受信態様とする。この第1の制御データ送受信態様では、例えば、無線通信環境に応じて、ワイヤレスセンタマイコン37がSS送受信ユニット36に対して、MPEG伝送レートの変更や無線チャンネルの切り替えを行うための制御コマンドを含む制御データを送信する場合が想定できる。
図4(b)は、制御機器が自器以外の無線局2(他局)に対して制御コマンドを含む制御データを送信する場合を示している。この場合を、第2の制御データ送受信態様とする。この第2の制御データ送受信態様では、例えば、無線通信環境に応じて、ワイヤレスセンタマイコン37がTV本体ユニット103のSS送受信ユニット61に対して、MPEG伝送レートの変更や無線チャンネルの切り替えを行うための制御コマンドを含む制御データを送信する場合が想定できる。
図4(c)は、制御機器が自器以外の被制御機器に対して制御コマンドを含む制御データを送信する場合を示している。この場合を、第3の制御データ送受信態様とする。この第3の制御データ送受信態様では、例えば、ユーザからの操作などに応じて、ワイヤレスセンタマイコン37がTV本体3のTVマイコン64に対して、入力した番組のチャンネルの変更や各種設定の変更などを行うための制御コマンドを含む制御データを送信する場合が想定できる。
また、図4(a)〜図4(c)に示した場合と逆の例で、TV本体ユニット103のTVマイコン64を制御機器とし、ワイヤレスセンタユニット102のワイヤレスセンタマイコン37を被制御機器とした場合には、チューナチャンネルの切り替えや音声切り替えなどを行うための制御コマンドを送信する場合が想定できる。この点については、後述する。
次に、本実施形態において送受信される制御データのデータ構造について説明する。本実施形態のワイヤレスAVシステム101では、制御データのヘッダ部分(制御コマンド)に特定のキーコードを含めて送受信することにより、制御データの識別を容易にしていることを特徴としている。
図5は、制御データに含めるキーコードの例を示す図である。図5に示す例では、制御データを識別するキーコードを“0xFF”としている。このキーコードは予め設定されたものであり、任意に設定できるものとする。また、予め設定されたキーコード“0xFF”と同じコードがデータ本体中に含まれている場合には、これを所定のルールに従って変換することとしている。すなわち、データ本体中の“0xFE”を“0xFE 0x00”と変換し、“0xFF”を“0xFE 0x01”と変換することにしている。
このような変換を施すことにより、本システムで送受信される制御データは、ヘッダに含まれるキーコード“0xFF”により容易に識別されることとなる。
また、制御データの受信側において、“0xFE 0x00”を“0xFE”と変換し、“0xFE 0x01”を“0xFF”と変換することにより、元の制御データを容易に復元することが可能である。
図6は、本実施形態のワイヤレスAVシステム101において送受信される制御データのフォーマットの例を示す図である。図6に示すように、制御データは、コマンド識別ID(キーコードを含む制御コマンド)と、データサイズと、データ本体(制御コマンド)と、チェックサムとを含んで構成されている。
コマンド識別IDは、コマンドの送信先を識別するIDとして予め決められたものであり、本実施の形態では、自局の無線局に対するコマンドをID=1で、他局の無線局に対するコマンドをID=2で、他局を通じた被制御機器に対するコマンドをID=3で識別することとしている。さらに、被制御機器に接続された外部機器に対するコマンドをID=4で識別することとしている。
チェックサムは、コマンド識別ID、データサイズ、データ本体の値を1byte単位で加算した値(下位1byte)としている。
図7(a)〜図7(d)は、制御コマンドのコード変換例を示す図である。
図7(a)は、自局の無線局に対する制御コマンド(無線局1に対する制御コマンド)の変換例を示している。この場合のコマンド識別IDは1とする。
図7(b)は、他局の無線局に対する制御コマンド(無線局2への制御コマンド)の変換例を示している。この場合のコマンド識別IDは2とする。
図7(c)は、他局を通じた被制御機器に対する制御コマンドの変換例を示している。この場合のコマンド識別IDは3とする。
図7(d)は、被制御機器に接続された外部機器に対する制御コマンドの変換例を示している。この場合のコマンド識別IDは4とする。
何れの制御コマンドの場合であっても、変換後のデータでは、データ先頭にキーコード“0xFF”を有しており、また、変換前データ中にあった“0xFE”及び“0xFF”は、それぞれ“0xFE 0x00”及び“0xFE 0x01”に変換されているため、キーコードが誤認されることがないようになっている。
ここで、各種制御コマンドの具体例を下記に示す。
自局コマンド(コマンド識別ID=1)の例としては、
受信感度取得コマンド:0x01 0x00 0x01 0x01 0x03
チャンネル番号取得コマンド:0x01 0x00 0x01 0x02 0x04
などがある。
他局コマンド(コマンド識別ID=2)の例としては、
チャンネル変更コマンド:0x02 0x00 0x01 0x01 0x04
他局機器名取得コマンド:0x02 0x00 0x01 0x02 0x05
などがある。
他局につながる機器へのコマンド(コマンド識別ID=3)の例としては、
再生コマンド:0x03 0x00 0x02 0x00 0x01 0x06
停止コマンド:0x03 0x00 0x02 0x00 0x02 0x07
早送りコマンド:0x03 0x00 0x02 0x00 0x03 0x08
巻き戻しコマンド:0x03 0x00 0x02 0x00 0x04 0x09
などがある。
図4(a)〜図4(c)に示した例では、制御機器がワイヤレスセンタユニット102のワイヤレスセンタマイコン37であって、被制御機器がTV本体ユニット103のTVマイコン64である場合を想定して説明したが、逆に、制御機器がTV本体ユニット103で、被制御機器がワイヤレスセンタユニット102であってもよい。このときの例について、それぞれの制御コマンドの目的別に、図8(a)(b)〜図11(a)(b)を参照しながら以下に説明する。
ここでは、制御機器はTV本体ユニット103のTVマイコン64を、無線局1はTV本体ユニット103のSS送受信ユニット61を、無線局2はワイヤレスセンタユニット102のSS送受信ユニット36を、被制御機器はワイヤレスセンタユニット102のワイヤレスセンタマイコン37を、外部機器はワイヤレスセンタユニット102に接続されたDVDレコーダ等のAV機器(図示せず)を想定する。
無線局1における送信電波強度の取得を目的とする場合には、図8(a)に示すように、制御機器から無線局1に制御データを送信する。この場合、コマンド識別ID=1であり、制御データは、図8(b)に示すようなデータ構造となる。ここで、制御データに含まれる制御コマンドは、図7(a)に示すように、制御機器であるTV本体ユニット103のTVマイコン64において変換される。
なお、図8(b)に示す制御データには、コマンド識別ID=1に対応する1byteの制御コマンド(図7(a)に示す変換後の制御コマンド)、制御データ本体の大きさを2byteで示したサイズデータ、データ本体を示す1byteのデータ(送信電波強度を示すコマンドNo.)、チェックサムを示す1byteのデータ(CRC)がそれぞれ含まれている。
無線局1における受信電波強度の取得を目的とする場合には、図9(a)に示すように、制御機器が無線局1を介して無線局2に制御コマンドを送信する。この場合、コマンド識別ID=2であり、制御データは、図9(b)に示すようなデータ構造となる。ここで、制御データに含まれる制御コマンドは、図7(b)に示すように、制御機器であるTV本体ユニット103のTVマイコン64において変換される。
なお、図9(b)に示す制御データには、コマンド識別IDに対応する1byteの制御コマンド(図7(b)に示す変換後の制御コマンド)、制御データの大きさで示した2byteのサイズデータ、データ本体を示す1byteのデータ(受信電波強度を示すコマンドNo.)、チェックサムを示す1byteのデータ(CRC)がそれぞれ含まれている。
被制御機器における外部入力の切り換えを目的とする場合には、図10(a)に示すように、制御機器が無線局1、無線局2を介して被制御機器に制御コマンドを送信する。この場合、コマンド識別ID=3であり、制御データは、図10(b)に示すようなデータ構造となる。ここで、制御データに含まれる制御コマンドは、図7(c)に示すように、制御機器であるTV本体ユニット103のTVマイコン64において変換される。
なお、図10(b)に示す制御データには、コマンド識別IDに対応する1byteのデータ、制御データの大きさで示した2byteのサイズデータ、データ本体を示す1byteのデータ(入力切換えに対応するコマンドNo.)、外部入力1を示すパラメータに対応するデータが、チェックサムを示す1byteのデータ(CRC)がそれぞれ含まれている。
被制御機器を介して外部機器を直接リモコン制御することを目的とする場合には、図11(a)に示すように、制御機器が無線局1、無線局2、被制御機器を介して外部機器に制御コマンドを送信する。この場合、コマンド識別ID=4であり、制御データは、図11(b)に示すようなデータ構造となる。ここで、制御データに含まれる制御コマンドは、図7(d)に示すように、制御機器であるTV本体ユニット103のTVマイコン64において変換される。
なお、図11(b)に示す制御データには、コマンド識別IDに対応する1byteのデータ、制御データの大きさを示した2byteのデータ(ここでは、データ本体を80byteとしている)、データ本体を示すデータ(リモコンスルーに対応するコマンドNo.)、IrDAサンプリングデータ列を示すパラメータに対応するデータ、チェックサムを示す1byteのデータ(CRC)がそれぞれ格納されている。
図11(a)(b)に示す制御コマンド伝送の具体例として、例えば、図12に示すようなワイヤレスAVシステム101が考えられる。ここで、図12に示すワイヤレスAVシステム101では、ワイヤレスセンタユニット102に接続されたDVDプレーヤーやビデオデッキ等の外部機器を、TV本体ユニット103を介してリモコン130によって操作できるようになっている。
このようなリモコン操作の応用例として、図13に示すようなシステムが考えられる。図13では、一つのワイヤレスセンタユニット102に対して、3つのTV本体ユニット103a〜103cが制御データを送信し、該ワイヤレスセンタユニット102に接続された外部機器(機器A〜機器C)をリモコン操作している。つまり、ワイヤレスセンタユニット102は、TV本体ユニット103から受信した制御データを、リモコン操作される機器のリモコン受光部(110a〜110c)に送るようになっている。
この場合、制御データは、TV本体ユニット103側で生成され、該TV本体ユニット103からワイヤレスセンタユニット102に送信され、該ワイヤレスセンタユニット102から各外部機器に伝送されるようになっている。このときの制御データを外部機器へ振り分ける処理は、ワイヤレスセンタユニット102内のワイヤレスセンタマイコン37において行われている。
以上、本発明のワイヤレス制御システムを適用したワイヤレスAVシステム101を具体的な実施の形態を示して説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。当業者であれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上記各実施形態又は他の実施形態にかかる発明の構成及び機能に様々な変更・改良を加えることが可能である。
例えば、本実施の形態では、ワイヤレスAV機器として携帯TVとしているが、TV受信機に限らず無線通信機能を持った又はその融合された装置に適用可能である。例えば、AV機器として、VTR(Video Tape Recorder)のほか、HDDやDVDに記録する記録再生装置でもよい。また、データ送受信のできる装置として、パソコンに代表される情報機器機能に融合された装置であってもよく、全てのシステムに適用可能である。また、送受信データの内容はどのようなものであってもよい。
また、本実施の形態では、TV受信機で説明したが、これに限定されるものではなく、前述のように、チューナとパソコンや、チューナを使用する他のAV機器にも応用できる。
また、上記無線通信装置及びワイヤレスAVシステムを構成する各処理部等の種類、設定情報の種類・形式などは前述した実施形態に限られない。特に、HAViに準拠する機器に適用して好適である。
また、チューナとして、BSチューナとU/Vチューナの2つの放送を例に挙げているが、CSチューナなど放送の種類や数はこれに限定されるものではない。
また、本実施の形態では無線通信装置及びワイヤレスAVシステムという名称を用いたが、これは説明の便宜上であり、無線通信機器、AV機器、放送局選局装置等であってもよい。
以上説明した無線通信装置及びワイヤレスAVシステムは、この無線通信装置及びワイヤレスAVシステムを機能させるためのプログラムでも実現される。このプログラムはコンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納されている。本発明では、この記録媒体として、メインメモリそのものがプログラムメディアであってもよいし、また外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであってもよい。
いずれの場合においても、格納されているプログラムはCPUがアクセスして実行させる構成であってもよいし、あるいはいずれの場合もプログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であってもよい。このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
さらに、図示されていないが、外部の通信ネットワークとの接続が可能な手段を備えている場合には、その通信接続手段を介して通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように、流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用プログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであってもよい。なお、記録媒体に格納されている内容としてはプログラムに限定されず、データであってもよい。
また、現在、全国で視聴されているアナログ地上放送に代わる新しい地上デジタル放送の準備が進んでいる。この地上デジタル放送は、2003年に関東、近畿、東海の3大都市圏で開始され、2006年には全国へ拡大させる計画である。これにともない、現行のアナログ放送も2011年には廃止される予定である。
ISDB(Integrated Services Digital Broadcasting)は、映像、音声、データなどのあらゆる情報をデジタル・データとして扱う次世代の統合デジタル放送のコンセプトである。ISDBの具体的なサービスとして、デジタル・テレビジョン放送、デジタル音声放送、ファクシミリ放送、マルチメディア放送などが研究されている。ISDBの伝送路としては、衛星放送波、地上放送波、同軸ケーブルや光ファイバの有線伝送路の利用が考えられている。
この地上デジタル放送の技術規格ISDB−T(Terrestrial)では、変調方式に多数の搬送波(キャリア)を使うOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)が採用され、ビルによる反射など複数の伝播経路(マルチパス)によるゴースト妨害も抑制が可能となる。また、ISDB−Tではキャリア間隔を規定する伝送モードやキャリア毎の変調方式、有効シンボル長毎に設ける時間軸方向のガードインターバルがそれぞれ複数規定されており、極めて多数の信号形式が規格の上では許容されている。実際にはこれらの中から、固定受信や移動受信などのサービスに応じて最適な形式が選択されることになる。
また、ISDB−Tでは1つの伝送チャンネル(帯域約5.6MHz)を、13セグメント(1セグメント=約430kHz)に分割し、これを単位に変調方式を変えることになる。これによって、1つの伝送チャンネルで音声放送とハイビジョン放送、標準固定放送と移動体放送といったように、放送局は任意に信号構成を決定することができる。
さらに、ISDB−Tは時間軸方向のインターリーブを取り入れており、利用する電波も移動体への伝送に適していることから、車載テレビなどの移動体受信機やPDA(Personal Digital Assistants)や携帯電話などの携帯端末でも安定した受信が可能となることが大きな特徴の一つとして挙げられる。今後、このような移動受信を想定したサービスも大いに期待されている。
従って、このようなサービスに対しても、本発明のワイヤレス制御システムは好適に用いることが可能となる。
また、本発明は、以下のように構成してもよい。
すなわち、ワイヤレスAVシステムを構成するAV機器間において、制御データを送受信する装置であって、制御データを生成する手段と、前記生成した制御データを変換する手段と、前記変換した制御データを無線送受信する手段と、
前記変換した制御データを識別し変換前のデータを取得する手段とを備えた装置であってもよい。
また、前記制御データを変換する手段は、前記制御データを識別するためのキーコードを前記制御データの先頭に付加し、前記制御データの他の部分において前記キーコードと同内容のデータがある場合には、該データに対して一定の変換を行うようにしてもよい。
さらに、前記制御データは、前記ワイヤレスAVシステムを構成するAV機器が自器内の無線通信局に対して制御を行うデータと、自器以外のAV機器内の無線通信局に対して制御を行うデータと、自器以外のAV機器に対して制御を行うデータとを含んでいてもよい。
また、前記制御データは、データ伝送レートの変更、無線通信チャンネルの変更、チューナチャンネルの変更、入力の切り替えを行うためのコマンドを含んでいてもよい。
以上、説明したように、本発明のワイヤレスAVシステムによれば、AV機器間における制御データの送受信を行う際に、データ本体を処理する必要なくヘッダに付加されたキーコードに従って制御データを識別することができるので、無線局及び端末におけるデータ識別作業の負荷を軽減することが可能となる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
なお、上記実施形態のワイヤレスAVシステム101の各部は、CPUなどの演算手段が、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶手段に記憶されたプログラムを実行し、キーボードなどの入力手段、ディスプレイなどの出力手段、あるいは、インターフェース回路などの通信手段を制御することにより実現することができる。したがって、これらの手段を有するコンピュータが、上記プログラムを記録した記録媒体を読み取り、当該プログラムを実行するだけで、本実施形態のワイヤレスAVシステム101の各種機能および各種処理を実現することができる。また、上記プログラムをリムーバブルな記録媒体に記録することにより、任意のコンピュータ上で上記の各種機能および各種処理を実現することができる。
この記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理を行うために図示しないメモリ、例えばROMのようなものがプログラムメディアであっても良いし、また、図示していないが外部記憶装置としてプログラム読取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することにより読取り可能なプログラムメディアであっても良い。
また、何れの場合でも、格納されているプログラムは、マイクロプロセッサがアクセスして実行される構成であることが好ましい。さらに、プログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マイクロコンピュータのプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であることが好ましい。なお、このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
また、上記プログラムメディアとしては、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD/MO/MD/DVD等のディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する記録媒体等がある。
また、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であれば、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する記録媒体であることが好ましい。
さらに、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであることが好ましい。
また、本発明に係るワイヤレス制御システムは、制御機器と、該制御機器によりワイヤレスで制御される被制御機器とで構成されるワイヤレス制御システムにおいて、上記制御機器は、上記被制御機器を制御するための制御コマンドに、該制御コマンドの送信対象となる被制御機器と上記システム内の他の被制御機器とを識別するための識別コードを付加した制御データを、上記被制御機器に無線送信すると共に、上記被制御機器は、上記制御機器から無線送信された制御データを受信し、受信した制御データに含まれる識別コードを読み取って、該制御データに含まれる制御コマンドを実行すべき被制御機器を識別して、識別した被制御機器に上記制御データを伝送することを特徴としている。
さらに、本発明に係るワイヤレス制御システムは、制御機器と、該制御機器によりワイヤレスで制御される被制御機器とで構成されるワイヤレス制御システムにおいて、上記制御機器は、上記被制御機器を制御するための制御コマンドに、該制御コマンドの送信対象となる被制御機器と上記システム内の他の被制御機器とを識別するための識別コードを付加して制御データを生成する制御データ生成部と、上記制御データ生成部から伝送された制御データを送信相手である被制御機器に送信する無線通信部とを備え、上記被制御機器は、上記制御機器からの制御データを受信する無線通信部と、受信した制御データに含まれる識別コードを読み取って該制御データに含まれる制御コマンドを実行すべき被制御機器を識別する識別部と、上記識別部によって識別された被制御機器に上記制御データを伝送する制御データ伝送部とを備えていることを特徴としている。
上記制御データ生成部は、生成した制御データに、予め設定されたキーコードと同じデータが含まれている場合に、その同じデータに対して所定の変換処理を施し、変換処理後の制御データを上記無線通信部に伝送するようにしてもよい。
上記制御データ生成部において生成される制御データは、上記制御機器に含まれる制御部に伝送される制御データ、該制御機器内の無線通信部に伝送される制御データ、上記被制御機器に含まれる制御部に伝送される制御データ、該被制御機器内の無線通信部に伝送される制御データの何れかであればよい。
上記制御データは、制御コマンドとして、データ伝送レートの変更、無線通信チャンネルの変更、チューナチャンネルの変更、入力の切り替え、通信状態の取得を行うためのコマンドを含んでいてもよい。
上記無線通信部は、スペクトラム拡散無線方式により、制御データを伝送するようにしてもよい。
上記無線通信部は、無線LAN、又はBluetooth(登録商標)及びUWB(Ultra Wide Band)などの小電力近距離双方向無線通信を行うものであってもよい。
本発明に係る被制御機器は、制御機器と、該制御機器によりワイヤレスで制御される被制御機器とで構成されるワイヤレス制御システム内の被制御機器であって、上記システム内の被制御機器同士を識別するための識別コードを含んだ制御データを上記制御機器から受信し、受信した制御データに含まれる識別コードに基づいて、該制御データに含まれる制御コマンドを実行すべき被制御機器を識別することを特徴としている。
また、本発明に係る被制御機器は、制御機器と、該制御機器によりワイヤレスで制御される被制御機器とで構成されるワイヤレス制御システム内の被制御機器であって、上記システム内の被制御機器同士を識別するための識別コードを含んだ制御データを上記制御機器から受信する無線通信部と、受信した制御データに含まれる識別コードを読み取って該制御データに含まれる制御コマンドを実行すべき被制御機器を識別する識別部と、上記識別部によって識別された被制御機器に上記制御データを伝送する制御データ伝送部とを備えていることを特徴としている。
本発明に係る制御機器は、制御機器と、該制御機器によりワイヤレスで制御される被制御機器とで構成されるワイヤレス制御システム内の制御機器であって、上記被制御機器を制御するための制御コマンドに、該制御コマンドの送信対象となる被制御機器と上記システム内の他の被制御機器とを識別するための識別コードを付加して得られた制御データを、上記被制御機器に無線送信することを特徴としている。
また、本発明に係る制御機器は、制御機器と、該制御機器によりワイヤレスで制御される被制御機器とで構成されるワイヤレス制御システム内の制御機器であって、上記被制御機器を制御するための制御コマンドに、該制御コマンドの送信対象となる被制御機器と上記システム内の他の被制御機器とを識別するための識別コードを付加して制御データを生成する制御データ生成部と、上記制御データ生成部から伝送された制御データを送信相手である被制御機器に送信する無線通信部とを備えていることを特徴としている。
本発明に係る機器の制御方法は、制御機器によって被制御機器をワイヤレスで制御する機器の制御方法において、制御機器が、被制御機器を制御するための制御コマンドに、該制御コマンドの送信対象となる被制御機器と上記システム内の他の被制御機器とを識別するための識別コードを付加した制御データを、上記被制御機器に無線送信し、被制御機器が、無線送信された制御データを受信し、受信した制御データに含まれる識別コードに基づいて、該制御データに含まれる制御コマンドを実行すべき被制御機器を識別して、識別された被制御機器に上記制御データを伝送することを特徴としている。
本発明に係る制御プログラムは、上記構成のワイヤレス制御システムを動作させる制御プログラムであって、コンピュータを上記の各部として機能させるための制御プログラムである。
本発明に係る記録媒体は、上記の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明に係るワイヤレス制御システムは、上記課題を解決するために、制御機器と、該制御機器によりワイヤレスで制御される被制御機器とで構成されるワイヤレス制御システムにおいて、上記制御機器は、上記被制御機器を制御するための制御コマンドに、該制御コマンドの送信対象となる被制御機器と上記システム内の他の被制御機器とを識別するための識別コードを付加した制御データを、上記被制御機器に無線送信すると共に、上記被制御機器は、上記制御機器から無線送信された制御データを受信し、受信した制御データに含まれる識別コードを読み取って、該制御データに含まれる制御コマンドを実行すべき被制御機器を識別して、識別した被制御機器に上記制御データを伝送することを特徴としている。
また、本発明に係るワイヤレス制御システムは、上記の課題を解決するために、制御機器と、該制御機器によりワイヤレスで制御される被制御機器とで構成されるワイヤレス制御システムにおいて、上記制御機器は、上記被制御機器を制御するための制御コマンドに、該制御コマンドの送信対象となる被制御機器と上記システム内の他の被制御機器とを識別するための識別コードを付加して制御データを生成する制御データ生成部と、上記制御データ生成部から伝送された制御データを送信相手である被制御機器に送信する無線通信部とを備え、上記被制御機器は、上記制御機器からの制御データを受信する無線通信部と、受信した制御データに含まれる識別コードを読み取って該制御データに含まれる制御コマンドを実行すべき被制御機器を識別する識別部と、上記識別部によって識別された被制御機器に上記制御データを伝送する制御データ伝送部とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、制御機器において、被制御機器同士の識別コードを制御コマンドに付加した制御データを生成し、この制御データを利用して、被制御機器は、制御データの識別処理を行うようになるので、一つの制御機器で制御すべき被制御機器の数が多くなっても、制御機器における制御データ識別の為の処理量は増加しない。
従って、制御機器は、被制御機器が増加したとしても、データ処理の負担が増えないので、各被制御機器に対して迅速に制御できることになり、この結果、ワイヤレスAVシステム全体を円滑に稼働できるという効果を奏する。
上記制御データ生成部は、生成した制御データに、予め設定されたキーコードと同じデータが含まれている場合に、その同じデータに対して所定の変換処理を施し、変換処理後の制御データを上記無線通信部に伝送するようにしてもよい。
この場合、識別コードの誤認識を無くすことができるので、制御機器は常に適切な被制御機器を制御することができる。
上記制御データ生成部において生成される制御データは、上記制御機器に含まれる制御部に伝送される制御データ、該制御機器内の無線通信部に伝送される制御データ、上記被制御機器に含まれる制御部に伝送される制御データ、該被制御機器内の無線通信部に伝送される制御データの何れかであればよい。
また、上記制御データは、制御コマンドとして、データ伝送レートの変更、無線通信チャンネルの変更、チューナチャンネルの変更、入力の切り替え、通信状態の取得を行うためのコマンドを含んでいてもよい。
また、上記ワイヤレス制御システムの被制御機器は、以下のような構成であってもよい。
すなわち、本発明に係る被制御機器は、制御機器と、該制御機器によりワイヤレスで制御される被制御機器とで構成されるワイヤレス制御システム内の被制御機器であって、上記システム内の被制御機器同士を識別するための識別コードを含んだ制御データを上記制御機器から受信し、受信した制御データに含まれる識別コードに基づいて、該制御データに含まれる制御コマンドを実行すべき被制御機器を識別する構成であってもよい。
また、本発明に係る被制御機器は、制御機器と、該制御機器によりワイヤレスで制御される被制御機器とで構成されるワイヤレス制御システム内の被制御機器であって、上記システム内の被制御機器同士を識別するための識別コードを含んだ制御データを上記制御機器から受信する無線通信部と、受信した制御データに含まれる識別コードを読み取って該制御データに含まれる制御コマンドを実行すべき被制御機器を識別する識別部と、上記識別部によって識別された被制御機器に上記制御データを伝送する制御データ伝送部とを備えている構成であってもよい。
さらに、上記ワイヤレス制御システムの制御機器は、以下の構成であってもよい。
すなわち、本発明に係る制御機器は、制御機器と、該制御機器によりワイヤレスで制御される被制御機器とで構成されるワイヤレス制御システム内の制御機器であって、上記被制御機器を制御するための制御コマンドに、該制御コマンドの送信対象となる被制御機器と上記システム内の他の被制御機器とを識別するための識別コードを付加して得られた制御データを、上記被制御機器に無線送信する構成であってもよい。
また、本発明に係る制御機器は、制御機器と、該制御機器によりワイヤレスで制御される被制御機器とで構成されるワイヤレス制御システム内の制御機器であって、上記被制御機器を制御するための制御コマンドに、該制御コマンドの送信対象となる被制御機器と上記システム内の他の被制御機器とを識別するための識別コードを付加して制御データを生成する制御データ生成部と、上記制御データ生成部から伝送された制御データを送信相手である被制御機器に送信する無線通信部とを備えている構成であってもよい。
上記無線通信部としては、スペクトラム拡散無線方式により、制御データを伝送する通信部が好適に使用できる。
また、上記無線通信部としては、無線LAN、又はBluetooth及びUWB(Ultra Wide Band)などの小電力近距離双方向無線通信を行う通信部が好適に使用できる。
なお、上記ワイヤレス制御システムは、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各部として動作させることにより上記ワイヤレス制御システムをコンピュータにて実現させる制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
従って、本発明に係るワイヤレス制御システムは、以上のように、制御機器は、上記被制御機器を制御するための制御コマンドに、該制御コマンドの送信対象となる被制御機器と上記システム内の他の被制御機器とを識別するための識別コードを付加した制御データを、上記被制御機器に無線送信すると共に、被制御機器は、上記制御機器から無線送信された制御データを受信し、受信した制御データに含まれる識別コードを読み取って、該制御データに含まれる制御コマンドを実行すべき被制御機器を識別して、識別された被制御機器に上記制御データを伝送することで、制御機器は、被制御機器が増加したとしても、データ処理の負担が増えないので、各被制御機器に対して迅速に制御できることになり、この結果、ワイヤレスAVシステム全体を円滑に稼働できるという効果を奏する。